委託研究の遂行のために直接的に必要な経費であるか 間接経費での支出が妥当な経費ではないか 経済性 効率性の観点から 発生した経費の額が妥当であるか 年度の区分が適切であるか 上記について 証拠書類等により客観的に説明できるか 委託研究費の使途に係る国民へ説明責任 科学研究費補助金を受給している研究機

Similar documents
国立研究開発法人科学技術振興機構 共通 1 大学等

科学研究費補助金Q&A

注 : 平成 年度募集研究種目 国際的に評価の高い研究の推進 研究費の規模 / 研究の発展 H には 新たに基盤研究 (B) 若手研究 (A) の 種目に基金化を導入 若手研究 9 歳以下 ~ 年 (A) 500~,000 万円 (B) ~500 万円 研究活動スタート支援 年以内年間 50 万円以

謝金等 委託研究費から人件費を措置している研究員が産前産後休暇 ( 有給 ) を取得する予定であるが 当該期間の人件費を委託研究費から支出することは可能であるか 産前産後休暇 ( 有給 ) について 通常発生し得る他の有給休暇と特段の区別は設けていません 各研究機関の規程に沿って適切に

I 1. 旅費 交通費 < 基本的な考え方 > 研究員 研究員に随行する 補助員 及び 外部依頼した専門家 が 研究に必要な情報収集や各種調査を行うための旅費 及び研究に要する検討会議や打ち合わせのための旅費 ( 当該旅行区間の旅行運賃 滞在費 ) 連名契約における 業務実施者 (P.29) が 検

国立水俣病総合研究センター 競争的研究費の内部監査実施要領 平成 30 年 3 月 30 日 ( 目的 ) 第 1 条この要領は 国立水俣病総合研究センター競争的研究費の適正な運営 管理及び不正防止に関する規程 平成 30 年 4 月 1 日決定 に基づき 国立水俣病総合研究センターにおける競争的研

科研費の使用について 平成 30 年 6 月 15 日 ( 金 ) 平成 30 年 6 月 21 日 ( 木 )

<4D F736F F D20288B4B92F650298EE58C765F8BC696B188CF91F582CC8AEE8F8082C982C282A282C42E646F63>

共同事業体協定書ひな形 ( 名称 ) 第 1 条この機関は 共同事業体 ( 以下 機関 という ) と称する ここでいう 機関 は 応募要領の参加資格に示した共同事業体のことであるが 協定書等において必ず 共同事業体 という名称を用いなければならない ということはない ( 目的 ) 第 2 条機関は

工事費構成内訳書の提出について ~ 法定福利費の明示が必要になります ~ 平成 29 年 12 月 6 日 中日本高速道路株式会社

委託業務事務処理マニュアル_本文_三校.indd

2 第 2 4に定める事業 (1) 子供食堂実施者は子供食堂を実施する場所が位置する都内区市町村に交付申請書類を提出する (2) 区市町村は子供食堂実施者からの申請書を取りまとめて知事に提出する 第 6 変更交付申請及び変更交付決定 1 この補助金の交付決定後の事情等により 申請内容を変更して追加交

- 目次 - 1. プログラムの趣旨等について 1 頁 2. 申請条件等について 1 頁 3. 申請書類について 3 頁 4. 支援経費について 4 頁 5. 渡航計画について 7 頁 6. 採択後の手続き等について 8 頁 7. 平成 27 年度以前の採択プログラムの取り扱い等について 9 頁 こ

H30検討用:H30FAQ(統合版)0313

松本市補助金交付規則 昭和 37 年 7 月 27 日規則第 16 号改正昭和 45 年 9 月 12 日規則第 31 号昭和 53 年 12 月 8 日規則第 25 号昭和 63 年 4 月 1 日規則第 18 号 ( 目的 ) 第 1 条この規則は 法令又は条例等に特別の定めのあるもののほか 補

【01-1】H28末〆通知(案) ver

平成17年度財団法人東京都体育協会に対する補助金交付要綱

< F2D E95E CC816988C482CC A2E6A>

<4D F736F F D C5F96F182AA C5979A8D C82C682C882C182BD8FEA8D8782CC95F18F5690BF8B818CA082CC8B4182B782A45F8DC48F4390B3816A834E838A815B83932E646F6378>

< F2D95CA8E86362D B5A8F708E9197BF8DEC90AC8BC696B1>

科学研究費補助金申請(応募)に関するQ&A

法定福利費の明示について 1 社会保険等未加入対策 建設業者の社会保険等未加入対策として 社会保険等への加入を一層推進していくためには 必要な法定福利費が契約段階でも確保されていることが重要です 建設工事における元請 下請間では 各専門工事業団体が法定福利費を内訳明示した 標準見積書 を作成しており

H30検討用:H30FAQ(統合版)0313

Microsoft Word - ④別紙3_研究経費の取扱区分 H P82-86

科学技術人材育成費補助金 ( 国際的な活躍が期待できる研究者の育成 ) 取扱要領 平成 30 年 4 月 1 日規程第 28 号 ( 通則 ) 第 1 条独立行政法人日本学術振興会 ( 以下 振興会 という ) が交付する科学技術人材育成費補助金 ( 国際的な活躍が期待できる研究者の育成 )( 以下


小児医療施設施設整備費補助金交付要綱


日本基準基礎講座 有形固定資産

保健福祉局地域福祉課


復興市街地再開発地域事業所開設支援事業 助成金申請書

SATREPS 公募説明会資料 2018 年 9 月独立行政法人国際協力機構 (JICA) 社会基盤 平和構築部国際科学技術協力室 1

静岡市スポーツ競技大会出場補助金交付要綱(案)

3 事業の必要性 (1) 地域の状況 (2) 利用予定者数 確保策 就労継続支援 B 型の新設については 利用予定者名簿を添付すること 確保策は具体的に記載すること ( 日中活動系サービス 児童発達支援 放課後等デイサービスの場合 ) 4 訓練や作業の具体的な内容 ( 様式任意 ) 多機能型の場合は

補助条件(基盤研究等)

<4D F736F F D E64976C8F91817A B7B8E73959F8E F41984A8BC696B18A4A91F D F8E968BC68BC696B18E6

様式第 4-( 日本工業規格 A 列 4 番 ) 第 号 平成年月日 殿 国土交通大臣 印 平成年度地域公共交通確保維持改善事業費補助金 ( 地域公共交通バリア解消促進等事業 ) 交付決定通知書 平成年月日付け第号で申請のあった 平成年度地域公共交通確保維持改善事業費補助金 ( 地域公共交通バリア解

<このような時は?(Q&A)>

費 複写費 現像 焼付費 通信費 ( 切手 電話等 ) 運搬費 研究実施場所借り上げ費 ( 研究機関の施設において補助事業の遂行が困難な場合に限る ) 会議費 ( 会場借料 食事 ( アルコール類を除く ) 費用等 ) リース レンタル費用 ( コンピュータ 自動車 実験機器 器具等 ) 機器修理費

管理規程(260401)

第4期電子公告(東京)

津市中小企業振興等関係事業募集要領

< F2D819A E518D6C8E9197BF817A8EFB8E7895EB8ECA>

<4D F736F F D A835E838A F81458AC48DB88EC08E7B977697CC E372E3189FC90B3816A2E646F63>

楽天証券ポイント利用規約

収益認識に関する会計基準

ネクストニッチトップ企業育成事業 公募要領 募集期間 令和元年 6 月 14 日 ( 金 )~7 月 26 日 ( 金 )(17 時必着 ) 申請書提出先 問合せ先 金沢市鞍月 1 丁目 1 番地 平成 25 年 5 月 石川県商工労働部産業政策課競争力強化推進グループ TEL:0

ロボットショップポイントサービス利用規約

(3) 補助事業若しくは間接補助事業が予定の期間内に完了しない場合又はこれらの事業の遂行が困難となった場合には 速やかにその旨を知事に報告してその指示を受けること (4) 補助事業の状況 補助事業の経費の収支その他補助事業に関する事項を明らかにする書類 帳簿等を備え付け これらを平成 31 年 4

<4D F736F F D F18D908E9696B1837D836A B2E646F63>

要綱

Microsoft Word - fcgw03wd.DOC

移行認定の申請書類目次

平成28年度子どものための教育・保育給付災害臨時特例補助金交付要綱

国際共同研究加速基金 ( 国際共同研究強化 (B)) の公募に係る FAQ 1. 趣旨及び対象について 問 1 日本国内で実施する国際共同研究も対象となるのか? 3 問 2 日本側研究者が海外の研究機関等に直接出向くこととなっているが 研究代表者が必ず海外に行かなければならないのか? 3 問 3 海

ステップアップ研究費応募要領

学内研究費案内

平成 28 年度 十和田市立地適正化計画策定業務委託に係る 公募型プロポーザル 提出書類様式集 提出様式 様式 -1 応募意志表明書 様式 -2 質問書 様式 -3 応募書類 様式 -4 5 年以内の同種又は類似の業務の実 績 業務実施体制 様式 -5(1)~(6) 配置予定の管理技術者等の経歴 手

現況報告書チェック表

(2) 支出について 支出全般について Q2-5 助成対象外経費 とは何ですか 助成活動に係る経費のうち 助成の対象とならない経費です 例えば 参加者の旅費や飲 食代などが該当します なお この経費には 参加費 補助金等 寄附金 自己資金を充て ることができます Q2-6 助成対象外経費 と 団体の

様式 Z-17 記入例 科学研究費助成事業 ( 基盤研究 (B)( 一般 )) 実績報告書 ( 収支決算等報告書 (2))( 平成 28 年度 ) 1 版 独立行政法人日本学術振興会理事長殿平成 29 年 5 月 31 日所属研究機関の - 本部の所在地東京都 区 研究所属研究機関 大学

(1,000 円未満切捨 ) に対して 1,000 円につき 1 ポイントを約定支払い日に 前条 1 項の区分にしたがい 本人会員 法人会員 ならびにコーポレート会員 ( 以下総称して 本会員 という ) に付与します 2. 会員が支払い方式として 2 回払いを指定した場合 ショッピングサービス利用

2 低入札対策の拡充

Microsoft Word - 2-1 契約書

『KDDIまとめてオフィス』重要事項

保健福祉局地域福祉課

10 解説 p1 ⑵⑶ ⑷ 11

<4D F736F F D F8089EF8C768AC48DB8837D836A B B95B6816A E646F63>

私立幼稚園教育振興補助金交付要綱 ( 趣旨 ) 第 1 県は, 私立幼稚園の教育条件の維持及び向上並びに私立幼稚園に在園する幼児に係る修学上の経済的負担の軽減を図るとともに私立幼稚園の経営の健全性を高め, もって私立幼稚園の健全な発達に資するため, 私立幼稚園における教育に係る経常的経費について,

( 別紙 1) 定期監査結果の取扱基準 ( 趣旨 ) 1 この基準は 定期監査の結果の評価及び区分の基準並びに報告及び通知の手続について定める ( 監査結果の区分 ) 2 定期監査の結果 改善 是正等を要すると認められる事項については その内容により次のとおり区分する (1) 指摘事項違法又は不当な

< 個人情報の取り扱いに関する重要事項 > お客様の情報の取り扱いについて下記事項をご確認のうえお申し込みください なお 個 人情報の取り扱いに関する内容の全文は カード送付時に会員規約 ( 第 2 章 ) としてあら ためてお届けします 1. 個人情報の収集 保有 利用株式会社親和銀行 ( 以下

平成27年度事業計画書

平成14年度財団法人東京都歴史文化財団

( 補助対象者 ) 第 3 条補助の対象となる中小企業者等は 次に掲げる要件を満たすものとする ただし 同様の補助金を既に受けたものは対象外とする ( 1 ) プロジェクトのウェブサイトでの公開等 仲介事業者が提供するサービスの利用に必要な契約を仲介事業者と締結していること ( 2 ) 県内に本店又

事務連絡 平成 26 年 4 月 23 日 各実施機関実施責任者殿 各実施機関事務連絡担当者殿 文部科学省科学技術 学術政策局 人材政策課 科学技術人材育成費補助金により雇用する研究者等に係る人件費の取扱いについて 旧科学技術振興調整費 ( 以下 旧調整費 という ) の課題を実施する研究者等の人件

< F2D D8791CC817995D28F578CE B38CEB94BD8966>

Microsoft Word - å§flè¨Šå¥‚ç´—æł¸_éłłå½¢.docx

公益財団法人山梨県林業公社分収林事業支援補助金交付要綱 ( 通則 ) 第 1 条公益財団法人山梨県林業公社分収林事業支援補助金 ( 以下 補助金 という ) の交付については 山梨県補助金等交付規則 ( 昭和 38 年山梨県規則第 25 号 ) に定めるもののほか この要綱の定めるところによる (

( 別紙 1) 補助対象経費 公募要領第 4 に定める補助対象経費は 次の費目ごとに整理するものとする 1. 補助対象経費 備品費 費目細目内容注意点 本事業を実施するために直接必要な試験 調査備品の経費 ( ただし リース レンタルを行うことが困難な場合に限る ) 事業費 通信運搬費 本事業を実施

ネットワーク保守サービス 契約約款 2016 年 4 月 関西国際空港情報通信ネットワーク株式会社

Microsoft Word - ★HP版平成28年度検査の結果

平成 25 年 9 月 2 日制定 京都市 JR 奈良線高速化 複線化第二期事業費補助金交付要綱 ( 趣旨 ) 第 1 条この要綱は,JR 京都駅と京都府南部地域を結ぶ広域交通網であるJR 奈良線の充実と, 沿線住民の利便性の向上等を図るために実施するJR 奈良線の高速化 複線化第二期事業 ( 以下

柔軟で弾力的な給付設計について

< D AC48DB C88B BE2836C C888E5A8F B835E2E786C73>

「資産除去債務に関する会計基準(案)」及び

1. 外注費 委託業務の遂行に必要な 加工 分析等の請負外注に係る経費 使用する期間が 1 年未満の物品の製作を請負外注する場合 通訳 翻訳 校正等の業務請負 ( 業者請負 ) にかかる経費 当該委託事業で取得し当該委託業務の実施に直接必要な法定点検 定期点検及び日常のメンテナンス等に要した経費 (

2. 提出資料一覧表 落札予定者に求める提出資料は 要請書に示す調査区分 ( 基本調査または重点調査 ) に応じて下表に を付している内容とする なお 調査区分が 基本調査 の場合は 3 頁 ~4 頁に基づき作成すること 調査区分が 重点調査 の場合は 5 頁 ~7 頁に基づき作成すること 様式番号

コミュニティビジネス立ち上げ推進事業実施要領 ( 趣旨 ) 第 1 秋田県 ( 以下 県 という ) は コミュニティビジネス ( 地域の抱える課題を地域住民が担い手となってビジネスの手法を活用して解決していく事業活動 ) を行う事業者の当該事業の立ち上げに要する経費につき 予算の範囲内において当該

パートタイマー就業規則

伝統工芸複製助成申請書等の記入要領 第 1 事業助成申請書 ( 別記様式 1) 1 申請日書類の作成日又は郵送日 持参日のいずれか遅い方の日付を記入して下さい また 書類作成にあたっては 提出期限 ( 助成事業申請募集時に示される 募集 申請期間 内 ) について留意して下さい 2 申請者 (1)

< F2D E382E32348DC58F4988F38DFC8CB48D65817A4832>

平成 30 年度新潟県自殺対策強化月間テレビ自殺予防 CM 放送業務委託契約書 ( 案 ) 新潟県 ( 以下 甲 という ) と ( 以下 乙 という ) とは 平成 30 年度新潟県自殺対 策強化月間テレビ自殺予防 CM 放送業務について 次の条項により委託契約を締結する ( 目的 ) 第 1 条

<4D F736F F D AD B81468E848A778D7390AD89DB817A95B C88A7791E590628F8A8A8D8A778D5A C82AA8D7382A

( 趣旨 ) 第 1 条 土地開発公社派遣職員人件費補助金交付要綱 知事は 山梨県土地開発公社 ( 以下 公社 という ) が行う公共用地 公用地 等の取得 管理 処分等を円滑に進め もって地域の秩序ある整備と県民福祉の増進に資するため 公社に派遣した山梨県職員の人件費等に対し 予算の範囲内で補助金

PowerPoint プレゼンテーション

「楽天トラベル」決済代行サービス利用規約

上市町ペレットストーブ導入促進事業補助金交付要綱 ( 趣旨 ) 第 1 条この要綱は 上市町補助金等交付規則 ( 平成 2 年上市町規則第 2 号 以下 規則 という ) 第 21 条の規定に基づき 上市町ペレットストーブ導入促進事業補助金 ( 以下 補助金 という ) の交付に関し必要な事項を定め

補助事業者 研究代表者及び研究分担者所属研究機関氏名 部局 職名 同一機関に所属する補助事業者の間接経費譲渡額は 合計額のみを記入してください 間接経費の交付申請書に記譲渡額載の補助金額 13,000,000 13,000,621 5,500,000 大学 学部 准教授 20234

1 検査の背景 (1) 日本年金機構における個人情報 情報システム及び情報セキュリティ対策の概要厚生労働省及び日本年金機構 ( 以下 機構 という ) は 厚生年金保険等の被保険者等の基礎年金番号 氏名 保険料の納付状況等の個人情報 ( 以下 年金個人情報 という ) について 社会保険オンラインシ

Transcription:

国立研究開発法人科学技術振興機構 1

委託研究の遂行のために直接的に必要な経費であるか 間接経費での支出が妥当な経費ではないか 経済性 効率性の観点から 発生した経費の額が妥当であるか 年度の区分が適切であるか 上記について 証拠書類等により客観的に説明できるか 委託研究費の使途に係る国民へ説明責任 科学研究費補助金を受給している研究機関は 委託研究費の使途に関して事務処理説明書に記載のない事項について 各研究機関における科学研究費補助金の取扱いに準拠することが可能 2

H27 年度新規採択決定の連絡を受けた 新規契約開始予定日 ( 研究開始日 ) は H27 年 10 月 1 日 調達まで時間のかかる 高額調達案件の仕様策定委員会を 研究開始日より前の日付で開催してもよいか ( 業者との契約締結は 委託研究契約締結後 ) 仕様書作成や見積書の取得等 業者との契約締結までの発注準備等を 委託研究開始日 (= 委託研究契約締結日 ) より前から進めることは 先に作成された研究計画が JST より承認されている前提で可能 委託研究契約締結までは 当該予算が文書で保証されていないことに留意が必要 参考 : 期ずれ等説明資料 平成 26 年度戦略的創造研究推進事業委託研究契約に係る書類 大学等 :http://www.jst.go.jp/kisoken/contract/h26/a/setsu/h26a103setsu141205.pdf :http://www.jst.go.jp/kisoken/contract/h26/c/setsu/h26c103setsu141205.pdf 3

委託研究に必要な研究実施場所を研究機関内で得られず 外部の研究専用施設を賃借 委託研究の終了にあたり 当該研究実施場所の賃借契約を解約 原状回復工事を行う必要があるが 直接経費からの支出が可能であるか 直接経費からの支出が可能 本年度中に工事を完了させる必要がある 参考 事務処理説明書大学等 :P13 :P12 [4] 研究実施場所借上経費について 当該委託研究に直接必要であり 専ら使用される研究実施場所については 借上経費の支出が可能です 研究機関は 研究実施場所の必要性や借上経費の妥当性について適切に判断の上 支出してください なお 対象となる施設が研究機関所有の場合 その使用料の算出にあたっては 利用規則等の規程に従う等 算出根拠を合理的に説明し得る方法により行ってください ( のみ ) 研究実施場所借上経費の計上を行う場合には 経費の算出根拠を明らかにした証拠書類を整備し 収支簿の提出が必要な機関においては 収支簿に添付して提出してください ( 様式任意 ) 4

委託研究に係る観測機器及び他の研究で使用している機器を設置している土地を賃借している 当該賃借料を 研究実施場所借上経費 として計上するにあたり 直接経費からの支出が可能であるか 委託研究に係る観測機器が占有している土地面積を 他の研究で使用している機器の占有面積と明確に区分できる場合は 委託研究に係る観測機器を占有している土地面積分の賃借料について 按分計上が可能 他の研究で使用している機器の占有面積に係る賃借料について 間接経費の指針に沿ったものであることを前提として 間接経費からの支出は可能 5

委託研究に係るとして 実験室に設置する以下の物品を直接経費から支出してよいか 事務机と椅子 サイドキャビネット ( 実験に関わる作業やデータ処理用 ) クリアホルダー ( 研究に係る書類整理用 ) FAQ5001 も参照 当該事務機器や消耗品が他の業務と共用で使用されるものであれば 直接経費からの支出は認められない 但し 当該委託研究に直接的に必要であり 研究実施場所において委託研究のために専ら使用するものであれば 汎用的な事務機器や消耗品であっても 直接経費から支出することが可能 以下を目的とする支出について 直接経費からの支出は認められない 自己啓発や個人的な利用 福利厚生を目的とする支出 研究室の共用品 福利厚生や職場環境の向上を主目的とする支出 6

翌事業年度の用務のための航空券を当事業年度内に購入する必要がある場合 直接経費から支出してよいか FAQ2002 を参照 契約期間中に予定される委託研究に係る旅費を あらかじめ研究機関の規程に基づき立替払いを行い 当該旅行等が発生した年度の直接経費から支出することが可能 当該旅行が翌事業年度に行われるのであれば ( 立替払いを当事業年度に行った上 ) 翌事業年度の直接経費に計上 7

シンポジウム開催のため 招へい旅費を委託研究費から支出した 当該旅費支出後 大型台風が接近し 参加者の安全を優先し 当該シンポジウムを中止せざるを得ない状況となった 購入済の航空券代等のキャンセル料が発生するが 当該キャンセル料も直接経費から支出してよいか FAQ4001 を参照 キャンセル料については天災等の真にやむを得ない事情の場合 研究機関の規程の範囲内で直接経費からの支出が可能 単なる事務手続き上の誤りや自己都合による場合は認められない 8

海外から研究者を招へいする予定であったが 先方の特別な理由で急遽来日が取りやめとなった 航空券は研究機関で購入済であり キャンセルすることにより 15 万円程のキャンセル料が発生 当該キャンセル費用を 直接経費から支出することは可能か キャンセル料について 一般的には天災等の真に止むを得ない理由であれば 直接経費からの計上が認められ 支出が可能 具体的な個々の事案の適否については 各機関の規程の範囲内で 各機関において適切に判断 なお 事務手続き上の誤りや自己都合による場合には 支出することは認められない 9

過年度において 研究参加者一覧 に記載のない者に 旅費を支出していたことが判明 研究参加者一覧に遡っての追加は可能か それとも 該当旅費を JST に返還する必要があるか FAQ2003 を参照 本来 事前に 研究参加者一覧 に旅費を支出する可能性のある研究参加者を記載しておくべきであり 遡っての登録の是非については 参加実態等に鑑み個別に調整 ただし 一時的 (3 ヶ月未満 ) な参加者に旅費を支払う場合 研究計画書 ( 研究参加者一覧 ) への登録の省略が可能 10

委託研究の成果発表及び情報収集を目的として 海外で開催される国際会議に研究参加者 ( 大学院生 : 教育目的ではない ) の旅費支出を検討中 国内の関連学協会が募集する 学生や若手研究者対象の渡航費用援助に採択されたため 当該援助額を差し引いた金額を直接経費から支出したい 事務処理説明書には 合算使用の制限が記載されているが 上記の支出は可能であるか 当該援助額を差し引いた金額を直接経費から支出することは可能 事務処理説明書に記載の 合算使用 とは 本事業と他の事業の用務を合わせて 1 回の出張を行う場合 であるため 今回のような委託研究に係る用務の支出に 委託研究費と他制度の資金を合わせて支出する場合とは状況が異なる ( 委託研究費からみて 自己負担と同様 ) なお当該旅費の支出にあたっては 引き続き研究機関の規程に沿って適切に計上 11

セミナー講演のため外国人講師を招へいし 空港まで迎えに行く予定 委託研究遂行上の必要な事由として 当該送迎に係る交通費を直接経費から支出することは可能か 空港まで迎えにいくことの妥当性 必要性 についての説明責任が果たされることを前提に 直接経費での支出が認められる 12

耐用年数経過後に買い取り とあるが 耐用年数は何年間であるのか 有償賃貸借金額は どのように計算されるのか 買い取りを実施する場合の金額は どのように計算されるのか 開発研究用減価償却資産の耐用年数表に基づき 多くの研究機器は 4 年で設定 貸借料は原則として 研究終了時の直近に発生した固定資産税相当額に消費税を加算した額を年間貸借料として 研究終了の翌日より貸借契約を開始 買い取りの場合 原則として 固定資産税算出時の評価額に物価指数を考慮したものに消費税を加算した額 13

直接経費で海外より調達した物品について 国際宅配便業者から関税の請求を受けた 当該関税を 直接経費から支出することは可能であるか 委託研究に直接的に必要で かつ他の関税と区分することが可能な場合 直接経費 ( 物品費 ) から支出することが可能 ( 参考 ) パスポート : 有効期間中に 委託研究以外の目的で使用されることがないと証明することが困難と考えられるため 支出不可 ビザ :1 回のみで 委託研究のみに使用することが明確であれば支出可能 複数回入国が可能な場合は 支出不可 印紙税 固定資産税等は 管理事務の必要経費として 間接経費からの支出が妥当 (FAQ4006) 14

学会出席にあたり 参加費 外国旅費の他に 学会に入会していることが必須となっているため この場合 当該年会費を直接経費から支出することは可能であるか たとえ学会の会員に入会していることが当該学会出席のために必須であるとしても 当該会員となることで 委託研究と関係なく享受できる利益や権利が 研究者個人や研究機関に付与されるものであれば 当該年会費を直接経費から支出することは認められない 15

学会参加費に昼食代が含まれており 参加費と昼食代の内訳は明示されず不明 通常このような場合には 旅費の日当を減額調整するか 学会参加費の立替払い請求時に 当該昼食代を除く金額を本人に支給して立替金を精算することになる 今回 学会参加者は 学会の昼食を取らず 別に個人負担で昼食を取った 学会参加費から昼食代相当額を減額せず 学会参加費全額を立替請求してきている 昼食代を含む学会参加費全額を直接経費から支出することは可能か FAQ4004 に記載の通り 学会参加費に懇親会費が含まれており ( 切り分け不可能 ) 総額での支払いを必要とするものについては 研究機関の規程の範囲内で何らかの合理的な考え方 ( 旅費支払いを行っている場合には日当等の食事相当額を控除すること 会議費等の機関内の支給基準を準用すること等 ) に基づき 過剰な支払いとならないよう適切に判断 なお 学会参加費と不可分なレセプション等が当該研究に関する活動の一環であり 供される食事も極めて軽微であると研究機関が判断する場合には 学会参加費と一括して直接経費より支出することを妨げない 学会参加費に昼食代が含まれているにも関わらず 別に個人負担で昼食を取ったことをもって 上記 FAQ 記載の控除等の措置が不要と判断するのは合理的とは考えにくい 16

研究開発要素を含まない検査業務をチーム外の企業に請負として発注する予定 当該請負業者において知的財産権が生じた場合 当該知的財産権の帰属等の取扱いについて 研究機関と請負業者との間で共同研究契約を取り交わすなどの対応を取ればよいか 研究開発要素を含まない請負業務を第三者に発注することが認められているが 当該請負業者において知的財産権が生じ得るということで もはや業務の請負ではなく 委託研究への参画という趣旨であるのかとも拝察 仮に請負業務とした場合でも以下の点が不明 研究開発要素を含まない請負業務で なぜ知的財産権が発生するのか 研究開発要素を含まない請負業務として発注する場合 どのような仕様書となるのか ( 一般論として 発明部分を請負業務の仕様として明記できるなら そもそも発明にならないのでは ) 本件 単に研究機関と当該請負業者との関係だけでなく 研究チームの体制の再構築 ( 主たる共同研究者の追加又は研究機関への研究参加者の追加 ) に係る事項になるようにも見受けられる その場合は JST の研究推進に係る領域担当に当該請負業者の役割分担や研究構想等を相談することが必要 17

研究担当者から 研究遂行上必要なため 臨床発達心理士 の資格を取得したいとの問い合わせを受けた 当該資格の認定審査料を直接経費から支出することは可能であるか 本資格は 委託研究以外の研究にも活用でき 又 5 年ごとの資格更新が必要 資格取得に係る認定審査料について 研究担当者個人の権利となるものと考えられるため 直接経費からの支出は認められない 間接経費からの支出をも否定するものではない 18

終わりに 19