調査結果の概要 1. 自社チャンネルの加入者動向については消極的な見通しが大勢を占めた自社チャンネルの全体的な加入者動向としては 現状 では 減少 (50.6%) が最も多く 続いて 横ばい (33.7%) 増加 (13.5%) の順となっている 1 年後 についても 減少 (53.9%) 横ばい

Similar documents
調査結果の概要 1. 自社チャンネルの加入者動向について 横ばい との見方が拡大自社チャンネルの全体的な加入者動向としては 現状 では 減少 (40.0%) が最も多く 続いて 横ばい (35.6%) 増加 (23.3%) の順となっている また 1 年後 については 横ばい (41.1%) が最も

報通信の現況 コンテンツ市場の動向 マルチユース市場の内訳をみると 映像系コンテンツ 1 兆 4,243 億円の主な内訳は 地上テレビ番組が 5,074 億円 映画ソフトが 4,884 億円 衛星 CATV 番組が 3,530 億円となっている 音声系コンテンツの内訳は 音楽ソフトであり 1,353

平成 25 年 3 月 19 日 大阪商工会議所公益社団法人関西経済連合会 第 49 回経営 経済動向調査 結果について 大阪商工会議所と関西経済連合会は 会員企業の景気判断や企業経営の実態について把握するため 四半期ごとに標記調査を共同で実施している 今回は 2 月下旬から 3 月上旬に 1,7

世帯収入 DI 大幅な改善現在の 世帯収入 DI ( 増えた やや増えた ) と回答した割合から 減った やや減った と回答した割合を引いた値 ) は で前回 (11 年 6 月 :-24.6) から +6.8 ポイント上昇した 震災後に混乱していた企業のサプライチェーンが回復し生産体制

Microsoft Word ミル消費報告2014

【別添3】道内住宅ローン市場動向調査結果(概要版)[1]

<4D F736F F D208B4C8ED294AD955C8E9197BF5F E92C08FE382B082CC8CA992CA82B52E646F6378>

目次 要旨 1 Ⅰ. 通信 放送業界 3 1. 放送業界の歩み (1) 年表 3 (2) これまでの主なケーブルテレビの制度に関する改正状況 4 2. 通信 放送業界における環境変化とケーブルテレビの位置づけ (1) コンテンツ視聴環境の多様化 5 (2) 通信 放送業界の業績動向 6 (3) 国民

メディア・ソフトの制作および流通実態に関する調査研究

世帯収入 DI 増えた と 減った 二極化の傾向現在の 世帯収入 DI ( 増えた やや増えた ) と回答した割合から 減った やや減った と回答した割合を引いた値 ) は - で前回 ( 年 6 月 :-8) から - ポイントとなりほぼ横ばいとなった 回答の内訳をみると やや増えた が + ポイ

ニュースリリース 農業景況調査 : 景況 平成 3 1 年 3 月 1 8 日 株式会社日本政策金融公庫 平成 30 年農業景況 DI 天候不順響き大幅大幅低下 < 農業景況調査 ( 平成 31 年 1 月調査 )> 日本政策金融公庫 ( 略称 : 日本公庫 ) 農林水産事業は 融資先の担い手農業者

(Microsoft Word - 01_\225\\\216\206.doc)

化繊輸入は 近年上昇を続けており 2016 年は前年比 10% 増の 43 万トンとなりました 素材別には ポリエステル F 長繊維不織布が中心ですが 2016 年はポリエステル S の輸入も大幅増となりました 化学繊維輸出推移 化学繊維輸入推移 生産が微減 輸出が横ばい 輸

社団法人日本生産技能労務協会

平成 24 年 5 月 1 日 問い合わせ先 国土交通省土地 建設産業局土地市場課課長補佐松本浩 係長長瀨裕太代表 : ( 内線 :30-214) 直通 : 土地取引動向調査 ( 平成 24 年 3 月調査 ) の結果について 1. 調査目的 本調査は

平成 23 年 11 月 17 日 問い合わせ先 国土交通省土地 建設産業局土地市場課課長補佐松本浩 係長塩野進代表 : ( 内線 :30-214) 直通 : 土地取引動向調査 ( 平成 23 年 9 月調査 ) の結果について 1. 調査目的 本調査

第 70 回経営 経済動向調査 公益社団法人関西経済連合会 大阪商工会議所 < 目次 > 1. 国内景気 2 2. 自社業況総合判断 3 3. 自社業況個別判断 4 4. 現在の製 商品およびサービスの販売価格について 8 参考 (BSI 値の推移 ) 11 参考 ( 国内景気判断と自社業況判断の推

平成 22 年 11 月 12 日 問い合わせ先 国土交通省土地 水資源局土地市場課課長補佐小酒井淑乃 係長塩野進代表 : ( 内線 :30-214) 直通 : 土地取引動向調査 (*) ( 平成 22 年 9 月調査 ) の結果について 1. 調査目

2017 年 2 月 27 日株式会社カカクコム 価格.com 生命保険 に関する調査結果を発表加入率は約 8 割 若年層ほど低い傾向 加入中の生命保険は終身タイプがトップ将来への不安?20 代の加入目的 老後保障 貯蓄 が他世代よりも高い結果に補償内容への理解度 十分理解できていない加入者が 53

IICP Institute for Information and Communications Policy 放送コンテンツの海外展開に関する現状分析 平成 26 年 4 月 総務省情報通信政策研究所

<8A C52E786C7378>

ECONOMY TOPICS

IR 活動の実施状況 IR 活動を実施している企業は 96.6% 全回答企業 1,029 社のうち IR 活動を 実施している と回答した企業は 994 社 ( 全体の 96.6%) であり 4 年連続で実施比率は 95% を超えた IR 活動の体制 IR 専任者がいる企業は約 76% 専任者数は平

注 1: 放送コンテンツ海外輸出額 : 番組放送権 インターネット配信権 ビデオ DVD 化権 フォーマット リメイク権 商品化権等の輸出額 注 2:2004 年度から 2009 年度までは 番組放送権のみの輸出額 2010 年度以降は番組放送権以外の輸出額を含む放送コンテンツ海外輸出額 なお 20

<4D F736F F F696E74202D C837282C98AD682B782E9837D815B F B835E91E688EA92652E707074>

PowerPoint プレゼンテーション

1 食に関する志向 健康志向が調査開始以来最高 特に7 歳代の上昇顕著 消費者の健康志向は46.3% で 食に対する健康意識の高まりを示す結果となった 前回調査で反転上昇した食費を節約する経済性志向は 依然厳しい雇用環境等を背景に 今回調査でも39.3% と前回調査並みの高い水準となった 年代別にみ

日本の放送コンテンツ海外輸出額の推移 1 日本の放送コンテンツ海外輸出額は 2010 年度以降 毎年増加を続けており 2015 年度には 億円となっている ( 対前年度比 58.0% 増 2010 年度の約 4.4 倍 ) 対前年度比で インターネット配信権が 146.7% 増と著しく増

目 次 調査結果について 1 1. 調査実施の概要 3 2. 回答者の属性 3 (1) 主な事業地域 3 (2) 主な事業内容 3 3. 回答内容 4 (1) 地価動向の集計 4 1 岐阜県全域の集計 4 2 地域毎の集計 5 (2) 不動産取引 ( 取引件数 ) の動向 8 1 岐阜県全域の集計

(Microsoft PowerPoint \201y\221\3461\216l\224\274\212\372_\225\361\215\220\217\221HP\224\305\201z.pptx)

景気見通し調査 ( 平成 25 年 3 月期 ) 調査結果 福井商工会議所 中小企業総合支援センター 調査の概要 当調査は 福井商工会議所管内の小規模事業所の短期的な景気動向を把握するため 毎年 3 月 6 月 9 月 12 月の年 4 回実施している 調査時期 平成 25 年 3 月 13 日 (

トラック運送事業の経営実態 全日本トラック協会は全国のトラック運送事業者 2,188 社 ( 有効数 ) の平成 25 年度事業報告書に基づき集計 分析した 経営分析報告書 ( 平成 25 年度決算版 ) をまとめた 全日本トラック協会が平成 4 年度から発行しているこの報告書は 会員事業者が自社の

2. 特別項目 : 耐久消費財の購入について (1) 購入したい商品 1 位は スマートフォン 生活家電も買い替え需要高い 回答者の世帯において最近 1 年間に購入した耐久消費財は 1 位 スマートフォン (31.9%) 2 位 ルームエアコン (2%) 3 位 LED 照明器具 (17.7%) だ

調査概要 (1) 調査対象 全国に居住する満 16 歳 69 歳の男 で インターネット利用者 ( 性年代別 都道府県別構成 を住 基本台帳に基づいて割り付けたインターネット利用者を対象に調査を実施し その回収標本に対する補正を ACR/Ex 調査結果 (( 株 ) ビデオリサーチ ) を用いて実施

2013(平成25年度) 確定拠出年金実態調査 調査結果について.PDF

<4D F736F F F696E74202D C83728E8B92AE8AC28BAB82C68E8B92AE91D C98AD682B782E9837D815B F B835E C837294D E89E695D2816A2E707074>

株式会社インプレス_ ニュースリリース添付資料

第2部

2) 親子関係 家族との生活に満足している について と の調査と比較した 図 12-2 に 示しているように の割合は 4 かとも増加傾向が見られた 日 本 米 中

生活衛生関係営業の景気動向等調査 平成17年7~9月期


2 累計 収入階級別 各都市とも 概ね収入額が高いほども高い 特別区は 世帯収入階級別に見ると 他都市に比べてが特に高いとは言えない 階級では 大阪市が最もが高くなっている については 各都市とも世帯収入階級別の傾向は類似しているが 特別区と大阪市が 若干 多摩地域や横浜市よりも高い 東京都特別区

「シニアのリアル調査」結果第三弾

01Newsletterむさしの7.indd

<8A C52E786C7378>

平成10年7月8日

目 次 [Ⅰ] 調査方法 2 [Ⅱ] 地域区分図 3 [Ⅲ] アンケート調査票 4~5 [Ⅳ] 第 2 回不動産市況 DI 調査結果の概要 6 [Ⅴ] 設問ごとの回答内訳 [-1] 設問 2,3( 住宅地価格 ) 7~9 [-2] 設問 2,3( 商業地価格 ) 10~12 [-3] 設問 2,3(

< E31328C8E8AFA816991E63389F1816A97B78D738E738FEA93AE8CFC92B28DB82E786C7378>

熊本商工会議所 製本第四四半期(HP・報道機関用)

平成22年7月30日

第 60 回法人企業景気予測調査 ( 平成 31 年 1-3 月期調査 ) 福島県の概要 平成 31 年 3 月 12 日財務省東北財務局福島財務事務所 調査要領 1. 調査の目的と根拠我が国経済活動の主要部分を占める企業活動を把握することにより 経済の現状及び今後の見通しに関する基礎資料を得ること

(Microsoft Word \224N\203\215\203V\203A\213\311\223\214\223\212\216\221.doc)

VOD市場調査結果のwebへの反映方法

2014(平成26)年度決算 確定拠出年金実態調査 調査結果について.PDF

1. ボーナスは定期的に支給されていますか? 年代累計で 奥さまは6 割強 ご主人は8 割強に定期支給 P.1 2. お互いに ボーナスの支給明細書 を見せていますか? あるいは お互いのボーナス支給額をご存知ですか? ボーナスの支給額を知らせる割合は 奥さま ご主人ともに微減 P.1 3. この夏

< 業種別 > D.I. 2 製造業主要判断 D.I. の推移 製造業 30/ /9 見込 /12 予想 < 製造業 > 当期 は 24.5( 前期比 +0.8) と景況感は横ばいであった

景気後退に伴う時間消費の変化に関するマーケティングデータ

Ⅱ 用語等の説明 今期の状況 来期の状況 前年同期 ( 平成 28 年 4~6 月期 ) と比べた今期 ( 平成 29 年 4~6 月期 ) の状況 前年同期 ( 平成 28 年 7~9 月期 ) と比べた来期 ( 平成 29 年 7~9 月期 ) の状況 前期平成 29 年 1~3 月期 来期平成

01Newsletterむさしの6月.indd

第7回DIレポート

参考資料 第 1 回メディア ソフト研究会参考資料 平成 21 年 11 月 20 日 総務省情報通信政策研究所調査研究部

「生活意識に関するアンケート調査」(第62回)の結果

第2部

モバイル違法実態調査2008

2017 年 9 月 8 日 このリリースは文部科学記者会でも発表しています 報道関係各位 株式会社イーオンイーオン 中学 高校の英語教師を対象とした 中高における英語教育実態調査 2017 を実施 英会話教室を運営する株式会社イーオン ( 本社 : 東京都新宿区 代表取締役 : 三宅義和 以下 イ

ポイント 1 スマートフォン広告費と PC 広告費の市場規模推移 ~ インターネット広告媒体費の 6 割をスマートフォン広告費が占める ~ 2016 年のインターネット広告媒体費は 1 兆 378 億円 ( 株式会社電通 2016 年日本の広告費 より ) その内 スマートフォン広告費は 6,476

モバイル端末市場動向調査レポート

ダイヤモンド就活ナビ 就職モニターアンケート

Newsletterむさしの12.indd


新規文書1

平成22年7月30日

Microsoft Word - meti-report

1. ボーナスは定期的に支給されていますか? 年代累計で 奥さまは6 割強 ご主人は8 割強に定期支給 P.1 2. お互いに ボーナスの支給明細書 を見せていますか? あるいは お互いのボーナス支給額をご存知ですか? ボーナスの支給額を知らせる割合は 奥さまは 7 割弱 ご主人は9 割弱 P.1

<4D F736F F F696E74202D C83728E8B92AE8D7393AE82C98AD682B782E992B28DB C E89E E8B92AE95D22E70707

スライド 1

目次 P. 1 調査の概要 P 年を振り返って P 年の展望 P 備えが必要 ( 経済的に不安 ) と感じること P 今 一番買いたいもの P お金の支払いをする際の決済方法 P 資産運用について

form

<4D F736F F F696E74202D E815B836C AE89E6947A904D B C98AD682B782E9837D815B F B835E2E707074>

図表 II-39 都市別 世帯主年齢階級別 固定資産税等額 所得税 社会保険料等額 消 費支出額 居住コスト 年間貯蓄額 ( 住宅ローン無し世帯 ) 単位 :% 東京都特別区 (n=68) 30 代以下 (n=100) 40 代

Microsoft Word - ₥+ èª¿æŁ»ï¼›ï¼“çŽºè¡¨å¾„èª¤åŁŠä¿®æŁ£.docx

活動状況調査

景気見通し調査 ( 平成 24 年 12 月期 ) 調査結果 福井商工会議所 中小企業総合支援センター 調査の概要 当調査は 福井商工会議所管内の小規模事業所の短期的な景気動向を把握するため 毎年 3 月 6 月 9 月 12 月の年 4 回実施している 調査時期 平成 24 年 11 月 30 日

PowerPoint Presentation

ニュースリリース 食品産業動向調査 : 景況 平成 3 1 年 3 月 2 6 日 株式会社日本政策金融公庫 食品産業景況 DI 4 半期連続でマイナス値 経常利益の悪化続く ~ 31 年上半期見通しはマイナス幅縮小 持ち直しの動き ~ < 食品産業動向調査 ( 平成 31 年 1 月調査 )> 日

I. 調査結果概況 景気判断 DI( 現状判断 ) は小幅に上昇し最高値を更新 仕入原価高止まりも客単価が上昇 10 月スーパーマーケット中核店舗における景気判断 49.1 と小幅に上昇し 2010 年 4 月の調査開始以降最高値を記録した 経営動向調査によると売上高 DI が 1.1 とはじめてプ

RTE月次レポート企画

「生活意識に関するアンケート調査」(第66回)の結果

3-1. 新学習指導要領実施後の変化 新学習指導要領の実施により で言語活動が増加 新学習指導要領の実施によるでの教育活動の変化についてたずねた 新学習指導要領で提唱されている活動の中でも 増えた ( かなり増えた + 少し増えた ) との回答が最も多かったのは 言語活動 の 64.8% であった

2016(平成28)年度決算 確定拠出年金実態調査結果(概要).pdf

「企業におけるオム二データ・オム二チャネル戦略に関する動向調査」 2014年9月4日

滋賀県内企業動向調査 21 年 1- 月期定例項目結果 1. 自社の業況判断 (1) 自社の業況判断 DI は 四半期連続のプラス水準を維持も は 四半期ぶりにマイナス水準に低下 1. の動向 ( 図 1-1) 今回の調査 (1 年 1- 月期 ) での自社の業況判断 DI は前回 (-9 月期 )

2. 利益剰余金 ( 内部留保 ) 中部の 1 企業当たりの利益剰余金を見ると 製造業 非製造業ともに平成 24 年度以降増加傾向となっており 平成 27 年度は 過去 10 年間で最高額となっている 全国と比較すると 全産業及び製造業は 過去 10 年間全国を上回った状況が続いているものの 非製造

電通、エネルギー自由化に関する生活者意識の変化を分析

01 年 月 1 人あたりオフィス面積の分布と推移 図表 1は 01 年の東京 区における 1 人あたりオフィス面積の分布で 中央値は.9 坪であった ( 半数のテナントは.9 坪より小さく 残りの半数のテナントは.9 坪より大きい ) 01 年 月 17 日 図表 1 1 人あたりオフィス面積の分

1 教育研修費用総額と従業員 1 人当たりの教育研修費用 (1)1 社当たりの教育研修費用総額 1 社当たりの教育研修費用総額は 2014 年度は予算額 5,458 万円 ( 前回調査 5,410 万円 ) 同実績額 4,533 万円 ( 同 4,566 万円 ) であり 2015 年度は予算額 5

企業物流短期動向調査 ( 日通総研短観 ) 調査結果 ( 抜粋 ) (2008 年 12 月調査 ) 2009 年 1 月 株式会社日通総合研究所 ホームページはこちら

スライド 1

3.HWIS におけるサービスの拡充 HWISにおいては 平成 15 年度のサービス開始以降 主にハローワーク求人情報の提供を行っている 全国のハローワークで受理した求人情報のうち 求人者からインターネット公開希望があったものを HWIS に公開しているが 公開求人割合は年々増加しており 平成 27

旅行市場動向調査について 一般社団法人日本旅行業協会 (JATA) では JATA 会員および中連協会員各社へ調査モニターへの登録を依頼し 会員 1,198 社社中 登録のあった 588 社を対象として 四半期ごとに 旅行市場動向調査 を実施し その結果を発表しております 旅行市場動向調査 は 現況

Transcription:

2017 年 7 月 18 日 多チャンネル放送研究所 所長音好宏 第 20 回 多チャンネル放送市場 事業者予測調査 結果発表 ネット配信系サービスへの 意識 と懸念が示される 多チャンネル放送研究所 ( 所長 : 音好宏 ) では 第 20 回目となる 多チャンネル放送市場 事業者予測調査 を実施しました 本調査は 同研究所が ( 一社 ) 衛星放送協会の正会員社の各チャンネルを対象に 多チャンネル放送市場の現状と見通しについて年 2 回実施しているものです 本調査では 現状 1 年後 2 年後 という 3 つの時点について 会員各社が多チャンネル放送市場の動向をどのように捉えているかを調べるものです 調査時点が 2017 年 6 月で 1 年後 は 2018 年前半 2 年後 は 2019 年前半になります 今回の調査では 今後の先行きに対して 加入者 収入ともに これまでで最も厳しい見方をする事業者が多いという結果になりました 多チャンネルサービスの多様化によって 2016 年後半には衛星系プラットフォームで加入者の伸び悩み傾向が明らかになったことに加えて 2017 年になって明らかになったスカパー! の J リーグ放送権喪失とそれに伴う加入者減に象徴されるように ネット配信系サービス (OTT) が有料多チャンネル放送と競合する存在になりつつあるという各事業者の意識と今後の動向に対する懸念を示していると考えられます 多チャンネル放送研究所では 今後も定期的に本調査を実施する予定です これらが会員各社における多チャンネル放送市場の経営戦略に資することが出来れば幸いです なお 調査結果については当研究所ホームページでも掲載しているので参照下さい http://www.eiseihoso.org/labo/release.html

調査結果の概要 1. 自社チャンネルの加入者動向については消極的な見通しが大勢を占めた自社チャンネルの全体的な加入者動向としては 現状 では 減少 (50.6%) が最も多く 続いて 横ばい (33.7%) 増加 (13.5%) の順となっている 1 年後 についても 減少 (53.9%) 横ばい (27.0%) 増加 (16.9%) 2 年後 も同じく 減少 (49.4%) 横ばい (28.1%) 増加 (18.0%) の順となった 現状 1 年後 2 年後 いずれも 減少 が 5 割前後となり 大幅減 が 1.1% 2.2% 4.5% と拡大している一方 増加 は年を追う毎に 13.5% 16.9% 18.0% と若干上向きとなり 今後増加傾向とみる事業者もいるものの 減少 大幅減 の拡大傾向は色濃く現れており 消極的な見通しが大勢を占めている 2. 加入者動向の推移では 近年例をみないほどの厳しい見方に前回調査 (2016 年 11 月 ) と比較して 現状 においては 減少 が 14.2 ポイント拡大 横ばい が 9.5 ポイント縮小 増加 が 3.5 ポイント縮小していることから前回調査と比べると 改めて減少傾向が顕著となった さらに 1 年後 2 年後 においても 減少 大幅減 が合わせて約 16 ポイントもの拡大となり 全体のほぼ半数を占める結果となった スポーツ ドラマ 映画の独占配信 / 低価格化 / サービスの多様化などを強みとしたネット配信系サービス (OTT) の普及による顧客流出が影響しているとみられ 近年例をみないほどの厳しい見方になっているといえる 3. 視聴料収入に対しては減少寄りの未来予測視聴料に関して 現状 は 大幅増 が 前回調査 (2016 年 11 月 ) と変わらず 1.1% となった 増加 も前回の 23.9% から 16.9% となり 増加傾向 は合計 18.0% と前回の 25.0% から大きく減る結果となった 前々回の 1 年前の調査から減る結果が続いている 横ばい は 40.4% で前回の 39.8% から増加 減少傾向 も合計 41.6% で前回の 35.3% より増加した 前々回から前回 今回と減少寄りの結果となっている 1 年後 の予測では 大幅増 が 0% で 前回の 1.1% から減り 増加 が 14.6% で前回 14.8% から微減 増加傾向 の合計でも 14.6% で前回の 15.9% から減っており 現状 の 18.0% から大きく下げる結果となっている 一方 減少傾向 の合計は 50.6% で前回の 35.2% から減り 現状 の 41.6% からも減り大半を占める結果となっている 横ばい との予測が 34.8% で前回 48.9% からも減る結果となっている 2 年後 の予測については 増加傾向 が 18.0% で少し上向きな回答もあったが 横ばい が 30.3% 減少傾向 が 51.7% と 1 年後 と比較しても減少傾向ととらえる回答結果 未来予測となっている

4. 今後の広告収入の将来には 期待を持ちつつも前回より厳しい見方 現状 については 横ばい と回答した事業者が前回より 7.3 ポイント減少し 42.7% となった 大幅増 増加 合計は 前々回の 30.3% 前回の 17.0% から 今回は 13.5% となり 3 回連続で大きく下げている 一方 大幅減 減少 合計は 前々回の 9.0% 前回の 12.5% 今回の 23.6% と 3 回連続で大幅に上昇した 1 年後 2 年後 についても 横ばい がそれぞれ 6.1 ポイント 6.2 ポイントと減少している 大幅増 増加 の合計は 1 年後 19.1% 2 年後 16.8% と前回とほぼ変化はないが 大幅減 減少 の合計は 1 年後 21.3% 2 年後 20.2% と前回から大きく上昇している 全体として 現状 よりは将来に若干の期待を持ちつつも 前回よりは厳しい見方が増える結果となった 5. その他事業収入 は将来に期待する事業者が多い結果に 現状 では 横ばい が 39.3% と最も多く 次いで 増加 が 22.5% 減少 が 9.0% となった 横ばい とみる事業者は 1 年後 33.7% 2 年後 30.3% と減少する一方 増加 は 1 年後 29.2% 2 年後 31.5% と伸びており 2 年後 では 横ばい を抜いて最も多い回答となっている 減少 に大きな変化はみられず 将来に期待する事業者が多い結果となった なお 該当事業無 と回答した事業者が 29.2% 存在していることについても留意されたい 調査の概要について 1. 調査時期 2017 年 6 月 2. 調査対象衛星放送協会正会員社の有料チャンネル (89 チャンネル ) 3. 調査方法 web による回答 回収法 4. 回答回収数 89 チャンネル 5. 回答回収率 100%

資料 第 20 回 多チャンネル放送市場 事業者予測調査 調査結果詳細 1. 自社チャンネルの加入者動向予測自社チャンネルの全体的な加入者動向としては 現状 では 減少 (50.6%) が最も多く 続いて 横ばい (33.7%) 増加 (13.5%) の順となっている 1 年後 についても 減少 (53.9%) 横ばい (27.0%) 増加 (16.9%) 2 年後 も同じく 減少 (49.4%) 横ばい (28.1%) 増加 (18.0%) の順となった 現状 1 年後 2 年後 いずれも 減少 が 5 割前後となり 大幅減 が 1.1% 2.2% 4.5% と拡大している一方 増加 は年を追う毎に 13.5% 16.9% 18.0% と若干上向きとなり 今後増加傾向とみる事業者もいるものの 減少 大幅減 の拡大傾向は色濃く現れており 消極的な見通しが大勢を占めている 現状 1 年後 2 年後 2. 自社チャンネルの加入者動向予測推移前回調査 (2016 年 11 月 ) と比較して 現状 においては 減少 が 14.2 ポイント拡大 横ばい が 9.5 ポイント縮小 増加 が 3.5 ポイント縮小していることから前回調査と比べると 改めて減少傾向が顕著となった さらに 1 年後 2 年後 においても 減少 大幅減 が合わせて約 16 ポイントもの拡大となり 全体のほぼ半数を占める結果となった スポーツ ドラマ 映画の独占配信 / 低価格化 / サービスの多様化などを強みとしたネッ自社加入者数予測 ( 現状 ) 前回調査との比較 -1-

自社加入者数予測 (1 年後 ) 前回調査との比較 自社加入者数予測 (2 年後 ) 前回調査との比較 ト配信系サービス (OTT) の普及による顧客流出が影響しているとみられ 近年例をみないほどの厳しい見方になっているといえる 3. 多チャンネル放送全体の加入者動向多チャンネル放送の全体的な加入者動向としては 現状 では 減少 (55.1%) が最も多く 続いて 横ばい (43.8%) 大幅減 (1.1%) 増加 (0%) の順となっている 1 年後 については 減少 (66.3%) 横ばい (29.2%) 大幅減 (3.4%) 増加 (1.1%) 2 年後 は 減少 (66.3%) 横ばい (25.8%) 増加 (4.5%) 大幅減 (3.4%) の順となった 現状 1 年後 2 年後 いずれも 減少 が大半を占め 1 年後 2 年後 では 6 割を超える結果となった 増加 は年を追う毎に 0% 1.1% 4.5% と若干の上向きを 現状 1 年後 2 年後 -2-

見せているが 全体的に 減少 の見方は急速に拡大しており 自社チャンネルの加入者動向と同様に 本調査始まって以来 未曾有の厳しい結果となった 4. 多チャンネル放送全体についての予測推移前回調査 (2016 年 11 月 ) と比較して 現状 においては 横ばい が 16.4 ポイント縮小 増加 が 3.4 ポイント縮小 減少 が 18.7 ポイント拡大 大幅減 が 1.1 ポイント拡大した 1 年後 においては 横ばい が 21.9 ポイント縮小 増加 が 2.3 ポイント縮小 減少 が 22 ポイント拡大 大幅減 が 2.3 ポイント拡大した 2 年後 においては 横ばい が 23.1 ポイント縮小 減少 が 23.1 ポイント拡大した 現状 1 年後 2 年後 共通して 横ばい が縮小し 減少 が大きく拡大している 特に DTH に対する景況感の急速な悪化が大きく影響しているものと考えられる 市場全体加入者数予測 ( 現状 ) 前回調査との比較 市場全体加入者数予測 (1 年後 ) 前回調査との比較 市場全体加入者数予測 (2 年後 ) 前回調査との比較 -3-

5. 視聴料収入予測視聴料に関して 現状 は 大幅増 が前回調査 (2016 年 11 月 ) と変わらず 1.1% となった 増加 も前回の 23.9% から 16.9% となり 増加傾向 は合計 18.0% と前回の 25.0% から大きく減る結果となった 前々回の 1 年前の調査から減る結果が続いている 横ばい は 40.4% で前回の 39.8% から増加 減少傾向 も合計 41.6% で前回の 35.3% より増加した 前々回から前回 今回と減少寄りの結果となっている 1 年後 の予測では 大幅増 が 0% で 前回の 1.1% から減り 増加 が 14.6% で前回 14.8% から微減 増加傾向 の合計でも 14.6% で前回の 15.9% から減っており 現状 の 18.0% から大きく下げる結果となっている 一方 減少傾向 の合計は 50.6% で前回の 35.2% から減り 現状 の 41.6% からも減り大半を占める結果となっている 横ばい との予測が 34.8% で前回 48.9% からも減る結果となっている 2 年後 の予測については 増加傾向 が 18.0% で少し上向きな回答もあったが 横ばい が 30.3% 減少傾向 が 51.7% と 1 年後 と比較しても減少傾向ととらえる回答結果 未来予測となっている 現状 1 年後 2 年後 6. 視聴料収入 全体の推移 現状 について 前々回調査(2016 年 5 月 ) 前回調査(2016 年 11 月 ) と比較すると 増加傾向 と答えた事業者は前々回 前回から大きく減っている (32.6% 25.0% 18.0%) 一方で 減少傾向 との回答は 前々回から前回 今回と増える結果となった (32.6% 35.3% 41.6%) 1 年後 の予測では 増加傾向 という回答は前々回 前回よりも低い水準にあり (25.8% 15.9% 14.6%) 一方で 減少傾向 との回答は 前々回 前回より大きく増える結果となった (39.3% 35.2% 50.6%) さらに 2 年後 については 増加傾向 という回答は前回より増えた (19.1% 14.7% 18.0%) 一方で 減少傾向 との回答は こちらも前々回 前回より大きく増える結果となった (34.8% 37.5% 51.7%) -4-

自社収入予測 ( 現状 ) 前回調査との比較 自社収入予測 (1 年後 ) 前回調査との比較 自社収入予測 (2 年後 ) 前回調査との比較 7. 広告収入の動向 現状 では 横ばい が 42.7% と最も多く 次いで 減少 23.6% 増加 12.4% と続く 減少 とみる事業者は 1 年後 21.3% 2 年後 20.2% と微減している 一方 増加 横ばい の合計は 現状 の 55.1% から 1 年後 59.6% 2 年後 59.5% と伸びていることから 今後の広告収入は 現状よりは若干改善するとみる事業者が多い結果となった なお 該当事業無 と回答した広告未実施の事業者が 現状 で 20.2% 存在していることについても留意されたい -5-

現状 1 年後 2 年後 8. 広告収入予測の推移 現状 については 横ばい と回答した事業者が前回より 7.3 ポイント減少し 42.7% となった 大幅増 増加 合計は 前々回の 30.3% 前回の 17.0% から 今回は 13.5% となり 3 回連続で大きく下げている 一方 大幅減 減少 合計は 前々回の 9.0% 前回の 12.5% 今回の 23.6% と 3 回連続で大幅に上昇した 1 年後 2 年後 についても 横ばい がそれぞれ 6.1 ポイント 6.2 ポイントと減少している 大幅増 増加 の合計は 1 年後 19.1% 2 年後 16.8% と前回とほぼ変化はないが 大幅減 減少 の合計は 1 年後 21.3% 2 年後 20.2% と前回から大きく上昇している 全体として 現状 よりは将来に若干の期待を持ちつつも 前回よりは厳しい見方が増える結果となった 広告収入予測 ( 現状 ) 前回調査との比較 広告収入予測 (1 年後 ) 前回調査との比較 -6-

広告収入予測 (2 年後 ) 前回調査との比較 9. その他事業収入予測 現状 では 横ばい が 39.3% と最も多く 次いで 増加 が 22.5% 減少 が 9.0% となった 横ばい とみる事業者は 1 年後 33.7% 2 年後 30.3% と減少する一方 増加 は 1 年後 29.2% 2 年後 31.5% と伸びており 2 年後 では 横ばい を抜いて最も多い回答となっている 減少 に大きな変化はみられず 将来に期待する事業者が多い結果となった なお 該当事業無 と回答した事業者が 29.2% 存在していることについても留意されたい 現状 1 年後 2 年後 -7-

10. その他事業収入予測の推移 大幅増 増加 の合計は 現状 では 22.5% と前回並だが 1 年後 29.2% 2 年後 31.5% といずれも前回よりやや数字を伸ばしている 横ばい と見る事業者は 現状 1 年後 2 年後 のいずれも過去調査に比べ最も低い結果となった 一方で 減少 は 現状 で 9.0% と前回よりやや伸ばしたものの 1 年後 7.9% 2 年後 9.0% といずれも前回調査から大きな変動は見られない なお 該当事業無 と回答した事業者が 29.2% と 3 回連続で大幅に増加していることについても留意されたい その他の収入予測 ( 現状 ) 前回調査との比較 その他の収入予測 (1 年後 ) 前回調査との比較 その他の収入予測 (2 年後 ) 前回調査との比較 -8-