Microsoft Word - 【全体版】 第9次報告案:別紙(有明海における類型指定を行うために必要な情報の整理について)

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資料6 今後の検討対象水域の状況について(東京湾、伊勢湾)

全窒素平均値の過去 3 年間の水質測定結果からみると 燧灘東部 (Ⅱ 類型 ) の愛媛県の地点はすべて基準値を満足している 香川県では9 地点中 1 地点の 1 年のみで基準値を超過している 全燐平均値の過去 3 年間の水質測定結果からみると 燧灘東部 (Ⅱ 類型 ) ではすべての地点で基準値を満足

Microsoft Word - 資料2-2

3-3 現地調査 ( カレイ類稚魚生息状況調査 ) 既存文献とヒアリング調査の結果 漁獲の対象となる成魚期の生息環境 移動 回遊形態 食性などの生活史に関する知見については多くの情報を得ることができた しかしながら 東京湾では卵期 浮遊期 極沿岸生活期ならびに沿岸生活期の知見が不足しており これらの

資料4 委員会報告(平成18年12月)への対応状況について(概況報告)

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1. はじめに 平成 28 年 1 月 18 日 長崎地方裁判所は 諫早湾干拓事業により設置された潮受堤防の排水門の開門 ( 調整池への海水導入を含む態様での開門 ) をめぐる状況に対して 和解勧告文書を発出し 開門によることなく有明海全体の漁業環境を改善する方策を検討し 全体の解決を図る和解の協議

参考資料2 三河湾の物質循環に関わる情報整理

PowerPoint プレゼンテーション


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東京湾盤洲沿岸での夏季 1 潮汐間におけるアサリ幼生の鉛 直分布の特徴 誌名 日本水産學會誌 ISSN 著者 巻 / 号 鳥羽, 光晴山川, 紘庄司, 紀彦小林, 豊 79 巻 3 号 掲載ページ p 発行年月 2013 年 5 月 農林水産省農林水産技術会議事務

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八代海湾北部及び水俣市袋湾における水質の 自動観測情報を HP 上で公開しています!! 浅海干潟研究部諸熊孝典 はじめに 八代海は 湾奥部では干潟域が広がり内湾性が強く 湾中央部からは徐々に水深が深くなり外洋性を帯びてきます そのため 各地先の漁場特性に合わせて 採貝業やノリ養殖業 漁船漁業 魚類養

瀬戸内通信 第11号

5 岡山水研報告 ,2013 播磨灘北西部における魚卵 仔稚魚の出現状況 草加耕司 亀井良則 * 小見山秀樹 * Occurrence and Distribution of Fish Eggs, Larvae and Juveniles in the Northwestern Par

2.2 効果検証の考え方 海域全体の生産力の底上げ効果の検証にあたっては, 水産環境整備を実施している調査海域において, 漁場施設等の基盤整備による生態系ピラミッドを想定し, 上位の階層にあたる 1 漁獲対象となる魚類の増加を評価する従来型の方法に加え, 上位の階層を支える環境基盤にも着目し,2 漁

資料4 大阪湾の状況について.docx

資料3-1_環境省の施策

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塩分 大岡分水路 表層 底層 図 1-2 塩分の水平分布 ( 左図 : 表層 右図 : 底層 ) 調査の結果 表層の塩分は 東京湾西岸で低く 東岸に向かうにしたがって高くなる傾向が確認されました 特に 隅田川や荒川 鶴見川, 大岡分水路の河口付近では 塩分が低くなっており これは調査日の3 日前に降

課題名 実施機関 担当者氏名 平成 26 年度 1-(1) 砂質浅海域における環境及び生物多様性調査 Part Ⅱ (*PartⅡは内田執筆) 主担当 : 日本海区水産研究所資源生産部生産環境部 G 従担当 : 瀬戸内海区水産研究所生産環境部藻場 干潟 G : 瀬戸内海区水産研究所生産環境部環境動態

Microsoft Word - 2-1

Microsoft PowerPoint - 第8回小委資料(生物小委:夏場赤潮とりまとめ)2

北海道の水産業改良普及事業 水産業改良普及事業は 沿岸漁業等の生産性の向上 経営の近代化及び漁業技術の改良を目的として昭和 28 年 (1953 年 ) に発足して以来 漁業を取り巻く環境が刻々と変化する中 60 年以上を経過して現在に至っています 北海道においては国に先駆けて昭和 25 年に普及事

P19 ~ P22 項目 (4) 県内水揚状況 ( 属地 ) 1 年別水揚状況 年次 水揚数量 水揚金額 平成 23 年 項目 2 漁業協同組別水揚状況 年次 相馬双葉 百万円 ,513 4,535 3,461 5,644 6,1 8,514 6,591 1,6


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平成22年度 マハゼ稚仔魚の生息環境調査

(b) 流れ及び波浪の状況 a) 波浪 ( 波向 波高 ) ( ア ) 経時変化及び最大値顕著な高波浪を記録した夏季について 海域ごとの代表地点における経時変化を図 に示します また 各調査地点における最大値を資料編に示します 波浪調査地点 注 ) 波浪の経時変化 ( 図 -6.

2 章干潟とは 2 1 干潟概観 a 干潟の構造貝塚を見るまでもなく 沿岸の豊かな生物生産力は有史以前から人類の生活を支えてきた とくに内湾の海岸などでは 干潮になれば広大な砂泥地が姿を現し特別の道具や船を持たなくとも貝やエビ カニなどを容易に採ることが出来たであろう このような地形 すなわち満潮時

9-2_資料9(別添)_栄養塩類管理に係る順応的な取組の検討

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藻場 干潟の現状及び効果的な藻場 干潟の保全 創造に向けた課題について 資料 2 平成 27 年 7 月 17 日

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Microsoft Word - ホタテガイ外海採苗2013


河口域の栄養塩動態 国土交通省国土技術政策総合研究所沿岸海洋研究部海洋環境研究室主任研岡田知也 国土交通省国土技術政策総合研究所

言語表記等から推定すると 例えば 沖縄県石垣島では約 8 割を中国製が占めた一方 東京湾岸の富津では日本製がほとんど全てを占めていました ( 別添 1-2) 3 平成 27 年度のモニタリング調査は 調査実施時期が冬期となり日本海側及び北海道沿岸では調査が困難であったため 太平洋側 瀬戸内海沿岸及び

S1:Chl-a 濃度 18.6μg/L S1:Chl-a 濃度 15.4μg/L B3:Chl-a 濃度 19.5μg/L B3:Chl-a 濃度 11.0μg/L B2:Chl-a 濃度実測値 33.7μg/L 現況 注 ) 調整池は現況の計算対象外である S1:Chl-a 濃度 16.6μg/

漁場の 生物多様性を 調べよう - その評価のための基礎知見と応用 - 平成 31 年 3 月

整理番号 10 事後評価書 ( 完了後の評価 ) 都道府県名 愛知県 関係市町村 田原市他 事業名地区名 Ⅱ 点検項目 1. 費用対効果分析の算定基礎となった要因の変化 ( 広域水産物供給基盤整備事業 ) 事業主体 愛知県 Ⅰ 基本事項 1. 地区概要 漁港名 ( 種別 ) - 漁場名 アツミガイカ

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1 岡山水研報告 ,2015 備讃瀬戸北西部における魚卵 仔稚魚の出現状況 小見山秀樹 * 草加耕司 亀井良則1 * Occurrence and Distribution of Fish Eggs, Larvae and Juveniles in the Northwestern P

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資料 12 資源管理目標を定めるための新たな資源評価手法の検討状況 2019 年 3 月

Microsoft Word - 外海採苗2014

< スライド 3> 河川漁業の漁獲量は 平成 24 年は 705t であり 魚種別ではアユが最も多く 454t で全体の 6 4% 占めております しかし 漁獲量は 最近減少しており その原因は 河川環境の変化 カワウの食害 冷水病の蔓延 漁業者や遊漁者の高齢化に伴う減少など様々な要因が挙げられます

卒論進歩状況 有明海沿岸干潟域における 生物生息環境特性に関する研究

平成 30 年度事業計画書 ニゴロブナやホンモロコの漁獲に回復の兆しがみられるものの本格的な回復に至らず また 昨シーズンのアユは 近年にない不漁であった 琵琶湖を水産資源の宝庫として再生し 琵琶湖漁業の振興を図っていくためには 漁業基盤である重要水産資源を増殖することが重要である 平成 30 年に

資源評価法 沿岸漁業の漁獲努力量に関する情報が得られていないことから 100 トン以上の沖底かけまわし船によるマダラの有漁操業の単位努力量当たり漁獲量 (CPUE)( 以下 沖底 CPUE) に基づいて資源状態を判断した 本資源全体の資源の水準 動向を判断するとともにオホーツク海 北海道太平洋 北海

目 次 漁業の許可等 1 漁業の取締り 2 漁業調整 4 海洋生物資源の保存及び管理 6 外国漁船の寄港の許可 8 漁船の検査 10 沿岸漁業の振興及び漁場の保全の指導 水産資源の保護 水産関係 資料の収集 整理 水産に関する調査 11

PowerPoint Presentation

海洋_野崎.indd

但馬水産技術センターだより 漁況情報 (G1305 号 ) 平成 25 年 8 月 28 日兵庫県立農林水産技術総合センター但馬水産技術センター発行 ハタハタ アカガレイ エチゼンクラゲに関する情報について ( 平成 25 年度底びき漁期前調査結果 ) 平成 25 年 8 月 5 6 日および 8

Nippon Suisan Gakkaishi 78(3), (2012) 話 題 福島県における水産生物等への放射性物質の影響根本芳春, 島村信也, 五十嵐敏福島県水産試験場 In uence of radioactive substances on the marine organ

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太平洋クロマグロの加入量予測に向けた基盤的研究

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土木学会論文集B 海洋開発, Vol. 68, No. 2, I_750-I_755, 年当初の 海輝 による定期環境調査計画は 他機関の調査を把握した上で 重複しないよう かつ他 機関が実施する調査を俯瞰的に捉えることのできる調査 と他機関が実施できていない調査の 2 つの観点

Microsoft Word - H30年度動向調査報告(ヒラメ)

(1) 生活排水について 地域の実状に応じ 下水道 浄化槽 農業集落排水施設 コミュニティ プラント等の生活排水処理施設の整備及び高度処理化 適正な施設維持管理等の対策を計画的に推進すること 加えて 合流式下水道の改善の取組を推進すること (2) 指定地域内事業場について これまで行われてきた汚濁負

S1:Chl-a 濃度 8.5μg/L S1:Chl-a 濃度 8.4μg/L B3:Chl-a 濃度 8.0μg/L B3:Chl-a 濃度 7.5μg/L B2:Chl-a 濃度実測値 67.0μg/L 現況 注 ) 調整池は現況の計算対象外である S1:Chl-a 濃度 8.7μg/L S1:

Microsoft Word 外海域における産卵状況text _2.doc

Microsoft Word - 【資料2-1(別紙)】水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について(第7次報告)

Microsoft Word - 7 キジハタ

ンゴ類及びその他底生生物 ) の生息状況を観察した ジグザグに設置したトランセクト ( 交差することのないよう, かつ, 隣り合う調査線の視野末端が重複するように配置された調査線 ) に沿って ROV を航走させ トランセクト上に宝石サンゴがあった場合は 位置 種 サイズ等を記録した 同時に海底の操

貝類多様性研究所/泡瀬干潟を守る連絡会

瀬戸内通信第19号

慶佐次川モニタリング計画 ( 案 ) 平成 29 年 2 月 ( 平成 30 年 2 月 ) 慶佐次川自然環再生協議会 2-59


徳田 佐野 年 5 月 31 日 ~6 月 15 日に実施した 花宗池は, 矢部川水系本分川に造られた, 周囲約 3km, 湛水面積が35ha の農業用の人造溜池である 試験に用いた施設は, 長さ1.1m, 直径 7mm の鉄支柱を水深約 6cm の水底に約 1.5m の間隔で2 本立てた施設を3

はそれぞれ 4~7 歳と推定された 当該ユメカサゴの検体は 4 個体を混合したものだったことから 今回の測定値は 4 個体の平均濃度を示しており 4 個体のそれぞれの濃度を知ることは出来ない このため 測定に供さなかった魚の頭部 ( 骨等の可食部以外の部位を含む ) を細断し これを検体として個体別

次の方法で比較した すなわち 個体数上位 1 番目からk 番目の種までの総個体数に占める割合を積算し x 軸に種の順位を y 軸に積算割合をプロットした 個体数順位が低くなるほど (xの値が大きくなると) 積算割合は 100% に近づくことになる なお 積算割合が 95% 以上になる種の順位 [ 加

( _\215L\223\207\214\247\212C\215\273\227\230\215\314\216\346\212\302\213\253\222\262\215\270\225\361\215\220\201y\215\305\217I\224\305\201z-31

はじめに

Microsoft Word - 表紙目次Ver最終.doc

第 3 回研究成果報告会プログラム テーマ : 海の恵みを取り戻せ 震災 5 年後の水産資源の現状と今後 ~ 趣旨 東日本大震災後 5 年が経過し 大きなダメージを受けた東北太平洋側の海は かつての姿を取り戻しつつあります 国立研究開発法人水産研究 教育機構東北区水産研究所 ( 東北水研 ) では震

18 岡山水研報告 ,2013 貝殻等混獲物削減を目的とした小型機船底びき網の漁具の改良 元谷 剛 泉川晃一 Improvement of Small-Scale Trawl Fishing Net for Reducing By-Catch and Discards Tsuyosh


茨城水試研報 42,21-26(2011) 底生生物から考察する大洗サンビーチ沖域における鹿島灘はまぐり生息の適否 21 底生生物から考察する大洗サンビーチ沖域における鹿島灘はまぐり生息の適否 半澤浩美 山崎幸夫 Studyofhabitatsofhard-clambymacrobenthiccom

1-2 再現性向上に関する事項 1 境界水位のチューニング < 済 > 再現性向上のため 境界の水位 各分潮の遅角差を調和定数表や潮位観測結果を基に 複数ケースの計算を行った その結果 表 1.2 に示す調和定数が最適であり 瀬戸内海西部の平均流 特に三津湾沖合の西流を最もよく再現していた 計算の結

Microsoft Word - 12 モクズガニ.doc

Microsoft Word - H28事後調査_第5章170622

慶良間諸島国立公園の新規指定に関する パブリックコメントの実施結果 番号 ご意見の概要 件数 対応方針 1 国立公園指定について評価する 4 2 指定書の指定理由には 本公園の最も特徴的で価値のあるのは海中の景観であることを追記して欲しい また 指定書の指定理由には 海中景観にとどまらず わが国のす

世紀中頃に著しく減衰したため 近年の主要な漁獲対象は地域性ニシンである 2. 生態 (1) 分布 回遊本種は海草や海藻が繁茂する水深が浅い水域で産卵する 仔稚魚は発育に伴い沖へ移動して成長し 成熟すると産卵期には再び沿岸域に来遊する 本種の我が国周辺における分布域は北海道の沿岸から沖合にかけての水域

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マアジ Trachurus japonicus

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別記様式第 1 号別添 1 地域水産業再生委員会組織名小田野沢地域水産業再生委員会代表者名会長川村敏博 浜の活力再生プラン 再生委員会の構成員 小田野沢漁業協同組合 猿ヶ森漁業協同組合 東通村つくり育てる農林水産課 青森県下北地域県民局地域農林水産部むつ水産事務所 オブザーバー - 再生委員会規約及

Transcription:

表 4 主要魚介類の選定結果 1 有明海における主な魚介類 2 周年定住種 3 漁獲量上位種 4 保護水面対象種 5 が藻場 干潟等の特定域に該当する種 6 選定結果 選定理由 魚類 イカナゴ コノシロ サッパ ヒラ エツ アリアケシラウオ アリアケヒメシラウオ クルメサヨリ ボラ メナダ マナガツオ コイチ シログチ スズキ が砂浜性藻場に依存する セトヌメリ ハゼクチ タビラクチ ムツゴロウ が干潟に依存する トビハゼ ワラスボ トラフグ シマフグヤマノカミ ヒラメ が干潟に依存する イヌノシタ が干潟に依存する コウライアカシタビラメ が干潟に依存する アカシタビラメ が干潟に依存する マコガレイ が干潟に依存する ホシガレイ が干潟に依存する メイタガレイ ウナギ マアナゴマイワシカタクチイワシブリマアジサワラ カサゴ メバル シロギス イサキ マダイ が砂浜性藻場に依存する クロダイ が岩礁性 砂浜性藻場に依存する アカエイ タコ類 イイダコ クルマエビ が干潟に依存する イセエビ エビ シバエビ カニ類 シャコ アナジャコ ガザミ が干潟に依存する 貝類 アサリ が干潟に依存する サルボウ が干潟に依存する ハマグリ が干潟に依存する タイラギ が干潟及びその周辺部に依存する マテガイ が干潟に依存する アゲマキガイ が干潟に依存する ウミタケ 31

1 主な魚介類は下記 1 に示す文献から 有明海における水産有用種を抽出した 2 周年定住種は下記 2 に示す文献を参考に判断した 3 漁獲量上位種 :1 で抽出した主な魚介類のうち 下記 3 に示す市町村別データを用いて集計した近年 10 ヶ年 (H16 ~H25) の合計漁獲量が 50 位以内の種を抽出した なお 3 において ボラ類 ニベ グチ類 のように複数種の漁獲量が合計されている魚種については 以下のとおり 1 において該当する全種を同じ順位として扱った ボラ類 : ボラ メナダ ニベ グチ類 : コイチ シログチ カレイ類 : イヌノシタ コウライアカシタビラメ アカシタビラメ マコガレイ ホシガレイ メイタガレイ クロダイ ヘダイ : クロダイ タコ類 : イイダコ その他の貝類 : タイラギ マテガイ アゲマキガイ ウミタケ 4 保護水面対象種 : 水産資源保護法等に基づく保護水面として指定された水域がある場合 その対象魚種 アサリ ( 水産資源保護法 : 熊本県岱明町高道地先 ) ムツゴロウ ( 佐賀県有明海海区漁業調整委員会指示 : 佐賀県只江川河口 ) タイラギ ( 佐賀県有明海海区漁業調整委員会指示 : 佐賀県沿岸域 ) アゲマキガイ ( 佐賀県有明海海区漁業調整委員会指示 : 佐賀県海区全域 ) 5 が藻場 干潟等の特定域に該当する種は下記 4 に示す文献を参考に判断した あるいはのいずれかにおいて 砂浜性藻場 岩礁性藻場 干潟のいずれかを利用するものに を付した 岩礁性藻場 岩礁域のいずれも利用するものは特定の場に依存するとはしていない 6 選定結果 :2~5 の項目のうち 3 つ以上に該当する魚介類 < 参考文献 > 1. 主な魚介類 有明海の魚類相について 内田恵太郎 塚原博.1955( 日本生物地理学会会報,16-19:292-302.) 有明海湾奥部の魚類相 鷲尾真佐人 有吉敏和 野口敏春.1996( 佐賀県有明水産振興センター研究報告,17:7-10.) 有明海の魚類 田北徹.1980( 月刊海洋科学,124:105-115.) 有明海のエビ カニ 貝類 池松弥.1980( 月刊海洋科学,124:97-104.) 日本全国沿岸海洋誌 日本海洋学会沿岸海洋研究部会 ( 編 ).1985( 有明海 Ⅳ 生物.pp.873-874. 東海大学出版会.) 2. 周年定住種 有明海の生態系再生をめざして 日本海洋学会 ( 編 ).2005( 恒星社厚生閣.) 有明海の魚類 田北徹.1980( 月刊海洋科学,124:105-115.) 有明海のエビ カニ 貝類 池松弥.1980( 月刊海洋科学,124:97-104.) 沿岸至近域における海洋生物の生態知見 ( 魚類 イカタコ類編 ) 海洋生物環境研究所.1991 沿岸至近域における海洋生物の生態知見 ( 貝類 甲殻類 ウニ類編 ) 海洋生物環境研究所.1992 新版魚類学 ( 下 ) 改訂版 落合明 田中克.1998( 恒星社厚生閣.) 水産生物の生活史と生態 日本水産資源保護協会.1985 水産生物の生活史と生態 ( 続 ) 日本水産資源保護協会.1986 水産生物生態資料 日本水産資源保護協会.1981 水産生物生態資料 ( 続 ) 日本水産資源保護協会.1983 環境が水産動物および漁業に及ぼす影響を判断するための 判断基準 と 事例 日本水産資源保護協会.1994 3. 漁獲量上位種 海面漁業生産統計調査. 市町村別データ 農林水産省 4. が藻場 干潟等の特定域に該当する種 有明海の生態系再生をめざして 日本海洋学会 ( 編 ).2005( 恒星社厚生閣.) 有明海の生きものたち 佐藤正典.2000( 海游舎, 東京.) 日本全国沿岸海洋誌 日本海洋学会沿岸海洋研究部会 ( 編 ).1985( 有明海 Ⅳ 生物.pp.873-874. 東海大学出版会.) 沿岸至近域における海洋生物の生態知見 ( 魚類 イカタコ類編 ) 海洋生物環境研究所.1991 沿岸至近域における海洋生物の生態知見 ( 貝類 甲殻類 ウニ類編 ) 海洋生物環境研究所.1992 新版魚類学 ( 下 ) 改訂版 落合明 田中克.1998( 恒星社厚生閣.) 水産生物の生活史と生態 日本水産資源保護協会.1985 水産生物の生活史と生態 ( 続 ) 日本水産資源保護協会.1986 水産生物生態資料 日本水産資源保護協会.1981 水産生物生態資料 ( 続 ) 日本水産資源保護協会.1983 環境が水産動物および漁業に及ぼす影響を判断するための 判断基準 と 事例 日本水産資源保護協会.1994 日本の海水魚 大方洋二 小林安雅 矢野維幾.1997( 山と渓谷社.) 32

表 5(1) 主要魚介類 (18 種 ) の生態特性 33 主要魚介類卵形態水深 スズキ分離浮性卵表層浮遊生活 ( 沿岸域 ) 表層下 -10m ムツゴロウ産着卵表層 表層下 -10m 河口域とその周辺の泥干潟 産着卵 30 cm深さ程度の横穴 ヒラメ分離浮性卵表層浮遊生活 ( 沿岸域 ) 底生生活 表層下 -10m 底生生活 ( 水深 30m 以浅 ) イヌノシタ分離浮性卵表層 コウライアカシタビラメ 分離浮性卵 表層下 -10m 表層 表層下 -10m 湾奥部 湾中部東側砂泥底 ( 瀬 ( 戸内海では 8~16m) アカシタビラメ分離浮性卵表層浮遊生活 ( 沿岸域 ) 底生生活泥干潟泥干潟 湾中部東側海域 ( 有明海 ) 干潟砂泥砂 礫岩礁アマモ場アラメ場カジメ場ガラモ場コンブ場その他藻場 稚魚 (30m 以浅 ) 注表層下 -10m 底生生活 (10m 以浅 ) 底生生活 (10m 以浅 ) 稚魚 未成魚稚魚 未成魚沿岸 河口域 (5~20m) 岩礁域 ( 外海水の影響を受け る水深 50~80m) 有明海では湾中部西側海域 沿岸域 ( 水深 20~50m の砂泥 砂礫 岩礁 ) 湾中央部の深場 ( 有明海西岸 ) 湾奥部 湾中部東側及び西側海域 ( 有明海 ) 主な分布状態 卵仔魚期稚魚期 浮遊生活 ( 沿岸域 )( 仔魚後期はアマモ場 河口域周辺に移動する ) 感潮域で浮遊生活 浮遊生活 ( 変態期まで ) 表層 ~ 中層 20m に多く分布 ) 湾奥部 湾中部東側及び西側海域 ( 有明海 ) 底生生活 ( 水深 5m 以浅 ) 底生生活 ( 水深 5m 以浅 ) 泥 稚魚 稚仔魚 産卵魚 稚魚 稚魚期 ( 体長 12~60mm まで ) 幼稚仔魚の分布域 ( 底質環境 ) 未成魚成魚 その他 未成魚は 8~10 月には水深 15m 程度 11 月には 20 m より深い海域へ移動 越冬する ( 有明海 ) 福岡 佐賀 熊本県の河口域とその周辺及び諫早湾奥部を中心に分布 ( 有明海 ) 内湾では 稚魚は河口域や藻場周辺の水深 3m 以浅の砂泥域に分布 ( 細砂 ~ 中砂 ) 稚魚は成長とともに泥底から砂 砂泥底に移動 ( 有明海 ) は湾奥部沖合及び湾中部東側海域 ( 有明海 ) 注 ) デンベエシタビラメはアカシタビラメのシノニム ( 同物異名 ) との知見から 同種として扱った ( 有明海の生きものたち 佐藤正典.2000 海游舎, 東京. )

表 5(2) 主要魚介類 (18 種 ) の生態特性 34 主要魚介類卵形態水深 マコガレイ付着沈性卵表層 表層下 -10m ホシガレイ分離浮性卵表層浮遊生活 ( 沿岸域 ) 浮遊生活 ( 変態期まで )( 水深 10m 前後 ) 泥干潟砂泥砂 礫岩礁アマモ場アラメ場カジメ場ガラモ場コンブ場その他藻場 底生生活 (30m 以浅 ) 稚魚 (30m 以浅 ) 稚魚 (30m 以浅 ) 稚魚 (30m 以浅 ) 表層下 -10m 底生生活 (20m 以浅 ) 底生生活 (20m 以浅 ) 稚魚 (20m 以浅 ) 水深 40~70m マダイ分離浮性卵表層浮遊生活 ( 沿岸域 ) 表層下 -10m 浮遊生活 ( 仔魚後期 : 水深 10m 前後 ) 底生生活 ( 水深 20m 以浅 ) 稚魚 ( 水深 20m 以浅 ) 稚魚 ( 水深 20m 以浅 ) 岩礁域 ( 水深 30~100m) クロダイ分離浮性卵表層浮遊生活 ( 沿岸域 ) 浮遊生活 ( 沿岸域 ) クルマエビ 表層下 -10m 表層 表層下 -10m 岩礁域 沿岸域浅場 水深 10~40m ガザミ表層浮遊生活 (15m 以浅 ) 底生生活 汀線付近 (1m 以浅 ) 底生生活 稚魚稚魚稚魚稚魚 稚エビ稚エビ稚エビ 表層下 -10m 砂泥域 (10m 以浅 ) 浮遊生活 (5~30m) 底生生活 (5~10m) 砂泥域 (10m 以浅 ) 砂泥域 (10m 以浅 ) 稚ガニ河口域 (10m 以浅 ) 沿岸域 ( 水深 10~50m の砂泥 砂礫 岩礁 ) ( は有明海湾央部 湾口部および湾外の橘湾や天草海 ) 主な分布状態 卵仔魚期稚魚期 浮遊生活 ( 外洋 沿岸域 ) 浮遊生活 ( 外洋 沿岸域 ) 浮遊幼生は湾奥部および湾央部の干潟域へ着底する 幼稚仔魚の分布域 ( 底質環境 ) その他 未成魚は 4~8 月には 40 m 以浅に主分布 有明海に隣接する橘湾が主な 産卵期には通常の分布域よりも浅い 諫早湾湾口部や湾奥部の外海寄りで多獲される 分布水深は体長 3cm 以下では潮間帯 10cm 前後では水深 5~6m 20cm 以上に達したものは 7~8m に多い

表 5(3) 主要魚介類 (18 種 ) の生態特性 35 主要魚介類卵形態水深 アサリ表層浮遊生活 ( 沿岸域 ) 浮遊生活 ( 沿岸域 ) 表層下 -10m 内海 内湾の潮間帯 ~10m ま での砂礫泥底 サルボウ表層浮遊生活 ( 沿岸域 ) 卵仔魚期稚魚期泥干潟砂泥砂 礫岩礁アマモ場アラメ場カジメ場ガラモ場コンブ場その他藻場 底生生活 ( 浮遊期間 2~3 週間 表層下 -10m 干潟 砂泥域稚貝稚貝稚貝稚貝稚貝 ハマグリ表層浮遊生活 ( 沿岸域 ) 浮遊生活 ( 沿岸域 ) タイラギ マテガイ アゲマキガイ 表層下 -10m 表層 後着底 ) 底生生活 ( 浮遊期間 2~3 週間 表層下 -10m 浮遊生活 ( 沿岸域 ) 稚貝稚貝砂泥域 ( 水深 10~15m) 表層 後着底 ) 稚貝 稚貝 表層下 -10m 浅海の砂泥域稚貝稚貝島原半島沿岸の干潟 表層 表層下 -10m 干潟 砂泥域 ( 干潟 ~ 水深 5,6m まで ) 地盤の高い軟泥干潟 浮遊生活 ( 沿岸域 ) 主な分布状態 稚貝 稚貝 幼稚仔魚の分布域 ( 底質環境 ) 干潟の地盤高の低い方を中心着底域 ( 地盤高 1.2m 以浅 ) 稚貝稚貝稚貝 1994 以降漁獲量なしに着底 放流事業有 その他 菊地川 緑川 白川等の河口域 有明産タイラギの地理的分布は 奥部の佐賀県側では住ノ江川沖海底水道と塩田川海底水道に挟まれた浅瀬の鞍部 傾斜面及び野崎ノ州東側斜面を主分布域とする西側群と 江川沖海底水道の東側の峰の州および大牟田沖一帯の東岸群に大別 1989 年においては 諫早湾の本明川河口 塩田川 六角川 早津江川 筑後川 沖の端川 矢部川 坪井川 白川等の主要河川の河口域干潟に分布

表 5(4) 主要魚介類 (18 種 ) の生態特性 < 参考文献 > 36 1) 沿岸至近域における海洋生物の生態知見 ( 魚類 イカタコ類編 ) 海洋生物環境研究所.1991 2) 沿岸至近域における海洋生物の生態知見 ( 貝類 甲殻類 ウニ類編 ) 海洋生物環境研究所.1992 3) 新版魚類学 ( 下 ) 改訂版 落合明 田中克.1998( 恒星社厚生閣.) 4) 水産生物生態資料 日本水産資源保護協会.19814) 5) 水産生物の生活史と生態 日本水産資源保護協会.1985 6) 主要対象生物の発育段階の生態的知見の収集整理 ( 平成 18 年度水産基盤整備調査委託事業報告書 : 水産庁.2006) 7) 東京湾の海域浄化に関する研究報告書 海洋産業研究会.1991 8) 有明海等環境情報 研究ネットワーク研究関連情報生物情報 ( 水産資源保護協会 ) 9) 有明海の魚類 田北徹 山口敦子.1980( 月刊海洋科学,12.2:105-115) 10) 有明海のエビ カニ 貝類 池末弥.1980( 月刊海洋科学,12.2:97-104) 11) 有明海の生きものたち 佐藤正典.2000( 海游舎, 東京 ) 12) 有明海の生態系再生をめざして 日本海洋学会編.2005( 恒星社厚生閣.) 13) 有明海の魚類の現状と保全 シリーズ日本の希少魚類の現状と課題 田北徹, 山口敦子.2011( 魚類学雑誌 58(2)) 14) サガンさかな佐賀のさかな写真鑑 佐賀県水産局.2000 15) 干潟の海に生きる魚たち 日本魚類学会自然保護委員会編,2009( 東海大学出版会 ) 16) ヒラメの生態と漁獲状況について 長崎県総合水産試験場.2000( 漁連だより 66) 17) イヌノシタの卵発生と仔魚前期 藤田矢郎 内田恵太郎.1957( 九州大学農学部学芸雑誌 16.2:319-322) 18) コウライアカシタビラメの成熟促進 卵発生と飼育による仔稚魚の形態 藤田矢郎 北島力 林田豪介.1986( 魚類学雑誌 33.3:304-315) 19) 有明海奥部佐賀県海域における魚類の分布生態 田北徹ら.2003( 佐賀県有明水産振興センター研究報告 21) 20) 有明海におけるデンベエシタビラメの年齢と成長および成熟について 山口敦子 久米元. 長崎大学水産学部研究報告 85:9-12) 21) 有明海湾奥東部海域におけるデンベエシタビラメ 0 歳魚の分布と成長 興石裕一 大坂幸男 林宗徳 佐野元彦 村井武四.2001( 福岡県水産海洋技術センター研究報告 1:23-34) 22) アカシタビラメの初期生活史 南卓志.1983( 日本水産学会誌 49.5:719-724) 23) ホシガレイの卵発生およびふ化仔魚について 田北徹 藤田矢郎. 道津喜衛.1967( 長崎大学水産学部研究報告 23:101-106) 24) ホシガレイについて ( 生態と放流技術開発 ) 長崎県総合水産試験場.2001( 漁連だより 69) 25) ホシガレイに関する研究 -Ⅰ 根本芳春 藤田恒雄 渡辺昌人.1999( 福島水試研報 8:5-16) 26) ホシガレイに関する研究 -Ⅱ 漁業実態と福島県沿岸における生活史 島村信也 安岡真司 水野拓治 佐々木恵一 根本芳春.2007( 福島県水産試験場研究報告 14:69-90) 27) 長崎県橘湾ホシガレイの成熟生態 山口薗子 米田道夫 大田耕平 宮木康夫 荒川敏久 松山倫也.2001( 九州大学農学部学芸雑誌 55.2:179-184) 28) 九州西岸の砂浜海岸におけるホシガレイ着底仔稚魚の出現と食性 乃一哲久 Subiyanto 平田郁夫.2006( 日本水産学会誌 72.3:366-373) 29) ホシガレイのふ化に及ぼす水温の影響 平田豊彦 石井孝幸.2008( 水産技研 1.1:61-65) 30) 佐賀県有明海におけるクルマエビ漁業 -Ⅱ 佃政則 大隈斉.2011( 佐賀県有明水産振興センター研究報告 25:9-16) 31) 有明海におけるクルマエビ共同放流事業 伊藤史郎.2006( 日本水産学会 72:471-475) 32) 有明海産重要二枚貝の産卵期 -Ⅰ. サルボウについて 田中彌太郎.1954( 日本水産学会誌 19.12:1157-1160) 33) 有明海湾奥部におけるサルボウの漁業実態と分布状況 真崎邦彦 小野原隆幸.2003( 佐賀県有明水産振興センター研究報告 21:29-36) 34) 有明海北西部における貧酸素水塊と底質がサルボウの大量斃死にに与える影響 岡村和磨 田中勝久 木元克則 藤田孝康 森勇一郎 清水容子.2010( 水産海洋研究 74.4:197-207) 35) 熊本県ハマグリ資源管理マニュアル 熊本県.2013 36) 有明海産タイラギに関する研究 -Ⅰ 漁獲量変動の周期性について 山下康夫.1980( 佐賀県有明水産振興センター研究報告 7:85-88) 37) 有明海産タイラギに関する研究 -Ⅲ 地理的分布 形態 性比 多毛類による被害について 山下康夫 小野原隆幸.1980( 佐賀県有明水産振興センター研究報告 7:95-109) 38) 佐賀県有明海におけるタイラギ漁業の歴史と漁場形成要因 - 特に 2009 年度漁期の豊漁要因ついてのいくつかの考察 古賀秀明 荒巻裕.2013( 佐賀県有明水産振興センター研究報告 26:13-24) 39) タイラギの種苗生産について 長崎県総合水産試験場種苗量産技術開発センター.2007( 長崎県漁連だより 148) 40) タイラギの浮遊仔貝および初期稚貝について 三井所正英.1963( 佐賀県養殖試験場報告 1:31-37) 41) 水産動物学 谷田専治.1960( 恒星社厚生閣 ) 42) 水産無脊椎動物 Ⅱ 有用 有害種各論 奥谷喬司編.1994( 恒星社厚生閣 ) 43) 底質の主成分分析による有明海奥部海域の区分 横山寿 石樋由香.2009( 日本水産学会誌 75.4:674-683) 44) 有明海湾奥部におけるアゲマキ資源の変動 吉本宗央.1998( 水産海洋研究 62.2:121-125) 45) 移植アゲマキ母貝の成熟 松井繁明.2000( 福岡水産海洋技術センター研究報告,10:9-14) 46) 有明海佐賀県海域における天然アゲマキの発生 大隈斉 山口忠則 伊藤史郎 牛原裕司 林重徳.2003( 佐賀県有明水産振興センター研究報告 21:41-43) 47) 有明海佐賀県沿岸域におけるアゲマキの分布状況 津城啓子.2011( 佐賀県有明水産振興センター研究報告 25:17-20)

スズキ : 外海水の影響域 岩礁域水深 50~80m 産卵期 :11 月 ~3 月 : 水深 15m 以浅 稚魚期 :4 月 ~ 秋季 図 10(1) スズキの生態特性 海域の地理条件及び水質条件から見た好適な水域 ( ) 注 : 湾中央部の深場のの範囲の出典田北徹 (2009) 危機に瀕した有明海魚類の現状と保護 再生 日本魚類学会自然保護委員会編 干潟の海に生きる魚たち pp207-218 東海大学出版会 37

ムツゴロウ : 泥干潟 産卵期 :5 月 ~7 月 : 泥干潟 稚魚期 :8 月 ~11 月 図 10(2) ムツゴロウの生態特性 海域の地理条件及び水質条件から見た好適な水域 ( ) 38

ヒラメ : 水深 20~50mで潮の流れが良く 砂礫または岩礁地帯産卵期 :1 月 ~5 月 :30m 以浅の砂泥底干潟 藻場稚魚期 : 春季 ~ 夏季 図 10(3) ヒラメの生態特性 海域の地理条件及び水質条件から見た好適な水域 ( ) 39

イヌノシタ : 湾奥部及び湾中部東部海域 産卵期 :6 月 ~7 月 : 湾奥部及び湾中部東部湾央部西部海域稚魚期 :- 図 10(4) イヌノシタの生態特性 海域の地理条件及び水質条件から見た好適な水域 ( ) 40

コウライアカシタビラメ : 湾央部西岸 ( 島原半島沖 ) 産卵期 :3 月 ~4 月 : 水深 5m 以浅泥域 ~ 砂泥底域稚魚期 :3 月 ~5 月 図 10(5) コウライアカシタビラメの生態特性 海域の地理条件及び水質条件から見た 好適な水域 ( ) 注 : 湾中央部の深場のの範囲の出典田北徹 (2009) 危機に瀕した有明海魚類の現状と保護 再生 日本魚類学会自然保護委員会編 干潟の海に生きる魚たち pp207-218 東海大学出版会 41

アカシタビラメ : 干潟を含む湾奥部 産卵期 : 夏季 :10m 以浅の泥域及び砂泥底域稚魚期 :- 図 10(6) アカシタビラメの生態特性 海域の地理条件及び水質条件から見た 好適な水域 ( ) 注 : 沿岸 河口域のの範囲の出典田北徹 (2009) 危機に瀕した有明海魚類の現状と保護 再生 日本魚類学会自然保護委員会編 干潟の海に生きる魚たち pp207-218 東海大学出版会 42

マコガレイ : 水深 10~50m 砂泥 砂礫 岩礁地域産卵期 :11 月 ~2 月 : 水深 30m 以浅の砂泥底干潟 アマモ場稚魚期 :2 月 ~ 秋季 図 10(7) マコガレイの生態特性 海域の地理条件及び水質条件から見た好適な水域 ( ) 43

ホシガレイ : 橘湾 産卵期 :12 月 ~2 月 :40m 以浅 稚魚期 :- 図 10(8) ホシガレイの生態特性 海域の地理条件及び水質条件から見た好適な水域 ( ) 44

マダイ : 水深 30~100m 岩礁地域産卵期 :4 月 ~8 月 : 水深 20m 以浅の砂泥底アマモ場稚魚期 : 夏季 ~ 秋季 図 10(9) マダイの生態特性 海域の地理条件及び水質条件から見た好適な水域 ( ) 45

クロダイ : 諫早湾湾口部や湾奥部の外海寄り産卵期 :4 月 ~6 月 : 水深 10m 以浅の砂泥底沿岸至近域 砂浜 アマモ場 カ ラモ場稚魚期 : 夏季 ~ 秋季 図 10(10) クロダイの生態特性 海域の地理条件及び水質条件から見た好適な水域 ( ) 46

クルマエビ : 有明海湾央部と湾口部水深 10~40m 産卵期 :5 月 ~11 月 : 有明海湾奥部 湾央部干潟砂質 砂泥域 アマモ場稚エビ期 :6 月から出現 図 10(11) クルマエビの生態特性 海域の地理条件及び水質条件から見た好適な水域 ( ) 47

ガザミ : 水深 10m 前後の砂泥域 河口域産卵期 :4 月中旬 ~8 月下旬 : 水深 10m 以浅の砂泥底 干潟域 河口域稚ガニ期 :- 図 10(12) ガザミの生態特性 海域の地理条件及び水質条件から見た好適な水域 ( ) 48

アサリ : 水深 0-10m 砂泥域 干潟産卵期 : 春季 秋季 : 水深 0-10m 砂泥域 干潟稚貝期 :- 図 10(13) アサリの生態特性 海域の地理条件及び水質条件から見た好適な水域 ( ) 49

サルボウ : 水深 0-10m 砂泥域 干潟産卵期 :6 月 ~10 月 : 水深 0-10m 砂泥域 干潟稚貝期 :- 図 10(14) サルボウの生態特性 海域の地理条件及び水質条件から見た好適な水域 ( ) 50

ハマグリ : 菊地川 緑川 白川等河口域産卵期 :7 月 ~8 月 : 菊地川 緑川 白川等河口域稚貝期 :8 月 ~9 月 図 10(15) ハマグリの生態特性 海域の地理条件及び水質条件から見た好適な水域 ( ) 51

タイラギ : 湾奥部の水深 10~15m 砂泥域産卵期 :6 月 ~9 月 : 水深 2~15mの砂泥底 稚貝期 :7 月 ~9 月 図 10(16) タイラギの生態特性 海域の地理条件及び水質条件から見た好適な水域 ( ) 52

マテガイ : 干潟 砂泥域 産卵期 :5 月 ~7 月 : 干潟 砂泥域 稚貝期 :- 図 10(17) マテガイの生態特性 海域の地理条件及び水質条件から見た好適な水域 ( ) 53

アゲマキガイ : 干潟 砂泥域 産卵期 :9 月 ~11 月 : 干潟 砂泥域 稚貝期 :- 図 10(18) アゲマキガイの生態特性 海域の地理条件及び水質条件から見た好適な水域 ( ) 54