教育再生の実現に向けて

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1 大学等を卒業して小学校教諭普通免許状を取得する ( 免許法別表第 1) 基礎資格 種類 基礎資格 専修 修士の学位 ( 大学 ( 短期大学を除く ) の専攻科又は大学院に1 年以上在学し,30 単位以上修得した場合を含む ) 一種 学士の学位 ( 学校教育法第 102 条第 2 項により大学院へ

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教職課程を開設している学部・学科の専任教員数及び授業科目等_2018

イ養護教諭二種免許状 養護教諭一種免許状 養護教諭二種免許状を有する者が 養護教諭一種免許状の授与を受けようと する場合は 次の表に定めるところにより 在職年数を満たし 単位を修得し なければなりません ( 別表第 6) 養護教諭二種免許状を有する者 1 のアは 保健師助産師看護師法第 7 条に規定

教科に関する科目 ( 経済学部教員免許取得コース ) 学校 / 社会高校 / 地歴高校 / 高 一般的包括的科目 学社会 高校地歴 高校 日本史 日本史 T 日本経済史 430 T 外国史 A( 西洋史 ) 934 T 外国史 B( 東洋史 ) 9334 T 日本史及び外国史 外国史

認定こども園法改正に伴う幼稚園免許状授与の所要資格の特例について(概要資料)

教育と法Ⅰ(学習指導要領と教育課程の編成)

公式WEBサイト_取得できる免許・資格(H27入学生~)Ver_02

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5 所要資格 基礎 免許 在職年数 有することを必要とする学校の免許状高等学校教諭普通免許状 1 基礎免許取得後 当該免許で良好な成績で勤務したことを必要とする最低在職年数以下に掲げる高等学校等における教員経験 高等学校 3 年 中等教育学校の後期課程 特別支援学校の高等部 基礎免許取得後 大学等に

科目等履修生特別科目等履修生特修生正科生(3年次編入学) 募集概要資格の取得について各種教員免許状 よくある質問出願書類記入例 幼稚園教諭免許取得上の注意点 1 を取得するときには 本学での科目の開設状況により 教職に関する科目 のうち 教育の基礎理論に関する科目 の単位数については 免許法施行規則

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4教員の研修自主研修職責の遂行に努めなければならない 期せられるとともに, 養成と研修の充実が図られなければならない 方途その他研修に関する計画を樹立し, その実施に努めなければならない 職務研修行うものとする 下記は, 学校管理職合格セミナー 2016 年 12 月号で解説している条文です 平成

事業概要

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別表 3-1 教科に関する科目一覧表 中学校教諭 理科本課程に開設する対応科目及び単位数 応用生物学課程 は必修科目を示す 高等学校教諭理科 本課程に開設する対応科目及び単位数 物理学 基礎力学 () 基礎力学 () 物理学 基礎電磁気学 () 基礎電磁気学 () 物理学実験 物理学基礎実験 A()

< 教科に関する科目 > 免許状の種類 中一種 ( 数学 ) 高一種 ( 数学 ) 教育職員免許法施行規則で定める科目 代数学 離散系論 3 オートマトンと言語理論 3 幾何学 位相幾何学概論 計算幾何学 (018 年度廃止 ) ( 1) ビジュアルコンピューティングのための幾何学 応用幾何とトポロ

小免プログラムでは本学学生としての本業が疎かになることのないよう,1 年間の履修は20 単位程度とし,2 年次から4 年次までの3 年間で単位を修得することを原則としている この要項にある出願条件を満たし, 本学の選考 ( 面接 ) に合格した学生は本学との提携により聖徳大学の通信教育部の科目等履修

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教員の専門性向上第 3 章 教員の専門性向上 第1 研修の充実 2 人材の有効活用 3 採用前からの人材養成 3章43

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別表 (1) 免許状の種類及び資格 免許状の種類 所要資格 教科に関する科目 大学における最低修得単位数 教科又は 特別支援教育に関する科目 中 専修免許状修士の学位を有すること 学 校 一種免許状学士の学位を有すること 教 二種免許状短期大学士の学位を有すること

2018(H30)学則別表2新 コピー.xls

各学科 課程 専攻別開設授業科目 ( 教職関係 ) 総合情報学科 ( 昼間コース ) 中学校教諭 1 種免許状 ( 数学 ) 高等学校教諭 1 種免許状 ( 数学 ) 代数学 線形代数学第一 2 線形代数学第二 2 離散数学 2 応用代数学 2 オペレーションズ リサーチ基礎 2 数論アルゴリズム

資料6-1 専修免許状取得のための必要単位数等に関する規定(抜粋)

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資料1 骨子案(たたき台) 

乙群図書館基礎特論一 図書館サービス特論図書館情報資源特論図書 図書館史図書館施設論図書館総合演習図書館実習 一一一一一一 2 前項の規定により修得すべき科目の単位のうち すでに大学において修得した科目の単位は これをもつて 前項の規定により修得すべき科目の単位に替えることができる ( 平二一文科令

文部科学省委託 教員の養成・採用・研修の一体的改革推進事業 「教科教育モデルコアカリキュラムの策定事業」報告会 ―「学び続ける教員」を育成する小学校教員養成モデルコアカリキュラムの開発―

履修規程

( 中高 教職に関する科目 ) 認定を受けている学部学科等の教育課程及び教員組織 ( 中高 教職に関する科目 ) 認定を受けている学部 学科等 学部 人間社会学部 学科等 人間スポーツ学科 スポーツ科学科 言語コミュニケーション学部英語コミュニケーション学科 科目各科目に含める必要事項必選 教職の意

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教育学科幼児教育コース < 保育士モデル> 分野別数 学部共通 キリスト教学 英語 AⅠ 情報処理礎 子どもと人権 礎演習 ことばの表現教育 社会福祉学 英語 AⅡ 体育総合 生活 児童家庭福祉 英語 BⅠ( コミュニケーション ) 教育礎論 音楽 Ⅰ( 礎 ) 保育原理 Ⅰ 英語 BⅡ( コミュニ

幼児教育学科 平成 7 年度入学者対象 ( 学生番号 5 ) < 卒業に必要な単位数 > 科目区分 単位数 必修科目 専門教育科目 8 外国語科目 4 単位 専門教育科目 66 選択必修科目 共通教育科目 0 88 単位以上 健康スホ ーツ科目 専門教育科目 共通教育科目外国語科目 選択科目 健康ス

第 1 章総則第 1 教育課程編成の一般方針 1( 前略 ) 学校の教育活動を進めるに当たっては 各学校において 児童に生きる力をはぐくむことを目指し 創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開する中で 基礎的 基本的な知識及び技能を確実に習得させ これらを活用して課題を解決するために必要な思考力 判

2 次 2 次 率 2 次 2 次 大阪教育 ( 教育 - 小中 - 保健体育 ) 69 ( 教育 - 中等 - 保健体育 ) 奈良教育 ( 教育 - 教科 - 英語 ( 中 )) 55.0 山口 ( 教育 - 学校 - 国語 ) 50.0 ( 教育 - 学校 - 英語 ) 52.5 福岡教育 (

教科に関する科目中一種 ( 国語 ) 学芸学部日本語日本文学科免許法施行規則に定める授業科目科目区分 国語学 ( 音声言語及び文章表現に関するものを含む ) 国文学 ( 国文学史を含む ) 漢文学 書道 ( 書写を中心とする ) 日本語学概論 Ⅰ( 含音声言語学 ) 必修 日本語学概論 Ⅱ 必修 現

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自己点検・評価表

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独立行政法人教職員支援機構法

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Q&A

学習意欲の向上 学習習慣の確立 改訂の趣旨 今回の学習指導要領改訂に当たって 基本的な考え方の一つに学習 意欲の向上 学習習慣の確立が明示された これは 教育基本法第 6 条第 2 項 あるいは学校教育法第 30 条第 2 項の条文にある 自ら進んで学習する意欲の重視にかかわる文言を受けるものである

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目次 Ⅰ 福島県教育委員会経験者研修 Ⅰ 実施要項 1 Ⅱ 高等学校経験者研修 Ⅰ 研修概要 1 研修体系 2 研修の目的 研修の内容等 4 研修の計画及び実施 運営等 4 5 研修の留意点 4 表 1 高等学校経験者研修 Ⅰ の流れ 5 表 2 高等学校経験者研修 Ⅰ 提出書類一覧 5 Ⅲ 高等学

8. 受講環境条件動作保証している受講環境は 以下のとおりです 動作保証していない受講環境で受講を開始した場合には 動作に不具合が発生しても対応いたしかねる場合がありますので 予めご承知おきください Windows 端末 ( パソコン タブレット端末 ) OS Windows 7 Windows 8

3. 教科に関する科目の単位の修得方法 ( 教科又は教職に関する科目の単位数を含む ) 免許法に定める教科に関する科目の, 理工学部における単位の修得方法については, 各学科ごとに, 次表に定める科目の単位を修得しなければなりません ( 第 2 表の 1) 数物科学科 ( 数理科学コース, 応用計算

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ICTを軸にした小中連携

< 表 4 > 工業 の教科又は教職に関する科目 教育職員免許状の種類授業科目最低単位数 高一種免 工業 < 表 5 > 工業 の教科に関する科目 ( 授業科目 ) 機械工学科, 電気電子工学科, 環境建設工学科及び機能材料工学科 で開設する専門教育科目 表 5 機械工学科電気電子工学科環境建設工学

資料5-2 教員免許状取得に係る必要単位数等の概要

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第 1 章 通級による指導 ~ 開始前に知っておくべき基礎知識 ~ 1 通級による指導とは 通級による指導とは 通常の学級に在籍する障がいのある児童生徒が 各教科等の大部分の授業を通常の学級で受けながら 一部の授業について 障がいに応じた特別の指導を 通級指導教室 といった特別な場で受ける指導形態の

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履修モデル 1 短期大学士 ( ) 二種免許状 保育士 認定ベビーシッター の区分 資格 単位数保育士 資格必要単位数 保育士 認定ベビーシッター 卒修業科選目択必 個々の学生の得意な分野を伸ばし 魅力のある保育者を育てる 子どもの保健 Ⅰ 1 必修 必修 4 保育原理 1 必修 必修 2 児童家庭

求められる整理編

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福祉科の指導法 単位数履修方法配当年次 4 R 2 年以上 科目コード EC3704 担当教員佐藤暢芳 ( 上 ) 赤塚俊治 ( 下 ) 2017 年 11 月 20 日までに履修登録し,2019 年 3 月までに単位修得してください 2014 年度までの入学者が履修登録可能です 科目の内容 福祉科

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公認心理師受験資格に係る履修科目証明書 上越教育大学長殿 平成年月日 大学等名証明者 機関長 ( 学長, 学部長 ) ( 職名 ) ( 氏名 ) 印 ( 職印 ) 下記の者は 所属学部において 公認心理師受験資格に必要な科目を取得済み ( 取得見込み ) であることを下記のとおり 証明いたします 氏

医学教育別冊 医学教育白書 2006年版('02~'06)

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教員免許更新制の実施について(平成21年3月31日までに普通免許状又は特別免許状を授与された現職教員等の方々へ)

新旧対照表

教員免許更新制における更新講習について 教員免許更新制に関するQ&A(平成20年2月版)

審議するものとする 2 前項の審議は 当該任期付職員の在任中の勤務態度 業績等の評価及び無期労働契約に転換した場合に当該任期付職員に係る退職日までの人件費の当該部局における措置方法について行うものとする 3 教授会等は 第 1 項の審議に当たり 必要に応じて 確認書類の要求 対象者への面接等の措置を

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( 別添 ) 保育士試験の実施について 新旧対照表 ( 下線部 : 変更箇所 ) 改正後 改正前 厚生労働省雇用均等 児童家庭局長 厚生労働省雇用均等 児童家庭局長 保育士試験の実施について 保育士試験の実施について 1~6 ( 略 ) 7 科目免除の取扱いについて (4) 幼稚園教諭免許状を有する

Transcription:

これからの学校教育を担う 教員の資質能力の向上について 平成 29 年 3 月 20 日 文部科学省初等中等教育局教職員課長佐藤光次郎

教育公務員特例法等の一部を改正する法律について ( 改正のポイント ) 1. 教育公務員特例法の一部改正関係 (1) 校長及び教員としての資質の向上に関する指標の全国的整備 校長及び教員としての資質の向上に関する指標の策定に関する指針 第二十二条の二 文部科学大臣は 公立の小学校等の校長及び教員の計画的かつ効果的な資質の向上を図るため 校長及び教員としての資質の向上に関する指標の策定に関する指針 ( 以下 指針 という ) を定めるものとする 指針においては 次に掲げる事項を定めるものとする 一公立の小学校等の校長および教員の資質の向上に関する基本的な事項二指標の内容に関する事項三その他公立の小学校等の校長および教員の資質の向上を図るに際し配慮すべき事項 校長及び教員としての資質の向上に関する指標 第二十二条の三 新設公立の小学校等の校長及び教員の任命権者は 指針を参酌し その地域の実情に応じ 当該校長及び教員の職責 経験及び適性に応じて向上を図るべき校長及び教員としての資質に関する指標 ( 以下 指標 という ) を定めるものとする 指標を定め 又はこれを変更しようとするときは あらかじめ協議会において協議するものとする 教員研修計画 第二十二条の四 新設公立の小学校等の校長及び教員の任命権者は 指標を踏まえ 当該校長及び教員の研修について 毎年度 体系的かつ効果的に実施するための計画 ( 以下 教員研修計画 という ) を定めるものとする 教員研修計画においては 次に掲げる事項を定めるものとする 一任命権者が実施する初任者研修 中堅教諭等資質向上研修その他の研修 ( 以下 任命権者実施研修 という ) に関する基本的な方針二任命権者実施研修の体系に関する事項三任命権者実施研修の時期 方法及び施設に関する事項四研修を奨励するための方途に関する事項五上記に掲げるもののほか 研修の実施に関し必要な事項として文部科学省令で定める事項 新設 1

協議会 第二十二条の五 新設 公立の小学校等の校長及び教員の任命権者は 指標の策定に関する協議並びに当該指標に基づく当該校長及び教員の資質の向上に関して必要な事項についての協議を行うための協議会 ( 以下 協議会 という ) を組織するものとするとともに 協議会は 指標を策定する任命権者及び公立の小学校等の校長及び教員の資質の向上に関係する大学等をもって構成するものとする 協議会において協議が調った事項については 協議会の構成員は その協議の結果を尊重しなければならないものとする 新たなスキーム ( イメージ ) 指針 策定 文部科学大臣 調査研究業務及びその成果の普及指標の策定に関する専門的な助言 協議会 任命権者たる教育委員会等 協議 大学等 設置 策定 協議を経て 参酌 資質の向上に関する指標 指標を踏まえ策定 教員研修計画 独立行政法人教職員支援機構 2

教育公務員特例法等の一部を改正する法律について ( 改正のポイント ) (2) 十年経験者研修の見直し 第二十四条 条旧新 第 24 条 ( 十年経験者研修 ) 公立の小学校等の教諭等の任命権者は 当該教諭等に対して その在職期間が十年に達した後相当の期間内に 個々の能力 適性等に応じて 教諭等としての資質の向上を図るために必要な事項に関する研修 ( 十年経験者研修 ) を実施しなければならない ( 中堅教諭等資質向上研修 ) 公立の小学校等の教諭等の任命権者は 当該教諭等に対して 個々の能力 適性等に応じて 公立の小学校等における教育に関し相当の経験を有し その教育活動その他の学校運営の円滑かつ効果的な実施において中核的な役割を果たすことが期待される中堅教諭等としての職務を遂行する上で必要とされる資質の向上を図るために必要な事項に関する研修 ( 中堅教諭等資質向上研修 ) を実施しなければならない 3

教育公務員特例法等の一部を改正する法律について ( 改正のポイント ) 2. 教育職員免許法の一部改正関係 第四条 第九条の三 別表第一 ~ 別表第四 条旧新 第 4 条 特別免許状の種類 小学校教諭 中学校教諭及び高等学校教諭の特別免許状は 次に掲げる教科又は事項について授与するものとする 一小学校教諭にあつては 国語 社会 算数 理科 生活 音楽 図画工作 家庭及び体育 小学校教諭 中学校教諭及び高等学校教諭の特別免許状は 次に掲げる教科又は事項について授与するものとする 一小学校教諭にあつては 国語 社会 算数 理科 生活 音楽 図画工作 家庭 体育及び外国語 ( 英語 ドイツ語 フランス語その他の各外国語に分ける ) 別表第一 免許状取得に必要な科目区分と単位数 ( 中学校教諭一種免許状の場合 ) 教科に関する科目 20 教職に関する科目 31 教科又は教職に関する科目 8 ( 中学校教諭一種免許状の場合 ) 教科及び教職に関する科目 59 参考 教科に関する科目 大学レベルの学問的 専門的内容教職に関する科目 児童生徒への指導法等 新設 教員研修センターへの事務移管 - 文部科学大臣は 独立行政法人教職員支援機構に 1 免許状更新講習の認定 2 教員資格認定試験の実施 3 免許法認定講習等の認定に関する事務を行わせるものとする 4

教職課程に係る科目区分の大括り化 ( 教育職員免許法関係 ) 教職課程において より実践的指導力のある教員を養成するため以下の改正を行う 1. 科目区分の大括り化 ( 法律事項 ) 現在 教科に関する科目 ( 大学レベルの学問的 専門的内容 ) と 教職に関する科目 ( 児童生徒への指導法等 ) 等に分かれている科目区分を 教科の専門的内容と指導法を一体的に学ぶことを可能とする 教科及び教職に関する科目 に大括り化する 教科に関する科目の内容例 物理学 化学 生物学 地学 教科及び教職に関する科目 教職に関する科目の内容例 学習指導要領における理科の目標と内容 板書計画や指導案の作成 模擬授業 上記の他 教科又は教職に関する科目 の区分もある 2. 履修内容の充実 ( 省令事項 ) 学習指導要領の改訂等を踏まえ 現在の学校現場で必要とされる知識や資質を養成課程において履修できるよう 教職課程に以下の項目を追加することとする 教職課程の大くくり化により これまで以上に機動的かつ弾力的に 新たな教育課題に対応できる教職課程の改善を弾力的に図ることが可能となる 教職課程に新たに加える内容の例 アクティブ ラーニングの視点に立った授業改善 ICTを用いた指導法 道徳教育の充実 外国語教育の充実 特別支援教育の充実 チーム学校への対応 学校と地域との連携 学校安全への対応 総合的な学習の時間の指導法 キャリア教育等 5

教育公務員特例法等の一部を改正する法律について ( 改正のポイント ) 3. 独立行政法人教員研修センター法の一部改正関係 第二条 第三条 第十条 条旧新 第 2 条 ( 名称 ) この法律に規定する独立行政法人の名称は 独立行政法人教員研修センターとする 第 3 条 ( センターの目的 ) 独立行政法人教員研修センターは 校長 教員その他の学校教育関係職員に対する研修等を行うことにより その資質の向上を図ることを目的とする 第 10 条 4. 施行期日 ( 業務の範囲 ) センターは 第三条の目的を達成するため 次の業務を行う 一校長 教員その他の学校教育関係職員に対する研修を行うこと 二学校教育関係職員に対する研修に関し 指導 助言及び援助を行うこと 三前二号の業務に附帯する業務を行うこと ( 名称 ) この法律に規定する独立行政法人の名称は 独立行政法人教職員支援機構とする ( 機構の目的 ) 独立行政法人教職員支援機構は 校長 教員その他の学校教育関係職員に対し 研修の実施 職務を行うに当たり必要な資質に関する調査研究及びその成果の普及その他の支援を行うことにより これらの者の資質の向上を図ることを目的とする ( 業務の範囲 ) 機構は 第三条の目的を達成するため 次の業務を行う 一校長 教員その他の学校教育関係職員に対する研修を行うこと 二校長及び教員としての資質の向上に関する指標の策定に関する専門的な助言を行うこと 三学校教育関係職員に対する研修に関し 指導 助言及び援助を行うこと 四学校教育関係職員としての職務を行うに当たり必要な資質に関する調査研究及びその成果の普及を行うこと 五教育職員免許法の規定による教員免許更新講習及び教育職員免許法認定講習に関する事務を行うこと 六教育職員免許法に規定する教員資格認定試験 ( 文部科学大臣が行うものに限る ) の実施に関する事務を行うこと 七前各号の業務に附帯する業務を行うこと 平成 29 年 4 月 1 日 ( ただし 2. については平成 31 年 4 月 1 日 ( 一部については公布日もしくは平成 30 年 4 月 1 日 ) 3. の一部については平成 30 年 4 月 1 日又は平成 31 年 4 月 1 日 ) 6

教職課程コアカリキュラムについて これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について ~ 学び合い 高め合う教員育成コミュニティの構築に向けて~ ( 答申 ) ( 平成 27 年 12 月 21 日 ) 関係部分抜粋 4. 改革の具体的方向性 (3) 教員養成に関する改革の具体的な方向性 1 教職課程における科目の大くくり化及び教科と教職の統合大学の創意工夫により質の高い教職課程を編成することができるようにするため, 教職課程において修得することが必要とされている科目の大くくり化を行う必要がある 特に, 教科に関する科目 と 教職に関する科目 の中の 教科の指導法 については, 学校種ごとの教職課程の特性を踏まえつつも, 大学によっては, 例えば, 両者を統合する科目や教科の内容及び構成に関する科目を設定するなど意欲的な取組が実施可能となるようにしていくことが重要であり, 教科に関する科目 と 教職に関する科目 等の科目区分を撤廃するのが望ましい その上で, 現下の教育課題に対応するため,(4) において挙げる事項について, 教職課程において取り扱うことを明示すべきである これらを踏まえた教職課程の見直しのイメージは別紙のとおりである 今後, 本答申を踏まえ, 関係法令及び後述の教職課程の編成に当たり参考とする指針 ( 教職課程コアカリキュラム ) の整備のための検討を進める必要がある ( 略 ) (4) 新たな教育課題に対応した教員研修 養成 英語教育については, 小学校における英語の教科化への対応や中学 高等学校の 話す, 書く についての指導力の向上を図るため, 大学, 教育委員会等が参画して養成 研修に必要なコアカリキュラム開発を行い, 課程認定の際の審査や大学による教職課程の改善 充実の取組に活用できるようにする また, 小学校中学年の外国語活動導入と高学年の英語の教科化に向け, 音声学を含む英語学等専門性を高める教科に関する科目とともに, 英語等についての教職に関する科目を教職課程に位置付けるための検討を進めるべきである 本答申踏大学教職課程編成当参考指針教職課程及英語教育関養成必要検討中教職課程平成年月頃策定予定 教職課程コアカリキュラム の策定範囲は 現行の 教職に関する科目 の各科目区分が中心となる見込みである 7

教職課程コアカリキュラムの検討について教職課程共通的身付最低限学修内容検討 平成 29 年 6 月頃とりまとめ予定 教職課程コアカリキュラムの在り方に関する検討会 ( 方針検討全体調整 ) 委員 横須賀薫 ( 十文字学園女子大学長 ) 渋谷治美 ( 放送大学特任教授 ) 牛渡淳 ( 仙台白百合女子大学長 ) 坂越正樹 ( 広島大学大学院教育学研究科教授 ) 高岡信也 ( 教員研修センター理事長 ) 杉野剛 ( 国立教育政策研究所所長 ) 出口利定 ( 東京学芸大学長 ) 高野敬三 ( 明海大学副学長 ) 渡邊直美 ( 川崎市教育長 ) 見上一幸 ( 宮城教育大学長 ) オブザーバー 小原芳明 ( 玉川大学長 ) 無藤隆 ( 白梅学園大学子ども学研究科長 ) < 検討の経過 > 第 1 回会議 ( 平成 28 年 8 月 19 日 ) 1. 教職課程コアカリキュラムの在り方に関する検討会の運営について 2. 先行事例のヒアリングについて 3. 教職課程で最低限修得すべき資質能力について 第 2 回会議 ( 平成 28 年 9 月 7 日 ) 1. 先行事例のヒアリング 2. 教職課程コアカリキュラムの検討の在り方について 第 3 回会議 ( 平成 28 年 12 月 12 日 ) 1. 教職課程の目標設定に関するワーキンググループの設置について 2. 教職課程コアカリキュラムの検討の在り方について 3. 教職課程コアカリキュラムの活用方策について 第一 WG < 検討項目 > 教育の理念並びに教育に関する歴史及び思想 教職の意義及び教員の役割 職務内容 ( チーム学校への対応を含む ) 教育に関する社会的 制度的又は経営的事項 ( 学校と地域との連携及び学校安全への対応を含む ) 幼児 児童及び生徒の心身の発達及び学習の過程 特別の支援を必要とする幼児 児童及び生徒に対する理解 教育課程の意義及び編成の方法 ( カリキュラム マネジメントを含む ) 各教科の指導法 ( 学校種共通部分 ) 第二 WG < 検討項目 > 道徳の理論及び指導法 総合的な学習の時間の指導法 特別活動の指導法 教育の方法及び技術 ( 情報機器及び教材の活用を含む ) 幼児理解 生徒指導の理論及び方法 教育相談 ( カウンセリングに関する基礎的な知識を含む ) の理論及び方法 進路指導 ( キャリア教育に関する基礎的な事項を含む ) の理論及び方法 教育実習 ( 学校インターン ) 教職実践演習 8

教職課程の教育内容のうち コアカリキュラムとして定める割合について ( 参考 ) 先行事例のコアカリキュラムで割合を定めているものは 教育内容の 3 分の 2 から 7 割を共通内容 残り 3 分の 1 から 3 割を各大学が独自性等を発揮して行う教育内容としている 一方 割合を明示していない例もある 職課程コアカリキュラムの範囲大学の自主性や独自性を発揮する教育内容 地域や採用者のニーズに対応した教育内容教全国の教職課程で共通的に修得する教育内容 大学のスタンダードや採用者の求める教師像等9

小学校 現行見直しのイメージ の事項は備考において単位数を設定 各科目に含めることが必要な事項 専修一種二種 各科目に含めることが必要な事項 専修一種二種 教科に関する科目 国語 ( 書写を含む ) 社会 算数 理科 生活 音楽 図画工作 家庭及び体育のうち一以上について修得すること 8 8 4 教科及び教科の指導法に関する科目 イ教科に関する専門的事項 外国語 を追加 ロ 各教科の指導法 ( 情報機器及び教材の活用を含む )( 各教科それぞれ 1 単位以上修得 ) 外国語の指導法 を追加 30 30 16 教職に関する科目 教職の意義等に関する科目 教育の基礎理論に関する科目 教育課程及び指導法に関する科目 生徒指導 教育相談及び進路指導等に関する科目 教育実習 教職実践演習 教科又は教職に関する科目 教職の意義及び教員の役割 教員の職務内容 ( 研修 服務及び身分保障等を含む ) 進路選択に資する各種の機会の提供等 教育の理念並びに教育に関する歴史及び思想 幼児 児童及び生徒の心身の発達及び学習の過程 ( 障害のある幼児 児童及び生徒の心身の発達及び学習の過程を含む ) 教育に関する社会的 制度的又は経営的事項 教育課程の意義及び編成の方法 各教科の指導法 ( 一種 :2 単位 9 教科 二種 :2 単位 6 教科 ) 道徳の指導法 ( 一種 :2 単位 二種 :1 単位 ) 特別活動の指導法 教育の方法及び技術 ( 情報機器及び教材の活用を含む ) 生徒指導の理論及び方法 教育相談 ( カウンセリングに関する基礎的な知識を含む ) の理論及び方法 進路指導の理論及び方法 2 6 22 4 2 6 22 4 2 4 14 4 5 5 5 2 2 2 教育の基礎的理解に関する科目 教育実践に関する科目 イ教育の理念並びに教育に関する歴史及び思想ロ教職の意義及び教員の役割 職務内容 ( チーム学校への対応を含む ) ハ教育に関する社会的 制度的又は経営的事項 ( 学校と地域との連携及び学校安全への対応を含む ) ニ幼児 児童及び生徒の心身の発達及び学習の過程ホ 特別の支援を必要とする幼児 児童及び生徒に対する理解 (1 単位以上修得 ) ヘ教育課程の意義及び編成の方法 ( カリキュラム マネジメントを含む ) イ 道徳の理論及び指導法 ( 一種 :2 単位 二種 :1 単位 ) ロ総合的な学習の時間の指導法ハ特別活動の指導法道徳 総合的な学習ニ教育の方法及び技術 ( 情報機器及び教材の活用をの時間等の指導法含む ) 及び生徒指導 教育ホ生徒指導の理論及び方法相談等に関する科目ヘ教育相談 ( カウンセリングに関する基礎的な知識を含む ) の理論及び方法ト進路指導 ( キャリア教育に関する基礎的な事項を含む ) の理論及び方法 イ 教育実習 ( 学校インターンシップ ( 学校体験活動 ) を 2 単位まで含むことができる )(5 単位 ) ロ 教職実践演習 (2 単位 ) 10 10 6 34 10 2 大学が独自に設定する科目 26 2 2 10 7 10 7 6 7 83 59 37 83 59 37 教職課程コアカリキュラム を定める予定の範囲 教科に関する科目 教職に関する科目 教科又は教職に関する科目 の 3 区分は廃止し 総単位数以外は全て省令において規定 教科及び教科の指導法に関する科目 教育の基礎的理解に関する科目 道徳 総合的な学習の時間等の指導法及び生徒指導 教育相談等に関する科目 においては アクティブ ラーニングの視点等を取り入れること 教育実習に学校インターンシップ (2 単位 ) を含む場合には 他の学校種の免許状取得における教育実習の単位流用 (2 単位 ) を認めない 10

教育職員免許法改正に伴う再課程認定 指定について ( 概要 ) 中央教育審議会答申 これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について ~ 学び合い 高め合う教員育成コミュニティの構築に向けて ~ ( 平成 27 年 12 月 21 日 ) において 教員養成に関する改革の具体的な方向性についての提言がなされた 本提言を踏まえ 昨年 11 月 教育職員免許法が改正され 今後 教育職員免許法施行規則の改正を予定しているところである 免許法及び施行規則の改正に伴い 平成 31 年 4 月 1 日より新教職課程が開始することとなるため 平成 30 年 4 月 1 日までに認定 指定を受けた教職課程については 改めて平成 30 年度中に認定 指定を受ける必要がある ( 参考 ) 課程認定大学等数 ( 平成 27 年 5 月 1 日現在 ) 区分 大学等数 課程認定を受けている大学等数 認定課程数 全体に占める割合 大学 752 校 606 校 約 12,500 課程 80.6% 大学院 627 校 434 校 約 10,000 課程 69.2% 大学専攻科 73 校 44 校 約 210 課程 60.3% 短期大学 349 校 241 校 約 440 課程 69.1% 短期大学専攻科 118 校 20 校 約 30 課程 16.9% 指定教員養成機関 - 41 校 約 60 課程 - 11

再課程認定審査の基本方針 < シラバス > 審査対象全ての科目について 各科目に含めることが必要な事項 の内容が含まれているかを中心に審査を行う 現行の 教育課程及び指導法に関する科目 に区分される科目は改訂後の各学習指導要領等に掲げる事項に即し 包括的な内容を含むものでなければならない < 担当教員 > 審査対象教員が講義内容及び担当区分の 各科目に含めることが必要な事項 に関する業績を有しているかを中心に審査を行う 総合的な学習の時間の指導法 の業績審査については 平成 30 年度審査 ( 再課程認定及び通常の課程認定申請 ) において担当教員が当該科目に関する活字業績を有していない場合 1 総合的な学習の時間の指導法 に関する 10 年以上前の活字業績 2 各教科の指導法 道徳教育の指導法 特別活動の指導法 のいずれかに関する活字業績のいずれかを有している者をもって充てることも可能とする ただし これらの者について認定された場合は速やかに当該業績を積むように努めること ( 平成 34 年度末に事後調査を実施する予定 ) 特別の支援を必要とする幼児 児童及び生徒に対する理解 の平成 30 年度審査 ( 再課程認定及び通常の課程認定申請 ) における業績審査の方針については検討中 < 科目の開設 > 科目の共通開設については 現行の教職課程認定基準 4-8 及び 4-9 の基準を引き続き適用する方向で検討中 幼稚園の教職課程については 答申における教職課程の見直しイメージを踏まえ 教科に関する科目 を 領域に関する専門的事項 へ変更する見込みであるが 当面 小学校の 教科に関する専門的事項 での開設も可能とする方向で検討中 教科及び教科の指導法に関する科目 区分の科目開設にあたっては 従来の 教科に関する科目 と 各教科の指導法 の内容を融合させた科目の開設が可能となるよう検討中 12

再課程認定スケジュール ( 平成 29 年 2 月現在 ) 28 年度 教職課程コアカリキュラムの検討 8 月中旬 ~ 再課程認定の方針及びスケジュールの検討 学習指導要領の改訂 29 年度 教育職員免許法施行規則の改正 5 月頃 教職課程コアカリキュラムの策定 6 月頃 教職課程認定基準等の改正 7 月頃 再課程認定説明会 (8 回 : 北海道, 東北, 東京, 関東, 中部, 近畿, 中四国, 九州 ) 7~8 月頃 事前相談 10 月下旬 ~ 平成 30 年 2 月 申請書提出 平成 30 年 3 月中下旬 30 年度 事務局による申請書の確認 4 月 ~8 月 中教審への諮問 8 月下旬 課程認定委員会審査 9 月 ~12 月 大臣への答申 平成 31 年 1 月 認定通知 平成 31 年 2 月 31 年度 ~ 新課程の開始 4 月 ~ ( 平成 34 年度末に 総合的な学習の時間 の担当教員の教育研究業績の事後調査 ) 13