再生医療の制度的な対応の検討について 薬事法等制度改正についてのとりまとめ平成 24 年 1 月 24 日厚生科学審議会医薬品制度改正部会 1 再生医療製品については 今後も 臓器機能の再生等を通じて 重篤で生命を脅かす疾患等の治療等に ますます重要な役割を果たすことが期待される 特に ips 細胞

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員長及び医薬品医療機器等法登録認証機関協議会代表幹事宛て送付するこ ととしていることを申し添えます 記 1. 基本要件基準第 13 条第 5 項及び第 6 項への適合性確認の基本的な考え方について (1)2023 年 ( 平成 35 年 )2 月 28 日 ( 以下 経過措置期間終了日 という )

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本の医薬品 医療機器産業の国際競争 強化と い経済成 を実現 基本的考え 現状の課題 本で われる臨床研究に対する 援や制度上の制約が障壁となり 本発のシーズが 新的な医薬品 医療機器の開発につながっていない 企業の治験着 の遅れ 治験の実施や承認審査に時間がかかる等により欧 との間にドラッグ ラグ

アレルギー疾患対策基本法 ( 平成二十六年六月二十七日法律第九十八号 ) 最終改正 : 平成二六年六月一三日法律第六七号 第一章総則 ( 第一条 第十条 ) 第二章アレルギー疾患対策基本指針等 ( 第十一条 第十三条 ) 第三章基本的施策第一節アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減 ( 第十四条

次 Ⅰ. 総論 2 Ⅱ. 重点分野 3 Ⅲ. 人材育成 確保 6 Ⅳ. 情報管理 8 Ⅴ. その他 9 1

PMDA の概要 セイフティトライアングル 3 つの業務による総合的なリスクマネジメント 3 つの役割を一体として行う世界で唯一の公的機関として レギュラトリーサイエンスに基づき より安全でより品質のよい製品をより早く医療現場に届け 医療水準の向上に貢献する 2

管下関係業者に周知いただくとともに 適切な指導を行い その実施に遺漏な きようお願いいたします 記 第 1 体外診断用医薬品の製造販売業又は製造業を行う旨の届出等について 1. 届出対象者旧薬事法に基づき 体外診断用医薬品を取り扱う以下の者 (1) 旧薬事法第 12 条第 1 項の第二種医薬品製造販

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2. 各論 (1) 世界最高水準の医療の提供に資する医療分野の研究開発等に関する施策 基礎的な研究開発から実用化のための研究開発までの一貫した研究開発を推進し その成果の円滑な実用化により 世界最高水準の医療の提供に寄与 これにより 医薬品 医療機器等及び医療技術関連分野における産業競争力の向上を目

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医療イノベーションに向けて 日本学術会議からの提言

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2. 検討 ~ 医療に関する事故の特殊性など (1) 医師等による医療行為における事故 医師等が患者に対してどのような医療行為を施すべきかという判断は 医師等の医学的な専門知識 技能に加え 医師等の経験 患者の体質 その時の患者の容態 使用可能な医療機器等の設備等に基づきなされるものである ( 個別

ともに 申請者が承認審査のスケジュールに沿って法令上求められる製造体制を整備することや承認後円滑に医療現場に提供するための対応が十分になされることで 更なる迅速な実用化を促すものである この制度では 原則として新規原理 新規作用機序等により 生命に重大な影響がある重篤な疾患等に対して 極めて高い有効

医薬品の基礎研究から承認審査 市販後までの主なプロセス 基礎研究 非臨床試験 動物試験等 品質の評価安全性の評価有効性の評価 候補物質の合成方法等を確立 最適な剤型の設計 一定の品質を確保するための規格及び試験方法などの確立 有効期間等の設定 ( 長期安定性試験など ) 医薬品候補物質のスクリーニン

医療機器開発マネジメントにおけるチェック項目

医薬品たるコンビネーション製品の不具合報告等に関する Q&A [ 用いた略語 ] 法 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年法律第 145 号 ) 施行規則 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則 ( 昭和 36 年

2. 各検討課題に関する論点 (1) 費用対効果評価の活用方法 費用対効果評価の活用方法について これまでの保険給付の考え方等の観点も含め どう考 えるか (2) 対象品目の選定基準 1 費用対効果評価の対象とする品目の範囲 選択基準 医療保険財政への影響度等の観点から 対象となる品目の要件をどう設

目次 第 1 部総論 経済成長プランの実行に向けた考え方 1 背景 課題 1 2 本提案の目標 2 3 重点施策の 3 つの方向 2 4 規制 制度改革により施策を加速 6 5 ポテンシャル 6 頁 第 2 部提案プロジェクト一覧 8 第 3 部個別の提案プロジェクト Ⅰ 健康 未病産業の創出 1

審査結果 平成 23 年 4 月 11 日 [ 販 売 名 ] ミオ MIBG-I123 注射液 [ 一 般 名 ] 3-ヨードベンジルグアニジン ( 123 I) 注射液 [ 申請者名 ] 富士フイルム RI ファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 22 年 11 月 11 日 [ 審査結果

最近の薬務行政について

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ことを通じて (1) 国民が 世界最先端の医薬品 医療機器 再生医療等製品の恩恵を受けることができるよう これらをより早く安全に医療現場に届けるための審査等業務 (2) 世界最先端の医薬品等が海外での使用経験なく我が国の医療現場で使用される状況を想定し 保健衛生上の危害発生の防止 発生時の的確かつ迅

の連携による明確な出口戦略を持って NCを含む臨床研究中核病院などの 拠点 及びそのネットワークが中心となり 拠点外シーズ 拠点外施設も含め all Japan 体制で効率的に研究開発が進められる環境作り ( 1~3) を目指す 1 このような環境が整うことのメリットとしては 我が国における医薬品等

都道府県医師会医療安全担当理事殿 ( 法安 56) 平成 27 年 8 月 5 日 日本医師会常任理事今村定臣 酵素電極法を用いた血糖測定に使用する医療機器及び体外診断用医薬品に係る 使用上の注意 の改訂について グルコース分析装置 自己検査用グルコース測定器及び自動分析装置等並びに血液検査用グルコ

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審査結果 平成 25 年 9 月 27 日 [ 販売名 ] アナフラニール錠 10 mg 同錠 25 mg [ 一般名 ] クロミプラミン塩酸塩 [ 申請者名 ] アルフレッサファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 5 月 17 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 4 月 26 日開

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システムの開発は 国内において 今後の普及拡大を視野に入れた安全性の検証等に係る研究開発が進められている 一方 海外展開については 海外の事業環境等は我が国と異なる場合が多く 相手国のユーザーニーズ 介護 医療事情 法令 規制等に合致したきめ細かい開発や保守 運用までも含めた一体的なサービスの提供が

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薬事法における病院及び医師に対する主な規制について 特定生物由来製品に係る説明 ( 法第 68 条の 7 平成 14 年改正 ) 特定生物由来製品の特性を踏まえ 製剤のリスクとベネフィットについて患者に説明を行い 理解を得るように努めることを これを取り扱う医師等の医療関係者に義務づけたもの ( 特

ICT による新しい学び 急速な情報通信技術 (ICT) の進展やグローバル化など 変化の激しい社会を生きる子供たちに 確かな学力 豊かな心 健やかな体の調和のとれた 生きる力 を育成することがますます重要になってきています 2

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じ ) その他の処方せん医薬品又は高度管理医療機器の製造販売に係る業務の責任者との密接な連携を図らせること ( 安全確保業務に係る組織及び職員 ) 第四条第一種製造販売業者は 次に掲げる要件を満たす安全確保業務の統括に係る部門 ( 以下この章において 安全管理統括部門 という ) を置かなければなら

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前項に規定する事項のうち当該被験薬の治験薬概要書から予測できないもの に改め 同項を同条第三項とし 同条第一項の次に次の一項を加える 2治験依頼者は 被験薬について法第八十条の二第六項に規定する事項を知ったときは その発現症例一覧等を当該被験薬ごとに 当該被験薬について初めて治験の計画を届け出た日等

(3) 事前面談の日程等の連絡申込書を受け付けた後に 機構担当者より 電話で日程等を連絡します なお 事前面談の質問内容に応じて 電話による回答を行う場合があります (4) (5)( 略 ) (3) 事前面談の日程等の連絡申込書を受付けた後に 機構担当者より 電話で日程等を連絡します なお 事前面談

査を実施し 必要に応じ適切な措置を講ずること (2) 本品の警告 効能 効果 性能 用法 用量及び使用方法は以下のとお りであるので 特段の留意をお願いすること なお その他の使用上の注意については 添付文書を参照されたいこと 警告 1 本品投与後に重篤な有害事象の発現が認められていること 及び本品

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【押印あり】日本医学会宛

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薬事戦略相談について ( 事業の概要等 ) 日本発の革新的な医薬品 医療機器の創出に向け 有望なシーズを持つ大学 研究機関 ベンチャー企業を主な対象として 開発初期から必要な試験 治験に関する指導 助言を実施するものとして 平成 23 年 7 月 1 日より開始した 基礎研究から実用化に向けては様々な課題があり 課題解決に向けた審査当局との早期相談が重要である 例えば 品質のデータや毒性データ等を適切に実施していない場合 臨床試験の実施が出来なくなるというケース また 革新的な医薬品 医療機器で 品質 安全性 有効性の評価方法が確立していない場合 開発者等で検討した評価方法のまま臨床試験等を実施しても 品質 安全性 有効性が十分に確保ができているか否かはっきりしないことから 承認審査が迅速に行えないケース 等々のおそれがある 基礎研究日本発の創薬 機器シーズ 品質試験 非臨床試験 臨床試験 実用化 革新的医薬品 医療機器 疑問点の例 再生医療等に用いる細胞 組織やバイオ医薬品に関する品質 毒性試験法に関する疑問 初期段階での評価項目の決定や必要な被験者数に疑問 着実な開発に向けては このような疑問を放置せず できるだけ早い段階から PMDA と相談し 確認しておくことが重要である 5

再生医療の制度的な対応の検討について 薬事法等制度改正についてのとりまとめ平成 24 年 1 月 24 日厚生科学審議会医薬品制度改正部会 1 再生医療製品については 今後も 臓器機能の再生等を通じて 重篤で生命を脅かす疾患等の治療等に ますます重要な役割を果たすことが期待される 特に ips 細胞の研究など再生医療に資する知見 技術は日々進歩し続けている段階であること等を踏まえ 再生医療製品の品質 有効性及び安全性を維持しつつ 迅速に開発が行われ承認されるための支援策が求められている 2 我が国の現行の薬事法では 再生医療製品など先端的技術を用いた製品について 法制度上どのように取り扱うべきなのか知見が確立しているとは言い難い そのため 医療機器と同様に 再生医療についても 医療関係者が主体となった診療技術の開発に伴う臨床研究の果たすべき役割が大きいことから 厚生労働省においては 臨床研究やその実施体制を担当する部局の間での連携を図り 再生医療製品の製造業界の実情を把握し 再生医療製品の特性を踏まえた制度の在り方についても検討するべきである 3 なお 再生医療製品については 今までも 再生医療にふさわしい制度を実現するため 自家細胞と他家細胞の違いや皮膚 角膜 軟骨 免疫細胞など用途の違いを踏まえながら 現行の法制度にとらわれることなく 臨床研究から実用化への切れ目ない移行を可能とする最適な制度的枠組みについて 再生医療における制度的枠組みに関する検討会 にて議論を行い 平成 23 年 3 月に 再生医療製品の有効性 安全性の評価 管理の在り方等について提言として取りまとめた 今後は この提言の見直しや医療機関における培養施設の要件の検討等も含めフォローアップを行うことが必要である 6

ライフ イノベーションの一体的な推進 平成 24 年度予算案 :127 億円 目的 : 日本発の革新的な医薬品 医療機器等の創出により 健康長寿社会を実現するとともに 国際競争力強化による経済成長に貢献する 疾病の原因究明 候補物質の発見 絞り込み 非臨床試験 動物 臨床研究 治験 ヒト 1 2 課題 1 創薬 治療法の開発を促進国民のニーズの高い疾患に対する創薬 治療法の開発 ( 再生医療含む ) に特化した研究費の配分が十分でなく 選択と集中が必要である 2 臨床研究を促進日本の豊富な基礎研究の成果から革新的な医薬品等を創出するためには 国際水準で臨床研究を行い 質の高いデータをもとに薬事承認につなげるための基盤構築が必要である 施策の推進 1 個別重点分野の研究開発 実用化支援 (71 億円 ) がん ( 小児がん 難治がん等 ) B 型肝炎 うつ病 難治性 希尐性疾患等 再生医療 ( 研究開発の基盤構築と免疫拒絶 がん化への対応 ) ips 細胞等ヒト幹細胞を用いた創薬基盤技術の開発 個別化医療を推進するためのバイオバンクの整備等 2 臨床研究中核病院等の整備及び機能強化 (34 億円 ) 臨床研究中核病院を新たに 5 か所選定し 研究を支援する人材などの体制を重点的に整備する 国立高度専門医療研究センターの体制整備を行い 臨床研究等を支援する 申請 審査 承認 3 3 承認審査を促進再生医療など革新的な医療技術の開発や承認審査には 有効性 安全性 品質の評価手法を予め確立しておくことが必要である 3 技術の進歩に対応する薬事承認審査 安全対策の向上 (21 億円 ) 新たな技術に対応する審査の迅速化と安全対策の充実 強化のため 開発途上の最先端の技術の安全性と有効性を評価できる人材の育成や 人材の交流による研究成果を開発側と規制側で共有する 新技術の未知のリスクに対応する安全対策の強化と医薬品 医療機器等の生産 流通のグローバル化への対応を進める 保険適用製造販売後調査 臨床現場 4 4 新技術を適正に評価新たな医療技術等の保険収載に際し さらなるイノベーションの評価や 開発のインセンティブを確保しつつ 費用対効果も勘案した評価が必要である 4 費用対効果を勘案した医療技術等の評価に関する研究 調査 (0.8 億円 ) 諸外国で行われている評価体系で医療経済評価を試行的に実施した場合の 実行可能性等を検証する 研究報告等も踏まえ 社会的影響やガイドラインの策定等の検討 調査を行う 7

3 技術の進歩に対応する薬事承認審査 安全対策の向上 予算案 :21 億円 背景 社会保障 税一体改革成案で 医療イノベーション ライフイノベーションの推進 ドラッグ ラグ デバイス ラグの早期解消などの諸改革が求められている また 第 4 期科学技術基本計画 ( 平成 23 年 8 月 19 日閣議決定 ) においても これらの諸改革の実現のために レギュラトリーサイエンス の充実 強化による審査指針 基準の策定や人材の養成 確保等が求められている レギュラトリーサイエンス : 科学技術の成果を人と社会に役立てることを目的に 根拠に基づく的確な予測 評価 判断を行い 科学技術の成果を人と社会との調和の上で最も望ましい姿に調整するための科学 ( 平成 23 年 8 月 19 日閣議決定 科学技術基本計画 より ) (1) 革新的医薬品 医療機器 再生医療製品の安全性と有効性の評価法の確立 人材の育成 11.9 億円 最先端の技術を研究している大学等におけるレギュラトリーサイエンスを基盤とした安全性と有効性の評価法の確立を支援 併せて 大学等 国立医薬品食品衛生研究所 (NIHS) 独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA) 等の間で人材交流を行い 人材を育成 (2) 革新的医薬品 医療機器 再生医療製品の承認審査の迅速化に必要なガイドラインの作成に向けた研究の推進等 3.7 億円 最先端の技術を研究している大学等における成果も活用し NIHS PMDAにおいて審査に必要なガイドライン作成の基盤となるレギュラトリーサイエンス研究を推進等 国 ( 厚生労働省 ) 安全性等評価法の確立を支援 最先端の技術を研究している大学 研究所等 安全性と有効性の評価法の確立 人材交流 ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構 国立医薬品食品衛生研究所 革新的な医薬品 医療機器 再生医療製品の審査に必要なガイドラインの早期作成 開発途上の最先端の技術の安全性と有効性を評価できる人材の育成 (3) 新技術の未知のリスクに対応する安全対策の強化 3.5 億円 PMDA において大規模医療情報データベースを安全対策に活用するための分析手法を開発 独立行政法人国立成育医療研究センターに 小児と薬情報センター を設置し 小児への医薬品使用情報を収集 (4) 医薬品 医療機器 再生医療製品の生産 流通のグローバル化への対応 1.8 億円 PMDA において海外主要国における医薬品 医療機器 再生医療製品の承認情報を収集 整理し データベースを構築 個人輸入される偽造医薬品等による健康被害や医薬品等の不正輸入に関する情報を収集するホットラインの設置と 消費者に偽造医薬品等に関する注意啓発を実施 8

( 参考 ) 再生医療関係のガイドラインの作成状況について 臨床研究から治験 薬事承認審査までの切れ目ない移行を円滑に進めるためのガイドラインを順次作成している ヒト ( 自己 ) 由来細胞や組織を加工した医薬品又は医療機器の品質及び安全性の確保について [ ヒト ( 自己 ) 由来細胞 組織加工医薬品等の品質及び安全性の確保に関する指針 ] ( 厚生労働省医薬食品局長通知薬食発第 0208003 号 2008 年 2 月 8 日 ) ヒト ( 自己 ) 由来細胞 組織加工医薬品等の品質及び安全性の確保に関する指針に係る Q&A につ いて ( 厚生労働省医薬食品局審査管理課医療機器審査管理室 2008 年 3 月 12 日 ) ヒト ( 自己 ) 由来細胞 組織加工医薬品等の製造管理 品質管理の考え方について ( 厚生労働省医薬食品局監視指導 麻薬対策課長通知薬食監麻発 0327025 号 2008 年 3 月 27 日 ) ヒト ( 同種 ) 由来細胞や組織を加工した医薬品又は医療機器の品質及び安全性の確保について [ ヒト ( 同種 ) 由来細胞 組織加工医薬品等の品質及び安全性の確保に関する指針 ] ( 厚生労働省医薬食品局長通知薬食発第 0912006 号 2008 年 9 月 12 日 ) ヒト ( 同種 ) 由来細胞 組織加工医薬品等の品質及び安全性の確保に関する指針に係る Q&A につ いて ( 厚生労働省医薬食品局審査管理課 2008 年 10 月 3 日 ) 9