名古屋港の輸出実績 2017 年の名古屋港におけるボールペンの輸出実績は 数量 9,399 万本 ( 前年比 154.1%) 金額 57 億 3,864 万円 ( 前年比 161.3%) となり 数量は 2 年連続で増加し 1999 年の 10,054 万本 1998 年の 9,811 万本に次ぐ第

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1 貿易統計特集 平成 30 年 2 月 20 日 名古屋税関調査統計課 もうすぐ卒業 入学シーズン 贈り物としてボールペンを選ぶ方もいらっしゃるのではないでしょうか 近年 ボールペンは機能的で実用的なものだけでなく 見た目にこだわったものなど 色々なタイプのものが売り出されています 日本のボールペンは海外でも人気を集めており 名古屋港から輸出される ボールペン 1 の 2017 年の輸出額は 過去最高となりました 2 そこで今回は ボールペンについてご紹介します 1 ボールペン とは 油性ボールペン その他のボールペンが分類される 輸出統計品目番号 をいいます 2 本資料でいう 過去最高 とは 比較対照可能な 1988 年以降の実績を使用しています - 1 -

2 名古屋港の輸出実績 2017 年の名古屋港におけるボールペンの輸出実績は 数量 9,399 万本 ( 前年比 154.1%) 金額 57 億 3,864 万円 ( 前年比 161.3%) となり 数量は 2 年連続で増加し 1999 年の 10,054 万本 1998 年の 9,811 万本に次ぐ第 3 位となりました 金額は 3 年連続で増加し 1998 年 の 50 億 5 千万円を抜き 過去最高となりました ( 億円 ) ( 万本 ) 60 金額 数量 12, , , , , , 注 ) 数量について 1988~1995 年は統計単位が DZ( ダース ) であるため グラフでは本数換算しています コラム 1 ボールペンの仕組み ボールペンの ホルダー ボール受座 及び ボール から成る部分のことを チップ と呼びます ホルダー と ボール の隙間にインクが流れ ボール が回転することで書くことができます - 2 -

3 全国港別輸出額実績 2017 年の全国の港別輸出額実績を見ると 1 位は横浜港 2 位は東京港 3 位が名古屋港となっています 名古屋港 57 億円 その他 54 億円東京港 194 億円 横浜港 196 億円 全国 501 億円 コラム 2 ボールペンのインクの種類 特徴 耐水性がある にじまない 複写に適する 字の幅が豊富油性 水性に比べると書き味がやや重い なめらかに書ける 色調が鮮やか水性 油性に比べてインク消費量が多く にじみやすいゲルインキ にじみにくい 色調が鮮やか 消せるボールペンは 主にゲルインキを使用しています - 3 -

4 名古屋港の国別輸出実績 名古屋港からの主要輸出相手国は 1 位がアメリカ 次いでフランスとな っています アメリカ向けの輸出額は 36 億 0,495 万円 輸出総額に占める割合は 62.8% と半分以上を占めています また フランス向けは輸出額 21 億 1,957 万円 同割合は 36.9% となっています この二ヵ国への輸出だけで 99% を超える実績となっています 輸出実績上位 5ヵ国 (2017 年 ) 国 数量 (NO) 金額 ( 千円 ) アメリカ合衆国 60,097,392 3,604,949 フランス 33,740,208 2,119,570 オランダ 20,000 3,482 中華人民共和国 12,776 3,268 マレーシア 62,272 2,334 コラム 3 ボールペンが書けなくなる理由 ボールペンを使っていると かすれたり 全く書けなくなったりすることがあると思います ここでは書けなくなる主な理由と 防止策をご紹介します 1 空気の飲み込みペン先を水平より上向きにして使うと ペン先から空気が入って書けなくなります ペン先が水平より上を向いて使わないよう注意してください 2 チップの先端損傷過度な衝撃を加えると ペン先が損傷してしまいます 筆記後にはペン先を収納するか キャップを閉めてください 3 紙繊維等の詰まりペン先で紙表面の繊維などを削り取ってしまい ペン先が詰まることがあります 筆記具に適した紙を選び ペンを 60 度以上に立てて書いてください 4 インクの変質製造してから何年も経つと インクは変質 劣化してしまいます 直射日光や高温を避けて保存してください - 4 -

5 アメリカ向け輸出実績 名古屋港からアメリカ向けの輸出額は 1998 年に 43 億 7,490 万円と過去最高となってから 増減を繰り返しながら推移し 2010 年には 13 億 1,697 万円まで減少しました しかし その後は増加傾向にあり 2017 年には 36 億 0,495 万円と過去 3 番目の実績となりました ( 億円 ) 金額 数量 ( 万本 ) 10,000 8, , , , 注 ) 数量について 1988~1995 年は統計単位が DZ( ダース ) であるため グラフでは本数換算しています アメリカでは ノック式のゲルインキボールペンや 消せるボールペンの売り上げが好調と言われています ゲルインキ と言えばこのボールペン とイメージされるような 人気の日本製品もあるようです また 同国では替え芯を使う文化がなく インクが無くなったら新しいボールペンを買うのが一般的な使い方とされています 特に 消せるボールペンについては 2016 年頃から販売が伸びており 消せるボールペンが広く受け入れられてきていると考えられます - 5 -

6 フランス向け輸出実績 名古屋港からフランス向けの輸出額は 1995 年までは最大で 500 万円ほどの実績でしたが 1996 年に 3 億 7,274 万円と急増し 2000 年には 11 億 3,260 万円と 一度目のピークを迎えました その後は 増減を繰り返しつつ減少傾向となりました しかし 2016 年には 9 億 8,551 万円と復活 し その勢いは衰えないまま 2017 年には 21 億 1,957 万円と 過去最高となりました ( 億円 ) ( 万本 ) 25 金額 数量 5, , , , , 注 ) 数量について 1988~1995 年は統計単位が DZ( ダース ) であるため グラフでは本数換算しています フランスをはじめとするヨーロッパ各国では 消せるボールペンの売れ行きが非常に好調のようです 主に フランス ドイツでは 小学生の頃から鉛筆ではなく万年筆を使う文化があり 書き損じた場合は修正液で訂正する必要があります 消せるボールペンはこれまでのように修正液を使い訂正する必要がなく 非常に便利なため日本製のボールペンの人気が高まっていると考えられます また フランスに物流拠点をもつ企業もあり フランスを窓口としてヨーロッパ各国に商品が流通しているようです - 6 -

7 今後の展望 一般的に ボールペンのインクは油性 水性 ゲルインキがありますが 特に油性ボールペンはもともと安価なものであるため 海外市場において日本製の油性ボールペンは割高になる傾向があります コストを抑えるために現地生産にシフトする場合もありますが 高品質を保ちながら出来るだけ低価格で販売できるような工夫もしているそうです ボールペンの種類によって 海外のどの市場へ売り出すかも変わっていきます 例えば 水性及びゲルインキのボールペンについては油性ボールペンよりも高価なため 所得の高い層向けに販売されているそうです また 発売より人気が継続している消せるボールペンについては 書いた内容が消せるため詐欺などに悪用されるのではないかという懸念もあり 輸入規制を提案した国もあります しかし 便利さゆえに需要は堅調に推移しています 今後さらに多くの企業が参入してくることが予想されます 日本のメーカーは 海外で日本製のボールペンを定着させるために 色やデザインのバリエーションを増やしたり 販促活動を拡大したりと様々な努力を重ねています このように 海外市場に向けて積極的に展開していくことで 今後もボールペンの輸出は増加していくことが期待されています 写真提供及び取材協力 : 株式会社パイロットコーポレーション - 7 -

8 資料編 年 名古屋港における推移表 ( 金額 ) 世界 アメリカ ( 単位 : 千円 %) フランス 金額 金額 構成比 金額 構成比 1988 年 700, , % 2, % 1989 年 967, , % 5, % 1990 年 1,170,078 1,035, % 1, % 1991 年 1,086,483 1,013, % 3, % 1992 年 710, , % 2, % 1993 年 2,058,388 1,950, % % 1994 年 1,852,678 1,787, % % 1995 年 2,097,219 2,012, % % 1996 年 3,900,755 3,437, % 372, % 1997 年 4,092,546 3,341, % 488, % 1998 年 5,047,787 4,374, % 333, % 1999 年 4,567,000 3,691, % 445, % 2000 年 4,155,027 2,572, % 1,132, % 2001 年 3,816,227 3,012, % 502, % 2002 年 3,784,220 2,608, % 775, % 2003 年 3,062,432 1,831, % 929, % 2004 年 2,551,172 1,871, % 543, % 2005 年 2,951,146 2,142, % 755, % 2006 年 3,744,892 2,975, % 577, % 2007 年 3,895,201 3,288, % 533, % 2008 年 3,188,253 2,402, % 724, % 2009 年 2,429,125 1,522, % 872, % 2010 年 1,594,640 1,316, % 242, % 2011 年 1,976,903 1,469, % 484, % 2012 年 2,111,239 1,558, % 545, % 2013 年 2,754,672 2,139, % 611, % 2014 年 2,476,017 2,195, % 274, % 2015 年 2,602,621 2,592, % 年 3,557,525 2,561, % 985, % 2017 年 5,738,636 3,604, % 2,119, % - 8 -

9 年 名古屋港における推移表 ( 数量 ) 世界 アメリカ ( 単位 : 本 %) フランス 数量 数量 構成比 数量 構成比 1988 年 17,077,860 14,839, % 48, % 1989 年 21,950,544 19,671, % 32, % 1990 年 24,013,716 20,601, % 15, % 1991 年 22,734,552 21,041, % 91, % 1992 年 16,191,948 13,833, % 55, % 1993 年 49,796,292 47,706, % 4, % 1994 年 46,725,888 45,182, % 3, % 1995 年 56,900,928 54,668, % 7, % 1996 年 91,184,289 81,812, % 7,289, % 1997 年 86,477,966 71,595, % 9,352, % 1998 年 98,109,132 84,740, % 6,440, % 1999 年 100,538,765 83,064, % 8,468, % 2000 年 92,125,784 60,647, % 21,495, % 2001 年 78,009,434 61,538, % 9,878, % 2002 年 74,674,380 50,600, % 15,330, % 2003 年 64,114,317 38,220, % 18,482, % 2004 年 58,063,168 42,963, % 11,910, % 2005 年 63,839,555 47,491, % 15,013, % 2006 年 76,520,200 61,325, % 11,173, % 2007 年 77,995,688 65,610, % 10,719, % 2008 年 68,019,630 53,867, % 12,721, % 2009 年 54,367,312 38,385, % 15,143, % 2010 年 38,281,110 33,026, % 4,417, % 2011 年 48,714,166 39,105, % 9,027, % 2012 年 50,589,832 40,824, % 9,662, % 2013 年 56,484,138 45,700, % 10,734, % 2014 年 47,146,947 42,601, % 4,439, % 2015 年 42,713,358 42,603, % 年 60,971,417 45,087, % 15,733, % 2017 年 93,986,041 60,097, % 33,740, % 注 ) 数量について 1988 年 ~1995 年は統計単位がDZ( ダース ) で あるため 推移表では本数換算しています - 9 -

10 港別推移表 ( 金額 ) ( 単位 : 千円 %) 年 全国名古屋港横浜港東京港その他金額金額構成比金額構成比金額構成比金額構成比 1988 年 17,377, , % 4,570, % 10,497, % 1,609, % 1989 年 19,853, , % 5,637, % 11,249, % 1,998, % 1990 年 24,566,227 1,170, % 7,270, % 12,359, % 3,765, % 1991 年 24,607,587 1,086, % 7,180, % 13,450, % 2,889, % 1992 年 26,203, , % 9,175, % 12,990, % 3,327, % 1993 年 25,900,702 2,058, % 9,992, % 11,427, % 2,421, % 1994 年 25,914,217 1,852, % 10,201, % 11,511, % 2,349, % 1995 年 28,686,078 2,097, % 11,522, % 12,059, % 3,006, % 1996 年 35,730,603 3,900, % 11,797, % 16,127, % 3,905, % 1997 年 45,232,279 4,092, % 13,346, % 20,107, % 7,685, % 1998 年 50,941,840 5,047, % 17,581, % 21,908, % 6,404, % 1999 年 55,470,256 4,567, % 17,592, % 19,740, % 13,569, % 2000 年 57,352,103 4,155, % 17,406, % 24,398, % 11,391, % 2001 年 45,265,605 3,816, % 14,625, % 21,120, % 5,703, % 2002 年 44,212,380 3,784, % 14,379, % 20,452, % 5,596, % 2003 年 40,033,531 3,062, % 13,959, % 18,511, % 4,500, % 2004 年 37,352,473 2,551, % 13,572, % 18,933, % 2,295, % 2005 年 35,733,600 2,951, % 13,284, % 17,361, % 2,136, % 2006 年 40,033,457 3,744, % 14,541, % 19,323, % 2,423, % 2007 年 43,316,591 3,895, % 16,122, % 20,127, % 3,171, % 2008 年 40,774,579 3,188, % 16,962, % 18,670, % 1,953, % 2009 年 30,116,104 2,429, % 12,803, % 13,719, % 1,164, % 2010 年 32,025,662 1,594, % 12,734, % 15,185, % 2,510, % 2011 年 32,970,813 1,976, % 13,670, % 14,183, % 3,139, % 2012 年 35,111,195 2,111, % 13,809, % 15,526, % 3,663, % 2013 年 38,264,668 2,754, % 15,795, % 17,326, % 2,388, % 2014 年 42,263,433 2,476, % 17,838, % 18,593, % 3,354, % 2015 年 48,289,422 2,602, % 22,299, % 19,567, % 3,819, % 2016 年 47,331,925 3,557, % 19,831, % 18,447, % 5,495, % 2017 年 50,133,279 5,738, % 19,552, % 19,408, % 5,433, %

11 港別推移表 ( 数量 ) ( 単位 : 本 %) 年 全国名古屋港横浜港東京港その他数量数量構成比数量構成比数量構成比数量構成比 1988 年 530,590,968 17,077, % 139,833, % 350,884, % 22,794, % 1989 年 592,598,004 21,950, % 166,127, % 374,816, % 29,704, % 1990 年 703,457,256 24,013, % 209,624, % 382,979, % 86,839, % 1991 年 715,957,116 22,734, % 187,887, % 447,283, % 58,051, % 1992 年 709,851,444 16,191, % 241,426, % 375,635, % 76,597, % 1993 年 784,660,764 49,796, % 273,258, % 401,911, % 59,694, % 1994 年 805,133,544 46,725, % 265,261, % 436,715, % 56,430, % 1995 年 864,331,968 56,900, % 305,399, % 433,860, % 68,171, % 1996 年 965,658,960 91,184, % 293,731, % 488,126, % 92,617, % 1997 年 1,140,912,512 86,477, % 318,621, % 559,312, % 176,500, % 1998 年 1,196,208,440 98,109, % 413,287, % 552,614, % 132,197, % 1999 年 1,378,509, ,538, % 422,049, % 515,634, % 340,286, % 2000 年 1,450,500,759 92,125, % 402,611, % 640,761, % 315,001, % 2001 年 1,077,864,711 78,009, % 339,755, % 525,324, % 134,775, % 2002 年 1,042,901,110 74,674, % 330,450, % 505,044, % 132,731, % 2003 年 969,772,168 64,114, % 342,171, % 460,149, % 103,336, % 2004 年 921,867,677 58,063, % 331,267, % 479,342, % 53,194, % 2005 年 865,460,672 63,839, % 324,858, % 427,534, % 49,228, % 2006 年 918,656,602 76,520, % 334,187, % 460,107, % 47,840, % 2007 年 972,807,024 77,995, % 367,319, % 466,651, % 60,839, % 2008 年 944,409,373 68,019, % 396,906, % 437,544, % 41,939, % 2009 年 733,056,954 54,367, % 312,576, % 337,729, % 28,383, % 2010 年 811,792,177 38,281, % 315,562, % 400,263, % 57,685, % 2011 年 850,693,033 48,714, % 351,380, % 378,871, % 71,726, % 2012 年 871,193,419 50,589, % 349,048, % 397,911, % 73,642, % 2013 年 840,136,054 56,484, % 352,389, % 384,314, % 46,947, % 2014 年 881,173,142 47,146, % 379,549, % 391,644, % 62,831, % 2015 年 925,231,957 42,713, % 440,994, % 373,762, % 67,761, % 2016 年 982,940,095 60,971, % 423,707, % 390,052, % 108,208, % 2017 年 1,021,783,277 93,986, % 414,404, % 405,875, % 107,517, % 注 ) 数量について 1988 年 ~1995 年は統計単位がDZ( ダース ) であるため 推移表では本数換算しています

12 税関ロゴマーク 税関ロゴマークのデザインは 航空機 船 ゲート ( 門 ) を組み合わせて構成されています ロゴマークにある ゲート ( 門 ) の中の秤は公平を 鍵は保全を意味し 税関の役割を図で表現するとともに 3 つの桜が税関の使命 ( 安全 安心な社会の確保 関税等の適正 公平な課税 貿易の円滑化 ) を示しています 税関イメージキャラクター カスタム君 カスタム君 は 麻薬探知犬をモデルとした税関イメージキャラクターです 名前は 英語で税関をCUSTOMS( カスタムス ) ということから名付けられました 密輸防止の街頭キャンペーンや税関展 広報ビデオやパンフレットなど 様々な場において 税関の広報活動に貢献しています 本資料を引用する場合 名古屋税関の資料による旨を注記して下さい 本資料に関するお問い合わせは 名古屋税関調査部調査統計課 ( ) までお願いします また 貿易統計は名古屋税関 HP でもご覧いただけます