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使用済自動車の再資源化等に関する法律の概要

資料 4 平成 26 年報告書に提言された取組のうち 回収率目標達成アクションプラン以外の取組状況について 平成 29 年 12 月 4 日 経 済 産 業 省 環 境 省

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新システム概念図 変更点及び今後の課題 新システムの検討にあたっては 当初 シールを用いた徴収方法を検討していたが 関係者との調整の結果 以下のような変更及び課題が生じている 1 変更点 : 製品価格に内部化する費用の性質発炎筒の流通は 主として 新車搭載用として自動車製造業者等 交換用として自動車

目次 1. 指定引取場所の適正配置原則について 2.A B 両グループの指定引取場所の現状について 3. 指定引取場所の A B 共有化のメリットについて 4. 指定引取場所の A B 共有化に伴う統合のメリットについて 5. 指定引取場所の A B 共有化 統合について留意すべき点 6. 離島にお

9 (4) 小形二次電池 1 使用済製品のマテリアルフロー 使用済小形二次電池については 一般家庭及び事業者より排出され 資 源有効利用促進法に基づき 電池メーカーと電池使用製品メーカー等による回収が行われており 電池単体での排出と 製品 ( パソコン 携帯電話等 ) と一体となった排出の2 通りが

フロン回収・破壊法の改正内容等について

新興国市場開拓事業平成 27 年度概算要求額 15.0 億円 (15.0 億円 ) うち優先課題推進枠 15.0 億円 通商政策局国際経済課 商務情報政策局生活文化創造産業課 /1750 事業の内容 事業の概要 目的 急速に拡大する世界市場を獲得するためには 対象となる国 地

資料4  道路運送車両法改正後(平成17年1月以降)の処理状況

資料4 使用済小型家電回収の現状と課題

調査対象:

添付参考資料 ( 和訳版 ) 11 th International Automobile Recycling Congress IARC 2011 メキシコにおける使用済み自動車管理 Msc. Sergio Gasca Alvarez メキシコ連邦環境省 (SEMARNAT) 持続型固形廃棄物管理

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資料5 使用済小型電気電子機器のフロー推計方法(案)

2 廃棄物廃棄物 ( 無価物 ) を輸出する場合には 当該廃棄物を国内において適切に処理することが困難であること等について環境大臣の確認を受けることが必要である 1 中古自動車 2 使用済自動車から取り外された部品は いずれも リユースを目的として 有価で輸出されるのが一般的であり 基本的には 廃棄


タイトル

小型家電の回収量拡大に向けた改善のポイント 小型家電リサイクルの促進に向けて 特に改善すべき余地が大きいポイントは以下の通りである 市町村から最終処分等される小型家電 ( 約 15 万トン ) 課題認識 1 2( 次頁参照 ) 不用品回収業者へ引き渡される小型家電 ( 約 7 万トン ) 課題認識

資料3    既存品目の再商品化等について

資料 3 参考 2 使用済自動車の再資源化等に関する法律 からの抜粋 解体自動車の全部再資源化の実施の委託に係る認定に関する規定 第三十一条自動車製造業者等は 解体業者又は破砕業者に委託して 解体自動車の全部再資源化 ( 再資源化のうち 解体業者が第十六条第二項の主務省令で定める再資源化に関する基準

目次 第 1 章調査の概要 1. 調査の目的 3 2. 調査の対象 3 3. 調査の方法 3 4. 調査の内容 3 5. 回答者の属性 3 第 2 章調査の結果 1. 結果の概要 6 2. 結果の詳細 6 (1) 自動車ユーザーの自動車リサイクルについての理解状況 6 (2) 自動車購入時における自

1 大内

1 平川

( お知らせ ) 家電メーカー各社による家電リサイクル実績の公表について 参考資料 4 平成 19 年 6 月 12 日 ( 火 ) 環境省大臣官房廃棄物 リサイクル対策部企画課リサイクル推進室直通 : 代表 : 室長補佐 : 相澤寛史 ( 内線

資料4  小売業者によるリサイクル・リユース仕分け基準の作成に係るガイドライン素案の設定と項目について

再資源化効率向上への取組 ( 高効率再資源化のための研究開発 ) 本研究では 高効率な資源循環システムを構築するためのリサイクル技術として 中間処理におけるプラント自動自律化に向けた 廃製品自動選別技術開発 及び 2 廃部品自動選別技術開発 並びに現状では銅製錬工程でスラグ化して資源回収されない金属

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車上作動処理委託契約事業者の皆さまへ

産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会(第15回) 資料4 レアメタルのリサイクルに係る現状

資料3 使用済小型電気電子機器のフロー推計結果(一次案)

平成 26 年度中小企業等産業公害防止対策調査 廃鉛バッテリー等有害廃棄物の効果的な国内処理方策に関する調査 報告書 要約版 平成 27 年 2 月 九州経済産業局

財団法人自動車リサイクル促進センター再資源化支援部業務規程(案)

使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律 制度概要 使用済小型電子機器等の再資源化事業を行おうとする者が再資源化事業計画を作成し 主務大臣の認定を受けることで 廃棄物処理業の許可を不要とし 使用済小型電子機器等の再資源化を促進する制度 対象品目 一般消費者が通常生活の用に供する電子機器その他

廃棄物・リサイクル部会小型電気電子機器リサイクル制度及び使用済製品中の有用金属の再生利用に関する小委員会使用済製品中の有用金属の再生利用に関するワーキンググループ産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会合同会合

大阪産業大学経営論集第 13 巻第 1 号 用をうけてリサイクルが行われている 1 しかし 使用済み携帯電話については 通信業者および通信機器製造業者がモバイル リサイクル ネットワークという組織を構築し 携帯電話専門店が自主的に回収し リサイクルしているが 2010 年度の回収実績は約 734 万

2-01木村実眞美 自動車解体業に.indd



資料2 紙類の判断の基準等の設定に係る検討経緯について

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Q2-4: 水銀を回収した後のガラスくず ( 破砕したもの ) や 破損した水銀使用製品 は水銀使用製品産業廃棄物になるのか 水銀使用製品産業廃棄物には卒業基 準はないのか P.3 3. 廃水銀等について P.4 Q3-1: 当社は水質汚濁防止法の特定施設からは外れているが 廃棄物処理法でも今 P.

エアバッグ類の産業廃棄物収集運搬委託規約(約款)

目次 1 1. 事業の意義 2. 想定される事業実施体制 3. 回収ターゲット選定のポイント 4. これまでの事業で得られた知見 (1) コンピューター基板 (2) ネオジム磁石 (3) エアバッグカプラー (4) ワイヤーハーネス (5) 触媒 (6) センサー類 5. 事業の効果 6. 事業性向

車上作動処理委託契約事業者の皆さまへ

特定家庭用機器廃棄物回収率目標達成アクションプラン 平成 28 年 3 月 廃家電の回収率向上に向けたアクションプラン及び取組状況の検証に関する検討会

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1. 小型家電の回収量目標の考え方 1

資料 3 1 ごみ減量化についての課題分析 1) 原因の抽出 課題 : どうして 家庭ごみの排出量が減らないのか? ごみが 減らな い原因 1 使い捨て製品やすぐにごみになるものが身の回りに多い 2ごみを減らしたり リサイクルについての情報が少ない 3 分別収集しているごみの品目が少なく 資源化が十

2 回収台数の推移 (2) 再資源化実績 1 平成 23 年度実績 製品区分処理量 (t) 処理台数 ( 台 ) 再資源化量 (t) 再資源化率 (%) 法定目標 (%) 1, ,907 1, (1,964) (181,617) (1,495) (76.1)

2.2 環境配慮設計の高度化に向けて (1) 製品アセスメントマニュアルの活用 家電製品協会は 新製品の環境配慮設計への改善度を評価し 環境負 荷をより低減したものづくりを行う具体的な設計指針として 家電製品 製品アセスメントマニュアル を作成しており 製造業者等は同マニュ アルを各社で活用している

に個人 企業情報が残っているか否かの調査等を行うこととし 今回は 中古乗用車に実 装されていた HDD ナビゲーション装置 を評価しましたので その結果をご報告申し上げ ます (1) 個人 企業情報の消去 破壊を前提としたリユース ( リペアメントを含む ) リサイクルの推進を目指すガイドラインの策

PowerPoint プレゼンテーション

車上作動処理委託契約事業者の皆さまへ

別紙 フロン排出抑制法に基づく平成 28 年度のフロン類の再生量等及び破壊量等の集計結果について 環境省 1. 再生量等の集計結果 (1) 再生量フロン排出抑制法に基づき第一種フロン類再生業者から報告のあった平成 28 年度におけるフロン類の再生量の合計は約 1,248 トンであり 平成 27 年度

平成○○年○○月○○日

表紙

マテリアルグループ環境ビジネスの展開

ツールへのデータ入力前にすべきこと 一般廃棄物処理に係るフロー図を作成 < 収集 : 直営 > < 直接搬入 > 粗大ごみ **t <A 破砕施設 : 直営 > <D 最終処分場 > 粗大ごみ **t 粗大ごみ **t 粗大ごみ **t 燃やすごみ **t アルミ缶 **t スチール缶 **t びん

2 回収台数の推移 (2) 再資源化実績 1 平成 22 年度実績 製品区分 処理量 (t) 処理台数 ( 台 ) 再資源化量 (t) 再資源化率 (%) 法定目標 (%) 1, ,617 1, (1,935) (171,493) (1,488) (76,9) 50 46

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6 アルミニウム (Al) 6.1 マテリアルフロー分析 (1) 世界の地金生産アルミニウムの原料であるボーキサイトの世界の鉱石埋蔵量は 概算 27,000 百万 t といわれている ボーキサイトは日本国内では産出しない 2009 年のアルミナの世界生産量は 76,400 千 t であり 主な生産地

使用後に廃棄されるテレビやパソコン 携帯電話など電気製品の台数が増えています 電気製品には有害物と資源が含まれているので 危ない と もったいない の両方を考える必要があります 国際資源循環研究では 日本や世界で 使用済み電気製品が安全に資源として役立つよう フローや適正管理のあり方を追求しています

Microsoft Word - 【①テキスト】適正な車上作動処理業務について

調査の目的 全国の自動はかりの設置 使用状況等の実態把握 この度の計量制度見直しにより 平成 年 月より順次 取引又は証明に使用される自動はかりを検定の対象とすることとなった 検定システムを構築するには これらの 自動はかり の全国的な設置状況の実態を把握し 検定に必要なリソースを検討するため 全国

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2 回収台数の推移 回収台数の推移 1, 回 収 台 数( 千 台)30

不法投棄対策、不適正処理への対応、水際対策、義務外品対策、離島対策の強化について

車上作動処理委託契約事業者の皆さまへ

報道発表

目次 1 事例の概要 2 2 事例の紹介 1 秋田県大館市 4 2 東京都練馬区 6 3 神奈川県相模原市 8 4 神奈川県伊勢原市 10 5 富山県高岡市 12 6 富山県砺波市 14 7 愛知県安城市 16 8 福岡県大牟田市 18 9 福岡県久留米市 福岡県三潴郡大木町 22 11

報道発表

Microsoft Word - 産業廃棄物処理計画書(平成27年6月提出分)

第 4 回 動 リサイクルに係る情報発信の在り 等に関する検討会 参考 2-5 別添 2 輸 のリサイクル関連の 情報発信に関する取組み 2016 年 5 31 ( ) 日本自動車輸入組合 (JAIA) Japan Automobile Importers Association Contents

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一般社団法人鉛蓄電池再資源化協会 (SBRA) 設立の経緯 : 鉛蓄電池再資源化協会は 平成 16 年 10 月 1 日に国内電池メーカー 4 社 ( 当時 5 社 ) と社団法人電池工業会 ( 略称 BAJ) とが基金を拠出して有限責任中間法人として設立 平成 21 年 6 月に名称を 一般社団法

フロン回収・破壊法第一種特定製品のフロン回収に関する運用の手引き第3版(平成18 年度改正対応)

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使用済製品等のリユース促進事業研究会(第3回)議事概要

目 次 1 計画策定の意義 1 2 基本的方向 2 3 計画期間 2 4 対象品目 各年度における容器包装廃棄物の排出量の見込み 4 6 容器包装廃棄物の排出の抑制の促進するための方策に 関する事項 5 7 分別収集をするものとした容器包装廃棄物の種類及び当該容器 包装廃棄物の収集に係る

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家電製品協会における普及啓発活動普及啓発活動の 的 消費者や事業者に対し本法律の意義等を明確にし 特定家庭用機器 ( 家電リサイクル対象品目 ) の適正な排出 ( 排出方法 料金 ) に対する理解を周知していく 主な媒体 新聞 ( 一般紙 ) チラシ 冊子 ラジオ 映像広告 新聞 1

平成 2 5 年 4 月 自動車リサイクル法関連事業者の手引き 目 次 1 自動車リサイクル法の用語の定義 2 2 使用済自動車の再資源化等の実施 3 3 関連事業者の移動報告等 5 4 自動車リサイクル法全体の流れ 7 5 廃棄物処理法との関係 8 6 関連事業者の登録 許可 9 7 登録 許可後

HV バッテリーユニット

資源有効利用促進法に基づく自主回収及び再資源化の各事業者等による実施状況の公表について

企業物流短期動向調査 ( 日通総研短観 ) 調査結果 ( 抜粋 ) (2008 年 9 月調査 ) 2008 年 10 月 株式会社日通総合研究所 ホームページはこちら

資料4-2 特定家庭用機器の品目追加・再商品化等基準に関する報告書

日本の中古携帯端末市場は諸外国と比べて小さい 日本の中古携帯端末市場は英国 北米と比べて低い水準 中古携帯端末販売数 20 百万 倍 9 5 倍 日本 英国 北米 日本は 206 年 北米は 205 年の米国 カナダを含む 英国は 206 年 販売台数にはオークションサイ

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費 複写費 現像 焼付費 通信費 ( 切手 電話等 ) 運搬費 研究実施場所借り上げ費 ( 研究機関の施設において補助事業の遂行が困難な場合に限る ) 会議費 ( 会場借料 食事 ( アルコール類を除く ) 費用等 ) リース レンタル費用 ( コンピュータ 自動車 実験機器 器具等 ) 機器修理費

産業廃棄物の処理に係る管理体制に関する事項 ( 管理体制図 ) ゼロエミッション推進体制 ( 第 2 面 ) 滋賀水口工場長 定期会議事務局会議 1 回 /W 担当者会議 1 回 /M 推進報告会 1 回 /2M 推進責任者 : 工務安全環境部長 実行責任者 : 安全環境課長 事務局 中間膜製造部機

ください 5 画像の保存 取扱い防犯カメラの画像が外部に漏れることのないよう 一定のルールに基づき慎重な管理を行ってください (1) 取扱担当者の指定防犯カメラの設置者は 必要と認める場合は 防犯カメラ モニター 録画装置等の操作を行う取扱担当者を指定してください この場合 管理責任者及び取扱担当者

電子メール用テンプレート

 

報道発表

車上作動処理委託契約事業者の皆さまへ

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1 ガイドライン策定の目的防犯カメラについては テレビや新聞で報道されているように 犯罪の解決や犯罪の抑止につながることなど その効果は社会的に認められており さまざまな施設に防犯カメラが設置されております しかし その効果が認知される一方で 防犯カメラにより個人のプライバシーなどの人権が侵害される


再生材料や部品の利用促進を具体的に進めていることから その努力を示すものとして 本規格では マテリアルリサイクル及びリユースのみを対象としている 機器製造業者が直接その努力に関わるという 観点からも 本規格では 再生資源をマテリアルリサイクルのみに限定している Q5) 自らが資源循環利用をコントロー

Transcription:

資料 4-1 使用済製品等の流出実態調査 平成 24 年 5 月経済産業省

使用済製品等の流出実態調査について ( 概要 ) 調査経緯 使用済製品等の処理 リサイクルに関する既存調査等によると リサイクル制度の回収ルートには乗らず 不用品回収業者等により回収された後に輸出されるもの 及びリサイクル制度に基づき回収されるものの 解体された後に部品 スクラップとして輸出されるもの等が存在し 結果として国内のリサイクルに回らないケースが存在すると考えられる そこで本調査では 使用済製品 部品の流出の実態を調査した 調査対象製品 部品 電気電子機器 ( テレビ 冷蔵庫 洗濯機 エアコン パソコン 携帯電話 その他小型家電等 ) 電気電子機器部品 ( コンプレッサー 基板 小型二次電池 HDD 等 ) 自動車 自動車部品 ( 次世代自動車モーター 次世代自動車電池等 ) その他金属製品 ( 超硬工具等 ) 調査方法 関連事業者等へのヒアリング調査 (2011 年 11 月 ~2012 年 3 月 約 50 件実施 ) 自動車解体業者 破砕選別業者 非鉄製錬事業者 不用品回収業者等にヒアリング 事業の全体像 仕入れ先 出荷先等を聴取し 情報収集を行った 関連文献 資料 インターネット等による情報収集 使用済製品 部品の流出の事例等 本調査の遂行に資する調査報告書等を収集 分析した 1

本調査におけるヒアリング対象事業者の定義 不用品回収業者 不用品集荷ヤード業者 中古品輸出業者 自動車解体業者 破砕選別 業者 ( 鉄系 ) ( 非鉄系 ) 超硬工具ユーザー 超硬工具メーカー 最終消費者等から主に使用済製品を引き取る事業者 店舗を持たずに軽トラックなどを使って最終消費者等から使用済製品を回収する 不用品回収業者 や 空き地等を利用し のぼり旗等によって周知して使用済製品を引き取る 無料回収場所 等の様々な業態が存在 への輸出等を目的として使用済製品の保管 解体 コンテナ詰め等の作業のために周囲が鉄壁等で囲まれたヤードを保有する事業者 最終消費者から使用済製品を引き取ることや 不用品回収業者が回収したものを引き取ることが中心 最終消費者や不用品回収業者等から使用済製品を引き取り に中古品として輸出する事業者 自動車を専門として解体を行う事業者 自動車リサイクル法によって自治体の許可を受けて業務を実施 使用済自動車を引き取り エアバッグ類を自動車メーカーに引き渡し 解体自動車を破砕業者に引き渡す 破砕選別を行うためのシュレッダー設備を有する業者 ( ここでは家電リサイクル法のリサイクルプラントを含む ) 解体自動車や事業所 工場等から発生した電気電子機器等や 自治体で集められた使用済製品等の金属くずを引き取って シュレッダー設備にかけ 鉄スクラップ 非鉄スクラップ ダストに分けることで 品位をより高めて引渡先に資源として売却 鉄スクラップを集める業者 鉄スクラップを引き取り 加工処理 ( 炉前サイズ ( 電炉等に入るサイズ ) への切断等 ) を施し 国内外の製鋼メーカー ( 電炉メーカー 高炉メーカー ) 等へ売却 銅 アルミ等の非鉄スクラップを集める業者 非鉄スクラップを引取り 選別 加工等を行い 付加価値をつけた上で 国内外の非鉄製錬業者等へ売却 雑品を集める業者 不用品回収業者や鉄 非鉄等から雑品を引き取り まとまった量となった後にへ輸出を行う 雑品とは 明確に決められている言葉ではないが 鉄が 6 割 アルミが 2~3 割 銅が 1 割程度含まれた金属スクラップのことで 国内では処理されず ( 主に中国など ) へ輸出される 自動車や工作機械などの生産に際して 超硬工具を使用する事業者 超硬工具を生産する事業者 超硬工具ユーザーから回収した使用済超硬工具を国内外の製錬事業者に引き渡す 超硬工具回収業者 超硬工具ユーザーから排出される超硬合金スクラップを回収する事業者 2

電気電子機器 ( 家電 4 品目 パソコン 小型家電 ) のリサイクルフロー 1 小売店 ( 家電 4 品目 ) やメーカー ( パソコン ) に引き渡された電気電子機器は 破砕選別業者 ( 家電リサイクルプラントを含む ) にて破砕され 鉄と非鉄に分離された後 鉄 非鉄に売却される 鉄 非鉄によって 品位が高いものは国内電炉メーカー 国内非鉄製錬事業者に売却されることが多い 品位が低いもの ( 鉄と非鉄が接着している部材等 ) は雑品へ売却され 雑品としてへ輸出されるケースも存在 なお 破砕選別業者の中には 国内資源循環に向けるため 適切に回収できる事業者と適切にリサイクルできる事業者など関係者間での国内資源循環ルートの構築を望む声や 国内非鉄製錬事業者や国内磁石合金メーカー等での受け入れ基準の明確化等を望む声があった 2 不用品回収業者によって回収された電気電子機器のほとんどは 不用品集荷ヤード業者を経由するなどして 雑品によって雑品としてへ輸出されるか 中古品輸出業者によってリユース品として輸出される 中古品輸出業者によって輸出されるものの中には 実際にはリユース品ではないにも関わらずリユース品として輸出されている事例も存在 なお 雑品等には有害物質を含むものが存在 1 国内電炉国内製錬 電気電子機器 小売店メーカー等 破砕選別業者 ( 鉄系 非鉄系 ) 2 : 部品 スクラップの流れ 家電リサイクルプラントから輸出されるものについては 定期監査を実施するなどでの適正な処理が確認されている 電気電子機器 不用品回収業者 不用品集荷ヤード業者 中古品輸出業者 3

エアコンコンプレッサーのリサイクルフロー 一部の破砕選別業者は コンプレッサーからネオジム磁石を選別し 国内磁石合金メーカーへ売却するが 多くの破砕選別業者は コンプレッサーのまま もしくはコンプレッサーを切断し 鉄と非鉄に分離して 鉄 非鉄へ売却 鉄 非鉄が引き取った場合 品位が高いものは国内電炉メーカー 国内非鉄製錬事業者に売却されることが多いが 品位が低いものは雑品へ売却され 雑品としてへ輸出されることが多い 国内向けの鉄 非鉄の中には 家電リサイクルプラントでのコンプレッサーの入札において 向けの鉄 非鉄に買い負けており なかなか入手できないという声もあった : コンプレッサーの流れ 国内磁石合金メーカー 国内電炉 国内製錬 破砕選別業者 エアコン 小売店 ( 鉄系 非鉄系 ) 不用品回収業者によって回収された場合は 中古品として製品に付随して またはスクラップとしてに輸出されることが多い 4

パソコン HDD のリサイクルフロー 一部の破砕選別業者は HDD からネオジム磁石を選別し 国内磁石合金メーカーへ売却するが 多くの破砕選別業者は HDD のまま鉄 非鉄へ売却 HDD そのものは金などの貴金属が評価されるため 非鉄によって基板やアルミケース等に選別され 国内非鉄製錬事業者や国内アルミ合金メーカー等に売却されるケースが存在する一方で メーカールート以外では HDD 以外のものと一緒に雑品に売却され 雑品としてへ輸出されるケースも存在 破砕選別業者の中には 使用済パソコンを抱えている国内リース会社の入札では ほとんど中国系の企業に買い負けているとの声もあった :HDD の流れ 国内磁石合金メーカー 国内製錬 国内アルミ合金メーカー パソコン パソコンメーカーリース会社等 破砕選別業者 ( 非鉄系 ) 不用品回収業者によって回収された場合は 中古品として製品に付随して またはスクラップとしてに輸出されることが多い 5

基板のリサイクルフロー ( パソコン 小型家電 ) パソコン等の品位の高い基板は 国内非鉄製錬事業者の買取価格がある程度高いため 国内非鉄製錬事業者に売却されることが多い 小型家電のうち品位の低い基板は破砕選別業者では選別されずにそのまま破砕され 非鉄へ売却され 雑品を通じて へ輸出されることが多い 破砕選別業者の中には 市町村が実施する使用済小型家電の入札で 雑品としてへ輸出する業者に買い負けてしまうことが多いとの声があった : 基板の流れ パソコン基板等品位の高いもの 国内製錬 パソコン小型家電 パソコンメーカー小売店市町村等 破砕選別業者 ( 非鉄系 ) 不用品回収業者によって回収された場合は 中古品として製品に付随して またはスクラップとしてに輸出されることが多い 6

二次電池のリサイクルフロー ( パソコン 小型家電 ) パソコン等の中に入ったまま排出された二次電池について パソコンメーカー等から破砕選別業者に引き渡された場合 破砕機に投入すると 発火等の可能性があるため 二次電池は必ず選別され 国内非鉄製錬事業者や電池リサイクル業者に引き渡されるため 輸出されるものはほとんどない 二次電池が製品から取り外されて小売店等に設置された JBRC のリサイクルボックスに排出された場合も同様に 国内非鉄製錬事業者や電池リサイクル業者に引き渡されるため 輸出されるものはほとんどない : 電池の流れ パソコン等 パソコンメーカー等 破砕選別業者 不用品回収業者によって回収された場合は 中古品として製品に付随して またはスクラップとしてに輸出されることが多い 国内製錬 国内電池リサイクル業者 小型二次電池 JBRC 小型二次電池リサイクルボックス 7

自動車のリサイクルフロー 自動車解体業者にて 手解体や機械解体にて有用部品を選別し エアバッグ類を自動車メーカー等に引き渡し 破砕業者に解体自動車を引き渡す 破砕業者は解体自動車を破砕し シュレッダーダストを自動車メーカー等に引き渡す ( 自動車リサイクル法ルート ) 自動車解体業者 破砕業者は解体 破砕工程で選別した素材等を鉄 非鉄に売却する 鉄 非鉄にて 品位が高いものは国内電炉メーカー 国内非鉄製錬事業者に売却されることが多いが 品位が低いものは雑品へ売却され 雑品としてへ輸出されることが多い また 自動車解体業者自ら中古部品 素材等の輸出を行っているケースが存在 なお 雑品等には有害物質を含むものが存在 自動車解体業者や不用品集荷ヤード業者の中には ハーフカット ノーズカット等の処置を行い輸出する際に 現地での再組立を視野に入れ エアバッグ類を処理しないまま部品として輸出する ( 自動車リサイクル法違反 ) 事例が存在 ( 次世代自動車はまだ排出台数が少なく ハーフカット等での輸出や不用品集荷ヤード業者での取扱は少ない ) : 部品 スクラップの流れ エアバッグ類 シュレッダーダスト 自動車メーカー等 破砕業者 国内電炉国内製錬 使用済自動車 引取業者 自動車解体業者 ( フロン類回収業者含む ) ( 鉄系 非鉄系 ) 不用品集荷ヤード業者 8

次世代自動車の駆動用モーターのリサイクルフロー 次世代自動車の駆動用モーターは 自動車解体業者によって手解体で選別され 自動車メーカーに売却されることもあるが 多くは鉄 非鉄に売却される また 自動車解体業者自ら部品として輸出するケースも存在 ただし 現状では次世代自動車自体の排出台数がまだ少なく 売却事例も少ない 鉄 非鉄によって 品位が高いものは国内電炉メーカー 国内非鉄製錬事業者に売却されることが多いが 品位が低いものは雑品へ売却され 雑品としてへ輸出されるケースも存在 自動車解体業者の中には 今後国内資源循環を進めるためには 自動車解体業者だけでは難しく 自動車メーカーや非鉄製錬事業者等関連事業者との取引ルートの構築が必要との声があった また 自動車解体業者の業界団体からは この業界は零細企業が多く 自動車メーカーや非鉄製錬事業者等に個社で交渉等することはなかなか難しいので 各社が協力して業界全体で進めていく必要があるとの声があった : モーターの流れ 自動車メーカー 使用済自動車 引取業者 自動車解体業者 ( フロン類回収業者含む ) ( 鉄系 非鉄系 ) 国内電炉国内製錬 9

次世代自動車の駆動用電池のリサイクルフロー 次世代自動車の駆動用電池は自動車解体業者によって 手解体にて選別され 自動車メーカーに引き渡されることが多く 輸出されることは少ない 一方 駆動用電池をリユースする事業者も出てきており 自動車メーカーによるリサイクルルートとリユース事業者によるリユースルートが存在 自動車解体業者の中には駆動用電池の価値と新たな売却先を見極めるため在庫としてストックする事例も存在 平成 24 年 2 月 1 日 自動車リサイクル法省令改正により リチウムイオン電池及びニッケル 水素電池が 事前回収物品 に追加され 破砕前に取り外すことが制度上明確化された 自動車メーカー等は回収した駆動用電池をリサイクルし レアメタルを回収する取組を推進している 自動車解体業者の中には リユースの際の安全性や品質の確保が課題との声があった 国内部品リユース部品リユース : 電池の流れ 使用済自動車 引取業者 自動車解体業者 ( フロン類回収業者含む ) 自動車メーカー 10

超硬工具のリサイクルフロー 超硬工具メーカーにて回収された超硬工具スクラップは国内製錬またはにて委託製錬が行われ 超硬工具原料としてリサイクルされる 各超硬工具メーカーの回収の取組強化により超硬工具メーカーの回収量は増加傾向 超硬工具回収業者にて回収された場合は 国内外製錬事業者や国内特殊鋼メーカーへ売却される他 自ら又は雑品を通じてへ輸出される リサイクルの必要性が認識されず 廃棄されるものが存在する 超硬工具協会では 回収量増加のために超硬工具ユーザー向けの排出ガイドラインを作成した上で 超硬工具ユーザーへの普及を実施予定 特に 大口ユーザーの業界団体との連携が課題との声があった : 超硬工具スクラップの流れ 超硬工具メーカー 国内製錬 超硬工具スクラップ 超硬工具回収業者 製錬 国内特殊鋼メーカー ( 行き先不明 ) 廃棄 11

事業者ヒアリングから得られた現状と課題 現状 1. 電気電子機器 ( 家電四品目 パソコン 小型家電 ) 不用品回収業者によって回収された電気電子機器は 不用品集荷ヤード業者を経由するなどし 雑品によって雑品としてへ輸出される 雑品等には有害物質を含むものが存在 中古品輸出業者によって輸出されるものの中には 実際にはリユース品ではないにも関わらずリユース品として輸出される事例も存在 破砕選別業者より 国内資源循環に向けるため 国内非鉄製錬会社や国内磁石合金メーカー等での受け入れ基準の明確化を望む声があった 使用済製品の入札等において 向け事業者に買い負けている事例が存在 適切に回収できる事業者と適切にリサイクルできる事業者など関係者間で国内資源循環のルート構築を望む声があった 課題 不用品回収業者対策の強化 バーゼル法及び廃掃法の運用強化 国内非鉄製錬会社や国内磁石合金メーカー等での受け入れ基準の明確化 破砕選別業者や国内磁石合金メーカー等関係者の協力による回収からリサイクルまでのループの構築 12

2. 自動車 事業者ヒアリングから得られた現状と課題 現状 課題 一部の自動車解体業者は自ら部品や素材をに輸出 雑品等により雑品としてに輸出されるケースも存在 雑品等には有害物質を含むものが存在 自動車解体業者や不用品集荷ヤード業者の中には ハーフカット ノーズカット等をして輸出する際に エアバッグ未処理等の自動車リサイクル法違反のケースが存在 自動車解体業者の業界団体では 国内資源循環のために 各社が業界に協力し業界全体で進めていく必要があるとの声が存在 自動車解体業者の中には 今後国内資源循環を進めるためには 自動車解体業者だけでは難しく 自動車メーカーや非鉄製錬事業者等関連事業者との取引ルートの構築が必要との声があった 次世代自動車の駆動用電池については まだ排出台数は多くないものの 自動車メーカーに売却する以外に 電池をリユースする事業者に売却する自動車解体業者や在庫としてストックしている解体業者が存在 バーゼル法及び廃掃法の運用強化 自動車リサイクル法の徹底による不正輸出対策 国内資源循環に協力する事業者の増加 自動車解体業者や国内製錬事業者等関係者の協力による回収からリサイクルまでのループの構築 リユースの際の安全性や品質の確保 13

3. 超硬工具 事業者ヒアリングから得られた現状と課題 現状 課題 超硬工具回収業者は 国内外製錬事業者や国内特殊鋼メーカーへ売却する他 自ら又は雑品を通じてへ輸出 各超硬工具メーカーの回収の取組強化により超硬工具メーカーの回収量は増加傾向 超硬工具ユーザーの中には リサイクルの必要性を認識せず 廃棄するケースが存在 超硬工具協会では 回収量増加のために工具ユーザー向けの排出ガイドラインを作成した上で ユーザーへの普及を実施予定 特に 大口ユーザーの業界団体との連携が課題との声があった 超硬工具メーカーや国内製錬事業者等関係者の協力による回収からリサイクルまでのループの構築 超硬工具協会作成予定のガイドラインの効果的な普及 大口ユーザー等の業界団体へ国や超硬工具協会からの働きかけ 14