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1 概 況

利用上の注意

2018年4-6月期2次速報値 時系列表1

GDP( 国内総生産 ( 支出側 )) については FISIMを除いた計数を参考表章する また FISIMの導入に伴い 国民経済計算における財産所得 ( 利子の受取 支払 ) の概念が変更となる 従前の受取 支払の利子総額には金融仲介サービスの対価が反映されていることから それぞれについてFISIM

時系列表1

第1章 経済動態

Microsoft Word - 体系の解説.doc

平成28年度国民経済計算 年次推計 (支出側系列等)

参考図表:2018年第2四半期の資金循環(速報)

年金給付 6 社会扶助給付 7 社会保障負担といった表現が使われ 脚注にあるようにそれぞれに定義が定められている したがって その定義を満たさなければ 社会保障費用統計では社会保障として扱われる項目であっても SNA では社会保障として扱われないことになる 一方 社会保障費用統計の財源として社会保障

格納階層一覧(うち資金循環)

結果の概要

平成 30 年 4 月 10 日公表平成 28 年 農業 食料関連産業の経済計算 ( 概算 ) - 農業 食料関連産業の国内生産額は 兆円で全経済活動の約 1 割 - 統計結果 1 農業 食料関連産業の国内生産額平成 28 年における農業 食料関連産業の国内生産額は 115 兆 9,63

資金循環統計の改定値の公表について

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結果の概要1

2017 年度第 1 四半期業績の概要 年 8 月 9 日 日本生命保険相互会社

国民経済計算の見方・使い方

第7章 国内総生産(支出側)の推計

国民経済計算の見方・使い方

第6章 海外勘定の推計

結果の概要

国民経済計算の平成23年基準改定に向けて

イクル成分 のみから 需要側の動きの 仮置き値 の作成を行う これにより 次 QE から 2 次 QE への改定幅を縮小させることが期待される 本改善策は 22 年 4-6 月期 次 QE から導入する 本改善策の効果について 一定の仮定をおいて試算を行ったところ 民間企業設備の 2 年 7-9 月

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平成 28 年 3 月 25 日公表平成 25 年度 農業 食料関連産業の経済計算 - 農業 食料関連産業の国内生産額は 97.6 兆円で全経済活動の約 1 割 - 統計結果の概要 1 農業 食料関連産業の国内生産額平成 25 年度における農業 食料関連産業の国内生産額は 97 兆 5,777 億円

県民経済計算に係る主な用語の解説 あ 営業余剰 混合所得生産活動により産み出された付加価値のうち 市場生産者 ( 企業等 ) の生産活動の貢献分であり 市場生産者の所得となります このうち 営業余剰は企業会計上の営業利益に近い概念です 混合所得は家計のうちの個人企業の取り分であり 事業主や家族労働者

第9回資料2

シラバス-マクロ経済学-

図 4-1 総額 と 純計 の違い ( 平成 30 年度当初予算 ) 総額ベース で見た場合 純計ベース で見た場合 国の財政 兆円兆 国の財政 兆円兆 A 特会 A 特会 一般会計 B 特会 X 勘定 Y 勘定 一般会計 B 特会 X 勘定 Y 勘定

一般会計 特別会計を含めた国全体の財政規模 (1) 国全体の財政規模の様々な見方国の会計には 一般会計と特別会計がありますが これらの会計は相互に完全に独立しているわけではなく 一般会計から特別会計へ財源が繰り入れられているなど その歳出と歳入の多くが重複して計上されています また 各特別会計それぞ

資金循環の日米欧比較

平成27年度国民経済計算年次推計(平成23年基準改定値)(フロー編)ポイント

Taro-acc5

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が 93SNAではFISIM( 間接的に計測される金融仲介サービス ) として通常の財貨 サービスの一つに位置づけられました 金融機関の中には 借り手と貸し手に対して異なる利子率を課したり 支払ったりすることにより 明示的には料金を課さずにサービスを提供することができるものがあります このサービスの

2018 年度第 3 四半期業績の概要 年 2 月 1 4 日 日本生命保険相互会社 Nippon Life Insurance Company

企業向けサービス価格指数(2010年基準)の概要

国家公務員共済組合連合会 厚生年金保険給付積立金の令和元年度第 1 四半期運用状況 第 1 四半期末の運用資産額は 6 兆 7,376 億円となりました 第 1 四半期の収益額は 実現収益額が 512 億円 総合収益額が 128 億円となりました 第 1 四半期の収益率は 実現収益率 ( 期間率 )

日本基準基礎講座 有形固定資産

主な用語の解説 (50 音順 ) い一般政府県民経済計算では 政府を財貨 サービスの非市場生産者としてとらえている 具体的には 国出先機関 県 市町村 社会保障基金で構成される ( 公的企業として他部門に含まれるものを除く ) なお 一般政府は 通常の経済活動では供給されないような無償あるいはコスト

結果の概要

日本基準基礎講座 資本会計

金融監督等にあたっての留意事項について*事務ガイドライン*第三分冊:金融会社関係


なお 民間企業においても 地域の購買力調査の資料として また 事業所の立地計画 など経営施策の資料としても有効に活用されています (3) 市町村民所得推計上の問題点市町村民所得は 市町村ごとの経済活動を明らかにすることを目的としています 所得統計は 数多くの一次統計資料を利用し 所得概念に従ってその

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目 次 (1) 財政事情 1 (2) 一般会計税収 歳出総額及び公債発行額の推移 2 (3) 公債発行額 公債依存度の推移 3 (4) 公債残高の累増 4 (5) 国及び地方の長期債務残高 5 (6) 利払費と金利の推移 6 (7) 一般会計歳出の主要経費の推移 7 (8) 一般会計歳入の推移 8

第4章 一般政府及び対家計民間非営利団体関連項目の推計

平成 23 年北海道産業連関表について 北海道開発局 1 北海道産業連関表作成の趣旨 北海道開発局では 北海道の経済 社会動向を的確に把握し 北海道総合開発計画を立案 推進するための基礎資料として 昭和 30 年表からおおむね 5 年ごとに 北海道産業連関表 を作成しています なお 北海道産業連関表

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IFRS基礎講座 IAS第12号 法人所得税

第 7 回大阪市人口移動要因調査報告書 平成 27 年 3 月 大阪市都市計画局

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Microsoft Word _【再々修正】公表資料<厚生年金・国民年金の平成28年度収支決算の概要>

財務諸表に対する注記 1. 継続事業の前提に関する注記 継続事業の前提に重要な疑義を抱かせる事象又は状況はない 2. 重要な会計方針 (1) 有価証券の評価基準及び評価方法 満期保有目的の債券 償却原価法 ( 定額法 ) によっている なお 取得差額が少額であり重要性が乏しい銘柄については 償却原価

季刊国民経済計算

2018 年度第 3 四半期運用状況 ( 速報 ) 年金積立金は長期的な運用を行うものであり その運用状況も長期的に判断することが必要ですが 国民の皆様に対して適時適切な情報提供を行う観点から 作成 公表が義務付けられている事業年度ごとの業務概況書のほか 四半期ごとに運用状況の速報として公表を行うも

目次 1 グループ概況 2 国内生命保険事業 3 業績見通し 参考 グループ各社の概況 1

2 事業活動収支計算書 ( 旧消費収支計算書 ) 関係 (1) 従前の 消費収支計算書 の名称が 事業活動収支計算書 に変更され 収支を経常的収支及び臨時的収支に区分して それぞれの収支状況を把握できるようになりました 第 15 条関係 別添資料 p2 9 41~46 82 参照 消費収入 消費支出

02_公表資料<厚生年金・国民年金の平成27年度収支決算の概要>

スライド 1

おカネはどこから来てどこに行くのか―資金循環統計の読み方― 第4回 表情が変わる保険会社のお金

Taro-acc5

Microsoft Word - 用語解説.doc

第 7 章財政運営と世代の視点 unit 26 Check 1 保有する資金が預貯金と財布中身だけだとしよう 今月のフロー ( 収支 ) は今月末のストック ( 資金残高 ) から先月末のストックを差し引いて得られる (305 頁参照 ) したがって, m 月のフロー = 今月末のストック+ 今月末

産連  産業連関表の利用_

1. 30 第 2 運用環境 各市場の動き ( 7 月 ~ 9 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは上昇しました 7 月末の日銀金融政策決定会合のなかで 長期金利の変動幅を経済 物価情勢などに応じて上下にある程度変動するものとしたことが 金利の上昇要因となりました 一方で 当分の間 極めて低い長

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Ⅰ 県民経済計算とは

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資料 1-1 資料 1-1 平成 29 年度財政融資資金運用報告について 平成 30 年度財政融資資金運用報告について 平成令和元年 30 年 7 月 26 日財務省理財局財務省理財局

図表 1 各特別会計ごとの平成 17 年度歳入歳出決算状況 ( 単位 : 億円 ) 1. 事業特別会計 収納済歳入額 (1) 支出済歳出額 (2) 繰越額 不用額 歳計剰余金 (1-2) 翌年度歳入に繰入 歳計剰余金の処理状況 他勘定に繰入 翌年度の一般会計に繰入 44 条資金に積立て 積立金 資金

変更されているが これに関する数値の修正は行っていない 医療 ( 公益法人等 ) ( 定義 範囲 ) 日本標準産業分類の中分類 73 医療業 のうち 日本赤十字社 厚生 ( 医療 ) 農業協同組合連合会 公益法人 ( 社団法人 財団法人 ) 共済組合及びその連合会等

「平成27年度国民経済計算年次推計」利用上の注意

October vol

2018 年 8 月 10 日 各 位 上場会社名 エムスリー株式会社 ( コード番号 :2413 東証第一部 ) ( ) 本社所在地 東京都港区赤坂一丁目 11 番 44 号 赤坂インターシティ 代表者 代表取締役 谷村格 問合せ先 取締役 辻高宏

平成 24 年度国民健康保険税税率改定案 1 医療保険分 ( 基礎課税額 ) 現行 改定 増減 伸率 所得割額 4.30 % 4.63 % % 資産割額 % 9.80 % % 税率等 均等割額 17,100 円 18,000 円 900 円 5.3%

用語解説

Microsoft PowerPoint - 09macro3.ppt

国民経済計算の作成方法

2. 基準差調整表 当行は 日本基準に準拠した財務諸表に加えて IFRS 財務諸表を参考情報として開示しております 日本基準と IFRS では重要な会計方針が異なることから 以下のとおり当行の資産 負債及び資本に対する調整表並びに当期利益の調整表を記載しております (1) 資産 負債及び資本に対する

平成 22 年基準 秋田県鉱工業生産指数月報 平成 30 年 12 月分 鉱工業生産指数の推移 季節調整済指数全国 東北 : 平成 27 年 =100 秋田 : 平成 22 年 =

(1987) (1990) (1991) (1996) (1998) (1999) (2000) (2001) (2002) 3 ( ) ( ) hkyo

柔軟で弾力的な給付設計について

財務諸表に対する注記 1. 継続事業の前提に関する注記 継続事業の前提に重要な疑義を抱かせる事象又は状況はない 2. 重要な会計方針 (1) 有価証券の評価基準及び評価方法 満期保有目的の債券 償却原価法 ( 定額法 ) によっている なお 取得差額が少額であり重要性が乏しい銘柄については 償却原価

おき 太郎様 Inheritance Report 相続診断書 税理士法人おき会計 平成 28 年 7 月 20 日作成

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税・社会保障等を通じた受益と負担について

Microsoft Word - ●01 第1章・第2章

(3) 可処分所得の計算 可処分所得とは 家計で自由に使える手取収入のことである 給与所得者 の可処分所得は 次の計算式から求められる 給与所得者の可処分所得は 年収 ( 勤務先の給料 賞与 ) から 社会保険料と所得税 住民税を差し引いた額である なお 生命保険や火災保険などの民間保険の保険料およ

『学校法人会計の目的と企業会計との違い』

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54 赤村 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 1.59% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は 地方

1. 30 第 1 運用環境 各市場の動き ( 4 月 ~ 6 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは狭いレンジでの取引が続きました 海外金利の上昇により 国内金利が若干上昇する場面もありましたが 日銀による緩和的な金融政策の継続により 上昇幅は限定的となりました : 東証株価指数 (TOPIX)

PowerPoint プレゼンテーション

[2] 財務上の影響 自己株式を 取得 した場合には 通常の有価証券の Ⅰ. 株主資本 ように資産に計上することはせず 株主との間の資本取 1. 資本金 引と考え その取得原価をもって純資産の部の株主資本 2. 資本剰余金 (1) 資本準備金 から控除します そのため 貸借対照表上の表示は金額 (2


Transcription:

平成 15 年度国民経済計算 利用上の注意 1. 平成 15 年度国民経済計算 は 平成 5(1993) 年に国連が勧告した国際基準 (93 SNA) に基づいて推計を行っている 産業連関表 国勢調査 など 推計に要する基幹的統計が利用可能な平成 7 年を名目値のベンチマークとしている 2. 国民経済計算は 最新年 ( 度 ) の数値を 確報 として公表するとともに 前年から新たに利用可能となった基礎統計を反映させるため 更に1 年遡って再推計を行い 確々報 として公表している 平成 15 年度国民経済計算 については 平成 15 年 ( 度 ) 計数 ( 確報値 ) 及び平成 14 年 ( 度 ) 計数 ( 確々報値 ) の推計を行っているが その際には 利用可能な基礎統計を反映させることに加え 下記のとおり推計方法の一部見直し等を行った < 生産 支出面の計数について > (1) 国内総支出系列 ( 実質値 ) の連鎖方式への移行 ( 平成 6 年 1-3 月期以降 ) 国内総支出 ( 実質値 ) は 暦年値 年度値 四半期値のいずれも連鎖方式による計数を正式系列とした ( フロー編 主要系列表 1) これに伴い 計数は平成 6 年 1-3 月期まで遡って改定されている 採用する連鎖方式は 実質値については前暦年基準ラスパイレス型 デフレーターについては前暦年基準パーシェ型であり 参照年 ( デフレーター =100 となる年 ) は平成 12 年とした なお これまで公表していた固定基準年方式 ( 平成 7 暦年基準 ) による国内総支出系列は 参考系列として掲載している ( フロー編 参考表 1) 支出系列実質値の内訳に関する付表 ( フロー編 付表 8 12 13 14 および 16) については 引き続き固定基準年方式 ( 平成 7 暦年基準 ) による (2) 国内総支出系列 ( 四半期推計 ) の供給側推計における運賃額 卸売 小売マージン額推計方法の改定コモディティー フロー法における各 90 品目分類への運賃額 卸売 小売マージン額の配分については それぞれを当該暦年値の構成比で配分していたが 出荷額等の変動をより忠実に反映させるため 90 品目分類ごとの国内供給に当該暦年値の運賃率 卸売 小売マージン率を乗じた額の構成比で配分する推計方法に改定した ( 詳細については 国民経済計算調査会議第 1 回体系整備検討委員会 資料 9(http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/041129/shiryou9.pdf) を参照されたい ) これに伴い 国内総支出系列の名目四半期値 ( 国内家計最終消費支出 民間企 1

業設備 ) および実質値 ( 国内家計最終消費支出 民間住宅 民間企業設備 公的固定資本形成等 ) が平成 6 年 1-3 月期まで遡って改定されている なお 生産系列 ストック系列等の平成 13 年以前への遡及改定については 平成 17 年末に予定される平成 12 年基準改定時に対応する予定 このように 平成 6 年から 13 年までの期間については 系列により対応が異なるため フロー編 主要系列表 1 及び付表 16 の ( 国内 ) 総資本形成 総固定資本形成 及び 在庫品増加 は フロー編 付表 1 及び付表 15 の当該項目に一致しない また フロー編 付表 1 及び付表 2の 総資本形成に係る消費税 は ストック編 付表 1における各資産別の当該項目の合計値に一致しない (3) 家計最終消費支出の需要側補助系列の推計方法の改定 家計調査 を補完するかたちで実施されている 家計消費状況調査 のデータの蓄積が進んだため 家計最終消費支出の需要側補助系列推計に利用している 家計調査 の各品目のうち 置き換えが可能な品目について 家計消費状況調査 を用いて推計した ( 平成 14 年 1-3 月期以降 )( 詳細については 国民経済計算調査会議第 1 回体系整備検討委員会 資料 8(http://www.esri.cao.go.jp/jp /sna/041129/shiryou8.pdf) を参照されたい ) (4) 家計最終消費支出の需要側補助系列における農家世帯消費支出の推計方法の改定 農業経営動向統計月別収支 が平成 16 年 1 月以降 経営形態別経営統計四半期別収支 に改編されたことに伴い 農家世帯の消費支出に関して従来と同様なデータが入手できなくなったことから 家計調査 ( 農林漁家世帯を含む結果 ) の月別支出額をもとに農家消費支出額を推計した (QEについては平成 16 年 1-3 月期 1 次 QEより既に適用済 ) (5) 組合管掌健康保険における調整保険料の計上組合管掌健康保険における調整保険料 ( 注 ) について 他の保険制度との整合性を保つために社会保障負担として計上することとした ( 平成 14 年度確々報以降 ) ( 注 ) 健康保険組合連合会が実施する交付金交付事業の財源とする目的で 各健康保険組合が徴収し 健康保険組合連合会に対して拠出するもの : 原則として事業主と被保険者の折半負担 (6) 実質政府最終消費支出額推計における商品 非商品販売デフレーターの変更実質政府最終消費支出額推計における商品 非商品販売デフレーターとしては 従来 政府サービスの産出デフレーターを用いていたが 支出データとしての統 2

一を図るため 対応する家計最終消費支出デフレーターへ変更した ( 平成 6 年 1-3 月期以降 ) < 資本調達 ストック面の計数について > (7) 在庫 有形固定資産 家計の主要耐久消費財残高の改定平成 15 年 12 月公表の国民経済計算フロー編の計数に基づき 昭和 55 年に遡り 平成元年までの計数を再推計したことにより 平成 2 年以降のストック ( 残高 ) を改定した (8) 有形非生産資産の改定民間金融機関の土地資産額は 面積 単価 方式により推計しており 面積は以前から有価証券報告書より入手していたが 今回 個々の金融機関へのアンケート調査により有価証券報告書未掲載の計数が入手できたことにより 平成 2 年に遡って改定した 民間非金融法人企業の土地資産額は 課税地 ( 課税地と非課税地に分けて推計 ) の土地資産額から 個人所有として家計に区分される土地資産額及び民間金融機関の土地資産額を控除したものであり 民間金融機関土地資産額の改定により変動した 公的非金融法人企業の土地資産額は 以前からアンケートにより把握していたが 今回 回答内容を検証したところ 対象外の資産額が計上されていたため 平成 2 年に遡って改定した 地下資源資産額の推計方法は 収益還元法により算定した総資産額から 鉱業の純固定資産額 ( 昭和 45 年国富調査をベンチマークとするベンチマークイヤー法により算定 ) を控除したもので 今回 総資産額の推計に用いる 稼行年数 ( 鉱物の採掘可能年数 ) を金属鉱業( うち金 銀 銅 ) が実際に採掘を行っている鉱山の状況に一致させる見直しを行い 平成 2 年に遡って改定した (9) 土地の購入 ( 純 ) の改定民間非金融法人企業について 販売用不動産の強制評価減 及び 土地再評価法 による 土地の帳簿価格の推移を 今回 アンケート調査等により把握し 制度導入以降に遡って改定した 民間金融機関は 民間金融機関土地資産額から推計しており 民間金融機関土地資産額の改定により改定した 家計は 制度部門別計数 ( 非金融法人企業 金融機関 一般政府 家計 対家計民間非営利団体 ) のバランス項目であり 民間非金融法人企業 民間金融機関の資産額の改定により改定した 3

(10) 資金循環統計 の遡及改定等に伴う対応日本銀行は平成 16 年 9 月に 資金循環統計 を遡及改定した 金融勘定の計数を遡及改定された 資金循環統計 に対応させ 第一部フロー編は平成 2 暦年以降 第二部ストック編残高 調整勘定は平成元暦年以降の計数を改定した (11) 厚生年金基金の厚生年金代行部分積立金返上の記録方法平成 15 年から厚生年金基金の代行部分に対応する積立金を厚生保険特別会計に返上する取引が発生している これを厚生年金基金 ( 民間金融機関 ) から 厚生保険特別会計 ( 社会保障基金 ) への資本移転として計上した 金融機関部門から社会保障基金 ( 一般政府 ) への代行返上にかかる資本移転額は以下の通り 平成 15 暦年 428.5(10 億円 ) 平成 15 年度 3,496.5(10 億円 ) < その他 > (12) 政府関係諸機関の分類平成 15 年度中に設立された日本郵政公社 各独立行政法人等について 国民経済計算における分類を行った これらの機関を含めた政府関係諸機関の分類は別添のとおり 3. 輸入品に課される税 関税 について 以下のような修正を行った (1) 修正理由コモディティ フロー法による計算において 平成元年より表章される輸入品に課される消費税額の計算プロセスが 輸入額に輸入関税を加えた額に消費税率を乗じて消費税額を計算すべきところを 輸入関税額を加える前の額に消費税率を乗じて計算していた また 税率を平成 9 年 4 月の税率変更 (3% 5%) 後も3% として計算していた (2) 影響範囲消費税が導入された平成元年以降の計数が影響を受ける 直接の影響を受ける項目は 輸入品に課される税 関税 である 間接的には 家計最終消費支出 総固定資本形成 在庫品増加額の関係する計数 ( 国内総支出をはじめ 貯蓄率 貯蓄投資差額 民間企業設備投資額 非金融資産額等を含む ) 4

に影響が及ぶ 一方 消費税総額や輸出入額等については 税務統計や国際収支統計等に基づき別途推計しているので 影響を受けない (3) 修正範囲現在 平成 17 年末に公表予定の平成 12 年基準改定の推計作業を行っているため 平成 15 年度国民経済計算 においては 当面の措置として 影響が大きい生産系列 ( フロー編 主要系列表 3 付表 1 2 4 5 等 ) 及び分配系列 ( フロー編 主要系列表 2 制度部門別所得支出勘定等) に限り 平成 7 暦年以降を対象として修正を行った ( 注 1) その他の系列については 基準改定時に対応する予定である ( 注 2) ( 注 1) 支出系列の主な項目については 確報推計作業終了後の基礎統計の基準改定等も反映した修正値を平成 17 年 5 月 17 日に 平成 17 年 1~3 月期四半期別 GDP 速報 (1 次速報値 ) として公表した ( 注 2) 平成 6 暦年以前については 基準改定後の長期遡及改定作業の際に修正を行う予定 (4) 影響の程度 直接の影響を受ける 輸入品に課される税 関税 の修正額は以下の通り ( 単位 :10 億円 ) 平成 7 暦年 8 暦年 9 暦年 10 暦年 11 暦年 12 暦年 13 暦年 14 暦年 15 暦年 修正前 2859.7 3008.5 3165.0 2928.9 2940.9 3165.0 3242.9 3157.3 3278.5 修正後 2889.4 3036.7 3824.2 3710.9 3581.5 3871.7 3980.3 3892.3 4036.2 差額 29.7 28.2 659.2 782.0 640.6 706.7 737.3 735.0 757.7 ( 備考 )1. 修正前の計数は平成 17 年 1 月 14 日公表分 2. 差額は四捨五入の関係で最終桁が一致しない場合がある ( 注 ) 国内総支出への影響国内総支出については 平成 15 年度国民経済計算確報 では修正作業を行っていないが 確報推計作業終了後の基礎統計の基準改定等も反映して修正作業を行った 平成 17 年 1~3 月期四半期別 GDP 速報 (1 次速報値 ) でみると 名目国内総支出は 平成 7~8 暦年は 200 億円程度 平成 9 暦年以降は 3000 億円程度の上方修正となった 5