検証概要 本実証では NTT 空間情報とゼンリンと共同で 既存の屋内地図データを活用して 階層別屋内地図仕様に基づいた地図データの作成を行い 効果的な作成手法の検証を通して 問題点およびコストの精査を行うことで 今後の屋内地図整備の範囲拡大を目指すうえでの全般的な課題の確認を行った また合わせて屋内

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サービス事業者実証 2 報告 2018 年 3 月 12 日 NTT 空間情報株式会社 株式会社ゼンリン To the frontier! GEOSPACE 1

検証概要 本実証では NTT 空間情報とゼンリンと共同で 既存の屋内地図データを活用して 階層別屋内地図仕様に基づいた地図データの作成を行い 効果的な作成手法の検証を通して 問題点およびコストの精査を行うことで 今後の屋内地図整備の範囲拡大を目指すうえでの全般的な課題の確認を行った また合わせて屋内地図データの整備範囲が拡大した結果が どのような影響を及ぼすかについて 机上の検討を行った 検証範囲として 東京メトロ様の明治神宮前駅を対象とさせて頂き 東京メトロ様の許諾の下 ゼンリンよりデータ提供を受け検証を行った To the frontier! GEOSPACE 2

役割分担 NTT 空間情報 1 階層別屋内地図の効率的な作成実証 2 屋外歩行空間 NWと屋内歩行空間 NWのアンカーポイント整合実証 ゼンリン 3 階層別屋内地図の取り込み検証 共通 4 自社ビジネスへの影響検討 To the frontier! GEOSPACE 3

1 階層別屋内地図の効率的な作成実証 実証内容 既存データを階層別屋内地図仕様に変換する場合 以下の作業 を行う必要があることが分かった 地図 POI 行程説明 1 位置確認 / 再同定作業基盤地図 航空写真に合わせ 地図データを拡縮 回転し 位置合わせを行う 2 階層化分離 / フォーマット変換 階層別に地図データを分離する また階層別屋内地理空間情報データの該当レイヤへのデータ分離を行う 3 手作業修正通路 ( 物理的な空間 ) ポリゴンの作成 不要装飾線の消去 ( 階段の縁のライン等を消去し 階段の踏板線のみを残す ) 物理的な空間 (spaces) と固定設置物 (fixture) への割り振り 地物属性値の埋め込み POI 整備 ( 必要 POI の選択 / 不足 POI の追加 ) その他不足データの作成 NW 1 データ変換 / 新規作成歩行空間 NW 仕様にてデータ変換 / 新規作成する 共通 1 現地調査地図作成後に現地確認作業を行う To the frontier! GEOSPACE 4

1 階層別屋内地図の効率的な作成実証 実証結果 階層別屋内地図データ名称作成可否補足 1 施設作成可地下においては不要 2 建物躯体作成可 3 階層作成可 4 物理的な空間作成可 5 固定設置物作成可 6 任意設定空間作成不可データ無 7 出入口作成不可データ無 8 描画用地物作成可 9 設備 POI 作成可 10 占有者 POI 一部作成不可データ無 11 視覚障害者誘導用ブロック点状ブロック作成不可データ無 12 視覚障害者誘導ブロック線状ブロック作成不可データ無 13 ネットワークリンク作成可要構造変換 14 ネットワークノード作成可要構造変換 To the frontier! GEOSPACE 5

1 階層別屋内地図の効率的な作成実証 課題 既存データを階層別屋内地図仕様に変換する場合 以下の点について 課題があった 種類課題解決方法 地物 NW 基本的に 物理的な空間 固定設置物 はポリゴンで構成されているが 物理的な空間 に属する通路については ポリゴンが存在しておらず新規作成する必要があった またポリゴンで地物が作られているが 何の施設であるかを 地図情報から判断できない場合がある 複数階層のデータが 1 つのデータセットにまとめて収録されているため 前処理で階層ごとに分離する必要がある ノードを図形として持たず属性データとして持つ事から ノード図形を新規に作成する必要がある リンク属性値の仕様が階層別屋内地図仕様と異なり 属性値を埋められない可能性がある 属性値を特定するために現地調査が必要となる 階層別屋内地図仕様における地物仕様との整合性を図る 通路ポリゴンの新規作成 現地調査による地物判断の実施 階層分離の実施 階層別屋内地図仕様における NW 仕様との整合性を図る 両仕様の変換仕様を定め 相互変換をルーチン化する To the frontier! GEOSPACE 6

1 階層別屋内地図の効率的な作成実証 コスト 既存データを階層別屋内地図仕様に変換する場合 以下のコストが想 定された 工程 現時点での試算 ( 単位 :h/2.26ha) 今回試算 CAD 図からデータ生成した場合 ( 想定 ) 1ha あたりのの整備工数 ( 人日 ) 実績工数 ( 単位 : 人日 /37ha) (1) 屋外 NW データの追加 0 13 (2) 現地確認工数 10 8.5625 1ha あたりの整備工数 ( 人日 ) (3) 地図素材の標定 地物形状の入力 ( 属性入力含む ) 41 126.5875 (4)POI の入力 ( 属性入力含む ) 10 28.625 (5) 屋内 NW データの修正 作成 ( 属性入力含む ) (6) 地図の修正 接合 NW データの修正 接合 15 15.55 計 76 4.2 人日 242.325 6.5 人日 To the frontier! GEOSPACE 7 50

2 屋外歩行空間 NW と屋内歩行空間 NW のアンカーポイント整合実証 実証方法 屋内歩行空間 NWを整備するには その元となる屋内地図データの地上と接続する出入口において 位置精度を持つことが重要である 今回の実証では 既存データを基盤地図情報および航空写真 (GEOSPACE 航空写真 ) に重畳し 屋外に接続する出入口部分を 地上の出入口設備の位置と比較を行う 比較した結果 位置が合わないに出入口を基準に整合を図る 地上出入口建屋の位置と屋内からの出入口位置が若干異なる To the frontier! GEOSPACE 8

2 屋外歩行空間 NW と屋内歩行空間 NW のアンカーポイント整合実証 実証結果 既存データの位置整合を図った結果 出入口部分において約 2m 程度の位置ずれが確認された ただし位置ずれの特徴として 一定方向のもので あり 全体的に平行移動することで補正が可能であった 整合後位置 既存位置 To the frontier! GEOSPACE 9

2 屋外歩行空間 NW と屋内歩行空間 NW のアンカーポイント整合実証 課題 屋内地図における出入口部分は エスカレータと階段が併設されているケースが増えている この場合 屋内歩行空間 NWは エスカレータと階段で2 本で構成され それらを収束するアンカーポイントを作成する 屋外歩行空間 NWと屋内歩行空間 NWのアンカーポイントと接続させる場合 互いのアンカーポイントとの位置整合の保証を行う決まりがないと 屋内外のシームレスな接続が保証されない 屋内地図における地上連結部分の俯瞰図 屋内歩行空間 NW リンク種類 : 階段 屋内歩行空間 NW ノード種類 : アンカーポイント 屋内歩行空間 NW リンク種類 : エスカレータ 位置精度が保証されないと 屋内歩行空間 NW と屋外歩行空間 NW がシームレスに接続しない 屋外歩行空間 NW To the frontier! GEOSPACE 10

3 階層別屋内地図の取り込み検証 検証方法 新宿駅公開データ ( 時間的都合による ) をゼンリン歩行者ナビデータベースに取込む工程を仮定し 実データの詳細をGISツールで確認しながら机上検証を実施 屋内図整備工程概略 1 出典情報収集 ( ラスター / ヘ クトル ) 2 屋内外整合 ( シ オリファレンス / オルソ ) 3 形状入力 ( トレース / コンハ ート ) 4 属性入力 ( リレーショナル ) 5 商品 サービス化 ( オーサリンク ) 検証結果 出典情報 (1) がベクトルデータの場合 取込処理開発が入力形式毎に必要 前頁のような一様なズレは補正可能であるが 複雑なひずみは加工工数 (2) を要する ベクトルデータを入力した場合 デジタイズ解像度の相違を合せる加工工数 (3) を要する 形状の種別対応や属性の種別 / データ形式を合せるのに相応の工数 (3 4) を要する 商品 / サービス別競争領域と共通的な協調領域 (5) のうち 後者は標準仕様化が比較的容易と想定 ナビデータ形式 ( ナビ研 /Kiwi/GDF/NDS ) のようなある程度の業界標準化 ガイドライン化がベター To the frontier! GEOSPACE 11

4 自社ビジネスへの影響検討 NTT 空間情報 地図データ作製手法との共通化が図れることが確認でき 屋内外のシームレス性を確保して 高精度な屋内地図データの整備が可能と考える 既存の地図整備プロセスとの共通化を行う際に大きな変更要素はないことから 比較的容易に屋内地図整備が可能と考える ゼンリン 出典情報入力形式が多岐に拡大 開発投資 整備施設数の拡大による収益で これら投資を回収可能か不明 屋内地図データベース仕様 ( データ交換仕様 ) の標準化 開発投資の最小化 オープンデータ利用者が新たに弊社データを利用する事への期待 屋内地図を利活用した既存ビジネスの拡大と新規ビジネス創出の施策 To the frontier! GEOSPACE 12

サービス事業者実証 2 成果まとめ サービス事業者実証 2 の実施結果より 以下の成果を得られた 1 既に存在する GIS 屋内地図データを活用することで 階層別屋内地図データ を作成することが可能であり かつ CAD 図面から作成する手法に比べてコスト 的に有利であった 2 階層別屋内地図データにおけるアンカーポイントを 基盤地図情報および航空 写真などの精度が保証されたデータと標定を行うことで 高精度屋内地図の作 成が行えた 3 既に存在する GIS 屋内地図データを活用する場合 階層別屋内地図仕様を 基にして 地物取得仕様や交換フォーマット仕様を含んだガイドラインを明確に することで 変換手法のアルゴリズム化を定めることが出来る To the frontier! GEOSPACE 13

今後の課題 今後の課題として 以下の2 点があげられる 1 屋内地図を作成する際のガイドラインの制定 地物取得仕様 / データ格納仕様 / 交換フォーマット仕様について ガイドラインとして定めることで 異なる作業者がデータを作成した場合でも データ内容の統一性が図れるとともに 各利用者がデータを活用する場合の相互変換性を高めることが可能 2 屋内地図におけるシームレス性の保証 屋内地図におけるシームレス性の保証については 屋外もしくは別管理者の屋内との連結部分 ( アンカーポイント ) について 位置整合性の保証を行うことが必要となる 具体的には 基盤地図を利用して精度保証されたアンカーポイントと 位置整合性の保証を第三者が行う必要がある To the frontier! GEOSPACE 14