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投資主が受け取る配当等の額については 原則どおり配当等の額を受け取る際に20%( 所得税 )( 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までは復興特別所得税とあわせて20.42%) の税率により源泉徴収された後 総合課税の対象となります ( ロ ) 出資等減少分配に係る税

【表紙】

( ロ ) 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る出資等減少分配 ( 所得税法第 24 条に定めるものをいいます 以下 本 ( ロ ) 出資等減少分配に係る税務 において同じです ) のうち本投資法人の税務上の資本金等の額に相当する金額を超える金額がある場合には みなし配当 ( 計

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

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目 次 Ⅰ. 不動産証券化の意義と概要 意義 不動産証券化の特徴... 1 (1) 不動産の投資単位の小口化... 1 (2) 流動性の向上... 1 (3) 二重課税の回避... 2 (4) 倒産隔離 概要... 2 (1) 基本的な仕組み... 2

発行日取引の売買証拠金の代用有価証券に関する規 同じ ) であって 国内の金融商品取引所にその株券が上場されている会社が発行する転換社債型新株予約権社債券 ( その発行に際して元引受契約が金融商品取引業者により締結されたものに限る ) 100 分の80 (7) 国内の金融商品取引所に上場されている交

49 年 12 月 31 日までの間 源泉徴収される配当等の額に係るの額に対して 2.1% の税率により復興 特別が源泉徴収されます b. 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配 ( 分割型分割及び株式分配並びに組織変更による場合を除く 以下本 1において同じ

別紙様式 7( ひな型 ) ( 日本工業規格 A4) 別紙様式 7( ひな型 ) ( 日本工業規格 A4) 申請者がと年月日をもって売買契約を締結した指名金銭債権に伴う別紙記載の不動産の質権又は抵当権の移転の登記につき 租税特別措置法第 83 条の2 第 1 項の規定の適用を受けたいので 租税特別措

b c.( 略 ) 2 不動産取得税の軽減に係るの発行信託会社等の地方税法附則第 11 条第 12 項に基づく不動産取得税の軽減のための同法施行令附則第 7 条第 12 項に規定するの発行等については 以下のとおり取り扱うものとする イ ロ.( 略 ) 載があること c d.( 略 ) 2 不動産取

日本版スクーク ( イスラム債 ) に係る税制措置 Q&A 金融庁

課税上の取扱い

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行役員の任期は 現行規約第 17 条第 2 項の定めにより 平成 28 年 11 月 1 日より 2 年間となります ( 執行役員 1 名選任の詳細については 添付資料 第 2 回投資主総会招集ご通知 をご参照ください ) 3. 補欠執行役員 1 名選任について執行役員が欠けた場合又は法令に定める員

不動産の移転等のかかる主要な税制 不動産の移転等にかかる主要な税制は以下のとおりである ここに示した税制については その時点以降は法令等が変更されることになどより 変更される可能性がある また 実務上の法令の解釈 適用については 所管省庁 弁護士 税理士 会計士などの専門家の確認が必要となり 記載さ

上場有価証券等書面

税額控除限度額の計算この制度による税額控除限度額は 次の算式により計算します ( 措法 42 の 112) 税額控除限度額 = 特定機械装置等の取得価額 税額控除割合 ( 当期の法人税額の 20% 相当額を限度 ) 上記算式の税額控除割合は 次に掲げる区分に応じ それぞれ次の割合となります 特定機械

1 有価証券届出書の訂正届出書の提出理由 平成 19 年 4 月 3 日付をもって提出した有価証券届出書の記載事項のうち 記載内容の一部を訂正するとともに 添付書類を差し替えるため 本有価証券届出書の訂正届出書を提出するものであります 2 訂正箇所及び訂正事項 第二部ファンド情報第 1 ファンドの状

 

積立 NISA の創設 1. 改正のポイント (1) 趣旨 背景 1 家計の安定的な資産形成を支援する観点から 少額の積立 分散投資を促進するための 積立 NISA が創設される (2) 内容 1 積立 NISA は 20 歳以上の居住者等が金融機関に開設した非課税口座内に 積立 NISA 専用の累


新規文書1

ファンド名説明 ifree 8 資産バランス 本を含む世界の 8 資産へ均等に分散投資します 株式および不動産投資信託に投資することで世界の経済成 の果実を享受するとともに これらとは値動きの異なる債券にも投資することで安定した収益の確保も期待できます これまで預貯 中 だったお客様が幅広く資産を分

新しい非居住者債券所得非課税制度の概要 < 平成 22 年度税制改正前の制度の概要 > 非居住者等が受ける振替国債及び振替地方債のについては 一定の手続要件を満たせば非課税とされていました しかし 非居住者等が受ける振替社債等のについては 原則 15% の税率により源泉徴収課税がなされていました 非

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旧なお 当該投資法人が租税特別措置法第 83 条の2 第 3 項の規定の適なお 当該投資法人が租税特別措置法第 83 条の2 第 3 項の規定の適用を受けることができる日は 当該特定資産取得後 1 年以内であるこ用を受けることができる日は 当該特定資産取得後 1 年以内であることに留意するものとする

租税特別措置法 ( 昭和三十二年法律第二十六号 ) 第十条の二 第四十二条の五 第六十八条の十 租税特別措置法 ( 昭和三十二年法律第二十六号 ) ( 高度省エネルギー増進設備等を取得した場合の特別償却又は所得税額の特別控除 ) 第十条の二青色申告書を提出する個人が 平成三十年四月一日 ( 第二号及

事業内容を補完し又は一体不可分として捉えることができる業務については行うことが可能であると考えられることから 債務保証や質権設定がこのような趣旨で行われるのであれば可能であると考えられます LPSにおいて出資一口の金額は均一であることが必要でしょうか LPS 法において出資一口の金額は均一でなければ

そこで 以下では 開設された東証のインフラファンド市場の概要 ( 以下 Ⅱ.~Ⅹ.) および投信協会の新規則案の主な内容 ( 以下 Ⅺ.) についてそれぞれ説明する Ⅱ. インフラファンド市場の上場商品 インフラファンド市場の上場商品であるインフラファンドには 1 内国インフラファンド 2 外国イン

て 次に掲げる要件が定められているものに限る 以下この条において 特定新株予約権等 という ) を当該契約に従つて行使することにより当該特定新株予約権等に係る株式の取得をした場合には 当該株式の取得に係る経済的利益については 所得税を課さない ただし 当該取締役等又は権利承継相続人 ( 以下この項及

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平成18年度不動産証券化に関する税制改正要望(案)

(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

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(****) 非課税口座に設けられる勘定は 毎年 非課税管理勘定 (NISA) 又は累積投資勘定 ( つみたて NISA) のいずれかに限ります 更に 2016 年 4 月 1 日から2023 年 12 月 31 日までの期間 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( 通称ジュニアNISA)

「個人投資家の証券投資に関する意識調査」の結果について

iii. 源泉徴収選択口座への受入れ源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

あった場合又は事業を休止し 若しくは廃止した場合は 遅滞なく規則で定めるところにより その旨を町長に届け出なければならない ( 不均一課税決定の取消し等 ) 第 8 条町長は 第 6 条第 1 項の規定により決定を受けたが次の各号のいずれかに該当するときは 不均一課税決定の全部若しくは一部を取消すこ

( 注 3) その他の少額上場株式等の非課税口座制度の詳細については 証券会社等の金融商品取引業者等にお問い合わせ下さ い b. 利益を超える金銭の分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配 ( 平成 27 年 4 月 1 日以後開始事業年度に係る利益を超える金銭の分配につ

することを可能とするとともに 投資対象についても 株式以外の有価証券を対象に加えることとする ただし 指標連動型 ETF( 現物拠出 現物交換型 ETF 及び 金銭拠出 現物交換型 ETFのうち指標に連動するもの ) について 満たすべき要件を設けることとする 具体的には 1 現物拠出型 ETFにつ

2 2 上場株式等 の範囲の拡大 上場株式等には 上場株式 上場投資信託の受益権 (ETF) 上場不動産投資法人の投資口 (REIT) 公募株式等証券投資信託の受益権が含まれていた 今回の租税特別措置法の改正により 発行者の情報が一般に公開され その商品内容を入手することが容易に可能な公社債を 上場

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非課税上場株式等管理に関する約款 第 1 条 ( 約款の趣旨 ) この約款は お客さまが租税特別措置法第 9 条の8に規定する非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得の非課税および租税特別措置法第 37 条の14に規定する非課税口座内の少額上場株式等に係る譲渡所得等の非課税の特例 ( 以下 非課税

「恒久的施設」(PE)から除外する独立代理人の要件

有価証券管理規程 第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条この規程は 株式会社 ( 以下 会社 という ) の有価証券の運用および管理を適正に行うため 会社の保有する有価証券に関する管理基準および管理手続を定めるとともに 余裕資金の有効運用ならびに経営効率の向上を図ることを目的とする ( 有価証券の

重大な約款変更(確定)のお知らせ

目次 1. 目論見書制度の概要 1 2. 目論見書の電子交付 2 3. 目論見書の国際比較 ( 日 米 欧 ) 4 4. 参照条文 7

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

第二項第五号に掲げる事項には、同項第一号の区域のうち、広場、街灯、並木その他の都市の居住者その他の者(以下「都市居住者等

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(ⅲ) 源泉徴収選択口座への受入れ 源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

第 5 章 N

e. 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( ジュニア NISA) 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した未成年者口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 28 年 4 月 1 日から平成 35 年 12

上場株式等の配当等に対する課税

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非課税累積投資契約に関する約款 (NISA 約款 ) 第 1 条 ( 約款の趣旨 ) 1. この約款は お客さまが租税特別措置法第 9 条の8に規定する非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得の非課税及び租税特別措置法第 37 条の14に規定する非課税口座内の少額上場株式等に係る譲渡所得等の非課税

個人情報保護方針 ( プライバシー ポリシー ) ゴールドマン サックス ジャパン リミテッド ジェイ エル キュー エルエルシー ゴールドマン サックス クレディット パートナーズ合同会社 合同会社ジュピター インベストメント

五有価証券 ( 証券取引法第二条第一項に規定する有価証券又は同条第二項の規定により有価証券とみなされる権利をいう ) を取得させる行為 ( 代理又は媒介に該当するもの並びに同条第十七項に規定する有価証券先物取引 ( 第十号において 有価証券先物取引 という ) 及び同条第二十一項に規定する有価証券先

第 1 2 号様式優先出資証券上場契約書

2019 年 8 月 22 日 各位 インフラファンド発行者名 東京インフラ エネルギー投資法人 代表者名 執行役員 杉本啓二 ( コード番号 9285) 管理会社名 東京インフラアセットマネジメント株式会社 代表者名 代表取締役社長 永森利彦 問合せ先 取締役管理本部長 真山秀睦 (TEL: 03

( 資産の部 ) ( 負債の部 ) Ⅰ 特定資産の部 1. 流動負債 366,211,036 1 年内返済予定 1. 流動資産 580,621,275 特定社債 302,000,000 信託預金 580,621,275 事業未払金 2,363, 固定資産 6,029,788,716 未払

平成 31 年度 税制改正の概要 平成 30 年 12 月 復興庁

土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

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新株予約権 取得請求権等が付された上場有価証券等については これらの権利を行使できる期間に制限がありますのでご留意ください また 新株予約権証券は あらかじめ定められた期限内に新株予約権を行使しないことにより 投資金額全額を失う場合があります 外国証券については 我が国の金融商品取引所に上場されてい

会社法施行規則及び会社計算規則による株式会社の各種書類のひな型(計算書類及び連結計算書類)新旧対照表

の範囲は 築 20 年以内の非耐火建築物及び築 25 年以内の耐火建築物 ((2) については築 25 年以内の既存住宅 ) のほか 建築基準法施行令 ( 昭和二十五年政令第三百三十八号 ) 第三章及び第五章の四の規定又は地震に対する安全上耐震関係規定に準ずるものとして定める基準に適合する一定の既存

平成16年版 真島のわかる社労士

経 [2] 証券投資信託の償還 解約等の取扱い 平成 20 年度税制改正によって 株式投資信託等の終了 一部の解約等により交付を受ける金銭の額 ( 公募株式投資信託等は全額 公募株式投資信託等以外は一定の金額 ) は 譲渡所得等に係る収入金額とみなすこととされてきました これが平成 25 年度税制改

ことも認められています 施行日前 ( 平成 26 年 3 月 31 日以前 ) にリース契約を締結し リース資産の引渡しを行ったリース取引についてこの特例により賃貸借処理を行っている場合には 旧税率の 5% が適用されます 3. 資産の貸付け に関する経過措置指定日の前日 ( 平成 25 年 9 月

1 本資料のポイント! そもそも MLP ってなに? 米国のエネルギー関連事業を進める上で重要な資金調達手段 MLP( マスター リミテッド パートナーシップ ) とは 米国で行われている共同投資事業形態のひとつであり その出資持分が米国の金融商品取引所等で取引されています 一般的に 総所得の 90

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国内上場有価証券等取引に係る上場有価証券等書面 ( 課税未成年者口座 ) この書面は 金融商品取引法第 37 条の 3 の規定に基づき お客様が国内の金融商品取引所に上場されている有価証券 ( 以下 国内上場有価証券等 ( 1) といいます ) の売買等を行うにあたって ご理解していただく必要のある

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

債券税制の見直し(金融所得課税の一体化)に伴う国債振替決済制度の主な変更点について

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

個人投資主が本投資法人から受け取る投信法第 137 条の金銭の分配のうち 本投資法人の利益および一時 差異等調整引当額 ( 利益を超える金銭の分配で 投資法人の計算に関する規則 ( 平成 18 年内閣府令第 47 号 その後の改正を含みます 以下 投資法人の計算に関する規則 といいます ) 第 2

公益法人の寄附金税制について

特定口座一般口座株式等の譲渡 売却などが該当 ) による所得は 申告分離課税の対象となっており 原則として お客さまによる譲渡損益の計算や申告納税の手続きが必要です 特定口座には これらの事務負担を軽減する機能があります 特定口座の機能 上場株式等の譲渡損益の計算 管理を行います 特定口座内に保管す

d. 少額上場株式等の非課税口座制度 ( 通称 NISA) 少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した非課税口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 26 年から平成 35 年までの 10 年間 新規投資額で毎年 100 万円を上限

2019年4月期の運用状況および分配予想の修正、2019年10月期の運用状況および分配予想のお知らせ

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木 造 非 木 造 建 築 承 継 建 築 承 継 併用 その他 , ,473,34 小計 22 1,6 3, ,672,187 専用 3 1, ,332,345 5,332,345 併用 課税標準の特例を適用したあとの額が法第 7

2017 年度税制改正大綱のポイント ~ 積立 NISA の導入 配偶者控除見直し ~ 大和総研金融調査部研究員是枝俊悟

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野村資本市場研究所|スクーク(イスラム債)の日本国内発行への道を開いた資産流動化法の改正(PDF)

2 / 5 ファンドマネージャーのコメント 現時点での投資判断を示したものであり 将来の市況環境の変動等を保証するものではありません < 運用経過 > ダイワ マネーアセット マザーファンドを組み入れることで 安定運用を行いました < 今後の運用方針 > 今後につきましても 安定運用を継続して行って

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別表六 ( 一 ) 所得税額の控除に関する明細書 1 この明細書の用途この明細書は 法人が当期中に支払を受ける利子及び配当等並びに懸賞金等及び償還差益について課された所得税の額について 法第 68 条第 1 項 (( 所得税額の控除 ))( 復興財源確保法第 33 条第 2 項 (( 復興特別所得税

財務諸表に対する注記 1. 継続事業の前提に関する注記 継続事業の前提に重要な疑義を抱かせる事象又は状況はない 2. 重要な会計方針 (1) 有価証券の評価基準及び評価方法 満期保有目的の債券 償却原価法 ( 定額法 ) によっている なお 取得差額が少額であり重要性が乏しい銘柄については 償却原価

契約をするとき 契約書に貼る印紙税不動産取引で取り交わす契約書は 印紙税の対象となります 具体的には 不動産の売買契約書や建物の建築請負契約書 土地賃貸借契約書 ローン借入時の金銭消費貸借契約書等がこれに当たります 印紙税の額は 契約書に記載された金額によって決定されます 原則として 収入印紙を課税

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平成29年 住宅リフォーム税制の手引き 本編_概要

スライド 1

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Banking & Finance Tokyo Client Alert May 2015 東京証券取引所におけるインフラファンド市場の上場制度 1. はじめに 東京証券取引所 ( 以下 東証 という ) は 2015 年 4 月 30 日 メガソーラー ( 大規模太陽光発電所 ) 等の再生可能エネルギー発電設備の他 公共施設等の運営権 ( コセッション ) その他のインフラを投資対象とする インフラファンド市場 に係る上場制度を創設した インフラファンド市場は インフラ施設に投資するファンドが証券取引所に上場するもので インフラ施設を投資対象とする投資法人又は投資信託が上場対象となり 売買制度及び決済制度は 既存の不動産投資信託 (REIT) に準じたものである インフラ施設への投資の方法としては 上場インフラファンドがインフラ施設を直接保有する形態と 有価証券を通じて間接的に保有する形態がある 本稿においては インフラファンド市場の上場制度について概要を説明する 2. インフラファンド市場の概要 (1) インフラファンドの形態 ( 上場商品 ) インフラファンドの形態は 不動産投資信託同様 投資信託 ( 契約型投資信託の受益証券 ) 又は投資法人 ( 投資法人の発行する投資証券 ) である (2) インフラ資産等 上場インフラファンドが投資対象とする資産は 1 現物資産である インフラ資産 及び 2 インフラ資産に係る有価証券である インフラ有価証券 である インフラ資産 及び インフラ有価証券 を合わせて インフラ資産等 と定義されている インフラ資産 は次に掲げる資産である (a) (b) (c) (d) 再生可能エネルギー発電設備 国又は地方公共団体等から設定された公共施設等運営権 ( コンセッション ) その他東証が施行規則で定める資産 ( 道路 空港 港湾施設 上下水道及び鉄道等 ) 上記 (a) から (c) までの資産に伴う土地 建物 土地 建物の賃借権 地上権及び地役権

(e) (f) (g) (h) (i) 上記 (a) から (c) までの資産を運営するために必要な有形固定資産 無形固定資産及び投資その他の資産 上記 (a) 及び (c) から (e) までの資産をリース物件とする一定のリース債権及びリース投資資産 上記 (a) (c) 及び (e) に係る賃借権 上記 (a) から (g) までの資産を信託する信託受益権 外国において 上記 (a) から (h) までの資産に相当する資産 (3) インフラ有価証券 インフラ有価証券 は 次に掲げる有価証券等であって 当該有価証券の投資対象が インフラ対象資産に限定されているものである (a) (b) (c) (d) (e) (f) (g) 株券匿名組合契約に係る出資持分資産流動化法に規定する優先出資証券受益証券投資証券資産流動化法に規定する特定目的信託の受益証券外国において 上記 (a) から (f) までの資産に相当する資産 2 東京証券取引所におけるインフラファンド市場の上場制度 May 2015 (4) インフラファンドのストラクチャー インフラファンドは 投資法人を例にとると 1 投資法人が再生可能エネルギー発電設備等のインフラ資産を直接所有し これをオペレーターに賃貸し 賃料収入を得る方法 ( 後述の租税特別措置法施行令が想定する方法 ) 又は 2 投資法人が インフラ資産を保有するオペレーターの発行する株式又は匿名組合出資といった有価証券 ( インフラ有価証券 ) 特に匿名組合出資を保有する方法が考えられる 具体的なストラクチャーとしては 図 1 及び図 2 のとおりである ストラクチャーの問題点は後述する 3. 投資法人の導管性要件の問題点と特例インフラファンドの上場廃止の特例 (1) 租税特別措置法施行令の要件 投資法人は 導管性要件として 租税特別措置法第 67 条の 15 の要件を満たす場合には 分配金の損金算入措置が認められ 投資法人レベルでの非課税 ( ペイスルー課税 ) が認められる 投資法人がインフラ資産を保有する場合 導管性要件を満たすためには 租税特別措置法施行令第 39 条の 32 の 3 により 以下の原則要件又は例外要件のいずれかの要件を満たす必要がある 1 原則要件 : 投資法人の資産総額のうち 再生エネルギー発電設備及び公共施設等運営権 ( 並びにこれらの資産に出資を行う匿名組合出資持分 ) 以外の特定資産の割合が 50% を超えること 又は

www.bakermckenzie.com 本クライアントアラートに関するお問い合わせ先 2 例外要件 : 平成 26(2014) 年 9 月 3 日から平成 29(2017) 年 3 月 31 日までの間に再生可能エネルギー発電設備を取得して賃貸の用に供した投資法人で次の要件を満たすものは 再生可能エネルギー発電設備を取得して賃貸の用に供した日から 10 年以内に終了する事業年度に限り 上記 1 の原則要件を満たす必要はない a. 公共施設等運営権の割合が 50% 以上でないこと 江口直明パートナー 03 6271 9441 naoaki.eguchi 鷹取康久パートナー 03 6271 9702 yasuhisa.takatori 小笠原治彦カウンセル 03 6271 9734 haruhiko.ogasawara ベーカー & マッケンジー法律事務所 ( 外国法共同事業 ) 106-0032 東京都港区六本木 1-9-10 アークヒルズ仙石山森タワー 28F Tel 03 6271 9900 Fax 03 5549 7720 www.bakermckenzie.co.jp b. 設立に際して公募により投資口を募集したこと ( 発行価額の総額が 1 億円以上 ) 又は投資口が上場されていること c. 再生エネルギー発電設備の運用の方法が賃貸のみであることが規約により記載されていること (2) 投資法人のストラクチャーの問題点 インフラファンドの投資法人が導管性要件の適用を受けようとする場合には 上記 2 の例外要件を満たす必要があり 投資法人が再生可能エネルギー発電設備を直接所有し これをオペレーターに賃貸する方法による必要がある ( 図 1 参照 ) しかるに この場合 導管性要件が認められる期間が 10 年以内に終了する事業年度に限られ 10 年経過後は課税ビークルとなってしまうという問題がある (3) 特例インフラファンド 東証は かかる租税特別措置法施行令の 10 年間という時間的な制約を考慮し 上場廃止の特例を定めている つまり 再生可能エネルギー発電設備を投資対象とし 租税特別措置法施行令の導管性要件の適用を受ける投資法人については 特例インフラファンド として 導管性要件を充足するための資産運用計画を立案し 内容を開示する等の一定の要件を満たす場合には 東証の上場廃止基準の一部を適用しないこととしている (4) 投資信託型のインフラファンド インフラファンドは 投資法人の形態以外に 内国又は外国投資信託 ( 契約型投信 ) による方式も可能である 実務上 契約型投信が有価証券以外の現物のインフラ資産を保有することは困難であると思われることから 投資信託の場合 投資信託が太陽光発電事業を行うオペレーターの発行する匿名組合出資その他のインフラ有価証券を保有することになると思われる 例えば ケイマン籍投信が 日本国内で太陽光発電事業を行うオペレーターに対する匿名組合出資に投資する外国投信の形態によるインフラファンドが考えられよう 2015 Baker & McKenzie. ベーカー & マッケンジー法律事務所 ( 外国法共同事業 ) は スイス法上の組織体であるベーカー & マッケンジーインターナショナルのメンバーファームです 専門的知識に基づくサービスを提供する組織体において共通して使用されている用語例に従い パートナー とは 法律事務所におけるパートナーである者またはこれと同等の者を指します 同じく オフィス とは かかるいずれかの法律事務所のオフィスを指します 3 東京証券取引所におけるインフラファンド市場の上場制度 May 2015

図 1 投資法人 賃貸借型 特定契約 ( 電力受給契約 ) 売電電力会社売電収入保守管理契約 O&M 業者 賃貸 賃料 上場投資法人 REIT 投資法人が発電設備を所有し オペレーターである株式会社 / 合同会社 SPC に対して発電設備を賃貸し 賃料を得る方法 租税特別措置法施行令の例外措置が想定する方法 ソーラーパネル 太陽光発電設備保有 4 東京証券取引所におけるインフラファンド市場の上場制度 May 2015

図 2 投資法人間接保有型 ( 匿名組合 ) 特定契約 ( 電力受給契約 ) 売電電力会社売電収入保守管理契約 O&M 業者 TK 出資 配当 分配 匿名組合契約 上場投資法人 REIT 投資法人が株式会社又は合同会社 SPC に対する匿名組合出資 (50% 未満 ) を保有 ソーラーパネル 太陽光発電設備保有 5 東京証券取引所におけるインフラファンド市場の上場制度 May 2015