Microsoft PowerPoint - 03 道路運送法の基礎知識

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分権説明資料_運営協議会用

運転者 項目 使用車両及び権原 損害賠償措置 運行管理の責任者の選任 整備管理の責任者の選任 安全運転管理者の選任 要件 第二種運転免許を受けている者 第一種運転免許を受けており 国土交通大臣が認定する講習を修了している者 運行主体が使用権原 ( 使用できる権利 ) を有するもの 車両は原則として貨

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道路運送法等関係法令と 地域公共交通会議について 平成 30 年 4 月 26 日中部運輸局三重運輸支局 三重運輸支局 Ministry of Land,Infrastructure,Transport and Tourism,Chubu District Transport Bureau,Mie

新案 旧 国自旅第 号 国自旅第 号 平成 18 年 9 月 15 日 平成 18 年 9 月 15 日 一部改正 国自旅第 号 一部改正 国自旅第 号 平成 21 年 12 月 18 日 平成 21 年 12 月 18 日 一部改正 国自旅第 6 3

一般乗合旅客自動車運送事業者 ( 以下 乗合事業者 という ) が一般乗合旅客自動車運送事業 ( 以下 乗合事業 という ) の用に供する事業用自動車 ( 以下 乗合車両 という ) を用いて一般貨物自動車運送事業を行う場合において 350 キログラム以上の貨物を運送する場合における一般貨物自動車運

高齢者の移動手段確保のための 互助 による輸送 ~ 道路運送法上の許可 登録を要しない輸送の制度とモデルについて ~ 平成 30 年 3 月 国土交通省 総合政策局公共交通政策部交通計画課 自動車局旅客課 地域における移動手段の確保にあたっては まずは公共交通機関の確保 充実を基本とし 今後も 高齢

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埼玉県生活交通路線維持費補助金交付要綱

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平成11年度

参考資料1 委員会規約

京都市地方バス路線維持費等補助金交付要綱

Ⅲ 関係法制度の概要 3. 道路運送法と移動 外出支援 住民主体による訪問型サービス D 等の移動支援の実施形態を 道路運送法の関係で整理すると次の ようになります 登録不要 登録 許可のそれぞれに 利用者や対象地域 対価についての条件や制 約がありますが その範囲内であれば 訪問型サービス D 等


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軽井沢スキーバス事故対策検討委員会について

するときを除き 例外的にこれを行うためには 国土交通大臣の登録又は許可を受けるべきことが定められている これは 自家用自動車による有償運送について許可又は登録が必要とされている趣旨が 自家用自動車については 旅客自動車運送事業のような輸送の安全や利用者の保護のための措置が一般的には行われていないこと

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4. 変更年月日 平成年月日 5. 確認事項 他車種におけるレンタカー事業当初開始年月日 ( 平成年月日 ) 新たにマイクロバスを導入する場合 理由 マイクロバスを導入する理由 レンタカー型カーシェアリングを実施又は廃止する理由 配置車両のワンウェイ方式を中止する理由 ( 該当するものに ) ラウン

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自動車のエネルギー消費効率の算定等に関する省令に規定する国土交通大臣が告示で定める方法 ( 平成十八年三月十七日国土交通省告示第三百五十号 ) (10 15モード燃費値及びJC08モード燃費値の算定方法) 第一条自動車のエネルギー消費効率の算定等に関する省令 ( 昭和 54 年通商産業省 運輸省令第

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額をいう 以下この項において同じ )が 当該徴収期間の満了の日までに必要となる当該公社管理道路に係る第四項各号に掲げる費用の額の合計額から当該徴収期間の満了の日までに得ることとなる当該公社管理道路に係る第三項に規定する収入の額の合計額に相当する額を控除した額を超えない額とすること 二公社管理道路のう

資料 1 第 1 号議事 六会地区における予約型乗合タクシーの導入について 1. 実証運行までの経緯と結果 1-1. これまでの経緯六会地区の公共交通利用不便地区の解消に向けた取組については 平成 21 年度に交通不便地区解消検討事業が地域まちづくり事業として決定し 地域が主体となり 市と新たな交通

地域公共交通についての検討の進め方 ( 一例 ) 計画を策定する場合には まずは地域の現状や地域公共交通の状況など 検討の基礎となる情報をしっかりと収集 整理することが必要 こうした基礎的な情報に加え 住民の移動特性 ニーズを把握し 問題点 課題を整理することが重要 新たに計画をつくる場合 これまで

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19 搭乗型移動支援ロボットの公道実証実験の概要 地方公共団体等が警察の道路使用許可を得て搭乗型移動支援ロボットの公道実証実験を実施 その審査基準等については 搭乗型移動支援ロボットの公道実証実験に係る道路使用許可の取扱いに関する基準 を警察庁の通達で規定 実証実験に用いられる搭乗型移動支援ロボット

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取組みの背景 これまでの流れ 平成 27 年 6 月 日本再興戦略 改訂 2015 の閣議決定 ( 訪日外国人からの 日本の Wi-Fi サービスは使い難い との声を受け ) 戦略市場創造プラン における新たに講ずべき具体的施策として 事業者の垣根を越えた認証手続きの簡素化 が盛り込まれる 平成 2

記 第 1 参議院合同選挙区選挙の執行に関する事項 1 合同選挙区都道府県 ( 法第 5 条の6 第 1 項に規定する合同選挙区都道府県をいう 以下同じ ) の選挙管理委員会は 法第 22 条第 2 項の規定による選挙人名簿の登録が行われた日現在において選挙人名簿に登録されている選挙人の数 ( 参議

農地中間管理機構 ( 仮称 ) の制度の骨格 ( 案 ) 資料 農地中間管理機構の指定都道府県のコントロールの下に適切に構造改革 生産コスト引下げを推進するため 都道府県段階に設置する 1 都道府県知事は 農地中間管理事業を公平かつ適正に行うことができる法人 ( 地方公共団体の第 3セク

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目次 1 権限の移譲について 問 1 放送法改正に伴う権限移譲とは何か 問 2 小規模施設特定有線一般放送とは何か 2 届出について 問 3 なぜ届出が必要なのか 問 4 基幹放送とは何か 問 5 引込端子の数とは何か 問 6 有料放送とは何か 問 7 同時再放送とは何か 問 8 区域外再放送とは何

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はじめに 都市再生緊急整備地域及び特定都市再生緊急整備地域は 都市再生特別措置法 ( 平成 14 年 4 月 5 日公布 平成 14 年 6 月 1 日施行 以下 法 という ) に基づき 国が政令で指定するものです 1 都市再生緊急整備地域 趣旨 都市機能の高度化及び都市の居住環境の向上を図るため

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この制度は 2003 年 9 月 2 日から施行され 旧 地方自治法 244 条の2による管理委託を行ってきた 公の施設 の場合は 3 年間 ( 経過措置 ) の間に自治体が指定管理者制度に移行することになっている 現時点で 指定管理者制度導入のため 1 指定の手続きについて一般ルールとして定めた自

高根沢町デマンドバス業務委託事業仕様書 1. 委託業務の名称 高根沢町デマンドバス業務委託事業 2. 目的 デマンドバスの運行を行うための受託者を選定する公募型プロポーザルを実施するに あたり 運営 運行業務内容の詳細について この仕様書に定めるものとする 3. 全体的事項 (1) 委託契約期間契約

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今後のスケジュールについて 17 年 8 月 ~ 17 年 11 月 ~ 17 年 12 月 ~ NPO 等によるボランティア福祉有償運送を含む STSの普及促進 NPO 等の運行主体に対する実態調査 関係者等からのヒアリング 交通バリアフリー法の見直しの検討 ( 実態調査 ヒアリングを踏まえた )

一部改正一部改正一部改正一部改正一部改正 国自総第 122 号国自貨第 31 号国自整第 39 号平成 16 年 6 月 30 日平成 17 年 12 月 8 日平成 18 年 5 月 26 日平成 18 年 9 月 15 日平成 19 年 5 月 1 日平成 20 年 3 月 31 日 各地方運輸

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2 N バスで要件②を満たす系統 1 補助対象地域間幹線バス系統のフィーダー系統 N バスが接続する他市の路線の中において 補助対象地域間幹線系統の指定を受けた 路線は 下記の日進市の路線である 日進市くるりんばす 五色園線 N バスと長久手古戦場駅で接続 上記の路線に接続するN バスの中央循環線

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平成29年度 地域指定型 実験箇所(今回選定)

就労継続支援 B 型計画に基づき 適切な就労継続支援の提供を行う (4) 生活支援員 1 名就労継続支援 B 型計画に基づき 日常生活上の支援 相談を行う (5) その他職員を必要に応じて配する場合がある ( 営業日及び営業時間等 ) 第 5 条事業所の営業日及び営業時間は 次のとおりとする (1)

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b. 名称 当該法人等の名称を記載すること なお 記載内容については 登記事項等との整合性を図ること c. 法人番号 法人番号の指定を受けている場合には 法人番号あり を選択し 法人番号を記載すること なお 設立登記のない法人又は法人でない社団若しくは財団であって 法人番号の指定を受けているが 基本

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平成 29 年度第 1 回公共交通勉強会 ( 兵庫県 ) 道路運送法の基礎知識について 神戸運輸監理部 兵庫陸運部 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism 1 道路運送法の基本的な考え方 旅客自動車運送事業とは 1 他人の需要に応じるものであること 2 有償であること 3 自動車を使用したものであること 4 旅客を輸送するものであること 道路運送法上の 有償性 の判断 1 継続性を問わない 2 運送行為に対する経常的収入とみなされるか否かは問わない 直接か間接かを問わない 運賃 利用料 負担金 会費等名目の如何を問わない 輸送以外の生業のサービスという形式で輸送そのものの対価として明確に徴収されていなくとも 下記の場合は有償と解する 輸送手段の有無により 生業における物品の販売や役務の提供の対価に差異がある 当該輸送に要するコストが生業における物品の販売や役務の提供の対価の中に含まれており 輸送サービスを受ける者と受けない者とで負担の差異が生じないものであっても 同種の事業者の価格と比べて高い場合や輸送にかかるコストが価格に占める割合が相当程度である場合及び生業と一体となった輸送を宣伝したり 状態として実施している等のため 当該生業の対価が実質的に輸送の対価を含んでいることを認識して利用者が当該輸送のサービスを受けている場合 3 金銭的給付であるか否かを問わない 4 輸送行為の目的を問わない 5 給付と反対給付との間に必ずしも均等がとれている必要がない 2

2 道路運送法の法体系について 1 区分種類種別運行の態様別代表的な運行形態 路線定期運行 ( 省 3 の 3) 路線バス コミュニティバス 乗合タクシー 旅客自動車運送事業 ( 法 2) 一般旅客自動車運送事業 ( 法 3) 一般乗合旅客自動車運送事業 ( 法 4) 一般貸切旅客自動車運送事業 ( 法 4) 路線不定期運行 ( 省 3 の 3) 区域運行 ( 省 3 の 3) コミュニティバス 乗合タクシー デマンド型交通 貸切バス 一般乗用旅客自動車運送事業 ( 法 4) タクシー 特定旅客自動車運送事業 ( 法 43) 国土交通大臣の許可を受けた場合等における 貸切バス事業者 タクシー事業者による乗合旅客の運送 ( 法 21) 市町村運営有償運送 ( 省 51) 工場従業員の送迎バス 鉄道代行バス イベント送迎シャトルバス 自治体バス 自家用自動車による有償の旅客運送 ( 法 78) 自家用有償旅客運送 ( 法 79) 公共交通空白地有償運送 ( 省 51) 福祉有償運送 ( 省 51) 国土交通大臣の許可を受けて行う運送 ( 法 78) 災害のため緊急を要するときに行う運送 ( 法 78) 公共交通空白地有償運送 福祉有償運送 幼稚園バス 法 = 道路運送法省 = 道路運送法施行規則 3 2 道路運送法の法体系について 2 一般旅客自動車運送事業 ( 現行制度 ) 自家用自動車による有償運送 乗合 乗合以外 4 条乗合 4 条貸切 [ 乗合旅客を運送する 21 条貸切乗合鉄道工事運休代替バス[ 一個の契約により国 一般旅客自動車運送事 業 ] コミュニティバス 土交通省令で定める乗車定員以上の自動車を貸し切つて旅客を運送する一般旅客自動車運送事業 ] 定員 11 人以上 法 79 条 ( 登録制 ) 市町村運営有償運送 ( 交通空白輸送 市町村福祉輸送 ) デマンド交通 乗合タクシープティバス 4 条乗用 公共交通空白地有償運送 地域の関係者が合意している場合 運賃 : 上限認可 事前届け出 [ 一個の契約により国土交通省令で定める乗車定員未満の自動車を貸し切つて旅客を運送する一般旅客自動車運送事業 ] 定員 11 人未満 福祉有償運送 4

3 乗合バスについて 一般乗合旅客自動車運送事業乗合旅客を運送する一般旅客自動車運送事業であり 1 輸送の安全を確保するため適切な計画か 2 事業の遂行上適切な計画か 3 自ら的確に遂行する能力を有するか 審査を受け許可を行っている 路線定期運行とは 路線を定めて定期に運行するバスで 1 路線バス 2 コミュニティバス 3 乗合タクシーが該当する 主な手続きは 事業許可 ( 標準処理期間 3 ヶ月 ) 路線延長認可 ( 新規路線 )( 標準処理期間 3 ヶ月 ) 路線延長認可 ( その他 )( 標準処理期間 2 ヶ月 ) 運賃料金認可 ( 標準処理期間 3 ヶ月 ) 停留所の新設 変更 ( 事後届出 ) ただし 運賃の変更を伴うものについては 標準処理期間 1 ヶ月 路線不定期運行とは 路線を定めて運行し 設定する運行系統の起点又は終点に係る時刻の設定が不定である運行区域運行とは 路線を定めず 旅客の需要に応じた乗合運送を行う運行 路線定期運行については 法に定める協議会を経ることで処理期間短縮などを受けることが可能路線不定期運行 区域運行については 法に定める会議を経ることが必要 5 4 道路運送法第 21 条について 道路運送法 ( 乗合旅客の運送 ) 第二十一条一般貸切旅客自動車運送事業者及び一般乗用旅客自動車運送事業者は 次に掲げる場合に限り 乗合旅客の運送をすることができる 一災害の場合その他緊急を要するとき 二一般乗合旅客自動車運送事業者によることが困難な場合において 一時的な需要のために国土交通大臣の許可を受けて地域及び期間を限定して行うとき 一般乗合旅客自動車運送事業者によることが困難 運行する期間が 1 年以下のもの イベント客の輸送 鉄道の工事運休に伴う代替バス 実証運行等短期間に限定して実施され かつ 期間の延長が予定されない運行 自治体等からの要請 地域の観点から 標準処理期間 2 ヶ月 期間を決めて実証運行を行う際に利用される 4 条乗合を見据えた実証運行を行うことが望まれる 仮に 1 年の実証運行から本格運行に移行する前提であれば 半年程度後には本格運行の形態を考えなければならない (4 条許可の審査期間等を見据えることが必要 ) 6

5 自家用自動車による有償運送について 1. 災害のため緊急を要する時 2. 自家用有償旅客運送 市町村 特定非営利活動法人等が 市町村の区域内の住民の運送を行うとき (1) 市町村有償旅客運送 市町村が専ら当該市町村の区域内において 地域住民の生活に必要な旅客輸送を確保するため協議会の合意に基づく運送を行う (2) 公共交通空白地有償運送 タクシー等の公共交通機関によっては十分な輸送サービスが確保できないと認められる場合において 特定非営利活動法人等が 実費の範囲内で自家用自動車を使用して当該法人等の会員に対して輸送サービスを行う (3) 福祉有償運送 運輸支局等の登録が必要 タクシー等の公共交通機関によっては要介護者等へ十分な輸送サービスが確保できないと認められる場合において 特定非営利活動法人等が 実費の範囲内で乗車定員 11 人未満の自家用自動車を使用して当該法人等の会員に対してドア ツー ドアの輸送サービスを行う身体障害者 介護保険法の要介護者 要支援者 その他肢体不自由 内部障害 知的障害 精神障害その他障害を有する者 3. 公共の福祉を確保するためやむを得ない場合 自らの施設への送迎 ( 幼稚園 学校等 ) 4 条 ( 福祉輸送限定 ) 又は 43 条 ( 特定 ) と契約するヘルハ ー等による運送 運輸支局の許可が必要 7 ( 基本パターン ) 8

6 各種会議について 活性化再生法 法で定める協議会 道路運送法 協議会名成及び実施に関し 必要な協議地域公共交通会議運営協議会地域協議会 設置法令根拠 協議事項 主に協議する輸送形態 協議会の運営 地域公共交通網形成計画の作 を行うための協議会 地域公共交通の活性化及び再生に関する法律第 6 条第 1 項 地域公共交通網形成計画の作成及び実施に関し必要な協議 ( 法 6 条第 1 項 ) バス 鉄軌道 旅客船といった個別の輸送形態ごとの輸送サービスの活性化等の観点にとどまらず シームレスな輸送サービスを実現させるための複数の輸送形態間の連携 横断的な観点から協議 ( 平成 26 年 11 月 20 日国総計第 73 号 ) 地域全体を見渡した公共交通網 地域の特性に応じた多様な交通サービス全般 ( バス 鉄軌道 旅客船 自家用有償旅客運送他 ) 一又は複数の市町村又は都道府県 道路運送法施行規則第 9 条の 3 地域の実情に応じた適切な乗合旅客運送の態様及び運賃 料金等に関する事項 自家用有償旅客運送 ( 市町村運営有償運送 ) の必要性及び旅客から収受する対価に関する事項 その他これらに関し必要となる事項 ( 平成 27 年 4 月 1 日国自旅第 370 号 ) 乗合事業 ( バス ) 全般 乗合タクシー ( デマンド交通等 ) 市町村運営有償運送 一又は複数の市町村又は都道府県 道路運送法施行規則第 51 条の 8 公共交通空白地有償運送及び福祉有償運送の必要性 旅客から収受する対価その他の自家用有償旅客運送を実施するに当たり必要となる事項 ( 平成 27 年 4 月 1 日国自旅第 370 号 ) NPO 等による自家用有償旅客運送 NPO 等特定非営利活動法人一般社団法人又は一般財団法人認可地縁団体 農業協同組合消費生活協同組合医療法人 社会福祉法人商工会議所 商工会 原則として 1 つの市町村 道路運送法施行規則第 15 条の 4 第 1 項 2 号 生活交通の確保に関する地域における枠組みづくりその他の生活交通のあり方一般に関する審議 具体的な路線に係る生活交通確保に関する計画 ( 一定期間毎の見直しを前提 ) の策定についての調整及び決定 ( 平成 21 年 12 月 18 日国自旅第 221 号 ) 路線バス 乗合タクシー 路線バス 乗合タクシーが困難な場合の市町村バス スクールバス 福祉バスの活用等 関係都道府県 地域公共交通確保維持改善事業国費補助金交付要綱に定める協議会 地域公共交通確保維持改善事業費補助金交付要綱第 3 条 地域間幹線系統確保維持計画 地域内フィーダー系統確保維持計画 離島航路確保維持計画 ほか 9 1 法定協議会 ( 活性化再生法の協議会 ) 地域公共交通活性化再生法の基本スキーム 基本方針 ( 国土交通大臣 総務大臣が策定 ) 地域公共交通の活性化及び再生の意義 目標 地域公共交通網形成計画の作成に関する基本的な事項 地域公共交通の活性化及び再生に関する事業の評価に関する基本的な事項等 地域公共交通網形成計画 ( 地方公共団体が策定 ) 持続可能な地域公共交通網の形成に資する地域公共交通の活性化及び再生の推進に関する基本的な方針 区域 目標 計画期間 実施事業 実施主体 計画の達成状況の評価等 協議会を開催し策定 ( 地方公共団体 交通事業者 道路管理者 利用者 学識者等から構成 ) 地域公共交通特定事業 ( 地域公共交通網形成計画に事業実施を記載 ) 軌道運送高度化実施計画 道路運送高度化実施計画 海上運送高度化実施計画 鉄道事業再構築実施計画 地域公共交通再編実施計画 鉄道再生実施計画 ( 事業者 ) ( 事業者 ) ( 事業者 ) ( 地方公共団体 事業者 ) ( 地方公共団体 ) ( 地方公共団体 事業者 ) 国土交通大臣が認定 国土交通大臣に届出 軌道運送高度化事業 (LRT の整備 ) 道路運送高度化事業 (BRT の整備 ) 海上運送高度化事業 ( 海上運送サービス改善 ) 鉄道事業再構築事業 ( 鉄道の上下分離等 ) 法律の特例措置等により計画の実現を後押し 地域公共交通再編事業 ( 公共交通ネットワークの再構築 ) 鉄道再生事業 ( 廃止届出がなされた鉄道の維持 ) ( 事業者 ) ( 事業者 ) ( 事業者 ) ( 事業者 ) ( 事業者 ) ( 事業者 ) 10

2 地域公共交通会議 目的 地域の実情に応じた乗合旅客運送の態様 運賃 ( 市町村運営バスの必要性を含む ) サービス水準 運賃等について協議 輸送の安全 旅客の利便の確保等を説明 ( 運輸局において審査 ) 主宰者 市町村 ( 複数市区町村 都道府県も可 ) 協議が整った場合 一般乗合旅客自動車運送事業 1 標準処理期間 事業許可 :3 ヶ月 2 ヶ月 路線延長認可 ( 新規路線 ):3 ヶ月 1 ヶ月 路線延長認可 ( その他 ):2 ヶ月 1 ヶ月 2 運行の態様 路線不定期運行又は区域運行を行える ( 路線定期運行との整合性 ) 3 運賃及び料金 認可から届出 :3 ヶ月前申請 30 日前届出 4 関係機関への照会 警察 ( 公安委員会 ) への意見照会の省略 5 使用車両 地域の実情に合わせタクシー車両等による乗合運行が可能 11 3 運営協議会 目的 公共交通空白地有償運送及び福祉有償運送の必要性 旅客から収受する対価その他自家用有償旅客運送の必要事項を協議 地域福祉の向上に寄与するよう自家用有償旅客運送者に指導 助言 主宰者 市町村 ( 複数市区町村 都道府県も可 ) 自家用有償旅客運送になり得る者 特定非営利活動法人 一般社団法人 一般財団法人 認可地縁団体 農業協同組合 消費生活協同組合 社会福祉法人 商工会議所 商工会 営利を目的としない法人格を有しない社団 協議事項 1 自家用有償運送の必要性 2 旅客から収受する対価 3 運送の区域 4 運送しようとする旅客の範囲 5 その他必要と認められる事項 ( 使用車両数 運転者要件 損害賠償措置 運行管理体制 事故時の連絡体制 苦情処理体制等 ) 合意 自家用自動車を使用した公共交通空白地 福祉有償運送の実施が可能 運輸支局等に申請登録 12

4 地域協議会 目的 地域住民の生活交通のあり方を審議 広域幹線を中心とした生活交通確保のための計画の策定 主宰者 都道府県 協議事項 1 生活交通の確保に関する地域における枠組みづくりその他の生活交通のあり方一般に関する審議 2 具体的な路線に係る生活交通の確保に関する計画 ( 一定の期間ごとの見直しを前提 ) の策定についての調整及び決定 輸送サービスの範囲及び形態 ( 路線バス 乗合タクシー それらが困難な場合の市町村バス スクールバス 福祉バスの活用 ) 輸送サービスの水準 ( 運行ルート 運行回数 運行時刻 ) 輸送サービスの提供主体 ( 運行の委託を行う場合は受託主体を含む ) 輸送サービスの提供に公的支援が必要な場合には その額及び分担方法 合意 効果 休廃止の届出を 30 日前に緩和 ( 原則 6 ヶ月前まで ) 協議が整った事項については 関係者は結果を尊重し 当該事項を実施 13 ( 参考資料 ) 登録又は許可を要しない通達のポンチ絵 14

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