その 1 の財政状況は? 平成 28 年度一般会計決算からの財政状況を説明します 1 平成 28 年度の主なお金の使い道は? その他の経費 212 億 93 万円 扶助費 82 億 3,606 万円 16.7% 43.0% 義務的経費 219 億 7,332 万円 人件費 44.5% 79 億 8,

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その 1 花巻市の財政状況は? 平成 27 年度一般会計決算から花巻市の財政状況を説明します 1 平成 27 年度の主なお金の使い道は? 扶助費 81 億 3,922 万円 16.5% その他の経費 225 億 941 万円 45.7% 義務的経費 218 億 5,720 万円 44.4% 人件費

その 1 花巻市の財政状況は? 平成 26 年度一般会計決算から花巻市の財政状況を説明します 1 平成 26 年度の主なお金の使い道は? 扶助費 79 億 6,283 万円 16.5% その他の経費 213 億 1,965 万円 44.1% 義務的経費 215 億 7,690 万円 44.6% 人件


1. 財政状況の年度推移 ( 一般会計 ) (1) 決算概況 ( 単位 : 億円 ) グラフの解説 一般会計の歳入 歳出の規模は増加傾向にあり 平成 27 年度の決算規模は 歳入 歳出ともに過去最大規模となっています 実質収支は 黒字を継続しており 27 年度は約 49 億円 前年度と比べると約 1

2007財政健全化判断比率を公表いたします

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平成 27 年度高浜町の健全化判断比率及び資金不足比率 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 が平成 21 年 4 月から全面施行され この法律により地方公共団体は 4 つの健全化判断比率 ( 実質赤字比率 連結実質赤字比率 実質公債費比率 将来負担比率 ) と公営企業ごとの資金不足比率を議会に報

2. 歳入の状況 ( 単位 : 億円 ) 1,8 1,6 1,4 1, 1, 1, 市債 国庫 県支出金 地方交付税 地方譲与税 交付金 市税以外の自主財源 市税 自主財源総額 比率 1,384 1,525 1,529 1,539 1, ,564

健全化比率及び資金不足比率の状況について 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 により 藤枝市の健全化判断比率及び資金不足比率につい て 以下のとおり算定しました これは 平成 19 年 6 月に公布された上記法律に基づき 毎年度 監査委 員の審査に付した上で 議会に報告及び公表するものです 本市

報告事項     平成14年度市町村の決算概要について

各種財政分析指標の解説

⑴ 練馬区の予算規模はどのくらいですか? どんなことに予算が多く使われているのですか? 平成 27 年度の予算規模は約 2,500 億円で 児童 高齢者 障害者 生活困窮者などを支援するための経費の割合が増えています 平成 27 年度における予算額は約 2,500 億円で前年度より約 55 億円増加

1 北九州市 実質公債費比率の状況と推移 11.8% 12.6% 実質公債費比率 平成 24 年度 10.8% 平成 25 年度 10.5% 平成 26 年度 11.8% 平成 27 年度 12.6% 平成 28 年度 13.7% 実質公債費比率は その地方公共団体の一般会計等が負担する元利償還金等

1 北九州市 実質公債費比率の状況と推移 11.4% 10.8% 実質公債費比率 平成 21 年度 9.9% 平成 22 年度 11.7% 平成 23 年度 11.4% 平成 24 年度 10.8% 平成 25 年度 10.5% 実質公債費比率は その地方公共団体の一般会計等が負担する元利償還金等の

目 次 1. 作成の目的 P2 2. 推計方法 P2 3. 歳入の推移 P4 4. 歳出の推移 P5 5. 歳入歳出の比較 P6 6. 基金の状況 P7 7. 地方債残高の状況 P8 8. 経常収支比率の状況 P9 9. 実質公債費比率の状況 P まとめ P11-1 -

47 大木町 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 22.96% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は

29 那珂川町 実質公債費比率の状況と推移 4.6% 4.0% 実質公債費比率 平成 23 年度 5.6% 平成 24 年度 5.1% 平成 25 年度 4.6% 平成 26 年度 4.0% 平成 27 年度 3.6% 実質公債費比率は その地方公共団体の一般会計等が負担する元利償還金等の額を その

15 小郡市 13.9% 13.5% 比較する財政の規模 ( 分母 ) の内訳について 計算式 : 標準財政規模 (c) - 算入公債費等の額 (b) 標準財政規模 (c) の内訳 ( 単位 : 千円 %) H22 決算 H23 決算 H24 決算 H25 決算 標準税収入額等 7,265,856

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貝監第  号

14 中間市 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 7.65% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は 地

~ わかりやすい決算報告をめざして ~ 市ではさまざまな事業を行っています どのような事業を行うのか 資金調達はどうするか どのように支出するかを 歳入 歳出 という形でお金で表し とりまとめた計画が 予算書 です その予算に沿って事業を行った一年間の結果を報告したものが 決算書 です 決算書 には

54 赤村 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 1.59% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は 地方

57 みやこ町 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 9.49% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は

16 筑紫野市 22.91% 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は

2 決算収支 実質収支は 59 億 63 百万円の黒字で 11 年連続で全団体黒字となった 単収支は 9 億 92 百万円の黒字となった また 赤字団体は35 団体中 15 団体となり 前と比べて8 団体減少した 実質単収支は 189 億 82 百万円の赤字となり 前と比べて41 億 47 百万円赤

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山形県庄内町平成 28 年 11 月 ( 訂正版 ) 平成 26 年度決算に基づく健全化判断比率 地方公共団体の財政の健全化に関する法律第 3 条第 1 項の規定により 健全化判断比率を公表 いたします 健全化判断比率は 自治体の財政が健全かどうかを表す指標です 地方公共団体の財政の健全化に関する法

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歳入総額 区分 平成 年度の財政フレーム ( 単位 : 百万円 ) 30 年度 31 年度 合計 構成比 構成比 構成比 263, % 265, % 529, % 一般財源特別区税特別区交付金その他特定財源国 都支出金繰入金特別区債 167

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< 図 2: 歳出決算 ( 性質別内訳 ) の状況 > 区分 義務的経費 人件費扶助費公債費小計投資的経費その他経費他会計繰出金合計 年度

財 政 の 現 状

さぬき市普通会計決算状況 普通会計決算状況及び財政指標等 1P 普通会計歳入決算状況 普通会計歳出決算状況 主な一般財源の推移 ( 市税及び地方交付税 ) 普通建設事業費と義務的経費の推移 基金 市債及び元利償還金等の状況 2P 3P 4P 5P 6~8P

Ⅳ 地方交付税

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市税収入額(人口推移)

スライド 1

沖縄県の財政2015検討(最終)

平成 28 年度決算に基づく福井市健全化 判断比率及び資金不足比率審査意見書 福井市監査委員

平成17年度の決算状況

はじめにこの 釧路市の財政 は 釧路市の歳入 歳出等の状況をグラフを使って経年的に表すことにより 市民の皆様に釧路市の財政状況を出来るだけわかりやすくお知らせするために作成いたしました 本資料を通じて 釧路市の財政について 一人でも多くの市民の皆様にご理解をいただき ご意見をいただきながら今後の財政

1 北九州市 将来負担比率の状況と推移 将来負担比率 平成 20 年度 171.8% 平成 21 年度 173.5% 平成 22 年度 平成 23 年度 166.9% 166.0% 166.9% 平成 24 年度 170.3% 将来負担比率は 地方公社や損失補償を行っている出資法人等に係るものも含め

Ⅰ 平成 24 年度高鍋町財務書類の公表について 平成 18 年 6 月に成立した 簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律 を契機に 地方の資産 債務改革の一環として 新地方公会計制度の整備 が位置づけられました これにより 新地方公会計制度研究会報告書 で示された 基準モデル

沖縄県の財政2017


おしえて!熊野市の予算の仕組み ~ー市の予算ができるまでー~

沖縄県の財政2018

地方公共団体の財政の健全化に関する法律 に係る比率について 1 概要北海道夕張市のような地方自治体の財政破綻を未然に防ぐため 平成 20 年 4 月に 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 ( 以下 財政健全化法 といいます ) が施行されました 財政健全化法では 市の一般会計の決算だけでなく 市

Microsoft Word - あきる野市のおさいふ(H30年度版).docx

下呂市は今後 市税の減収や地方交付税特例措置 の終了を見据え 大幅に支出をカットし 身の 丈に合った市政運営をしていかなければ なりません 広報紙 11月号参照 今月は支出をどう見直していく のか 予算規模縮減に向け たお話です 3 と 年度 は 前 下呂市の財政の弾力性を示す経 進む財政の硬直化

15 小郡市 将来負担比率の状況と推移 将来負担比率 平成 21 年度 118.0% 平成 22 年度 102.9% 平成 23 年度 平成 24 年度 81.4% 92.7% 81.4% 平成 25 年度 76.4% 将来負担比率は 地方公社や損失補償を行っている出資法人等に係るものも含め その地

地方公共団体財政健全化法

平成 30 年 (2018 年 )9 月 20 日 財政局 平成 29 年度決算に基づく健全化判断比率等の状況について 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 に基づき 平成 29 年度決算に基づく健全化判断比率及び資金不足比率を算定いたしましたのでお知らせします 健全化判断比率については すべての

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平成 28 年度決算に係る健全化判断比率及び資金不足比率に関する審査意見書 春日井市監査委員

第 1 部平成 28 年度決算にみる中野区の財政 平成 28 年度普通会計決算の概要 ( 歳入 歳出 ) 歳入歳出 実質収支の推移 歳入歳出実質収支 ( 実質収支 ) 1,4 1,2 1, ,324 1,333 1,23 1,265 1,95 1,43 1,52 1,89 1,14

バランスシート等による都留市財政の分析

連結実質赤字比率 ) 実質赤字比率 =A/B*100が負一般会計等 2 会計名学童等災害共済学童等災害共済事業 数の場合における A/B*100の絶対 一般会計等 2 実質収支額 値 一般会計等 3 会計名 中小企業従業員中小企業従業員退職金等

地方公共団体の財政の健全化に関する法律 に係る比率について 1 概要北海道夕張市のような地方自治体の財政破綻を未然に防ぐため 平成 20 年 4 月に 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 ( 以下 財政健全化法 といいます ) が施行されました 財政健全化法では 市の一般会計の決算だけでなく 市

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What s ZAISEI < 目次 > はじめに 1 1. 収入の中身はどのようになっているの? 2 2. 支出の中身はどのようになっているの? 6 3. 長崎市の財政を家計に置き換えると 9 4. 自由に使えるお金は? 余裕あるの? 収支は黒字なの? それとも赤字なの?

平成 26 年度 佐賀市財務諸類の公表について Ⅰ 平成 18 年 6 月に成立した 簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律 を契機に 地方の資産 債務改革の一環として 新地方公会計制度の整備 が位置づけられました これにより 新地方公会計制度研究会報告書 で示された 基準モデ

キャッシュ・フロー計算書について

外部監査

平成 25 年度 佐賀市財務諸類の公表公表についてについて Ⅰ 平成 18 年 6 月に成立した 簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律 を契機に 地方の資産 債務改革の一環として 新地方公会計制度の整備 が位置づけられました これにより 新地方公会計制度研究会報告書 で示され

Taro-★【2月Ver】01~05. ⑲計

2 決算規模及び収支 (1) 決算規模 特別の平成 26 年度普通会計決算は 歳入総額 3 兆 5,779 億 31 百万円 歳出総額 3 兆 4,423 億 40 百万円となった 決算規模は 前年度に比べて歳入は8.0% の増 歳出は8.3% の増となり 歳入 歳出ともに4 年連続の増となった (

平成20年度決算に基づく

資料 1 税財政制度を通じた論点 Ⅰ 現状と課題 1. 地方財政の財政の概要 地方財政の平成 23 年度決算は 歳入約 兆円 歳出 97.0 兆円となっている なお 借入金残高は約 兆円と依然と高い水準にある 国と地方における最終支出ベースにおける比率は 42:58 となって

スライド 1

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Ⅱ 健全化判断比率の概要 1 健全化判断比率 財政健全化法の施行に伴い 地方公共団体は 平成 19 年度から 毎年度 次の健全化判断比率 (4 指標 ) を監査委員の審査に付した上で 議会に報告し 公表しなければならないことになっています 早期健全化基準を上回ると財政健全化計画の策定が義務付けられ

決算報告 574 億 1,173 万円一般会計歳出決算内訳 ( 性質別 ) 歳出 歳出決算の特徴 平成 22 年度に比べ 2 億 5,161 万円増 (0.44% 増 ) となりました 増額となっている主なものは 社会福祉や医療助成の経費である扶助費 (10 億 1,310 万円増 ) 積立金 (1

目 次 (1) 財政事情 1 (2) 一般会計税収 歳出総額及び公債発行額の推移 2 (3) 公債発行額 公債依存度の推移 3 (4) 公債残高の累増 4 (5) 国及び地方の長期債務残高 5 (6) 利払費と金利の推移 6 (7) 一般会計歳出の主要経費の推移 7 (8) 一般会計歳入の推移 8

平成 2 4 年度 佐賀市財務書類 基準モデル 平成 26 年 3 月佐賀市総務部財政課

3 流動比率 (%) 流動資産流動負債 短期的な債務に対する支払能力を表す指標である 平成 26 年度からは 会計制度の見直しに伴い 流動負債に 1 年以内に償還される企業債や賞与引当金等が計上されることとなったため それ以前と比べ 比率は下がっている 分析にあたっての一般的な考え方 当該指標は 1

資産の部 道路 小 中学校など公共施設の現在価値のほか 他団体に対する出資金や預金など これまで積み上げてきた金額 負債の部 借入金の残高 退職手当の引当金など 将来の世代が負担しなければならない金額 純資産の部 資産のうち税金などによって形成され これまでの世代が負担した金額 公共資産 自治体が所

第 3 章 前期基本計画 第 節 14 これまでの行財政改革では 組織経営の視点を持った機能的で効率的な市役所 をテーマに 職員数や 人件費の削減 各種手当の見直し等に取り組み 効果を上げてきたところです しかしながら 社会情勢が急激に 職員数と総人件費の推移 変化する中 多様化する住民ニーズ職員給

目 次 (1) 財政事情 1 (2) 一般会計税収 歳出総額及び公債発行額の推移 2 (3) 公債発行額 公債依存度の推移 3 (4) 公債残高の累増 4 (5) 国及び地方の長期債務残高 5 (6) 利払費と金利の推移 6 (7) 一般会計歳出の主要経費の推移 7 (8) 一般会計歳入の推移 8

田川市水道事業会計

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新しい地方公会計制度 これまで南阿蘇村では 総務省方式改訂モデル ( 以後 改訂モデルと言います ) の財務書類を作成してきました 南阿蘇村がこれまで積み上げてきた資産と この先返済する必要がある負債 すでに支払いが終わっている純資産などの情報を表示した貸借対照表など 今までの決算書では把握できなか

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習志野市の台所事情

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図 4-1 総額 と 純計 の違い ( 平成 30 年度当初予算 ) 総額ベース で見た場合 純計ベース で見た場合 国の財政 兆円兆 国の財政 兆円兆 A 特会 A 特会 一般会計 B 特会 X 勘定 Y 勘定 一般会計 B 特会 X 勘定 Y 勘定

もくじ Ⅰ 財政 ってどんなもの? (1) 財政 とは? (2) お金の使い方はどうやってきまる?( 予算から決算まで ) 1 Ⅱ 決算について ( 普通会計 ) (2) 平成 26 年度の決算 3 Ⅲ 歳入 ( 普通会計 ) (1) (2) Ⅳ 歳出 ( 普通会計 ) (1) (2) 目的別にみた

一般会計 特別会計を含めた国全体の財政規模 (1) 国全体の財政規模の様々な見方国の会計には 一般会計と特別会計がありますが これらの会計は相互に完全に独立しているわけではなく 一般会計から特別会計へ財源が繰り入れられているなど その歳出と歳入の多くが重複して計上されています また 各特別会計それぞ

最上町バランスシートを読むにあたって

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新しい地方公会計制度 これまで氷川町では 総務省方式改訂モデル ( 以後 改訂モデルと言います ) の財務書類を作成してきました 氷川町がこれまで積み上げてきた資産と この先返済する必要がある負債 すでに支払いが終わっている純資産などの情報を表示した貸借対照表など 今までの決算書では把握できなかった

あ行 依存財源一時借入金一般会計一般財源 収入に当たって国 県の関与を受けるもので 国 県の意思により定められた額を交付したり 割り当てられたりする収入をいう ( 地方交付税 国庫支出金 県支出金 地方債等 ) 自主財源 地方公共団体が一会計年度内において 支払資金の不足が生じた場合に借り入れる金銭


新しい地方公会計制度 これまで錦町では 総務省方式改訂モデル ( 以後 改訂モデルと言います ) の財務書類を作成してきました 錦町がこれまで積み上げてきた資産と この先返済する必要がある負債 すでに支払いが終わっている純資産などの情報を表示した貸借対照表など 今までの決算書では把握できなかった情報

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わかりやすく解説 の財政状況 < 平成 28 年度決算から > 早池峰山 の財政状況をわかりやすく解説します は全国でも有名な温泉どころです もくじその 1 の財政状況は? 1 平成 28 年度の主なお金の使い道は? 1 2 の財政は黒字? 貯金はどれくらい? 2 3 自由に使えるお金の割合はどれくらい? 3 4 どれくらい自力で財源を確保できているの? 4 その 2 の借金はどうなっているの? 1 借金はどれくらい? 5 2 借金返済の負担状況はどうなの? 5 3 将来の世代に借金の負担はかからないの? 6

その 1 の財政状況は? 平成 28 年度一般会計決算からの財政状況を説明します 1 平成 28 年度の主なお金の使い道は? その他の経費 212 億 93 万円 扶助費 82 億 3,606 万円 16.7% 43.0% 義務的経費 219 億 7,332 万円 人件費 44.5% 79 億 8,654 万円 16.2% 投資的経費 61 億 9,000 万円 12.5% 公債費 57 億 5,072 万円 11.6% 平成 28 年度一般会計の歳出総額は 493 億 6,425 万円で そのうち 44.5% を義務的経費が占めています 義務的経費は 人件費 ( 職員の給料等 ) 扶助費 ( 社会保障制度の一環として 子ども 高齢者 障がい者 生活困窮者などへの支援に要する経費 ) 公債費 ( 借金の返済等 ) で構成され 支出することが制度的に義務づけられている経費です 義務的経費の割合が高くなると自由に使えるお金が少なくなり 公共施設の建設や新しい市民サービスなどの実施が難しくなります 投資的経費は 道路や学校 スポーツ施設など将来に残るものに対する経費です その他の経費は 施設の光熱水費や委託料 各種団体に対する補助金などの経費です ここで 歳出のうち義務的経費の 5 年間の推移を見てみましょう 億円 90 80 70 人件費 78.8 億円 扶助費 74.6 億円 77.0 億円 75.2 億円 79.6 億円 77.3 億円 81.4 億円 77.9 億円 扶助費 82.4 億円 人件費 79.9 億円 60 公債費 64.3 億円 61.1 億円 58.9 億円 59.3 億円 50 公債費 57.5 億円 1

人件費は 保育士の処遇改善を図るため 臨時補助員から任期付職員または非常勤職員に任用替えしたことなどにより 前年度に比べて 1 億 9,410 万円増加しています 扶助費は 保育業務の委託経費の増加や 障害のある方の日常生活を支える給付の増加等により 5 年で約 7 億 7,526 万円増加しています 平成 28 年度は 前年度に比べて臨時福祉給付金などが増加しています 公債費は 新たな借り入れを控えて 残っている借金を低利率で借り換え 繰り上げて返済することで 後年度の負担を減らしてきたため 5 年で約 6 億 7,705 万円減少しています 2 の財政は黒字? 貯金はどれくらい? 地方財政の黒字または赤字は 実質収支 という指標によって示されます 平成 28 年度決算の 実質収支 は 17 億 5,799 万円であり の財政は黒字ということ になります 実質収支 = 歳入総額 (513 億 4,446 万円 )- 歳出総額 (493 億 6,425 万円 ) - 翌年度に繰越すべき財源 (2 億 2,222 万円 ) 次に の貯金ですが 地方財政では 財政調整基金 が貯金に該当します 平成 28 年度末の 財政調整基金 の現在高は 77 億 5,142 万円です 財政調整基金とは? 決算で余ったお金などを積み立て 市税等の減収による財源不足や災害の際に取り崩すことにより 年度間の財源を調整するための基金です ここで 実質収支 と 財政調整基金 の5 年間の推移を見てみましょう 億円 78.1 億円 77.2 億円 77.5 億円 80 70 64.8 億円 60 52.9 億円 50 40 30 20 19.9 億円 17.9 億円 15.9 億円 15.5 億円 17.6 億円 10 0 実質収支財政調整基金 実質収支 からわかるように の財政は常に黒字を保っています また 貯金を示す 財政調整基金 については 平成 28 年度に一部を取り崩しましたが 一定規模を保っています つまり 現在の財政状況は 貯金を確保しながら黒字を保っており 安定した状況にあるといえます 2

3 自由に使えるお金の割合はどれくらい? 家計において 収入から支払う食費 ローン ( 借金 ) 学費など 固定性の強い支出の占める割合が高くなると 自由に使えるお金が少なくなります 地方財政では 経常収支比率 という指標によって 自由に使えるお金の割合 ( 財政構造の弾力性 ) が示されます 100% を基準として 基準を上回るほど通常の収入から支出を賄うことができなくなり 財政が逼迫している状況になっていることを意味します 逆に 基準を下回るほどお金の自由度が増し 財政構造の弾力性が高くなっているといえます 平成 28 年度決算の 経常収支比率 は 87.3% であり 12.7% 分を自由に使うことができるといえ ある程度の弾力性が認められることがわかります 経常収支比率とは? 1 で説明した人件費や公債費 扶助費などの義務的性格の強い経常経費に 市税や普通交付税を中心とする経常一般財源がどの程度充当されているかを見ることにより 財政構造の弾力性を判断する指標です 経常収支比率 = 経常経費充当一般財源総額 / 経常一般財源総額 ここで 岩手県の平均や類似団体の平均と比較して 経常収支比率 の 5 年間の推移を見てみましょう % 94 92 90 88 86 84 類似団体平均 90.3 83.8 89.5 84.7 90.8 86.3 86.0 88.7 87.1 86.6 87.9 87.3 の 経常収支比率は 岩手県平均と同程度で推移しています また 類似団体平均と比較すると 自由に使えるお金の割合が若干高い状態が続いています 82 岩手県平均 83.7 82.7 80 岩手県平均 沿岸 12 市町村以外の 21 市町村の平均 ( 岩手県 HP より ) 類似団体平均 人口規模や産業構造でグループに分けた市区町村の平均は人口の減少のため平成 27 年度からグループが変わりました の類似団体は 平成 26 年度までは宮城県大崎市など全国で 85 団体 平成 27 年度は 青森県十和田市や秋田県横手市など全国で 77 団体です H28 は公表前のため非掲載 ( 総務省 HP より ) 以下 5 年間の推移グラフの岩手県平均と類似団体平均に関する説明は 同じ内容 3

4 どれくらい自力で財源を確保できているの? 家計において 支出が収入を上回る場合は 親類からの仕送りに頼る場合があります 地方財政では 財政力指数 という指標によって 行政の仕事に必要な費用をどれだ け自力で調達できるか ( 財政力の強弱 ) が示されます 1 に近いあるいは 1 を超えるほど 財源に余裕がある ( 財政力が強い ) といえます 平成 28 年度決算の 財政力指数 は 0.45 で 国からの普通交付税により不足分を補って います 財政力指数とは? 地方公共団体の財政力を示す指数で 基準財政収入額 を 基準財政需要額 で除して得た数値の過去 3 年間の平均値をいいます 基準財政収入額 各地方公共団体の財政力を合理的に測定するため 地方公共団体の標準的な税収入の一定割合により算出した額 基準財政需要額 各地方公共団体の合理的かつ妥当な水準における行政を行うために必要となる費用を一定の方法で算出した額 財政力指数が高いほど自主財源の割合が高く 財政力が強い団体ということになり 1 を超える団体は国からの支援を要しない強さを示し 普通交付税の不交付団体となります ここで 岩手県の平均や類似団体の平均と比較して 財政力指数 の 5 年間の推移を見てみましょう 0.80 0.70 0.60 類似団体平均 0.74 0.74 0.74 0.53 の 財政力指数 は 常に岩手県平均を上回っており 県内市町村のなかでは財政力が比較的強いといえます 0.50 0.43 0.43 0.44 0.45 0.45 0.40 岩手県平均 0.35 0.36 0.37 0.38 0.38 0.30 普通交付税とは? 地方公共団体間の財源の不均衡を調整し どの地域に住む方にも一定の行政サービスを提供できるように 国税の一定割合の額が国から地方公共団体へ地方交付税として配分されます 地方交付税には 普通交付税と災害等特別の事情に応じて交付する特別交付税があります 普通交付税は 基準財政需要額が基準財政収入額を超える地方自治体に対して その差額 ( 財源不足額 ) を基本として交付されます 4

その2 の借金はどうなっているの? 1 借金はどれくらい? 家計における借金は 地方財政では 地方債 が該当します 学校や道路などの公共施設の整備には一時的に多額のお金が必要となります これをその年の収入だけで賄ってしまうと他の仕事ができなくなるため 地方債を活用して年度間の負担調整を図っています また 公共施設は将来の世代も利用するものであるため 地方債には世代間の負担を公平にする役割もあります では 平成 28 年度に60 億 5,890 万円を新たに借り入れて 53 億 2,831 万円を返済したことにより 平成 28 年度末の地方債残高は547 億 9,193 万円となっています 地方債の発行は 原則として 公共施設の建設など資産形成を伴うものの費用に充てる場合に限られます ここで 地方債残高 の5 年間の推移を見てみましょう 億円 620.0 600.0 580.0 564.7 億円 560.0 545.5 億円 540.8 億円 540.6 億円 547.9 億円 540.0 520.0 500.0 平成 28 年度は 残っている借金の返済額よりも新たな借入の額が多 かったため 地方債残高は前年度より増加しました 2 借金返済の負担状況はどうなの? 家庭において 家や車のローン クレジットカードで買い物をした支払いなどの借金返済額が 収入に占める割合として大きくなればなるほど家計は苦しくなります 地方財政では 実質公債費比率 という指標によって 標準的な収入に対する借金返済額の割合が示されます 借金返済の負担が多すぎないかをチェックする指標で 25% を超えると要注意状態 35% を超えると自主的に財政を立て直せない状態にあることとなります 平成 28 年度決算の 実質公債費比率 は 9.9% で 基準値を超えることはありませんでした ここで 岩手県の平均や類似団体の平均と比較して 実質公債費比率 の 5 年間の推移を見てみましょう 5

% 15.0 14.0 13.0 12.0 11.0 10.0 9.0 8.0 7.0 14.2 岩手県平均 12.9 類似団体平均 8.5 12.4 12.0 7.9 11.3 11.2 7.1 10.6 10.5 10.5 9.0 9.9 実質公債費比率とは? 地方公共団体の公債費が財政に及ぼす負担を表す指標です 標準財政規模 に対する元利償還金及び準元利償還金の割合で 決算に基づく数値の 3 か年平均によって算出されます 標準財政規模 地方公共団体が合理的かつ妥当な水準の行政サービスを提供する上で必要な一般財源の目安となる指標で 標準税収入額等に普通交付税を加算した額 の 実質公債費比率 は毎年減少しています 合併時に旧市町の借金を引き継いだため 県内他市町村より借金の負担割合が若干大きい状態が続いていましたが その差は縮小し 岩手県平均と同程度で推移しています 3 将来の世代に借金の負担はかからないの? 家計において 家や車のローンの残高など これから返済していかなければならない借金の総額が大きいほど 将来の負担も大きくなります 地方財政では 将来負担比率 という指標によって 借金返済額の総額が標準的な収入の何年分にあたるかということが示されます 負債にかかる将来的な負担が大きくないかをチェックする指標で 350% を超える ( 将来にわたる借金返済総額が年収の 3.5 倍を超える ) と要注意状態にあることとなります 平成 28 年度決算の 将来負担比率 は 99.6% で 基準値を超えることはありませんでした ここで 岩手県の平均と比較して 将来負担比率 の 5 年間の推移を見てみましょう % 110.0 90.0 85.7 81.0 84.8 97.7 99.6 の 将来負担比率 は岩手県平均を上回っていますが 借金を減らすなど 改善を進めます 70.0 76.9 岩手県平均 71.0 68.5 67.1 50.0 59.5 将来負担比率とは? 類似団体平均は 公表されていないため非掲載 地方公共団体の実質的な将来負担の程度を示す指標です 一部事務組合や第三セクター等も含め 一般会計等が将来負担すべき実質的な負債の標準財政規模に対する割合を示しています 6