< E9197BF F6F8E5982C98AD682B782E98E E7B8DF42E786477>

Similar documents
はじめての子どもが生まれる前に 赤ちゃんの世話をしたことがある割合 (25 年度と 20 年度の 比較 ) 利用ニーズ把握のための調査 ( 平成 20 年 ( 市民意識調査 ) 25 年 ( 未就学児 )) < 平成 20 年 > 無回答 2.9% < 平成 25 年 > 無回答 %

資料1-1 HTLV-1母子感染対策事業における妊婦健康診査とフォローアップ等の状況について

併せて 妊娠 出産 更年期など女性特有の生涯にわたる健康問題を気軽に相談できるよう 対 応を充実させる必要があります はじめての子どもが生まれる前に 赤ちゃんの世話をしたことがある割合 (25 年度と 20 年度の 比較 ) 横浜市利用ニーズ把握のための調査 ( 平成 20 年 ( 市民意識調査 )

<4D F736F F D AD8F6F94C5817A E682578E9F95F18D9092CA926D2E646F6378>

Ⅲ 各種施策及び事業の動向 第 1 妊娠 出産期から乳幼児期にかけての子育て支援 4 乳児健康診査 (1) 根拠法令等 母子保健法 厚生省児童家庭局長通知 仙台市乳児健康診査実施要領 (2) 制度の概要 事業目的 対象者 実施機関 一般健康診査 精密健康診査 乳児の心身の異常を早期に発見し, 早期に

<4D F736F F F696E74202D E9197BF A938C8B9E93738EFC8E598AFA88E397C389EF8B638E9197BF E707074>

⑤5 地方公共団体における検証等に関する調査結果

ÿþ

1. 子育て短期支援事業の概要 根拠法 子育て短期支援事業 は 児童福祉法 ( 昭和 22 年法律第 164 号 以下 法 という ) 第 6 条の 3 第 3 項に規定する市町村が実施する事業 用語の意味 児童 児童福祉法第 4 条に規定する者をいう 保護者 児童福祉法第 6 条に規定する者をいう

平成 25 年度の県内の児童相談所が相談対応した被虐待児童の年齢構成を見ると 0~ 学齢前だけで全体の 41.6% を占めています 平成 25 年度被虐待児の年齢構成 ( 県 ) 中学生 11.9% 高校生 その他 7.1% 3 歳未満 20.3% 小学生 39.5% 3 歳 ~ 学齢前児童 21.

3 母子保健事業の量の見込みと提供体制 1 安心して妊娠期を過ごし出産を迎えることができる 親になるための準備と産じょく期の支援 子どもや母親の健康の確保 (1) 母子健康手帳の発行 現状と課題妊娠 出産期から子育てまでの途切れない支援の出発点として 母子健康手帳の交付を保健師が行うことで 妊婦の健

スライド 1

安心して育 子育てに自信 集計後設定 児ができる母が持てない母 親の増加 親の割合 父親の育児参加に満足する母親の割合 産後うつ病のリスクのある産婦の割合 子どもの健やかな成長のためには 母親が安心かつ自信を持って育児することが重要である 引き続き 育児不安の軽減や虐待予防に取り組む必要があり 健や

系統看護学講座 クイックリファレンス 2012年 母性看護学

1 現状と課題

乳幼児健康診査について

愛知県アルコール健康障害対策推進計画 の概要 Ⅰ はじめに 1 計画策定の趣旨酒類は私たちの生活に豊かさと潤いを与える一方で 多量の飲酒 未成年者や妊婦の飲酒等の不適切な飲酒は アルコール健康障害の原因となる アルコール健康障害は 本人の健康問題だけでなく 家族への深刻な影響や飲酒運転 自殺等の重大

別添2 乳児家庭全戸訪問事業の実施状況

長野県プレスリリース 平成16年7月23日

乳児家庭全戸訪問事業(一部改正)

スライド 1

赤ちゃんのために 出生届 生まれた日から 1 4 日以内に届け出てください 出生地 本籍地 住所地のいずれかの区市町村窓口で受け付けます 出生届 をご覧ください 帰島後訪問 出産後に帰島されたお子様の発育 栄養 生活環境 疾病予防等必要に応じて保健師が訪問し 相談を行います また 村の母子健康事業の

会場対象者申込み方法 刈谷市保健セン初妊婦とその夫保健師 助産師 保育士電話または来所で予約ふれあい遊び 沐浴体験 妊婦体験 ハイリスク者向け事業 ( 多胎児 外国人 転入者対象 MCG 等 ) 名称時期 回数会場対象者申込み方法 マタニティサロン 広場等 名称フレッシュ ママクラスマタニティーサロ

<4D F736F F D205F335F96A28EF A28F F18D902E646F63>

市町村名 岡崎市 窓口 岡崎市保健部健康増進課 住所 岡崎市若宮町 2 丁目 1 番地 1 電話 FAX URL

横浜市育児支援家庭訪問事業実施要綱 制 定平成 17 年 5 月 20 日福子地第 126 号 最近改正平成 28 年 10 月 1 日ここ第 2713 号 ( 目的 ) 第 1 条この要綱は 児童福祉法 ( 法律第 164 号 昭和 22 年 12 月 12 日 ) 第 21 条の10の2 及び養

Ⅰ 基本構想の策定 1 策定の趣旨魚津市では 平成 14 年から毎年 1 か所ずつ分娩施設の休業等が続き 平成 18 年 8 月には 市内には分娩できる施設がなくなりました 以来 魚津市民や里帰りされる方々は 止むを得ず市外で出産せざるを得ない状況となっていました この間 多くの市民からは 市内で安

.T.v...ec6

Microsoft PowerPoint - 1-③-中根先生)300129全国保健所長会研修会

(

課題 未婚化, 晩婚化の要因は, 個人の価値観のみではなく, 社会環境の変化も要因と考えられ, 未婚の約 9 割の若者は いずれは結婚するつもり と考えていますが, 実現できていない状況にあります 理想の子供数を実現できない理由は, 子育て 教育などの経済的負担, 育児の心理的 肉体的負担, 仕事へ

第2節 茨木市の現況

地域子育て支援拠点事業について

時期場面子ども自身の問題 乳 児 期 乳児訪問 1~2 か月訪問 乳児健診 (3~4 か月 7~8 か月 10 か月 ) 健診時に要チェック項目がある ( 体重増加が悪い 先天性の疾患がある等 ) 既往歴がある ( 硬膜下血腫 頭蓋骨骨折 ) 気持ちを苛立たせるような泣き声 あやしても泣き止まない

児童虐待防止対策体制総合強化プラン 平成 30 年 12 月 18 日 児童虐待防止対策に関する関係府省庁連絡会議決定 1. 目的 2016 年 5 月に全会一致で成立した児童福祉法等の一部を改正する法律 ( 平成 28 年法律第 63 号 以下 平成 28 年改正法 という ) においては 子ども

平成 26 年 8 月 仙台市 認可保育所利用申請者数 15,077 人 14,340 人 13,826 人 認可保育所入所者数 13,994 人 13,401 人 13,069 人 市の保育施策で対応している児童数 人 174 人 157 人 待機児童数 人 533 人 4


< 目次 > Ⅰ 基本構想の策定 1 策定の趣旨 2 基本構想の位置づけ 3 現状と課題 めざす姿 4 基本理念 5 基本方針 6 基本方針を実現するために 7 新施設のイメージ Ⅱ 各機能の概要 1 分娩できる施設 ( 産科施設 ) (1) 整備の背景 (2) 整備の概要 (3) 新生児への対応

目次 1 目的 4P 2 運用 5P 3 妊婦 親子連絡票を用いた連携手順 6P 資料 [ 別紙 1] 気がかりな妊婦 親子管理台帳 [ 別紙 2] 妊婦 親子連絡票 ( 発信用 ) [ 別紙 3] 妊婦 親子連絡票 ( 返信用 ) [ 別紙 4] 気がかりな妊婦 親子管理台帳 ( 受信 ) [ 添

要保護児童対策地域協議会の支援対象3 母子保健 子育て支援における児童福祉分野との役割分担 ~ 杉並区の要保護児童対策地域協議会の仕組み~ (1) 進行管理の役割分担杉並区では平成 24 年 6 月 児童福祉法や関係法令 通知に基づき 杉並区要保護児童対策地域協議会設置要綱を改正し 子ども家庭支援セ


公募情報 平成 28 年度日本医療研究開発機構 (AMED) 成育疾患克服等総合研究事業 ( 平成 28 年度 ) 公募について 平成 27 年 12 月 1 日 信濃町地区研究者各位 信濃町キャンパス学術研究支援課 公募情報 平成 28 年度日本医療研究開発機構 (AMED) 成育疾患克服等総合研


45,000 ( 人 ) 40,000 乳少幼年児人人口口 35,000 < 世田谷区の人口の推移 > 世田谷区の総人口 児童人口ともに増加傾向にあり 特に乳幼児の増加が著しい <この 5 年間の人口の増減 ( 平成 22 年 27 年 )> 総人口 26,985 人増 0~5 歳の人口 4,904

神戸市産後ケア事業実施要綱 ( 目的 ) 第 1 条この要綱は 家族などからの産後の援助が受けられない者で 育児支援を特に必要とする母子を対象に 心身の安定と育児不安を解消し 児童虐待の未然防止を目的として実施する神戸市産後ケア事業 ( 以下 本事業 という ) について必要な事項を定めるものとする

7 対 1 10 対 1 入院基本料の対応について 2(ⅲ) 7 対 1 10 対 1 入院基本料の課題 将来の入院医療ニーズは 人口構造の変化に伴う疾病構成の変化等により より高い医療資源の投入が必要となる医療ニーズは横ばいから減少 中程度の医療資源の投入が必要となる医療ニーズは増加から横ばいにな

Microsoft Word - ㆤㆥ㆓.doc

都道府県単位での肝炎対策を推進するための計画を策定するなど 地域の実情に応じた肝炎対策を推進することが明記された さらに 近年の状況等を踏まえ 平成 28 年 6 月に基本指針の改正を行い 肝炎対策の全体的な施策目標を設定すること等が追記された 都は 肝炎をめぐる都内の状況や基本指針の改正を踏まえ

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

平成24年度「全国自治体の子育て支援施策に関する調査」報告書

奈良市母子保健計画

3 社会全体が支える力 を大きくするために Ⅲ-3-1 結婚 妊娠 出産 育児の切れ目のない支援の推進 施策体系 123

柏市母子保健計画

5 出産支援交通費の助成申請書 定期的に健診を受け 健やかな妊娠期を送っていただくために1 回の妊娠につき1 回 健診のために医療機関等へ通院される交通費の一部を助成します 第 1 子または第 2 子の妊娠 10,000 円第 3 子以降の妊娠 20,000 円 ( 平 上平 利賀地域の方は上記金額


平成13年度税制改正(租税特別措置)要望事項(新設・拡充・延長)

1 子ども 子育て支援新制度がはじまります 子ども 子育て支援法 等の成立により すべての子どもと子育て家庭を総合的に支援していく 子ども 子育て支援新制度 が平成 27 年 4 月から全国的にスタートします 子ども 子育て支援新制度 では 幼稚園や保育所 地域の子育て支援の充実を図るとともに 認定

新潟市延長保育事業実施要綱の一部改正について

Microsoft Word 俚冥儻率訋çfl»ã•’朕絇㕂.docx

保健師管理栄養士 窓口 電話 FAX メール 保健師 栄養士の会に分けることで よりきめ細かな内容になっている 就労している方にも参加しやすいように 土曜日開催日を設けている ハイリスク者向け事業 ( 多胎児 外国人 転入者対象 MCG 等 ) ティーンズママの会 ( 子ども ノーバディズパーフェク

第1章

Microsoft Word - P11~19第2部② 母子保健の現状

高知県新生児聴覚検査実施マニュアル

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

Microsoft PowerPoint ã•’HP喬錉çfl¨ã•‚ 社俚å§flㇷㅳㅚㇸ㇦ㅀ 夌暥㕕森㕕报本少喒秂å�¦ä¼ıå�¦è¡fiéłƒä¼ıã••

系統看護学講座 クイックリファレンス 2013年7月作成

<4D F736F F F696E74202D20332E8CFA90B6984A93AD8FC E18F8A93BE8D8297EE8ED293998F5A82DC82A B68A888E B8E968BC682CC8D6C82A695FB B8CDD8AB B83685D>

希望をかなえるまちづくり 結婚 出産 子育て 結婚 出産 子育ての希望実現 1 結婚や出産に対する支援の充実 一人ひとりが結婚や出産について諦めることなく取 り組める環境をつくることによって まちに家族を持つこ との幸せをもたらします 結婚を希望する人の未婚率の改善 結婚や妊娠 出産に関するライフプ

かわごえ子育てプラン(川越市次世代育成支援対策行動計画)

妊娠 出産 不妊に関する知識の普及啓発について 埼玉県参考資料 現状と課題 初婚の年齢は男女とも年々上昇している 第一子の出生時年齢も同時に上昇している 理想の子ども数を持たない理由として 欲しいけれどもできないから と回答する夫婦は年々上昇している 不妊を心配している夫婦の半数は病院へ行っていない

子ポートめの1 安全で健やかな妊娠 出産への支援 (1) 母子の健康管理への支援 ア ) 妊娠中の支援 施策のねらい 母子の健康管理への支援 は 健康診査をはじめ 訪問指導や各種相談 安心して出産に臨むことができる環境づくり どもを安事故予防など様々な支援を行うことによって 妊娠 出産から乳幼児期に

xls

資料 4 医療等に関する個人情報 の範囲について 検討事項 医療等分野において情報の利活用と保護を推進する観点から 医療等に関する個人情報 の範囲をどのように定めるべきか 個別法の対象となる個人情報としては まずは 医療機関などにおいて取り扱われる個人情報が考えられるが そのほかに 介護関係 保健関

障害児・発達障害支援_

- 目次 - 乳幼児健診情報システムの全体構造と詳細 1 Ⅰ. データの入力方法 5 Ⅱ. 入力したデータの集計方法 10 Ⅲ. 分析結果の作成方法 1 Ⅳ. 都道府県へ報告する際の報告用ファイルの作成方法 15

112_

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

第2期データヘルス計画について

基本標 2 子育てを楽しむことができる () 子どもの成長に応じた関わりができる (2) 気持ちにゆとりを持ち子育てができる エジンバラ産後うつ病質問紙票実施率 ( 5) 楽しく子育てしている割合 (.6 歳児 ) ( 6) 楽しく子育てしている割合 ( 7) 心と体が順調と答えた保護者の割合 (.

第 2 章計画の推進及び進行管理 1 計画の推進 県 市町村及び県民が 関係機関等と相互に連携を図りながら 県民の歯 口腔の健康づくりを推進します 県における推進 (1) 全県的な推進 県全域の課題を踏まえた基本的施策や方向性を示すとともに 取組の成果について継続的な評価を行い 県民の生涯を通じた歯

<4D F736F F D E9197BF322D31817A8E968BC68C7689E682CC8A65985F82C982C282A282C42E646F6378>

周南市版地域ケア会議 運用マニュアル 1 地域ケア会議の定義 地域ケア会議は 地域包括支援センターまたは市町村が主催し 設置 運営する 行政職員をはじめ 地域の関係者から構成される会議体 と定義されています 地域ケア会議の構成員は 会議の目的に応じ 行政職員 センター職員 介護支援専門員 介護サービ

, 地域包括支援センターの組織と人材 2. 1 福祉専門職の歴史と特性

Microsoft Word - 第1章~第5章.doc

このような現状を踏まえると これからの介護予防は 機能回復訓練などの高齢者本人へのアプローチだけではなく 生活環境の調整や 地域の中に生きがい 役割を持って生活できるような居場所と出番づくりなど 高齢者本人を取り巻く環境へのアプローチも含めた バランスのとれたアプローチが重要である このような効果的

【資料3】「児童福祉法等の一部を改正する法律」の概要(7.22現在)

多くの大学においては 新入生のオリエンテーション時やサークルの代表者に 未成年者の飲酒の防止と イッキ飲み 等過剰飲酒の禁止に関する指導や啓発が行われています また 平成 27 年度からは 県保健所 精神保健福祉センター等が中心となり 大学生向けのアルコール健康障害や適正飲酒の知識に関する出前講座を

⑦7 課題と提言

9 ( ) 養育支援訪問事業 家族等から日中の家事や育児の支援が得られず また 育児ストレスや心身の疾病 養育力の不足などにより不適切な養育状態にあるため 養育支援が必要と認められる家庭に支援を行う事業です 児童虐待の予防の観点からも専門的知識や経験を有する者が相談や指導を行うとともに 養育支援ヘル

妊産婦のメンタルヘルスケア

流山市子ども・子育て会議

<4D F736F F D D87967B817A816995BD90AC E8F74816A92F18CBE967B95B68740>

教育 保育提供体制 平成 27 年度 見込量 確 ( 提保供方量策 ) 子ども 子育て支援事業の確保方策について 市全域 認定こども園 保育所 地域型保育 1 号認定 2 号認定 3 号認定 3 歳以上教育希望 3 歳以上教育希望 3 歳以上保育必要 1~2 歳保育必要 0 歳保育必要

1607中野区(KG)行政最終.indd

小児_各論1の2_x1a形式

Microsoft Word - 単純集計_センター長.docx

PowerPoint プレゼンテーション

和光市保育の必要性の認定に関する条例施行規則 ( 制定準備資料 ) 資料 2 1 条例第 3 条第 1 項関係 ( 保育の必要性の基準 ) 市長は 小学校就学前子どものうちその保護者のいずれもが次の各号のいずれかの事由 ( 以下 保育の必要性の基準 という ) に該当するものを法第 19 条第 1

Taro-平成27年度の取り組み(資料:1)

在宅要介護高齢者口腔ケア推進事業

Transcription:

現 課 状 妊娠 出産に関する支援施策 妊娠期の課題と児童虐待の関連 平成 23 年度の児童虐待による死亡事例として厚生労働省が把握した事例のうち 心中以外の56 例 (58 人 ) についての検証結果 背景として母の妊娠期の課題がある( 複数回答 ) 妊婦健診未受診 (36.2%) 望まない妊娠 (31.0%) 若年(10 代 ) 妊娠 (24.1%) 死亡した子供の年齢は 0 歳児が43.1% で最も多く そのうちの44.0% が0 日 0か月児 0 日 0か月児の事例では 9 割が実母による加害であり 8 割が医療機関以外で出産したケース ( 第 1 次報告から第 9 次報告までの集計 ) * 子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について( 第 9 次報告 ) (H25.7 社会保障審議会児童部会児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会 ) から 妊婦健康診査未受診者の状況 妊婦健診の受診状況 平成 24 年度の妊婦健診 (1 回目 ) 受診率 90.1% * 母子保健事業報告年報 (H26.3 少子社会対策部 ) から 未受診妊婦の特徴 25 歳未満が 45.4%( 未成年が 18.5%) で 若年層の割合が高い 半数以上が 母子健康手帳を持っていない 受診後の行政の関わりは 6 割以上だが 受診前は約 6% 周産期のリスク 医療機関以外での分娩が 3 分の 1 以上 重症妊娠高血圧症候群が 9.2% ( 全分娩対象の調査では 1.1%) 新生児の 24.4% が低出生体重児 ( 人口動態統計では 9.5%) * 周産期母子医療センター等における妊婦健康診査未受診妊婦の状況について (H23.12 医療政策部 ) から 題 児童虐待の死亡事例では 若年妊娠や望まない妊娠などにより 悩みを抱えた妊婦が誰にも相談できないまま出産し 殺害や放置に至っている事例が多く見られる 経済的な問題や知識不足などにより妊婦健康診査を受診しない未受診妊婦は 妊娠期の健康管理が適切に行われていないため 出産にかかるリスクが母子ともに高い 論 取 点 組 資料 4 福祉保健局少子社会対策部家庭支援課 妊婦健康診査の受診促進早期の医療機関受診と妊娠の届出及び定期的な妊婦健康診査の受診を促進するとともに 悩みや不安がある場合には区市町村や都の相談窓口への相談を促すため 普及啓発を行う ( インターネット広告 薬局における普及啓発媒体の配布 ) 妊娠 出産に関する相談支援の強化悩みを抱える妊婦を孤立させないため 妊娠 出産に関する様々な悩みについて電話及びメールで相談に応じる 妊娠相談ほっとライン を新たに開設する (H26.7 相談開始 ) また 交通広告 (JR の窓上ポスター 地下鉄のドアステッカー ) やリーフレットの配布により この窓口を広く周知する 要支援家庭の早期発見 支援母子健康手帳の交付や乳幼児健診など ほぼ全数の母子と接点のある母子保健事業の機会を活用して 支援が必要な家庭の早期発見を図り 子供家庭支援センターが実施するサービスなどにつなげる ( 区市町村への補助事業 ) 子育てスタート支援事業の実施家族等から支援を受けられないなど特に支援を必要とする妊婦や母児に対して 妊娠中から 助産師等の専門職による相談支援を行うとともに 必要に応じてデイケアやショートステイを活用しながら 切れ目ない支援を行う ( 区市町村への補助事業 /H26 年度より事業拡充 ) 母子保健事業 子育て施策の実施主体である区市町村において 自治体内部での連携を強化し 妊娠中からの切れ目ない支援を実施するために都が支援すべきことは何か 広域自治体としての都の役割を踏まえた上で 普及啓発や仕組みづくりなど 都として行うべきことは何か 1

東京都における母子保健事業の実施体制 特別区 保健所政令市 多摩 島しょ地区 基本的母子保健サービスの実施 母子健康手帳の交付保健指導訪問指導 ( 妊産婦 新生児 未熟児 ) 健康診査 ( 妊産婦 乳児 1 歳 6 か月児 3 歳児 ) 専門的母子保健サービスの実施 障害児の療育指導慢性疾患児の療育指導 市町村 基本的母子保健サービスの実施 母子健康手帳の交付保健指導訪問指導 ( 妊産婦 新生児 未熟児 ) 健康診査 ( 妊産婦 乳児 1 歳 6 か月児 3 歳児 ) 都保健所 専門的母子保健サービスの実施 障害児の療育指導慢性疾患児の療育指導 市町村への支援 区市町村への広域的 専門的 技術的支援 東京都福祉保健局少子社会対策部 区市町村への専門的 技術的支援 母子保健研修健診等にかかる関係機関調整 広域的母子保健サービスの実施 先天性代謝異常等検査 SIDS( 乳幼児突然死症候群 ) 対策 電話相談等 TOKYO 子育て情報サービス母と子の健康相談室 ( 小児救急相談 ) 女性のための健康ホットライン不妊 不育ホットライン妊娠相談ほっとライン普及啓発 妊婦健診受診促進等 2

事業概要 要支援家庭の早期発見 支援事業 母子保健事業の機会を活用して区市町村が行う要支援家庭の早期発見 支援のための取組に対して 都が経費の 1/2 を補助する 基本補助要件 1 各種健診等におけるスクリーニングの実施 2 各種健診等におけるスクリーニング未実施者への対応 3 各種健診等におけるスクリーニング後のカンファレンスの実施 4 外部の医師等の専門職及び各種健診等におけるスクリーニングに従事した保健師等の専門職を入れた支援協議の定期的な実施 5 事業全体の効果検証の実施 加算補助要件 (H25~) 左の基本要件を満たした上で 下記の取組を実施した場合には補助を加算 1 悩みを抱える妊婦支援 2 妊婦健診受診状況把握 フォロー 3 予防接種未接種者対応 4 個別健診での早期発見 支援 区市町村における取組のイメージ 様々な機会の活用により 保健師による面接やスクリーニングを実施して 要支援家庭の早期発見を図り 適切な支援 ( サービス ) につなげる 悩みを抱える妊婦支援 母子健康手帳交付 保健師による面接 妊婦健診受診状況把握 新生児訪問 エシ ンハ ラ式産後うつ質問票 * 乳児家庭全戸訪問事業 個別訪問 3~4 か月児健診 南多摩方式スクリーニンク システム * その他母子保健サービス 予防接種未接種者対応 個別健診での早期発見支援 未実施者フォロー スクリーニング実施専門職とのカンファレンス 組織的な判断を行う支援協議 要支援家庭に対して適切な支援 ( サービス ) を提供する ( 子供家庭支援センター ) 子供と家庭に関する総合相談 子供家庭在宅サービス ( ショートステイ トワイライトステイ等 ) 等 ( 保健所 保健センター ) 個別指導 集団指導 メンタルケア ( その他 ) 子育てスタート支援事業 親の子育て力向上支援事業 地域の実情により効果的な場所で実施 等 必要に応じて要保護児童対策地域協議会へつなぐ * エジンバラ式 : イギリスで開発された産後うつ病のスクリーニング票 * 南多摩方式 : 東京都南多摩保健所で開発された 乳幼児健診で要支援家庭を発見するシステム 3

子育てスタート支援事業について 目的 関係機関や乳児家庭全戸訪問事業等において把握された 家族等から支援を受けられず 特に支援を要する妊婦 母児に対し 心身の安定と育児知識等を付与する場を設置することで 妊娠から産後までの切れ目のないサポート体制を確立し 親の育ちを支援することで 虐待の未然防止を図る 対象者若年親 望まない妊娠による出産 多胎児出産 強い育児不安又は家族 親族等から支援を受けられない事情等のために 区市町村において継続的な支援を特に要すると認めた妊娠期から出産後概ね6か月までの妊婦 母児 ( ただし経過が順調であって医療的処置の必要のないもの ) 事業内容 1 専門相談員の配置ア妊婦 母児デイケア ショートステイの活用を視野に入れた妊娠期から出産後までの継続的な相談支援イ支援プログラムの作成ウ支援プログラムに基づいた妊婦 母児デイケア ショートステイの担当職員や 保健師や子供家庭支援センター職員等の子育て支援サービスの実施者並びに各関係機関職員等との連絡調整 2 妊婦 母児デイケアア母体回復 育児指導等の支援を一定時間 ( 概ね午前 10 時から午後 8 時まで ) のケアで行う イ期間は 妊娠期及び出産日から 6 か月までの 14 日以内とする ただし 区市町村において 必要があると認めた場合には この限りではない 3 妊婦 母児ショートステイア対象者を宿泊させ 母体回復 育児指導等の支援を 24 時間ケアで行う イ期間は 妊娠期及び出産日から 6 か月までの間で 1 回当たり 7 日以内とする ただし 区市町村において 必要があると認めた場合には この限りではない 4 きょうだいデイケア ショートステイ第 2 子以降の出産時に妊婦 母児デイケア ショートステイを実施する際 きょうだいを同じ事業実施施設において宿泊 同一時間預かり家族を支援する 1 及び 2 は必須事項 26 新規 実施体制 < 職員体制 > 助産師 保健師等 医療機関との連携体制の確立 < 実施主体 > 区市町村 ただし 事業運営が適切と認められる事業者等に委託可 < 実施場所 > 産科医療機関 民間事業者等 補助基準額等 子供家庭支援区市町村包括補助事業にて実施補助率 1/2 専門相談員配置 (1 区市町村当たり ) 妊婦 母児デイケア 1 日当たり 妊婦 母児ショート 1 日当たり 母児送迎 1 件当たりきょうだいデイケア1 日当たり きょうだいショート 1 日当たり 事務費 (1 区市町村当たり ) 6,042 千円 生活保護世帯 :18.30 千円市町村民税非課税世帯 :18.12 千円その他 :17.40 千円 生活保護世帯 :35.00 千円市町村民税非課税世帯 :34.48 千円その他 :32.40 千円 3.00 千円 生活保護世帯 :5.00 千円市町村民税非課税世帯 :4.90 千円その他 :4.50 千円 生活保護世帯 :10.00 千円市町村民税非課税世帯 :9.80 千円その他 :9.00 千円 2,200 千円 専用施設整備費補助 < 施設整備補助の拡充 > ( 平成 26~28 年度までの時限 ) 本事業を実施するため 施設の創設及び既存施設の改築 改修 増築等を行う場合 補助率を上乗せ 子供家庭支援区市町村包括補助事業( 基盤の整備 ) の補助率 3/4( 従来は1/2) 子育て短期支援事業 ( ショートステイ ) を併せて行う施設の整備については さらに補助率を上乗せ 子供家庭支援区市町村包括補助事業 ( 基盤の整備 ) の補助率 10/10 ( 補助基準額はいずれも 120,000 千円 ) 4

妊娠相談ほっとライン を開設します ~ 不安や悩みは一人で抱え込まずに相談を ~ 平成 26 年 6 月 19 日福祉保健局 東京都では 妊娠や出産に関する様々な悩みについて 電話やメールで相談に応じる 妊娠相談ほっとライン を7 月 1 日に開設します 都民の方からの匿名の相談に看護師などの専門職が対応し 内容に応じて適切な関係機関の紹介も行います 電話相談 03-5339-1133 受付時間月 水 金午前 10 時から午後 4 時まで火 木 土午後 4 時から午後 10 時まで メール相談ホームページ上の専用フォームに必要事項を入力して送信 ( 返信には数日かかります ) 妊娠相談ほっとライン 検索 または福祉保健局トップページ 子供家庭 相談窓口 妊娠相談ほっとライン福祉保健局トップページ URL:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/ 不妊 不育に関することは 不妊 不育ホットライン (03-3235-7455) で対応します 妊婦の方を孤立させないために ~ 妊娠相談ほっとライン の役割 ~ 都はこれまでも 女性の健康ホットライン の中で妊娠に関する相談にも対応してきましたが 悩みを抱える妊婦の方がより利用しやすいよう 妊娠 出産に関する悩み専用の相談窓口として 妊娠相談ほっとライン を開設することにしました 区市町村においては 母子健康手帳の交付や妊婦健康診査などの機会を通じて 医療機関等と連携しながら妊婦の方への相談支援を行っていますが 早い段階で不安を解消し 適切な支援につなげるためには 利用しやすい電話相談窓口も重要です 虐待による子供の死亡事例に関する国の検証結果 ( 下記参照 ) においても 望まない妊娠など 母の妊娠期の問題との関連が指摘されており 相談体制の充実が提言されています 参考 子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について( 第 9 次報告 ) ( 平成 25 年 7 月社会保障審議会児童部会児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会 ) 抜粋 日齢 0 日児の心中以外の虐待死事例は 望まない妊娠であること等を理由として 実母が妊娠していることを誰にも相談できないまま出産する事例や 母子保健手帳の交付や妊婦健康診査を受けていない事例がみられた 妊娠や出産 子育てに悩む者が相談しやすい窓口の設置や適切に相談 支援機関につながるような体制づくりが必要である 問合せ先福祉保健局少子社会対策部家庭支援課小竹 高島電話番号 03-5320-4119( 直通 ) 都庁内線 32-760 32-681 5