ログハウスメーカー様向け顧客管理システム構築 By BizBrowser+GeneXus 株式会社ディマージシェア
お客様からの依頼内容とその現状
現状の問題点 2004 年から稼動しているクライアント / サーバ型システムのリニューアル 1) システム変更や不具合が発生するたびにソフトウェアを物理的に配布 2) 全国約 30 拠点 ( 展示場 ) 本社にサーバを設置 3) 夜間処理で拠点データを本社サーバに複製して同期 4) 劣悪なサーバ設置環境で故障が多発 Web システムへの移行を検討 1) プログラムの修正があったときにWebサーバーにだけに入れ替えればよい 2) データはサーバで一元管理 本社でリアルタイムにデータ把握 3) サーバとのやり取りの待ち時間が長くなりやすい 4) 凝ったユーザ インターフェイスや操作性が確保できない
解決するための行動 Java 開発において実績のあるStrutsをベースとして オープンソースとして当社内の開発事例で実績を積み重ねた共通モジュール群を利用し 信頼性 汎用性 拡張性 保守性を備えたシステムの構築を行います 5 年に渡り積み重ねた共通モジュール群を当社では コングローブ (Comgrove) として 大手物流会社 大手インターネット広告会社 公立教育機関等のソリューション開発において実装 各プロジェクトとも安定した運用実績を継続しております 標準化された開発プロセス 各工程におけるドキュメンテーション 手戻りを最小化する工程管理によって 東京 中国 ベトナムの三極体制で高品質 低コスト 短納期でシステムの構築を行います 実績豊富なパッケージをベースにカスタマイズする方針で2010 年 12 月に開発開始
行き着いた先は? パッケージ提案者とシステム導入者の間でできること できないことの見解が違う 2010 年 4 月お客様の業務要件に適用しないフィット率が低いパッケージであることが明らかに 本稼動時期 ( 2011 年 8 月 ) を変更したくない すぐに開発をスタートできないか 1) 機能数 50 画面 27 帳票 2) 工数 14 人月 3) 工期 5ヶ月
この不況になぜ行動を起こしたか? GeneXus を利用した大規模プロジェクトへの技術者支援依頼があり 無償セミナーに参加 1) OS データベース 開発言語に依存しないため 適用範囲が広 い 2) ユーザ インターフェイスがいまいち 3) 開発ライセンスが高い 他社システムとの差別化を図り システムソリューション開発の Pull 型 営業の実現 生産性や品質の向上で利益をあげるにはどうしたらよいのか
BizBrowser+GeneXus 開発 の実態
開発手法 要件定義 基本設計 詳細設計 プログラミング テストの時系列に進めるウォーターフォール モデル 前工程が完了してから次工程に進むことで品質を確保し 手戻りを最小限にする 基本設計 詳細設計は情報システム部門が主担当 画面レイアウト 操作性は販社部門 ( 利用ユーザ ) が主担当 要件定義 基本設計 5 月初旬 5 月末 詳細設計 6 月初旬 7 月中旬 プログラミング 6 月中旬 8 月中旬 テスト 8 月中旬 9 月中旬 導入準備 システム本稼動 9 月中旬 9 月末 10 月
開発上での問題点と解決方法 (1) Biz/Designerで画面レイアウトを作成 操作性を踏まえたユーザ確認を基本設計工程開始 その中で 1) システムの振舞いよりも ユーザ インターフェイスに焦点があたってしまい 基本設計工程が FIXできない 2) 詳細設計をせずに画面を作成しているために動作に統一感がない 開発者のスキルに依存 3) プログラミングが始まるとユーザーレビュー用の画面と正式版の画面が2 重管理に 基本設計工程は画面レイアウト確認まで 線引きが重要 軽微な修正 ( 文字サイズ フォント 色 配置など ) は Biz/Designer を利用して お客様が担当するのもひとつ
開発上での問題点と解決方法 (2) 32 万件の顧客情報 検索画面でレスポンスが劣化
開発時における苦労話 (1) プログラミングは BizBrowser と GeneXus で専任担当をアサイン 2:1 の体制 プロジェクトマネージャー 設計チーム 2 名 2 名 実装チーム ) ) テストチーム 1 名 (GeneXus) 設計チーム兼任 2 名 (BizBrowser) 2 名
開発時における苦労話 (2) スケジュールがひきにくい 機能 #1 担当 A プログラミング テスト 機能 #2 機能 #3 機能 #4 担当 A 担当 B 担当 B テスト テスト テスト プログラミング 機能 #1 担当 A テスト 担当 B 機能 #2 担当 A テスト 担当 B 機能 #3 担当 A テスト 担当 B
開発コスト比較 システム基盤 : Web-DB 要件定義 基本設計 1.3 人月 詳細設計 4.5 人月 プログラミング 5.1 人月 単体テスト 2.5 人月 結合テスト 1.3 人月 総合テスト 1.0 人月 教育 0.5 人月 移行 展開 0.5 人月 プロジェクト管理 1.7 人月 システム基盤 : Biz+GeneXus 要件定義 基本設計 1.0 人月 詳細設計 3.3 人月 プログラミング 3.7 人月 単体テスト 1.9 人月 結合テスト 0.9 人月 総合テスト 0.7 人月 教育 0.5 人月 移行 展開 0.5 人月 プロジェクト管理 1.3 人月 合計 18.4 人月 合計 14.0 人月 開発工数 25% 削減を想定
生産性の比較と信頼性 (1) システム基盤 : Web-DB システム基盤 : Biz+GeneXus
生産性の比較と信頼性 (2)
生産性の比較と信頼性 (3) 問題管理台帳 問題数合計 1,092 件 不良数 (BizBrowser) 464 件 (42.5%) 不良数 (GeneXus) 266 件 (24.4%) 不良数 ( 設計 ) 129 件 (11.8%) 仕様変更 143 件 (13.1%) 対応不要 48 件 ( 4.4%) その他 42 件 ( 3.8%)
保守を含めた納品後の問題点 保守対応 11 月 対応件数 36 件 (39.5h) 障害 5 件 ( 瑕疵対応 ) 問合せ 11 件 (12.7h) 依頼 12 件 (24.0h) 調査 5 件 ( 2.8h) 12 月 対応件数 38 件 (71.5h) 障害 10 件 ( 瑕疵対応 ) 問合せ 9 件 (14.0h) 依頼 13 件 (16.5h) 調査 6 件 (41.0h) 1 月 対応件数 14 件 (48.0h) 障害 1 件 ( 瑕疵対応 ) 問合せ 0 件 ( 0.0h) 依頼 12 件 (47.5h) 調査 1 件 ( 0.5h) 2 月 対応件数 15 件 (32.0h) 障害 2 件 ( 瑕疵対応 ) 問合せ 1 件 ( 3.0h) 依頼 11 件 (21.0h) 調査 1 件 ( 8.0h) 3 月 対応件数 21 件 (25.0h) 障害 0 件 ( 瑕疵対応 ) 問合せ 0 件 ( 0.0h) 依頼 19 件 (18.0h) 調査 2 件 ( 7.0h)
お客様の満足度は? Web システムで諦めていた BizBrowser の操作性の良さ スムーズな新システムへの切替 安定導入により全国拠点からの要望事 項取り込みが可能に 顧客情報はウイングアークテクノロジーズ社製のデータ活用分析ツール Dr.SUM EA を導入 顧客管理システムの導入が評価され 販社部門 ( 利用ユーザ ) の担当 者様が社長賞を受賞
今後の開発について
生産性と信頼性への自信 信頼性は 今回の開発で実感 体感済み 生産性は データベースの自動生成は利用せずに独自にデータベースを設計 構築 サーバOS : Windows システム基盤 : Web-DB と Biz+GeneXus Server2008 要件定義 基本設計 同じ Webサーバ : Microsoft IIS 詳細設計 25% 削減 言語 : C#.NET 画面項目の細かな動作は標準仕様書を作成 個別設計書から割愛 DBMS : BizDesignerを利用してユーザレビュー実施 Microsoft SQL Server2008 プログラミング 15% 削減 詳細設計工程での画面精度によってはさらなる削減が可能 単体テスト テストケース数は20%~30% 増加 不具合検出率は削減が可能 品質指標 ( 不具合検出数 ) 難易度 高 :4~8 件 中 :2~5 件 低 :0~2 件 結合テスト 同じ 総合テスト 同じ
今後の開発における課題 BizBrowser+GeneXusでのシステム構築の課題として マッチするプロジェクト ( 規模 利用者 保守形態 ) の継続確保 GeneXus 開発技術者の確保開発プロセスの標準化データベース自動ジェネレートへの挑戦 等があげられます