3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問

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ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2

あった AUCtはで ± ng hr/ml で ± ng hr/ml であった 2. バイオアベイラビリティの比較およびの薬物動態パラメータにおける分散分析の結果を Table 4 に示した また 得られた AUCtおよび Cmaxについてとの対数値

ピルシカイニド塩酸塩カプセル 50mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにピルジカイニド塩酸塩水和物は Vaughan Williams らの分類のクラスⅠCに属し 心筋の Na チャンネル抑制作用により抗不整脈作用を示す また 消化管から速やかに

シプロフロキサシン錠 100mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを

ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル

テイカ製薬株式会社 社内資料

後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン

2.0 概要治験情報 : 治験依頼者名 : 武田薬品工業株式会社 大阪市中央区道修町四丁目 1 番 1 号 治験課題名 : 健康成人男性を対象に TAK-536TCH の最終製剤を単回経口投与したときの食事の影響を検討する第 1 相無作為化非盲検クロスオーバー試験 治験課題名の短縮

目次 生物薬剤学試験及び関連する分析法 背景及び概観 製剤開発過程 バイオアベイラビリティ メマンチン塩酸塩の絶対バイオアベイラビリティ メマン

<4D F736F F F696E74202D A975E82C982E682E992E188DD8E5F94ED8CB18ED282F096CD82B582BD97D58FB08E8E8CB18FF08C8F82CC8D5C927A2E707074>

オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版有効成分リトドリン塩酸塩 品目名 ( 製造販売業者 ) 後発医薬品 品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 (25 ) 1) 溶解度 (37 ) 1 ウテロン錠 5mg サンド 2

36 フェキソフェナジン塩酸塩錠 30mg YD 陽進堂 37 フェキソフェナジン塩酸塩錠 30mg ZE 全星薬品工業 38 フェキソフェナジン塩酸塩錠 30mg アメル 共和薬品工業 39 フェキソフェナジン塩酸塩錠 30mg 杏林 キョーリンリメディオ 40 フェキソフェナジン塩酸塩錠 30m

(3) 摂取する上での注意事項 ( 該当するものがあれば記載 ) 機能性関与成分と医薬品との相互作用に関する情報を国立健康 栄養研究所 健康食品 有効性 安全性データベース 城西大学食品 医薬品相互作用データベース CiNii Articles で検索しました その結果 検索した範囲内では 相互作用

症例報告書の記入における注意点 1 必須ではない項目 データ 斜線を引くこと 未取得 / 未測定の項目 2 血圧平均値 小数点以下は切り捨てとする 3 治験薬服薬状況 前回来院 今回来院までの服薬状況を記載する服薬無しの場合は 1 日投与量を 0 錠 とし 0 錠となった日付を特定すること < 演習

(別 添)

記載データ一覧 品目名 製造販売業者 BE 品質再評価 1 マグミット錠 250mg 協和化学工業 2 酸化マグネシウム錠 250mg TX みらいファーマ 3 酸化マグネシウム錠 250mg モチダ 持田製薬販売 # 4 酸化マグネシウム錠 250mg マイラン マイラン製薬 # 5 酸化マグネシ

Ⅰ. 改訂内容 ( 部変更 ) ペルサンチン 錠 12.5 改 訂 後 改 訂 前 (1) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本剤の作用が増強され, 副作用が発現するおそれがあるので, 併用しないこと ( 過量投与 の項参照) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本

試験デザイン :n=152 試験開始前に第 VIII 因子製剤による出血時止血療法を受けていた患者群を 以下のい ずれかの群に 2:2:1 でランダム化 A 群 (n=36) (n=35) C 群 (n=18) ヘムライブラ 3 mg/kg を週 1 回 4 週間定期投与し その後 1.5 mg/k

タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る 販売名 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 有効成分 タペンタ 錠 100mg 製造販売業者 ヤンセンファーマ株式会社 薬効分類 821 提出年月 平成 30 年

D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体 (S- 体 ) のみを含有するプロトンポンプ阻害剤である ネキシウム (D961H の日本における販売名 ) 錠 20 mg 及び 40 mg は を対象として

Microsoft Word _2180AMY10104_K104_1.doc

使用上の注意 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) 1 2X X 重要な基本的注意 1TNF 2TNF TNF 3 X - CT X 4TNFB HBsHBcHBs B B B B 5 6TNF 7 8dsDNA d

<4D F736F F F696E74202D D95698EBF B C8B4B8A698E8E8CB181698D828BB4816A44325F D9770>

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記載データ一覧 品目名 製造販売業者 BE 品質再評価 溶出 検査 1 ジフェニドール塩酸塩錠 25mg CH 長生堂製薬 * 2 シュランダー錠 25mg 鶴原製薬 * 3 ジフェニドール塩酸塩錠 25mg TYK 武田テバ薬品 * 4 ジフェニドール塩酸塩錠 25mg タイヨー 武田テバファーマ

スライド 1


1999年1月(新様式第1版

大学院博士課程共通科目ベーシックプログラム

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検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 F 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 青 細 ) 血液 3 ml 血清 H 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( ピンク ) 血液 6 ml 血清 I 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 茶色 )

検査項目情報 6475 ヒト TARC 一次サンプル採取マニュアル 5. 免疫学的検査 >> 5J. サイトカイン >> 5J228. ヒトTARC Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital Ver.6 thymus a

36 ドネペジル塩酸塩錠 5mg アメル 共和薬品工業 37 ドネペジル塩酸塩錠 5mg オーハラ 大原薬品工業 38 ドネペジル塩酸塩錠 5mg 科研 シオノケミカル 39 ドネペジル塩酸塩錠 5mg 杏林 キョーリンリメディオ 40 ドネペジル塩酸塩錠 5mg ケミファ 日本ケミファ 41 ドネ

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検査項目情報 P-ANCA Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital 一次サンプル採取マニュアル 免疫学的検査 >> 5G. 自己免疫関連検査 >> 5G552.P-ANCA Ver.7 perinucl

目次 1. 総合評価 1 2. 湿度に対する安定性 2 3. 温度に対する安定性 4 4. 光に対する安定性 6 5. 粉砕時の安定性 8 総合評価分類 分類 分類基準全ての試験項目で変化を認めないいずれかの試験項目で 規格内 の変化を認めるいずれかの試験項目で 規格外 の変化を認める 評価基準 外

検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 F 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 青 細 ) 血液 3 ml 血清 H 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( ピンク ) 血液 6 ml 血清 I 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 茶色 )

セレコキシブ 臨床概要 個々の試験のまとめ アステラス製薬株式会社ファイザー株式会社 医薬品第一部会用資料

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号

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検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 5. 免疫学的検査 >> 5G. 自己免疫関連検査 >> 5G010. 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 F 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 青 細 ) 血液 3 ml 血清 H 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( ピンク

2.0 概要 治験情報 : 治験依頼者名 : 武田薬品工業株式会社 (TPC) 大阪市中央区道修町四丁目 1 番 1 号 治験課題名 : びらん性食道炎の患者を対象にした TAK-438 の 20 mg を 1 日 1 回経口投与したときの有効性及び安全性を 1 日 1 回経口投与

( 別添 ) 御意見 該当箇所 一般用医薬品のリスク区分 ( 案 ) のうち イブプロフェン ( 高用量 )(No.4) について 意見内容 <イブプロフェン ( 高用量 )> 本剤は 低用量製剤 ( 最大 400mg/ 日 ) と比べても製造販売後調査では重篤な副作用の報告等はない 一方で 今まで


検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 F 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 青 細 ) 血液 3 ml 血清 H 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( ピンク ) 血液 6 ml 血清 I 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 茶色 )

解析センターを知っていただく キャンペーン

を評価し 治療効果を指標に用いる課題を明らかにした 次に第二部では 第一部で明らかにした知見を踏まえ 新規に開発した抗 HIV 治療薬の PK/PD を考慮し 臨床効果の同等性を評価するバイオマーカーとして血中濃度を選択し 臨床試験のデザイン及び適切な統計手法に基づく評価法を構築した 更に第三部では

1)~ 2) 3) 近位筋脱力 CK(CPK) 高値 炎症を伴わない筋線維の壊死 抗 HMG-CoA 還元酵素 (HMGCR) 抗体陽性等を特徴とする免疫性壊死性ミオパチーがあらわれ 投与中止後も持続する例が報告されているので 患者の状態を十分に観察すること なお 免疫抑制剤投与により改善がみられた

36 モサプリドクエン酸塩錠 5mg TSU 鶴原製薬 37 モサプリドクエン酸塩錠 5mg YD 陽進堂 38 モサプリドクエン酸塩錠 5mg ZE 全星薬品工業 39 モサプリドクエン酸塩錠 5mg アメル 共和薬品工業 40 モサプリドクエン酸塩錠 5mg イセイ コーアイセイ 41 モサプリ

添付文書がちゃんと読める 薬物動態学 著 山村重雄竹平理恵子城西国際大学薬学部臨床統計学

37 シロスタゾールOD 錠 50mg ケミファ 日本薬品工業 38 シロスタゾールOD 錠 50mg JG ダイト 39 シロスタゾールOD 錠 50mg マイラン マイラン製薬 40 シロスタゾールOD 錠 50mg トーワ 東和薬品 41 シロスタゾールOD 錠 50mg ツルハラ 鶴原製薬

免疫学的検査 >> 5E. 感染症 ( 非ウイルス ) 関連検査 >> 5E106. 検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 F 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 青 細 ) 血液 3 ml 血清 H 凝固促進剤

検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 F 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 青 細 ) 血液 3 ml 血清 H 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( ピンク ) 血液 6 ml 血清 I 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 茶色 )

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医師主導治験取扱要覧

審査報告 (1) 別紙 平成 29 年 4 月 3 日 本申請において 申請者が提出した資料及び医薬品医療機器総合機構における審査の概略等は 以下 のとおりである 申請品目 [ 販売名 ] ジャドニュ顆粒分包 90 mg 同顆粒分包 360 mg [ 一般名 ] デフェラシロクス [ 申請者 ] ノ

緒言

2005年10月改訂(第3版)

糖尿病経口薬 QOL 研究会研究 1 症例報告書 新規 2 型糖尿病患者に対する経口糖尿病薬クラス別の治療効果と QOL の相関についての臨床試験 施設名医師氏名割付群記入年月日 症例登録番号 / 被験者識別コード / 1/12

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2005年10月改訂(第3版)

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審査結果 平成 25 年 9 月 27 日 [ 販売名 ] アナフラニール錠 10 mg 同錠 25 mg [ 一般名 ] クロミプラミン塩酸塩 [ 申請者名 ] アルフレッサファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 5 月 17 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 4 月 26 日開

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た 18 歳以上の AD/HD 患者を対象に 日本人を含むアジア人によるプラセボ対照二重盲検比較試験及びその長期継続投与試験が現在実施されており 本剤の製造販売者によれば これらの試験成績に基づき 本剤の成人期 AD/HD 患者への追加適応に関する承認事項一部変更承認申請が行われる予定とされている

要旨 日本では病院や薬局で患者が錠剤を受け取る場合 PTP 包装されているもの 或は一包化されているものが殆どである 一方 海外では錠剤の入ったボトル包装で提供する場合が多い PTP 包装の欠点として 製造過程で規定の大きさ以外は除くためコストがかかること 一包化調剤時の労力や衛生面で問題があること

検査項目情報 1171 一次サンプル採取マニュアル 4. 内分泌学的検査 >> 4F. 性腺 胎盤ホルモンおよび結合蛋白 >> 4F090. トータル HCG-β ( インタクト HCG+ フリー HCG-β サブユニット ) トータル HCG-β ( インタクト HCG+ フリー HCG-β サブ

DRAFT#9 2011

モビコール 配合内用剤に係る 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 モビコール 配合内用剤 有効成分 マクロゴール4000 塩化ナトリウム 炭酸水素ナトリウム 塩化カリウム 製造販売業者 EA ファーマ株式会社 薬効分類 提出年月 平成 30 年 10 月 1.1. 安全

減量・コース投与期間短縮の基準

<4D F736F F D B A814089FC92F982CC82A8926D82E782B95F E31328C8E5F5F E646F63>

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品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 1) 溶解度 36 ロサルヒド配合錠 HD DK 大興製薬 37 ロサルヒド配合錠 HD EP 第一三共エスファ 38 ロサルヒド配合錠 HD FFP 富士フイルムファーマ 39 ロサルヒド配合錠 HD KO 寿製

36 ピタバスタチンCa 錠 2mg 杏林 キョーリンリメディオ 37 ピタバスタチンCa 錠 2mg ケミファ 日本ケミファ 38 ピタバスタチンCa 錠 2mg サワイ 沢井製薬 39 ピタバスタチンCa 錠 2mg サンド サンド 40 ピタバスタチンCa 錠 2mg 三和 三和化学研究所 4

抗ヒスタミン薬の比較では 抗ヒスタミン薬は どれが優れているのでしょう? あるいはどの薬が良く効くのでしょうか? 我が国で市販されている主たる第二世代の抗ヒスタミン薬の臨床治験成績に基づき 慢性蕁麻疹に対する投与 2 週間後の効果を比較検討すると いずれの薬剤も高い効果を示し 中でもエピナスチンなら

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負荷試験 検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 F 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 青 細 ) 血液 3 ml 血清 H 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( ピンク ) 血液 6 ml 血清 検体ラベル ( 単項目オーダー時 )

(別添様式)

検査項目情報 1174 一次サンプル採取マニュアル 4. 内分泌学的検査 >> 4F. 性腺 胎盤ホルモンおよび結合蛋白 >> 4F090.HCGβ サブユニット (β-hcg) ( 遊離 ) HCGβ サブユニット (β-hcg) ( 遊離 ) Department of Clinical Lab

この試験情報は一般公開のみを目的に作成されたものです この試験情報はあくまで単一の試験から得られた結果であり この試験の医薬品から得られるすべての情報を基にした全体的なベネフィットとリスクを反映したものではない可能性があります 医療関係者の皆様は 武田薬品の医薬品のご使用にあたり 必ずそれぞれの国ま

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2015 年 11 月 5 日 乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がアトピー性皮膚炎症状を改善 株式会社ヤクルト本社 ( 社長根岸孝成 ) では アトピー性皮膚炎患者を対象に 乳酸菌 ラクトバチルスプランタルム YIT 0132 ( 以下 乳酸菌 LP0132) を含む発酵果汁飲料 ( 以下 乳酸菌発酵果

抗精神病薬の併用数 単剤化率 主として統合失調症の治療薬である抗精神病薬について 1 処方中の併用数を見たものです 当院の定義 計算方法調査期間内の全ての入院患者さんが服用した抗精神病薬処方について 各処方中における抗精神病薬の併用数を調査しました 調査期間内にある患者さんの処方が複数あった場合 そ

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301226更新 (薬局)平成29 年度に実施した個別指導指摘事項(溶け込み)

36 パロキセチン錠 20mg JG 日本ジェネリック 37 パロキセチン錠 20mg KN 小林化工 38 パロキセチン錠 20mg KO 寿製薬 39 パロキセチン錠 20mg KOG 日本薬品工業 40 パロキセチン錠 20mg NP ニプロ 41 パロキセチン錠 20mg TCK 辰巳化学

Ⅰ One-compartmentmodel( 静脈内急速投与 ) [ シミュレーション実験上の全般的注意点 ] 実習書をよく読み 適切な器具 ( フラスコ, メスシリンダー ) を使用する の流速を 実際の実験状態に近い位置で 別々にしっかりと合わせる ( 最低 3 回 ) 精製水の補給用のチュー

«作成・改訂年月»

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フェキソフェナジン塩酸塩錠 6mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにフェキソフェナジン塩酸塩は 第二世代抗ヒスタミン薬の一つであり 抗原抗体反応に伴って起こる肥満細胞からのヒスタミンなどのケミカルメディエーターの遊離を抑制すると共に ヒスタミンの H1 作用に拮抗することにより アレルギー症状を緩和する 今回 フェキソフェナジン塩酸塩錠 6mg TCK とアレグラ 錠 6mg の生物学的同等性を検討するため 後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン 1) ( 以下 同等性試験ガイドライン という ) に従い 日本人健康成人男子を対象として 絶食時に経口投与し 血漿中のフェキソフェナジンの濃度推移から両製剤のバイオアベイラビリティを比較した Ⅰ. 試験方法 1. 治験薬試験製剤としてフェキソフェナジン塩酸塩錠 6mg TCK ( 辰巳化学株式会社 )( 以下 試験製剤 という ) を 標準製剤としてアレグラ 錠 6mg( サノフィ株式会社 )( 以下 標準製剤 という ) を用いた 2. 被験者健康な成人男子志望者の中から 事前の健康診断および臨床検査において臨床的に問題がないと判断された 48 名を被験者とした 被験者の年齢および BMI を Table 1 に示した 3. 実験計画投与スケジュールを Table 1 に示した 試験は 2 群 2 期のラテン方格法により行い 休薬期間は 7 日間とした また被験者 48 名は 24 名ずつの 2 群に無作為に割り付けた 4. 投与方法および投与量投与スケジュールに従い 各製剤とも 1 錠 ( フェキソフェナジン塩酸塩 6 mg) を水 15 ml と共に服用した なお投与前 1 時間以上および投与後 4 時間は絶食とした 5. 血液試料採取方法血漿中薬物濃度測定用の採血は 投与前 投与後.5 1 1.5 2 2.5 3 4 6 8 1 および 12 時間の計 12 回行った 採血については 前腕静脈より 3 ml をヘパリンナトリウム加真空採血管を用いて採血し 冷却遠心分離により得られた血漿を分取し 測定まで-2 以下で凍結保存した 6. 測定対象物および測定方法フェキソフェナジンを測定対象として LC-MS/MS 法 により測定した なお 定量限界 (5 ) 未満の測定値は として解析した 7. データ解析生物学的同等性を検討する比較項目として AUCt および Cmax を用いた AUCt は台形法により Cmax は血漿中フェキソフェナジン濃度の最高実測値とし算出した 統計解析は 同等性試験ガイドラインおよび文献 2)~ 4) の方法に準じて行った AUCt および Cmax の試験製剤と標準製剤の対数値の平均値の差の 9% 信頼区間が log(.8)~log(1.25) の範囲にあるとき 試験製剤と標準製剤は生物学的に同等であると判定した なお 第 Ⅱ 期の治験薬投与前に 1 例 入所日に 1 例の中止例が発生 また第 Ⅰ 期投与前の検査において異常値を示した 1 例を統計解析対象から除外した 以上の 3 例を除く 45 例を解析対象とし統計解析を実施した Ⅱ. 結果 1. 薬物濃度および薬物動態試験製剤と標準製剤投与後の平均の時間的推移を Fig 1 および Table 2 に 各被験者における推移を Fig 2 および Fig 3 に 薬物動態パラメータについては Tble 3 に示した 両製剤とも投与後速やかに血漿中フェキソフェナジンが上昇し 試験製剤で 2.1±1.1 時間 標準製剤で 2.2 ±1.1 時間に Tmax に達した また Cmax は試験製剤で 239.34±112.28 標準製剤で 253.1±133.8 であった AUCt は試験製剤で 128.8±437.5 ng hr/ml 標準製剤で 1343.7±527. ng hr/ml であり 血漿中フェキソフェナジン濃度推移は両製剤ともほぼ同様の推移を示した 2. バイオアベイラビリティの比較試験製剤および標準製剤の薬物動態パラメータにおける分散分析の結果を Table 4 に示した また 得られた AUCt および Cmax について試験製剤と標準製剤の対数値の平均値の差の 9% 信頼区間を Table 5 に示した 試験製剤と標準製剤の対数値の平均値の差の 9% 信頼区間は AUCt では log(.84)~log(.97) Cmax では log(.86)~log(1.6) であり いずれも同等性試験ガイドラインで要求される log(.8)~log(1.25) の範囲内であった

3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問題はないと判断された Table1 投与スケジュール 被験者 年齢投与スケジュール BMI ( 歳 ) Ⅰ 期休薬期間 Ⅱ 期 1 26 18.7 2 21 21.8 3 22 19. 4 24 24.3 5 22 24.2 6 25 2.1 7 22 19.4 8 28 21. 9* 25 22.1 1 27 21.1 11 2 19.6 標準製剤 7 試験製剤 12 24 18.9 日 13 29 2.7 1 錠間 1 錠 14 36 21.9 15 22 2.9 16 23 22. 17 32 2.8 18 22 19.6 19 23 23.2 2 23 2. 21 26 19.1 22 24 18.9 23 21 18.6 24** 39 21.2 *: 中止例 **: 統計解析除外例 被験者 年齢 ( 歳 ) BMI 25 22 23.7 26 23 24. 27 26 2. 28 22 21.8 29 21 2.2 3 22 18.6 31* 21 23.3 32 2 21.1 33 24 24.6 34 24 2.1 35 21 19.7 36 23 23.4 37 38 22.5 38 25 18.5 39 22 2.8 4 24 21.4 41 27 21.3 42 22 22.3 43 24 22.4 44 26 18.7 45 22 18.6 46 24 18.9 47 27 18.5 48 21 18.9 *: 中止例 投与スケジュール Ⅰ 期 休薬期間 Ⅱ 期 試験製剤 7 標準製剤 日 1 錠 間 1 錠 Ⅲ. 考察健康成人男子 45 名を対象とし フェキソフェナジン塩酸塩錠 6mg TCK とアレグラ 錠 6mg を 2 剤 2 期のクロスオーバー法で経口投与し 経時的なから求めた AUCt および Cmax について両製剤のバイオアベイラビリティを比較し 生物学的同等性を検証した AUCtおよび Cmaxの試験製剤と標準製剤の平均値の差の 9% 信頼区間は 同等性試験ガイドラインにて規定されている log(.8)~log(1.25) の範囲内であったことより 両製剤は生物学的に同等であると判断した

Fig 1 平均推移 () 35 血漿中フェキソフェナジン濃度 3 25 15 1 5 フェキソフェナジン塩酸塩錠 6mg TCK 標準製剤 ( 錠剤 6mg) Mean±S.D.,n=45 Table 2 フェキソフェナジン塩酸塩錠 6mg TCK および標準製剤の平均 () 薬剤名.5 1 1.5 2 2.5 3 4 6 8 1 12 フェキソフェナジン 平均値 63.36 165.53 19.98 195.59 189.62 176.92 153.37 13.16 64.93 4.2 26.94 塩酸塩錠 6mg TCK ±S.D. 61.1 119.55 11.85 76.42 73.43 78.32 7.2 38.97 23.5 13.65 8.89 標準製剤 平均値 64.65 178. 27.43 214.47 23.2 193.97 172.2 117.46 73.85 46.31 31.9 ( 錠剤 6mg) ±S.D. 64.95 117.15 129.15 131.45 114.26 92.4 71.3 39.2 27.94 2.29 14.5 (n=45) Fig 2-1 各被験者における推移 ( 標準製剤先行群 ) 被験者 No.1 被験者 No.2 4 4 被験者 No.3 被験者 No.4 4 4

Fig 2-2 各被験者における推移 ( 標準製剤先行群 ) 被験者 No.5 被験者 No.6 4 4 被験者 No.7 被験者 No.8 4 4 被験者 No.1 被験者 No.11 4 4 被験者 No.12 被験者 No.13 血 4 漿中 濃度 4 被験者 No.14 被験者 No.15 4 4 被験者 No.16 被験者 No.17 4 4

Fig 2-3 各被験者における推移 ( 標準製剤先行群 ) 被験者 No.18 被験者 No.19 4 4 被験者 No.2 被験者 No.21 4 4 被験者 No.22 被験者 No.23 血 4 漿中 濃度 4 Fig 3-1 各被験者における推移 ( 試験製剤先行群 ) 被験者 No.25 被験者 No.26 4 4 被験者 No.27 被験者 No.28 4 4

Fig 3-2 各被験者における推移 ( 試験製剤先行群 ) 被験者 No.29 被験者 No.3 4 4 被験者 No.32 被験者 No.33 4 4 被験者 No.34 被験者 No.35 血 4 漿中 濃度 4 被験者 No.36 被験者 No.37 4 4 被験者 No.38 被験者 No.39 4 4 被験者 No.4 被験者 No.41 4 4

Fig 3-3 各被験者における推移 ( 試験製剤先行群 ) 被験者 No.42 被験者 No.43 4 4 被験者 No.44 被験者 No.45 血 4 漿中 濃度 4 被験者 No.46 被験者 No.47 4 4 被験者 No.48 4 Table 3 フェキソフェナジン塩酸塩錠 6mg TCK と標準製剤の AUCt Cmax Tmax および T1/2 薬剤名フェキソフェナジン塩酸塩錠 6mg TCK 標準製剤 ( 錠剤 6mg) AUCt (ng hr/ml) Cmax () Tmax 128.8±437.5 239.34±112.28 2.1±1.1 3.2±.4 1343.7±527. 253.1±133.8 2.2±1.1 3.2±.6 (hr) T1/2 (hr) ( 平均値 ±S.D.,n=45)

Table 4 分散分析の結果 パラメータ 変動要因 自由度 平方和 平均平方 分散比 p 値 判定 被験者間変動群又は持込効果 1.23542.23542 6.147.172 * 被験者 / 群 43 1.648384.38335 4.517. * AUCt 被験者内変動薬剤 1.46217.46217 5.4273.246 * 時期 1.189.189.221.8824 残差 43.366173.8516 - - 被験者間変動 群又は持込効果 1.47915.47915 8.2638.63 * 被験者 / 群 43 2.45371.56985 3.6779. * Cmax *:p<.5 被験者内変動薬剤 1.8755.8755.5651.4563 時期 1.167.167.18.9177 残差 43.666233.15494 - - Table 5 フェキソフェナジン塩酸塩錠 6mg TCK と標準製剤の対数値の平均値の差の 9% 信頼区間 項目 AUCt Cmax 試験製剤と標準製剤の対数値の平均値の差の 9% 信頼区間 log(.84)~log(.97) log(.86)~log(1.6) 1) 後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン等の一部改正について : 別紙 ( 平成 18 年 11 月 24 日薬食審査発第 11244 号 ) 2) 江島昭他 : 生物学的同等性の試験方法についての解説. 医薬品研究 13:116-1119,1982 3) 江島昭他 : 生物学的同等性の試験方法についての解説 統計解析その 2. 医薬品研究 13:1267-1271,1982 4) 江島昭他 : 生物学的同等性の試験方法についての解説 統計解析その 3. 医薬品研究 15:123-133,1984