Microsoft Word - 103条公表(ダイジェスト版).doc

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裁判員法103条公表速報版(制度施行~10月末(データは9月末までのもの))

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裁判員法103条公表速報版(制度施行~10月末(データは9月末までのもの))

★裁判員速報(制度施行~平成30年8月末)

を行うことが決定された場合, 鑑定結果の報告までに相当期間を要するときは, 公判開始前に, 鑑定の経過及び結果の報告を除く鑑定の手続を行うことができる ( 第 1 回公判期日前の鑑定, 法 50 条 1 項 ) 審理期間と対比した公判前整理手続期間 期日回数の状況は, 図表 33 及び図表 3 5な

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累計平成 21 年平成 22 年平成 23 年 総数 5,342 1,196 1,797 1, 強盗致傷 1, 殺人 1, 現住建造物等放火 覚せい剤取締法違反

はじめに 1 本資料は, 裁判員制度に対する国民の理解と関心を深めるとともに, 同制度の運用の改善などのための検討に資するため, 裁判員法 103 条に基づき, 毎年, 裁判員裁判対象事件の取扱状況, 裁判員及び補充裁判員の選任状況その他裁判員法の実施状況について公表するものである 本公表は, 第

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資料6 損害賠償請求に係る債務名義の実効性に関するアンケート調査 集計結果

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成年後見関係事件の概況

成年後見関係事件の概況 - 平成 28 年 1 月 ~12 月 - 最高裁判所事務総局家庭局

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(2)Bは夜中に女の人に刃物を出して脅( おど ) した 女の人は 抵抗したので Bは刃物で女の人を刺した その結果 女の人を殺してしまった バッグの中には 封筒があり中に85 万円が入っていた そのうちの10 万円をAに返した (3) 警察の取り調べを受けたBは 犯行はAの指示によるものだと主張し

凡例 目次 Ⅰ. 警察段階 第 1 図 A 表 : 警察段階 Ⅱ. 検察段階 第 2 図 B 表 : 検察段階 Ⅲ. 公判段階 第 3 図 ~ 第 12 図 C 表 : 新受人員 既済人員 未済人員 ( 最高裁 高裁 地裁 簡裁 ) D 表 : 平均審理期間 E 1 表 : 通常第一審終局 参考 戦

Microsoft Word - 【最終セット版】 広報資料(9枚もの) 

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成年後見関係事件の概況 平成 29 年 1 月 ~12 月 - 最高裁判所事務総局家庭局

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10刑事実務基礎テキスト

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三衆議院議員稲葉誠一君提出再審三事件に関する質問に対する答弁書一について捜査当局においては 今後とも 捜査技術の一層の向上を図るとともに 自白の信用性に関し裏付け捜査を徹底する等十全な捜査の実施に努めるべきものと考える 二について再審三事件の判決においては いずれも被告人の自白の信用性に関する指摘が

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別紙 1 地方税法第 314 条の 7 第 1 項第 4 号に掲げる寄附金を受け入れる 特定非営利活動法人を指定するための基準 手続等に関する条例 新旧対照表 改正案 ( 欠格事由 ) 第 6 条第 4 条第 1 項の規定にかかわらず 市長は 次のいずれかに該当する特定非営利活動法人について 指定の


量刑不当・棄却

特例適用住宅 という ) が新築された場合 ( 当該取得をした者が当該土地を当該特例適用住宅の新築の時まで引き続き所有している場合又は当該特例適用住宅の新築が当該取得をした者から当該土地を取得した者により行われる場合に限る ) においては, 当該土地の取得に対して課する不動産取得税は, 当該税額から

教員等の懲戒処分に係る審査に関する規程 ( 平成 21 年 9 月 16 日 ) ( 趣旨 ) 第 1 条この規程は 教育公務員特例法 ( 昭和 24 年 1 月 12 日法律第 1 号 以下 法 という ) 第 9 条第 2 項の規定に基づき 沖縄県立看護大学教授会 ( 以下 教授会 という )

達したときに消滅する旨を定めている ( 附則 10 条 ) (3) ア法 43 条 1 項は, 老齢厚生年金の額は, 被保険者であった全期間の平均標準報酬額の所定の割合に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて算出された額とする旨を定めているところ, 男子であって昭和 16 年 4 月 2 日から同

級が6 級以上であるもの ( これらの職員のうち 組合規則で定める職員を除く 以下 特定管理職員 という ) にあっては 100 分の102.5) 12 月に支給する場合においては100 分の137.5( 特定管理職員にあっては 100 分の117.5) を乗じて得た額 (2) 再任用職員期末手当基

2020 年を目標とする法 司法支援改革プロジェクト (PHAP LUAT2020) 公安省 最高人民検察院 - 最高人民裁判所 国防省 番号 : 03/2018/TTLT-BCA- VKSNDTC-TANDTC-BQP ベトナム社会主義共和国独立 自由 幸福

平成  年(オ)第  号

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弁護士等の業務広告に関する規程

( 休憩時間 ) 第 3 条 任命権者は 1 日の勤務時間が 6 時間を超える場合においては 少な くとも45 分 8 時間を超える場合においては 少なくとも1 時間の休憩時間を それぞれ所定の勤務時間の途中に置かなければならない 2 前項の休憩時間は 職務の特殊性又は当該公署の特殊の必要がある場合

平成 2 8 年 6 月 平成 27 年中における行方不明者の状況 警察庁生活安全局生活安全企画課

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最高裁判 私たちの生活と裁判所 私たちは, 毎日, 社会生活のルールに従って生活しています そのようなルールとしては, 国民の代表者によって作られる法律や個人の間での取り決めである けいやく 契約などがあります しかし, ルールを作っても, 守 られなければ何にもなりません ルールが守られない ふん

ものであった また, 本件規則には, 貸付けの要件として, 当該資金の借入れにつき漁業協同組合の理事会において議決されていることが定められていた (3) 東洋町公告式条例 ( 昭和 34 年東洋町条例第 1 号 )3 条,2 条 2 項には, 規則の公布は, 同条例の定める7か所の掲示場に掲示して行

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平成  年(あ)第 号

千葉市水道局契約規程及び千葉市水道局会計規程の一部を改正する規程をここに公布する

指定 ( 又は選択 ) 官庁 PCT 出願人の手引 - 国内段階 - 国内編 - ベトナム国家知的所有権庁 (NOIP) 国内段階に入るための要件の概要 3 頁概要 国内段階に入るための期間 PCT 第 22 条 (3) に基づく期間 : 優先日から 31 箇月 PCT 第 39 条 (1)(b)

刑法犯の検挙人員は, 平成 10 年に 100 万人を超え,11 年から毎年戦後最多を記録し,16 年に 128 万 9,416 人を記録した後,17 年から減少に転じて,24 年は93 万 9,826 人であった 検挙率は, 平成 13 年には, 刑法犯総数で38.8%, 一般刑法犯で19.8%

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( 資料 ) 鹿児島地裁における裁判員裁判 ~2015 年 ~ 小栗 実 本稿は 2015 年 1 月から12 月までの間 鹿児島地裁で行われた裁判員裁判の記録である 鹿児島地裁での裁判員裁判は2009 年 11 月に初めて行われて以来 2015 年末までに97 件の事件について開廷された 本稿は

2005 年ファイル交換ソフト利用実態調査結果の概要 2005 年 5 月 31 日 目次 調査方法...2 ファイル交換ソフトの利用者数の実態 ファイル交換ソフトの利用率とその変化 ファイル交換ソフトの利用者数とその変化...5 ファイル交換の実態 利用されてい

1.2_議案目録(追加)

検察審査会制度の運用改善及び制度改革を求める意見書

点検項目 点検事項 点検結果 リハビリテーションマネジメント加算 Ⅰ 計画の定期的評価 見直し 約 3 月毎に実施 リハビリテーションマネジメント加算 Ⅱ ( リハビリテーションマネジメント加算 Ⅰ の要件に加え ) 居宅介護支援事業者を通じて他のサービス事業者への情報伝達 利用者の興味 関心 身体

02世帯

問 3 正解 1 1 正しい 破産しても復権を得れば, 直ちに免許を受けることができる 破産者で復権を得ないものは, 免許欠格となりますが, 復権を得れば, 直ちに免許を受けることができます すでに復権を得ている者は免許欠格ではないため, その者が役員として就任しても, その会社の免許に問題はありま

比較法雑誌第 50 巻第 ₃ 号 (2016) 構築するため, 取調べ及び供述調書に過度に依存した捜査 公判の在り方の見直しや, 被疑者の取調べ状況を録音 録画の方法により記録する制度の導入など, 刑事の実体法及び手続法の整備の在り方 について意見を求めるものであった ⅱ) 我が国には, いわゆる司

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合 ( 6 割強 ) と比較しても際立って高く, 特に, 万引きの占める割合が約 8 割にも及び, 男子 ( 5 割弱 ) に比べ著しく高い 図は, 交通法令違反 ( 平成 15 年までは交通関係 4 法令違反に限る ) を除く特別法犯について, 女子の送致人員等の推移 ( 過去

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会員に対する処分等に係る手続に関する規則 (2018 年 7 月 30 日制定 ) 第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条本規則は 定款第 15 条に規定する会員に対する処分及び不服の申立てに係る手続の施行に関し 必要な事項を定めることを目的とする ( 定義 ) 第 2 条本規則において 次の各号

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第 4 表入 出所人員の推移 入 所 人 員 67,612 65,857 62,804 57,491 54,923 53,437 51,924 49,109 46,977 43,379 ( 指 数 ) (100) (97) (93) (85) (81) (79) (77) (73) (69) (64

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学識経験を有する者の知見の活用 実績評価書資料の表 2( 審決取消訴訟が提起されなかった審決件数 ) 記載の 審決件数 が, うち審決取消訴訟が提起されなかった審決件数 及び表 3( 審決取消訴訟によって取り消された審決件数 ) 記載の 審決取消訴訟提起件数 の合計件数にならないのはなぜか ( 小西

警察におけるカウンセリングの様子 ワンストップ支援センターの設置促進 施策番号 65 警察庁においては 各都道府県警察において行っている性犯罪被害の電話相談について 平成 29 年度予算で性犯罪被害者相談電話番号の統一化に要する経費を新たに予算措置し 全国共通の短縮ダイヤル番号 (#4 桁番号 )

固定資産評価審査申出とは

しなければならない 2. 乙は プライバシーマーク付与の更新を受けようとするときは プライバシーマーク付与契約 ( 以下 付与契約 という ) 満了の8ヶ月前の日から付与契約満了の4 ヶ月前の日までに 申請書等を甲に提出しなければならない ただし 付与契約満了の4ヶ月前の日までにプライバシーマーク付

役員退職手当規程

(3) 育児短時間勤務をしている職員が休職又は停職の処分を受けたことにより 当該育児短時間勤務の承認が効力を失つた後 当該休職又は停職の期間が終了したこと (4) 育児短時間勤務をしている職員が当該職員の負傷 疾病又は身体上若しくは精神上の障害により当該育児短時間勤務に係る子を養育することができない

第1章  目的

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01 公的年金の受給状況

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Taro-議案第13号 行政手続条例の

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7 という ) が定める場合に該当しないとして却下処分 ( 以下 本件処分 という ) を受けたため, 被控訴人に対し, 厚年法施行令 3 条の12の7が上記改定請求の期間を第 1 号改定者及び第 2 号改定者の一方が死亡した日から起算して1 月以内に限定しているのは, 厚年法 78 条の12による

上陸不許可処分取消し請求事件 平成21年7月24日 事件番号:平成21(行ウ)123 東京地方裁判所 民事第38部

Transcription:

平成 23 年における 裁判員裁判の実施状況等に関する資料 ( ダイジェスト版 ) 最高裁判所事務総局

平成 23 年は,1 年間に1,525の裁判員裁判が実施された 20 代から70 歳以上の幅広い世代から, 様々な職業の男女 8,815 人が裁判員に選任され, 全国 50の地方裁判所において, 殺人, 強盗致傷等の重大事件に関する刑事裁判に参加した 選定された裁判員候補者 13 万 1860 人の約半数は, 裁判所での手続に参加することなく事前の書面の申出により辞退が認められる一方で, 選任手続期日への裁判員候補者の出席率は,78.4パーセントという高水準に達している また, 裁判員が裁判に参加した平均日数は5.0 日であり, 約 7 割の裁判が5 日以内で終了している このうち, 裁判員が法廷での審理に立ち会った時間は11 時間余りであり, 評議を行った時間は9 時間余りとなっている

凡 例 [ 用語 ] [ 定義 説明 ] 裁判員裁判対象事件 平成 21 年 5 月 21 日の裁判員制度施行後に起訴された法 2 条 1 項各号に該当する事件及び法 5 条本文に該当する事件 新受人員 起訴された被告人の員数又は他の裁判所から移送等によって受理した被告人の員数 ( 延べ人員 ) 同一の被告人について複数の起訴等があったときは, その都度計上した 終局人員 判決, 決定, その他で終局した被告人の員数 ( 事件票に基づく員数 ) 法 3 条 1 項の除外決定があったものを除く 複数の被告人に対する事件の審理が併合されて終局となった場合には, 各被告人の員数を計上し, 同一の被告人に対する事件の審理が併合されて終局となった場合には, 全事件を通じて 1 人として計上した ただし, 同一の被告人に対する事件を分離し, 各別に終局となった場合には, 終局した事件ごとに 1 人として計上した 実審理予定日数 裁判員等選任手続期日のお知らせ ( 呼出状 ) に記載した公判期日等 ( 評議のみの日, 判決のみの日を含み, 選任手続期日のみの日を含まない ) が予定されている日数の合計である 判決人員 裁判員の参加した合議体により審理終局した被告人の員数 ( 実人員 ) 少年法 55 条による家裁移送決定があったものを含み, 裁判員法 3 条 1 項の除外決定があったもの及び裁判員が参加する合議体で審理が行われずに公訴棄却判決があったものを含まない ただし, 公判前整理手続に関する図表の判決人員は, 裁判員裁判対象事件以外の事件について, 公判前整理手続に付されずに公判を開いた後, 罰条の変更等により裁判員裁判対象事件になり, 期日間整理手続に付されたものがあるため, 他の図表の判決人員とは異なる 審理期間 事件の受理の日から終局までの期間 ( 併合事件がある場合は, 最初の事件を受理した日から終局までの期間 )( 月数 ) をいう ( 多くの事件では, 起訴状を受理した日から判決宣告までの期間である ) 公判前整理手続期間 公判前整理手続に付す旨の決定があった日から同手続が終了した日までの期間 ( 月数 ) をいう

目 次 第 1 実施状況の概要 1 概況 1 図表 1 裁判員裁判対象事件の概況データ (1) 2 事件数及び裁判員等の負担 2 図表 2-1 罪名別の新受人員 (2) 図表 2-2 罪名別の終局人員 (2) 図表 2-3 職務従事日数別の終局件数の分布 ( 自白否認別 ) (3) 図表 2-4 職務従事時間別の判決人員の分布 ( 自白否認別 ) (3) 図表 2-5 職務従事時間別の判決人員の分布 ( 罪名別 ) (4) 第 2 裁判員等の選任に関する実施状況について 1 選任手続の流れについて 5 2 名簿記載通知 調査票送付段階 ( 裁判員候補者名簿の被登録人数及び地方裁判所における調査の結果 ( 調査票の回答状況等 )) 6 図表 3 調査票の回答状況 (6) 3 裁判員候補者の選定から選任手続期日までの状況 7 図表 4 出席した裁判員候補者数及び出席率 ( 実審理予定日数別 ) (7) 4 選任手続期日当日 8 (1) 不選任に関する状況 8 図表 5 選任手続期日において不選任決定がされた裁判員候補者 数及びその内訳 (8) (2) 選任の状況 9 図表 6-1 選任された裁判員及び補充裁判員の総数 (9) 図表 6-2 選任された補充裁判員数の平均 ( 実審理予定日数別 ) (9) 図表 7 選任手続期日に出席した裁判員候補者, 選任された裁判員及び補充裁判員の属性 (10) 5 辞退申立て, 許否に関する状況 ( 選任手続全般を通じて ) 11 図表 8 辞退が認められた裁判員候補者数及びその辞退事由別 の内訳 ( 選任手続期日の前と当日別 ) (12) i

第 3 裁判員の参加する公判手続の実施状況について 1 公判手続の流れについて 14 2 概況 15 図表 9 裁判員裁判対象事件の公判手続概況データ (15) 3 審理 15 (1) 合議体の構成 除外決定等 15 (2) 公判前整理手続 16 図表 10 公判前整理手続期日回数別の判決人員の分布及び平均 公判前整理手続期日回数 ( 自白否認別 ) (16) 図表 11 自白否認別の平均審理期間及び平均公判前整理手続期間 (17) (3) 開廷回数 17 図表 12 開廷回数別の判決人員の分布及び平均開廷回数 ( 自白否 認別 ) (17) (4) 公判審理 ( 証拠調べ ) 18 図表 13 取調べ証拠数別の終局件数の分布及び平均取調べ証拠数 ( 自白否認別 ) (18) 図表 14 取調べ証人数別の終局件数の分布及び平均取調べ証人数 ( 自白否認別 ) (19) 図表 15 平均証人尋問時間及び平均被告人質問時間の内訳 ( 自白 否認別 ) (20) 4 評議 21 図表 16 評議時間別の判決人員の分布及び平均評議時間 ( 自白否 認別 ) (21) 5 裁判の結果 21 図表 17 罪名別 量刑分布別 ( 終局区分別を含む ) の終局人員 (22) 6 控訴 上告 23 図表 18 第一審結果別の控訴審結果の分布 (23) 図表 19 控訴審結果別の上告理由の分布 ( 上告審終局分 ) (24) 第 4 その他 25 ii

第 1 実施状況の概要 第 1 実施状況の概要 1 概況平成 23 年の裁判員裁判対象事件の概況は, 図表 1のとおりである 各データの詳細は右欄外に記載した各図表等を参照されたい 図表 1 裁判員裁判対象事件の概況データ 第 1 実施状況の概要 新受人員 ( 延べ人員 ) 終局人員 ( 実人員 ) 裁判員候補者名簿被登録人数選定された裁判員候補者の数 1,790( 人 ) ( 注 ) 図表 2-1 参照 1,570( 人 ) ( 注 ) 図表 2-2,17 参照 315,940( 人 ) ( 注 ) 図表 3 参照 131,860( 人 ) ( 注 ) 図表 4,8 参照 第 2 裁判員等の選任に関する実施状況について 選任手続期日に出席した裁判員候補者の数 選任手続期日への裁判員候補者の出席率 辞退が認められた裁判員候補者の数 辞退が認められた裁判員候補者の割合 選任された裁判員の数 44,150( 人 ) ( 注 ) 図表 4,5 参照 78.4(%) ( 注 ) 図表 4 参照 77,909( 人 ) ( 注 ) 図表 8 参照 59.1(%) ( 注 ) 11 頁参照 8,815( 人 ) ( 注 ) 図表 6-1 参照 選任された補充裁判員の数 2,988( 人 ) 平均審理期間 8.9( 月 ) ( 注 ) 図表 11 参照 第 3 裁判員の参加する公判手続の実施状況について 平均開廷回数 4.1( 回 ) ( 注 ) 図表 12 参照 平均取調べ証拠数 32.5( 個 ) ( 注 ) 図表 13 参照 平均取調べ証人数 2.3( 人 ) ( 注 ) 図表 14 参照 平均証人尋問時間 165.4( 分 ) ( 注 ) 図表 15 参照平均被告人質問時間 150.3( 分 ) 平均評議時間 564.1( 分 ) ( 注 ) 図表 16 参照 1

第 1 実施状況の概要 2 事件数及び裁判員等の負担平成 23 年における裁判員裁判対象事件の新受人員は, 全国で 1,790 人であり, 罪名別では, 強盗致傷 411 人, 殺人 370 人, 覚せい剤取締法違反 173 人などとなっている 図表 2-1 なお, これは, 同年における刑事通常第一審事件全体の新受人員 (8 万 0608 人 ) の 2.2% を占めている また, 終局人員は, 全国で 1,570 人 ( うち判決人員は 1,525 人 ) であり, 罪名別では, 殺人 345 人, 強盗致傷 331 人, 覚せい剤取締法違反 169 人などとなっている 図表 2-2 図表 2-1 罪名別の新受人員 総数 1,790 強盗致傷 411 殺人 370 覚せい剤取締法違反 173 現住建造物等放火 167 傷害致死 167 その他 502 傷害致死 9.3% その他 28.0% 現住建造物等放火 9.3% 覚せい剤取締法違反 9.7% 強盗致傷 23.0% 殺人 20.7% ( 注 )1 刑事月報による延べ人員である 2 受理後の罰条の変更により, 裁判員裁判対象事件になったものを含まず, 同事件に該当しなくなったものは含む 3 1 通の起訴状で複数の罪名の異なる裁判員裁判対象事件が起訴された場合は, 法定刑の最も重い罪名に計上した 図表 2-2 罪名別の終局人員 総数 1,570 殺人 345 強盗致傷 331 覚せい剤取締法違反 169 現住建造物等放火 155 傷害致死 134 その他 436 ( 注 ) 刑事通常第一審事件票による実人員である 傷害致死 8.5% 現住建造物等放火 9.9% その他 27.8% 殺人 22.0% 覚せい剤取締法違反 10.8% 強盗致傷 21.1% 2

第 1 実施状況の概要 裁判員等が, 選任手続や公判, 評議等のために裁判所に出席した日数 ( 職務従事日数 ) の分布を自白 否認別にみると, 図表 2-3のとおりである また, 裁判員等の負担や公判審理状況を示すため, 選任手続以降の通算の職務従事時間を自白 否認別及び罪名別にみると, 図表 2-4 及び図表 2-5のとおりである 図表 2-3 職務従事日数別の終局件数の分布 ( 自白否認別 ) 終局件数 職務従事日数 2 日 3 日 4 日 5 日 10 日以内 10 日を超える 平均職務従事日数 ( 日 ) 総数 1,442 (0.9) (20.4) (33.2) (18.2) (24.2) (3.1) 13 294 479 263 349 44 5.0 自白 818 (1.5) (33.5) (42.1) (13.6) (9.2) (0.2) 12 274 344 111 75 2 4.0 否認 624 (0.2) (3.2) (21.6) (24.4) (43.9) (6.7) 1 20 135 152 274 42 6.3 ( 注 )1 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 2 ( ) は総数に対する割合 (%) である 図表 2-4 職務従事時間別の判決人員の分布 ( 自白否認別 ) 判決人員 12 時間以内 職務従事時間 15 時間以内 18 時間以内 21 時間以内 24 時間以内 24 時間を超える 平均職務従事時間 ( 時 ) 総数 1,525 129 229 274 242 178 473 22.5 自白 885 122 203 198 140 90 132 18.2 否認 640 7 26 76 102 88 341 28.3 ( 注 ) 刑事通常第一審事件票による実人員である 3

第 1 実施状況の概要 図表 2-5 職務従事時間別の判決人員の分布 ( 罪名別 ) 判決人員 12 時間以内 職務従事時間 15 時間以内 18 時間以内 21 時間以内 24 時間以内 24 時間を超える 平均職務従事時間 ( 時 ) 総数 1,525 129 229 274 242 178 473 22.5 殺人 337 20 44 59 57 40 117 24.2 強盗致傷 320 35 42 63 54 26 100 21.6 覚せい剤取締法違反 167 13 23 32 27 22 50 21.3 現住建造物等放火 151 17 38 28 26 15 27 19.3 傷害致死 131 8 11 20 22 13 57 24.7 ( 準 ) 強姦致死傷 88 8 18 15 14 6 27 21.0 ( 準 ) 強制わいせつ致死傷 87 14 27 16 8 11 11 17.2 強盗強姦 46 1 7 11 8 6 13 24.3 強盗致死 ( 強盗殺人 ) 42 - - 5 5 5 27 35.4 麻薬特例法違反 39 3 4 8 10 8 6 20.0 偽造通貨行使 26 7 7 6 4-2 15.1 逮捕監禁致死 25 - - 2 2 10 11 26.9 危険運転致死 17 2 4 2 1 5 3 22.9 傷害 8 - - 1-2 5 30.5 保護責任者遺棄致死 8-1 - 1 1 5 38.9 通貨偽造 5-2 1-1 1 18.4 集団 ( 準 ) 強姦致死傷 5 - - 3 - - 2 25.3 強盗 5 1-1 1 1 1 21.4 ( 準 ) 強姦 3 - - - 1 1 1 22.4 拐取者身の代金取得等 3 - - - - - 3 27.9 組織的犯罪処罰法違反 3 - - - - 1 2 35.9 銃刀法違反 2 - - 1-1 - 20.0 麻薬取締法違反 2 - - - - 2-23.1 非現住建造物等放火 1 - - - 1 - - 18.4 ガス漏出等致死 1-1 - - - - 14.5 ( 準 ) 強制わいせつ 1 - - - - 1-22.3 自殺関与及び同意殺人 1 - - - - - 1 27.6 窃盗 1 - - - - - 1 25.1 ( 注 ) 刑事通常第一審事件票による実人員である 4

第 2 裁判員等の選任に関する実施状況について 第 2 裁判員等の選任に関する実施状況について 1 選任手続の流れについて裁判員候補者名簿の作成から裁判員等の選任に至るまでの流れ及び図表との関係をフローチャートで示すと, 以下のとおりである 裁判員候補者名簿の作成 ( 前年の秋ころ ) 有権者の中から, 翌年の裁判員候補者となる人を毎年くじで選び, 裁判所ごとに名簿を作成 名簿記載通知 調査票の送付 ( 前年の 11 月ころ ) 図表 3 就職禁止事由該当者 事件ごとに名簿の中からくじで選定 図表 4 調査票により, 裁判員になることができない人や 1 年を通じて辞退が認められる人は, 裁判所に呼ばない 呼び出さない措置 呼出状 質問票の送付 ( 原則, 裁判の 6 週間前まで ) 図表 4 質問票により辞退が認められる人は呼出が取り消され, 裁判所に行く必要はない 呼出取消し 選任手続期日 図表 4 ~ 図表 7 不選任決定 ( 辞退 くじなど ) 裁判員 補充裁判員選任 図表 6 図表 7 選任手続全般を通じた辞退判断の状況等につき, 図表 8 5

第 2 裁判員等の選任に関する実施状況について 2 名簿記載通知 調査票送付段階 ( 裁判員候補者名簿の被登録人数及び地方裁判所における調査の結果 ( 調査票の回答状況等 )) 平成 23 年用の裁判員候補者名簿に登録された人員は, 合計 31 万 5940 人 ( 有権者全体の約 0.30% であり, 有権者約 330 人に1 人の割合 ) である 調査票の回答が返送された人員は,12 万 2222 人であり *1, このうち調査票で就職禁止事由に該当すると回答した人員は,2,104 人で, 裁判員法に定める辞退事由のうち定型的辞退事由 ( 年間を通じて辞退が認められることが明らかな事由 ) により辞退を申し出た人員は 7 万 3979 人である これらの割合をみると, 図表 3のとおりである 図表 3 調査票の回答状況 就職禁止事由該当者数 0.7% 定型的辞退事由申出者数 23.4% 裁判員候補者名簿被登録人数 315,940 人 回答なし 61.3% 回答あり 38.7% その他 14.6% ( 注 ) 就職禁止事由該当者数 とは, 調査票において, 就職禁止事由に該当すると回答した者の数をいう *1 調査票は, 該当する事由がある場合のみ返送をお願いしており, 必ず返送しなければならないものではない 6

第 2 裁判員等の選任に関する実施状況について 3 裁判員候補者の選定から選任手続期日までの状況平成 23 年の裁判員裁判において選定された裁判員候補者は, 合計 13 万 1860 人である このうち, 調査票の回答により辞退が認められた方などを除いた 9 万 4109 人に 裁判員等選任手続期日のお知らせ ( 呼出状 ) を送付し, 質問票の回答により辞退が認められるなどしてさらに 3 万 7777 人の裁判員候補者の呼出しが取り消された 残りの 5 万 6332 人の裁判員候補者 ( 選任手続期日に出席を求められた人 ) のうち 4 万 4150 人が選任手続期日に出席した ( 出席率 78.4%) 図表 4 出席した裁判員候補者数及び出席率 ( 実審理予定日数別 ) 総数 実審理予定日数 2 日以内 3 日 4 日 5 日以上 判決人員 1,525 25 396 475 629 選定された裁判員候補者の数 呼出状を送付した裁判員候補者の数 呼出取消しがされた裁判員候補者の数 うち, 辞退申出によって呼出取消しがされた裁判員候補者の数 選任手続期日に出席した裁判員候補者の数 (A) (B) (C) (D) [86.5] [78.8] [77.1] [80.0] [97.5] 131,860 1,970 30,551 38,020 61,319 [61.7] [53.4] [55.0] [57.5] [69.4] 94,109 1,336 21,793 27,314 43,666 [24.8] [20.7] [20.5] [22.3] [29.5] 37,777 518 8,100 10,573 18,586 [23.5] [18.8] [19.1] [21.2] [28.2] 35,778 469 7,548 10,048 17,713 [29.0] [25.2] [27.2] [27.9] [31.0] 44,150 629 10,770 13,243 19,508 出席率 (%) (D/(B-C)) 78.4 76.9 78.7 79.1 77.8 選定された裁判員候補者のうち, 選任手続期日に出席した人の割合 (%) (D/A) 33.5 31.9 35.3 34.8 31.8 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による延べ人員 ( 判決人員は実人員 ) である 2 出席率 とは, 選任手続期日に出席を求められた人 ( 呼出状を送付した裁判員候補者のうち, 呼出取消 しがされなかった人 ) のうち, 現に選任手続期日に出席した人の割合をいう なお, 選任手続期日に出席を求められた人 には, 呼出状が到達していない裁判員候補者も含まれる 3 [ ] は判決人員 1 人当たりの平均である 7

第 2 裁判員等の選任に関する実施状況について 4 選任手続期日当日 (1) 不選任に関する状況選任手続期日において, 不選任決定がされた裁判員候補者 3 万 1818 人の内訳は, くじ等によって不選任となった者 ( 裁判員法 37 条 3 項 ) が 2 万 0510 人, 理由を示さない不選任請求による者 ( 同法 36 条 ) が 5,432 人, 辞退により不選任となった者 ( 同法 34 条 7 項 ) が 5,765 人などとなっている 図表 5 図表 5 選任手続期日において不選任決定がされた裁判員候補者数及びその内訳 出席者数不選任決定がされた裁判員候補者数理由あり不選任 ( 法 34 条 4 項 ) 辞退による不選任 ( 法 34 条 7 項 ) 理由なし不選任 ( 法 36 条 ) くじ等による不選任 ( 法 37 条 3 項 ) 質問なし不選任 ( 規 35 条 2 項,3 項 ) 注 4 注 5 [29.0] 44,150 [20.9] 31,818 [0.1] 101 [3.8] 5,765 [3.6] 5,432 [13.4] 20,510 [0.0] 10 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による延べ人員である 2 [ ] は判決人員 1 人当たりの平均である 3 判決人員は 1525 人であり, 実人員である 4 理由なし不選任がされた裁判員候補者数は, 主観的併合があった場合には, 各々の被告人について, 同一の選任手続期日にされた検察官及びすべての弁護人の請求に基づく不選任決定の合計数を計上している ( この点は, 理由あり不選任決定についても同様である ) 5 質問なし不選任 とは,(1) あらかじめくじで裁判員等に選任されるべき順序を定めた上で, その順序に従って質問手続を行い, 必要な裁判員候補者数に満ちたときに質問を打ち切る, いわゆる抹消方式及び (2) 選任手続期日のはじめに質問を受けるべき裁判員候補者を決めるためのくじを行う方式により, 質問を受けることなく, 法 37 条 3 項の不選任決定がされたものをいう 8

第 2 裁判員等の選任に関する実施状況について (2) 選任の状況選任された裁判員は 8,815 人, 補充裁判員は 2,988 人 (1 事件当たり平均 2.1 人 ) となっている 図表 6-1,6-2 また, 選任された裁判員等に対するアンケート *2 をもとに, 裁判員等の性別や職業等をみると, 図表 7のとおりである ( 回答者数は図の左側に示したとおりである ) アンケートに回答していただいた裁判員の属性をみると, 男性が 55.1%, 女性が 42.3% であり, 年代もほぼ各年代にわたっている 職業についてもお勤めの方が 55.8% と過半数を占めている 補充裁判員や裁判員候補者においてもおおむね同様の結果となっている 図表 6-1 選任された裁判員及び補充裁判員の総数 終局件数 1,442 選任された裁判員の数 8,815 選任された補充裁判員の数 2,988 ( 注 )1 刑事局への個別報告による概数である 2 裁判員及び補充裁判員の数は実人員である 3 補充裁判員から裁判員に選任された場合は, 重複して計上した 図表 6-2 選任された補充裁判員数の平均 ( 実審理予定日数別 ) 総数 実審理予定日数 2 日以内 3 日 4 日 5 日以上 選任された補充裁判員数の平均 2.1 1.3 1.9 2.0 2.3 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による 2 選任された補充裁判員数の平均は, 選任された補充裁判員数 ( 延べ人員 ) 判決人員 ( 実人員 ) により算出した *2 アンケートの回答は任意であり, 回答数は裁判員等の総数とは一致しない 9

第 2 裁判員等の選任に関する実施状況について 図表 7 選任手続期日に出席した裁判員候補者, 選任された裁判員及び補充裁判員 の属性 性別 男性女性不明 裁判員候補者 (29,018 人 ) 裁判員 (8,458 人 ) 補充裁判員 (2,670 人 ) (52.9) (55.1) (56.8) (45.3) (42.3) (41.5) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 年代別 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代 70 歳以上不明 裁判員候補者 (29,018 人 ) (14.8) (21.4) (21.7) (19.4) (19.1) 裁判員 (8,458 人 ) (14.7) (22.0) (22.4) (19.1) (17.6) 補充裁判員 (2,670 人 ) (14.0) (22.9) (22.1) (19.3) (18.1) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 職業別 お勤め自営 自由業パート アルバイト専業主婦 専業主夫学生無職その他不明 裁判員候補者 (29,018 人 ) (51.5) (7.7) (16.5) (10.5) (8.2) 裁判員 (8,458 人 ) (55.8) (7.2) (14.2) (9.7) (7.2) 補充裁判員 (2,670 人 ) (56.0) (7.8) (14.7) (9.0) (6.9) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% ( 注 ) 1 裁判員等へのアンケートに対する有効回答に基づく数値である 2 お勤め には公務員, 会社経営者を含む 10

第 2 裁判員等の選任に関する実施状況について 5 辞退申立て, 許否に関する状況 ( 選任手続全般を通じて ) 裁判員候補者のうち, 辞退が認められた人員とその辞退事由の内訳をみると, 図表 8のとおりであり,13 頁の円グラフは, 辞退が認められた人員を辞退事由の割合に応じてグラフ化したものである いずれも選任手続期日の前と当日別に示している 選定された裁判員候補者 13 万 1860 人のうち,59.1% に当たる 7 万 7909 人について辞退が認められている 段階別にみると, 調査票や質問票の回答により事前に辞退が認められた裁判員候補者は合計 7 万 2144 人となっている また, 辞退が認められた裁判員候補者の辞退事由別の内訳をみると, 総数では調査票の回答に基づく, いわゆる定型的辞退事由を理由とする者 ( 裁判員法 16 条 1 号ないし7 号 70 歳以上, 学生等 ) が 2 万 9157 人 (37.4%) と最も多く, その従事する事業における重要な用務を理由とする者 ( 同法 16 条 8 号ハ ) が 1 万 8777 人 (24.1%), 疾病傷害を理由とする者 ( 同法 16 条 8 号イ ) が 1 万 1206 人 (14.4%) と続いている 段階別でみると, 選任手続期日前は裁判員法 16 条 1 号ないし7 号の辞退事由による辞退が, 選任手続期日当日は事業における重要用務による辞退が, それぞれ最も多くなっている 11

第 2 裁判員等の選任に関する実施状況について 図表 8 辞退が認められた裁判員候補者数及びその辞退事由別の内訳 ( 選任手続期日の 前と当日別 ) 総数 判決人員 1,525 選任手続期日前 辞退申出によって呼び出さない措置がされた裁判員候補者 辞退申出によって呼出取消しがされた裁判員候補者 選任手続期日当日 選定された裁判員候補者の数辞退が認められた裁判員候補者の数裁判員法 16 条 1 号 ~7 号の辞退 (70 歳以上, 学生等 ) 疾病傷害 ( 法 16 条 8 号イ ) 介護養育 ( 法 16 条 8 号ロ ) 事業における重要用務 ( 法 16 条 8 号ハ ) 社会生活上の重要用務 ( 法 16 条 8 号ニ ) 妊娠中又は産後 8 週以内 ( 辞退政令 1 号 ) 法 16 条 8 号ロ以外の介護養育 ( 辞退政令 2 号 ) 親族等の同居人の入院等の付添い ( 辞退政令 3 号 ) 出産等への立ち会い等 ( 辞退政令 4 号 ) 遠隔地 ( 辞退政令 5 号 ) その他精神上又は経済上の不利益 ( 辞退政令 6 号 ) 131,860 (100.0) (100.0) (100.0) (100.0) 77,909 36,366 35,778 5,765 (37.4) (69.0) (11.1) (1.5) 29,157 25,084 3,988 85 (14.4) (19.2) (10.7) (7.3) 11,206 6,968 3,819 419 (9.6) (3.5) (16.0) (8.1) 7,479 1,278 5,734 467 (24.1) (4.6) (40.2) (47.0) 18,777 1,674 14,396 2,707 (1.8) (0.3) (2.8) (5.4) 1,420 124 987 309 (1.1) (0.5) (1.7) (0.5) 832 187 615 30 (1.1) (0.3) (1.8) (1.5) 837 104 649 84 (0.7) (0.1) (1.1) (1.9) 534 37 388 109 (0.1) (0.0) (0.2) (0.1) 101 16 80 5 (2.2) (0.6) (4.2) (0.4) 1,744 231 1,491 22 (7.5) (1.8) (10.1) (26.5) 5,822 663 3,631 1,528 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による延べ人員 ( 判決人員は実人員 ) である 2 ( ) は辞退が認められた裁判員候補者の数に対する割合 (%) である 12

第 2 裁判員等の選任に関する実施状況について 総数 辞退政令 6 号 ( その他精神上又は経済上の不利益 ) 7.5% 介護養育 9.6% その他 7.0% 裁判員法 16 条 1 号 ~7 号の辞退 (70 歳以上, 学生等 ) 37.4% 疾病傷害 14.4% 事業における重要用務 24.1% 選任手続期日前 選任手続期日当日 辞退政令 6 号 ( その他精神上又は経済上の不利益 ) 6.0% 介護養育 9.7% 疾病傷害 15.0% その他 6.8% 裁判員法 16 条 1 号 ~ 7 号の辞退 (70 歳以上, 学生等 ) 40.3% 社会生活上の重要用務 5.4% 疾病傷害 7.3% 介護養育 8.1% その他 5.8% 事業における重要用務 47.0% 事業における重要用務 22.3% 辞退政令 6 号 ( その他精神上又は経済上の不利益 ) 26.5% 13

第 3 裁判員の参加する公判手続の実施状況について 第 3 裁判員の参加する公判手続の実施状況について 1 公判手続の流れについて起訴から公判前整理手続, 公判手続を経て判決宣告に至るまでの流れ及び図表との関係をフローチャートで示すと, 以下のとおりである 検察官の公訴提起 ( 起訴 ) 公判前整理手続 争点と証拠を整理する 審理計画を立てる 図表 10, 図表 11 公判手続 冒頭手続 ( 起訴状朗読など ) 証拠調べ手続 弁論手続 ( 論告 弁論など ) 証拠により証明しようとする事実を説明 ( 冒頭陳述 ) 証拠物や証拠書類を取り調べる 証人や被告人に尋問 ( 質問 ) する 図表 12 ~ 図表 15 評議 ( 最終評議 ) 裁判官と裁判員が話し合い, 有罪か無罪か, 有罪の場合にはどのような刑にするかを決める 図表 16 判決宣告 控訴 上告 図表 17 14

第 3 裁判員の参加する公判手続の実施状況について 2 概況 平成 23 年の裁判員裁判対象事件の公判手続に関する概況は, 図表 9 のとおりである 各 データの詳細は右欄外に記載した各図表を参照されたい 図表 9 裁判員裁判対象事件の公判手続概況データ 事項 ( 平均 ) 区分 総数自白否認 平均審理期間 平均開廷回数 受理 ~ 第 1 回 8.1( 月 ) 6.6( 月 ) 10.1( 月 ) 受理 ~ 終局 8.9( 月 ) 7.3( 月 ) 10.9( 月 ) ( 注 ) 図表 11 参照 4.1( 回 ) 3.6( 回 ) 4.9( 回 ) ( 注 ) 図表 12 参照 平均公判前整理手続期間平均公判前整理手続期日回数平均評議時間平均取調べ証拠数平均取調べ証人数平均証人尋問時間平均被告人質問時間平均開廷時間 6.4( 月 ) 5.0( 月 ) 8.3( 月 ) ( 注 ) 図表 11 参照 5.1( 回 ) 3.9( 回 ) 6.8( 回 ) ( 注 ) 図表 10 参照 564.1( 分 ) 468.4( 分 ) 696.3( 分 ) ( 注 ) 図表 16 参照 32.5( 個 ) 30.9( 個 ) 34.7( 個 ) ( 注 ) 図表 13 参照 2.3( 人 ) 1.5( 人 ) 3.4( 人 ) ( 注 ) 図表 14 参照 165.4( 分 ) 80.2( 分 ) 259.6( 分 ) ( 注 ) 図表 15 参照 150.3( 分 ) 119.4( 分 ) 190.9( 分 ) 662.3( 分 ) 492.0( 分 ) 885.5( 分 ) ( 注 ) 刑事通常第一審事件票及び刑事局への個別報告による 3 審理 (1) 合議体の構成 除外決定等合議体の構成は, すべての事件が裁判官 3 人, 裁判員 6 人の構成をとっており, 裁判官 1 人, 裁判員 4 人の構成をとったもの ( 裁判員法 2 条 2 項,3 項 ) はなかった また, 平成 2 3 年中に終局した事件において除外決定 ( 同法 3 条 1 項 ) がされた事件の終局人員は2 人であった 区分審理 ( 同法 71 条以下 ) がされた事件の終局人員は20 人であり, 審判の数 ( 区分事件審判の数と併合事件審判の数の合計 ) は3 個のものが1 人,2 個のものが19 人であった 区分事件審判の実施状況をみると, 裁判官のみで構成する合議体により審理及び裁判がされたものは19 個, 裁判官 3 人と裁判員 6 人で構成する合議体により審理及び裁判されたものは2 個であり, 部分判決の結果は, 有罪 ( 一部無罪を含む ) が19 個, 無罪が2 個であった 15

第 3 裁判員の参加する公判手続の実施状況について (2) 公判前整理手続公判前整理手続期日回数の平均及び分布状況 ( 自白 否認別 ) は, 図表 10のとおりである 公判前整理手続期日を開いた回数は, 平均 5.1 回であり, 公判前整理手続を実施した判決人員 1,513 人のうち 819 人 (54.1%) は4 回以内に終了している 図表 10 公判前整理手続期日回数別の判決人員の分布及び平均公判前整理手続期日 回数 ( 自白否認別 ) 判決人員 公判前整理手続期日回数 1 回 2 回 3 回 4 回 5 回 6 回以上 平均公判前整理手続期日回数 ( 回 ) 総数 (100.0) (4.7) (14.5) (18.6) (16.3) (13.2) (32.7) 1,513 71 220 281 247 199 495 5.1 自白 (100.0) (6.1) (21.4) (23.1) (17.6) (14.2) (17.5) 873 53 187 202 154 124 153 3.9 否認 (100.0) (2.8) (5.2) (12.3) (14.5) (11.7) (53.4) 640 18 33 79 93 75 342 6.8 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による実人員である 2 ( ) は判決人員に対する割合 (%) である 1 回 2 回 3 回 4 回 5 回 6 回以上 総数 (4.7) (14.5) (18.6) (16.3) (13.2) (32.7) 自白 (6.1) (21.4) (23.1) (17.6) (14.2) (17.5) 否認 (5.2) (12.3) (14.5) (11.7) (53.4) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 平均審理期間, 公判前整理手続期間及び同手続以外の手続に要した期間の平均 ( 自白 否認別 ) をみると, 図表 11のとおりである 公判前整理手続以外の手続に要した期間とは, 1) 受理から公判前整理手続に付する決定までの期間,2) 公判前整理手続終了から第 1 回公判期日までの期間及び 3) 実審理期間の合計である 平成 23 年に行われた裁判員裁判の平均審理期間は,8.9 月であり, このうち公判前整理手続に要した期間が 6.4 月, それ以外に要した期間が 2.5 月となっている 16

第 3 裁判員の参加する公判手続の実施状況について 図表 11 自白否認別の平均審理期間及び平均公判前整理手続期間 平均審理期間 ( 月 ) 総数 8.9 自白 7.3 否認 10.9 うち公判前整理手続期間の平均 ( 月 ) うち公判前整理手続以外に要した期間の平均 ( 月 ) (71.9) (28.1) 6.4 2.5 (68.5) (31.5) 5.0 2.3 (76.1) (23.9) 8.3 2.6 ( 月 ) 12.0 10.0 8.0 6.0 4.0 2.0 0.0 公判前整理手続以外に要した期間の平均公判前整理手続期間の平均 2.5 (28.1%) 6.4 (71.9%) 2.3 (31.5%) 5.0 (68.5%) 2.6 (23.9%) 8.3 (76.1%) 総数自白否認 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による 2 ( ) は平均審理期間に対する割合 (%) である (3) 開廷回数開廷回数の平均及び分布状況を自白 否認別にみると, 図表 12のとおりである 公判期日を開いた回数 ( 開廷回数 ) は, 平均 4.1 回であり, 全判決人員 1,525 人のうち 1,134 人 (74.4%) が4 回以内の開廷で終了している 図表 12 開廷回数別の判決人員の分布及び平均開廷回数 ( 自白否認別 ) 判決人員 開廷回数 2 回以下 3 回 4 回 5 回 6 回 7 回 8 回以上 平均開廷回数 ( 回 ) 総数 1,525 44 582 508 191 75 53 72 4.1 自白 885 41 478 268 61 16 8 13 3.6 否認 640 3 104 240 130 59 45 59 4.9 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による実人員である 2 裁判員裁判対象事件以外の事件について公判を開いた後, 裁判員裁判対象事件が併合されたものを含む 17

第 3 裁判員の参加する公判手続の実施状況について (4) 公判審理 ( 証拠調べ ) 取調べ証拠数, 取調べ証人数の各平均及び分布状況を自白 否認別にみると, 図表 13 及び図表 14のとおりであり, 法廷で取り調べられた証拠の数の平均は 32.5 個 図表 13, 証人の数の平均は 2.3 人である 図表 14 図表 13 取調べ証拠数別の終局件数の分布及び平均取調べ証拠数 ( 自白否認別 ) 終局件数 取調べ証拠数 10 個以内 11~20 個 21~30 個 31~40 個 41~50 個 51 個以上 平均取調べ証拠数 ( 個 ) 総数 1,442 35 417 433 262 111 184 32.5 自白 818 25 289 247 103 58 96 30.9 否認 624 10 128 186 159 53 88 34.7 ( 注 )1 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 2 取調べ証拠数には証人を含む 10 個以内 11~20 個 21~30 個 31~40 個 41~50 個 51 個以上 総数 (28.9%) (30.0%) (18.2%) (7.7%) (12.8%) 自白 (35.3%) (30.2%) (12.6%) (7.1%) (11.7%) 否認 (20.5%) (29.8%) (25.5%) (8.5%) (14.1%) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 18

第 3 裁判員の参加する公判手続の実施状況について 図表 14 取調べ証人数別の終局件数の分布及び平均取調べ証人数 ( 自白否認別 ) 総数 終局件数 取調べ証人数 0 人 1 人 2 人 3 人 4 人 5 人以上 平均取調べ証人数 ( 人 ) 総数 1,442 206 438 335 173 126 164 2.3 自白 818 169 329 195 72 37 16 1.5 否認 624 37 109 140 101 89 148 3.4 ( 注 ) 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 0.036 0.22 0.386 0 人 0.27 1 人 0.082 2 人 3 人 4 人 5 人以上 総数 (14.3%) (30.4%) (23.2%) (12.0%) (8.7%) (11.4%) 自白 (20.7%) (40.2%) (23.8%) (8.8%) 否認 (5.9%) (17.5%) (22.4%) (16.2%) (14.3%) (23.7%) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 19

第 3 裁判員の参加する公判手続の実施状況について 平均証人尋問時間及び平均被告人質問時間について, 検察官, 弁護人及び裁判体の各尋問 ( 質問 ) 時間の平均を自白 否認別にみると, 図表 15のとおりであり, 下の円グラフは, 開廷時間に占めるそれぞれの時間の割合をグラフ化したものである 開廷時間の平均は 662.3 分であり, このうち証人尋問時間の平均が 165.4 分, 被告人質問時間の平均が 150.3 分となっている 図表 15 平均証人尋問時間及び平均被告人質問時間の内訳 ( 自白否認別 ) 平均開廷時間 ( 分 ) 平均証人尋問時間 ( 分 ) うち検察官 うち弁護人 うち裁判体 平均被告人質問時間 ( 分 ) うち検察官 うち弁護人 うち裁判体 総数 662.3 165.4 67.4 67.2 30.7 150.3 50.8 70.5 29.0 自白 492.0 80.2 27.5 35.2 17.5 119.4 39.0 55.1 25.2 否認 885.5 259.6 111.5 102.7 45.4 190.9 66.2 90.7 34.0 ( 注 )1 刑事局への個別報告による概数である 2 平均証人尋問時間 には, 証人尋問を実施していないものを除く 開廷時間 ( 総数 ) その他 52.3% 被告人質問 22.7% 証人尋問 25.0% 被告人質問時間 ( 総数 ) 証人尋問時間 ( 総数 ) 裁判体 19.3% 検察官 33.8% 弁護人 46.9% 裁判体 18.6% 弁護人 40.7% 検察官 40.8% 20

第 3 裁判員の参加する公判手続の実施状況について 4 評議評議時間の分布状況 ( 自白 否認別 ) は, 図表 16のとおりである なお, 評議時間は, 最終評議のみの時間であり, 中間評議の時間を含まない 最終評議の平均所要時間は, 全事件で 564.1 分, 自白事件では 468.4 分, 否認事件では 696.3 分となっている 図表 16 評議時間別の判決人員の分布及び平均評議時間 ( 自白否認別 ) 判決人員 240 分以内 評議時間 360 分以内 480 分以内 600 分以内 720 分以内 840 分以内 840 分を超える 平均評議時間 ( 分 ) 総数 1,525 74 283 382 287 200 99 200 564.1 自白 885 69 218 272 162 83 37 44 468.4 否認 640 5 65 110 125 117 62 156 696.3 ( 注 ) 刑事通常第一審事件票による実人員である 5 裁判の結果罪名別の量刑分布状況及び控訴申立人員は, 図表 17のとおりである 平成 23 年に判決があった 1,525 人のうち, 有罪が 1,514 人 ( 一部無罪の1 人を含む ), 無罪が10 人, 少年法 55 条による家裁移送が1 人となっている 有罪判決の内訳をみると, 死刑が9 人, 無期懲役が 24 人, 有期懲役 ( 実刑 ) が 1,241 人, 執行猶予付有期懲役が 240 人 ( うち保護観察付執行猶予が 136 人 ) となっている 判決を受けた 1,525 人中,542 人について控訴がされている 21

第 3 裁判員の参加する公判手続の実施状況について 図表 17 罪名別 量刑分布別 ( 終局区分別を含む ) の終局人員 終局区分 有 罪 終局人員 有罪人員 死刑 無期懲役 30 年以下 25 年以下 有期懲役 20 年以下 15 年以下 10 年以下 7 年以下 5 年以下 実刑 3 年以下 執行猶予 保う護ち観察 罪 家裁へ移送 その他 控訴申立人員 控訴率(% )無 総数 1,570 1,514 9 24 19 25 71 173 306 293 263 91 240 136 10 1 45 542 35.6 殺人 345 335 2 8 5 9 37 62 35 48 37 24 68 27 2-8 115 34.1 強盗致傷 331 318 - - - 1 7 29 77 82 80 10 32 22 1 1 11 125 39.2 覚せい剤取締法違反 169 162 - - - - 7 21 90 31 5 6 2 2 5-2 84 50.3 現住建造物等放火 155 151 - - 1 - - 3 8 23 39 20 57 42 - - 4 31 20.5 傷害致死 134 129 - - - 4-12 34 34 28 6 11 2 2-3 42 32.1 ( 準 ) 強姦致死傷 96 88 - - 3 3 6 9 20 28 13 3 3 3 - - 8 37 42.0 ( 準 ) 強制わいせつ致死傷 88 87 - - - - - 3 4 11 23 13 33 24 - - 1 15 17.2 強盗強姦 53 46-1 5 2 6 16 12 4 - - - - - - 7 18 39.1 強盗致死 ( 強盗殺人 ) 42 42 7 15 5 4 3 4 4 - - - - - - - - 30 71.4 麻薬特例法違反 39 39 - - - - 1 6 12 14 6 - - - - - - 16 41.0 偽造通貨行使 26 26 - - - - - - - - 9 2 15 6 - - - 4 15.4 逮捕監禁致死 25 25 - - - - - - 3 4 7 1 10 2 - - - 5 20.0 危険運転致死 17 17 - - - - - 2 2 6 4 3 - - - - - 10 58.8 傷害 8 8 - - - - - - - - 3 1 4 2 - - - 2 25.0 保護責任者遺棄致死 8 8 - - - - - - 2 2 2 1 1 1 - - - 2 25.0 通貨偽造 5 5 - - - - - - - - 2 1 2 2 - - - - - 集団 ( 準 ) 強姦致死傷 5 5 - - - 2 2 - - 1 - - - - - - - 3 60.0 強盗 5 5 - - - - 1-1 1 2 - - - - - - 1 20.0 ( 準 ) 強姦 3 3 - - - - - 1-1 1 - - - - - - - - 拐取者身の代金取得等 3 3 - - - - - - 1 2 - - - - - - - - - 組織的犯罪処罰法違反 3 3 - - - - 1 - - 1 1 - - - - - - - - 銃刀法違反 2 2 - - - - - 2 - - - - - - - - - 1 50.0 麻薬取締法違反 2 2 - - - - - 2 - - - - - - - - - 1 50.0 非現住建造物等放火 1 1 - - - - - 1 - - - - - - - - - - - ガス漏出等致死 1 1 - - - - - - 1 - - - - - - - - - - ( 準 ) 強制わいせつ 1 1 - - - - - - - - - - 1 1 - - - - - 自殺関与及び同意殺人 1 1 - - - - - - - - - - 1 - - - - - - 窃盗 1 1 - - - - - - - - 1 - - - - - - - - 海賊行為処罰法違反 1 - - - - - - - - - - - - - - - 1 - - ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による実人員である 2 その他 は, 公訴棄却, 移送等である 3 禁錮刑及び罰金刑の終局人員はない 22

第 3 裁判員の参加する公判手続の実施状況について 6 控訴 上告裁判員裁判による判決に対し, 控訴を申し立てた人員のうち, 平成 23 年に終局した控訴事件について, 第一審の結果ごとの控訴審の結果の分布及び上告申立人員は, 図表 18のとおりである 控訴審判決を受けた 487 人中,243 人について上告がされている 平成 23 年に終局した上告審につき, 控訴審の結果ごとの上告理由の分布状況は, 図表 19 のとおりである 図表 18 第一審結果別の控訴審結果の分布 総数 死刑 無期懲役 有期懲役 罰金 無罪 その他 第一審の結果 控訴審の結果第控上一訴に 3 うに 3 う告審審控破破よ 9 ちよ 9 ち取そ申終終訴棄棄 7 7 下の立局局棄差る刑自る刑条条げ他人人人却戻も 1 訴判も 1 訴員員員 の項法 の項法 1,570 552 444 2 2 41 15 63 2 243 9 1 - - - - - 1 - - 24 26 25 - - - - 1-20 30 年以下 19 11 11 - - - - - - 6 25 年以下 25 18 17 - - 1 1 - - 8 20 年以下 71 37 33 - - - - 4-22 15 年以下 173 87 73 1 1 5 2 8-45 10 年以下 306 140 113 - - 11 4 16-55 7 年以下 293 107 82 - - 6 3 18 1 42 5 年以下 263 88 63 - - 14 2 11-34 3 年以下 331 35 27 1 1 2 1 4 1 9 うち執行猶予 240 4 1 - - 1 1 1 1 1 - - - - - - - - - - 10 2 - - - 2 2 - - 2 46 - - - - - - - - - ( 注 )1 刑事通常第一審事件票及び刑事控訴事件票による実人員である 2 上告申立人員 には, 上告申立後, 記録送付前に上告取下げがあった人員を含む 23

第 3 裁判員の参加する公判手続の実施状況について 図表 19 控訴審結果別の上告理由の分布 ( 上告審終局分 ) 控訴審の結果 上告審終局人員総数 憲法違反 判例違反 法令違反 被告人側 量刑不当 事実誤認 再審事由 その他 憲法違反 判例違反 検察官側 法令違反 量刑不当 事実誤認 再審事由 その他 憲法違反 判例違反 法令違反 双方 量刑不当 事実誤認 再審事由 その他 総数控訴棄却死刑無期 194 43 25 61 107 102 1 1 - - - - - - - - - 1 - - - 1 184 41 24 58 102 98 1 1 - - - - - - - - - 1 - - - 1 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 30 年以下 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 25 年以下 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 破棄自判 有期懲役 20 年以下 15 年以下 10 年以下 7 年以下 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 4 - - 1 3 1 - - - - - - - - - - - - - - - - 2-1 - - 1 - - - - - - - - - - - - - - - - 5 年以下 3 2-1 2 1 - - - - - - - - - - - - - - - - 3 年うち執行猶予無罪 破棄差戻し 移送 公訴棄却 1 - - 1-1 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - ( 注 )1 刑事上告事件票による実人員である 2 上告理由が複数ある場合には, 各欄にそれぞれ重複して計上した 3 上告理由の その他 は, 刑の廃止 変更, 大赦等である 4 上告趣意書提出前取下げ等の理由で判明しなかった場合は掲げていない ただし, 上告審終局人員には計上した 24

第 4 その他 第 4 その他裁判員候補者及び裁判員等に対し, 手話通訳, 要約筆記, 点字翻訳を要したとして報告がされた状況は, 裁判員候補者が 18 人, 裁判員等が4 人であり, 障害のある裁判員候補者及び裁判員等に対し何らかの対応をしたとして報告がされた事件は 42 件あった なお, 手話通訳人等を付した被告人はいなかった また, 裁判員法 (106 条ないし112 条 ) に違反したとして処理されたものはなかった 25