JAXA航空シンポジウム2015「次世代運航技術(DREAMS)が目指したもの」

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資料 3 CARATS ロードマップ ( 全体 ) 凡例 施策の導入のための準備 ( この期間の後 運用開始が可能な状態となる ) 研究開発等 導入の意思決定を行う前に必要な活動 導入の意思決定 導入の意思決定 ( 分岐を伴う場合 ) 現時点ですでに運用中の施策 XXXXX XXXXX 現時点では明

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第34回航空科学技術委員会 参考資料1 添付3-2 その2

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ジェット飛行実験機の導入と今後の活用について

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航空交通管理領域 Air Traffic Management

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屋内 3 次元 測位 + 地図 総合技術開発 現状 屋内 3 次元測位統一的な測位手法 情報交換手順がなく 共通の位置情報基盤が効率的に整備されない 技術開発 屋内外のシームレス測位の実用化 (1) 都市部での衛星測位の適用範囲拡大 (2) パブリックタグ 屋内測位の標準仕様策定 効果 3 次元屋内

経営理念 宇宙と空を活かし 安全で豊かな社会を実現します 私たちは 先導的な技術開発を行い 幅広い英知と共に生み出した成果を 人類社会に展開します 宇宙航空研究開発を通して社会への新たな価値提供のために JAXAは 2003年10月の発足以来 宇宙航空分野の基礎研究から開発 利用に至るまで一貫して行

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に建築物やその他の障害物ができた場合は ヘリポートが運用できなくなる場合があります 消防 警察 新聞社 ヘリコプター製造会社などが設置する例が多く 一般のヘリコプターもその設置者の了解を得る事で利用する事ができます 現在 陸上 屋上共に全国で多数運用されています 場外離着陸場臨時のヘリコプター離着陸

News Release 国立研究開発法人新エネルギー 産業技術総合開発機構 福島県 南相馬市 株式会社 SUBARU 日本無線株式会社 日本アビオニクス株式会社 三菱電機株式会社 株式会社自律制御システム研究所 世界初 無人航空機に搭載した衝突回避システムの探知性能試験を実施

目次 1 目的 1 2 医療機関及び行政機関等との協力関係の確保 1 3 事業主体 1 (1) ドクターヘリ 1 (2) 防災消防ヘリ 1 4 定義 1 (1) ドクターヘリ基地病院 1 (2) 地域救急医療体制支援病院 1 (3) ヘリ救急搬送体制支援病院 2 (4) 出動区分 2 5 ドクターヘ

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目次 1: 安全性とソフトウェア 2: 宇宙機ソフトウェアにおける 安全 とは 3:CBCS 安全要求とは 4: 宇宙機ソフトウェアの実装例 5: 安全設計から得た新たな知見 6: 今後 2

図 -2 測位方式の概念図 RTK-GPS: Real Time Kinematic GPS 2 図 D-GPS RTK-GPS cm 1ms GPS CDMA 巻 8 号情報処理 2002 年 8 月 - 2 -

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2-2 需要予測モデルの全体構造交通需要予測の方法としては,1950 年代より四段階推定法が開発され, 広く実務的に適用されてきた 四段階推定法とは, 以下の4つの手順によって交通需要を予測する方法である 四段階推定法将来人口を出発点に, 1 発生集中交通量 ( 交通が, どこで発生し, どこへ集中

資料 6-3 将来の航空交通システムに関する推進協議会 PBN 検討 WG 平成 26 年度活動報告書 平成 27 年 3 月 将来の航空交通システムに関する推進協議会 PBN 検討 WG

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Transcription:

次世代運航技術 (DREAMS) が目指したもの 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構航空技術部門航空技術実証研究開発ユニット 越岡康弘

Outline 1. 航空交通管制の直面する課題 2. プロジェクト概要 2.1 研究開発の必要性 2.2 DREAMSプロジェクトの方針 2.3 DREAMSプロジェクトにおいて開発した技術 3. DREAMSプロジェクトにおける技術実証 評価 4. まとめ 2

1. 航空交通管制の直面する課題 我が国を含むアジア地域は世界でも特に航空交通量の需要の成長率が高い地域である ( 図 1.) 空港の処理能力については 特に我が国の首都圏空港の処理能力は今後大きく増加することは難しく 2020 年代には航空需要はその処理能力を超えるとの予測である 更に 時間帯によっては既にエアラインの需要に対し 空港処理能力が追い付いていない時間帯が発生している状況である ( 図 2.) このような状況に鑑み 早期に航空交通を効率的に処理する航空交通管制技術が必要な状況である 図 2. 成田空港におけるヒ ーク時間帯の需給逼迫 *2) 図 1. 国際航空交通量の需要予測 *1) *1) 将来の航空交通システムに関する長期ビジョン ( 国土交通省資料 2010) *2) 首都圏空港機能強化策について ( 国土交通省資料 H26.10) 3

2.1 研究開発の必要性 ICAO グローバル ATM 運用概念 (2003 年 ) 2025 年及びそれ以降を見据えた世界的に調和のとれた航空交通管理 (ATM) の運用の基本的方向性を示す 運航関連機関 ( 消防庁 気象庁 等 ) 災害時における救援航空機の運用性の向上と悪天候時の就航率の改善 NextGen 米国 欧州 地域に即した長期ビジョンの作成と技術開発の依頼 連携しシームレスな航空交通を実現 我が国の航空政策に反映を要望 国土交通省 CARATS(2010 年 9 月 ) 我が国の航空交通システムが目指す安全性 航空交通量 利便性 運航効率性 環境への配慮 国際プレゼンス 等の目標を定めた長期ビジョン ロードマップを作成し 産学官連携で計画的に研究開発を進める NextGen Implementation Plan SESAR Master Plan 国土交通省 /CARATS 推進協議会 ( 産学官 ) CARATS ロードマップ (2011 年 3 月制定 2012 年 3 月アップデート ) 安全性 5 倍 航空交通量 1.5 倍 利便性 10% 向上 運航効率性 10% 向上 等の目標を実現するため 46 の施策を定義 2012 年より 研究開発推進分科会で DREAMS との整合性を調整 将来の航空交通システムに関する長期ビジョン の実現に係る取決め ( 国土交通省 -JAXA) DREAMS 研究開発の目的 ICAO グローバル運用概念の実現に向けてキー技術を国際基準として提供すること 運航関連機関のニーズに技術移転により貢献することを目的とする研究開発の概要 JAXA が技術優位性をもつ航空機 ( ヘリを含む ) 技術を使った航空交通システムを開発することにより CARATS で掲げる目標を実現するキー技術を獲得し 国際規格団体へ提案する またメーカへ技術移転する 4

2.2 DREAMS プロジェクトの方針 (JAXA の得意技術 保有設備 ) 機上搭載装置に関する技術 計算機シミュレーション技術など JAXA がもつ優位技術を活かす 実験用航空機 フライトシミュレータなど JAXA 設備を活用した技術実証を行う 機上搭載装置 ( 高精度衛星航法装置 統合型表示装置 ) 計算機シミュレーション技術 ( 後方乱気流 低層風擾乱 ) JAXA 設備 ( 実験用航空機 フライトシミュレータ ) 5

安全性 5 倍 航空交通量 1.5 倍 利便性 10% 向上 2.2 DREAMS プロジェクトの方針 (CARATS 施策との連携 ) CARATS 施策名 OI-1-8 省略 OI-9 精密かつ柔軟な出発及び到着 進入方式 OI-10-22 省略 OI-23-1 空港運用の高度化 OI-24-25 省略 OI-26 後方乱気流に起因する管制間隔の短縮 OI-27-30 省略 OI-31 機上における情報の充実 OI-32 運航者に対する情報サーヒ スの向上 OI-33 省略 EN-1-3 省略 EN-4 気象観測情報の高度化 EN-5 省略 EN-6 EN-7 EN-8 EN-9-13 気象情報から運航情報 容量への変換 省略 衛星航法による ( 曲線 ) 精密進入省略 CARATS 施策より関連するものを抽出 技術課題目標性能要求 気象情報技術 低騒音運航技術 高精度衛星航法技術 飛行軌道制御技術 防災 小型機運航技術 後方乱気流管制間隔の短縮技術の獲得と基準提案 航空機運航への気象の影響を低減させる技術の獲得と技術移転 騒音低減運航技術の獲得と基準提案 全天候精密進入のための GBAS 利用性向上技術の獲得と基準提案 曲線精密進入を可能とする GBAS 技術獲得と基準提案 救援航空機の迅速 安全な最適運航管理技術の獲得と技術移転 気象状況を反映して各機体の後方乱気流との遭遇リスクを見逃し確率 10-3 以下の精度で予測する 機体間隔を最小化するトラフィックパターンを計算し後方乱気流管制間隔を平均 10% 短縮する 低層風擾乱による運航障害 ( 着陸できない状態 ) の発生をスレットスコア 0.6 以上で予測する GBAS を用いた精密曲線進入により 交通量 1.5 倍で騒音暴露が現状と同等とする経路情報を生成する 機上機器を利用して衛星航法精密進入の利用性 ( 利用できる時間の割合 ) を 99% 以上に向上する GLS-TAP もしくは GLS-FMS を用いて精密曲線進入を直線部の長さ 1.5 海里で実現する 災害時に救援航空機と対策本部等の間で必要な情報を共有化し 多数機 多任務運用時の無駄時間 異常接近 50% 減の最適運航管理を行う スレットスコア... 滅多に起きない事象を見逃さず 誤警報を出すことなく予測的中させる確率 GBAS.. Ground Based Augmentation System ( 地上設置型衛星航法補強システム ) GLS... GNSS Landing System( 衛星航法による着陸システム ) TAP... Terminal Area Path(GBAS 機能による空港周辺の進入経路設定 ) FMS... Flight Management System( 飛行管理システム機能による進入経路設定 ) 6

2.2 DREAMS プロジェクトの方針 ( システム開発 / 技術実証 ) 開発したシステム ( アルゴリズム ) を大規模な技術実証により評価し 早期の技術の実用化 技術移転を目指す DREAMS 気象情報技術 システム開発 後方乱気流予測アルゴリズム トラフィック最適化アルゴリズム 技術実証 評価 乱気流見逃し確率 平均管制指示間隔 国際基準提案技術移転 国際規格団体への報告 運航障害予測アルゴリズム 運航障害予測精度 ( スレットスコア ) ICAO WTSG EC WakeNet 低騒音運航技術 経路最適化アルゴリズム 騒音暴露 ICAO CAEP 高精度衛星航法技術 信頼性補強アルゴリズム 信号追尾補強アルゴリズム 衛星航法利用性 RTCA SC-159 IGWG 飛行軌道制御技術 自動操縦アルゴリズム 進入条件 運航手順 産業連携 C を介したライセンス許諾 防災 小型機運航技術 最適運航管理アルゴリズム 情報共有化アルゴリズム 情報入出力アルゴリズム 無駄時間 異常接近回数 特許 規格 プログラム著作権 CAEP: Committee on Aviation Environmental Protection RTCA: Radio Technical Committee for Aviation SC: Special Committee WTSG: Wake Turbulence Study Group IGWG: International GBAS Working Group EC: European Commission 7

2.2 DREAMS プロジェクトの方針 ( 研究開発体制 ) 効率的な技術開発 開発した技術の受け取り手を踏まえた研究開発体制を構築 共同研究 公募研究先 技術の実証 評価 受け取り手 東北大 ( 流体研 ) 阪大 東工大 京大 ( 防災研 ) 東大 岐阜大 ( 高次救命治療センター ) チュラロンコン大学 学 ( 大学 ) 航空機メーカ (FHI, KHI) エアライン (JAL ANA) アビオメーカ ( 多摩川精機, ナビコムアビエーション ) IT メーカ (VRTC) 観測機器メーカ ( 東芝 三菱電機 住友電工 ソニック ) 産 文科省第 4 期科学技術基本計画航空科学技術委員会 JAXA DREAMS プロジェクト 国土交通省航空局交通管制部 CARATS 推進協議会 総務省消防庁 神戸市 国交省気象庁観測部官 ( 独 ) 電子航法研究所 ( 消防庁 ) 消防研究センター DLR( ドイツ航空宇宙センター ) ( 財 ) 航空環境研究センター ( 財 ) 小林理学研究所 ( 独 ) 情報通信研究機構 学 ( 研究機関 ) 技術成果の受け取り手 共同研究 公募研究先 8

2.2 DREAMS プロジェクトの方針 ( プロジェクト日程 ) CARATS 意思決定タイミング時期に併せた計画とし 計画通りに研究開発を終了 注 1: CARATS... ICAO( 国際民間航空機関 ) の グローバル ATM 運用概念 に基づき 航空局が我が国の 2025 年の航空交通システムのあり方を定めた長期ビジョンの名称 注 2: CARATS 意志決定... JAXA の研究開発成果に基づき国際基準としての提案もしくは国内基準としての採用を CARATS 協議会が我が国として意志決定する 1 では気象情報 2 では情報伝達 ( 防災 ) 衛星航法 3 管制 運航 運用手法の高度化の導入に関する意思決定がなされる予定 9

2.3 DREAMS プロジェクトにおいて開発した技術 (1/2) 航空機の着陸進入フェーズに関連する以下の技術課題に関する研究開発を実施した 後方乱気流 低層風擾乱の予測と管制最適化を実現する気象情報技術 社会実装 騒音暴露の予測と経路最適化を実現する低騒音運航技術 電離圏異常時の航法信頼性を維持する高精度衛星航法技術 曲線進入に対応した経路 手順 制御則を確定する飛行軌道制御技術 衛星航法の利用性向上 局所的な電離圏異常 ( プラズマバブル ) 高精度衛星航法技術 電離圏異常時の航法信頼性維持 高信頼航法情報 飛行軌道制御技術 曲線進入に対応した手順 制御則 気象情報技術 後方乱気流 低層風擾乱の予測と管制最適化 低騒音運航技術 騒音暴露の予測と経路最適化 航法 軌道制御 気象 低騒音 機上搭載 曲線進入騒音暴露 非最適 最適 気象観測 解析システム 曲線精密進入の実現 管制間隔短縮による離着陸容量拡大 後方乱気流 GBAS 管制システム 管制指示 直線進入騒音暴露 経路指示 低層風擾乱 運航障害低減による就航率向上 交通量増大等に対する騒音暴露減少 ミッション目標 10

2.3 DREAMS プロジェクトにおいて開発した技術 (2/2) 航空機の防災時の運航に関し 以下の技術課題に関する研究開発を実施した 救援航空機の情報共有と最適運航管理を実現する防災 小型機運航技術 社会実装 情報入出力 ( 機上 ) 防災 小型機運航 救援航空機の情報共有と最適運航管理 情報入出力 ( 地上 ) 自治体 中央省庁 情報共有 被災地運航管理 広域応援運航管理 データサーバ 迅速 最適な任務割当飛行経路の最適化 迅速 最適な広域応援飛行経路の最適化 捜索 救助 空中消火 防災拠点 非被災地 物資 人員輸送 被災地 救急 救急病院 基幹防災拠点 ミッション目標 11

循環強度 [m 2 /s] 水平位置 [m] 高度 [m] 3. DREAMS プロジェクトにおける技術実証 評価 (1/5) 後方乱気流モデルの検証 大型機が離発着する成田空港 B 滑走路を対象に 後方乱気流の計測を四季にわたり実施 後方乱気流のデータ (11705 個 ) を取得し ( 世界最大規模 ) 後方乱気流パラメータの基準確率分布の作成 検証を実施 観測地点には プレハブを設置 プレハブ屋上にライダ プレハブ内に飛行データ等の計測システムを設置 フィールド試験により得られた後方乱気流データに基づき 遭遇リスク見逃し確率 1.0 10-3 以下の後方乱気流モデルを構築 検証した ライダ 精度が保証された後方乱気流モデルに基づく空港管制最適化アルゴリズムを開発 経過時間 [ 秒 ] 経過時間 [ 秒 ] 経過時間 [ 秒 ] 12

3. DREAMS プロジェクトにおける技術実証 評価 (2/5) 低層風擾乱の実証 冬期に低層風擾乱が発生しやすい庄内空港に低層風擾乱アドバイザリシステム (LOTAS) を展開し 運航障害予測をリアルタイムで実証 パイロット評価を実施 運航障害予測結果をパイロットに伝達することで 運航の効率化 安全確保に貢献 13

3. DREAMS プロジェクトにおける技術実証 評価 (3/5) 低騒音運航技術の実証 1 騒音伝搬に対する気象影響モデルの検証 基準音源を係留気球に懸吊し, 空対地伝搬特性を音源特性から独立して計測して予測精度を検証 2 騒音予測モデルの検証 成田空港滑走路進入経路下において エアライン機の騒音を多点同期計測し 騒音予測プログラムの予測精度の検証を実施 係留気球を用いた空対地伝搬特性計測試験 正確に航空機からの騒音暴露を予測することで 騒音被害を最小とする飛行軌道生成アルゴリズムを開発 L AE ( 単発騒音暴露レベル ) の例 ( 左 : 実測, 右 : 予測 ) 14

3. DREAMS プロジェクトにおける技術実証 評価 (4/5) 高精度衛星航法技術の実証 電離圏異常環境下における飛行試験により GPS 受信補強技術の有効性を技術実証 GPS による高信頼性航法を実証した JAXA s Exp. Jet Plane GBAS 受信機 Rockwell Collins MMR GNLU-930- redlabel Cessna Citation Sovereign 実験用航空機 MuPAL-α GPS/INS (RLG) 多摩川精機 GPS 信号の利用性の改善を確認 飛行軌道制御技術の実証 実験用航空機 MuPAL-αにより GBAS 実験局からの信号に基づく着陸進入を技術実証 GBAS を利用した曲線進入を実証し 柔軟な空港運用の実現性を示した 飛行履歴 GBAS 地上局 曲線進入 直線進入 (ENRI 殿との共同研究により飛行実験を実施 ) 15

3. DREAMS プロジェクトにおける技術実証 評価 (5/5) 防災 小型機運航技術の実証 防災訓練への参加を通じ 防災 小型機運航技術 (D-NET) の有効性を実証 防災訓練に基づくシミュレーションにより 救援任務達成回数が最大約 3 倍となることを確認 近畿ブロック合同訓練における実証実験の実施状況 16

4. まとめ DREAMS プロジェクトは 国土交通省航空局殿 CARATS 施策との連携のもと 大規模な実証 評価試験を実施し すべての目標の達成を確認して終了しました プロジェクト期間中に総務省消防庁殿 集中管理型消防防災ヘリコプター動態管理システム (D-NET 対応 ) の運用が開始される 新しい空港風情報 (ALWIN) が 気象庁への技術移転を経て H28 年度より成田 羽田空港での運用が開始されることが決定される等 早期に成果の実用化を実現することができました プロジェクト終了後は 成果のフォローアップとして CARATS 施策への貢献を継続し 国際規格団体等へ国際基準として成果技術の提案を継続する計画です プロジェクトの実施にあたり 多大なるご支援をいただいた国土交通省航空局殿 電子航法研究所殿をはじめ関係機関の方々に感謝申し上げます 17