火災発生件数の推移 件 年 昭和 平成 2 消防団の活動京都市の消防団は, 各行政区に設けられ, 消防局との力強い連携により, 火災, 震災その他の非常災害時における警戒防御活動を行うとともに, 市民の皆様の防火 防災意識と災害対応力を高めるため昼夜を分かたず活動しています ⑴ 消防団の現状 ( 平

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川越地区消防局 消防署組織図 消防局長 消防局 ( 代 ) 総務課 総務担当 消防団担当 財務担当職員担当 管理担当 予防課 予防担当 査察指導担当 保安担当 警防課 警防担当 装備担当 救急課 0

第 5-1 表 防火防災訓練実施状況 ( 対象別 防災館を除く )( 平成 28 年度中 ) 町会 自治会防災市民組織女性防火組織その他の団体合 計 防災訓練 実施件数 9,403 件 1,128 件 227 件 9,812 件 17,779 件 参加人員 612,576 人 31,761 人 4,


資料 2-3 超大規模防火対象物等における自衛消防活動に係る訓練の充実強化方策 ( 案 ) 平成 30 年 10 月 31 日 事務局

火対象物の公表の要否を決定するものとする ( 公表の予告 ) 第 5 条署長は 前条第 4 項の規定により公表が必要であると決定した場合は 公表予告書 ( 第 2 号様式 ) により関係者に対し公表の予告をするものとする 2 前項に規定する公表の予告は 査察規程第 20 条第 1 項に規定する立入検

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予防課関係の要綱,通達改正案

すぐ連絡! すぐ実施! 杉並消防署からのお知らせ 自衛消防訓練を実施しましょう 自衛消防訓練は 火災が発生した場合に消防隊が現場に到着するまで 自衛消防 活動により 迅速 的確に人命の保護と災害の拡大防止の措置をとれるようにする ことを目的としています 訓練の種別 自主的に訓練することが必要です!

ごと又は施行規則第 1 3 条第 1 項第 2 号に規定する小規模特定用途複合防火対象物における特定の用途部分ごとに設置義務が生じるときも同様とする ( 報告及び公表の決定 ) 第 4 条査察員は 立入検査において 公表の対象となる違反を認めた場合は 立入検査結果通知書により署長に報告するものとする

によるイベントなど 年間約 200 回以上の演奏活動を通じて防火 防災への備えと協力を呼びかけ 世界一安全安心な都市 東京 を目指し 思いやりのある心温まる社会の実現に貢献しています また カラーガーズ隊は 昭和 61 年 4 月に発足し昨年 30 周年を迎えました 当庁に勤務する女性職員で編成され

第3章 指導・監査等の実施

ことを想定しているが これは既に違反対象物の公表制度を実施している消防本部の運用実態等を参考に 当該制度の実施に伴う事務負担やその効果等について検討を行った結果 特に都市部における建物の利用者数等による火災危険性が高いことを考慮したものである なお その他の消防本部においても政令指定都市の消防本部の

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平成 30 年度救急業務のあり方に関する検討会報告書の概要 消防庁救急企画室 はじめに 消防庁救急企画室では 高齢化を背景として救急需要が増大する中 救急車の適正利用の推進や救急業務の円滑な実施と質の向上等 救急業務を安定的かつ持続的に提供し救命率の向上を図ることを目的に 平成 30 年度救急業務の

11亀岡・中川

参考資料 三郷市火災予防条例の一部を改正する条例案の素案 平成 26 年 9 月 三郷市消防本部 大規模な屋外催しにおける防火管理体制の構築について 1 改正の背景 1 京都府福知山市花火大会火災平成 25 年 8 月 15 日 京都府福知山市で行われた花火大会において 死者 3 名 負傷者 56

平成  年  月  日

2-1 出場体制等 1 出場体制東京消防庁における出場体制は 火災 救助 救急及び危険排除等の災害区分に応じて 普通出場 特別出場 特命出場により対応しています ⑴ 火災普通出場 市街地の一般火災及び大規模又は特殊な対象物の火災が発生した場合 火災の規模に応じて第 1 出場から第 4 出場に区分して

油漏洩 防油堤内 にて火災発生 9:17 火災発見 計器室に連絡 ( 発見 者 計器室 ) 発見後 速やかに計 器室に連絡してい る 出火箇所 火災の状況及び負傷者の発生状況等を確実に伝え 所内緊急通報の実施 火災発見の連絡を受 けて速やかに所内 緊急通報を実施し 水利の確保 ( 防災セ ンター 動

( 県の責務 ) 第三条県は 地震防災に関する総合的な施策を策定し 及びこれを実施する責務を有する 2 県は 市町村 自主防災組織その他防災関係機関等と連携して 地震防災対策を推進しなければならない 3 県は 地震に関する調査及び研究を行い その成果を県民 事業者及び市町村に公表するとともに 地震防

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病院等における耐震診断 耐震整備の補助事業 (1) 医療施設運営費等 ( 医療施設耐震化促進事業平成 30 年度予算 13,067 千円 ) 医療施設耐震化促進事業 ( 平成 18 年度 ~) 医療施設の耐震化を促進するため 救命救急センター 病院群輪番制病院 小児救急医療拠点病院等の救急医療等を担


⑴ ⑵ ⑶

⑴ ⑵ ⑶

⑴ ⑵ ⑶

⑴ ⑵ ⑶

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1 火災から尊い生命を守ろう  平成13年春の火災予防運動

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プリント

火災を感知するために常に作動しており その電池の寿命の目安は約 10 年とされています 新築住宅への住宅用火災警報器の設置義務化から 10 年超が経過しており 電池切れや本体内部の電子機器の劣化により適切に作動しないことが懸念されます このため消防庁では 住宅用火災警報器の設置の徹底や適切な維持管理

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資料 1-6 認知症高齢者グループホーム等に係る消防法令等の概要 1 消防法令の概要 主な消防用設備等の設置基準消防用設備等の種別消火器屋内消火栓設備スプリンクラー設備自動火災報知設備消防機関へ通報する設備誘導灯 設置基準規模 構造にかかわらずすべて延べ面積 700 m2以上延べ面積 275 m2以

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消防法令が改正され 防火防災管理体制が強化されます! ~ 消防法第 8 条の 2 統括防火防災管理者制度 ~ 近年 雑居ビル等で多くの死傷者を伴う火災が相次いで発生していることや東日本大震災での激しい揺れにより 高層ビル等において人的 物的被害が発生したことを受け 防火 防災体制を強化するために消防

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⑵ ⑶ ⑷ ⑸ ⑴ ⑵

平成21年6月1日施行

大規模イベント開催時の危機管理等における消防機関のあり方に関する研究結果について ( 概要 ) 研究の趣旨 現在 国際社会では各地で多様な形態のテロが発生し また NBCテロ災害等 特別な備えが必要となる事案が発生する恐れも増してきている 2019 年のラグビーワールドカップ 2020 年のオリンピ

送信日 番組開始番組終了 題名発信者備考 12/3 内部統制制度に関する説明会 (11/20) 12/4 平成 30 年度防災啓発中央研修会 (7/5-6) 12/5 ファイアーファイティングスピリッツ -もうひとつの生き方 見つけた - 12/5 15:19 全国市長会創立 120 周年記念市長フ

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もくじ 火災の概要 第 表 火災発生状況 ( 過去 5 年間 ) 第 表 市町別火災発生状況 4 第 3 表 月別火災発生状況 6 第 4 表 出火原因別火災発生状況 7 第 5 表 覚知状況 7 救急の概要 8 救助の概要 8 第 6 表 救急発生状況 ( 過去 年間 ) 9 第 7 表 市町別救

可搬ポンプの取扱い 応急救護等 様々な知識 技能を訓練で身につけることができます お問合せは 東久留米消防署防災安全係 ( 内線 320) まで!

目次 1 目的 1 2 医療機関及び行政機関等との協力関係の確保 1 3 事業主体 1 (1) ドクターヘリ 1 (2) 防災消防ヘリ 1 4 定義 1 (1) ドクターヘリ基地病院 1 (2) 地域救急医療体制支援病院 1 (3) ヘリ救急搬送体制支援病院 2 (4) 出動区分 2 5 ドクターヘ

平成 30 年春の火災予防運動実施要綱 甲賀広域行政組合消防本部 1 目的この運動は 火災が発生しやすい時季を迎えるに当たり 火災予防思想の一層の普及を図り もって火災の発生を防止し 高齢者を中心とする死者の発生及び財産の損失を防ぐことを目的とする 2 防火標語 火の用心ことばを形に習慣に ( 平成

浸水深 自宅の状況による避難基準 河川沿いの家屋平屋建て 2 階建て以上 浸水深 3m 以上 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 浸水深 50 cm ~3m 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難上階に垂直避難 浸水深 50 cm未満 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 自宅に待

1 埼玉東部消防組合の現況を緻密に把握し 課題を抽出するとともに 財政状況及び人口等の将来推計を見極め 将来の目標及び目標達成に向けた取り組み方針を策定する 2 消防行政の推進に当たり 健全な財政運営の視点に立ち 消防署所や消防車両等の消防施設の整備を図り もって消防 救急 救助体制の強化を図る 3

1 外国人傷病者対応 資料 1

ウ火元責任者は 自主検査の結果 異常が認められたときは 防火管理者及び防火管理責任者 ( 工事責任者 ) に報告し 指示を受けて対処する (2) 放火対策ア建物の外周部及び階段等には 可燃性の工事用資材又は梱包材等は置かないようにする やむを得ず置く場合は整理整頓し防炎シート等で覆い保管する イ工事


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1. 一般財団法人日本防火 危機管理促進協会の重点的取組住宅防火対策推進協議会の事務局として 広く住警器の普及啓発等を実施 2. 平成 27 年度実施中事業事業名平成 27 年度実施中事業 ( 実績を含む ) 住宅防火防災推進シンポジウムの開催 別添 住宅用防災機器等展示会出展事業 別添 CATVに

第3編 災害応急対策

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防犯カメラの設置及び運用に関するガイドライン

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緊急緊急消防援助隊について消防援助隊の概要 目的 地震等の大規模 特殊災害発生時における人命救助活動等を効果的かつ迅速に実施する消防の援助体制を国として確保 創設の経緯等 阪神 淡路大震災での教訓を踏まえ 平成 7 年に創設 平成 15 年 6 月消防組織法の改正により法制化 平成 16 年 4 月

事務連絡 平成 27 年 3 月 31 日 各都道府県消防防災主管課 東京消防庁 各指定都市消防本部 御中 消防庁予防課 認知症高齢者グループホーム等の火災対策の充実のための介護保険部 局 消防部局及び建築部局による情報共有 連携体制の構築に関するガイドラインに係る執務資料の送付 認知症高齢者グルー

1. 一般財団法人日本防火 危機管理促進協会の重点的取組 住宅防火対策推進協議会の事務局として 広く住警器の普及啓発等を実施 2. 平成 28 年度実施中事業 事業名平成 28 年度実施中事業 ( 実績を含む ) 住宅防火防災推進シンポジウムの開催 別添 1 住宅用防災機器等の展示会出展事業 別添

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緊急緊急消防援助隊について消防援助隊の概要 目的 地震等の大規模 特殊災害発生時における人命救助活動等を効果的かつ迅速に実施する消防の援助体制を国として確保 創設の経緯等 阪神 淡路大震災での教訓を踏まえ 平成 7 年に創設 平成 15 年 6 月消防組織法の改正により法制化 平成 16 年 4 月

第 5 部 南海トラフ地震防災対策推進計画

三鷹市耐震改修促進計画(改定素案)

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小規模建築物用消防計画の手引き〔本文〕

はじめに 消防法の規定では 一定規模の建物の管理権原者は 防火管理者を定め 消防計画を作成し 防火管理上必要な業務の実施を定めています その中でも 消防計画に基づく訓練の実施は最も重要な事項です 特に特定防火対象物 ( 集会場 スーパー ホテル 病院等の不特定多数の人が出入りする施設 ) には 年

1 情報通信基盤の整備

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消防法 ( 抄 ) ( 昭和 23 年 7 月 24 日法律第 186 号 ) 最終改正 : 平成 27 年 9 月 11 日法律第 66 号 第 17 条 ( 消防用設備等の設置 維持と特殊消防用設備等の適用除外 ) 学校 病院 工場 事業場 興行場 百貨店 旅館 飲食店 地下街 複合用途防火対象

20企広第  号

消防用設備・機械器具等に係る最近の検討状況等

5_【資料2】平成30年度津波防災教育実施業務の実施内容について

高知市消防局 ( 平成 19 年 4 月 1 日現在 ) 89 人 (87 人 ) 消防局長 1 消防次長 1 普通消防ポンプ自動車 ( ポンプ車 ) 14( 予備 2 含む ) 総務課 19( 庶務企画係 人事教養係消防団係 システム係 ) 水槽付消防ポンプ自動車 ( タンク車 ) 10( 予備

Taro-07_学校体育・健康教育(学

1青森県防災ヘリコプター運航管理要綱

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平成12年

学校の危機管理マニュアル作成の手引

( ウ ) 交通管制被災区域への車両の流入抑制及び緊急交通路を確保するための信号制御等の交通管制を行う (3) 警察官 自衛官及び消防吏員による措置命令警察官は 通行禁止区域等において 車両その他の物件が緊急通行車両の通行の妨害となることにより災害応急対策の実施に著しい支障が生じるおそれがあると認め

二戸市地域防災計画 ( 震災編 ) の一部修正の新旧対照表現行改正案 目次 ( 震災編 ) 目次 ( 震災編 ) 第 1 章総則 第 1 章総則 第 1 節 計画の目的 351 第 2 節 計画の性格 352 第 2 節の2 災害時における個人情報の取り扱い 352 第 3 節 防災関係機関の責務及

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平成 30 年度コミュニティ助成事業実施要綱 第 1 趣旨一般財団法人自治総合センター ( 以下 自治総合センター という ) は 宝くじの社会貢献広報事業として この要綱の定めるところにより コミュニティ活動に必要な備品や集会施設の整備 安全な地域づくりと共生のまちづくり 地域文化への支援や地域の

Microsoft Word - 目次

隣地境界線126 第 3 章消防用設備等の設置単位 さいたま市消防用設備等に関する審査基準 消防用設備等の設置単位消防用設備等の設置単位は 建築物 ( 屋根及び柱又は壁を有するものをいう 以下同じ ) である防火対象物については 特段の規定 ( 政令第 8 条 第 9 条 第 9 条の

1 ガイドライン策定の目的防犯カメラについては テレビや新聞で報道されているように 犯罪の解決や犯罪の抑止につながることなど その効果は社会的に認められており さまざまな施設に防犯カメラが設置されております しかし その効果が認知される一方で 防犯カメラにより個人のプライバシーなどの人権が侵害される

北栄町耐震改修促進計画の目的等 目的 本計画は 町民生活に重大な影響を及ぼす恐れのある地震被害から 町民の生命 財産を保護するとともに 地震による被害を軽減し 社会秩序の維持と公共の福祉に資するため 建築物の計画的な耐震化を促進することを目的とします 計画の実施期間 本計画の実施期間は 国及び県の実

第 2 項交通応急対策 災害時には 道路 橋梁等の道路施設が被災するとともに 倒壊建物 がれき等による障害物や 緊急車両 一般車両による交通渋滞が発生し 緊急輸送等に支障をきたすおそれがある 町民等の避難 災害応急対策員の輸送および救助 救護のための資材 物資の輸送を確実に行うため 迅速かつ適切に交

Transcription:

消 防 1 京都消防の概要本市では, 昭和 23 年の自治体消防発足以来, 火事のない京都 を目指して市民の防火意識の向上と自主防火の実践を促進してきました 昭和 31 年には, 人災である火災は必ず防ぐことができるという確固たる信念の下, 無火災都市宣言 をして火災予防に取り組み, 今日では大都市の中で人口 1 万人当たりの火災件数が最も少ない都市の 1 つとなりました しかしながら, 東日本大震災や熊本地震をはじめ, 平成 27 年 9 月関東 東北豪雨や広島市土砂災害などの自然災害, 多数の方が犠牲となった川崎市簡易宿泊所火災や広島市飲食店火災など, 近年, 全国各地で様々な態様の災害が発生しています このように多様化する災害や, 高齢化等の進展に伴い増加の一途をたどる救急需要に迅速, 的確に対応できるよう, 消防 救急体制の充実強化を図り, 市民の皆様はもとより, 国内外から京都を訪れる観光客の皆様など誰もが, 災害に強く安心を実感できる 安心都市 京都 の実現を積極的に推進しています 消防機関 ( 平成 28.4.1 現在 ) 消防局本部 1 消防署 11 消防分署 1 消防出張所 35 消防吏員駐在所 1 消防学校 1 消防活動総合センター 1 京都消防ヘリポート 1 市民防災センター 1 消防職員の定員と現在員 ( 平成 28.4.1 現在 ) 定 員 1,836 人 ( 初任教育生 42 名を除く ) 現在員 1,670 人 ( 初任教育生 42 名及び再任用職員 89 名を除く ) 消防機械 ( 平成 28.4.1 現在 ) 消防用自動車 124 台 救急用自動車 46 台 その他の車両 112 台 ヘリコプター 2 機 250

火災発生件数の推移 件 年 昭和 平成 2 消防団の活動京都市の消防団は, 各行政区に設けられ, 消防局との力強い連携により, 火災, 震災その他の非常災害時における警戒防御活動を行うとともに, 市民の皆様の防火 防災意識と災害対応力を高めるため昼夜を分かたず活動しています ⑴ 消防団の現状 ( 平成 28.4.1 現在 ) 分団数 222 分団消防団員数 4,247 人 ( 定員 4,970 人 ) ⑵ 平常時の活動 地域の防火 防災リーダーとして, 自主防災組織など地域住民の災害対応力を向上させるために指導や訓練を行うとともに, 地域の訪問防火指導や巡回パトロール等を実施し, 火災予防の推進活動を行っています また, 各消防団に設置されている応急救護分団は, 大規模事業所等に対する応急手当の普及啓発活動を行っています ⑶ 災害時の活動 ア 火災現場活動 火災現場では, 警戒区域の設定と群衆整理, 人命救助と避難誘導, 物件の搬出と保護, 飛火の警戒, 消火活動の支援, 鎮火後の警戒などを行います また, 火災の状況により配置器材を活用した消火活動等を行って早期鎮圧を図り, 消防隊到着後は協力して一体的な活動を行います イ 震災その他の非常災害時の活動 阪神 淡路大震災を契機に市内の全消防団に配置した小型動力ポンプ 251

や救助器材などを活用して, 震災その他の大規模な災害時に消火活動や 救助活動を行います また, 応急救護分団は, 負傷者等の救護活動を行 い, 機甲分団は重機を活用した人命救助活動を行います 3 消防の広報 広聴市民の皆様と共に, 消防防災行政を推進するため, 日頃から 市民の声 に耳を傾けるとともに, 市民の皆様が知りたい情報, 暮らしの安全確保に役立つ情報等の提供に努めています 平成 25 年 10 月からは消防局フェイスブック及びツイッターを開設し, タイムリーな情報発信を行っているほか, 平成 27 年 5 月からは災害情報自動案内システムを運用し, 消防局ホームページで災害発生場所等の案内も行っています また, 市民しんぶんや報道機関を通じた広報活動, 消防局及び各消防署においては, ポスター等を作成し, きめ細やかな防火防災情報の発信を行っています そのほか, 消防の相談電話や E メール, 防火防災指導等を通じて市民の皆様から寄せられる問合せ等に対応しています 4 地域の自主的な防火 防災活動自主防災組織は, 地域の住民が 自分たちのまちは自分たちで守ろう という精神の下, 一体となって地域防災力の向上に努めています 消防局においても, 自主防災組織の訓練指導や京都市市民防災センターでの体験学習の推奨など, 市民の防災に関する知識の普及及び技術の向上並びに防災意識の高揚を図るとともに, 災害時に市民が活用するための防災器材を配備するなど, 地域の災害対応能力の向上を図っています 平成 12 年度から, 住民自らが地域 ( 町 ) ごとのきめ細かい自主防災体制を構築する 身近な地域の市民防災行動計画づくり を推進してきました ( 平成 26 年度末時点で策定率 99%) 平成 27 年度からは, 平成 25 年の台風 18 号による豪雨災害などを教訓として避難行動についてさらに検討を行い, 地域の実情に応じたより実効性の高 252

い防災行動マニュアルの策定を推進するとともに, 策定後も防災訓練等を通 じて必要な見直しや検証を行い, 充実を図っています 5 市民の安全を図る ⑴ 住宅防火対策の推進 京都市内の過去 5 年間の火災を見てみると, 一般住宅や共同住宅, 併用住宅等からの 住宅火災 が建物火災の 65% を占めています 住宅火災の原因では, 放火 ( 疑いを含む ) によるもののほか, たばこやこんろなど, 取扱者の不注意によるものが多く発生しています こうした火災を防ぐため, 消防職員が訪問防火指導や自主防災会等を対象とした防火 防災行事において, 防火 防災に関する情報の提供を行うなど, 適切な指導に努めています また, 消防法令により設置が義務付けられている住宅用火災警報器の未設置世帯への指導や, 設置後の維持管理について継続して指導を行っています さらに, 放火火災の減少を図るため, 平成 27 年 11 月に京都市火災予防条例の一部を改正し, 新たに 放火火災の予防に関する事項 を規定しました この規定を実効性あるものとするため, 市民, 地域, 事業所及び関係機関が一体となった放火防止の取組を推進しています ⑵ 自力避難が困難な方に対する防火安全指導 高齢者や身体に障害のある方など災害時に自力での避難が困難な方に対し, 出火防止について指導するとともに, 防炎品の普及や住宅用火災警報器, 簡易自動消火装置等の住宅用防災機器の設置促進を図っています 火災に早く気づくため緊急通報システム ( あんしんネット 119) へ連動する住宅用火災警報器の設置や,119 番通報については, 消防ファクシミリ, 京都市 Web119 による通報体制を確保し, 避難については, 近隣住民や自主防災組織との地域ぐるみの避難救出体制の構築など, 防火安全対策を進めています また, ホームヘルパーなどの福祉関係者を対象に, 高齢者や身体に障害のある方と接する際に, 防火, 防災, 救急事故防止の助言をしていただく 安心アドバイザー研修 を行っています 253

⑶ ア 事業所の防火防災対策 査察 百貨店, ホテル, 病院, 工場等の事業所は, 一旦火災が発生すると, 人的, 物的ともに大きな被害が出るおそれがあるため, 防火管理体制の確保や, 消火設備, 警報設備, 避難設備等の消防用設備等の設置が消防法令で義務付けられています これらの遵守状況について, 査察員が, 消防法令に基づいて事業所その他の関係ある場所に立ち入り, 検査し, 消防法令の違反に対する是正指導を行っています さらに, 防火管理者や防火責任者を中心とした防火管理体制や自衛消防体制を確保するよう指導しています イ 防火管理 一定規模以上の事業所については, 防火管理者が中心となって, 火災 を出さないための日常点検や, 出火したときの被害を軽減するための自 衛消防組織の確保など, 防火管理体制を整えるよう指導しています ウ 防災管理 一定規模以上の事業所については, 防災管理者が中心となって, 大規模地震等の災害発生時に, 通報連絡, 救出救護活動, 避難誘導等に当たるための自衛消防組織の確保など, 被害を軽減するための防災管理体制を整えるよう指導しています エ 安心安全情報の発信 利用者や市民に消防局ホームページを通して安心安全情報を提供しています ( ア ) 違反公表制度宿泊施設など不特定多数の方が利用する施設や, 社会福祉施設など一人で避難することが難しい方が利用する施設において, 重大な消防法令違反 ( 屋内消火栓設備, スプリンクラー設備又は自動火災報知設備の未設置 ) がある場合, その建物の所在地, 違反内容等をお知らせしています ( イ ) 命令を受けている対象物の公表消防機関が立入検査により火災予防上の危険や消防法令違反を把 254

握し, その改修等の命令を発した場合には, 命令を行い, 公示している建築物等の所在地, 名称等をお知らせしています ( ウ ) 防火基準適合表示制度旅館 ホテル等の関係者からの申請に基づき, 消防機関が審査した結果, 消防法令のほか, 重要な建築構造等に関する審査の基準に適合していると認められた建物に対し, 消防機関から表示マークを交付するとともに, その建物の所在地, 名称等をお知らせしています ⑷ 文化財の防火防災対策 本市には, 世界文化遺産をはじめ国宝, 重要文化財など各時代を代表する優れた文化遺産が数多く保存されています これらの文化財を火災等の災害から守るため, 文化財保護関係機関と連携を密にし, 文化財市民レスキュー体制 の育成指導, 文化財防災マイスター の養成等, 文化財関係者や市民と一体となった文化財の防火防災対策を積極的に進めています ⑸ 消防用設備等の設置指導 消防法等では, 一定規模の防火対象物の関係者に対し, その用途, 構造, 規模に応じた消防用設備等の設置及び維持管理を義務付けています 建築物の計画 設計時の事前相談, 設置指導, 完成検査の実施により, 適正な消防用設備等の設置を図るとともに, 点検結果報告等を通じて適正な維持管理の指導に努めています ⑹ 建築物の指導 建築確認を行う際には, 消防長又は消防署長の同意が必要であり, 防火上 避難上の支障の有無について審査しています また, 用途や規模によっては, 立入検査等の機会に指導を行い, 建築物の安全化に努めています ⑺ 危険物の取扱いに係る安全指導 危険物施設の許可に際しては, 消防法令に規定する技術基準の適合性を審査し, 完成検査を行い, 安全な施設となるよう設置指導を行っています また, 既存の施設に対しても適正な維持管理を指導するほか, 危険物取扱者等の保安意識の向上を図っています 255

6 災害から市民を守る ⑴ 消防体制 災害出動については, 災害の種別と状況に応じて定めた出動計画に基づき, 災害現場から直近の部隊をコンピューターにより瞬時に選定し, 出動させることにより, 現場到着までの時間を短縮させています 平成 27 年度から運用開始した新たな消防指令システムでは, 災害現場から指揮者がタブレット端末等を活用し, 部隊の活動状況や災害現場の映像を指令センター等に伝送し, 情報共有することにより, 人命救助, 消火, 延焼防止など, 被害軽減のための迅速, 的確な防御活動を展開しています また, 災害の規模や状況により, 消防航空隊を出動させ, 地上の部隊への情報提供を行うとともに, 総合的な指揮機能と高度な救助能力を併せ持つ本部指揮救助隊 ( スーパーコマンドレスキューチーム ) を出動させ, 大規模災害や特殊災害発生時における的確な情報処理や指揮統制を行っています さらには, 近年多発している水災害への体制強化として, 水災害対応訓練施設や都市型水害対策車を運用し, 多様化する災害に応じた防御活動を効率的かつ安全に行うための体制を確立しています ⑵ 救急体制 市内に 30 隊の救急隊を配備し, 市民からの救急要請に対応してするとともに, 山間部や遠隔部における傷病者については, 消防ヘリコプターによる救急活動を実施し, 迅速に対応しています さらに, 平成 28 年 10 月からは, 梅津消防出張所に救急隊を増隊し, 救急需要の増加に対応してまいります 傷病者を医療機関に搬送するまでの間に, 救急救命士が実施できる救急救命処置の範囲については, 順次拡大されており, 平成 16 年 7 月から気管挿管, 平成 18 年 4 月から薬剤投与, 平成 26 年 4 月から心肺機能停止前の重度傷病者に対する静脈路確保及び輸液, 血糖測定並びに低血糖発作症例へのブドウ糖溶液の投与を実施することが可能となりました 本市では, これらの処置を実施できる救急救命士を順次養成しており, 市内全ての救急隊に救急救命士を配置するとともに, 医師による医学的な観点から救急救命士等が行う救急救命処置等の質の確保及び評価を行うメ 256

ディカルコントロール体制の下, 救命効果の更なる向上に取り組んでいます また, 京都市市民防災センターや市内各消防署において, 多くの市民の皆様に対して AED の取扱いを含めた救命講習を開催するなど, いざというときに応急手当のできる人づくりに取り組んでおります 平成 20 年 8 月には応急手当の普及啓発や AED の設置をより一層推進するため, 市内事務所の自主ネットワーク組織として 安心救急ネット京都 が設立され, 平成 22 年 3 月には増加する救命講習への対応や大規模災害時等の救護活動を目的に応急救護分団が設立されました また, 平成 24 年 1 月には, 多くの市民や観光客が訪れる観光地で急病人やけが人が発生した場合に, 応急手当や 119 番通報等を円滑に実施していただくため, 土産物店, 商店街, コンビニエンスストア等の事業所を 安心救急ステーション として認定する事業を開始しました さらに, 平成 24 年 4 月から小学 5 6 年生を対象とする救命入門コース及び小児 乳児 新生児を救命対象とした普通救命講習の導入を開始し, 若年層をはじめとした, より幅広い世代への応急手当の普及啓発を推進しています 救急出動件数の推移 件 昭和 平成 年 257

⑶ 救助体制 火災現場で逃げ遅れた人や交通事故により車両に閉じ込められた人などの救出に当たるため, 救助活動に専従する 6 隊の救助隊と救助活動を兼務する 6 隊の消防隊を市内の各消防署に配置しており, 様々な救助器材を装備し, 市内各地域において救助事案に即応できる体制をとっています さらに, より高度な救助能力を持つ本部救助隊 ( スーパーレスキュー ) を配置しており, 電磁波探査装置等の高度探査装置や悪路においても走破性の高い小型の救助工作車,NBC 災害に対応する特殊災害対策車等を配備し, 特殊で困難な救助活動にも対応できる体制を整えています このほか, 国内で大規模な災害が発生した場合には緊急消防援助隊を, 海外で緊急援助活動が必要な大災害が発生した場合には国際消防救助隊をそれぞれ派遣する体制を整えています 258