目次 1. 調査概要 2. インドネシア政府のコークス製造政策 3.PTBA 調査 4.tekMIRA 成型コークス製造プロセス調査 5. まとめ 1

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としはるたつざわ
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1 平成 24 年度石炭開発部調査事業成果報告会産炭国共同基礎調査 3 コークス製造適用性評価 ( インドネシア ) 平成 25 年 6 月 7 日一般財団法人石炭エネルギーセンター大島弘信

2 目次 1. 調査概要 2. インドネシア政府のコークス製造政策 3.PTBA 調査 4.tekMIRA 成型コークス製造プロセス調査 5. まとめ 1

3 H24 年度の調査概要 1. 調査目的インドネシアにおけるコークス製造プロセスの開発動向調査 2. 調査内容インドネシアにおけるコークス製造政策 PTBAの低品位炭の現状と開発計画 PTBAの乾留ブリケット工場調査 tekmiraの成型コークス製造プロセス技術調査 2

4 インドネシアにおけるコークス製造政策 1. コークス製造政策これまでインドネシアではコークス製造事業がなく現時点ではコークス製造政策がない 2. コークス製造動向 2012 年に Indoferro 社が国内初のコークス生産 (60 万 t/ 年 ) 開始今後 2~3 年間で 200 万 t/ 年のコークス製造が見込まれる PT. Krakatau Posco 60 万 t/ 年 PT. Krakatau steel 50 万 t/ 年 Gunung steel group 等 3

5 PTBA (PT. Bukit Asam) 調査 1. PTBA 概要 2. PTBAの乾留ブリケット工場 3.PTBA 炭の基本特性評価 4.PTBA 炭から調整したチャーの評価 4

6 PTBA 概要 1.PTBA( 国営炭鉱 ) は石炭生産量 12 百万トン (2011 年 ) 資源量 73 億トンの大手炭鉱会社である 2. 現在褐炭生産は行っていないが資源量の 48% が褐炭であり現在売電事業を行うために Peranap 褐炭炭鉱を開発中である 5

7 PTBA の乾留ブリケット工場 1.PTBA は乾留ブリケット工場 (1) 生ブリケット工場 (3) の 4 つのブリケット工場を有し 2011 年には燃料用の乾留ブリケット 1600t/ 年生ブリケット 17000t/ 年生産している 2. 乾留ブリケット製造プロセスは NEDO モデル事業で導入されたものであり石炭は BA59( 亜瀝青炭 ) を使用しておる本プロセスの石炭乾燥機炭化炉は成型コークスプロセスの実証試験にも流用できるものであった流用可能範囲粘土石灰タピオカ石炭ロータリードライヤー 450~580 炭化炉粉砕器ブレンダーオフガス燃焼ガス燃焼ガス燃焼器 NaOH 梱包ドライヤー成型器ブレンダーミルニーダー乾留ブリケットの製造プロセスフロー 6

8 PTBA 炭の基本特性評価 ( 石炭試料 ) 1 褐炭 Peranap 褐炭炭鉱 2BA55 ( 亜瀝青炭 ) 3BA59 ( 亜瀝青炭 ) 4BA63 ( 亜瀝青炭 ) 5BA67 ( 瀝青炭 ) 6BA70 ( 瀝青炭 ) 記号 BA: スマトラ産数値: 石炭発熱量 (55=5500kcal/kg adb) 7

9 PTBA 炭の基本特性評価 ( 石炭分析 1) Lignite BA55 BA59 BA63 BA67 BA70 BA70-B Total moisture (%) Inherent moisture (%) (Moisture holding capacity) Proximate analysis and total sulfur Ash (dry basis) (%) VM (dry basis) (%) VM (daf basis) (%) TS (dry basis) (%) Ultimate analysis (daf basis) C (%) H (%) N (%) S (%) O (%) H/C (-) O/C (-)

10 PTBA 炭の基本特性評価 ( 石炭分析 2) Lignite BA55 BA59 BA63 BA67 BA70 BA70-B Petrographic analysis (Ro > 0.3%) Mean random reflectance (>0 (%) Vitrinite (vol.%) Liptinite (vol.%) Inertinite (vol.%) Gross calorific value (wet) (kcal/kg) 5,230 5,600 5,620 6,140 6,160 7,360 6,680 Gross calorific value (daf) (kcal/kg) 6,769 7,175 7,291 7,581 7,649 8,242 7,755 HGI (-) CSN (-) Dilatometer test ST ( C) MCT ( C) c o n t r a c t i o n c o n t i n u e d - c o n t r a c t i o n c o n t i n u e d - c o n t r a c t i o n c o n t i n u e d - c o n t r a c t i o n c o n t i n u e d - c o n t r a c t i o n c o n t i n u e d - c o n t r a c t i o n c o n t i n u e d - c o n t r a c t i o n c o n t i n u e d MDT ( C) c o n trac - tio n o n ly c o n trac - tio n o n ly c o n trac - tio n o n ly c o n trac- tio n o n ly c o n trac- tio n o n ly c o n trac- tio n o n ly c o n trac tio n o n ly MC (noted at 500ºC) (%) MD (%) TD (%)

11 PTBA 炭の基本特性評価 ( チャー分析 ) Char TE 乾留ブリケット (char) Total moisture Inherent moisture (%) (Moisture holding capacity) Proximate analysis and total sulfur Ash (dry basis) (%) VM (dry basis) (%) VM (daf basis) (%) TS (dry basis) (%) JIS reactivity index (-)

12 HGI (%) MC (%) Inherent moisture (%) Calorific value (daf) (kcal/kg) PTBA 炭の基本特性評価 ( 石炭化度 (C %) の影響 ) C (%) C (%) C (%) C (%) 11

13 PTBA 基本特性評価のまとめ 1. いずれもイナーチニットが少なくバインダー製造に適していると考えられる 2. 各石炭の特性は炭素含有率に従って変化しており特異な石炭はなかった 3. 粉砕性は褐炭以外はハードグローブ指数が低く粉砕しにくい石炭である 4. チャーの JIS 反応性指数は非常に高いコークス用に使用するには対策が必要但し比表面積が大きく活性コークスには適している 12

14 PTBA 炭から調製したチャー特性評価 ( 成型コークス製造の事前調査 ) PTBA チャーの外見 BA67 チャー (HTT450 o C) BA70 チャー (HTT450 o C) 試料名収率 (%) 450 o C 500 o C 550 o C 褐炭 BA 亜瀝青炭 BA BA 瀝青炭 BA BA PTBA チャーの偏光顕微鏡像 BA67チャー (HTT500 o C) BA70チャー (HTT500 o C) 13

15 成型コークス製造プロセス検討 1. これまでの経緯 2. H24 年度成果 1) PTBA 炭の成型コークス適用性評価 2) バインダー原料用褐炭の一次評価 3) tekmira 成型コークスプロセスのエンジニアリング支援 14

成果石炭を 600 まで事前乾留した後にバインダー添加 ( ソフトピッチ ;SOP を 12% 添加

16 これまでの経緯 H22-23Fy の内容インドネシア産の低質炭 ( 低粘結性高揮発分 ) を対象にガス化溶融炉用成型コークス製造可否を検討 < ポイント > 粘結性補填バインダー石炭の揮発分調整成果石炭を 600 まで事前乾留した後にバインダー添加 ( ソフトピッチ ;SOP を 12% 添加 ) して塊成化した成型炭を乾留することにより所定の強度指標を満たす成型コークスを製造可能なことを提示 15

PTBA 炭の成型コークス適用性評価 ( ラボ試験 ) 内容成型コークスを製造し強度評価試験を実施試験条件 (1) 石炭試料 1 BA55 炭 ( 亜瀝青炭揮発分 48.8%) 2 Peranap 炭 ( 褐炭揮発分 49.7%) 3 Coalite(PTBA 設備で 450~580 事前乾留したチャー ) 4 Adaro 炭 ( 亜瀝青炭揮発分 46.

17 PTBA 炭の成型コークス適用性評価 ( ラボ試験 ) 内容成型コークスを製造し強度評価試験を実施試験条件 (1) 石炭試料 1 BA55 炭 ( 亜瀝青炭揮発分 48.8%) 2 Peranap 炭 ( 褐炭揮発分 49.7%) 3 Coalite(PTBA 設備で 450~580 事前乾留したチャー ) 4 Adaro 炭 ( 亜瀝青炭揮発分 46.3%)<H22~H23 使用 > (2) バインダーソフトピッチ (SOP) を使用 (3) 実験方法 (1) 石炭前処理乾燥粉砕 (2) か焼昇温速度 ;100 /h 到達温度 ;600 保持時間 ;3h (3 はか焼せず ) (3) 混練成型 SOP 添加 (8~15%) (4) 乾留昇温速度 ;100 /h 到達温度 ;900 (5) 圧壊強度試験 ; 加熱処理後 ( min) 圧壊強度を測定 16

18 加熱後圧潰強度 [N] PTBA 炭の成型コークス適用性評価 ( 結果 ) BA55600 か焼炭 Pernap600 か焼炭 Coalite Adaro600 か焼炭 SOP 割合 [%] PTBA 石炭 (BA55 炭 Peranap 炭 Coalite) を使用時の成型コークスは Adaro 炭成型コークス強度に未達 Adaro 炭との差異原因検討と BA55 炭より高品位の石炭で再探索 17

BA-Lignite 3 59.5 (1 回目時点 40.9) 4.5 WARA( 参考 ) 2 1 回目時点 27 4.

19 バインダー原料用褐炭の一次評価石炭改質によるバインダー製造は高コスト原料コスト低減に有効な PTBA 社の褐炭に注目バインダー製造時には石炭を溶剤に均質分散させる必要有り粉砕粒度が重要褐炭の粉砕結果石炭粉砕回数 * 平均粒径 (μ m) 乾燥後水分 (wt%) BA-Lignite (1 回目時点 40.9) 4.5 WARA( 参考 ) 2 1 回目時点褐炭の平均粒子径は 1 回粉砕時点で前年度検討炭 (WARA) と同等程度粉砕粒度は問題無しと判断 * 粉砕回数 : 篩上品を再度粉砕し最終的に全量 150μ m 以下となる回数 18

20 tekmira 成型コークス製造プロセスの技術調査 1.tekMIRA プロセスの改善課題 2.tekMIRA プロセスの改善案 19

21 tekmira プロセスの改善課題図 tekmira プロセスの課題と改善のポイント石炭 ( 亜瀝青炭 ) 6Hr heating pattern (pre-carbonizing) 事前乾留 ( 乾燥 ) トンネル炉粉砕混合 900 バインダー ( アスファルト SOP) 成型ダブルロール成型プレス成型 3Hr 4Hr 3Hr heating pattern (carbonizing) 本乾留トンネル炉 ( 事前乾留炉流用 ) 900 ( 雰囲気温度 ) 成型炭を鉄製容器に充填しての間接加熱粉砕粒径 3mm 以下 100% 成型圧の高圧化ダブルロール成型 : 約 1.0t/cm プレス成型 : 約 0.8t/cm2 事前乾留温度は問題無し (600 以上 ) 事前乾留専用炉を設置し生産を連続化. ex) 間接キルン流動床乾留炉 etc 事前乾留の発生ガスエネルギーを乾燥に使用し熱効率向上 SOP 等の石炭系バインダー高速ミキサー使用等によるバインダーの混合性向上成型コークス到達温度 900 以上還元直接乾留の採用により 1 熱効率向上 2 鉄製容器への詰め替え作業を省略 20

22 tekmira プロセスの改善案 21

23 まとめ 1. これまでコークス製造事業のなかったインドネシアではコークス製造に関する政策はないしかし現在インドネシアでは高炉建設が進んでおり Indoferro 社が 2012 年から国内初のコークス生産 (60 万 t/ 年 ) を開始しさらに Krakatau Posco 社 Krakatau 社 Gunung steel Group でもコークス炉を建設中でありこの 2~3 年間で 200 万トン / 年以上のコークス生産が見込まれる 2. この動向を踏まえて tekmira は成型コークスの技術開発を積極的に進めており PTBA もその事業化を急いでいる 3. 但し tekmira の成型コークスプロセスはコークス強度が低く熱効率も悪いので改善の余地があり日本は tekmira/ptba に対して PTBA の乾留ブリケットプロセスに日本の鉄連式連続成型コークスプロセス (FCP) の乾留炉を組合せたプロセスを提案可能である 4. また本プロセスの経済性向上のために安価バインダー開発活性コークス製造等の用途拡大調査を合わせて行うべきである 22

鉄鋼協会・材料系主要大学講義資料（22年度）rev.ppt

鉄鋼協会・材料系主要大学講義資料（22年度）rev.ppt 2 3 / 2007 1973200712,152197312,001 200820099,65010 1 140 120 100 112 106 99 97 101 100 101 103 91 98 107 102 110 111 113 113 118 122 106 97 80 60 40 20 0 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999