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6 転嫁カルテル 表示カルテルの独占禁止法適用除外 今般の消費税率の引上げに伴い 消費税を円滑かつ適正に転嫁できる環境を整備するため 消費税転嫁対策特別措置法では 事業者又は事業者団体は 公正取引委員会に事前に届け出ることにより 消費税の転嫁及び表示の方法の決定に係る共同行為 ( 転嫁カルテル 表示

❸ 商品購入 役務利用 利益提供の要請 特定事業者は 消費税の転嫁を受け入れる代わりに 特定事業者の指定する商品を購入させたり 役務 ( サービス ) を利用させたり また 経済上の利益を提供させる行為を行ってはいけません 具体例 消費税率引上げ分の全部又は一部を上乗せすることを受け入れる代わりに


消費税転嫁対策特別措置法についてのポイント はじめに平成 26 年 4 月及び平成 27 年 10 月に2 回にわたり消費税率が引上げられる予定ですが この引上げに際し 消費税の円滑かつ適正な転嫁を確保することを目的として 平成 25 年 6 月 5 日に 消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消

Microsoft Word - ①要請文(経公)(474件印刷).docx

消費税の 円滑かつ 適正な 転嫁のために 10% 引上げ対応版 内閣官房 内閣府 公正取引委員会 消費者庁 財務省 経済産業省 中小企業庁

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消費税率の引上げについて 社会保障 税一体改革関連法により 消費税率が段階的に引き上げられることとなりました < 消費税率引上げのスケジュール > 平成 24 年 8 月 22 日社会保障 税一体改革関連法公布 平成 26 年 4 月 1 日消費税率 5% 8% 適用 平成 27 年 10 月 1

総額表示義務に関する消費税法の特例に係る不当景品類及び不当表示防止法の 適用除外についての考え方 平成 25 年 9 月 10 日一部改定平成 27 年 4 月 1 日一部改定平成 28 年 4 月 1 日一部改定平成 28 年 11 月 28 日消費者庁 第 1 はじめに 1 法律の概要等消費税の

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目 次 1 消費税増税スケジュール P.2. 2 消費税転嫁対策特別措置法 P.2~P.5 Ⅰ 消費税の転嫁拒否等の行為の是正に関する特別処置 P.2~P.3 Ⅱ 消費税の転嫁を阻害する表示の是正に関する特別処置 P.3 Ⅲ 価格表示に関する特別処置 P.4 Ⅳ 消費税の転嫁及び表示の方法の決定に係

消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法の遵守の徹底について

品券その他の有価証券三供応 ( 映画 演劇 スポーツ 旅行その他の催物等への招待又は優待を含む ) 四便益 労務その他の役務 ( 注 2) いわゆる ポイントサービス ( 購入額に一定率を乗じる等して算出された ポイント を次回購入時の支払に充てること等ができるサービスをいう ) は本条第 3 号の

消費税率引上げ時期の変更に伴う対応について 消費税関係 資料 1 税率引上げ関係 軽減税率関係 軽減税率財源確保関係 転嫁対策 改正前 1 税率引上げ時期 : 平成 29 年 4 1 ( 税制抜本改 法で規定 ) 2 請負契約等に係る経過措置の指定 : 平成 28 年 軽減税率実施時期

消費税の転嫁状況に関するモニタリング調査 (10 月調査 ) の結果について 平成 30 年 11 月 経済産業省 1. 調査概要 調査手法書面郵送調査 調査時期平成 30 年 10 月 1 日 ( 月 )~10 月 16 日 ( 火 ) 対象事業者数 40,000 者 対象事業者の従業員規模分布

資料 2 平成 25 年における消費税転嫁対策の取組について 平成 26 年 1 月 24 日公正取引委員会 はじめに今般予定されている消費税率の引上げに際し, 消費税の円滑かつ適正な転嫁を確保することを目的として, 消費税の転嫁の拒否等の行為の是正に関する特別措置等を内容とする, 消費税の円滑かつ

障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

消費税価格転嫁等総合相談センターの応答事例

総合相談センターの応答事例

23-24

消費税率引上げ時期の変更に伴う税制上の措置

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個人情報の保護に関する規程(案)

(2) 総合的な窓口の設置 1 各行政機関は 当該行政機関における職員等からの通報を受け付ける窓口 ( 以下 通報窓口 という ) を 全部局の総合調整を行う部局又はコンプライアンスを所掌する部局等に設置する この場合 各行政機関は 当該行政機関内部の通報窓口に加えて 外部に弁護士等を配置した窓口を

消費税 : 課税の適正化について 1 ( これまでの取組み等 ) 1. 総論 社会保障 税一体改革成案 ( 平成 23 年 6 月 30 日政府 与党社会保障改革検討本部決定 ) においては 消費税制度の信頼性を確保するための一層の課税の適正化を行う こととされている ( 参考 ) 平成 23 年度

ことも認められています 施行日前 ( 平成 26 年 3 月 31 日以前 ) にリース契約を締結し リース資産の引渡しを行ったリース取引についてこの特例により賃貸借処理を行っている場合には 旧税率の 5% が適用されます 3. 資産の貸付け に関する経過措置指定日の前日 ( 平成 25 年 9 月

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( 平成 35 年 (2023 年 )10 月 ~) 等の仕入税額控除可 税額計算( 注 ) 売上税額を 積上げ計算 する場合には 仕入税額も 積上げ計算 特例( みなし計算 簡易課税の事後選択 ) - その他適格等保存方式の導入 等保存方式 ( 現行制度 ) の記載事項 発行者の氏名又は名称 取引

特定個人情報の取扱いの対応について

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平成29事務年度国税庁実績評価実施計画

消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法施行令

申告書の作成手順 申告書の作成は 次の手順で行います 課税標準額及び消費税額の計算 控除対象仕入税額等の計算 付表 5 の作成 納付 ( 還付 ) 税額の計算 納税地 欄等及び 付記事項 欄等の記載 Ⅰ ( 注 ) 経過措置により旧税率 (3% 又は4%) が適用された取引がある場合は 付表 5では

社会保険等未加入業者との下請契約 (1 次 ) 禁止にかかる事務手続フロー 施工体制台帳により加入状況を確認 工事監督員 添付された加入を証明する書類にて確認します 未加入 加入 適用除外 契約担当に報告するとともに, 受注者に対し, 書面にて当該下請契約を締結した具体的な理由を記載した書面を提出す

❶ 法律の義務づけなどの対象となる電子メール 広告宣伝のために送信される電子メール ( 広告宣伝メール ) が対象となります 広告宣伝メール全般について オプトイン方式や 特定の事項の表示が義務づけられています 携帯して使用する通信端末機器 ( 携帯電話 スマートフォン タブレット端末など ) 同士

3. 改正の内容 法人税における収益認識等について 収益認識時の価額及び収益の認識時期について法令上明確化される 返品調整引当金制度及び延払基準 ( 長期割賦販売等 ) が廃止となる 内容改正前改正後 収益認識時の価額をそれぞれ以下とする ( 資産の販売若しくは譲渡時の価額 ) 原則として資産の引渡

指針に関する Q&A 1 指針の内容について 2 その他 1( 特許を受ける権利の帰属について ) 3 その他 2( 相当の利益を受ける権利について ) <1 指針の内容について> ( 主体 ) Q1 公的研究機関や病院については 指針のどの項目を参照すればよいですか A1 公的研究機関や病院に限ら

A4 経営事項審査の受審状況により確認方法が異なります なお 適用除外は 労働者の就業形態等によって適用除外とならない場合もあることから 元請負人は 年金事務所等に適用除外となる要件を確認した上で判断してください 経営事項審査を受審している場合 有効期間にある経営規模等評価結果通知書総合評定値通知書

Microsoft Word 【資料】 抜本改革法案 概要.doc

を参酌して 景品表示法上の適否を判断することとする 2. 基本的考え方 (1) 景品表示法による規制の趣旨景品表示法第 5 条は 自己の供給する商品等の内容や取引条件について 実際のもの又は競争事業者のものよりも 著しく優良であると示す又は著しく有利であると一般消費者に誤認される表示を不当表示として

農地中間管理機構 ( 仮称 ) の制度の骨格 ( 案 ) 資料 農地中間管理機構の指定都道府県のコントロールの下に適切に構造改革 生産コスト引下げを推進するため 都道府県段階に設置する 1 都道府県知事は 農地中間管理事業を公平かつ適正に行うことができる法人 ( 地方公共団体の第 3セク

Microsoft Word - ?281110 表紙等(導入オチ)

間の初日以後 3 年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間 6 高額特定資産を取得した場合の納税義務の免除の特例事業者 ( 免税事業者を除く ) が簡易課税制度の適用を受けない課税期間中に国内における高額特定資産の課税仕入れ又は高額特定資産に該当する課税貨物の保税地域からの引取り ( 以下 高

Q&A 集 Q1 社会保険等とは何か A1 社会保険等とは 健康保険 ( 協会けんぽ 健康保険組合等 ) 厚生年金保険 及び雇用保険をいいます Q2 国民健康保険組合に加入しているが 社会保険等未加入建設業者となるのか A2 法人や常時 5 人以上の従業員を使用する国民健康保険組合に加入している建設

医療用医薬品製造販売業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約 ( 昭和 59 年 3 月 10 日公正取引委員会認定 ) ( 昭和 59 年 3 月 14 日官報 公正取引委員会告示第 8 号 ) 改定 ( 平成 6 年 1 月 20 日公正取引委員会認定 ) ( 平成 6 年 2 月 3

2 財政健全化目標との関係や平成 30 年度の 経済 財政再生計画 の中間評価を踏まえつつ 消費税制度を含む税制の構造改革や社会保障制度改革等の歳入及び歳出の在り方について検討を加え 必要な措置を講ずる (3) 対象品目及び適用税率軽減税率の対象品目は 1 酒類及び外食を除く飲食料品 2 定期購読契

Microsoft PowerPoint - (参考資料1)介護保険サービスに関する消費税の取扱い等について

れている者 個人事業所で5 人以上の作業員が記載された作業員名簿において 健康保険欄に 国民健康保険 と記載され 又は ( 及び ) 年金保険欄に 国民年金 と記載されている作業員がある場合には 作業員名簿を作成した下請企業に対し 作業員を適切な保険に加入させるよう指導すること なお 法人や 5 人

資料3

することを可能とするとともに 投資対象についても 株式以外の有価証券を対象に加えることとする ただし 指標連動型 ETF( 現物拠出 現物交換型 ETF 及び 金銭拠出 現物交換型 ETFのうち指標に連動するもの ) について 満たすべき要件を設けることとする 具体的には 1 現物拠出型 ETFにつ

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資料9

登録審査機関の審査ポイント

財営第   号

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社会福祉法人○○会 個人情報保護規程

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参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶

(4) 宅地建物取引士の欠格要件について定める第十八条第一項の五号の二の次に次の号が 付け加えられました 五の三暴力団員等 ( 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第二条第六号に規 定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者 ) (5) 更新日前でも手数料を

PowerPoint プレゼンテーション

社会福祉法人春栄会個人情報保護規程 ( 目的 ) 第 1 条社会福祉法人春栄会 ( 以下 本会 という ) は 基本理念のもと 個人情報の適正な取り扱いに関して 個人情報の保護に関する法律 及びその他の関連法令等を遵守し 個人情報保護に努める ( 利用目的の特定 ) 第 2 条本会が個人情報を取り扱

step.2 課税標準額を計算する ( 申告書 1) step.2-1 課税売上高の合計 ( 表イ 16 欄 ) に 100/108 を掛けます 課税売上高 ( 税込み ) = 1 課税標準額 表イ 17 欄を使用します step.2-2 step.2-1 の計算結果 ( 表イ 17

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事業者が行うべき措置については 匿名加工情報の作成に携わる者 ( 以下 作成従事者 という ) を限定するなどの社内規定の策定 作成従事者等の監督体制の整備 個人情報から削除した事項及び加工方法に関する情報へのアクセス制御 不正アクセス対策等を行うことが考えられるが 規定ぶりについて今後具体的に検討

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

03 改訂2版 別添_消費税QA(本体)

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「図解 外形標準課税」(仮称)基本構想

時効特例給付制度の概要 制度の概要 厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律 ( 平成 19 年 7 月 6 日施行 ) に基づき 年金記録の訂正がなされた上で年金が裁定された場合には 5 年で時効消滅する部分について 時効特例給付として給付を行うこととされた 法施行前

- 2 - り 又は知り得る状態であったと認められる場合には この限りでない 2~7 略 (保険料を控除した事実に係る判断)第一条の二前条第一項に規定する機関は 厚生年金保険制度及び国民年金制度により生活の安定が図られる国民の立場に立って同項に規定する事実がある者が不利益を被ることがないようにする観

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1 資料 1 パーソナルデータの利活用に関する制度改正に係る法律案の骨子 ( 案 ) TM 2014 年 12 月 19 日 内閣官房 IT 総合戦略室 パーソナルデータ関連制度担当室

3. 同意要件との関係宿泊税について 不同意要件に該当する事由があるかどうか検討する (1) 国税又は他の地方税と課税標準を同じくし かつ 住民の負担が著しく過重となること 1 課税標準宿泊行為に関連して課税される既存の税目としては 消費税及び地方消費税がある 宿泊税は宿泊者の担税力に着目して宿泊数

このポイントについて親事業者に問題がないと思う場合キ親事業者は 仮単価発注を行った際 正式単価を決める予定期日等を発注書面に記載しなかった ク親事業者は 仮単価発注を行った際 正式単価の決定後に 正式単価を記載した書面を交付しなかった ケ親事業者は 検査を実施しているにもかかわらず 検査の完了期日を

1. 固定資産税 都市計画税について 固定資産税は 毎年 1 月 1 日 ( 賦課期日 といいます ) 現在に土地 家屋 償却資産 ( こ れらを総称して 固定資産 といいます ) を所有している人が その固定資産の所在する 市町村に納める税金です 都市計画税は 下水道 街路 公園などの都市計画事業

き県が負担する負担金の額 ( 当該負担金の額が他の法令の規定により軽減される場合にあつては, その軽減されることとなる額を控除した額 以下 県負担額 という ) から当該事業に要する費用の額 ( 加算額がある場合にあつては, 加算額を控除して得た額 ) に100 分の25 以内で規則で定める割合を乗

( 注 ) 役務の提供を受ける者の本店又は主たる事務所が日本にあれば課税 ということですので 国内に本店がある法人の海外支店に対して インターネットを介してソフトウェア等を提供した場合は 提供者が国内 国外いずれの事業者であっても国内取引に該当し消費税が課税されます ( 国税庁作成の 国境を越えた役

[Q1] 復興特別所得税の源泉徴収はいつから行う必要があるのですか 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間に生ずる所得について源泉所得税を徴収する際 復興特別所得税を併せて源泉徴収しなければなりません ( 復興財源確保法第 28 条 ) [Q2] 誰が復興特別所

土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

5 仙台市債権管理条例 ( 中間案 ) の内容 (1) 目的 市の債権管理に関する事務処理について必要な事項を定めることにより その管理の適正化を図ることを目的とします 債権が発生してから消滅するまでの一連の事務処理について整理し 債権管理に必要 な事項を定めることにより その適正化を図ることを目的

厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付の支払の遅延に係る加算金の支給に関する法律

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

平成 30 年度新潟県自殺対策強化月間テレビ自殺予防 CM 放送業務委託契約書 ( 案 ) 新潟県 ( 以下 甲 という ) と ( 以下 乙 という ) とは 平成 30 年度新潟県自殺対 策強化月間テレビ自殺予防 CM 放送業務について 次の条項により委託契約を締結する ( 目的 ) 第 1 条

税の申告説明会を行うこととし その開催方法 時期等については 地区税務協議会等において事前に十分協議を行うこととする イ 税務広報の推進 国及び都道府県は 市 ( 区 ) 町村の協力を得ながら 広報誌等各種広報媒体の活用 広報資料の窓口への備付け等により 消費税 地方消費税の広報宣伝を行うこととし

五有価証券 ( 証券取引法第二条第一項に規定する有価証券又は同条第二項の規定により有価証券とみなされる権利をいう ) を取得させる行為 ( 代理又は媒介に該当するもの並びに同条第十七項に規定する有価証券先物取引 ( 第十号において 有価証券先物取引 という ) 及び同条第二十一項に規定する有価証券先

ただし 受注者が下請業者と直接契約を締結 ( 以下 一次下請契約 という ) した請負代金の総額が3,000 万円 ( 建築一式工事の場合は4,500 万円 ) 以上の場合は 次のとおり取り扱うものとする ア主管部長 ( 岐阜市契約規則 ( 昭和 39 年規則第 7 号 ) 第 4 条に規定する部長

2 低入札対策の拡充

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減税及び補助金に関する表示を行う際の考え方について(案)

第 4 条 ( 取得に関する規律 ) 本会が個人情報を取得するときには その利用目的を具体的に特定して明示し 適法かつ適正な方法で行うものとする ただし 人の生命 身体又は財産の保護のために緊急に必要がある場合には 利用目的を具体的に特定して明示することなく 個人情報を取得できるものとする 2 本会

公益法人の寄附金税制について

3 平成 25 年 4 月に給与の支給規程を改訂し 平成 24 年分 10 月にまでさかのぼって実施する こととなり 平成 25 年 4 月の給与支給日に支払うこととなった平成 24 年 10 月から平成 25 年 3 月までの給与改訂差額 A 3 1 給与所得の収入金額の収入すべき時期は 契約又は

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検査の背景 (1) 事業者免税点制度消費一般に幅広く負担を求めるという消費税の課税の趣旨等の観点からは 消費税の納税義務を免除される事業者 ( 以下 免税事業者 という ) は極力設けないことが望ましいとされている 一方 小規模事業者の事務処理能力等を勘案し 課税期間に係る基準期間 ( 個人事業者で

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1. 元職員による働きかけの規制 ( 第 38 条の 2 関係 )1 1 離職後に営利企業等 1に再就職した元職員(= 再就職者 ) は 離職前 5 年間に在職していた地方公共団体の執行機関の組織等 2の職員に対して 当該営利企業等又はその子法人と在職していた地方公共団体との間の契約等事務 3につい

Transcription:

1 消費税率引上げの 趣旨 消費税の性格 POINT ❷ 消費税の性格 仕組み POINT ❶ 消費税率引上げの趣旨 消費税は 消費一般に対して広く公平に負担を求める税金です そのため 原則として全ての 財貨 サービスの国内における販売 提供などを課税対象とし 事業者を納税義務者として そ から仕入れに係る税額を控除 仕入税額控除 し その差引税額を納付することとされています 今般の消費税率の引上げは 幅広く国民各層に社会保障の安定財源の確保のための負担を 事業者に課される消費税相当額は コストとして販売価格に織り込まれて転嫁され 最終的に 求めることにより 社会保障の充実 安定化と財政健全化の同時達成を目指すものです は消費者が負担することが予定されています 消費税率の段階的引上げ 平成9年4月より 平成26年4月より 平成27年10月より なぜ消費税 税収が安定しています 消費税の転嫁の仕組み 税率8 で計算 原材料 製造業者 課税 納税義務者 完成品 製造業者 卸売業者 課税 納税義務者 小売業者 課税 納税義務者 消費者 課税 納税義務者 消費税6.3 地方消費税1.7 消費税7.8 地方消費税2.2 この消費税率の引上げについては 税制抜本改革法附則第18条に則って 経済状況等を総合的に勘案して判断を行うこととされています 5 総額表示に係る 景品表示法の適用除外 負担が世代間で公平です 消費税4 地方消費税1 経済活動に中立的です 高い財源調達力があります 消費税収1 程度 年金国庫負担2分の1等 後代への負担の付け回しの軽減 消費税率引上げに伴う社会保障支出の増 消費税率引上 増 10,800円 7,560円 400円 税 税 560円 800円 消費税 消費税 消費税 消費税 160円 240円 240円 160円 400円 560円 800円を 最終消費者 が負担 160円 1に対する問い合わせ先 財務省主税局税制第二課 03-3581- 4111 代表 1 2 8 消費税価格転嫁等 総合相談センター 消費税収4 程度 税 160円 7 便乗値上げ 社会保障の安定化 財政の健全化に一定の寄与 全額を社会保障財源化 消費税率5 の引上げ 待機児童解消 医療介護サービスの充実など 5,400円 2,160円 税 6 転嫁カルテル 表示カルテルの 独占禁止法適用除外 社会保障の安定財源の確保 社会保障の充実 4 総額表示義務の特例 消費税率は段階的に引き上げることにより 経済活動に与える影響を抑えます 3 転嫁を阻害する表示の是正 の売上げに対して課税を行うとともに 税の累積を排除するために 事業者は売上げに係る税額 2 転嫁拒否等の行為の是正 1 消費税率引上げの趣旨 消費税の性格

2 転嫁拒否等の行為の是正 消費税転嫁対策特別措置法は 消費税率の引上げに当たって 消費税の転嫁を拒否する行為等を禁止しています ( 平成 25 年 10 月 1 日から平成 29 年 3 月 31 日までの措置 ) 今般の消費税率引上げに当たり 中小事業者を中心に 消費税の価格への転嫁について懸念が示されていることから これらの中小事業者等が消費税を価格へ転嫁しやすい環境を整備するため 消費税の転嫁拒否等の行為に対して 政府一丸となって監視 取締りを行っていくこととしています 消費税の転嫁拒否等の行為として規制対象となる行為 平成 26 年 4 月 1 日以降に特定供給事業者から受ける商品又は役務 ( サービス ) の供給に関して 特定事業者が特定供給事業者に対して消費税の転嫁拒否等の行為を行う場合が対象となります 特定事業者と特定供給事業者との適用関係 特定事業者 規 事業者 の の事業者 してはの供給 る る事業者 規 事業者 特定供給事業者 規 事業者 して は 供給する事業者 の 商品 役務 ( サービス ) 供 の 事業者 のない 等 等の る事業者 () 事業者とは 消費者が日 する商品の 業者で て 事業年 に ける が 以 で る事業者 定の の を する事業者をいいます ❶ 減額 具体例 対価から消費税率引上げ分の全部又は一部を減じる場合 本体価格に消費税額分を上乗せした額を商品の対価とする旨契約していたにもかかわらず 対価を支払う際に 消費税率引上げ分の全部又は一部を対価から減じる場合 リベートを増額する又は新たに提供するよう要請し 当該リベートとして消費税率引上げ分の全部又は一部を対価から減じる場合 ❷ 買いたたき 特定事業者は 合理的な理由なく 既に取り決められた対価から 事後的に減じて支払うことにより 消費税の転嫁を拒否してはいけません 以下のような場合には 減額とはなりません 具体例 商品に瑕疵がある場合や 納期に遅れた場合等 特定供給事業者の責めに帰すべき理由により 相当と認められる金額の範囲内で対価の額を減じる場合 特定事業者は 合理的な理由なく 通常支払われる対価に比べて対価の額を低く定めることにより 消費税の転嫁を拒否してはいけません 具体例 原材料費の低減等の状況の変化がない中で 消費税率引上げ前の対価に消費税率引上げ分を上乗せした額よりも低い対価を定める場合 安売りセールを実施することを理由に 大量発注などによる特定供給事業者のコスト削減効果などの合理的理由がないにもかかわらず 取引先に対して値引きを要求し 消費税率引上げ前の対価に消費税率引上げ分を上乗せした額よりも低い対価を定める場合 商品の量目を減らし 対価を消費税率引上げ前のまま据え置いて定めたが その対価の額が量目を減らしたことによるコスト削減効果を反映した額よりも低い場合 消費税の転嫁拒否等の行為は禁止されています 消費税の転嫁拒否等の行為とは 消費税の転嫁拒否等の行為として 消費税転嫁対策特別措置法で禁止している行為は 次の類型です ❶ 減額 ❷ 買いたたき ❸ 商品購入 役務 ( サービス ) 利用 利益提供の要請 ❹ 本体価格での交渉の拒否 ❺ 報復行為 3 注 通常支払われる対価に比べて対価の額を低く定めること とは 具体的には 特定事業者と特定供給事業者との間で取引している商品又は役務 ( サービス ) の消費税率引上げ前の対価に消費税率引上げ分を上乗せした額よりも低く定めることです 以下のような場合には 買いたたきとはなりません 具体例 大量発注 共同配送 共同購入などにより 特定供給事業者にも客観的にコスト削減効果が生じており 当事者間の自由な価格交渉の結果 コスト削減効果を対価に反映させる場合 4

❸ 商品購入 役務利用 利益提供の要請 特定事業者は 消費税の転嫁を受け入れる代わりに 特定事業者の指定する商品を購入させたり 役務 ( サービス ) を利用させたり また 経済上の利益を提供させる行為を行ってはいけません 具体例 消費税率引上げ分の全部又は一部を上乗せすることを受け入れる代わりに 取引先にディナーショーのチケットの購入 自社の宿泊施設の利用等を要請する場合 本体価格の引下げに応じなかった取引先に対し 毎年定期的に一定金額分購入してきた商品の購入金額を増やすよう要請する場合 消費税の転嫁の程度に応じて 取引先ごとに目標金額を定め 協賛金を要請する場合 通常必要となる費用を負担することなく 取引先に対し 従業員等の派遣又は増員を要請する場合 取引先に対し 取引の受発注に係るシステム変更に要する費用の全部又は一部の負担を要請する場合 ❹ 本体価格での交渉の拒否 特定事業者は 価格交渉を行う際 特定供給事業者から本体価格 ( ) での交渉の申出を受けた場合には その申出を拒否してはいけません ( ) 消費税を含まない価格 具体例 本体価格での交渉を申し出た際に それを拒否する場合 特定供給事業者が本体価格と消費税額を別々に記載した見積書等を提出したところ 税込価格での見積書等を再提出させる場合 税込価格しか記載できない見積書等の様式を定め その使用を余儀なくさせる場合 ❺ 報復行為 5 6 消費税の転嫁拒否等の行為に対しては 政府一丸 となって監視 取締りを行っていきます 公正取引委員会 事業を所管する大臣等 中小企業庁長官は 特定事業者などに対して 報告を求 めたり 立入検査を行います 公正取引委員会 事業を所管する大臣等 中小企業庁長官は 特定事業者に対して 違反行為を防 止又は是正するために 必要な指導を行います 事業を所管する大臣等 中小企業庁長官は 違反行為があると認めるときは 公正取引委員会に対 して 適当な措置をとるよう求める措置請求を行います なお 違反行為が多数の特定供給事業者に対して行われている場合や繰り返し行われている場合な どには必ず措置請求を行います 公正取引委員会は 違反行為があると認めるときは 速やかに消費税の適正な転嫁に応じることそ の他必要な措置をとるよう勧告し その旨を公表します ( 注 ) 建設業 宅地建物取引業 不動産鑑定業 浄化槽工事業 解体工事業の一部については 都道府県知事も検査や指導 公正取引委員会に対する措置請求を行います ( 注 ) 消費税転嫁対策特別措置法による規制の対象とならない場合でも 独占禁止法違反行為や下請法違反行為については 公正取引委員会において 厳正に対処します 消費税の転嫁拒否等の行為に対するスキーム 転嫁拒否等 の行為 特定供給事業者特定事業者 () () にするい合わせ 公正取引委員会 取引 ( 代 ) 特定事業者は 消費税の転嫁拒否等の行為があるとして 特定供給事業者が公正取引委員会等にその事実を知らせたことを理由として 取引数量を減じたり 取引を停止したり 不利益な取扱いを行ってはいけません

以下のような消費税分の物品 金銭 映画のチケット ポイントサービスにお けるポイントなどの 経済上の利益 を消費税に関連して提供する旨の表示は 消費者が実質的に消費税を負担していないかのように誤認させてしまうおそれが あることから禁止されます うな誤認を消費者に与えないようにするとともに 納入業者に対する買いたたきや 競合する小売業者の消 費税の転嫁を阻害することにつながらないようにするため 事業者が消費税分を値引きする等の宣伝や広告 を行うことを禁止しています 平成25年10月1日から平成29年3月31日までの措置 禁止される表示 消費税相当分の商品券を提供します 消費税相当分のお好きな商品1つを提供します 事業者は 平成26年4月1日以後における自己の供給する商品等の取引について 以下❶ ❸の表示をしてはいけません 消費税率の引上げ分を後でキャッシュバックします 消費税は最終的に消費者が負担するものですので 以下のようなあたかも消費者が消費税を負担していないかのよ うに誤認させてしまうおそれのある表示は禁止されます 負担していないかのように誤認させてしまうおそれがあることから禁止されます 消費税率上昇分値引きします 消費税8 分還元セール 消費税率の引上げ分をレジにて値引きします 7 春の 生活応援 セール 新 生活 応援セ ール Sale 2 たまたま消費税率の引上げ幅と 一致するだけ 3 3 値下げ! 還元! 3 たまたま消費税率と一致するだけ 10 値下げ 8 元 還 セ ール 消費税の転嫁を阻害する表示に対しては 政府一丸となって 監視 取締りを行っていきます 消費者庁長官 公正取引委員会 事業を所管する大臣等 中小企業庁長官は 事業者に対して 報告を求めたり 立入検査を行います 消費者庁長官 公正取引委員会 事業を所管する大臣等 中小企業庁長官は 事業者に対して 違反行為を防 止又は是正するために 必要な指導を行います 公正取引委員会 事業を所管する大臣等 中小企業庁長官は 違反行為があると認めるときは 消費者庁長官 に対して 適当な措置をとるよう求める措置請求を行います なお 違反行為が繰り返し行われている場合などには必ず措置請求を行います 消費者庁長官は 違反行為があると認めるときは 速やかにその行為を取りやめることその他必要な措置をとる よう勧告し その旨を公表します 注 建設業 宅地建物取引業 不動産鑑定業 浄化槽工事業 解体工事業の一部については 都道府県知事も検査や指 導 消費者庁に対する措置請求を行います 3に対する問い合わせ先 消費者庁表示対策課 03-3507- 8800 代表 8 8 消費税価格転嫁等 総合相談センター 増税分は勉強させていただきます 1 消費税との関連がはっきりしない 7 便乗値上げ 以下のような消費税分を値引きする旨の表示は 消費者が実質的に消費税を れば いずれも 消費税分を値引きする等の表示には該当しませんので 本法律で禁止されることにはなりません 6 転嫁カルテル 表示カルテルの 独占禁止法適用除外 取引の相手方が負担すべき消費税を 対価の額から減ずる旨の表示であって 消費税との関連を明示しているもの 次の1 3のような表示は 宣伝や広告の表示全体からみて消費税を意味することが客観的に明らかな場合でなけ 5 総額表示に係る 景品表示法の適用除外 消費税は転嫁しません 消費税は一部の商品にしか転嫁していません 消費税を転嫁していないので 価格が安くなっています 消費税はいただきません 消費税は当店が負担しています 消費税はおまけします 消費税はサービス 消費税還元 消費税還元セール 当店は消費税増税分を据え置いています 禁止されない表示 4 総額表示義務の特例 ❶ 取引の相手方に消費税を転嫁 していない旨の表示 3 転嫁を阻害する 表示の是正 消費税相当分 次回の購入に利用できるポイントを付与します 2 転嫁拒否等の行為の是正 消費税に関連して取引の相手方に経済上の 利益を提供する旨の表示であって❷に掲げる 表示に準ずるもの 消費税転嫁対策特別措置法では あたかも消費者が消費税を負担していない又は軽減されているかのよ ❷ 1 消費税率引上げの 趣旨 消費税の性格 3 転嫁を阻害する表示の是正 ❸

4 総額表示義務の特例 消費税転嫁対策特別措置法では 二度にわたる消費税率の引上げに際し 消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保及び事業者による値札の貼替え等の事務負担に配慮する観点から 総額表示義務の特例として 平成 25 年 10 月 1 日から平成 29 年 3 月 31 日までの間 現に表示する価格が税込価格であると誤認されないための措置を講じていれば税込価格を表示することを要しないこととされています 消費者の利便性に配慮する観点から 平成 29 年 3 月 31 日までの間であっても本特例により税込価格を表示しない事業者は できるだけ速やかに 税込価格を表示するよう努めなければならないと規定されています 特例を適用した場合の事務負担の軽減 特例 い場合 総額表示義務ありの例 特例を適用する場合の例 値札の 値札の し ❷ 旧税率に基づく税込価格等で価格表示されている場合 にするい合 務 税 税 表 1 新税率の適用後においても一時的に旧税率に基づく税込価格の表示が残る場合の表示例 個々の値札等においては 円 と旧税率に基づく税込価格を表示し 別途 消費者が商品等を選択する際に目に付き易い場所に 明瞭に 右図 のような表示を行うことが考えられます 2 新税率の適用前から新税率に基づく税込価格の表示を行う場合の表示例 個々の値札等においては 円 と新税率に基づく税込価格を表示し 別途 消費者が商品等を選択する際に目に付き易い場所に 明瞭に 右図 のような表示を行うことが考えられます ❶ 税抜価格のみを表示する場合 1 個々の値札等において税抜価格であることを明示する例 税抜 税抜価格 価格 税 税 上記のような表示は 例えば 値札 チラシ 看板 ポスター 商品カタログ インターネットのウェブページ等において行うことが考えられます 2 店内における掲示等により一括して税抜価格であることを明示する例 個々の値札等においては 円 と税抜価格のみを表示し 別途 消費者が商品等を選択する際に目につきやすい場所に 明瞭に 右図 のような表示を行うことが考えられます 9 5 総額表示に係る景品表示法の適用除外 消費税転嫁対策特別措置法では 税込価格と税抜価格が併記される場合において 税込価格が明瞭に表示されている場合には 価格について一般消費者に誤認を与えることにならないため 景品表示法第 4 条第 1 項 ( 不当表示 ) の規定の適用が除外される旨を確認的に規定しています 税込価格が明瞭に表示されているか否かの考え方と具体例 税込価格が明瞭に表示されているか否かについては 表示媒体における表示全体からみて 税込価格が一般消費者にとって見やすく かつ 税抜価格が税込価格であると一般消費者に誤認されることがないよう表示されているか否かにより判断されます この判断に当たっては 基本的に 1 税込価格表示の文字の大きさ 2 文字間余白 行間余白 3 背景の色との対照性の各要素が総合的に勘案されることになります 明 に表示 ているといる例明 に表示 ているといい例明 に表示 ているといる例 明 に表示 ていると いい例 にするい合 表示 表 にするい合 表示 表 10

6 転嫁カルテル 表示カルテルの独占禁止法適用除外 消費税についての 表示の方法の決定 ❷ 表示カルテル 今般の消費税率の引上げに伴い 消費税を円滑かつ適正に転嫁できる環境を整備するため 消費税転嫁対策特別措置法では 事業者又は事業者団体は 公正取引委員会に事前に届け出ることにより 消費税の転嫁及び表示の方法の決定に係る共同行為 ( 転嫁カルテル 表示カルテル ) を独占禁止法に違反することなく行うことができることとされています ❶ 転嫁カルテル 消費税の転嫁の方法の決定 転嫁カルテルとは 消費税の転嫁の方法の決定 についての共同行為です 転嫁カルテルを行うことができるのは 主に中小事業者やその団体です 転嫁カルテルとして行うことができる行為は 例えば 以下のとおりです 表示カルテルとは 消費税についての表示の方法の決定 についての共同行為です 表示カルテルは 全ての事業者又は事業者団体が行うことができます 表示カルテルとして行うことができる行為は 例えば 以下のとおりです 具体例 消費税率引上げ後の価格について統一的な表示方法を用いる旨の決定ア税込価格を表示する場合例 1 税込価格 と 消費税額 とを並べて表示例 2 税込価格 と 税抜価格 とを並べて表示イ税込価格を表示しない場合 ( 4 総額表示義務の特例 (9 頁 ~10 頁 ) を利用する場合 ) 例 1 個々の値札に 税抜価格を表示した上 + 税 と表示する旨の決定例 2 個々の値札は税抜価格を表示した上 商品棚等の消費者に見やすい場所に 消費税は別途いただきます などと表示する旨の決定 具体例 各事業者がそれぞれ自主的に定めている本体価格に消費税額分を上乗せする旨の決定 消費税率引上げ分を上乗せした結果 計算上生じる端数について 対象となる商品の値付け単位 取引慣行 上乗せ前の価格からの上昇の度合等を考慮して 切上げ 切捨て 四捨五入等により合理的な範囲で処理する旨の決定例 1 本体価格 98 円 8%= 消費税額 7.84 円 8 円例 2 本体価格 93 円 8%= 消費税額 7.44 円 7 円 以下のような行為は認められません 具体例 消費税率引上げ後の税抜価格 ( 本体価格 ) 又は税込価格を統一する旨の決定 消費税率引上げ分と異なる額 ( 率 ) を転嫁する旨の決定 合理的な範囲を超える不当な端数処理を行う旨の決定 など 中小事業者とは? 注 このほか 政令による特例があります 形式上 表示の方法を決定するものであっても 共同行為の内容に転嫁カルテルの内容が含まれている場合には 転嫁カルテル の届出が必要です ❶ 具体例 消費税率引上げ分を消費税率引上げ前の対価に上乗せした結果 計算上生じる端数を切上げにより処理して 税込価格を表示する旨の決定 消費税の転嫁及び表示の方法の決定に係る共同行為を行う際には 次の点に御注意ください 注 1 転嫁の方法の決定に係る共同行為と表示の方法の決定に係る共同行為とでは 要件が異なります 転嫁の方法の決定に係る共同行為には参加事業者の3 分の2 以上が中小事業者であることが必要です 注表示の方法の決定に係る共同行為は 全ての事業者又は事業者団体に認められています 11 注 2 以下の期間の共同行為が認められます 平成 26 年 4 月 1 日から平成 29 年 3 月 31 日までの間の商品又は役務の供給を対象とした共同行為が独占禁止法の適用除外の対象となります 注届出は平成 25 年 10 月 1 日から可能です 注 注意点 3 共同行為を行う場合 公正取引委共同行為はあくまでも任意のものです これを行うかどうか 員会への事前の届出が必要ですこれに参加するかどうかは 個別の事業者又は事業者団体の自 共同行為を行うには 公正取引委員会に対し主的な判断に委ねられており この法律によって 共同行為のて 共同行為の内容等について 事前に届け実施や参加を強制するものではありません 出る必要があります 届出書の様式など 具体的な届出の方法については 公正取引委員会ホームページ (http:// www.jftc.go.jp/) を御覧ください 12

7 便乗値上げ 便乗値上げは いけません ~ 消費者の生活に好ましくない影響を与えることが懸念されます ~ 便乗値上げとは 今回の消費税率の引上げに当たっては 個々の商品やサービスの価格が 新たな税負担に見合った幅で上昇することが見込まれています したがって 事業者が 他に合理的な理由がないにもかかわらず 税率の上昇に見合った幅以上の値上げをする場合 それは便乗値上げである可能性があります ただし 一般に 個々の商品などの価格は 自由競争の下で市場条件を反映して決定されるものであるため 実際にどのような場合に便乗値上げに該当するのかを判断するに当たっては それが税負担の変化による上昇幅を超えているかという点のほか 商品などの特性 需給の動向やコストの変動など 種々の要因を総合的に勘案する必要があります ちなみに 課税される商品やサービスについて 本体価格が全く変わらなければ 消費税率の引上げなどが行われた後の価格は 総額表示 ( 税込価格 ) の場合 税抜価格の場合で それぞれ次のようになると考えられます 1 万円の商品 サービスの値上げについて 1 総額表示 ( 税込価格 ) で 1 万円と表示されている場合 ( ) 本体価格は 消費税率の引上げ後も従前と変わらないものとします 2 税抜価格で 1 万円と表示されている場合 便乗値上げのように見えて 便乗値上げに当たらないもの 1 ~ 事業全体で適正な転嫁をしている場合 ~ 理論的には 総額表示 ( 内税 ) の商品について ( 区間 A Bともに総額表示 ) 本体価格が一定である場合 税率が5% から8 % に引き上げられることによって 据置き ( 引上げ率 =0.00%) (108-105)/105 = 2.85% の値上げが予想されます 10 円引上げ ( 引上げ率 =5.56%) したがって 左の事業者の例では 事業全体と 262.5 270.0 しての売上げ増が理論値と一致していることか増加率 =2.85% ( 百万円 ) ( 百万円 ) ら 区間 Bについて5.56% の引上げがあることをもって便乗値上げであるとは言えません 便乗値上げのように見えて 便乗値上げに当たらないもの 2 ~ 免税事業者が仕入価格に含まれる税額を転嫁する場合 ~ ある特定の商品やサービスにつき 他に特段の理由がないにもかかわらず 本体価格の3% を超える値上げが行われた場合 その商品やサービスだけを見ると 便乗値上げであるように思われますが その事業者が 事業全体として税率変更に見合った適正な転嫁をしていれば 便乗値上げには当たりません [ 端数処理 ] 各種の運賃など 取引慣行や利用者の便宜などを考慮して 10 円単位で税込価格が設定されているものの場合 あるものについては据置きとする反面 あるものについては 3% を超える値上げとすることもあります 事業全体として適正な転嫁を行っている場合の例 区間 A (85 万人利用 ) 150 円 150 円 区間 B (75 万人利用 ) 180 円 190 円 事業全体の売上げ 上記の事例は 実際の運賃などとは関係ありません 免税事業者が消費税率の引上げに際して値上げをする場合 一見便乗値上げではないかと思われますが 免税事業者であっても その仕入価格には消費税が含まれていることから これに相当する額を価格に転嫁することは便乗値上げに当たりません 免税事業者が仕入価格に含まれる税額を転嫁する場合について 消費税率の引上げに伴い 課税事業者では a+b の値上げが行われることになります 納税義務者として A に加え新たに a の納税を行う b については仕入価格の上昇として負担 消費税率の引上げに伴い 免税事業者では 仕入価格が高くなった分 (=b) の値上げが行われることになります a の納税を行う必要がないので a+b の値上げは予定されていない 課税事業者 2 免税事業者 1 13 に する い合 せ 消費者 消費生活 ( 表 ) 14

8 消費税価格転嫁等総合相談センター 消費税価格転嫁等総合相談センターは内閣府が設置している政府共通の相談窓口です センターでは次のような相談を受け付けます 転嫁に関する問い合わせ 広告 宣伝に関する問い合わせ 消費税の総額表示に関する問い合わせ 便乗値上げに関する問い合わせ センターでは このような相談に関して 法令等の考え方を回答するほか転嫁拒否など消費税転嫁対策特別措置法に違反する疑いのある行為については 相談者の御意向により センターから担当省庁へ通知します 御相談は専用ダイヤル又は HP 上の専用フォームを御利用下さい 専用ダイヤル :0570-200-123 受付時間 平日 9:00~17:00( 平成 26 年 3 月 4 月は土曜日も受付 ) 通話料金はお住まいの地域に応じて以下の料金がかかります なお 実際にかかる金額は音声ガイダンスで御案内しております 固定電話からは 8.5 円 ~ 80 円 / 3 分間 携帯電話からは 90 円 / 3 分間 公衆電話からは 30 円 ~ 220 円 / 3 分間 URL (24 時間受付 ) http://www.tenkasoudan.go.jp 転嫁拒否等の行為の是正 転嫁カルテル 表示カルテルに関する問い合わせ先 公正取引委員会取引企画課 03-3581-5471 ( 代表 ) 転嫁を阻害する表示の是正に関する問い合わせ先 消費者庁表示対策課 03-3507-8800 ( 代表 ) 消費税の総額表示義務の特例に関する問い合わせ先 財務省主税局税制第二課 03-3581-4111 ( 代表 ) 便乗値上げに関する問い合わせ先 消費者庁消費生活情報課 03-3507-8800 ( 代表 ) 15 (2013 年 10 月 )

消費税転嫁対策特別措置法が成立しました 消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法 消費税転嫁対策特別措置法は, 平成 25 年 10 月 1 日から施行されます ( 同法は, 平成 29 年 3 月 31 日まで適用されます ) 政府としては, この法律に基づき消費税の円滑かつ適正な転嫁に向けた取組を行っていきます Ⅰ 消費税の転嫁拒否等の行為の是正に関する特別措置平成 26 年 4 月 1 日以降に供給する商品又は役務について, 消費税の転嫁を拒む行為等が禁止されます 適用対象となる主な取引及び禁止される行為は以下のとおりです 転嫁拒否をする側 ( 規制対象 )( 買手 ) 転嫁拒否をされる側 ( 売手 ) 大規模小売事業者資本金 3 億円以下の事業者と継続的に取引を行っている事業者等禁止される行為 大規模小売事業者と継続的に取引を行っている事業者 資本金 3 億円以下の事業者等 具体例 1 減額 2 買いたたき 3 購入強制 役務の利用強制 不当な利益提供の強制 4 税抜価格での交渉の拒否 5 報復行為 本体価格に消費税分を上乗せした額を対価とする旨契約していたが, 消費税分の全部又は一部を事後的に対価から減じること 原材料費の低減等の状況変化がない中で, 消費税率引上げ前の税込価格に消費税率引上げ分を上乗せした額よりも低い対価を定めること 消費税率引上げ分を上乗せすることを受け入れる代わりに, 取引先にディナーショーのチケットを購入させること 消費税抜価格 ( 本体価格 ) で交渉したいという申出を拒否すること 転嫁拒否をされた事業者が,1~4 の行為が行われていることを公正取引委員会などに知らせたことを理由に, 取引の数量を減らしたり, 取引を停止したりするなど, 不利益な取扱いをすること 違反行為を防止又は是正するため, 公正取引委員会, 主務大臣, 中小企業庁長官が必要な指導 助言を行います また, 違反行為があると認めるときは, 公正取引委員会が勧告を行い, その旨を公表します Ⅰに関する問い合わせ先 : 公正取引委員会取引企画課 03-3581-5471( 3581 5471( 代表 ) Ⅱ 消費税の転嫁を阻害する表示の是正に関する特別措置 平成 26 年 4 月 1 日以降に供給する商品又は役務の取引について, 消費税分を値引きする等の宣伝や広告が禁止されます 禁止される表示は以下のとおりです 禁止される表示 禁止される表示の具体例 1 取引の相手方に消費税を転嫁していない旨の表示 2 取引の相手方が負担すべき消費税に相当する額の全部又は一部を対価の額から減ずる旨の表示であって消費税との関連を明示しているもの 3 消費税に関連して取引の相手方に経済上の利益を提供する旨の表示であって 2 に掲げる表示に準ずるもの 消費税は転嫁しません 消費税は当店が負担しています 消費税率上昇分値引きします 消費税相当分, 次回の購入に利用できるポイントを付与します 違反行為を防止又は是正するため, 消費者庁, 公正取引委員会, 主務大臣, 中小企業庁長官が必要な指導 助言を行います また, 違反行為があると認めるときは, 消費者庁が勧告を行い, その旨を公表します Ⅱ に関する問い合わせ先 : 消費者庁表示対策課 03-3507-8800( 代表 )

Ⅲ 価格の表示に関する特別措置 (1) 平成 25 年 10 月 1 日以降, 消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保や事業者の値札の貼り替えなどの事務負担に配慮する観点から, 表示価格が税込価格であると誤認されないための措置を講じていれば, 税込価格 を表示しなくてもよいとする特例が設けられます 消費者への配慮の観点から, 上記の特例を受ける事業者はできるだけ速やかに 税込価格 を表示するよう努めることとされています 具体的な表示の例 ( 例 1) 値札, チラシ, ポスター, 商品カタログ, インターネットのウェブページ等において, 商品等の価格を次のように表示する 円 ( 税抜 ) 円 ( 税抜価格 ) 円 ( 本体価格 ) 円 + 税 ( 例 2) 個々の値札等においては 円 と税抜価格のみを表示し, 別途, 店内の消費者が商品等を選択する際に目に付きやすい場所に, 明瞭に, 当店の価格は全て税抜価格となっています といった掲示を行う (2) 事業者が, 税込価格に併せて, 税抜価格を表示する場合において, 税込価格が明瞭に表示されているときは, 景品表示法第 4 条第 1 項 ( 不当表示 ) の規定は適用しないこととされました Ⅲ(1) に関する問い合わせ先 : 財務省主税局税制第二課 03-3581-4111( 代表 ) Ⅲ(2) に関する問い合わせ先 : 消費者庁表示対策課 03-3507-8800( 代表 ) Ⅳ 消費税の転嫁及び表示の方法の決定に係る共同行為に関する特別措置 平成 26 年 4 月 1 日以降に供給する商品又は役務を対象にした, 事業者又は事業者団体が行う転嫁カルテル 表示カルテルが独占禁止法の適用除外となります ( 公正取引委員会が定めた期間内にあらかじめ届け出ることが必要です ) (1) 転嫁カルテル ( 消費税の転嫁の方法の決定に係る共同行為 ) ( 例 1) 事業者がそれぞれ自主的に定めている本体価格に, 消費税額分を上乗せすること ( 例 2) 消費税額分を上乗せした結果, 計算上生じる端数について, 切上げ, 切捨て, 四捨五入等により合理的な範囲で処理すること 税込価格や税抜価格 ( 本体価格 ) を決めることは, 適用除外の対象にはなりません ( 独占禁止法に違反する行為ですので注意してください ) 転嫁カルテルについては, 参加事業者の 3 分の 2 以上が中小事業者であることが必要です 中小事業者の範囲 資本金等の額 ( 会社 ) 又は 常時使用する従業員数 ( 会社又は個人 ) 製造業, 建設業, 運輸業 3 億円以下 300 人以下 卸売業 1 億円以下 100 人以下 サービス業 5 千万円以下 100 人以下 小売業 5 千万円以下 50 人以下 政令で定める業種業種ごとに政令で定める金額以下業種ごとに政令で定める数以下 上記以外の業種 3 億円以下 300 人以下 (2) 表示カルテル ( 消費税についての表示の方法の決定に係る共同行為 ) ( 例 1) 税率引上げ後の価格について, 消費税込価格 と 消費税額 とを並べて表示する方法とを並を用いること ( 例 2) 税率引上げ後の価格について, 消費税込価格 と 消費税抜価格 とを並べて表示する方法を用いること Ⅳに関する問い合わせ先 : 公正取引委員会取引企画課 03-3581-5471( 代表 ) 2013.6.20