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Microsoft PowerPoint - 【配布資料】28予防接種従事者研修

ヒブ ( インフルエンザ菌 b 型 ) 対象者 : 生後 2ヶ月から5 歳未満までのお子さん標準的な接種開始期間は 生後 2ヶ月から7ヶ月未満です 生後 2ヶ月を過ぎたら 早目に接種しましょう 接種方法 : 接種開始時の年齢により接種方法が異なります 接種開始が生後 2ヶ月から7ヶ月未満の場合 (

H30_業務の概要18.予防接種

平成13年度税制改正(租税特別措置)要望事項(新設・拡充・延長)

第1 入間市の概要

ロタウイルスワクチンは初回接種を1 価で始めた場合は 1 価の2 回接種 5 価で始めた場合は 5 価の3 回接種 となります 母子感染予防の場合のスケジュール案を示す 母子感染予防以外の目的で受ける場合は 4 週間の間隔をあけて2 回接種し 1 回目 の接種から20~24 週あけて3 回目を接種生

9 予防接種

北海道における日本脳炎に係る定期の予防接種を実施することについての検討(概要)

00【議連提出資料】B型肝炎ワクチンの定期接種化について

小児用肺炎球菌ワクチン 対象者 : 生後 2カ月 ~5 歳未満の方接種費用 : 無料ただし 接種開始が2 歳以上の場合は自己負担あり (1100 円 ) 接種回数 : 接種開始年齢によって異なります 接種開始月 年齢接種回数 接種間隔接種費用 生後 2 月から 7 月未満 生後 7 月から 12 月

2. 定期接種ンの 接種方法等について ( 表 2) ンの 種類 1 歳未満 生 BCG MR 麻疹風疹 接種回数接種方法接種回数 1 回上腕外側のほぼ中央部に菅針を用いて2か所に圧刺 ( 経皮接種 ) 1 期は1 歳以上 2 歳未満 2 期は5 歳以上 7 歳未満で小学校入学前の 1 年間 ( 年

不活化ポリオワクチンの導入に関する方針について(案)

感染症対策・予防接種行政の 最近の動向について

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

議案第49号-医療福祉費支給に関する条例の一部改正【確定】

<B 型肝炎 (HBV)> ~ 平成 28 年 10 月 1 日から定期の予防接種になりました ~ このワクチンは B 型肝炎ウイルス (HBV) の感染を予防するためのワクチンです 乳幼児感染すると一過性感染あるいは持続性感染 ( キャリア ) を起こします そのうち約 10~15 パーセントは

日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール 014 年 10 月 1 日版日本小児科学会 乳児期幼児期学童期 / 思春期 ワクチン 種類 直後 6 週 以上 インフルエンザ菌 b 型 ( ヒブ )

通知(写入)

き県が負担する負担金の額 ( 当該負担金の額が他の法令の規定により軽減される場合にあつては, その軽減されることとなる額を控除した額 以下 県負担額 という ) から当該事業に要する費用の額 ( 加算額がある場合にあつては, 加算額を控除して得た額 ) に100 分の25 以内で規則で定める割合を乗

「肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業について」の一部改正について(厚生労働省健康局長:H )

( 救済給付の要件 ) 第 3 条この要綱による救済給付の要件とする県単独補助事業は 次の各号に掲げる要綱に基づく事業とする 一山梨県子宮頸がん予防ワクチン接種促進事業費補助金交付要綱 ( 平成 22 年 6 月 16 日から平成 23 年 3 月 31 日まで ) 二平成 23 年度山梨県子宮頸が

【資料1】結核対策について

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あっせん文(国民健康保険における限度額適用・標準負担額減額認定証 の申請に係る被保険者の負担軽減)

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アレルギー疾患対策基本法 ( 平成二十六年六月二十七日法律第九十八号 ) 最終改正 : 平成二六年六月一三日法律第六七号 第一章総則 ( 第一条 第十条 ) 第二章アレルギー疾患対策基本指針等 ( 第十一条 第十三条 ) 第三章基本的施策第一節アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減 ( 第十四条

に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者とする 3 病院等に入院等したことにより 本市の区域内に住所を変更したと認められる第 1 項各号に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者としない 4 第 1 項及び第 2 項の規定にかかわらず 次の各号のいずれかに該当する者は

老発第    第 号

48

(頭紙)公布通知

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

事務連絡平成 28 年 2 月 5 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 御中 厚生労働省健康局健康課 厚生科学審議会予防接種 ワクチン分科会基本方針部会の審議について 本日開催された厚生科学審議会予防接種 ワクチン分科会基本方針部会における審議の結果 B 型肝炎ワクチンの定期接種化について 以下の

2015年1月改定対応(難病・小児慢性対応)

●子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案

日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュールの主な変更点 2014 年 1 月 12 日 1)13 価結合型肺炎球菌ワクチンの追加接種についての記載を訂正 追加しました 2)B 型肝炎母子感染予防のためのワクチン接種時期が 生後 か月 から 生直後 1 6 か月 に変更と なりました (

平成21年度地域医療再生臨時特例交付金交付要綱

Microsoft Word - 意見募集の結果

Microsoft Word - 介護保険最新情報vol.556表紙

平成 24 年 7 月改定版 すべての予防接種につきましては 次のページに記載してあります 平成 24 年度予防接種日程表 ( 国の通知により 内容が変わる場合があります 毎月の 広報みなみちた でご確認ください 新 麻しん風しん混合 3 期 4 期 ( 個別 ) 対象 :3 期 ( 中学 1 年生

( 支給対象者等 ) 第 3 条医療費の支給の対象となる者 ( 以下 支給対象者 という ) は 次の各号に該当する母子家庭の母 父子家庭の父及びこれらの者に扶養されている児童並びに養育者に扶養されている父母のない児童とする (1) 本市に住所 ( 配偶者からの暴力を受けること等により本市への住所の

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をしていないもの と読み替えた場合に同号イに該当する所得割の納税義務者又は同項第 12 号中 妻と死別し 若しくは妻と離婚した後婚姻をしていない者又は妻の生死の明らかでない者で政令で定めるもの とあるのを 婚姻によらないで父となった男子であって 現に婚姻をしていないもの と読み替えた場合に同号に該当

事務連絡 平成 29 年 4 月 3 日 各都道府県財政担当課各都道府県市区町村担当課各指定都市財政担当課 御中 総務省自治財政局公営企業課 平成 29 年度における東日本大震災に係る地方公営企業施設の災害復旧事業等に対する地方財政措置等について 東日本大震災に係る災害復旧事業等については 平成 2

災害弔慰金の支給等に関する法律施行令(昭和四十八年十二月二十六日政令第三百七十四号)内閣は 災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付けに関する法律(昭和四十八年法律第八十二号)第三条第一項 第五条 第八条第一項から第三項まで 第九条第二項 第十条第二項 第十一条第一項 第十二条及び第十三条の規定に基づ

                       

- 2 - めて指定したときは その指定に係る者の受ける利益を限度としめて指定したときは その指定に係る者の受ける利益を限度として農林水産大臣が定める額(国が納める義務がある消費税及び地て農林水産大臣が定める額(国が納める義務がある消費税及び地方消費税に相当する額を除く )を加える )とする 方消費

Microsoft Word - 【施行】180406無低介護医療院事業の税制通知

- 2 - り 又は知り得る状態であったと認められる場合には この限りでない 2~7 略 (保険料を控除した事実に係る判断)第一条の二前条第一項に規定する機関は 厚生年金保険制度及び国民年金制度により生活の安定が図られる国民の立場に立って同項に規定する事実がある者が不利益を被ることがないようにする観

乳幼児健康診査について

生ワクチン 不活化ワクチン ジフテリア 百日咳 破傷風 不活化ポリオ混合ワクチン の接種から20~24 週あけて3 回目を接種 別の種類のワクチンを接種する場合は 中 27 日 ( いわゆる4 週間 ) 以上あけて受けます 別の種類のワクチンを接種する場合は 中 6 日 ( いわゆる1 週間 ) 以

指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準 ( 平成 12 年厚生省告示第 20 号 ) 介護保険法第 46 条第 2 項及び第 58 条第 2 項の規定に基づき 指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準を次のように定め 平成 12 年 4 月 1 日から適用する 一指定居宅介護支

改正労働基準法

(Microsoft Word -

日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール

法第二十六条において準用する場合及び法第五十三条第一項の規定に基づく政令によって適用される場合を含む ) 及び法第四十六条第二項の規定により入院の措置を行うとき 又は行ったときは 別記第五号様式により通知しなければならない ( 平一六規則二三 平二四規則五 一部改正 ) ( 入院の延長勧告書 ) 第

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01 表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課

の病床数及び新たに併設する介護保険施設の入所定員 ( 病院から転換した病床 ( 以下 転換病床 という ) を活用するものに限る ) の合計が転換前の病院の病床数以下である場合には 実態として 転換後の施設 ( 病院と介護保険施設を併せた全体をいう 以下同じ ) 全体の医療提供の内容は 転換前の病院

03 改正後全文

役員退職手当支給の基準の変更について

●アレルギー疾患対策基本法案

の病床数及び新たに併設する介護保険施設の入所定員 ( 病院から転換した病床 ( 以下 転換病床 という ) を活用するものに限る ) の合計が転換前の病院の病床数以下である場合には 実態として 転換後の施設 ( 病院と介護保険施設を併せた全体をいう 以下同じ ) 全体の医療提供の内容は 転換前の病院

瑞穂町福祉会館条例施行規則の一部を改正する規則を公布する

資料2-1(国保条例)

会計 10 一般会計所管課健康推進課款 4 衛生費事業名インフルエンザ予防接種費項 1 保健衛生費目 2 予防費補助単独の別単独 前年度 要求段階 財政課長内示 総務部長 市長査定 最終調整 予算計上 増減 1 当初要求 2 追加要求等 3 4( 増減額 ) 5( 増減額 ) 6=


厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付の支払の遅延に係る加算金の支給に関する法律

Microsoft Word - p docx

地域支援事業交付金の算定方法について

足利市妊産婦医療費助成条例 昭和 48 年 3 月 23 日条例第 2 号改正昭和 49 年 6 月 11 日条例第 38 号昭和 59 年 12 月 20 日条例第 32 号昭和 62 年 3 月 23 日条例第 7 号平成 6 年 12 月 21 日条例第 35 号平成 10 年 3 月 24

PowerPoint プレゼンテーション

( 市町村の条例で定めるところにより当該市町村民税を免除された者を含む ) をいう (6) 所得を有しない者その属する世帯の世帯主及びすべての世帯員につき 医療保険各法の給付が行われた月の属する年度分の地方税法の規定による市町村民税に係る同法第 313 条第 1 項に規定する総所得金額及び山林所得金

老人医療給付費等の国庫負担(補助)について

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資料1 短時間労働者への私学共済の適用拡大について

Taro 社福軽減(新旧)

3 電子情報処理組織の使用による請求又は光ディスク等を用いた請求により療養の給付費等の請求を行うこと ( 以下 レセプト電子請求 という ) が義務付けられた保険医療機関 ( 正当な理由を有する400 床未満の病院及び診療所を除く なお 400 床未満の病院にあっては 平成 27 年度末までに限る

公的年金からの特別徴収制度の見直しについて ( 平成 28 年 10 月以降適用 ) 公的年金からの特別徴収制度の見直しが行われ 平成 28 年 10 月以降に実施 される特別徴収より 下記のとおり制度が改正されました 1 特別徴収税額の算定方法の見直し 年間の公的年金からの特別徴収税額の平準化を図

社会福祉法人による生計困難者に対する利用者負担の減免

- 2 - 収納した歳入を その内容を示す計算書(当該計算書に記載すべき事項を記録した電磁的記録(電子的方式 磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて 電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう 以下同じ )を含む )を添えて 会計管理者又は指定金融機

整備省令(改正文)

Microsoft Word - 【全体版】H30春 提言④

2)HBV の予防 (1)HBV ワクチンプログラム HBV のワクチンの接種歴がなく抗体価が低い職員は アレルギー等の接種するうえでの問題がない場合は HB ワクチンを接種することが推奨される HB ワクチンは 1 クールで 3 回 ( 初回 1 か月後 6 か月後 ) 接種する必要があり 病院の

④登録要領(医療分野)

( 別紙 ) 保育士修学資金貸付制度実施要綱 第 1 目的この制度は 指定保育士養成施設に在学し 保育士資格の取得を目指す学生に対し修学資金を貸し付け もってこれらの者の修学を容易にすることにより 質の高い保育士の養成確保に資することを目的とする 第 2 貸付事業の実施主体保育士修学資金 ( 以下

< 現行 > 対象者医療区分 Ⅰ(Ⅱ Ⅲ 以外の者 ) 1 * 医療の必要性の低い者医療区分 Ⅱ Ⅲ 1 2 * 医療の必要性の高い者 ( 指定難病患者を除く ) 3 指定難病患者 2 生活療養標準負担額のうちにかかる部分 1 日につき32 1 日につき 1 日につき < 見直し後 > 対象者医療区

租税特別措置法 ( 昭和三十二年法律第二十六号 ) 第十条の二 第四十二条の五 第六十八条の十 租税特別措置法 ( 昭和三十二年法律第二十六号 ) ( 高度省エネルギー増進設備等を取得した場合の特別償却又は所得税額の特別控除 ) 第十条の二青色申告書を提出する個人が 平成三十年四月一日 ( 第二号及

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法律 出典 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年 8 月 10 日法律第 145 号 ) 政令 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行令 ( 昭和 36 年 1 月 26 日政令第 11 号 ) 省令 医薬品 医療機器等の品質


当該イ又はロに定める者 に改め 同号に次のように加える イ製造業者等であつて その主たる事務所並びに事業所 工場及び店舗が一の都道府県の区域内のみにあるもの(ロに規定する指定都市内製造業者等を除く 以下この条において 都道府県内製造業者等 という )当該都道府県の知事ロ製造業者等であつて その主たる

平成 29 年 11 月 1 日 ( 水 ) 第 3 回立川市国民健康保険運営協議会 資料 1 国民健康保険の保険料

第 3 条海陽町は 海陽町の区域内に居住地を有する重度心身障害者等の疾病又は負傷について医療保険各法又は高齢者の医療の確保に関する法律の規定による医療に関する給付 ( 前条第 1 項第 3 号に該当する者 ( 以下 ひとり親家庭の父母等 という ) のうち母子家庭の母又は父子家庭の父にに係るものにあ

に 正当な理由がない限り無償で交付しなければならないものであるとともに 交付が義務付けられている領収証は 指定訪問看護の費用額算定表における訪問看護基本療養費 訪問看護管理療養費 訪問看護情報提供療養費及び訪問看護ターミナルケア療養費の別に金額の内訳の分かるものとし 別紙様式 4を標準とするものであ

別添 保発 0204 第 2 号 平成 28 年 2 月 4 日 都道府県知事殿 厚生労働省保険局長 公印省略 健康保険法施行規則等の一部を改正する省令等の公布について ( 通知 ) 持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律 ( 平成 27 年法律第 31 号 以下

Transcription:

資料 8 予防接種に係る費用負担の現状について 平成 22 年 7 月 7 日厚生労働省健康局結核感染症課

予防接種法の現行体系について 一類疾病 ジフテリア 百日せき 急性灰白髄炎 麻しん 風しん 日本脳炎 破傷風 結核 その他政令で定める疾病 ( 痘そう ) 二類疾病 インフルエンザ 定期接種 目的 疾病の発生及びまん延を予防 対象疾病 ジフテリア 百日せき 急性灰白髄炎 麻しん 風しん 日本脳炎 破傷風 結核 努力規定 あり 救済給付 死亡一時金約 4,300 万円等 救済給付に係る費用負担 国 1/2 都道府県 1/4 市町村 1/4 実施主体 市町村 接種費用 市町村が支弁 実費徴収 可能 ( 経済的困窮者を除く ) 目的 個人の発病又はその重症化を防止し 併せてこれによりそのまん延の予防に資する 対象疾病 インフルエンザ 努力規定 なし 救済給付 例 : 遺族一時金約 700 万円遺族年金約 240 万円 ( 最長 10 年 ) 救済給付に係る費用負担 国 1/2 都道府県 1/4 市町村 1/4 実施主体 市町村 接種費用 市町村が支弁 実費徴収 可能( 経済的困窮者を除く ) 臨時接種 目的 まん延の予防上緊急の必要があると認めるとき 対象 一類疾病又は二類疾病のうち厚生労働大臣が定めるもの 努力規定 あり 救済給付 死亡一時金約 4,300 万円 救済給付に係る費用負担 国 1/2 都道府県 1/4 市町村 1/4 実施主体 都道府県又は都道府県が指示した場合は市町村 接種費用 都道府県が実施した場合 : 国 都道府県で2 分の1ずつ負担市町村が実施した場合 : 国 都道府県 市町村で3 分の1ずつ負担

予防接種の費用負担について 予防接種法 ( 抄 ) 第 21 条この法律の定めるところにより予防接種を行うために要する費用は 市町村 ( 第六条第一項の規定による予防接種については 都道府県又は市町村 ) の支弁とする 2 ( 略 ) 第 22 条都道府県は 政令の定めるところにより 前条第一項の規定により市町村の支弁する額 ( 第六条第一項の規定による予防接種に係るものに限る ) の三分の二を負担する 2 ( 略 ) 第 23 条国庫は 政令の定めるところにより 第二十一条第一項の規定により都道府県の支弁する額及び前条第一項の規定により都道府県の負担する額の二分の一を負担する 2 ( 略 ) 第 24 条第三条第一項の規定による予防接種を行つた者は 予防接種を受けた者又はその保護者から 政令の定めるところにより 実費を徴収することができる ただし これらの者が 経済的理由により その費用を負担することができないと認めるときはこの限りでない

予防接種の費用負担について ( 政令 1) 予防接種法施行令 ( 抄 ) ( 都道府県の負担 ) 第三十一条法第二十二条第一項の規定による都道府県の負担は 各年度において 法第二十一条第一項の規定により市町村が支弁する費用について厚生労働大臣が定める基準によつて算定した医師の報酬 薬品 材料その他に要する経費の額 ( その額が当該年度において現に要した当該費用の額 ( その費用のための寄附金があるときは その寄附金の額を控除するものとする ) を超えるときは 当該費用の額とする ) から当該年度において現に要した当該費用に係る法第二十四条の規定による徴収金の額 ( その額が厚生労働大臣が定める基準によつて算定した額に満たないときは 当該基準によつて算定した額とする ) を控除した額について行う 2 ( 略 ) 3 厚生労働大臣は 前二項に規定する基準を定めるに当たつては あらかじめ 総務大臣及び財務大臣と協議しなければならない

予防接種の費用負担について ( 政令 2) 予防接種法施行令 ( 抄 ) ( 国庫の負担 ) 第三十二条法第二十三条第一項の規定による国庫の負担は 各年度において 次に掲げる額について行う 一法第二十一条第一項の規定により都道府県が支弁する費用については 厚生労働大臣が定める基準によつて算定した医師の報酬 薬品 材料その他に要する経費の額 ( その額が当該年度において現に要した当該費用の額 ( その費用のための寄附金があるときは その寄附金の額を控除するものとする ) を超えるときは 当該費用の額とする ) から当該年度において現に要した当該費用に係る法第二十四条の規定による徴収金の額 ( その額が厚生労働大臣が定める基準によつて算定した額に満たないときは 当該基準によつて算定した額とする ) を控除した額二法第二十二条第一項の規定により都道府県が負担する費用については 当該年度において現に要した当該費用の額 2 前条第三項の規定は 前項の場合に これを準用する ( 実費 ) 第三十三条法第二十四条の実費とは 薬品費 材料費及び予防接種を行うため臨時に雇われた者に支払う経費をいう

国 都道府県 および市町村の費用負担割合について 現行の予防接種法 実施主体 実費徴収 負担割合 定期接種 ( 自治事務 ) 市町村 可 ( ) 減免部分 実費徴収 ( ) 地方 ( 交付税で手当て ) ( ) 一類定期接種については 実費徴収をしていない市町村も多い 臨時接種 ( 法定受託事務 ) 都道府県又は都道府県に指示を受けた市町村 不可 国 国 又は 都道府県 都道府県 市町村 今般の新型インフルエンザワクチン接種事業 低所得者減免分 国 1/2 都道府県市町村 1/4 1/4 低所得者を除き 実費徴収

各国の予防接種に係る費用負担について 未定稿 日本米国ドイツ 予防接種法に基づく定期の予防接種の費用は 市町村の支弁であるが 実費を徴収されることがある ( ただし 低所得者を除く 低所得者の実費減免部分は 国からの交付金で手当て ) 予防接種法に基づく臨時の予防接種は全額公費による負担 予防接種法に基づかない任意の予防接種については 全額自己負担 予防接種にかかる費用については 民間の医療保険は多くの場合償還対象としている 上記の対象でない場合 CDC の行う Vaccine for Children (VFC) プログラムに参加している州では 一定の範囲の子供 (Medicaid 対象 無保険 加入している保険がワクチンをカバーしていない 先住民 ) については ACIP が推奨する小児の定期接種用ワクチンを無料で入手できる VFC は米国の小児の 41% をカバー ( 購入量は全体の 55-60%) 予算は約 1,000 億円相当 (2003) なお VFC に参加する登録医療機関は VFC のワクチン接種に際し接種の手技料を徴収できるが 各州で上限額 ($15 程度 ) が定められている ( 参照 ) http://www.cdc.gov/vaccines/spec-grps/pret eens-adol/help-pay.htm http://www.cdc.gov/vaccines/programs/vfc/ default.htm ワクチン産業ビジョン ( 平成 19 年 3 月 厚生労働省 ) 参考資料編 http://www.cdc.gov/vaccines/programs/vfc/ projects/faqs-doc.htm#admfees http://www.cdc.gov/vaccines/programs/vfc/f ee-fedreg.htm 9 割のワクチンが民間で購入され - その 9 割ではワクチンの費用は公的医療保険 (statutory insurance policies) により支払われ - 民間で購入される残りの 1 割のワクチンの費用は補足的な民間医療保険 (supplementary private insurance policies) で支払われる 無保険者 ( 経済的困窮者 失業者等 ) は社会保障制度により ワクチンの費用が支払われる なお 2007 年の制度改正後 STIKO の勧奨ワクチンは原則 各州で償還対象とすることとされている 接種の手技料については 疾病金庫と各州の保険医協会との交渉で決められる ( およそ 5.52~8.98 ユーロ ) ( 参照 ) http://venice.cineca.org/documents/germany_i p.pdf Freed GS. Vaccine 25 (2007) 6148-6157 7

各国の予防接種に係る費用負担について 未定稿 フランスカナダ英国 小児の予防接種の 85% が民間医 (GP 小児科医 ) により 15% が公的な母子保健クリニック (MCH) で行われているが - 公的なクリニックでは接種義務のあるワクチンについては無料 また 勧奨されているワクチンのうちいくつかも無料 - 民間医では ワクチン代の 65% は疾病金庫より償還され 残りを自己負担又は民間による補足疾病保険により支払う ( 補足疾病保険は人口の 80~85% をカバー ) 各州がどのワクチン接種を無料とするかどうか決める ハイリスク者に限ってワクチン接種が無料のことがある 定期接種にかかる費用は すべて政府が負担 なお 社会保障制度により 13 歳以下の小児への MMR 予防接種と高齢者及び特定の慢性疾患患者へのインフルエンザ予防接種は無料 ( 参照 ) http://venice.cineca.org/documents/franc e_ip.pdf ( 参照 ) http://www.phac-aspc.gc.ca/im/vs-sv/vs-f aq17-eng.php ( 参照 ) 平成 20 年度厚生労働科学研究費補助金報告書 ワクチン開発における臨床評価ガイドライン等の作成に関する研究 8

各国のインフルエンザワクチン費用負担の状況 平成 21 年 10 月 28 日現在 アメリカ 通常のインフルエンザの予防接種に係る自己負担 民間医療保険 : 保険内容による 公的医療保険 ( 高齢者のメディケア及び低所得者のメディケイド ) : 原則として無料 新型インフルエンザの予防接種に係る自己負担 ワクチン代 : 無料接種費用 : 民間医療保険 : 保険内容による 公的医療保険 ( 高齢者のメディケア及び低所得者のメディケイド ): 無料とする予定 (*) 保健当局が実施する場合は無料の予定 イギリス 65 歳以上の者及び基礎疾患を有する者等は 無料 優先して接種すべき対象者 ( 医療 福祉従事者 一定の基礎疾患を有する者 妊婦等 ) は 無料 フランス 65 歳以上の者はワクチン代は無料 接種費用の 3~4 割は自己負担 ( 疾病金庫が負担 ) 一定の長期慢性疾患を有する者等は無料 ( 疾病金庫が負担 ) ワクチン代 : 無料接種費用 : 無料 財源 : ワクチン代 ; 国と疾病金庫で負担 ( 保健省発表 ) 接種費用 ; 国と疾病金庫で負担 接種する医師の人件費の財源は不明 ドイツ 日本 60 歳以上の者 呼吸器等に慢性疾患等を有する者 医療関係者等は 無料 ( 疾病金庫が負担 ) 65 歳以上の者 実施主体は市町村 接種費用は市町村が支弁 実費徴収は可能 ( 経済的困窮者を除く ) 無料 財源 : 基本的には疾病金庫が負担 接種対象者が被保険者の 5 割を超えた場合は 超えた費用を州が負担 ( 調整中 ) ワクチン接種費用 ( ワクチン代を含む ) は自己負担 ( 経済的困窮者には市町村が助成 ) 財源 : 国 1/2 都道府県 1/4 市町村 1/4 1 回目接種時 3,600 円 2 回目接種時 2,550 円ただし 1 回目と異なる医療機関の場合は 3,600 円 情報源 : 各大使館アタッシェより聞き取り調査

予防接種に係る公費助成調査について

調査の概要 目的定期及び任意に行われている予防接種に係る公費負担による助成状況等について 各市区町村における実態を把握すること 調査対象都道府県を通じて 全ての市区町村 調査時期平成 22 年 3 月に実施し その時点で判明しているものについて集計 HPV については 6 月に再度 聞き取り調査を追加で実施 調査事項 1 一類定期接種及び二類定期接種の公費助成の実施状況 2 法定接種以外の疾病 ワクチンの公費助成の状況調査対象の疾病 ワクチン : インフルエンザ菌 b 型 (Hib) ワクチン 小児用肺炎球菌ワクチン (7 価 ) 成人用肺炎球菌 (23 価 ) 水痘ワクチン おたふくかぜ ( 流行性耳下腺炎 ) ワクチン B 型肝炎ワクチン HPV ワクチン 回収結果 1,744 市区町村 ( 回収率 99.4%) その他平成 22 年度については 実施予定の市区町村数 それ以前については 実施した市区町村数を集計

一類定期接種について 一類定期接種 対象疾病 : ジフテリア 百日せき 急性灰白髄炎 麻しん 風しん 日本脳炎 破傷風 結核対象者 接種時期 : 政令で規定 ( 例えば 百日せきは 生後 3 月から 90 月に至るまで ) 1,737 市区町村 (99.6%) において 全額公費負担 7 市区町村において 一部自己負担あり ( 自己負担を求めている事例 ) 1 回接種当たり 300~1,000 円徴収している場合 対象疾病のうち 一部についてのみ自己負担を求めている場合 個別接種で実施した場合のみ 一部自己負担を求めている場合 助成に上限額を設定し その額を超える場合には自己負担を求めている場合

二類定期接種について 二類定期接種 対象疾病 : 季節性インフルエンザワクチン対象者 : 1 65 歳以上の者 2 60 歳から 65 歳未満の慢性高度心 肺 腎機能 免疫機能等不全者 68 市区町村で 全額公費負担 1,667 市区町村で 一部公費負担 二類定期接種の公費助成状況 ( 金額別 ) 全額公費負担 4,000 円 ~5,000 円未満 31 (1.8%) 68 (3.9%) 3,000 円 ~4,000 円未満 488 (28.0%) 2,000 円 ~3,000 円未満 1,000 円 ~2,000 円未満 533 (30.6%) 583 (33.4%) 1,000 円未満 ( その他 ) 32 (1.8%) 9 (0.5%) 0 100 200 300 400 500 600 700 248 市区町村においては 定期接種の対象者以外にも公費助成を実施

法定接種以外の疾病 ワクチンの 公費助成の状況

ヘモフィルスインフルエンザ菌 b 型 (Hib) ワクチン 開始年度 Hib ワクチンの公費助成状況 ( 開始年度別 ) 平成 20 年度 4 204 市区町村 (11.7%) 平成 21 年度 57 平成 22 年度 143 0 20 40 60 80 100 120 140 160 助成金額 5,000 円以上 4,000 円 ~5,000 円未満 3,000 円 ~4,000 円未満 2,000 円 ~3,000 円未満 1,000 円 ~2,000 円未満 Hib ワクチンの公費助成状況 (1 回当たりの金額別 ) 39 (19.1%) 33 (16.2%) 32 (15.7%) 10 (4.9%) 市区町村数 90 (44.1%) 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 1 回当たり接種費用 :7,350~8,537 円注 1: 全額公費助成と報告のあった自治体からの聞き取り注 2: 初回接種と追加接種のある場合は 初回接種の費用 市区町村数

小児用肺炎球菌ワクチン 開始年度 平成 21 年度 1 小児用肺炎球菌ワクチンの助成状況 ( 開始年度別 ) 11 市区町村 (0.6%) 平成 22 年度 10 0 2 4 6 8 10 12 小児用肺炎球菌ワクチンの公費助成状況 (1 回当たりの金額別 ) 市区町村数 5,000 円以上 4 (36.4%) 4,000 円 ~5,000 円未満 3 (27.3%) 3,000 円 ~4,000 円未満 2 (18.2%) 2,000 円 ~3,000 円未満 1,000 円 ~2,000 円未満 1 (9.1%) 1 (9.1%) 0 1 2 3 4 5 1 回当たり接種費用 :10,000~10,952 円注 1: 全額公費助成と報告のあった自治体からの聞き取り注 2: 初回接種と追加接種のある場合は 初回接種の費用

成人用肺炎球菌ワクチン 開始年度 成人用肺炎球菌ワクチンの助成状況 ( 年度別 ) 平成 14 年度平成 16 年度平成 18 年度平成 20 年度平成 22 年度 1 2 6 10 15 20 25 327 市区町村 (18.8%) 113 135 助成金額 0 20 40 60 80 100 120 140 160 成人用肺炎球菌ワクチンの公費助成状況 (1 回当たりの金額別 ) 市区町村数 5,000 円以上 38 (11.6%) 4,000 円 ~5,000 円未満 71 (21.7%) 3,000 円 ~4,000 円未満 167 (51.1%) 2,000 円 ~3,000 円未満 37 (11.3%) 1,000 円 ~2,000 円未満 14 (4.3%) 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 1 回当たり接種費用 :8,000~8,400 円注 1: 全額公費助成と報告のあった自治体からの聞き取り 市区町村数

ヒトパピローマウイルス (HPV) ワクチン HPV ワクチンについては 平成 21 年度以前の実績は無いことから年度別のグラフは作成していない 助成金額 HPV ワクチンの公費助成状況 (1 回当たりの金額別 ) 12,000 円以上 78 (67.8%) 10,000 円 ~12,000 円未満 5 (4.3%) 8,000 円 ~10,000 円未満 4 (3.5%) 6,000 円 ~8,000 円未満 15 (13.0%) 4,000 円 ~6,000 円未満 未定 4 (4.3%) 8 (7.0%) 114 市区町村 (6.5%) 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 1 回当たり接種費用 :13,000~17,500 円注 1: 全額公費助成と報告のあった自治体からの聞き取り注 2: 初回接種と追加接種のある場合は 初回接種の費用 市区町村数

水痘ワクチン 開始年度 水痘ワクチンの公費助成状況 ( 開始年度別 ) 平成 12 年度以前平成 16 年度平成 18 年度平成 20 年度平成 22 年度 1 1 1 2 3 4 7 14 59 市区町村 (3.3%) 26 0 5 10 15 20 25 30 助成金額 水痘ワクチンの公費助成状況 (1 回当たりの金額別 ) 市区町村数 5,000 円以上 18 (30.5%) 4,000 円 ~5,000 円未満 15 (25.4%) 3,000 円 ~4,000 円未満 16 (27.1%) 2,000 円 ~3,000 円未満 6 (10.2%) 1,000 円 ~2,000 円未満 4 (6.8%) 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 1 回当たり接種費用 :7,700~8,537 円注 1: 全額公費助成と報告のあった自治体からの聞き取り 市区町村数

おたふくかぜ ( 流行性耳下腺炎 ) ワクチン 開始年度 おたふくかぜワクチンの公費助成状況 ( 年度別 ) 平成 12 年度以前平成 16 年度平成 18 年度平成 20 年度平成 22 年度 1 1 2 2 3 4 7 15 61 市区町村 (3.5%) 26 0 5 10 15 20 25 30 助成金額 おたふくかぜワクチンの公費助成状況 ( 金額別 ) 市区町村数 5,000 円以上 15 (24.6%) 4,000 円 ~5,000 円未満 9 (14.8%) 3,000 円 ~4,000 円未満 20 (32.8%) 2,000 円 ~3,000 円未満 10 (16.4%) 1,000 円 ~2,000 円未満 7 (11.5%) 0 5 10 15 20 25 1 回当たり接種費用 :6,000~6,762 円注 1: 全額公費助成と報告のあった自治体からの聞き取り 市区町村数