12大都市の経済動向

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12大都市の経済動向

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新規文書1

熊本商工会議所 製本第四四半期(HP用)

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熊本商工会議所 製本第四四半期(HP・報道機関用)

Ⅱ 用語等の説明 今期の状況 来期の状況 前年同期 ( 平成 29 年 4~6 月期 ) と比べた今期 ( 平成 30 年 4~6 月期 ) の状況 前年同期 ( 平成 29 年 7~9 月期 ) と比べた来期 ( 平成 30 年 7~9 月期 ) の状況 前期平成 30 年 1~3 月期 来期平成

Ⅱ 用語等の説明 今期の状況 来期の状況 前年同期 ( 平成 28 年 4~6 月期 ) と比べた今期 ( 平成 29 年 4~6 月期 ) の状況 前年同期 ( 平成 28 年 7~9 月期 ) と比べた来期 ( 平成 29 年 7~9 月期 ) の状況 前期平成 29 年 1~3 月期 来期平成

ニュースリリース 食品産業動向調査 : 景況 平成 3 1 年 3 月 2 6 日 株式会社日本政策金融公庫 食品産業景況 DI 4 半期連続でマイナス値 経常利益の悪化続く ~ 31 年上半期見通しはマイナス幅縮小 持ち直しの動き ~ < 食品産業動向調査 ( 平成 31 年 1 月調査 )> 日

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平成10年7月8日

目次 調査結果の概要 1 小企業編 中小企業編 概況 3 概況 15 調査の実施要領 4 調査の実施要領 16 業況判断 5 業況判断 17 売上 1 売上 2 採算 11 利益 21 資金繰り 借入 12 価格 金融関連 22 経営上の問題点 13 雇用 設備 23 設備投資 価格動向 14 経営

(Microsoft PowerPoint \201y\221\3461\216l\224\274\212\372_\225\361\215\220\217\221HP\224\305\201z.pptx)

平成 25 年 3 月 19 日 大阪商工会議所公益社団法人関西経済連合会 第 49 回経営 経済動向調査 結果について 大阪商工会議所と関西経済連合会は 会員企業の景気判断や企業経営の実態について把握するため 四半期ごとに標記調査を共同で実施している 今回は 2 月下旬から 3 月上旬に 1,7

景気見通し調査 ( 平成 25 年 3 月期 ) 調査結果 福井商工会議所 中小企業総合支援センター 調査の概要 当調査は 福井商工会議所管内の小規模事業所の短期的な景気動向を把握するため 毎年 3 月 6 月 9 月 12 月の年 4 回実施している 調査時期 平成 25 年 3 月 13 日 (

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1. 自社の業況判断 DI 6 四半期ぶりに大幅下落 1 全体の動向 ( 図 1-1) 現在 (14 年 4-6 月期 ) の業況判断 DI( かなり良い やや良い と回答した企業の割合から かなり悪い やや悪い と回答した企業の割合を引いた値 ) は前回 ( 月期 ) の +19 から 28 ポイ

第 70 回経営 経済動向調査 公益社団法人関西経済連合会 大阪商工会議所 < 目次 > 1. 国内景気 2 2. 自社業況総合判断 3 3. 自社業況個別判断 4 4. 現在の製 商品およびサービスの販売価格について 8 参考 (BSI 値の推移 ) 11 参考 ( 国内景気判断と自社業況判断の推

平成 21 年第 1 回 ( 平成 21 年 2 月 1 日実施 ) 鳥取県企業経営者見通し調査報告 目次ヘ ーシ 御利用にあたって 1 1 業界の景気判断 3 2 自己企業の売上高判断 5 3 自己企業の経常利益判断 7 4 生産数量の判断 9 5 在庫水準の判断 10 6 生産設備の規模判断 1

社団法人日本生産技能労務協会

SERIまんすりー2月号 今月のみどころ

景気動向調査平成 3 年 1~12 月期実績 平成 31 年 1~3 月期予想 概況 業況 DI は改善 来期は悪化するもプラスを維持する見込み 今期の全業種総合業況判断 DIは 前期比 2.5 ポイント上昇の 9. と改善した 製造業は前期比 1.5 ポイント上昇の 14. 非製造業は同 2.9

~ 売上額減少に伴い 収益も低下 ~ 収益面では 売上額判断 D.I. が 6.3( 前回 7.8) と 1.5 ポイント低下 収益判断 D.I. は 1.9( 前回 1.6) と 3.5 ポイント低下する結果となりました 来期の予想収益判断 D.I. は 27.8 と大幅な低下の見通しとなっていま

中小企業の動向

< 業種別 > 2 製造業主要判断 の推移 製造業 29/ /3 見込 /6 予想 < 製造業 > 当期 は 8.0( 前期比 -1.7) 当期 は 9.1( 同 -8.9) 当期 は 5

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事務連絡(E)

ニュースリリース 中小企業の雇用 賃金に関する調査結果 ( 全国中小企業動向調査 2013 年 月期特別調査 ) 年 4 月 8 日株式会社日本政策金融公庫総合研究所 3 割の企業で正社員は増加 3 社に 1 社で給与水準は上昇 従業員数 2013 年 12 月において

企業経営動向調査0908

17-22_調査2-6月号.indd

< 業種別 > D.I. 2 製造業主要判断 D.I. の推移 製造業 30/ /9 見込 /12 予想 < 製造業 > 当期 は 24.5( 前期比 +0.8) と景況感は横ばいであった

生活衛生関係営業の景気動向等調査 平成17年7~9月期

6 月調査 (5 月実績 ) 結果概況 景気判断 DI は現状 見通し共に小幅に下降も 50 を上回る高水準を維持 5 月のスーパーマーケット中核店舗における景気判断 DI 現状判断は前月から-0.3 の 54.8 見通し判断前月から-0.9 の 51.0 となり 共に小幅な下降となったが 引き続き

[ 調査の実施要領 ] 調査時点 製 造 業 鉱 業 建 設 業 運送業 ( 除水運 ) 水 運 業 倉 庫 業 情 報 通 信 業 ガ ス 供 給 業 不 動 産 業 宿泊 飲食サービス業 卸 売 業 小 売 業 サ ー ビ ス 業 2015 年 3 月中旬 調査対象当公庫 ( 中小企業事業 )

「中小企業の景況感に関する調査」集計結果

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Ⅲ.2019 年 10 月の消費増税に伴う資金需要について 2019 年 10 月の消費増税に伴う資金需要については 増加する が 2 割台半ば (26. 4%) 資金需要の中身は 消費増税後の需要減退 ( 売上減少 ) への備え 消費税の納税資金の増加 がともに半数超 (50.6%) で最多 消費


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景気見通し調査 ( 平成 24 年 12 月期 ) 調査結果 福井商工会議所 中小企業総合支援センター 調査の概要 当調査は 福井商工会議所管内の小規模事業所の短期的な景気動向を把握するため 毎年 3 月 6 月 9 月 12 月の年 4 回実施している 調査時期 平成 24 年 11 月 30 日

I. 調査結果概況 景気判断 DI( 現状判断 ) は小幅に上昇し最高値を更新 仕入原価高止まりも客単価が上昇 10 月スーパーマーケット中核店舗における景気判断 49.1 と小幅に上昇し 2010 年 4 月の調査開始以降最高値を記録した 経営動向調査によると売上高 DI が 1.1 とはじめてプ

平成 23 年 3 月期 決算説明資料 平成 23 年 6 月 27 日 Copyright(C)2011SHOWA SYSTEM ENGINEERING Corporation, All Rights Reserved

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新規文書1

ニュースリリース 農業景況調査 : 景況 平成 3 1 年 3 月 1 8 日 株式会社日本政策金融公庫 平成 30 年農業景況 DI 天候不順響き大幅大幅低下 < 農業景況調査 ( 平成 31 年 1 月調査 )> 日本政策金融公庫 ( 略称 : 日本公庫 ) 農林水産事業は 融資先の担い手農業者

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第30回秋田県内企業景気動向調査

Microsoft PowerPoint - QR2011春版その1.ppt [互換モード]

滋賀県内企業動向調査 21 年 1- 月期定例項目結果 1. 自社の業況判断 (1) 自社の業況判断 DI は 四半期連続のプラス水準を維持も は 四半期ぶりにマイナス水準に低下 1. の動向 ( 図 1-1) 今回の調査 (1 年 1- 月期 ) での自社の業況判断 DI は前回 (-9 月期 )

記者配布資料大阪経済記者クラブ会員各位 平成 30 年 5 月 9 日 中堅 中小企業の経営課題に関するアンケート調査 結果について お問合先 大阪商工会議所経済産業部 ( 山田 西田 ) TEL: 調査概要 調査目的 : 中堅 中小 小規模企業の業況や経営課題 賃上げ 補助

北陸 短観(2019年6月調査)

第2部

北陸 短観(2016年12月調査)

北陸 短観(2019年3月調査)

2019 年 3 月期決算説明会 2019 年 3 月期連結業績概要 2019 年 5 月 13 日 太陽誘電株式会社経営企画本部長増山津二 TAIYO YUDEN 2017

質問1

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発行 第 146 回 県内企業景況調査 1. 調査目的 本調査は 県内景気動向把握の参考とするため 県内企業を対象として 3 ヶ月ごとに 景況マインドの動向 を調査しているものです 2. 調査時期 2018 年 12 月中旬 ~2019 年 1 月中旬 3. 調査対象県内企業 29

世帯収入 DI 大幅な改善現在の 世帯収入 DI ( 増えた やや増えた ) と回答した割合から 減った やや減った と回答した割合を引いた値 ) は で前回 (11 年 6 月 :-24.6) から +6.8 ポイント上昇した 震災後に混乱していた企業のサプライチェーンが回復し生産体制

経済情報:日銀短観(2011年6月)の結果について.doc

消費税増税後の仕入・販売単価に関する東北6県企業の動向調査

~ 収益状況は全体全体としてとして大幅大幅な悪化悪化 来期来期は今期今期に比べ改善改善の見通見通し ~ 収益面では 今期の収益判断 D.I. が 20.9( 前回 3.1) と前回に比べ 大幅に悪化する結果となりました また, 来期の予想収益判断 D.I. は 12.8と収益状況が改善する見通しとな

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( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 2, 15, 1. 金 16, 額 12, 12, 9, 営業利益率 経常利益率 当期純利益率 , 6, 4. 4, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 1 社 ( 単位 : 億円 ) 215 年度 216 年度前年度差前年度

月別の売上でみると 百貨店については 夏物衣料が好調だった 7 月と一部店舗で閉店セールを行った 9 月を除いて前年同月を下回っています 一方 スーパーについては 台風の影響があった 8 月を除いて 前年同月を上回っています 1,2 1-3 平成 28 年百貨店 スーパー販売額合計 ( 北海道 :

製造業 食料品製造業 畜産食料品製造業

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以前 製造業 食料品製造業 畜産食料品製造業

平成22年7月30日

経済・物価情勢の展望(2018年1月)

【大同】中小企業経営者アンケート「大同生命サーベイ」-平成28年11月度調査-~ 「景況感」と「中小企業等経営強化法の活用」についてお聞きしました ~

1. 社会福祉法人経営動向調査 ( 平成 30 年 ) の概要 目的 社会福祉法人と特別養護老人ホームの現場の実感を調査し 運営実態を明らかにすることで 社会福祉法人の経営や社会福祉政策の適切な運営に寄与する 対象 回答状況 対 象 特別養護老人ホームを運営する社会福祉法人 489 法人 (WAM

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マーケット フォーカス経済 : 中国 2019/ 5/9 投資情報部シニアエコノミスト呂福明 4 月製造業 PMI は 2 ヵ月連続 50 を超えたが やや低下 4 月 30 日 中国政府が発表した4 月製造業購買担当者指数 (PMI) は前月比 0.4ポイントの 50.1となり 伸び率がやや鈍化し

(2) 直接的な被害 影響の内容第 図および第 表は 直接的な被害 影響を受けた事業所の具体的な被害 影響の内容を示したものである 全体では 支店 営業店 倉庫 工場等の損壊 が 51.8% で最も多く 商品 仕掛品 原材料等の損壊 が 23.5% となっている 産業分類別で

関西経済レポート (2019 年 9 月 ) 令和元年 (2019 年 )9 月 30 日 ~ 輸出減少が継続 インバウンド消費はプラスの伸びを維持 ~ 足元の経済情勢と当面の見通し 関西経済は輸出 生産が斑模様であるが 内需が下支えとなり底堅く推移している 企業部門では 輸出は中国経済の減速等によ

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平成22年7月30日

2002・2003年度

世帯収入 DI 増えた と 減った 二極化の傾向現在の 世帯収入 DI ( 増えた やや増えた ) と回答した割合から 減った やや減った と回答した割合を引いた値 ) は - で前回 ( 年 6 月 :-8) から - ポイントとなりほぼ横ばいとなった 回答の内訳をみると やや増えた が + ポイ

平成 29 年度下期新潟市景況調査 ( 本報告 ) Ⅳ テーマ別調査結果 93

1. 総論 総括判断 都内経済は 回復している 項目前回 ( 1 月判断 ) 今回 (3 年 1 月判断 ) 前回比較 総括判断回復している 回復している ( 注 )3 年 1 月判断は 前回 1 月判断以降 1 月に入ってからの足下の状況までを含めた期間で判断している ( 判断の要点 ) 個人消費

1. 調査目的 東日本大震災の影響に関するアンケート調査結果 3 月 11 日に発生した東日本大震災により 東北経済連合会会員企業も大きな影響を受けまし た 会員企業の被災状況を把握し 今後の経済活動の展望 および支援活動に資するためアンケ ート調査を行ないました 2. 調査期間平成 23 年 7

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中小企業の雇用・賃金に関する調査結果(全国中小企業動向調査(中小企業編)2015年10-12月期特別調査)

不動産経済 表紙OL

以前 製造業 食料品製造業 畜産食料品製造業

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( 小規模企業景気動向調査 ) 三重の景況 67 ( 平成 27 年 7 月 ~12 月期 ) 三重県商工会議所連合会桑名商工会議所四日市商工会議所鈴鹿商工会議所亀山商工会議所津商工会議所松阪商工会議所伊勢商工会議所鳥羽商工会議所上野商工会議所名張商工会議所尾鷲商工会議所熊野商工会議所

2017年度 決算説明会資料

資料1

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人手不足に対する企業の動向調査

Transcription:

商工会議所 LOBO( 早期景気観測 ) -2016 年 5 月調査結果 ( 概要版 付帯調査 )- 2016 年 5 月 31 日 業況 DI は 横ばい圏内の動き 熊本地震の影響もあり 慎重な見方が拡がる ポイント 5 月の全産業合計の業況 DI は 22.8 と 前月から 1.8 ポイントの悪化 熊本地震の影響が大きく ゴールデンウィークの観光需要の落ち込みをはじめ 小売業やサービス業 製造業など広く業況の押し下げ要因となった 金融市場の不安定な動きに対する懸念は和らぎつつあるものの 受注機会の損失や人件費上昇など人手不足の影響拡大 消費低迷の長期化 新興国経済の減速などから 中小企業のマインドは依然として鈍く 横ばい圏内の動きが続いている 先行きについては 先行き見通し DI が 23.8( 今月比 1.0 ポイント ) と悪化を見込むものの 好転 から 不変 への変化が主因であり 実体はほぼ横ばい 公共工事の早期執行や設備投資の持ち直し 夏の賞与に伴う個人消費の伸びへの期待感が伺える 一方で 熊本地震の影響や円高進行によるインバウンド需要の鈍化など消費の一段の悪化 慢性的な人手不足や価格転嫁の遅れなどへの懸念が企業のマインドを鈍らせており 中小企業においては 先行きへの慎重な姿勢を崩していない 採算 DI 従業員 DI 売上 DI 資金繰りDI 業況 DI 仕入単価 DI ( 下落の回答割合 - 上昇の回答割合 ) 2016 年度の設備投資動向 2016 年度に設備投資を 行う ( 予定含む ) 企業 ( 全産業 ) は 39.2% と 2015 年 5 月調査と比べ ほぼ同水準 他方 未定 は 33.6% と 8.0 ポイント減少し 見送る は 27.2% と 7.6 ポイント増加 設備投資内容は 国内で新規設備投資 ( 全産業 ) が 35.7% 国内で既存設備の改修 更新 が 74.5% 海外で新規投資または既存設備の改修 更新 が 4.2% 国内の新規設備投資の目的は 前年同月に比べ 能力増強 が 9.9 ポイント 省力化 合理化 が 7.5 ポイント増加した 2016 年度の設備投資動向について 円グラフの外側が今回調査 内側が前回 (2015 年 5 月 ) 調査 < 設備投資の内容 > [ 中小企業の声 ] 前期は設備投資を抑えたが 今期は人材の採用 定着を目的に 合理化 省力化 労働環境の改善を中心とした設備投資を行う予定 ( 本庄自動車部品製造業 ) 地産地消事業として 地元の漁港で水揚げされた魚介類や地域の特産品を生かした新商品が好調なため増産に向けた設備投資を行う ( 静岡食品加工卸業 ) 為替相場の変動により 得意先の製造業の設備投資が縮小される見込み 設備投資するか否かの判断に迷う ( 刈谷総合建築業 ) 熊本地震の影響により 宿泊客や宴会のキャンセルが多く出ている 観光需要の減少が見込まれるため 来期に設備投資を先送りする ( 都城旅館業 ) 設備投資を行う企業が回答 複数回答 < 国内の新規設備投資の目的 > 複数回答 見送る ( 予定含む ) 27.2% 設備投資を行う ( 予定含む ) 39.2% 国内で新規設備投資 国内で既存設備改修 更新 未定 33.6% 参考 2015 年度の設備投資実績 実施した 47.4% 実施しなかった 52.6% 海外で新規投資 既存設備改修 更新 能力増強 品質向上 新製品生産 新分野進出 省力化 合理化 省エネ その他

商工会議所 LOBO( 早期景気観測 ) - 2016 年 5 月調査結果 - 2016 年 5 月 31 日 業況 DI は 横ばい圏内の動き 熊本地震の影響もあり 慎重な見方が拡がる < 結果のポイント > 5 月の全産業合計の業況 DI は 22.8 と 前月から 1.8 ポイントの悪化 熊本地震の影響が大きく ゴールデンウィークの観光需要の落ち込みをはじめ 小売業やサービス業 製造業など広く業況の押し下げ要因となった 金融市場の不安定な動きに対する懸念は和らぎつつあるものの 受注機会の損失や人件費上昇など人手不足の影響拡大 消費低迷の長期化 新興国経済の減速などから 中小企業のマインドは依然として鈍く 横ばい圏内の動きが続いている 業種別では 建設業は 人手不足に伴う受注機会の損失や人件費の上昇 公共工事の鈍い動きを指摘する声があり 悪化 ただし 好転 から 不変 への変化が主因であり 実体はほぼ横ばい 製造業は 熊本地震によるサプライチェーンの混乱や燃費不正による自動車メーカーの操業一部休止などの影響が見られたものの 飲食料品 化粧品 家電製品の堅調な推移や 自動車関連で年初の工場の事故による減産を挽回しようという動きがあり 改善 卸売業は 飲食料品の堅調な需要や燃料費の下落の恩恵を指摘する声があり 改善したものの 悪化 から 不変 への変化が主因 小売業は 熊本地震の影響により西日本を中心に消費マインドが冷え込み 悪化 ただし 好転 から 不変 への変化も影響したことに留意が必要 サービス業は 熊本地震の影響によりインバウンドを含め旅行客のキャンセルが相次いだほか 外食等に対する消費者の自粛ムードも見られ 悪化 先行きについては 先行き見通し DI が 23.8( 今月比 1.0 ポイント ) と悪化を見込むものの 好転 から 不変 への変化が主因であり 実体はほぼ横ばい 公共工事の早期執行や設備投資の持ち直し 夏の賞与に伴う個人消費の伸びへの期待感が伺える 一方で 熊本地震の影響や円高進行によるインバウンド需要の鈍化など消費の一段の悪化 慢性的な人手不足や価格転嫁の遅れなどへの懸念が企業のマインドを鈍らせており 中小企業においては 先行きへの慎重な姿勢を崩していない ------------------------------------- 調査要領 ------------------------------------- 調査期間 2016 年 5 月 17 日 ~23 日 調査対象全国の 423 商工会議所が 2,949 企業にヒアリング ( 内訳 ) 建設業 :451 製造業 :711 卸売業 :321 小売業 :698 サービス業 :768 調査項目今月の業況 売上 採算などについての状況および自社が直面する問題等 DI 値 ( 景況判断指数 ) について DI 値は 業況 売上 採算などの各項目についての 判断の状況を表す ゼロを基準 として プラスの値で景気の上向き傾向を表す回答の割合が多いことを示し マイナスの 値で景気の下向き傾向を表す回答の割合が多いことを示す したがって 売上高などの実 数値の上昇率を示すものではなく 強気 弱気などの景況感の相対的な広がりを意味する DI=( 増加 好転などの回答割合 )-( 減少 悪化などの回答割合 ) 業況 採算 :( 好転 )-( 悪化 ) 売上 :( 増加 )-( 減少 ) 1

< 産業別の特徴的な動き > 産業別にみると 今月の業況 DI は前月に比べ 製造業 卸売業で改善 その他の 3 業種で悪化した 各業種から寄せられた特徴的なコメントは以下のとおり 建設業 DI 値の傾向 ( 最近 6 カ月の傾向 ) 改善傾向 ほぼ横ばい 悪化傾向 業況売上採算資金繰り仕入単価従業員 年度が替わり 手持ち工事のない企業が増えている 公共工事の早期発注に期待している ( 一般工事業 ) 熊本地震からの復旧工事では 業界の慢性的な人手不足の影響が大きく 年内にどの程度復旧できるかの見通しは立たない また復旧が本格化すれば 資材価格の上昇も懸念される ( 建築工事業 ) 賃貸物件を建て直し 新たな店子に貸し出すなど 業務が拡大している 今年は 新しく事務所を取得する予定である ( 建築工事業 ) 製造業 業況売上採算資金繰り仕入単価従業員 新店舗の開店やメディアを使った宣伝効果によって 売上は好調が続いている 弁当工場を新設する準備も進めており 製造部門の人材確保や 販路の開拓が急務となっている ( 食料品製造業 ) 部品の半導体の仕入先が熊本地震で被災した 5 月までは在庫の納入を受けていたが 6 月以降は供給が止まる 代替の仕入先を確保しなければならない ( 電子応用装置 ) 熊本地震の影響により 納入先である自動車メーカーの製造ラインが休止し 生産量が減少した しかし 来月には回復する見通し ( 自動車 附属品製造業 ) 卸売業 業況売上採算資金繰り仕入単価従業員 地方スーパーでの衣料品売上が減少している 早くも夏物衣料の値引きセールを始めるところがあり 当社の採算への影響を懸念している ( 繊維品卸売業 ) 仕入価格の上昇分を販売価格に転嫁し 粗利益率が 0.3% 増加した また 地場産品による新商品を開発したところ 好評を得ている ( 食料 飲料卸売業 ) 小売業 業況売上採算資金繰り仕入単価従業員 熊本地震以降 個人消費は更に厳しくなっている 来店者数は減少し 売上 採算ともに前年を下回っている ( 百貨店 ) ゴールデンウィークの客数は イベントや新規開店した店舗の集客効果もあり 順調 商店街全体の売上高も前年実績を超えた ( 商店街 ) サービス業 業況売上採算資金繰り仕入単価従業員 大型連休中は 例年より客数が少なかった 連休明けも客数は伸びず 売上は減少した また 食材の仕入価格が上昇し 採算も悪い ( レストラン業 ) 客室をリニューアルしたこともあり ゴールデンウィーク期間中の宿泊者数はここ数年では最高となった ( 旅館業 ) 熊本地震により観光客が減少し 売上 採算ともに悪化した しばらくはこの状態が続くと見ている ( 旅行業 ) 2

業況についての判断 業種別では 建設業は 人手不足に伴う受注機会の損失や人件費の上昇 公共工事の鈍い動きを指摘する声があり 悪化 ただし 好転 から 不変 への変化が主因であり 実体はほぼ横ばい 製造業は 熊本地震によるサプライチェーンの混乱や燃費不正による自動車メーカーの操業一部休止などの影響が見られたものの 飲食料品 化粧品 家電製品の堅調な推移や 自動車関連で年初の工場の事故による減産を挽回しようという動きがあり 改善 卸売業は 飲食料品の堅調な需要や燃料費の下落の恩恵を指摘する声があり 改善したものの 悪化 から 不変 への変化が主因 小売業は 熊本地震の影響により西日本を中心に消費マインドが冷え込み 悪化 ただし 好転 から 不変 への変化も影響したことに留意が必要 サービス業は 熊本地震の影響によりインバウンドを含め旅行客のキャンセルが相次いだほか 外食等に対する消費者の自粛ムードも見られ 悪化 向こう 3 カ月 (6~8 月 ) の先行き見通しは 全産業合計の業況 DI( 今月比ベース ) が 23.8( 今月比 1 ポイント ) と 悪化を見込む 産業別に先行き見通しをみると 今月と比べ 公共工事の早期発注や設備投資の持ち直しへの期待から建設業は改善見込み 製造業はほぼ横ばいを見込む 卸売業は悪化 改善を見込む小売業は 悪化 から 不変 悪化を見込むサービス業は 好転 から 不変 への変化が主因であり実体はほぼ横ばい 業況 DI( 前年同月比 ) の推移 全産業 17.2 19.4 22.8 23.6 21.0 22.8 23.8 建設 15.4 17.4 18.2 17.8 18.8 21.0 19.8 製造 15.5 16.4 23.8 18.4 16.2 13.2 14.0 卸売 17.2 18.2 19.7 25.9 31.3 25.1 31.8 小売 30.8 31.3 34.0 41.8 32.0 36.2 34.8 サービス 7.7 13.6 15.5 14.6 12.7 20.4 22.7 先行き見通し は当月に比べた向こう 3 カ月の先行き見通し DI 業況 DI( 全産業 前年同月比 ) の推移 3

売上 ( 受注 出荷 ) の状況についての判断 売上面では 全産業合計の売上 DI は 17.6( 前月比 5.1 ポイント ) と 悪化 産業別にみると 建設業は 公共工事の鈍い動きや設備投資の縮小 先送り 人手不足による受注機会の損失などを指摘する声が多く 悪化 製造業は 熊本地震や燃費不正による自動車メーカーの減産による受注減少が見られる一方 飲食料品 化粧品を含む化学などの堅調な推移や 自動車関連で年初の工場の事故による減産を挽回しようという動きがあり 横ばい 卸売業は 力強さを欠く国内消費や 熊本地震の影響を含め一部の農水産物の出荷減の影響を指摘する声があり 悪化 小売業は 不要な支出を控える傾向が続く中 ゴールデンウィークの客足や需要の増加が予想を下回った地域が多く見られ 悪化 サービス業は 熊本地震により 西日本を中心に観光や飲食がふるわなかったことに加え 人手不足に伴う受注機会の損失が続き 悪化 インバウンド需要の勢いも やや鈍っているとの声が聞かれる 向こう 3 カ月 (6~8 月 ) の先行き見通しについては 全産業合計の売上 DI( 今月比ベース ) が 18.4( 今月比 0.8 ポイント ) とほぼ横ばいの見込み 産業別に先行き見通しをみると 今月と比べ 建設業で改善 改善を見込む小売業は 悪化 から 不変 悪化を見込むその他 3 業種は 好転 から 不変 への変化が主因であり 実体はいずれも横ばい圏内の動きとなる見込み 売上 ( 受注 出荷 )DI( 前年同月比 ) の推移 全産業 12.1 16.6 19.3 14.9 12.5 17.6 18.4 建設 11.8 16.6 23.2 16.4 16.0 17.7 15.2 製造 10.6 15.0 19.8 12.5 4.9 5.1 10.6 卸売 7.2 21.5 13.9 12.3 13.0 15.9 18.9 小売 27.4 25.8 24.1 25.6 28.7 35.9 31.6 サービス 1.8 7.8 14.2 7.7 3.1 14.4 16.2 先行き見通し は当月に比べた向こう 3 カ月の先行き見通し DI 売上 ( 受注 出荷 )DI( 全産業 前年同月比 ) の推移 4

採算の状況についての判断 採算面では 全産業合計の採算 DI は 19.0( 前月比 2.4 ポイント ) と 悪化 産業別にみると 建設業は 改善したものの 悪化 から 不変 への変化が主因であり 実体はほぼ横ばい 人件費や外注費の上昇 受注確保のための価格競争は依然として厳しいとの声が多い 製造業は 燃料や電力料金の値下げなどが続く一方 円高進行が収益を押し下げるとの声が多く ほぼ横ばい 卸売業は 改善したものの 悪化 から 不変 への変化が主因であり 実体はほぼ横ばい 燃料費などのコスト減や 円高による輸入品の仕入価格下落が見られる中 取引先からの値下げ要求 一部の農水産物の仕入価格上昇などによる収益圧迫を指摘する声が聞かれた 小売業は 悪化したものの 好転 から 不変 への変化が主因であり 実体はほぼ横ばい 燃料費や電力料金の下落の恩恵が続くものの 消費者の節約志向を受けた販売価格の引き下げやパート アルバイトの人件費上昇が引き続き足かせとなっている サービス業は 人材確保 定着のための賃上げの動きが広がる中 飲食業において低価格メニューの拡充や農水産物の一部で仕入価格上昇を指摘する声が出ており 悪化 向こう 3 カ月 (6~8 月 ) の先行き見通しについては 全産業合計の採算 DI( 今月比ベース ) が 20.9( 今月比 1.9 ポイント ) と 悪化を見込む ただし 好転 から 不変 への変化が主因であり 実体はほぼ横ばい 産業別に先行き見通しをみると 今月と比べ 建設業で悪化 小売業とサービス業は 横ばい 悪化を見込むその他 2 業種は 好転 から 不変 への変化が主因であり 実体はほぼ横ばい圏内の動きとなる見込み 採算 DI( 前年同月比 ) の推移 全産業 16.8 17.5 22.3 17.7 16.6 19.0 20.9 建設 15.3 16.2 19.1 18.3 19.2 17.3 20.6 製造 16.0 15.4 25.2 17.6 10.6 11.4 13.7 卸売 11.2 14.7 14.1 11.2 14.8 11.8 17.2 小売 26.3 29.9 30.0 28.3 29.9 31.5 31.8 サービス 12.5 10.7 17.3 10.5 9.8 20.2 20.5 先行き見通し は当月に比べた向こう 3 カ月の先行き見通し DI 採算 DI( 全産業 前年同月比 ) の推移 5

( 参考 ) 資金繰りDI( 前年同月比 ) の推移 全産業 10.4 10.3 12.8 11.7 9.1 12.5 14.5 建設 6.8 5.2 7.7 10.2 6.2 8.3 9.3 製造 9.0 10.3 12.5 9.7 6.0 7.1 10.1 卸売 3.9 8.2 5.2 4.3 6.2 10.0 11.2 小売 17.5 18.8 22.2 22.7 18.0 23.1 22.6 サービス 11.0 7.0 10.9 8.3 7.5 12.5 16.7 DI=( 好転の回答割合 )-( 悪化の回答割合 ) 前年同月比 DI 全産業合計の資金繰り DI は 12.5 と 前月から悪化 産業別にみると 全業種で悪化した 先行き見通し DI 全産業合計の先行き見通しは 今月と比べ 悪化する見込み 産業別にみると 小売業はほぼ横ばい その他の 4 業種では悪化する見込み 仕入単価 DI( 前年同月比 ) の推移 全産業 31.5 24.3 24.9 24.2 25.5 22.4 22.7 建設 33.6 25.0 23.3 27.1 20.9 20.1 19.3 製造 23.4 15.9 18.2 13.1 15.0 12.5 13.3 卸売 30.5 29.7 24.7 31.3 28.6 24.0 24.6 小売 37.6 32.1 34.9 32.6 36.3 27.1 28.4 サービス 33.8 22.8 24.2 22.9 28.1 29.6 28.7 DI=( 下落の回答割合 )-( 上昇の回答割合 ) 前年同月比 DI 全産業合計の仕入単価 DI は 22.4 と 前月から改善 産業別にみると 建設業はほぼ横ばい サービス業で悪化 その他の 3 業種は改善した 先行き見通し DI 全産業合計の先行き見通しは 今月と比べ ほぼ横ばいの見込み 産業別にみると 小売業で悪化 その他の 4 業種ではほぼ横ばいとなる見込み 6

従業員 DI( 前年同月比 ) の推移 全産業 15.8 16.5 13.8 15.6 15.8 14.1 16.0 建設 17.2 17.4 15.4 18.3 16.4 14.3 19.7 製造 8.5 7.0 5.2 7.6 6.0 4.1 6.6 卸売 6.6 10.5 7.0 7.4 9.9 8.2 10.6 小売 18.0 20.0 20.8 19.8 20.4 18.8 18.4 サービス 24.7 25.6 18.7 22.3 24.0 22.6 23.9 DI=( 不足の回答割合 )-( 過剰の回答割合 ) 前年同月比 DI 全産業合計の従業員 DI は 14.1 と 前月から改善 産業別にみると 全業種で人手不足感が弱まった 先行き見通し DI 全産業合計の先行き見通しは 今月と比べ 悪化の見込み 産業別にみると 小売業でほぼ横ばい その他の 4 業種は悪化の見込み 先行き見通し は当月に比べた向こう 3 カ月の先行き見通し DI 従業員 DI 資金繰り DI 売上 DI 業況 DI 採算 DI 仕入単価 DI ( 下落 上昇 ) 7

ブロック別概況 ブロック別の業況 DI( 前年同月比ベース ) は 北海道 東北 四国で改善 東海でほぼ横ばい その他の 5 ブロックで悪化 ブロック別の概況は以下のとおり 北海道は 改善したものの 悪化 から 不変 への変化が主因であり 実体はほぼ横ばい 北海道新幹線の効果を含めゴールデンウィークの観光が好調との声や民間工事に持ち直しの動きとの声がある 東北は 3 カ月連続で改善したものの 悪化 から 不変 への変化が主因であり 実体はほぼ横ばい 北海道新幹線開業により北海道からの観光客が増加したとの声もある 北陸信越は 電子部品 デバイス 後発医薬品を中心に高水準の生産が続き 製造業の業況が改善したが 前年の北陸新幹線効果の反動減が大きく サービス業 小売業の売上 採算がふるわなかったため 2 カ月ぶりに悪化 関東は 2 カ月連続で悪化 飲食料品の堅調な動きにより 卸売業に業況改善が見られるものの 熊本地震によるサプライチェーンの混乱の結果 生産体制に影響が出るなど製造業の収益が悪化した 東海は 自動車関連の工場の事故による生産減から挽回する動きが見られた製造業で業況が改善したものの 小売業 卸売業から衣料品や家具など 個人消費の弱さを指摘する声が多く ほぼ横ばい 関西は 2 カ月ぶりに悪化 住宅投資の持ち直しやインフラ関連の発注など公共投資の増加により建設業の業況が好転する一方で 人手不足や人件費の上昇によりサービス業の業績が悪化 インバウンド需要の鈍さを指摘する声も聞かれる 中国は 5 カ月ぶりの悪化 インフラの大規模改修や住宅投資の持ち直しの動きがあり 建設業の業況を好転させたが 自動車メーカーの一時操業休止にともない 製造業 卸売業の売上 採算が悪化した また 熊本地震の影響などにより 消費マインドが冷え込み 小売業の業況を押し下げた 四国は 改善したものの 悪化 から 不変 への変化が主因であり 実体はほぼ横ばい 飲食料品需要が底堅く推移した小売業 卸売業が改善する一方 熊本地震の影響もあり ゴールデンウィーク期間を含め 飲食業などサービス業の業況感が悪化した 九州は 熊本地震からの復旧 復興工事の開始などもあり 建設業の業況に改善の動きがあるものの 消費者マインドの悪化や観光のキャンセル 工場の稼働停止 物流の停滞など地震の影響が広範囲に見られた 特に観光などのサービス業に大幅な落ち込みが見られ 悪化 ブロック別の向こう 3 カ月 (6~8 月 ) の業況の先行き見通しは 今月と比べ 北陸信越で改善 関東 中国がほぼ横ばい その他 6 ブロックで悪化の見込み ただし 改善を見込む北陸信越は 悪化 から 不変 悪化を見込む東海 四国は 好転 から 不変 への変化が主因であり 実体はほぼ横ばい 公共工事の早期執行や設備投資の持ち直し 夏の賞与に伴う個人消費の伸びへの期待感が伺える 一方で 円高進行によるインバウンド需要の鈍化など消費の一段の悪化 慢性的な人手不足などへの懸念が企業のマインドを鈍らせており 中小企業においては 先行きへの慎重な姿勢を崩していない 熊本地震の影響についてはサプライチェーンの混乱や 国内外からの観光客の減少など広範囲に影響が出ており 引き続き 注視する必要がある 8

ブロック別 全産業業況 DI( 前年同月比 ) の推移 全 国 17.2 19.4 22.8 23.6 21.0 22.8 23.8 北海道 23.1 21.8 25.0 24.8 25.3 23.3 25.5 東北 22.8 20.6 28.2 26.3 22.7 15.6 22.5 北陸信越 19.0 18.2 31.6 35.2 22.5 28.0 21.2 関東 12.6 22.0 23.0 21.7 23.7 24.7 24.4 東海 16.3 13.7 22.8 18.0 20.6 20.7 23.6 関西 15.8 11.7 18.4 25.0 10.9 17.0 18.3 中国 25.0 19.8 17.0 16.5 10.8 22.9 22.0 四国 15.2 19.3 12.7 17.0 17.9 16.5 18.8 九州 20.0 27.4 26.9 32.7 31.0 35.2 40.2 先行き見通し は当月に比べた向こう 3 カ月の先行き見通し DI 短観 ( 中小企業 ): 資本金 2 千万円以上 1 億円未満の企業が調査対象 9