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chokugehukisoku.doc // B5 // H. Ueda // ver.2008/4/30 直説法現在 不規則変化 Q-1: 直説法現在の語根母音変化とは? 動詞の形は基本的に変化しない 語根 と法 時制 人称数によって変化する 語尾 に分かれます このように 語根 は基本的には変化しないのですが 一部の動詞で しかもよく使われる動詞で変化するものがあります それには母音が変化するタイプと子音が変化するタイプがあります 母音が変化するタイプの動詞を語根母音変化動詞と呼びます 語根母音変化動詞には次の 2 つの規則が働きます 第 1の規則 強勢規則 では 語根に強勢がかかる位置で (1, 2, 3 人称単数と 3 人称複数 ) 二重母音化します 語根の e に強勢があるときにそれが ie になる場合と 語根の o に強勢があるときにそれが ue になる場合があります 第 2の規則 語尾 iの規則 では 語尾に母音のi 1 があるとき その語根は iまたはuとなります pensar, contarやそれらと同じタイプの動詞では強勢規則が適用されます pedirやそれと同じタイプの動詞では語尾 iの規則が適用されます sentir, dormirやそれらと同じタイプの動詞では強勢規則と語尾 iの規則が適用されます 2 この変化の動詞には大きく分けて次の 5 つの種類があります ここでは pensar 考える contar 数える pedir 頼む sentir 感じる dormir 眠る を例に説明しましょう 語尾は規則変化と同じです (a) pensar 型とsentir 型 : 直説法現在ではどちらも同じところで語根母音が変化します 3 YO TÚ ÉL ELLOSの部分 ( 太字の部分 ) でe > ieという変化 ( 二重母音化 ) が起きます ここは強勢がある部分です 1 ie のような二重母音ではなく 単母音の i です 2 どちらの条件にもあう活用形では強勢規則のほうが優先されます 3 他の法 時制では sentir 型が少し違う形をとります 1

piens-o piens-a-s piens-a (1) pensar pens-a-mos pens-á-is piens-a-n sient-o sient-e-s sient-e (2) sentir sent-i-mos sent-ís sient-e-n (b) contar 型とdormir 型 : 直説法現在ではどちらも同じところで語根母音が変化します 4 YO TÚ ÉL ELLOSの部分でo > ueという変化 ( 二重母音化 ) が起きます ここは強勢がある部分です cuent-o cuent-a-s cuent-a (3) contar cont-a-mos cont-á-is cuent-a-n duerm-o duerm-e-s duerm-e (4) dormir dorm-i-mos dorm-ís duerm-e-n 4 他の法 時制では dormir 型が少し違う形をとります 2

(c) pedir 型 : YO TÚ ÉL ELLOS の部分で語根の母音が e>i に変化します 5 pid-o pid-e-s pid-e (5) pedir ped-i-mos ped-ís pid-e-n pedir 型だけでなく sentir 型 dormir 型にも 語尾 iの規則 が適用されるのですが 直説法現在形では語根に強勢がなく 語尾がiでないという活用形がないので それぞれpensar 型 contar 型を同じ語根になります 6 次が規則をまとめた表です 不定詞 直現 1 単 強勢規則 語尾 i の規則 不定詞語尾 1. pensar pienso e > ie - ar, er 2. contar cuento o > ue - ar, er 3. pedir pido - e > i ir 4. sentir siento e > ie e > i ir 5. dormir duermo o > ue o > u ir Q-2: 語根に e や o が動詞はぜんぶ語根母音変化するのですか? いいえ 次のように母音が変化しない規則動詞もたくさんあります 語根に e のある規則動詞はたくさんあります たとえば presentar 紹介する present-o present-a-mos present-a-s present-á-is present-a present-a-n 5 これを 閉母音化 といいます 6 もちろん 語尾は pensar 型 contar 型と違います 3

語根母音変化動詞と規則動詞を区別するために 次のように不定詞とともに直説法 / 現在 / 一人称単数 (YO) の形を同時に覚えておく必要があります pensar - pienso 語根母音変化動詞 pesentar - presento 規則変化動詞 語根に o のある規則動詞もたくさんあります たとえば ahorrar 貯金する ahorr-o ahorr-a-mos ahorr-a-s ahorr-á-is ahorr-a ahorr-a-n そのため 次のように不定詞とともに直説法現在の YO の形を同時に覚えておく必要があります contar - cuento 語根母音変化動詞 ahorrar ahorro 貯金する 規則変化動詞 Q-3:jugar の活用は? jugar 遊ぶ の直説法現在の活用は不定詞の語根母音は u ですが o>ue の母音変化と同じように u>ue の変化します jugar( 遊ぶ ) jueg-o jug-a-mos jueg-a-s jug-á-is jueg-a jueg-a-n u>ueという二重母音化はこの動詞だけに特有です 7 7 接続法現在と二人称単数形の命令形も同様に注意が必要です 4

Q-4: 直説法現在 語根子音変化とは? 語根の最後に子音がついたり 語根の最後の子音が変化したりするものが あります zc の動詞 と g の動詞 があります よく使われる動詞ばかり です Q-5: zc の動詞とは? このタイプの動詞では次のように 直説法 / 現在 / 一人称単数形の語根に zc が現れます conocer-conozco ( 人や場所を ) 知っている のように 不定詞形と直説法 / 現在 / 一人称単数形を同時に覚えましょう conozc-o conoc-e-s conoc-e conocer conoc-e-mos conoc-é-is conoc-e-n 不定詞が母音 +cer または cir で終わる動詞がこのパターンになります 8 nacer-nazco( 生まれる ) parecer-parezco( 見える ) conducir-conduzco( 運転する ) Q-6: g の動詞とは? 次の動詞は YO の形に g が現れます hacer-hago( する 作る ) poner-pongo( 置く ) salir-salgo( 出る ) 8 ただし hacer と decir は次の-g-の動詞になります 5

それ以外の人称では規則変化です valer 価値がある も同じパターンに なります hag-o hac-e-s hac-e hacer hac-emos hac-é-is hac-e-n pong-o pon-e-s pon-e poner pon-e-mos pon-é-is pon-e-n salg-o sal-e-s sal-e salir sal-i-mos sal-ís sal-e-n Q-7: i がつく g の動詞とは? 次の 3 つの動詞では YO の形の g の前に i という母音が現れます caer-caigo( 落ちる ) traer-traigo( 持ってくる ) oír-oigo( 聞く ) 6

caig-o ca-e-s ca-e caer ca-e-mos ca-é-is ca-e-n traig-o tra-e-s tra-e traer tra-e-mos tra-é-is tra-e-n oig-o oy-e-s oy-e oír o-í-mos o-ís oy-e-n írには不定詞の語尾にアクセント符号をつけなければなりません 9 そして語尾 eの前でyが現れます Q-8: 語根母音も変化する g の動詞とは? 次の 3 つの動詞では YO の形に g が現れることの他に語根母音変化もあります tener-tengo 持つ は pensar 型 venir-vengo 来る は sentir 型 decir-digo 言う は pedir 型です 9 不定詞語尾に強勢があるのにアクセント符号がないと二重母音となって o に強勢が移動してしまうからです 7

teng-o tien-e-s tien-e tener ten-e-mos ten-é-is tien-e-n veng-o vien-e-s vien-e venir ven-i-mos ven-ís vien-e-n dig-o dic-e-s dic-e decir dec-imos dec-ís dic-en * これらの動詞に接頭辞をつけて派生した動詞も同じ活用パターンになります deshacer-deshago 壊す componer-compongo 組み立てる sobresalir-sobresalgo 抜き出る decaer-decaigo 衰退する atraer-atraigo 引きつける mantener-mantengo 維持する intervenir-intervengo 介入する 8

Q-9: 直説法現在 一人称単数が不規則な動詞は? (1) ir 行く 非常に不規則な活用をします voy vas va ir 行く vamos vais van (2) dar 与える YO の形が doy になります また 語根に母音がないので強勢はすべて語尾にあります 二人称複数形にはアクセント符号がつきません 単音節語にはアクセント符号をつけない という原則に従います doy das da dar 与える damos dais dan (3) saber 知る YOの形 séは非常に特殊です これは単音節語ですが 単音節語で他に同綴りの語があれば強勢のあるほうの語にアクセント符号をつける という規則に従います 10 sé sabes sabe saber 知る sabemos sabéis saben 10 sé という語形は代名詞として使われるので これと区別するために saber の YO の形にアクセント符号をつけます 9

(4) ver 見る YO の形だけが特殊で vo ではなく veo となります veo ves ve ver 見る vemos veis ven *ir dar saber ver の活用は固有のパターンなので 他の動詞でこの活用パターンに従うものはありません Q-10: 直説法現在 語尾 -uir の動詞は? huir 逃げる は語尾の母音が i 以外の活用形で y が挿入されます huyo huyes huye huir 逃げる huimos huís huyen * この活用形式は uir という不定詞語尾を持つ動詞すべてに当てはまります construir-construyo 建設する incluir-incluyo 含める excluir-excluyo 排除する スペイン語の質問 * 語根母音変化動詞の pensar と pedir で 同じ e の部分でも pensar では e ie に変化して pedir では e i に変化するのはなぜですか これは e という母音によるのではなく それぞれの動詞がどのような活用のタイプに属するのかによります 同じ e があっても たとえば presentar の e は変化しません ( 規則動詞です ) 10

同じ e なのにこのような区別ができた理由はラテン語で母音が長短 2 種あったためです 長母音はそのままスペイン語に継承されましたが 短母音は e>ie という変化を受けました これが pensar の活用形の理由です (e>ie, o>ue の変化は AR 動詞と ER 動詞に限ります ) 一方 pedir は語尾の ir の部分の i が条件となり 異なる音変化を生みました (e>i の変化は IR 動詞に限ります ) * なぜ不規則動詞が生まれたのですか? 次が参考になると思います スペイン語の動詞活用 http://lecture.ecc.u-tokyo.ac.jp/~cueda/gakusyu/katuyo.pdf *ir の不規則が v~ で ir と何の関係もないように見えますが voy, vas, va... はラテン語の他の動詞 (vadere 川を渡る ) を補充したものです それで形がまったく違うことになりました 中世のスペイン語ではたとえば現代スペイン語の vamos の形ではなく imos という形も使われていました * 現在形の不規則活用は どうして1 人称単数の所ばかり不規則な活用なんですか g の動詞は ER 動詞と IR 動詞だけで AR 動詞はありません ER, IR 動詞の活用語尾を見ると 1 人称単数形だけが後母音 (o) となり 残りは全部 前母音 (e, i) になります このように後に続く母音の性質が条件となって 音韻が一定の変化をしたのです たとえば hago は-g-が2つの母音に囲まれていますね そのために有声化していますが 他の位置では haces, hace,... のように次の母音が前母音 (e) なので c の音が口の前の方で発音する英語の th のように音に変化しました hago は次が後母音の o なので そのような変化はしませんでした decir-digo についても同じことが言えます conocer-conozco は元の形が conozcer のような発音でした これ前母音 (e) の前では容易に conocer になりますが [o] の場合は例外で z が残り conozco という形が保たれています 他の動詞については go 型の動詞と同じように変化する類推作用が働いたようです 11

* スペイン語には助動詞がないのですか? querer, poder, ir a などが助動詞の部類に入ります これらの動詞には次に不定詞が続き 不定詞の目的語が助動詞の前に置くことができます たとえば Lo vamos a ver. 私たちはそれを見ましょう *saber と conocer の意味の違いがよくわかりません saber は基本的に知識として知っていることを示します 一方 conocer は経験によって知っていることを示します 次の例を参考にしてください <Conoce> usted al señor Pérez? -- <Sé> quién es, pero sólo le <conozco> de vista. // あなたはペレスさんをご存知ですか. どなたかはわかりますが ただお顔を存じているというだけでございます *-cer, -ner の2 音節の動詞は go 型になりやすい? -cer の動詞はその前に母音があれば zc になりますが hacer と cocer が例外です また -ner の動詞は ほとんどがたとえば contener, componer などのように tener と poner の合成語になりますから それらも同じように contengo, compongo というように変化します これにも cerner という例外があります お気づきのように単語は語尾から調べてみるといろいろな発見があります そのような配列に資料を次の場所に作りましたので 参考にしてください http://lecture.ecc.u-tokyo.ac.jp/~cueda/kenkyu/gyakubiki/index.php 逆引きスペイン語辞典 です *huís にアクセント記号がつくのはなぜですか? huís は本来ならば1 音節語であり しかも ui は閉母音の連続ですからアクセントは後の母音 [i] にあるはずです そこで 規則からはアクセント記号は不要なはずです 実際にスペインの言語アカデミー (1999) はアクセントのない形を認めています 一方 hu-ís というように 母音を分けて発音することもあるので その場合はアクセントをつけてもよい とも言っています どちらのほうが多いのかはあまり書かれた資料の頻度がなくて正確には言えないのですが 16 世紀以降の近代スペイン語の資料を調べてみるとアクセント記号をつける方が断然多いようです 日本のスペイン語教育の辞書や参考書では従来から huís の形を載せています 私はアクセントを外してもよいので 12

はないかと思います * 不規則動詞はこれで全部ですか? 基本的に現在形のタイプはこれで全部です 語根母音変化と zc の動詞 および uir で終わる動詞は他にもありますが 別のタイプがあるのではなく ここで取り上げた代表形と同じ変化をします * 不規則動詞は全部で何個ぐらいあるのですか? 試算では 800 位だと思います しかし これらは一定の規則に従っていますから 初めは代表形をしっかり覚えましょう 次を参考にしてください http://lecture.ecc.u-tokyo.ac.jp/~cueda/gakusyu/hukisoku.txt 不規則動詞対応表 です 13