高圧ガス(第576号),P48-53

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高圧ガス(第577号),P44-49

< 解説 > 医療用ガスボンベ誤認防止のため ガス種の確認は医薬品ラベルによる確認を最重要と捉えその励行を推奨し 特に誤認の多い医療用小型ガスボンベに焦点を当て 識別性の高い医薬品ラベルの指針を制定する また医療ガス安全管理委員会の役割を強化し 医療ガスを安全に取扱うための医療ガス教育を更に充実させ

高圧ガス保安法第 44 条第 1 項に基づく容器検査 ( 超低温 30 日 30 日容器以外 )(500リットルを超えるもの) 高圧ガス保安法第 44 条第 1 項に基づく容器検査 ( 超低温容器以外 )(500 リットル以下のもの ) 高圧ガス保安法第 44 条第 1 項に基づく指定容器検査機関の

大阪市立大学における 液体ヘリウムの汲み出し状況

第5章第二種製造届本文

既存の高越ガス設備の耐震性向上対策について

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資料  

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整理ページ番号 1 P.1 他 2 P.1-P.2 ご意見全般について 法律 政令 省令等について 公布年や公布番号等がカッコ書きされているものもあれば記載のないものもあるので いずれかに統一することが望ましいです 例 :P b) P 注 1.1 注 1) b) 2) 中間貯

Ⅰ 第二種貯蔵所設置届 第二種貯蔵所を設置しようとする者が 法第 17 条の2 第 1 項に基づいて知事に届出を行う ときに必要な手続きは 次のとおりであります 1 届出単位 貯蔵施設 ごとに行うこと 2 提出時期 原則として工事に着手しようとする日の10 日前までに行うこと 3 提 出 先 施設の

弘前市告示第   号

Microsoft Word - 【発送版】製造所の登録通知

準処理期間 経由機関での協議機関での処分機関での処理期間処理期間処理期間内訳設置許可 14 日 - - 変更許可 10 日設定年月日平成 26 年 4 月 1 日最終変更日年月日 備考

かなければならず 防犯カメラ設置運用基準に防犯カメラ取扱責任者の設置及び指定に関することについて定めること ( 防犯カメラ設置運用基準の届出等 ) 第 5 条防犯カメラ設置運用基準の届出をしようとする者は 防犯カメラを設置しようとする日の14 日前までに 防犯カメラ設置運用基準届 ( 別第 1 号様

基準19 ハロゲン化物消火設備の設置及び維持に関する基準

当該イ又はロに定める者 に改め 同号に次のように加える イ製造業者等であつて その主たる事務所並びに事業所 工場及び店舗が一の都道府県の区域内のみにあるもの(ロに規定する指定都市内製造業者等を除く 以下この条において 都道府県内製造業者等 という )当該都道府県の知事ロ製造業者等であつて その主たる

Microsoft Word - 【施行②】第50条解釈適用指針Rev4.doc

01-05_高圧ガス保安行政の動向について

国税通則法施行令新旧対照表

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市街化調整区域における都市計画法第 34 条第 12 号の規定による開発許可等の基準に関する条例 の審査基準 ( 趣旨 ) 第 1 条この条例は 市街化調整区域における都市計画法 ( 昭和 43 年法律第 100 号 以下 法 という ) 第 34 条第 12 号の規定による開発許可の基準及び都市計

ごと又は施行規則第 1 3 条第 1 項第 2 号に規定する小規模特定用途複合防火対象物における特定の用途部分ごとに設置義務が生じるときも同様とする ( 報告及び公表の決定 ) 第 4 条査察員は 立入検査において 公表の対象となる違反を認めた場合は 立入検査結果通知書により署長に報告するものとする

議案第49号-医療福祉費支給に関する条例の一部改正【確定】

- 2 - 改正後改正前(登録申請書に添付すべき書類)(登録申請書に添付すべき書類)第一条(略)第一条(略)一次の表の上欄に定める倉庫の種類に応じ 同表の下欄に掲げる一次の表の上欄に定める倉庫の種類に応じ 同表の下欄に掲げる書類書類規則第三条第一号一~五(略)規則第三条第一号一~五(略)の一類倉庫

Microsoft Word - 土壌汚染対策法施行規則の一部を改正する省令

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様式第 8 の 2 揮発油特定加工業登録申請書 の記載例 様式第 8 の 2( 第 9 条の 2 関係 ) ( 表 ) 整理番号 審査結果 受理年月日 年 月 日 登録番号 揮発油特定加工業登録申請書 経済産業局長殿 平成 年 月 日 氏名又は名称及び法人にあ 特定加工株式会社 つてはその代表者の氏

目次 1 総論 趣旨等 委員会の構成 委員会開催状況 4 2 圧縮水素スタンドに設置されるについて 検討対象となる 緊急時に内の圧縮水素を安全に放出する技術基準 6 3 民間団体等から提案された検討内容 7 4 緊急時に内の圧縮水素を安全に

( 考慮すべき視点 ) 内管について 都市ガスでは需要家の所有資産であるがガス事業者に技術基準適合維持義務を課しており 所有資産と保安責任区分とは一致していない LPガスでは 一般にガスメータの出口より先の消費設備までが需要家の資産であり 資産区分と保安責任区分が一致している 欧米ではガスメータを境

Microsoft Word - 細則本文(H25.6.1~)

消防法令が改正され 防火防災管理体制が強化されます! ~ 消防法第 8 条の 2 統括防火防災管理者制度 ~ 近年 雑居ビル等で多くの死傷者を伴う火災が相次いで発生していることや東日本大震災での激しい揺れにより 高層ビル等において人的 物的被害が発生したことを受け 防火 防災体制を強化するために消防

- 2 - 収納した歳入を その内容を示す計算書(当該計算書に記載すべき事項を記録した電磁的記録(電子的方式 磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて 電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう 以下同じ )を含む )を添えて 会計管理者又は指定金融機

き県が負担する負担金の額 ( 当該負担金の額が他の法令の規定により軽減される場合にあつては, その軽減されることとなる額を控除した額 以下 県負担額 という ) から当該事業に要する費用の額 ( 加算額がある場合にあつては, 加算額を控除して得た額 ) に100 分の25 以内で規則で定める割合を乗

中央教育審議会(第119回)配付資料

火対象物の公表の要否を決定するものとする ( 公表の予告 ) 第 5 条署長は 前条第 4 項の規定により公表が必要であると決定した場合は 公表予告書 ( 第 2 号様式 ) により関係者に対し公表の予告をするものとする 2 前項に規定する公表の予告は 査察規程第 20 条第 1 項に規定する立入検

事業者が行うべき措置については 匿名加工情報の作成に携わる者 ( 以下 作成従事者 という ) を限定するなどの社内規定の策定 作成従事者等の監督体制の整備 個人情報から削除した事項及び加工方法に関する情報へのアクセス制御 不正アクセス対策等を行うことが考えられるが 規定ぶりについて今後具体的に検討

個人情報の保護に関する規程(案)

法律事務所等の名称等に関する規程

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- 2 - 第一条農林物資の規格化等に関する法律の規定に基づく公聴会等に関する内閣府令(平成二十一年内閣府令第五十四号)の一部を次のように改正する 第十一条の見出し中 都道府県知事 の下に 又は指定都市の長 を加える (健康増進法に規定する特別用途表示の許可等に関する内閣府令の一部改正)第二条健康増

ただし 森林の土地の所有権の取得と併せて 当該森林について法第 10 条の2の規定に基づく開発行為の許可を受けて他の用途へ転用する場合など 地域森林計画の対象とする森林から除外されることが確実であるときは 届出書の提出を要さないものとして運用して差し支えない (2) 土地の所有者となった日届出書の提

(2) 区域内の主要な道路が 環境の保全上 災害の防止上 通行の安全上又は事業活動の効率上支障がないような規模及び構造で適当に配置されており かつ 区域外の相当規模の道路と接続していること (3) 区域内の排水路その他の排水施設が その区域内の下水を有効に排出するとともに その排出によって区域及びそ

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Microsoft Word - 表紙 雛形(保険者入り)高齢者支援課180320

記 第 1 参議院合同選挙区選挙の執行に関する事項 1 合同選挙区都道府県 ( 法第 5 条の6 第 1 項に規定する合同選挙区都道府県をいう 以下同じ ) の選挙管理委員会は 法第 22 条第 2 項の規定による選挙人名簿の登録が行われた日現在において選挙人名簿に登録されている選挙人の数 ( 参議

Taro-議案第13号 行政手続条例の

株式会社フロンティアビジネス 別紙 1 1 処分内容 (1) 労働者派遣法第 21 条第 2 項に基づく労働者派遣事業停止命令 ( 労働者派遣事業停止命令の内容は 3 のとおり ) (2) 労働者派遣法第 49 条第 1 項に基づく労働者派遣事業改善命令 ( 労働者派遣事業改善命令の内容は 4 のと

youkou

目次 ( )

ともに 警報を発するものをいう 第三放水型ヘッド等の構造及び性能規則第十三条の四第二項に規定する放水型ヘッド等の構造及び性能は 次に定めるところによる 一放水型ヘッド等の構造は 次によること ( 一 ) 耐久性を有すること ( 二 ) 保守点検及び付属部品の取替えが容易に行えること ( 三 ) 腐食

協会員の外務員の資格 登録等に関する規則 に関する細則 ( 平 ) ( 目的 ) 第 1 条この細則は 協会員の外務員の資格 登録等に関する規則 ( 以下 規則 という ) の施行に関し 必要な事項を定める ( 二種外務員の信用取引に係る外務行為 ) 第 2 条規則第 2 条第 4 号

2. 主な改正事項等の概要 (1) 液石法施行規則の一部改正 ( 別添 1 参照 ) 1 第 16 条 ( 販売の方法の基準 ) に 一般消費者等に対して液化石油ガスの供給に係る料金その他の一般消費者等の負担となるものを請求するときには 一般消費者等にその算定根拠を通知することを追加 WG 報告書

( 権限の委任等 ) 第十五条内閣総理大臣は, この法律の規定による権限 ( 政令で定めるものを除く ) を消費者庁長官に委任する 2 及び3 略 4 この法律に規定する農林水産大臣の権限に属する事務の一部は, 政令で定めるところにより, 都道府県知事又は地方自治法 ( 昭和二十二年法律第六十七号

法律 出典 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年 8 月 10 日法律第 145 号 ) 政令 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行令 ( 昭和 36 年 1 月 26 日政令第 11 号 ) 省令 医薬品 医療機器等の品質

Microsoft Word - 分権_課長通知(平成30年10月17日付薬生薬審発1017第2号)_修正

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PowerPoint プレゼンテーション

( 別添 2) ( 別添 2) 平成 14 年 9 月 27 日保発第 号の別添 2 組合管掌健康保険一括適用取扱要領 組合管掌健康保険一括適用取扱要領 ( 準則 ) 第 1 健康保険法 ( 以下 法 という ) 第 34 条第 1 項の規定による厚生労働大臣の承認 ( 以下 一括適

1. 目次 青少年インターネット環境整備法及び関連規定に関する携帯電話インターネット接続役務提供事業者等向け Q&A 目次 関係法令一覧 Q&A... 4 法第 2 条 ( 定義 ) 関係... 4 法第 13 条 ( 青少年確認義務 ) 関係... 4

1 委託業務監督 検査要領 Ⅲ-1-1

イ果実果実 ( 濃縮果汁を除く 以下この項において同じ ) の名称を表示する なお 三種類以上の果実を使用した場合は 使用量が上位三位以下の果実の名称を その他果実 と表示することができる ロ濃縮果汁濃縮果汁を希釈したものは 濃縮還元 果汁 と 濃縮果汁を希釈していないものは 濃縮 果汁 と表示する

地方公共団体等による土地の先買い制度について 公有地の拡大の推進に関する法律とは県や市町村等が公共事業を円滑に進めていくためには 事業に必要な用地を前もって取得し 安定的に確保しておく必要があります このため 公有地の拡大の推進に関する法律 ( 以下公拡法と表記 ) に基づく土地の先買い制度がありま

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第二項第五号に掲げる事項には、同項第一号の区域のうち、広場、街灯、並木その他の都市の居住者その他の者(以下「都市居住者等

石油製品利用促進対策事業費補助金 ( 石油製品利用促進対策事業のうち 石油ガス災害バル ク等の導入に係るもの ) 業務方法書細則 ( 目的 ) 第 1 条この業務方法書細則 ( 以下 業務細則 という ) は 日本 LPガス団体協議会 ( 以下 日団協 という ) が定める石油製品利用促進対策事業費

る暴力団及び暴力団員等 ( 以下 暴力団等 という ) の支配を受けてはならない 5 指定居宅サービス事業者等は 省令の規定 ( 規則で定めるものに限る ) による評価の結果を公表するよう努めなければならない 6 指定居宅サービス事業者等は 省令の規定 ( 規則で定めるものに限る ) に規定する研修

Microsoft Word ①概要(整備令)

調査規則の改正 別紙案1・2

- 1 - 職業安定法施行令(昭和二十八年政令第二百四十二号)(抄)(附則第三条関係)(傍線の部分は改正部分)改正案現行(法第三十二条第一号の政令で定める労働に関する法律の規定)(法第三十二条第一号の政令で定める労働に関する法律の規定)第二条法第三十二条第一号(法第三十二条の六第六項 第三十三第二条

に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者とする 3 病院等に入院等したことにより 本市の区域内に住所を変更したと認められる第 1 項各号に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者としない 4 第 1 項及び第 2 項の規定にかかわらず 次の各号のいずれかに該当する者は

消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法施行令

全部改正 昭和 38 年規則 85 号 一部改正 昭和 43 年規則 51 号 47 年 62 号 52 年 45 号 平成 7 年 23 号 ( 抑留所 ) 第 4 条予防員は 法第 6 条又は法第 18 条の規定により犬を抑留しようとするときは 県が経営する犬の抑留所に抑留しなければならない 2

(頭紙)公布通知

特定個人情報の取扱いの対応について

(6) 集団回収第 57 条の2 第 3 項に規定するリサイクル推進団体による再利用を目的として集団回収対象物 ( 再利用が可能な家庭廃棄物のうち 規則で定める廃棄物をいう 以下同じ ) を回収する活動をいう ( 処理 ) 第 19 条 2 3 前 2 項に規定する一般廃棄物の処理の基準は 規則で定

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3. 証明者が登録宅性能評価機関の場合 証明を行った登録宅性能評価機関 調査を行った建築士又は建築基準適合判定資格者検定合格者 称印 登録年月日及び登録をした者 建築基準適合判定資格者検定合格者の場合 登録を受けた都道府県 ( 二級建築士又は木造 ) 合格通知日付又は合格証書日付 合格通知番号又は合

万八千六百円 ) 3 現に機関登録を受けている者が他の機関登録を受けようとする場合における法第十四条第一項の政令で定める額は 前二項の規定にかかわらず 同条第一項の農林水産省令で定める各区分について 当該各区分が次の各号に掲げる区分のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める額とする 一法第二条第二項

○新宿区ワンルームマンション等の建築及び管理に関する条例

第 4 章中第 34 条の次に次の 1 条を加える ( 行政指導の中止等の求め ) 第 34 条の 2 法令又は条例等に違反する行為の是正を求める行政指導 ( その根拠 となる規定が法律又は条例 ( 地方自治法第 252 条の17の2 第 1 項又は地方教育行政の組織及び運営に関する法律第 55 条

第 3 条海陽町は 海陽町の区域内に居住地を有する重度心身障害者等の疾病又は負傷について医療保険各法又は高齢者の医療の確保に関する法律の規定による医療に関する給付 ( 前条第 1 項第 3 号に該当する者 ( 以下 ひとり親家庭の父母等 という ) のうち母子家庭の母又は父子家庭の父にに係るものにあ

出時に必要な援助を行うことに関する知識及び技術を習得することを目的として行われる研修であって 別表第四又は別表第五に定める内容以上のものをいう 以下同じ ) の課程を修了し 当該研修の事業を行った者から当該研修の課程を修了した旨の証明書の交付を受けた者五行動援護従業者養成研修 ( 知的障害又は精神障

京都大学大学文書館利用等要項の一部改正 ( 案 )( 新旧対照表 ) 改正部分のみ 改正案 現行 ( 前略 ) ( 同左 ) 第 7 大学文書館は 特定歴史公文書等に個人情報 ( 生存する個人に関する情報であって 当該情報に含まれる氏名 生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるも

Taro-(番号入り)案文・理由

( 支給対象者等 ) 第 3 条医療費の支給の対象となる者 ( 以下 支給対象者 という ) は 次の各号に該当する母子家庭の母 父子家庭の父及びこれらの者に扶養されている児童並びに養育者に扶養されている父母のない児童とする (1) 本市に住所 ( 配偶者からの暴力を受けること等により本市への住所の

Taro-フロン排出抑制法施行令


無線局の定期検査制度の見直し ~ 登録検査等事業者制度の導入 ~ 平成 23 年 6 月 総務省総合通信基盤局電波環境課

Microsoft Word - 土砂指導要綱.doc

実用発電用原子炉の設置 運転等に関する規則 ( 抜粋 ) ( 昭和 53 年 最終改正 : 平成 25 年 )( 通商産業省令 ) ( 工場又は事業所において行われる廃棄 ) 第九十条法第四十三条の三の二十二第一項の規定により 発電用原子炉設置者は 発電用原子炉施設を設置した工場又は事業所において行

                       

3 署長は 前条の申請のあった防火対象物について 該当する審査項目のいずれかが判定基準に適合していないと認めたときは 申請者に対して その旨を第 3 号様式による防火基準不適合通知書により通知するものとする 4 署長は 第 2 項の規定による通知を行ったときは 第 4 号様式による防火基準適合表示対

基準2 消防用設備等の設置単位の取扱いに関する基準

株式取扱規則

第 3 条条例第 3 条第 2 項第 2 号の所得割の額 ( 以下 所得割の額 という ) の算定は 次の各号に掲げる場合に応じ 当該各号に定める方法により行うものとする (1) 地方税法第 314 条の7 並びに附則第 5 条の4 第 6 項及び第 5 条の4の2 第 6 項の規定による控除をされ

Transcription:

260 高圧ガス保安法の基礎シリーズ ( 第 8 回 ) 一昨年実施いたしました 高圧ガス誌 の読者アンケートおける今後取り上げて欲しいテーマでは, 高圧ガス保安法の基礎, 液化石油ガスの基礎 が上位でありました 加えてアンケートの自由記載欄でも法令に関するテーマの要望が多かったので, 高圧ガス保安法令及び液化石油ガス法令に関する連載を開始しています 平成 28 年度経済産業省委託高圧ガス保安対策事業 ( 高圧ガス保安技術基準作成 運用検討 ) において作成した高圧ガス保安法及び高圧ガス保安施行令の逐条解説を執筆した委員を中心に, 保安法とLP 法, 保安検査と定期自主検査, 保安統括者, 保安主任者, 保安係員 などのキーワードを設定して, 当該キーワードに関する解説を執筆していただきます 第 8 回目となる3 月号では, 高圧ガスの貯蔵と消費 について, 三重県消防対策部消防 保安課予防 保安班専門主幹中条孝之氏から解説していただきました 高圧ガス保安法の基礎シリーズの掲載号 第 1 回 高圧ガス保安法と液化石油ガス法 高圧ガス保安協会 鈴木則夫 Vol.54 No.8 第 2 回 高圧ガス~ 圧縮ガス と 液化ガス など 元千葉県山本修一 Vol.54 No.9 第 3 回 高圧ガスの製造について (1) 元千葉県 山本修一 Vol.54 No.10 第 4 回 高圧ガスの製造について (2) 元千葉県 山本修一 Vol.54 No.11 第 5 回 第一種貯蔵所と第二種貯蔵所 三重県 中条孝之 Vol.54 No.12 第 6 回 高圧ガスの販売と貯蔵 高圧ガス保安協会 鈴木則夫 Vol.55 No.1 第 7 回 高圧ガスの輸入と移動 元岡山県 山田 孝 Vol.55 No.2 48 高圧ガス

261 高圧ガス保安法の基礎シリーズ 高圧ガスの貯蔵と消費 三重県防災対策部消防 保安課予防 保安班専門主幹 中条孝之 高圧ガスは 貯蔵 して 消費 されることにより, 産業や医療をはじめとするさまざまな分野で利用されて, 我々の社会活動を支えております 今回は, 高圧ガスの消費と貯蔵の概要について説明します 1 高圧ガスの消費とは高圧ガスの消費については, 高圧ガス保安法及び関係政省令の運用及び解釈について ( 内規 ) に以下のように定義されています 高圧ガスの 消費 とは, 高圧ガスを燃焼, 反応, 溶解等により廃棄以外の一定の目的のために減圧弁等単体機器である減圧設備のみにより瞬時に高圧ガスから高圧ガスでない状態へ移行させること及びこれに引き続き生じた高圧ガスではないガスを使用することをいう 図 1のような使用形態が, 高圧ガス保安法でいう消費に該当します 2 特定高圧ガスの消費 高圧ガス保安法では, 高圧ガスの消費に際 ( 消費の例 ) 水素ガスを減圧弁で 14.7MPa( 高圧ガス ) から 0.8MPa( 高圧ガスでない状態 ) に圧力を変化させたのち バーナーで燃焼させる 14.7MPa 0.8MPa バーナー H 2 図 1 Vol.55 No.3(2018) 49

262 して災害の発生を防止するために特別の注意を要する高圧ガスを 特定高圧ガス とし, 高圧ガス保安法施行令 ( 以下 政令 という ) 第 7 条に以下のとおり定められています 政令第 7 条第 1 項モノシランホスフィンアルシンジボランセレン化水素モノゲルマンジシラン 一般高圧ガス保安規則 ( 以下 一般則 という ) 第 2 条第 3 号で特殊高圧ガスと定義されている 政令第 7 条第 2 項圧縮水素圧縮天然ガス液化酸素液化アンモニア液化石油ガス液化塩素 また, 以下の者が 特定高圧ガスを消費する者 と定められており, 事業所ごとに消費開始の 20 日前までに都道府県知事に届け出る必要があります ( 法第 24 条の 2) 政令第 7 条第 1 項に掲げる高圧ガスを消費する者 ( 貯蔵量の裾切りなし ) 政令第 7 条第 2 項に掲げる高圧ガスを他事業所から導管により供給を受けて消費する者 政令第 7 条第 2 項に掲げる高圧ガスを一定量以上貯蔵して消費する者圧縮水素 300 m 3 圧縮天然ガス 300 m 3 液化酸素 3,000 kg 液化アンモニア 3, 000 kg 液化石油ガス 3,000 kg ( 一部 10, 000 kg) 液化塩素 1, 000 kg 特定高圧ガスの種類と特定高圧ガスを消費する者 ( 特定高圧ガス消費者 ) との関係を取りまとめたものが, 図 2になります ただし, 事業所において液化石油ガスを消 図 2 50 高圧ガス

263 高圧ガス保安法の基礎シリーズ 費する場合は, その消費の用途及び貯蔵量により適用される法令が異なります 事業所において液化石油ガスを冷暖房用, 飲食物の調理用, 風呂等の湯沸し用に使用する場合, 液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律 ( 以下 液石法 という ) 第 2 条第 2 項の 一般消費者等 に該当します この場合, 液化石油ガスの貯蔵量が 10,000 kg 未満の場合は液石法の供給設備又は特定供給設備ですが, 液化石油ガスの貯蔵量が 10,000 kg 以上の場合は高圧ガス保安法の特定高圧ガス消費者となります ( 政令第 7 条第 2 項 ) 一般的に, 液化石油ガスを冷暖房用や飲食物の調理用に消費する場合は, 液石法が適用され高圧ガス保安法は適用されないと思いがちですが, 貯蔵量によっては液石法ではなく高圧ガス保安法が適用されますので, 注意が必要です 3 特定高圧ガスの消費施設と貯蔵導管により特定高圧ガスの供給を受け消費する場合を除き, 特定高圧ガス消費者は特定高圧ガスを貯蔵していますので, その貯蔵量によって第一種貯蔵所又は第二種貯蔵所の設置に係る手続きが必要となります 圧縮水素, 圧縮天然ガス, 液化酸素, 液化アンモニア及び液化石油ガスの特定高圧ガス 消費者は,300 m 3 又は 3,000 kg 以上の高圧ガスを貯蔵していますので, 特定高圧ガスの消費の届出及び第一種貯蔵所又は第二種貯蔵所の設置の手続きが必要です ( 図 2 及び図 3) 特殊高圧ガス又は液化塩素の場合,300 m 3 又は 3,000 kg 未満の貯蔵量であっても特定高圧ガス消費者となる場合がありますので, この場合は特定高圧ガスの消費の届出のみとなりますが, 他の高圧ガスも併せて貯蔵し, その合算した貯蔵量が 300 m 3 又は 3,000 kg 以上となる場合は, 第一種貯蔵所又は第二種貯蔵所の設置の手続きが必要です 4 用語等特定高圧ガスの消費者に係る技術上の基準については, 一般則第 55 条及び液化石油ガス保安規則 ( 以下 液石則 という ) 第 53 条に定められています 技術上の基準の詳細については関係条文をご覧いただくことにして省略しますが, これらの条文の各号に記載されている基準を理解するためには条文中に使われている用語の意味を知っておく必要があります 特に, 次の用語については重要ですので注意してください 貯蔵設備 : 高圧ガスを貯蔵する容器又は貯槽貯蔵設備等 : 貯蔵設備, 導管及び減圧設備 図 3 Vol.55 No.3(2018) 51

264 減圧設備 14.7MPa 0.8MPa バーナー H 2 貯蔵設備 貯蔵設備等 消費設備 図 4 並びにこれらの間の配管消費設備 : 特定高圧ガスを消費するための設備 ( 貯蔵設備等, 消費するガスが通る部分の設備 ) 消費施設 : 消費設備, ガス検知器, 散水設備, 建屋, 事務所等図 4に水素を消費する場合を例に, 貯蔵設備, 貯蔵設備等, 消費設備の範囲を図示しました ( 消費施設については省略 ) 一般則第 55 条及び液石則第 53 条に定められている技術上の基準には, これらの用語が随所に記載されていますので, 図 4 を参考に実際の消費設備の技術上の基準の適合状況を確認してください 5 消費設備の基準と貯蔵の基準特定高圧ガスの消費者に係る技術上の基準については一般則第 55 条及び液石則第 53 条 に, 貯蔵の技術上の基準については一般則第 18 条, 第 21 条から第 23 条及び第 26 条, 並びに液石則第 19 条, 第 22 条から第 24 条及び第 27 条に定められています 事業所における消費設備について, これらの条文の各号に記載されている基準についてその適合状況をすべて確認する必要がありますが, 以下の事項については特に注意して確認してください 静電気を除去する措置 静電気を除去する措置を講じる必要があるのは消費設備です 高圧ガスが通る部分 ( 貯蔵設備等 ) だけではありません ( 一般則第 55 条第 1 項第 25 号, 液石則第 53 条第 1 項第 12 号 ) ガス検知器の設置 ガス検知器は消費施設に設置する必要があります 高圧ガスが通る部分 ( 貯蔵設備等 ) の周辺だけではありません 52 高圧ガス

265 高圧ガス保安法の基礎シリーズ ( 一般則第 55 条第 1 項第 26 号, 液石則第 53 条第 1 項第 5 号 ) 防消火設備の設置 防消火設備は消費施設 ( 液化塩素に係るものを除く ) に対して設置する必要があります 高圧ガスが通る部分 ( 貯蔵設備等 ) に対してだけではありません また, 貯蔵の技術上の基準には防火設備の設置の規定はありませんが, 特定高圧ガスの消費については, 容器を含む貯蔵設備等に対して防火設備を設置する必要 があります ( 一般則第 55 条第 1 項第 27 号, 液石則第 53 条第 1 項第 13 号 ) 6 定期自主検査第一種貯蔵所及び第二種貯蔵所には定期自主検査が義務付けられていませんが, 特定高圧ガス消費者は定期自主検査の実施が義務付けられています 高圧ガス製造者と同様,1 年に 1 回以上の実施が必要です 中条孝之 ( ちゅうじょうたかゆき ) MPC Vol.55 No.3(2018) 53