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た損害賠償金 2 0 万円及びこれに対する遅延損害金 6 3 万 9 円の合計 3 3 万 9 6 円 ( 以下 本件損害賠償金 J という ) を支払 った エなお, 明和地所は, 平成 2 0 年 5 月 1 6 日, 国立市に対し, 本件損害賠償 金と同額の 3 3 万 9 6 円の寄附 (

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4. 預入方法等 (1) 本定期預金の預入は 当行の円普通預金口座からの振替入金の方法によります (2) 本定期預金の最低預入金額は 一口につき10 万円以上とし 預入単位は10 万円とします なお 当行は お客さまが預入を行うことのできる金額の上限を設ける場合があります また 当行は 一口あたりの

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そして 現時点で過払金債権を有する可能性があると考えられる債権者の方に対しては 今後 破産債権者の皆様に対する配当の見込みが生じれば 改めて 裁判所から 破産債権届出書 が送付される予定です まずは この破産債権届出書の到着の有無でご判断いただければと存じます また 過払金の計算が完了しましたら コ

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外貨定期預金規約

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一部解約可能型定期預金(複利型)規定

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Transcription:

14 法的措置の概要 (1) 法的措置とその種類学校給食費は 自力執行 ( 税金のような滞納処分 ) ができない債権であるため 滞納者に対しては議会の議決 ( 地方自治法 96 条 1 項 12 号 )(( 議会の閉会時に訴えの提起 和解 調停をせざるを得ない場合は補充的手段として長の専決処分で対応し 後日議会に報告し承認を求める )( 地方自治法 179 条 )) を経たうえで 法的措置 ( 訴えの提起 調停 和解 ) を行い 勝訴判決等により債務名義を得たうえで 民事執行法の規定に基づき 未納者の財産に対し強制執行を行う手続きが必要となる 債務名義の取得とは 私法上の給付請求権の存在を公の文書により証明し 法律によって執行力が付与されることである 法的措置のメリット デメリット ( 特に学校給食費の場合 ) メリット デメリット 督促や催告を繰り返しても 何ら効果 債務名義を取得するためには費用 時 のない滞納者に対して特に悪質なケース 間がかかる だけでも法的措置を行うという毅然とし 債務者が有する財産を把握することは た対応を取ることで その他の滞納者に 難しい 対しても支払を促すことができる 費用対効果を考えると債権額によって 法的措置をすれば多くの場合は支払 は 必ずしも債権回収のためだけには有 一部支払 分割納付の誓約を取ることが 効な方法とは言えない できる 学校給食費は訴訟に移行した場合に 消滅時効を 10 年に延長できる ( 民 関係児童生徒が在学中の場合 学校現場 法 174 条の2 第 1 項 ) 等の要請により配慮を検討することとな る場合もある 法的措置には 専門的な知識を必要と する 学校給食費などの私法上の債権の整理の概要 納入の通知 ( 地方自治法 231 条 地方自治法施行令 154 条 3 項 ) 督促 ( 地方自治法 240 条 2 項 地方自治法施行令 171 条 ) 時効期間経過 時効中断 14(2)( 民法 147 条 地方自治法 236 条 4 項 ) 裁判所による回収手続 1 即決和解 金額制限なし 任意の話合い ( 民事訴 訟法 275 条 ) 2 民事調停 金額制限なし ( 民事調停法 2 条 ) 徴収の停止 ( 所在不明 3 支払督促 金額制限なし ( 民事訴訟法 382 条 ) 費用倒れの理由 ) 15(1) 4 少額訴訟 60 万円以下 同一の簡易裁判所にて ( 地方自治法施行令 1 1 事業所で年 10 回以内 ( 民事訴訟法 368 条 民 7 1 条の 5 ) 履行延 事訴訟規則 223 条 ) 期特約 15(2)( 地方自治 5 通常訴訟 140 万円以下は簡易裁判所 ( 裁判所法 3 法施行令 1 7 1 条の 3 条 1 項 1 号 ) 140 万円超は地方裁判所 ( 裁判所 6) 法 24 条 1 号 ) - 33 -

徴収の免除 ( 議決不要 ) 債務名義取得 ( 民事執行法 2 2 15(3) 条 ) ( 地方自治法施行令 1 確定判決 仮執行宣言付判決 71 仮執行宣言付支払督促 確定判 条の7) 決と同一の効力を有するもの ( 調 停調書 ( 民事調停法 1 6 条 ) 和解調書 ( 民事訴訟法 2 6 7 条 )) 時効の援用 ( 民法 145 条 ) 14(2) 又は権利放棄 ( 議会の 強制執行申立て 財産差押え 議決必要 ) 15(3)( 地方自治 債権執行 ( 民事執行法 143 条 ) 法 96 条 1 項 10 号 ) 動産執行 ( 民事執行法 122 条 ) ( 少額訴訟の際は民事執行法 1 6 7 条の 2による場合もある ) 不納欠損 15(4) 換価 配当 徴収の免除 ( 会計規則など ) 権利放棄 ( 会計規則など ) 回 収 1 即決和解 ( 訴訟前の和解 ) 前提条件 ( ア ) 当事者間で事前に任意の話合いができる状況 ( ) であること ( 事実上話合いがまとまっていること ) ( イ ) 和解案について 議決 ( 専決 ) が得られていること メリット ( ア ) 早期解決 ( 通常 1 回程度 ) 債権回収が早期に実現 ( イ ) 判決の場合に比べオープンにならない ( 手続きは非公開 ) ( ウ ) 当事者に感情的なしこりが残りにくい ( エ ) 申立て費用が安価 ( 一律 2,000 円 + 郵券 ) デメリット ( ア ) 相手方が期日に出頭しない場合は 和解不成立となり終了 その他 ( ア ) 和解が調わずに 出頭当事者双方の申立てがあるときは 直ちに通常訴訟への移行となる ( 民事訴訟法 275 条 2 項 ) 概要 1 申 相 立 2 簡易裁判所 2 手 人 方 3 3 1 即決和解の申立 2 期日の呼出し 3 双方即決和解期日に出頭 - 34 -

和解成立 和解不成立 訴訟の場合 ( ) ( ) 当事者双方の申立てが必要 和解調書作成 確定判決と同一の効力 2 民事調停 前提条件 ( ア ) 債務者が裁判所に出頭する見込みがあり 裁判所において支払条件の話合いをすれば任意に支払に応じる可能性がある場合 ( イ ) 調停を行うことは和解とほぼ同様であるため 調停案について議決 ( 専決 ) が得られていること メリット ( ア ) 原則非公開で 裁判所の調停室で行われるため オープンにならない ( イ ) 双方が納得するまで話し合うことが基本なので 債務者の実情に合った解決ができる ( ウ ) 調停申立手数料は 訴訟の半額 デメリット 相手方が話の場につく可能性がない場合や 合意が成立する見込みがない場合は 不成立になる 概要申立人相手方 申立て 簡易裁判所 出頭 呼出し呼出し調停期日の指定出頭調停期日 ( 調停主任 民事調停委員 裁判所書記官 ) 紛争の実情の聴取 解決案の提示 調 整 合 意 調停成立 調停に代わる決定 調停不成立 ( 民事調停法 16 条 ) ( 民事調停法 1 7 ( 民事調停法 14 条 ) 条 ) 矢印削除 異議申し立て (2 週間以内 ) 訴えの提起 2 ( 民事調停法 18 条 ) 訴えの提起 通常訴訟へ ( 民事調停法 19 条 ) - 35 -

調停調書 1 1 交付申請が必要 裁判上の和解と同一の効力 2 不成立から 2 週間以内に提訴すると調停費用が流用 ( 通算 ) できる 3 支払督促 前提条件 ( ア ) 債務者が金銭債務の存在自体については 認めて争わない又は争わないことが予想される場合 ( 行政 学校側の判断事例 ) ( イ ) 法律上の理由なく 資力があるにもかかわらず債務を履行しない場合 ( 行政 学校側の判断事例 ) ( ウ ) 支払督促に対する督促異議があった場合 通常訴訟についての議決 ( 専決 ) を得る必要がある 概要支払督促の申立て 支払督促の発付 債務者への送達 ( 公示送達はできない 不送達の場合 2ヶ月以内に再送達の申債権者への発付通知出が必要 )( 民訴 388 条 ) 督促異議申立期間経過後 30 日以内 ( 民訴 392 条 ) 民訴 386 条 2 項 390 条仮執行宣言の申立て債務者から督促異議申立て ( 仮執行宣言前の異議 ) 仮執行宣言の発付 訴訟への移行 ( 民訴 391 条 ) ( 民訴 395 条 ) 送達 ( 公示送達は可 ) 送達を受けた日から 2 週間以内 ( 民訴 386 条 2 項 393 条 ) 債務者から督促異議申立て ( 仮執行宣言後の異議 ) 仮執行宣言付支払督促の確定 ( 民訴 396 条 ) 強制執行 ( 民執 22 条 4 号 ) 訴訟手続に移行 ( 民訴 395 条 ) 執行停止の申立て - 36 -

保証金の供託 執行停止の決定 ( 民訴 403 条 1 項 3 号 ) 4 少額訴訟 前提条件 提訴について 議決 ( 専決 ) が得られていること 概要 原告簡易裁判所被告 訴状の受付 審査 訴状 期日呼出状 訴状 証拠書類提出 弁論期日指定 証拠書類受領 訴状 期日呼出状等送達 答弁書 証拠書類受領 答弁書受理 答弁書 証拠書類提出 追加の証拠書類 証人の準備 審 理 追加の証拠書類 証人の準備 主張の提出 ( 訴状等に 双方の言い分 ( 主張 ) を 主張の提出 ( 答弁書等 基づき 言い分を述 聴いて争点を整理 に基づき 言い分を述 べる ) 証拠書類 証人等の取調 べる ) 証拠の申出 べ 証拠の提出 和 解 少額訴訟判決 ( 仮執行宣言付 ) 被告の申述又は職権により 通常の訴訟手続に移ることもある 少額訴訟判決後 異議申立て ( 民訴 378 条 1 項 ) を行い 弁論 ( 民訴 379 条 1 項 ) を経て 少額異議判決 ( 控訴不可 )( 民訴 380 条 1 項 ) となる場合もある 5 通常訴訟 ( 民事訴訟 ) 前提条件 ( ア ) 提訴について 議決 ( 専決 ) が得られていること ( イ ) 支払督促や少額訴訟等簡易な法的措置では対応できなかった場合 - 37 -

概要 申立人 原告代理人事務所裁判所相手方 被告代理人事務所 申立て準備受任費用の関係印紙予納郵券 ( 登録免許税 ) 取寄関係訴状委任状資格証明書 申立書 訴状の作成証拠保全申立て 訴 状 審 査 訴 え 提 起 担当部に係属 係 担当 期 日 指 定 法廷の確認 期 日 請 書 訴 状 送 達 送 達 送達先調査 送達先調査依頼 不送達 就業先送達上申 付郵便送達上申 訴 状 送 達 送 達 公示送達申立て 期日指定の申立て 休 止 ( ) 期日指定の申立て ( 注 :1ヶ月以内に短縮) 準備書面提出 口頭弁論 答弁書提出 証拠調べ 準備書面提出 書証提出 書証 書証提出 証拠申立書提出 証拠申立書提出 調書等謄写申請 人証 調書等謄写申請 検証鑑定調査嘱託文書送付嘱託 調書送達申請 和解成立 記録顕出 双方が期日に不出頭の場合 口頭弁論終結 判決言渡 - 38 -

ア 支払督促と少額訴訟の比較 支 払 督 促 少 額 訴 訟 簡易裁判所に支払督促の申立てをすれ 簡易裁判所に訴状を提出することによっ ば 書面審査だけで裁判所から債務者 て訴えを提起する に対して支払督促が送達される ( 簡 易な手続き ) 金額に制限はなし 60 万円以下の金銭の支払を求める訴え 制 に限られる 同一人が同一裁判所に年 1 度 0 回まで提起できる の 書類審査のみ 原則 1 回の審理で結審 特 それまでに証拠を提出しなければなら 徴 ず 事前に十分な準備をする必要がある 訴状のように債権者を呼び出して事情 判決は 原則として審理終了直後に言い を聞いたり 証拠調べなどは一切行わ 渡される 裁判所書記官が2 週間以内に れず迅速 送達 異議申立てがなされなければ 30 日 判決に対しては 控訴することはできな 以内に仮執行宣言の申立てをすること い 2 週間以内に異議申立てをしなけれ により 仮執行宣言付支払督促が出さ ば確定 れる これによって 強制執行ができるようになる 確定判決と同一の効力債務者が支払督促受領後 仮執行宣言 原告が少額訴訟で審理を求めても 被告 発付前に督促異議の申立てを行えば から通常手続移行の申述 ( 民訴 373 条 1 通 支払督促は効力を失い 通常訴訟の提 項及び 2 項 ) があれば 通常訴訟へ移行 常 起があったものとみなされる される 訴 債務者が仮執行宣言付支払督促受領後 訟 2 週間以内に異議申立てを行えば通常 へ 訴訟の提起があったものとみなされ の る 移 通常訴訟に移行しても 客観的に債権 行 の存在が明らかな場合 債務者を話し合いの場につかせることができ 和解等で多くの場合 1 回の期日で終了する 相手方が所在不明で必要な事情がある場合には通常訴訟に移行できる ( ただし 訴えの提起が必要 ) ( 共通 ) イ 法的措置の申立手数料 学校給食費等の比較的少額債権の債務名義を得るため用いられる支払督促と少額訴 訟の申立手数料は 次のとおりである 申立手数料 ( 貼用印紙代 ) 訴 額 等 支払督促 少額訴訟 10 万円以下 500 円 1,000 円 10 万円超 20 万円以下 1,000 円 2,000 円 20 万円超 30 万円以下 1,500 円 3,000 円 30 万円超 40 万円以下 2,000 円 4,000 円 - 39 -

40 万円超 50 万円以下 2,500 円 5,000 円 50 万円超 60 万円以下 3,000 円 6,000 円 60 万円超 70 万円以下 3,500 円 70 万円超 80 万円以下 4,000 円 80 万円超 90 万円以下 4,500 円 90 万円超 100 万円以下 5,000 円 100 万円超は 省略する ( 民事訴訟費用等に関する法律 2 条 1 号 3 条 1 項 別表 1 1 項及び10 項 ) 他に郵券等が必要 ウ法的措置の検討に向けて整理する内容 ( ア ) 個人別集金台帳 ( 資料編 3 頁 ) ( イ ) 児童生徒ごとに未納対応 ( 督促 催告 ) の経過とその状況を整理している書類 ( ウ ) 納付誓約書 ( 納付計画書 )( 資料編 24 頁から25 頁 ) ( エ ) 保護者あて納入催告状 ( 書 )( 資料編 23 頁 ) ( オ ) 催告の経過で保護者から提供を受けた書類 ( カ ) 学校等からの当該年度の学校給食実施及び学校給食費に係る保護者あて通知 ( 例資料編 1 頁 ) ( キ ) 保護者からの学校給食申込書 学校給食費の口座振替申込書 ( 依頼書 ) 等の調定の根拠 ( 例資料編 2 頁 ) 未納理由等により分類したうえで 未納額の多い世帯から法的措置の検討を行う (2) 時効時効中断事由としては次の場合があげられる ア請求 ( ア ) 通常訴訟 ( イ ) 支払督促 ( ウ ) 和解及び調停の申立て ( エ ) 破産手続参加 ( オ ) 催告後 6ヶ月以内に ( ア ) から ( エ ) を行った場合 ( カ ) 督促 ( ただし 1 債務について最初の1 回に限るとされる考えもある ) イ差押 仮差押 仮処分ウ承諾 (3) 強制執行 ( 差押え 仮差押え ) 債務名義を得て 請求しても相手方が支払に応じない場合に強制執行を検討することとなる - 40 -

ア 強制執行の概要 抵当権 抵当権等 の実行 1 競売等 担保の付されている債権 保証人 履行の請求 強 強制執行 の対象と 督促 制 なる債権 2 確定判決 債務名義の 和解 執 ある債権 調停公正証書 行 3 民事訴訟 履行の 1 2に該当 等手続 請求 しない債権 ( 確定判決 ) 1 公法上の債権で法律に定めのない使用料等 2 私法上の債権 強制執行等の措置をとる必要がない場合 徴収停止 履行延期の特約等 免除 強制執行の前に相手方の財産調査を行う 執行文を付した執行力のある債務名義 ( 仮執行宣言付支払督促や少額訴訟判決には執行文は不要 ) と送達証明書が必要 - 41 -

イ債権執行手続の概要 ( ア ) 債権執行の流れ 陳述催告の申立て 債権差押の申立て 1 債務名義債務者 1 名あたり 4,000 円の手数料 ( 収入印紙 ) ( 民執法 147 条 ) の他に郵券が必要 差押申立てと同時 差押命令 ( 民執法 145 条 1 項 ) 第三債務者に対 債務者 第三債務者 ( 民執法 145 条 3 項 ) する陳述催告 への差押命令の送達第三債務者への送達とともに効果が生じる ( 民 執法 145 条 4 項 ) 差押債権者に送達年月日の ( 民執法 147 条 1 項 ) 通知 ( 民執規 134 条 ) 転付命令の申立て 第三債務者 預金であれば銀行 給料であれば差押申立てと同時でも可 勤務先会社 1 週間経過 第三債務者の陳述 転付命令 債権の存否 支払意思 一種の強制的代物弁済 の有無 支払の範囲 ( 債権譲渡 ) 裁判所を介して債権者に伝えら ( 民執法 159 条 1 項 ) れる 債務者に対する送達 第三債務者に対する 転付命令送達 から1 週間経過後 取立権発生 確定により券面額で弁済 ( 民執法 155 条 1 項 ) 効果 実際に取立てできるかどうかは無関係 ( 民執法 159 条 2 項 ) 義務供託: 支 払 拒 絶 取 立 完 了 供 託 差押競合の場合 ( 民執法 156 条 ) 権利供託: 差押競合のない 場合 取 立 訴 訟 取 立 届 事情届 ( 民執法 157 条 ) ( 民執法 155 条 3 項 ) ( 民執法規則 138 条 ) ( 民執法規則 137 条 ) 配当等 ( 弁済金交付 ) 手続 ( 民執法 166 条 ) - 42 -

( イ ) 給料を差し押さえる場合の例 第三債務者 ( 相手方の勤務先 ) 債権者が直接第三 陳述催告の 債務者から支払い 申立て 送達 給料債権 を受ける (4 分の1) ( 債権差押命令が債 申 差 差 取 務者に送達された 立 押 押 立 1 週間経過後 ) て 命 え て 令 地方裁判所 地方裁判所 送達 債務者 ( 相手方 ) 管轄裁判所については 相手方の住所地を管轄する地方裁判所となる ( ただし 少額債権執行は少額訴訟を行った簡易裁判所にも申立てが可能 ) 法律上 差押えが禁止されている債権もある事に留意する ( ウ ) 仮差押 ( 通常 ( 民事 ) 訴訟の場合 ) 自治体の長は 債権を保全するために必要があると認める時は 債務者に対し 仮差押え若しくは仮処分の手続をとる等の措置をとらなければならない ( 地方自治法施行令 171 条の 42 項 ) 金銭の支払を目的とする債権について 相手方が債権の存在を認めず 通常訴訟等の手続きを経て強制執行を行う際に 相手方が強制執行以前にその財産を処分してしまう恐れがある場合 又は強制執行をするのに著しい困難を生ずるおそれがある場合 ( 例えば 債務者が財産の毀損 贈与 隠匿 担保権の設定などを行うおそれのあるときなど ) は 直ちに暫定的な保全措置の必要がある場合にこれを阻止するために申し立てることができる ( 民事保全法 20 条 ) よって 債権者としては 債務者に対して金銭の支払いを請求する訴訟を提起する前に 仮差押えを得ておくと 後に確定判決を得て 強制執行を行うときに 仮差押えの段階で財産の差押えの効果を保全することができる - 43 -

( エ ) 仮差押え手続の概要 申立ての準備 申立書及び証明書類の作成 添付書類の準備 申立書などの提出 訴訟 ( 本案 という ) を管轄する裁判所か 仮の差し押さえる物の所在地を管轄する裁判所 裁判官との面会 担保 ( 保証金 ) の金額の決定 ( 通常 請求債権額の 2~3 割 あるいは仮差押物件の固定資産評価額の 2~3 割 ) 立担保の手続 法務局に出向いて供託手続を行い 供託書をもらう 決定正本の受領 保全を申し立てた裁判所に供託書の写し ( 照合するため原本も持参する ) や当事者目録 請求債権目録などの目録 ( 必要な数を確認する ) 郵券などを提出 保全の執行 執行官に執行申立て ( 動産仮差押えの場合 ) 執行官室に執行申立書 仮差押え決定正本などを持参して申し立てる 執行申立てに対する予納金を納める 裁判所から決定正本送達 ( 債権仮差押えの場合 ) 事後処理 担保取消の申立てと供託原因消滅証明申請を裁判所に対して行い 供託原因消滅証明書をもらって 法務局に行き 供託した保証金を返してもらう - 44 -