H29租特評価書「産業競争力強化法に基づく事業再編等に係る登録免許税の軽減措置の延長」

Similar documents
望の内容平成 28 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) ( 経済産業省経済産業政策局産業再生課 ) 制度名産業競争力強化法に基づく事業再編等に係る登録免許税の軽減措置 税 目 登録免許税 ( 租税特別措置法第 80 条 ) ( 租税特別措置法施行令第 42 条の

2 政策体系における政策目的の位置付け 3 達成目標及び測定指標 4-5 福島 震災復興 租税特別措置等により達成しようとする目標 政策の達成目標と同じ 租税特別措置等による達成目標に係る測定指標 仮設施設の整備数 8 有効性等 政策目的に対する租税特別措置等の達成目標実現による寄与 東日本大震災で

望の内容平成 30 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) ( 経済産業省中小企業庁経営支援部創業 新事業促進課 ) 制度名 産業競争力強化法に基づく創業支援事業計画の認定自治体における登録免許税の軽減措置の延長 税 目 登録免許税 ( 租税特別措置法第 80 条第

政策目的に対する租税特別措置等の達成目標実現による寄与 中小企業の中でも 特に規模の小さい企業においては 経理担当の人員が少なく 適時適切な経営状況の把握もままならない状況である 資金調達環境や新規顧客開拓に困難を有する中小企業においては 少ない経理体制の中で効率的な事務を行うことが非常に重要であり

成 29 年には小売の地域独占が撤廃され 料金規制が原則廃止される 小売全面自由化を機に 課税の公平性 を担保することは 新規参入を促進すると同時に 競争の活性化による料金抑制 更なる天然ガス利用拡大に寄与し ガスシステム改革の目的達成に資することから 抜本的な現行課税方式の見直しが必要である 2

( 太陽光 風力については 1/2~5/6 の間で設定 中小水力 地熱 バイオマスについては 1/3~2/3 の間で設定 )) 7 適用又は延長期間 2 年間 ( 平成 31 年度末まで ) 8 必要性等 1 政策目的及びその根拠 租税特別措置等により実現しようとする政策目的 長期エネルギー需給見通

別紙様式 7( ひな型 ) ( 日本工業規格 A4) 別紙様式 7( ひな型 ) ( 日本工業規格 A4) 申請者がと年月日をもって売買契約を締結した指名金銭債権に伴う別紙記載の不動産の質権又は抵当権の移転の登記につき 租税特別措置法第 83 条の2 第 1 項の規定の適用を受けたいので 租税特別措

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

新設 拡充又は延長を必要とする理由(1) 政策目的 消費者のニーズに応じた住宅を選択できる環境を整備する観点や低炭素化 循環型の持続可能な社会の実現の観点から 中古住宅取得や増改築等工事の適用要件の合理化や増改築等工事の対象を拡充することにより 中古住宅の流通促進 住宅ストックの循環利用に資する (

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

< F2D E738BC794B A C8892E >

2 政策体系における政策目的の位置付け 3 達成目標及び測定指標 1. 地球温暖化対策の推進 1-2 国内における温室効果ガスの排出抑制 租税特別措置等により達成しようとする目標 2030 年の電源構成における再生可能エネルギーの割合を 22~24% とする 租税特別措置等による達成目標に係る測定指

⑴ 政策目的 市街地再開発事業の推進により 土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るとともに コンパクトシティの推進及び密集市街地の解消を図る 新設 拡充又は延長を必要とする理由 ⑵ 施策の必要性 以下の施策の推進のため 本措置の延長により 民間事業者による早期かつ着実な保留床の取得を促

( 事業所税の課税標準の特例 ) 第三十三条 ( 略 ) 2~5 ( 略 ) 6 平成二十九年四月一日から平成三十一年三月三十一日までの期間 ( 以下この項において 補助開始対象期間 という ) に政府の補助で総務省令で定めるものを受けた者が児童福祉法第六条の三第十二項に規定する業務を目的とする同法

02_(案の2①)概要資料(不均一)

平成 31 年度 税制改正の概要 平成 30 年 12 月 復興庁

貿易特化指数を用いた 日本の製造業の 国際競争力の推移

することを可能とするとともに 投資対象についても 株式以外の有価証券を対象に加えることとする ただし 指標連動型 ETF( 現物拠出 現物交換型 ETF 及び 金銭拠出 現物交換型 ETFのうち指標に連動するもの ) について 満たすべき要件を設けることとする 具体的には 1 現物拠出型 ETFにつ

税額控除限度額の計算この制度による税額控除限度額は 次の算式により計算します ( 措法 42 の 112) 税額控除限度額 = 特定機械装置等の取得価額 税額控除割合 ( 当期の法人税額の 20% 相当額を限度 ) 上記算式の税額控除割合は 次に掲げる区分に応じ それぞれ次の割合となります 特定機械

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

(1) 政策目的 多様な就業の機会を提供すること等により我が国の経済の基盤を形成している中小企業の事業承継を円滑化することにより 中小企業の事業活動の継続を実現し 雇用の確保や地域経済の活力維持につなげることを目的とする (2) 施策の必要性 全国の経営者の平均年齢は年々上昇しており 例えば資本金

設 拡充又は延長を必要とする理由 関係条文 租税特別措置法第 70 条の 2 第 70 条の 3 同法施行令第 40 条の 4 の 2 第 40 条の 5 同法施行規則第 23 条の 5 の 2 第 23 条の 6 平年度の減収見込額 百万円 ( 制度自体の減収額 ) ( - 百万円 ) 東日本大震

Microsoft Word - 作成中.doc

平成 29 年 3 月 17 日 NTJ ホールディングス1 株式会社の産業競争力強化法に基づく事業再編計画を認定しました 経済産業省は 本日 産業競争力強化法第 24 条第 1 項の規定に基づき NTJ ホールディングス 1 株式会社 ( 法人番号 : ) から提出された

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

合理性今要有望効に性関連する事項相当性回の政策体系における政策目的の位置付け 政策の達成目標租税特別措置の適用又は延長期間同上の期間中の達成目標 政策目標の達成状況 政策目標 23 酒類業の健全な発達の促進 酒類業の経営基盤の安定 5 年間の延長 ( 平成 35 年 3 月 31 日まで ) 酒類業

b c.( 略 ) 2 不動産取得税の軽減に係るの発行信託会社等の地方税法附則第 11 条第 12 項に基づく不動産取得税の軽減のための同法施行令附則第 7 条第 12 項に規定するの発行等については 以下のとおり取り扱うものとする イ ロ.( 略 ) 載があること c d.( 略 ) 2 不動産取

の範囲は 築 20 年以内の非耐火建築物及び築 25 年以内の耐火建築物 ((2) については築 25 年以内の既存住宅 ) のほか 建築基準法施行令 ( 昭和二十五年政令第三百三十八号 ) 第三章及び第五章の四の規定又は地震に対する安全上耐震関係規定に準ずるものとして定める基準に適合する一定の既存

<4D F736F F D F193B994AD955C817A C A838A815B83582E646F6378>

様式第一六(第12条関係)

平成21年度 厚生労働省税制改正要望項目

平成 28 年度税制改正の概要 1. 復興特区関係 * (1) 機械等に係る特別償却等の特例措置の5 年延長及び要件の緩和 * 要件緩和 : 建築物整備事業 ( テナント建物 ) の構造要件について まちなか再生計画に位置付けられた場合には 非耐火構造でも対象となるよう緩和 (2) 被災雇用者等を雇

平成 30 年 8 月 31 日 平成 31 年度の財政投融資計画要求書 ( 機関名 : 株式会社日本政策金融公庫 ( 特定事業等促進円滑化業務 )) 1. 平成 31 年度の財政投融資計画要求額 ( 単位 : 億円 %) 平成 31 年度平成 30 年度対前年度比区分要求額当初計画額金額伸率 (1

富士見市都市計画税条例 ( 昭和 46 年条例第 40 号 ) 新旧対照表 ( 第 1 条による改正 )( 専決 ) 新 旧 附則 附則 ( 改修実演芸術公演施設に対する都市計画税の減額の規定の適用を受けようとする者がすべき申告 ) 6 法附則第 15 条の11 第 1 項の改修実演芸術公演施設につ

Taro jtd

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

平成 29 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) 制度名既存住宅のリフォームに係る特例措置の拡充 税目所得税 ( 国土交通省 ) 既存住宅流通 リフォーム市場の活性化に向けて 耐震性 省エネ性 耐久性に優れた良質な住宅ストックの形成を促進するため 既存住宅の耐震 省

(0830時点)PR版

< F2D D5F8E9197BF E482AA8D9182CC8A88>

様式第十二 ( 第 10 条関係 ) 認定経営資源再活用計画の内容の公表 1. 認定した年月日平成 24 年 1 月 31 日 2. 認定事業者名富士フイルムイメージテック株式会社 3. 認定経営資源再活用計画の目標 (1) 経営資源再活用に係る事業の目標認定事業者は 富士フイルム株式会社コンシュー

Microsoft Word 連発1923号 税制改正関連法案について(お知

Microsoft Word - 02y_mof_k_01.doc

新今回の要望に合関理連性する事項設 拡充又は延長を必要とする理中小企業は地域の経済や雇用を支え 我が国経済全体を発展させる重要な役割を担っている 中小企業の設備投資を促進し 成長の底上げに不可欠な設備や IT 化等への投資の加速化や生産性の向上を図る ⑴ 政策目的 ⑵ 施策の必要性 昨今の中小企業の

平成26年度税制改正及び土地住宅政策に関する提言書(案)

個人投資家の参加拡大

( 賦課期日 ) 第 4 条都市計画税の賦課期日は 当該年度の初日の属する年の1 月 1 日とする ( 納期 ) 第 5 条都市計画税の納期は 次のとおりとする 第 1 期 4 月 1 日から同月 30 日まで第 2 期 7 月 1 日から同月 31 日まで第 3 期 12 月 1 日から同月 25

企業中小企(2) 所得拡大促進税制の見直し ( 案 ) 大大企業については 前年度比 以上の賃上げを行う企業に支援を重点化した上で 給与支給総額の前年度からの増加額への支援を拡充します ( 現行制度とあわせて 1) 中小企業については 現行制度を維持しつつ 前年度比 以上の賃上げを行う企業について

第二項第五号に掲げる事項には、同項第一号の区域のうち、広場、街灯、並木その他の都市の居住者その他の者(以下「都市居住者等

平成 30 年度地方税制改正 ( 税負担軽減措置等 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 その他 ) No 8 府省庁名環境省 対象税目個人住民税法人住民税事業税不動産取得税固定資産税事業所税その他 ( ) 要望項目名 要望内容 ( 概要 ) 再生可能エネルギー発電設備に係る課税標準の特例措置の延長

2 政策体系における政策目的の位置付け 3 達成目標及び測定指標 4. 中小 地域 4-2 事業環境整備 租税特別措置等により達成しようとする目標 相続税負担によって事業活動の継続に支障が生じるおそれがある個人事業者が 将来相続の時点で本特例を利用することにより 個人事業者の事業承継の円滑化を図る

⑴ 政策目的本件は, 我が国において開発資金のための国際連帯税 ( 国際貢献税 ) を導入し, 持続可能な開発のための 2030 アジェンダ 等, 国際的な開発目標の達成に対応 貢献するために, 世界の開発需要に対応し得る幅広い開発資金を調達するもの これは, 外務省政策評価, 基本目標 Ⅵ 経済協

(2) 青色申告書を提出する中小企業者等 ( 平成 3 年 4 月 日以後開始する事業年度については 適用除外事業者 ( 注 4) を除く ) が 平成 30 年 4 月 日から平成 33 年 3 月 3 日までの間に開始する各事業年度において 国内雇用者に対して給与等を支給する場合に継続雇用者給与

要望理由 (1) 政策目的 既存住宅の流通の円滑化を通じ 既存住宅流通 リフォーム市場の拡大 活性化を図る また 消費者のニーズに応じた住宅を選択できる環境を整備するとともに 既存住宅の耐震化を促進し 住宅ストックの品質 性能を高め 国民の住生活の向上を目指す (2) 施策の必要性 国民がライフステ

本要望に対応する縮減案 3 自動車の取得段階では消費税と自動車取得税が二重課税となっており 保有段階でも自動車重量税のほかに自動車税 ( 又は軽自動車税 ) の 2 つの税が課されており 自動車ユーザーに対して複雑かつ過大な負担を強いている 特に 移動手段を車に依存せざるをえず複数台を保有する場合が

Microsoft Word - g

旧なお 当該投資法人が租税特別措置法第 83 条の2 第 3 項の規定の適なお 当該投資法人が租税特別措置法第 83 条の2 第 3 項の規定の適用を受けることができる日は 当該特定資産取得後 1 年以内であるこ用を受けることができる日は 当該特定資産取得後 1 年以内であることに留意するものとする

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

事業承継関連税制について 関東経済産業局 平成 30 年 6 月 中小企業金融課

< F2D BD90AC E937889FC90B38E968D8088EA C92E8816A CC94C5816A81698E4F89DB91E58D6A94BD A2E6A7464>

H28秋_24地方税財源

<4D F736F F D20837A815B B83578C668DDA BD90AC E937890C590A789FC90B382C98AD682B782E D81762E646F63>

<4D F736F F F696E74202D F8AF991B B8A EA8EAE816A816990E096BE89EF8E5189C18ED C5816A>

●租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律案

Microsoft Word - 最新版租特法.docx

農山性化1 農山漁村の 6 次産業化の考え方 雇用と所得を確保し 若者や子供も集落に定住できる社会を構築するため 農林漁業生産と加工 販売の一体化や 地域資源を活用した新たな産業の創出を促進するなど 農山漁村の 6 次産業化を推進 現 状 農山漁村に由来する様々な地域資源 マーケットの拡大を図りつつ

PowerPoint プレゼンテーション

自動車重量税の廃車還付制度について 自動車重量税の廃車還付制度の創設使用済自動車の不法投棄の防止及びリサイクル促進という観点から 自動車検査証の有効期限内に使用済みとなり 使用済自動車の再資源化等に関する法律 ( 自動車リサイクル法 ) に基づいて適正に解体された自動車について還付措置が設けられまし

新設 拡充又は延長を必要とする理地方公共団体の実施する一定の地方創生事業に対して企業が寄附を行うことを促すことにより 地方創生に取り組む地方を応援することを目的とする ⑴ 政策目的 ⑵ 施策の必要性 少子高齢化に歯止めをかけ 地域の人口減少と地域経済の縮小を克服するため 国及び地方公共団体は まち

新長を必要とする理由今回合理性の要望に設 拡充又は延⑴ 政策目的 資源に乏しい我が国にあって 近年 一層激しさを増す国際社会経済の変化に臨機応変に対応する上で 最も重要な資源は 人材 である 特に 私立学校は 建学の精神に基づき多様な人材育成や特色ある教育研究を展開し 公教育の大きな部分を担っている

本要望に対応する縮減案 ページ 2 2

< F2D95BD90AC E937889FC90B32E6A7464>

長は 特措法第 39 条第 1 項に規定する地域福利増進事業等を実施しようとする区域内の土地の土地所有者等の探索に必要な限度で その保有する同項に規定する土地所有者等関連情報を その保有に当たって特定された利用の目的以外の目的のために内部で利用することができることとなります ( 特措法第 39 条第

< F2D93C192E894F A8893AE91A E7B8D7397DF>

<4D F736F F D20819A95BD90AC E937890C590A789FC90B392F18CBE8F918C8B89CA95F18D EE8C9A8BA689EF976C A2E646F6378>

別紙 2 様式第十八 ( 第 13 条関係 ) 認定事業再編計画の内容の公表 1. 認定をした年月日平成 27 年 7 月 6 日 2. 認定事業者名 WAKUWAKU JAPAN 株式会社 3. 認定事業再編計画の目標 (1) 事業再編に係る事業の目標スカパー JSAT グループ ( 以下 スカパ

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

平成18年度地方税制改正(案)について

新設 拡充又は延長を必要とする理由16-2 ⑴ 政策目的 1 平成 29 年度与党税制改正大綱等を踏まえ ユーザー負担の軽減や簡素化等の観点から 自動車重量税の当分の間税率の廃止を前提にしつつ 自動車税の税率引下げ等の車体課税の抜本的な見直しに向けた検討を行い 必要な措置を講ずる 2 自動車市場の拡

平成 31 年度税制改正に関する内閣府主管項目のポイント 1 子ども 子育て支援の推進 子ども 子育て支援における制度の見直しに伴う税制上の所要の措置 ( 国税 地方税 ) 経済財政運営と改革の基本方針 ( 平成 30 年 6 月 15 日閣議決定 ) において 3 歳から 5 歳まで (0 歳から

Tokyo_Newsletter Template_A4

政策体系における政策目的の位置付け エネルギー基本計画 ( 平成 22 年 6 月 18 日閣議決定 ) において 一次エネルギー供給に占める再生可能エネルギーの割合を 2020 年までに 10% とすることを目指す と記載 地球温暖化対策基本法案 ( 平成 22 年 10 月 8 日閣議決定 )

平成29年 住宅リフォーム税制の手引き 本編_概要

Microsoft PowerPoint - 問題提起1_日本総研.pptx

平成20年2月

租税特別措置法 ( 昭和三十二年法律第二十六号 ) 第十条の二 第四十二条の五 第六十八条の十 租税特別措置法 ( 昭和三十二年法律第二十六号 ) ( 高度省エネルギー増進設備等を取得した場合の特別償却又は所得税額の特別控除 ) 第十条の二青色申告書を提出する個人が 平成三十年四月一日 ( 第二号及


スライド 1

平成22年2月●日

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

平成 31 年度住宅関連税制改正の概要 ( 一社 ) 住宅生産団体連合会 平成 31 年 3 月 (1) 住宅ローン減税の拡充 ( 所得税 個人住民税 ) 消費税率 10% が適用される住宅取得等をして 2019 年 10 月 1 日から 2020 年 12 月 31 日までの間にその者の居住の用に

< F2D D6A817A8E598BC68BA CD8BAD89BB CC88EA959482F089FC90B382B782E A52E6A7464>

【 金融円滑化に関する基本方針・体制について 】

Microsoft PowerPoint - 【0918】統合版.pptx

<4D F736F F F696E74202D A A F193B994AD955C28834B838A836F815B29817A837C E E >

<4D F736F F D FC194EF90C C98AD682B782E >

平成 31 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) 制度名車体課税の抜本的見直し 税 目 ( 経済産業省製造産業局自動車課 ) 自動車重量税 ( 自動車重量税法全文 自動車重量税法施行令全文 自動車重量税法施行規則全文 租税特別措置法第 90 条の 12 自動車重量譲

< F2D816994D48D FA957493FC816A >

スライド 1

障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

Transcription:

1 政策評価の対象とした租税特別措置等の名称 租税特別措置等に係る政策の事前評価書 2 対象税目 ( 国税 7)( 登録免許税 : 外 ) 3 租税特別措置等の内容 内容 産業競争力強化法に基づく事業再編等に係る登録免許税の軽減措置の延長 新設 拡充 延長 産業競争力強化法に基づく事業再編計画等の認定を受けた事業者が 認定計画に従って行う合併 会社の分割 事業若しくは事業に必要な資産の譲受け又は譲渡 会社の設立等といった事業構造の変更をした場合における登録免許税率を以下の表のとおり軽減する 租税特別措置法 第 80 条第 1 項 措置の内容 通常の 税率 強化法の 特例 軽減率 1 号 会社の設立 資本金の 増加 0.7% 0.35% 0.35% 2 号合併 0.15% 0.1% 0.05% ( 括弧書きの部 分 ) ( 資本金が増加する場 合の合併 ) 0.7% 0.35% 0.35% 3 号分割 0.7% 0.5% 0.2% 4 号 ( 売買 ) 不動産の所有 権の取得 土地 2.0%( ) 1.6% 0.4% 建物 2.0% 1.6% 0.4% 船舶の所有権の取得 2.8% 2.3% 0.5% 5 号合併時 不動 産 0.4% 0.2% 0.2% 船舶 0.4% 0.3% 0.1% 6 号分割時 不動 産 2.0% 0.4% 1.6% 船舶 2.8% 2.3% 0.5% ( ) 租税特別措置法第 72 条第 1 項の規定に基づき 土地の売買による所有権の移転の登記の税率については 軽減措置として 1.5% が適用される ( 適用期限 : 平成 31 年 3 月 31 日まで ) 関係条項 租税特別措置法第 80 条第 1 項租税特別措置法施行令第 42 条の 6 第 1 項及び同項第 2 項租税特別措置法施行規則第 30 条の 2 第 1 項から同項第 3 項まで 4 担当部局総務省情報流通行政局情報流通振興課 5 評価実施時期及び分析対象期間 評価実施時期 : 平成 29 年 8 月分析対象期間 : 平成 26 年 1 月 ~ 平成 29 年 3 月 1

6 租税特別措置等の創設及び改正経緯 平成 25 創設平成 28 2 年延長 ( 同様の措置を講じていた産活法における要望経緯 ) 平成 11 創設平成 12 税率の引き下げ平成 13 2 年間延長平成 15 5 年間延長 ( 平成 18 年以後 一部縮減 ) 平成 19 措置拡充 ( 対象計画追加 ) 平成 20 2 年間延長平成 21 1 年間延長 ( 会社分割に係る不動産移転登記に係る登録免許税のみ ) 平成 22 2 年間延長平成 23 一部縮減 ( 産活法改正により適用対象が一部変更されことによる ) 平成 24 2 年間延長 7 適用又は延長期間平成 32 年 3 月 31 日まで 8 必要性等 1 政策目的及びその根拠 租税特別措置等により実現しようとする政策目的 事業ポートフォリオを機動的に見直し 経営資源を成長性 収益性の見込める事業に振り向けるため 戦略的 抜本的な組織再編 事業再編を強力に推進し 新陳代謝を通じた我が国産業の競争力強化を図る 日本企業の生産性を示す ROA は近年上昇傾向にあるものの 欧米企業と比べ劣後しており ( 米国 7.72% 日本 3.90%( )) 引き続き更なる生産性の向上に向けた施策が必要 本措置は 事業者が経営資源の有効活用を図るための組織再編 事業再編を行うとともに 新商品開発や経営効率化などの新たな取組を行う場合に限り 当該再編時に課税される登録免許税を軽減するものである 当該措置を講ずることで我が国事業者の戦略的 抜本的な組織再編 事業再編を促し 生産性の向上と競争力強化を推進していく必要がある 2 政策体系における政策目的の位置付け ( ) 出典 :SPEEDA にて NY 証券取引所 東証 1 部上場企業の 2015 における平均 ROA を算出 政策目的の根拠 産業競争力強化法 ( 平成 25 年法律第 98 号 ) ( 目的 ) 第一条この法律は 我が国経済を再興すべく 我が国の産業を中長期にわたる低迷の状態から脱却させ 持続的発展の軌道に乗せるためには 経済社会情勢の変化に対応して 産業競争力を強化することが重要であることに鑑み 産業競争力の強化に関し 基本理念 国及び事業者の責務並びに産業競争力の強化に関する実行計画について定めることにより 産業競争力の強化に関する施策を総合的かつ一体的に推進するための態勢を整備するとともに 規制の特例措置の整備等及びこれを通じた規制改革を推進し 併せて 産業活動における新陳代謝の活性化を促進するための措置 株式会社産業革新機構に特定事業活動の支援等に関する業務を行わせるための措置及び中小企業の活力の再生を円滑化するための措置を講じ もって国民生活の向上及び国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする Ⅴ. 情報通信 (ICT 政策 ) 2. 情報通信技術高度利活用の推進 2

3 達成目標及びその実現による寄与 租税特別措置等により達成しようとする目標 法律の認定計画に基づく政策支援を通じて 企業の事業再編による経営資源の有効活用により 企業の生産性の向上を図る 9 有効性等 1 適用数等 政策目的に対する租税特別措置等の達成目標実現による寄与 産業競争力強化法では全計画 同様の支援措置を行っている他産活法で認定した計画のうち 8 割以上が登録免許税を活用 ( 全省庁ベース ) しており 産業競争力強化法に基づいて認定した計画で 平成 28 までに終了した計画 ( 全 10 計画 ) のうち 6 計画 ( 経済産業省案件ベース ( 産活法の場合は全案件に対して 8 割 )) で生産性向上の基準を達成している 登録免許税の軽減措置を利用した計画の認定件数 ( 単位 : 件 ) 25 ( ) 26 27 28 件数 5 14 14 9 ( ) 平成 25 は 産業競争力強化法が施行 ( 平成 26 年 1 月 ) されてから 平成 26 年 3 月 31 日までに認定された件数 ( 約 3 ヶ月間 ) を記載 登録免許税の軽減措置を利用した企業が営む業種 ( 単位 : 件 ) ( 参考 ) 同種の措置を講じていた産活法における過去の適用実績 ( 認定 計画件数 ) は以下のとおり 件数 件数 15 24 16 17 18 19 20 21 22 23 72 67 57 27 21 18 24 20 16 25 合計 16 4 342 3

登録免許税の軽減措置を利用した企業が営む業種 ( 単位 : 件 ) 2 減収額 3 効果 税収減是認効果 減収額 ( 単位 : 百万円 ) 25 26 27 28 減収額 1,192 1,978 14,419 2,135 各の減収額は 産業競争力強化法の規定に基づく事業再編計画の認 定日を基準として減収額を別に集計したものであるため 実際に登記され た時点 ( 登録免許税が軽減される時点 ) によっては 翌に税収の影響がで るケースがあり得る ( 参考 ) 同種の措置を講じていた産活法における過去の減収額 ( 単位 : 百万 円 ) 15 16 17 18 19 20 21 22 減収額 16,897 9,745 5,133 3,789 1,919 5,485 3,586 922 23 24 25 減収額 2,890 2,375 112 各の減収額は 産活法の規定に基づく事業再構築計画等の認定日を基準として減収額を別に集計したものであるため 実際に登記された時点 ( 登録免許税が軽減される時点 ) によっては 翌に税収の影響がでるケースがあり得る 効果 同種の措置を講じていた産活法においては 創設した平成 11 以降 組織再編や事業再編が促進され我が国の ROA は改善してきたが 平成 20 はリーマンショックに端を発する世界的な景気低迷等により大幅に下落する結果となった その後 平成 23 に施行された改正産活法 平成 25 に施行された産業競争力強化法により 抜本的な企業再編 事業再編をより円滑化することで 本措置を活用する企業の ROA の一層の向上を図り 政策目的の実現を図っているところ 4

( 法人企業統計調査 ( 財務省 )) 1 総資産経常利益率 (ROA) の実績 産活法創設 平成 11 :2.1% 平成 27 :4.3% 10 相当性 1 租税特別措置等によるべき妥当性等 2 他の支援措置や義務付け等との役割分担 租税特別措置等が新設 拡充又は延長されなかった場合の影響 産業競争力強化法の認定を受けた計画のうち 全ての計画が登録免許税の軽減措置を活用しており 当該軽減措置が活用出来ない場合は 組織再編や事業再編を通じた経営資源の効率的活用を図ることができなかった 事業ポートフォリオを機動的に見直し 経営資源を成長性 収益性の見込める事業に振り向けていくことで 競争力の強化や生産性の向上が図られることが期待され 本措置を講ずることで 上記取組を促進させる 税収減を是認するような効果の有無 産業競争力強化法では全計画 同様の支援措置を行っていた産活法で認定した計画のうち 8 割以上が登録免許税の軽減措置を活用 ( 全省庁ベース ) しており 産業競争力強化法に基づいて認定した計画で 平成 28 までに終了した計画 ( 全 10 計画 ) のうち 6 計画 ( 経済産業省案件ベース ( 産活法の場合は 8 割 )) で生産性向上の基準を達成している 引き続き 企業の生産性向上と将来の税収の増大に寄与する取組を支援していく 本措置は 生産性の向上のため 経営資源の効率的な運用を目指した戦略的な組織再編 事業再編に加えて 新たな商品開発や生産工程の導入などの事業革新を行うものについて その他一定の基準を満たす計画を主務大臣が認定した場合に限り 講ずることとする 本措置により 業種 企業規模に区別なく 上記のような事業構造の変更 事業革新等に要する費用を軽減することで当該取組を支援し 生産性の向上を図ることは 我が国産業の競争力強化のための特例措置として妥当である 農業競争力強化支援法の規定に基づく事業再編計画の認定を受けた事業者が 当該事業再編計画に従って 合併や会社分割 出資の受入れ等を行う際に納付すべき登録免許税を軽減する措置農業競争力強化支援法は 農業の 構造改革の推進と良質かつ低廉な農業資材の供給及び農産物流等の合理化の実現を図ること を目的とした法律であって 産業競争力強化法の目的である 産業競争力 ( 高い生産性及び十分な需要を確保することにより 高い収益性を実現する能力 ) の強化 と政策的目的が異なる 5

3 地方公共団体が協力する相当性 11 有識者の見解 - ( 参考 ) 農業競争力強化支援法 ( 平成 29 年法律第 35 号 ) ( 目的 ) 第一条この法律は 我が国の農業が将来にわたって持続的に発展していくためには 経済社会情勢の変化に対応してその構造改革を推進することと併せて 良質かつ低廉な農業資材の供給及び農産物流通等の合理化の実現を図ることが重要であることに鑑み これらに関し 国の責務及び国が講ずべき施策等を定め 当該施策の一環として事業再編又は事業参入を促進するための措置を講ずること等により 農業者による農業の競争力の強化の取組を支援し もって農業及び農業生産関連事業の健全な発展に寄与することを目的とする - 12 前回の事前評価又は事後評価の実施時期 平成 27 年 8 月 6