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見込めていないが 2014 年以降は回復基調になるとの見方になっている (3) 当面はモバイルや車載用途での需要増加が見込まれており 伸長率としては 3~5% 程度と推定されている ( 第 2 図 ) したがって 各メーカーの LCP ニートレジンの生産能力から考えると 足元の需給は緩んでいる状況に

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Transcription:

高分子の成形加工の基礎 三井化学株式会社マテリアルサイエンス研究所伊崎健晴 2009.10.15

分類 用途 加工方法 必要特性 生活資材 汎用包材 流通用包材 衛生材料 押出キャスト インフレ 二軸延伸押出発泡 強度 印刷適性 軽量性 フィルム 食品包材 液体包材押出キャスト ( 共押ガスバリアー性 透明性 出 ) ヒートシール性 カット ラミネート 性 二軸延伸 農業資材 カレンダー成形 イ 耐衝撃性 透明性 保温 ンフレ 性 バリアー性 繊維 衣類 不織布 溶融紡糸 軽量性 染色性 ゲル紡糸 建材 窓枠 サイディング 床材 構造材料 異型押出 押出シート成形 強度 耐候性 表面平滑性 電気部品 家電機器 OA 機器の筐体 部品 射出成形 耐衝撃性 塗装適性 寸法安定性 自動車部品 自動車外装部品 内装部品 防振部品 耐熱部品 射出成形 ブロー成形 異型押出 軽量性 耐候性 塗装適性 寸法安定性 強度 衝撃特性 エンジン部品 ガソリンタンク その他 宇宙航空材料 光学用材料 生体 医療材料分離膜 押出成形 射出成形 その他特殊な成形方法 表 プラスチックの主な用途と加工方法 必要特性

押出成形法 T ダイキャスト法インフレーション法 単層 多層 空冷上向き方式 下向き水冷方式 フィードブロック法 マルチマニーホールド法 ( 押出コーティング ラミネート法 ) 無延伸フィルム 延伸フィルム 単層 多層 無延伸フィルム 延伸フィルム 1 軸延伸法 2 軸延伸法 逐次 2 軸延伸法 同時 2 軸延伸法 チューブ延伸法

射出成形法 射出圧縮成形 複合成形インサート成形多色成形サンドイッチ成形ガスアシスト射出成形発泡射出成形 ブロー成形法 押出ブロー成形 射出ブロー成形

成形加工の主な操作 溶かす 流す 形にする 冷やして固める T g かT m 以上の温度に加熱するスクリュー押出機レオロジー特性ダイ 金型冷却ロール 金型結晶化 PVT 特性

フィルム成形装置概要 原料工程 溶融 可塑化工程 スクリュー押出機 冷却 固化工程 賦形工程 ダイス キャスティングロール 成形できる厚さ :20µm~2mm

インフレーション法 F. Hensen, Plastics Extrusion Technology (Hanser 1988) スパイラルマンドレルダイ

射出成型機 金型 型閉 型締め 充填 冷却 型緩め 型開 取出し 保圧 樹脂の溶融可塑化 計量 射出成形機の基本動作

スクリュー押出機 クロスヘッドダイ パリソン 金型 押出ブロー成形 ( ダイレクトブロー )

ピンチ ブローアップ 冷却 取り出し

主なプラスチックの特徴 種類 Tg( ) Tm( ) ρ(g/cm 3 ) HDPE -120/-90 120~140 0.95 LLDPE -120/-90 110~130 130 0.90~0.94 LDPE -120/-90 100~120 0.92 PP -10 160~170 0.91 PA6 50 215~225 1.13 PA66 55 250~260 1.14 PET 70 250~260260 135 1.35 PBT 45 220 1.35 PS 101-106 1.06 PMMA 105-1.18 PC 150-1.20 3 )

弾性率の温度依存性 ガラス状態 弾性率 (Pa) 非晶性高分子 皮革状態 ゴム状態 結晶性高分子 溶融状態 Tg 温度 ( ) Tm

単軸スクリュー押出機 ホッパー バレル ピッチ D 供給部 圧縮部 計量部

単軸押出機の構造 1 原料投入 2 3 4 ホッパー バレル ピッチ D ダイスへ ホッパ部輸送部遅れ部 供給部分 圧縮部分 計量部分

可視化押出機による溶融状態の観察 横井ら成型加工 1991

スクリュー全長に渡る溶融状態の観察 横井ら成型加工 1991

流す 形にする レオロジーとダイス内流動

粘度の測定 u(y) γ& = du dy σ = = 一定 F A ニュートンの法則 η = σ & γ. η : 粘度 (Pas) σ: 応力 (Pa) γ: せん断速度 (1/s)

5 4 PLA log g(η/pa as) 3 2 1 0 170 180 190-2 -1 0 1 2 3 4 5. log(γ/s -1 )

ニュートン流体非ニュートン流体 lo og η lo og η log γ. log γ. u(y) & γ = du dy u(y) & γ = du dy 速度分布 せん断速度分布 速度分布 せん断速度分布

伸長流れ l0 l 0 l 0 l 0 l 0 l 0 l l 0 l l 0 l l 0 l 0 λ l 0 λ l 0 l 0 λ l l 0 λ 2 1 軸伸長平面伸長 2 軸伸長

せん断流れ 伸長流れ せん断流れ 円管やスリットなどの壁に囲まれた流路の中の流れ Ex. 射出成形 押出成形のダイ内流動 伸長流れ 空間中での流れ 自由表面を持つ流れ Ex. 紡糸 フィルムキャスティング ブロー成形

伸長粘度計 l v/2 v/2 窒素ガス

Meissner et al, J. Rheol., 31(7), (1987)

T ダイキャスト法 ダイス内の流れ フィルムの冷却 フィルムのネックイン ブレーカープレートの流れ

ダイス内の流れ マニフォールド ランド リップ

Power Law 流体の例 6 η = & 1 Kγ n 5 log 4 3 n=1.0 n=0.8 n=0.6 n=0.4 2-2 -1 0 1 2 3 4 logγ. 円管内の速度分布 位置 n=1.0 n=0.8 n=0.6 n=0.4 流速

ダイス 流体の表面 ダイスウェル 流れ方向 n=1.0 n=0.8 n=0.6 n=0.4 n=1.0 n=0.6 n=0.8 n=0.4 流速 コートハンガーダイの幅方向の流速偏差 端 ダイス幅方向の位置 中央

ダイスス端からの位位置 フィルムキャスティング 冷却ロー ダイス n=1(newton) n=0.8 n=0.6 n=0.4 Z=0, v=v 0, h=h 0 Z=L, v=v 1, h=h 1 ネックイン 0 20 40 60 80 100 エアギャップ距離 [mm] フィルルム厚さ [mm m] フィルムム速度 [mm/s] 20 15 10 5 n=1.0 n=0.8 n=0.6 n=0.4 フィルム速度分布 0 0 25 50 75 100 ダイス出口 空間中の位置 [mm] ロール 1.5 1 0.5 フィルム厚さ分布 n=1.0 n=0.8 n=0.6 n=0.4 0 0 25 50 75 100 ダイス出口 空間中の位置 [mm] ロール

レオロジーモデル 一般化 Cross-Carreau Carreauモデル (Generalized Cross-Carreau Carreau Model) log 6 一般化 Cross-Carreau モデル 5 η0=5.0 10 4 4 3 2 a=2 a=1 a=1-n a=0.5 λ=0.1 n=0.25-2 -1 0 1 2 3 4 log. γ η η 0 = 1 [ a n 1 + ( λ & γ ) ] a

粘度の温度依存性との組み合わせ log 6 5 4 3 η0=5.0 10 4, λ=0.1, n=0.25, a=1 443K a T T = η E=4.5 10 4 J/mol, T 0 =463K 463K T 0 シフトファクター a T により 粘度は矢印の方向へ移動する 483K 503K 523K η アレニウス式 ln a T E = R 1 T 1 T 0 2-2 -1 0 1 2 3 4 log γ η ( & γ, T ) η a 0 T = 1 [ ( ) ] n 1+ a λγ& a a T

ダイス内の樹脂流動解析 ダイスの圧力分布

速度ベクトル 流跡線

温度分布

滞留時間分布

冷やして固める

キャスティング工程 冷却ロール フィルムの冷却

冷却ロールでの樹脂の冷却 金属ロール 樹脂

積 非晶性高分子結晶性高分子比圧力比圧力容Tg 容積 大Tm 大温度温度 Tg 温度 温度 非晶性 結晶性高分子の PVT 関係

射出成型機 金型 型閉 型締め 充填 冷却 型緩め 型開 取出し 保圧 樹脂の溶融可塑化 計量 射出成形機の基本動作

船津和守監修 高分子 複合材料の成形加工 信山社サイテック (1992)

延伸フィルム

延伸フィルムの特徴 引張強度が大きくなる 弾性率が高くなる 衝撃強度が大きくなる 耐屈曲性が大きくなる 耐熱性が向上する 配向方向の膨張係数が小さくなる ガス透過率 ( 水蒸気 酸素など ) が低下する 絶縁破壊抵抗が高くなる 透明性が向上する

F. Hensen, Plastics Extrusion Technology (Hanser 1988)

テンター

延伸温度 A: 非晶性ポリマーの延伸は ガラス転移温度以上の温度 (TP>Tg) B: 結晶性ポリマーで結晶化度が高くないものはガラス転移温度以上 結晶化温度以下の温度 (Tg<TP <Tc) C: 結晶性ポリマーで結晶化度が高いものは 融点より低い温度に存在する結晶緩和の温度 (Tc<TP <Tm) にて延伸が行われる

F. Hensen, Plastics Extrusion Technology (Hanser 1988)

延伸とガラス転移温度 結晶化温度 一軸延伸後のフィルムの Tg は PET の場合 延伸により分子鎖が配向することにより 分子鎖が動きにくくなるため Tg は高くなる 分子鎖が配向している ( 結晶を作り易い状態 ) ため 結晶化温度 Tc が低下する この傾向は 延伸倍率が大きくなるほど顕著になる 1 軸延伸の延伸倍率が大きくなるほど Tg< TP<Tc の範囲が狭くなるため 次の横延伸の成形温度範囲が狭くなる T.Kanai(ed), Film Processing (Hanser)

結晶緩和と延伸 Tg<T<Tmの皮革状領域で損失弾性率 E のピークが見られる この温度が結晶緩和であり 結晶内分子鎖の運動や結晶の再配置を表している 結晶緩和温度 ~Tmの温度範囲で延伸を行なう

延伸と SS カーブ ひずみが微小な範囲では 弾性を示すが その後 ひずみが大きくなり降伏応力 (Yeild Stress) を超えると 塑性変形を起こす この範囲では 伸びているところと 伸びていない部分が共存しており 伸びている部分が伸びきると 伸びていない部分を取り込んで伸びて行く さらにひず伸びていない部分を取り込んで伸びて行くみが大きくなると応力が立ち上がる ひずみ硬化 (Strain hardenimg) を示す領域になる

延伸と SS カーブ PET の Tg は約 80 である Tg 以下の温度では SS カーブに降伏点が現われ ネッキング延伸となるが Tg 以上の温度では 降伏点がなく 均一延伸となる 縦延伸後のフィルムも延伸前フィルムと良く似た SS カーブを示しているが 延伸前に比べて応力が高くなっている T.Kanai(ed), Film Processing (Hanser)

延伸フィルムの厚みの均一性と SS カーブとの関係 T.Kanai(ed), Film Processing (Hanser)

高分子の成形加工の基礎 : まとめ 成形材料 : 熱可塑性 ( 結晶 / 非晶 ) 熱硬化性 成形法 : 押出成形 射出成形 ブロー成形 レオロジー : せん断粘度 伸長粘度 冷却固化 :PVT 特性 延伸 : 配向制御と機能付与

終わりに 高分子のレオロジー特性や物性を理解することと 成形加工法の特長との両方を理解することが プラスチックの成形加工品開発には必要であると思われる