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433MHz 帯アクティブタグシステムの技術的条件 資料 42-2-1

審議背景 433MHz 帯アクティブタグシステムについては 国際標準規格も制定され 既に多くの諸外国で導入が進められており 我が国としても早期導入が期待されているところ 433MHz 帯アクティブタグシステムが ISO で国際標準化 諸外国において制度整備 実用化が進展 国際物流分野におけるセキュリティの向上 サプライチェーンマネジメントの効率向上 我が国において 433MHz 帯アクティブタグシステムの導入に対する強い要望 円滑で効率的な国際物流の実現 国際競争力の確保 国土交通省からも環境整備が必要な旨の意見陳述があった 433MHz 帯アクティブタグシステムの技術的条件について検討 1

433MHz 帯アクティブタグシステムの利用シーン 1 安全かつ効率的な国際物流の維持のためのコンテナ輸送の安全性確保 迅速な作業の実現 コンテナ内容の事前提供等 433MHz 帯アクティブタグシステムを用いた 国際物流の電子管理が導入されつつある 出荷国内輸送輸出国際海上輸送輸入国内輸送入荷 インテロゲータ インテロゲータ 可搬型インテロケ ータにより出荷時に 433MHz 帯アクティフ タク を設定する コンテナ開閉状況管理 インテロケ ータによるコンテナの自動トラッキンク コンテナ内貨物監視 コンテナ位置追跡 コンテナ積載貨物の管理 可搬型インテロケ ータにより入荷時の 433MHz 帯アクティフ タク の設定解除及び状況確認をする セキュアな国際物流 2

433MHz 帯アクティブタグシステムの利用シーン 2 インテロゲータ ガントリークレーン コンテナヤード ( 港湾 ) トランスファークレーン 50m アクティブタグ インテロゲータ アクティブタグ 2m 1 ガントリークレーンでの利用イメージ 2 トランスファークレーンでの利用イメージ 工場 倉庫 配送センター アクティブタグ アクティブタグ インテロゲータ 可搬型インテロゲータ 4m 2m 3 ゲートでの利用イメージ 2m 4 可搬型インテロゲータの利用イメージ 3

アクティブタグとパッシブタグの違い パッシブタグのようにリーダ / ライタからの電波のエネルギーを使用して情報のやり取りを行うのではなく アクティブタグは 自ら電源を持つため 長い通信距離を確保できるとともに センサ等と連動させることにより高機能化しやすいといったメリットがある 動力源 通信の相手 その他 アクティブタグ (433MHz アクティブタグの場合 ) 自らの電源 (1mW (EIRP) ) インテロゲータ * アクティブタグ センサとの連動等高機能化が容易 緊急時に自ら周囲に異常を知らせる 比較的高価 アクティブタグ パッシブタグ (950MHz 帯パッシブタグの場合 ) リーダ / ライタからの電磁波 ( リーダ / ライタの送信電力は 4W(EIRP)) リーダ / ライタ 小型軽量 半永久的に使用できる 比較的安価 センサ ( 参考 ) 通信距離 数百 m 程度 5m 程度 * アクティブタグに対し始動のための信号や制御のための信号を与える装置 4

433MHz 帯アクティブタグシステムの国際標準化動向 電子タグシステムについては ISO/IEC JTC1において国際標準化が進められており 433MHz 帯アクティブタグシステムについては 2004 年 8 月に国際標準規格 (ISO/IEC18000-7) として制定された ISO/IEC18000-7 搬送周波数占有周波数帯幅最大送信出力 (EIRP) スプリアス通信速度変調方式符号化方式ウェイクアップ信号アンチコリジョン方式 仕様諸元 433MHz 帯インテロゲータ 433MHz 帯アクティブタグ 433.92MHz ±20ppm 500kHz 200kHz 5.6dBm( 最大値 ) 又は各国のルールに従う各国のルールに従う 27.7kb/s (200ppm) FSK (±50kHz) マンチェスター符号 30kHzサブキャリアトーン信号 - タイムスロット方式 5

周波空中線電力( チャネル間隔 25kHzまで ) 諸外国における主な規格 欧州 米国及び韓国における 433MHz 帯アクティブタグシステムの技術基準については以下のとおり 433.05MHz ~434.79MHz (1.74MHz) 数欧州 (ISMバンドとして指定) ( その中でSRD* として利用可能 ) *Short Range Device 433.05MHz~434.79MHz 10mW erp (Duty Cycle 10% 未満 ) 1mW erp (Duty Cycle 100% まで ) (-13dBm/10kHz 帯域 250kHz 以上 ) 434.04MHz~434.79MHz 10mW erp (Duty Cycle 100% まで ) 米 FCC 15.231 1 40.66~40.70MHz 又は 70MHz 以上 (260~470MHz が適用範囲 ) FCC 15.240 2 433.5MHz~434.5MHz(1MHz) ( 輸送コンテナの識別の業務利用に限定 ) 15.231(b) 10,997μV/m 以下 ( 平均 ) ( 参考 EIRP 近似値 :0.04mW) 110,000μV/m( ピーク ) ( 参考 EIRP 近似値 :3.6mW) 国 15.231(e) 4,400μV/m 以下 (Quasi ピーク ) ( 参考 EIRP 近似値 :0.006mW) 44,000μV/m( ピーク ) ( 参考 EIRP 近似値 :0.58mW) 15.240 11,000μV/m 以下 ( 平均 ) ( 参考 EIRP 近似値 :0.04mW) 55,000μV/m 以下 ( ピーク ) ( 参考 EIRP 近似値 :0.91mW) 韓 国 433.67MHz~434.17MHz (433.92MHz±250kHz) ( コンテナ管理用の使用に限定 ) EIRP 5.6dBm 以下 送信空中線の絶対利得が 0dB を超過する場合 その差分の出力を低減させること 0dB 未満の場合 その差分の出力を増加させることが可能 FCC15.231 40.66~40.70MHz 又は 70MHz 以上の帯域で周期的に運用するシステムに適用 用途は 警報システム ドア開閉器 リモートスイッチなどの制御信号に制限 音声または映像などの連続送信及びデータ伝送は認めない 送信時間は 5 秒以内に自動停止することが条件 FCC15.240 輸送コンテナの識別に適用 港湾 倉庫などの業務利用に制限 連続送信時間は 60 秒以下 停止時間は 10 秒以上 6

433MHz 帯の我が国における利用状況 我が国では 430MHz 帯はアマチュア業務に分配されており 2006 年 4 月現在でも 50 万局以上のアマチュア局が周波数の指定を受けていることから アマチュア局との共用 干渉検討について 慎重に検討を行う必要がある 500kHz 帯幅 本検討の対象周波数帯 CW 狭帯域デジタル EME 433.67 434.17 RFID CW 狭帯域の電話 電信 画像 広帯域デジタル 広帯域の電話 電信 画像 430.10 430.70 430.80 431.40 431.90 432.10 広帯域の電話 電信 画像 433.92 リピータ 衛星 全電波型式 ( 実験用 研究用 ) 434 435 438 439 アマチュア業務 リピータ 440 アマチュア局数の推移 アマチュア局数の現状 160 万局 140 120 100 80 60 133 136 135 130 122 111 101 90 81 72 66 60 56 北海道東北関東信越北陸東海近畿 全局数 47,267 53,330 144,447 25,416 15,729 79,829 68,381 430MHz 帯 44,028 48,254 129,496 22,965 14,555 72,633 62,012 40 20 中国四国九州 40,454 25,216 52,318 36,898 23,046 48,371 0 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 年度 沖縄合計 2,628 2,345 555,015 504,603 (2006 年 4 月 1 日現在総務省無線局免許情報検索より ) 7

アマチュア局との共用 干渉検討 基礎的な検討として実機を用いた実証実験を行ったほか 詳細検討として 現在想定される代表的な利用シーン毎に それぞれシミュレーションによる検討を行った (Ⅰ) 実機を用いた基礎検討 我が国の国際物流拠点の代表的な例である神戸において実機を用いて実験 結果概要 数 km 離れたアマチュア局に対して 影響がある可能性あり (1 対 1 対向の場合 ) 特に 見通しの場合の影響が大 (Ⅱ) シミュレーションによる詳細検討 前提条件 コンテナヤード ( 神戸港 ( 六甲アイランド ) をモデル化 ) 神戸港全体 1,851 千 TEU(2004 年国土交通省調べ ) 六甲アイランド 925 千 TEU 20フィートコンテナ ( 約 37%) 342,250TEU 40フィートコンテナ ( 約 63%) 291,375(582,750TEU) コンテナサイズを考慮した場合の1 日当たりのコンテナ取扱数は 合計 1,700となる TEU(Twenty-foot Equivalent Units) 工場 倉庫 配送センター 1 日に取り扱うコンテナ数 5 個程度 アクティブタグに蓄積されたデータをダウンロード 433MHz 帯アクティブタグの装着率を考慮 1500 個程度 電波伝搬モデルとしては 使用周波数帯や利用シーン等を勘案して 奥村秦式の市街地における小都市モデルを代表的な伝搬モデルとして使用 8

433MHz 帯アクティフ タク システムからアマチュア局に対する干渉検討結果 モデルケースに基づきシミュレーションを行った結果 特に 433MHz 帯インテロゲータを高所において固定的に設置し 見通しが確保されるような場合 アマチュア局に影響を及ぼす可能性がある 433MHz アクティブタグシステムの機能を確保しつつ 433MHz 帯インテロゲータの放射電力を必要最小限に抑えることが必要 433MHz 帯インテロゲータの最小放射電力について検討した結果 始動のための信号を送信する場合 : 0.1mW 以下それ以外の信号を送信する場合 : 0.4mW 以下 であれば 機能を確保することが可能 上記放射電力の場合 アマチュア局との間に必要となる離隔距離は 約 3km となる (433MHz 帯アクティブタグシステムの主な利用場所である ) コンテナヤードから 3km の範囲内には 居住者はほとんどなし又は少数 ( 参考 )433MHz 帯アクティブタグシステムの放射電力を 1mW とした場合のシミュレーションの結果 利用場所 発信源 設置箇所及び高さ 必要離隔距離 1 日当たりの総送信時間 アクティブタグ コンテナ (50m) 2.6km 46 秒 コンテナヤード インテロゲータ ガントリークレーン (50m) トランスファークレーン (2m) 3.97km 2.46km 8115 秒 8115 秒 ゲート (4m) 2.49km 8115 秒 (14400 秒 *) ( 工場 倉庫 配送センターでの結果は 上記結果範囲内 ) * 括弧内は トラック等がゲートで停止しないオペレーションの場合 9

アマチュア局から 433MHz 帯アクティフ タク システムに対する干渉検討結果 アマチュア局から 433MHz 帯アクティブタグシステムに対する影響について検討を行った アマチュア局からの影響 シミュレーションの結果 5m の距離において 433MHz 帯アクティブタグとインテロゲータとの間の通信を成立させるためには アマチュア局 ( 出力 50W アンテナ利得 9dBi を仮定 ) から 1.9km 以上離隔距離が必要 アマチュア局からの干渉を許容することが前提であるため 干渉の可能性があることを十分に認識し 周辺にシールドを設けるなど運用に支障が生じないような工夫が重要 433MHz 帯インテロゲータ 433MHz 帯アクティブタグ アマチュア局 50W 9dBi 5m 必要離隔距離は 1.9km 以上 10

共用のための方策 1 433MHz 帯インテロゲータの放射電力を必要最小限に抑えること特に高所で固定的に設置されることが想定される433MHz 帯インテロゲータについては 発射する電波が広範囲に伝搬することが考えられることから 既存のアマチュア局の運用を阻害するような混信を与えないよう 放射電力を必要最小限に抑えることが適当 2 使用場所 用途等アマチュア局に対する影響の度合いの大きい 433MHz 帯インテロゲータについて その使用場所は主として港湾 空港等 他方 アマチュア局への影響を低減させるために 433MHz 帯アクティブタグの使用場所や数量を厳密に制限することは困難 このため 現在顕在化している利用ニーズ及びその国際的な協調の必要性を勘案して 433MHz 帯アクティブタグシステムを国際輸送に係るものとすることにより アマチュア局への干渉の可能性を低下させることが適当 仮に電力を低減 (20μW) させたとしても 用途 利用形態及び使用場所について限定を設けない場合 アマチュア局に対して何らかの影響を及ぼすことが想定される 3 可能な限り低い場所に設置 周辺にシールドを設けるなどの配慮固定的に使用する 433MHz 帯インテロゲータにおいては 可能な限り低い場所に設置することや周囲にシールドを設けることなどにより アマチュア局及び自システムの相互の運用に支障が生じないよう配慮することが望ましい 4 アマチュア局は 物流拠点の近辺において 433MHz 帯の使用を避ける配慮アマチュア局は 周波数区別の範囲内で 433.92MHz 及びその周辺の周波数を避けて運用するなど 場合によっては 自ら干渉軽減を図ることが可能である 特に 433MHz 帯アクティブタグシステムの利用が想定される物流拠点の近辺では 可能な限り当該システムの周波数帯の使用を避けるなど 433MHz 帯アクティブタグシステムの運用への配慮が期待される 11

433MHz 帯アクティブタグシステムの技術的条件 ( 案 ) 433MHz 帯アクティブタグシステムの用途等 1 国際輸送用貨物 ( 国際輸送に係る貨物又はコンテナ若しくはパレットその他これらに類する輸送用器具をいう ) の管理の業務の用に供する無線通信 ( データ伝送に限る ) を行うものであること 2 433MHz 帯アクティブタグと433MHz 帯インテロゲータとの間又は433MHz 帯アクティブタグ相互間のデータ伝送を行うものであること 433MHz 帯アクティブタグシステムの主な技術的条件 他システムとの共用検討 国際標準規格 (ISO/IEC18000-7) 諸外国の規格との整合性等に配慮してパラメータを決定 技術的条件 項目使用周波数占有周波数帯幅の許容値空中線電力 (EIRP) 通信方式 433MHz 帯インテロゲータ 主として港湾 空港 工場又は倉庫に設置される無線設備であって 433MHz 帯アクティブタグの始動又は停止並びに情報のデータ伝送を行うもの 433.92MHz(433.67MHz~434.17MHz) 500kHz 200kHz 1 始動のための信号を送信する場合 : 0.1mW 2 1 以外の場合 : 0.4mW 433MHz 帯アクティブタグ 国際輸送用貨物に装着される無線設備であって 当該国際輸送用貨物の状況等に関する情報のデータ伝送を行うもの 1mW 単信方式 単向通信方式及び同報通信方式 送信時間制限 送信時間 1 始動のための信号を送信する場合 : 2.7 秒以内に停止し 1 時間当たり1440 秒以内 2 1 以外の場合 : 1 秒以内に停止し 1 時間当たり360 秒以内 1 秒以内に停止し 1 時間当たり 360 秒以内 停止時間 1 ミリ秒以上 12

< 参考 > 電子タグシステムの制度化の状況 周波数帯及びタイプ 主な利用用途 導入経緯 制度区分 135kHz 帯 ( パッシブ ) スキーゲート 自動倉庫 食堂精算等 昭和 25 年 高周波利用設備として制度化 高周波利用設備 13.56MHz 帯 ( パッシブ ) 交通系カードシステム 行政カードシステム IC カ - ド公衆電話 入退室管理システム等 平成 10 年平成 14 年 制度化出力の緩和 手続の簡素化 高周波利用設備 433MHz 帯 ( アクティブ ) 国際物流管理 コンテナ内状況管理 等 今回の審議対象 950MHz 帯 ( パッシブ ) 物流管理 製造物履歴管理 等 平成 17 年平成 18 年 高出力型システムの導入高出力型システムの高度化及び低力型システムの導入 構内無線局 特定小電力無線局 2.45GHz 帯 ( パッシブ ) ( アクティブ ) 物流管理 製造物履歴管理 物品管理等 昭和 61 年平成 4 年平成 14 年平成 17 年 制度化免許不要の小電力システムの導入小電力システムへの周波数ホッピング (FH) 方式の導入 FH 方式を登録制度化 構内無線局特定小電力無線局小電力データ 13