医師主導治験取扱要覧

Similar documents
Microsoft Word - 奈良県GQP-GVPガイドライン doc

医師主導治験取扱要覧

標準業務手順 目次

別添 治験副作用等症例の定期報告に関する質疑応答集 (Q&A) について < 半年ごとの定期報告の受け付け> Q1 平成 26 年 6 月 30 日までの間は 治験依頼者 ( 自ら治験を実施する者を除く ) が提出する副作用等症例の定期報告は なお従前の例によることができる とあるが 平成 26 年

<4D F736F F D208EA18CB182C98AD682B782E995578F808BC696B18EE88F878F E38E748EE593B1816A E7B8D732E646F637

医薬品たるコンビネーション製品の不具合報告等に関する Q&A [ 用いた略語 ] 法 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年法律第 145 号 ) 施行規則 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則 ( 昭和 36 年

治 験 実 施 標 準 業 務 手 順 書

北里大学病院モニタリング 監査 調査の受け入れ標準業務手順 ( 製造販売後臨床試験 ) 第 1 条 ( 目的 ) 本手順書は 北里大学病院において製造販売後臨床試験 ( 以下 試験とする ) 依頼者 ( 試験依頼者が業務を委託した者を含む 以下同じ ) が実施する直接閲覧を伴うモニタリング ( 以下

untitled

( 委員会の業務 ) 第 4 条委員会は その責務の遂行のために以下の最新資料を病院長から入手する なお あらかじめ 自ら治験を実施する者 委員会及び病院長の合意が得られている場合においては GCP 省令第 26 条の6 第 2 項に関する通知に限り 自ら治験を実施する者から入手することができる ま

12_モニタリングの実施に関する手順書 

静岡県立静岡がんセンター臨床研究事務局の業務手順書

実施医療機関治験審査委員会標準的業務手順書

目次 第 1 章治験審査委員会... 3 ( 目的と適用範囲 )... 3 ( 治験審査委員会の責務 )... 3 ( 治験審査委員会の設置及び構成 )... 3 ( 治験審査委員会の業務 )... 4 ( 治験審査委員会の運営 )... 6 第 2 章治験審査委員会事務局... 8 ( 治験審査委

神戸市立医療センター西市民病院治験審査委員会業務手順書 第 1 章治験審査委員会 ( 目的と適用範囲 ) 第 1 条本手順書は 医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令 ( 平成 9 年 3 月 27 日 厚生省令第 28 号 )( 以下 GCP 省令 という ) 医療機器の臨床試験の実施の基準に関

本日の内容 1. 未承認対照薬等の取り扱い別添の 4.(3) ウ.( ア ) 2. 対象疾患の悪化等を評価項目にする試験別添の 7.(3) イ.( ア ) 3. 承認取得者以外の治験国内管理人が治験 依頼者となる場合別添の7.(3) オ. 4. 医師主導治験との情報共有別添の7.(3) カ. 5.

<4D F736F F D208EA18CB182C98AD682B782E995578F808BC696B18EE88F878F E7B8D732E646F6378>

薬事法における病院及び医師に対する主な規制について 特定生物由来製品に係る説明 ( 法第 68 条の 7 平成 14 年改正 ) 特定生物由来製品の特性を踏まえ 製剤のリスクとベネフィットについて患者に説明を行い 理解を得るように努めることを これを取り扱う医師等の医療関係者に義務づけたもの ( 特

実施医療機関治験審査委員会標準的業務手順書

<4D F736F F D EA18CB182C98C5782E98EE88F878F915F8EC08E7B88E397C38B408AD F392E30816A2E646F63>

法律 出典 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年 8 月 10 日法律第 145 号 ) 政令 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行令 ( 昭和 36 年 1 月 26 日政令第 11 号 ) 省令 医薬品 医療機器等の品質

<4D F736F F D E34208EA18CB18EE891B182AB977697CC C8E8DB782B591D682A688CB978A>

大阪府立成人病センター治験標準業務手順書(平成23年12月21日改正案)

<4D F736F F F696E74202D EA98CC8935F8C9F B8DEC977095F18D902E B8CDD8AB B83685D>

実施医療機関における治験に係る標準的業務手順書

< F2D819B955C8EA692CA926D DC58F4994AD8F6F>

治験審査委員会手順書 平成 27 年 10 月 1 日 医療法人新光会

<4D F736F F D20362D318EA18CB190528DB888CF88F589EF8BC696B18EE88F878F912E646F63>

前項に規定する事項のうち当該被験薬の治験薬概要書から予測できないもの に改め 同項を同条第三項とし 同条第一項の次に次の一項を加える 2治験依頼者は 被験薬について法第八十条の二第六項に規定する事項を知ったときは その発現症例一覧等を当該被験薬ごとに 当該被験薬について初めて治験の計画を届け出た日等

静岡県立静岡がんセンター臨床研究事務局の業務手順書

3 治験実施計画書目的 当該治験について 治験実施計画書が手順書に従い適切に作成及び改訂されていることを確認する 次の事項を調べる (1) 治験実施計画書の記載項目 ( 再生医療等製品 GCP 省令第 7 条第 1 項に規定する項目 ) (2) 治験実施計画書の作成 改訂の手順と日付 (3) 治験計

PSP 省令 と それぞれ略称する 記 1. 改正施行規則について希少疾病用医療機器その他の医療上特にその必要性が高いと認められる医療機器であり かつ 当該医療機器についての臨床試験の実施に特に長期間を要すると認められるものに係る承認申請をする場合においては 改正 GVP 省令第 9 条の3 第 1

実施医療機関治験審査委員会標準的業務手順書

し 自ら治験を実施する者が実施した治験において発生した副作用等については 規制当局へ報告する必要があることに留意すること なお この注意事項は 被験薬に係る副作用等情報を実施医療機関の長に通知するよう 自ら治験を実施する者に義務付けている医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令 ( 平成 9 年厚生

日本医科大学付属第二病院治験標準業務手順書

( 書式 4), 治験責任医師の履歴書及び治験実施計画書等の審査の対象となる文書を委員会に提出し, 治験の実施について意見を求めるものとする 2 病院長は, 委員会が治験の実施を承認する決定をし, 又は治験実施計画書, 症例報告書, 説明文書及び同意書並びにその他の手順について何らかの修正を条件に治

第 4 章治験責任医師の業務 目次 1. 目的と適用範囲 1 2. 治験責任医師の要件 1 3. 治験実施計画書の遵守に関する合意 1 4. 同意説明文書の作成 1 5. 治験分担医師及び治験協力者のリストの作成 2 6. 治験の実施依頼 ( 新規 変更 継続 ) 3 7. 治験の実施等の了承 3

はじめて医療機器を製造販売または製造される方へ

本日の内容 1. 医薬品の再審査に係る関連法規 2. 医薬品の再審査申請資料の適合性調査 2.1. GPSP 実地調査における調査の視点 2.2. 適合性書面調査における調査の視点 2.3. ( 参考 ) 医薬品再審査適合性調査相談の現況 3. 適合性調査の効率化に向けて 3.1. 安全性情報管理シ

Microsoft Word - (発番)医療機器の製造販売承認申請について

大学病院治験受託手順書

員長及び医薬品医療機器等法登録認証機関協議会代表幹事宛て送付するこ ととしていることを申し添えます 記 1. 基本要件基準第 13 条第 5 項及び第 6 項への適合性確認の基本的な考え方について (1)2023 年 ( 平成 35 年 )2 月 28 日 ( 以下 経過措置期間終了日 という )

薬生安発 0302 第 1 号 平成 30 年 3 月 2 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省医薬 生活衛生局医薬安全対策課長 ( 公印省略 ) 医薬品リスク管理計画の実施に基づく再審査期間終了後の評価報告について の一部改正について 再審査期間中の新医薬品以外の医薬品の医薬品リ

治験実施規程

企業主導治験IRB標準業務手順書

PSP 省令 と それぞれ略称する 記 1. 改正施行規則について希少疾病用医療機器その他の医療上特にその必要性が高いと認められる医療機器であり かつ 当該医療機器についての臨床試験の実施に特に長期間を要すると認められるものに係る承認申請をする場合においては 改正 GVP 省令第 9 条の3 第 1

山形県立中央病院治験審査委員会業務手順書

国立仙台病院受託研究取扱規程

GVPの基礎

医療機関における治験業務

Microsoft Word - 【案1】登録認証機関立入要領改正通知(Ver )

規程書

一太郎 11/10/9/8 文書

本手順書で使用する用語の定義 用語電子的記録書面電子的記録利用システム実務担当者原データ治験関連文書サイボウズサイボウズメッセージ 定義人の知覚では認識できない, 電子式等の方法で記録され, コンピュータで処理される記録紙媒体による資料治験依頼者, 実施医療機関の長, 治験責任医師並びに治験審査委員

参考1

2) 治験薬概要書 (GCP 省令第 15 条の5 第 2 項の規定により改訂されたものを含む ) 3) 症例報告書の見本 ( 治験実施計画書において 症例報告書に記載すべき事項が十分に読み取れる場合は 当該治験実施計画書をもって症例報告書の見本に関する事項を含む ) 4) 説明文書 同意文書 (

本手順書の構成 第 1 章目的と適用範囲 第 1 条目的と適用範囲 第 2 章医療機関の長の業務第 2 条治験依頼の申請等第 3 条治験実施の了承等第 4 条治験の継続第 5 条治験の中止 中断及び終了第 6 条直接閲覧 第 3 章治験審査委員会第 7 条治験審査委員会及び治験審査委員会事務局の設置

国立病院機構大阪医療センター受託研究取扱細則

管下関係業者に周知いただくとともに 適切な指導を行い その実施に遺漏な きようお願いいたします 記 第 1 体外診断用医薬品の製造販売業又は製造業を行う旨の届出等について 1. 届出対象者旧薬事法に基づき 体外診断用医薬品を取り扱う以下の者 (1) 旧薬事法第 12 条第 1 項の第二種医薬品製造販

Microsoft Word - 2-① 補償ガイドライン平成27年版(本文)Ver3.1.1.do

(Microsoft PowerPoint - GVPGQP\203t\203H\203\215\201[\203A\203b\203v.pptx)

改正薬事法の施行に伴う製造販売の承認を要しない医薬品等の取扱い等について

第 1 章目的と適用範囲 ( 目的と適用範囲 ) 第 1 条本手順書は 医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令 ; 平成 9 年厚生省令第 28 号 ( 以下 医薬品 GCP という ) 医療機器の臨床試験の実施の基準に関する省令 ; 平成 17 年厚生労働省令第 36 号 ( 以下 医療機器 G

スライド 1

本手順書の構成 第 1 章総則... 1 ( 治験の原則 )... 1 ( 目的と適用範囲 )... 2 第 2 章病院長の業務... 2 ( 組織の設置及び運営 )... 2 ( 治験依頼の申請等 )... 2 ( 治験実施の了承等 )... 4 ( 治験実施の契約等 )... 5 ( 契約内容の

る として 平成 20 年 12 月に公表された 規制改革推進のための第 3 次答申 において 医療機器開発の円滑化の観点から 薬事法の適用範囲の明確化を図るためのガイドラインを作成すべきであると提言したところである 今般 薬事法の適用に関する判断の透明性 予見可能性の向上を図るため 臨床研究におい

Microsoft Word - 儻師主尔治é¨fiㆫ俇㇉樎溌æ¥�å‰Žæ›‰é€ƒæł¸( )

岩手医科大学医学部及び附属病院における人を対象とする医学系研究に係るモニタリング及び監査の実施に関する標準業務手順書 岩手医科大学医学部及び附属病院における 人を対象とする医学系研究に係る モニタリング及び監査の実施に関する標準業務手順書 岩手医科大学 第 1.0 版平成 29 年 10 月 1 日

治験の原則

じ ) その他の処方せん医薬品又は高度管理医療機器の製造販売に係る業務の責任者との密接な連携を図らせること ( 安全確保業務に係る組織及び職員 ) 第四条第一種製造販売業者は 次に掲げる要件を満たす安全確保業務の統括に係る部門 ( 以下この章において 安全管理統括部門 という ) を置かなければなら

( 別添 2) ( 別添 2) 平成 14 年 9 月 27 日保発第 号の別添 2 組合管掌健康保険一括適用取扱要領 組合管掌健康保険一括適用取扱要領 ( 準則 ) 第 1 健康保険法 ( 以下 法 という ) 第 34 条第 1 項の規定による厚生労働大臣の承認 ( 以下 一括適

<4D F736F F F696E74202D EA98CC8935F8C9F E9E935F816996F28DDC8E7489EF95F18D90816A292E B8CDD8AB B83685D>

< F2D CFA90B6984A93AD8FC897DF91E632368D868169>

Microsoft Word - 【発送版】製造所の登録通知

<4D F736F F F696E74202D20332E208EA18CB18C7689E693CD8F6F81418EA18CB B8DEC BEF8D8795F18D C982C282A282C42

川崎市水道局規程第 号

法改正の目的 1 Ⅰ 医療機器等の特性を踏まえた規制の構築 1. 医療機器等の製造販売業及び製造業の章の新設 2. 体外診断用医薬品の製造販売業の新設 3. 医療機器等の製造業の登録制への移行 4. プログラムの位置付けの明確化 5. QMS 調査の見直し 6. 認証制度に関する見直し 7. 医療機

<4D F736F F D2093D689EA88E397C3835A E815B8AE98BC68EE593B195578F808BC696B18EE88F878F BD90AC E378C8E313393FA89FC92F9816A2E646F6378>

独立行政法人国立病院機構仙台医療センターにおける医薬 品等の使用成績調査 特定使用成績調査及び副作用 感染 症報告 その他の受託研究の実施に関する標準業務手順書 2018 年 7 月 26 日第 9 版

平成22年月1日要領第59号

Microsoft PowerPoint GCP pptx

Microsoft PowerPoint GCP pptx

GVP省令

<4D F736F F D2088E38E748EE593B18EA18CB194C790AC89CA95A85F DC58F498D652E646F63>

長崎大学病院治験審査委員会内規 平成 21 年 4 月 1 日 病院内規第 3 号 ( 趣旨 ) 第 1 条この内規は, 長崎大学病院における医薬品の臨床試験の実施に関する内規 ( 以下 治験内規 という ) 第 4 条第 2 項, 長崎大学病院における医療機器の臨床試験の実施に関する内規 ( 以下

<4D F736F F D A835E838A F8B7982D18AC48DB85F20534F A68CEB8E9A E9A8F4390B38DCF2

なお,PMDA メディナビでパスワードを設定済の方は, 共通のパスワードとなります (4) 登録完了 ( 図 2 ステップ 3) なお, 登録後, ログイン時は (1) で表示される画面で, ログイン画面へ をクリックし, メー ルアドレス及びパスワードを入力してください 図 1 PMDA メディナ

タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る 販売名 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 有効成分 タペンタ 錠 100mg 製造販売業者 ヤンセンファーマ株式会社 薬効分類 821 提出年月 平成 30 年

<4D F736F F F696E74202D20362E208EA18CB182F08EC08E7B82B782E988E397C38B408AD682C982A882AF82E997AF88D3935F2E B8CDD8AB B83685D>

Microsoft PowerPoint - 運用 [互換モード]

治験は、医薬品として未だ認められていない物質を人(被験者)に投与して、有効性、安全性等を検討する臨床試験のことであり、新薬の承認申請資料の作成を目的としています

Microsoft Word - 【発送版】記載整備通知

宮城県立がんセンター受託研究業務手順書

資料編 に委託して製造をする場合を含み 他から委託を受けて製 造する場合を含まない ) をし 又は輸入した化粧品を製造 販売のために出荷することをいう 製造販売業者 とは 会社の経営陣 ( 取締役等 ) を指します 薬事法施行規則第 92 条 (4) ロット とは 一の製造期間内に一連の製造工程によ

国立がんセンター受託研究取扱規程

<4D F736F F D EA18CB18EE88F878F E C5816A>

(Microsoft Word -

医療機関のの指示 決定に 医療機関のが 治験審査委員会の決定 関する文書 に基づく医療機関のの指示 決定を ( 治験に関する指 治験依頼者及びに通知す 示決定通知書 ) ( 治験審査委員会の通知文 る文書 書写しを含む ) 治験審査委員会の日付入り通知文書の 写し の業務内容に関 医療機関のがの業務

Microsoft Word - 表紙 雛形(保険者入り)高齢者支援課180320


Transcription:

9. 安全性情報の取扱いに関する手順書 1. 目的及び適用範囲 本手順書は 安全性情報の取扱いに係る用語の定義を定め 当該治験に関与する者が 安全性情報を適 切に取扱うための手順その他必要な事項を定めるものである 2. 用語の定義等 2.1. 用語の定義 2.1.1. 治験責任医師等 本手順書は 自ら治験を実施する者を 治験責任医師 と記載し また 治験責任医師及び治験分担医師 を併せて 治験責任医師等 と記載する 2.1.2. 治験調整医師 治験調整医師は 本手順書に係る業務のうち 治験調整委員会への業務委嘱に関する手順書 によって 委嘱される副作用情報等の取扱いに関する実施医療機関間の調整を実施する なお 治験調整委員会が 設置される場合 本手順書中の 治験調整医師 を 治験調整委員会 と読み替える 2.1.3. 有害事象及び副作用 治験薬を投与された被験者に生じたあらゆる好ましくない医療上の出来事を 有害事象 といい 有害事 象のうち治験薬との因果関係について 少なくとも合理的な可能性があり 因果関係を否定できないものを 副作用 という 2.1.4. 重篤な有害事象 重篤な有害事象とは 有害事象のうち 次のいずれかに該当するものとする (1) 死亡 (2) 障害 (3) 死亡につながるおそれのある症例 (4) 障害につながるおそれのある症例 (5) 治療のために病院または診療所への入院又は入院期間の延長が必要とされる症例 (6) (1)~(5) までに掲げる症例に準じて重篤である症例 (7) 後世代における先天性の疾病または異常 2.1.5. 安全性情報 治験中に取り扱う安全性情報は 次のものとする (1) 治験中に認められた重篤な有害事象情報 (2) 外国症例情報 CIOMS Form( 国際医学団体協議会 :The Council for lnternational Organizations of Medical Sciences) 1

MedWatch(FDA 安全情報 有害事象報告プログラム ) あるいは文献より入手した外国での有害事象情報 (3) 措置報告 ( 外国 国内 ) 外国及び国内における次の措置報告 1 外国での措置外国で使用されているものであって当該被験薬と成分が同一性を有すると認められるもの ( 治験中のものを含む ) に係る製造 輸入又は販売の中止 回収 廃棄その他保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するための措置が実施された場合 2 国内での措置当該被験薬が国内で既に承認されており かつ承認事項の一部変更等の申請のための治験を実施している場合において 当該治験又は申請の内容に影響を及ぼすと考えられる措置が 国内で製造販売されている同一成分の医薬品に対してなされた場合 (4) 研究報告次の研究報告 1 当該被験薬等の副作用若しくはそれらの使用による感染症によりがんその他の重大な疾病 障害若しくは死亡が発生するおそれがあること 2 当該被験薬等の副作用によるものと疑われる疾病等若しくはそれらの使用によるものと疑われる感染症の発生数 発生頻度 発生条件等の発生傾向が著しく変化したこと 3 当該治験薬等が治験の対象となる疾患に対して効能若しくは効果を有しないこと 2.1.6. 予測可能性当該事象等の発生 あるいは発生数 発生頻度 発生条件等の発生傾向が当該治験薬の治験薬概要書 ( 但し 既に各治験責任医師及び厚生労働大臣へ報告した副作用を含む ) から予測できないものを 未知 予測できるものを 既知 とする 2.2. 厚生労働大臣への副作用等報告 2.2.1. 報告の方法等厚生労働大臣への副作用等報告の対象 方法及び報告期限等は医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 以下 医薬品医療機器等法 という ) 施行規則第 273 条の他 次の通知に規定される なお 報告期限の起算日は 当該治験中に認められた重篤な有害事象については当該事象の発現を治験責任医師が知った日とし 外国情報等 ( 外国症例情報 措置報告 研究報告 ) については当該情報を治験調整医師が知った日とする (1) 治験中に得られる安全性情報の取り扱いについて ( 平成 7 年 3 月 20 日薬審第 227 号 ) (2) 独立行政法人医薬品医療機器総合機構に対する治験副作用等報告について ( 平成 16 年 3 月 30 日薬食発第 0330001 号改正平成 17 年 12 月 15 日薬食発第 1215003 号 ) (3) 独立行政法人医薬品医療機器総合機構設立後の自ら治験を実施した者による治験副作用等報告について の改正について ( 平成 17 年 10 月 25 日薬食審査発第 1025005 号 ) 2

(4) 薬物に係る治験に関する副作用等の報告に係る医薬品医療機器等法施行規則の一部を改正する省令 の施行について ( 平成 17 年 12 月 28 日薬食発第 1228001 号 ) (5) 治験副作用等報告に関する報告上の留意点等について ( 平成 18 年 4 月 26 日薬食審査発第 0426001 号 ) (6) 薬物に係る治験に関する副作用等の報告に係る医薬品医療機器等法施行規則の一部を改正する省令 の施行等に関する留意事項について ( 平成 20 年 10 月 1 日薬食審査発第 1001005 号 ) 2.2.2. 副作用等報告書様式の種類 厚生労働大臣への副作用等報告に用いられる様式は次の通知に規定される なお 各様式の略称を 内に示し 以下の記載には当該略称を用いることとする (1) 独立行政法人医薬品医療機器総合機構に対する治験副作用等報告について ( 平成 16 年 3 月 30 日 付薬食発第 0330001 号改正平成 17 年 12 月 15 日薬食発第 1215003 号 ) に定められるもの 1 治験薬副作用 感染症症例報告書別紙様式第 7 及び第 8: 様式第 7 及び第 8 2 治験薬研究報告書別紙様式第 9 及び第 10: 様式第 9 及び第 10 3 治験薬外国における製造等の中止 回収 廃棄等の措置報告書別紙様式第 11 及び第 12: 様式第 11 及び第 12 (2) 独立行政法人医薬品医療機器総合機構設立後の自ら治験を実施した者による治験副作用等報告に ついて の改正について ( 平成 17 年 10 月 25 日付薬食審査発第 1025005 号に定められるもの別紙 1 治験副作用等報告整理票 : 整理票 注意 2.3. は 未承認薬について初めて治験を行う場合に限り報告が必要 ( 平成 26 年 7 月 1 日から適用 ) 但し 実施期間が 1 年未満の場合は報告不要であり 本項は削除する 2.3. 厚生労働大臣への定期報告 2.3.1. 定期報告の方法等 定期報告については 医薬品医療機器等法施行規則第 273 条第 3 項のほか 以下の通知に従う 定期報告の調 査単位期間は 原則として 国内または外国で初めて当該被験薬の治験の計画が届出又は認可された日 ( 開発 国際誕生日 ) の月日を毎年の起算日とし 1 年ごとに その期間の満了後 2 か月以内に報告する (1) 医薬品医療機器等法施行規則等の一部を改正する省令の施行に関する留意事項について ( 平成 24 年 12 月 28 日付薬食審査発 1228 第 11 号 ) (2) 治験安全性最新報告について 平成 24 年 12 月 28 日付薬食審査発 1228 第 1 号 2.3.2. 定期報告の様式の種類 厚生労大臣への定期報告に用いられる様式は 医薬品医療機器等法施行規則等の一部を改正する省令の施 行に関する留意事項について ( 平成 24 年 12 月 28 日付薬食審査発 1228 第 11 号 )( 以下 施行規則一部改正通 知 という ) で規定された 次の 3 種類である なお 各様式の略称を 内に示し 以下の記載には当該略称を用 いることとする (1) 治験安全性最新報告概要 : 別紙様式 1 3

記載方法の詳細については 施行規則一部改正通知の別添の1. を参照すること (2) 国内重篤副作用等症例の発現状況一覧 : 別紙様式 2 記載方法の詳細については 施行規則一部改正通知の別添 2. を参照すること (3) 治験安全性最新報告 : DSUR DSUR を作成する際には 治験安全性最新報告について ( 平成 24 年 12 月 28 日付薬食審査発 1228 第 1 号 ) に準拠し 施行規則一部改正通知の別添 3. を参照すること なお 英文で記載する場合 邦文の添付は要し ないこと ただし 邦文を添付することも差し支えないこと 3. 安全性情報の取扱い手順 3.1. 治験中に認められた重篤な有害事象 3.1.1. 有害事象発生時の対応治験薬投与中の被験者において有害事象が発生した場合 当該実施医療機関の治験責任医師等は まず被験者の治療及び安全確保を行うとともに 発現事象について次の項目を判断する 有害事象が複数発現した場合には事象毎に判断する (1) 発現事象の重篤性 (2) 治験薬との因果関係の有無 (3) 被疑薬の特定 (4) 予測可能性 3.1.2. 重篤と判断された有害事象情報の取扱い治験薬投与中の被験者において有害事象が発生し 治験責任医師等が当該事象を本手順書 3.1.1. で重篤と判断した場合 次の手順に従い当該有害事象情報を取り扱う (1) 治験責任医師から実施医療機関の長 治験調整医師及び治験薬提供者への報告治験責任医師は 因果関係に関わらず 当該有害事象情報を可能な限り速やかに実施医療機関の長に報告するとともに 治験調整医師及び治験薬提供者に報告する (2) 治験調整医師による各実施医療機関の治験責任医師への通知治験調整医師は 治験責任医師から入手した有害事象報告の内容を確認し 他の各実施医療機関の治験責任医師に当該有害事象情報を通知する (3) 治験責任医師と治験調整医師との協議各実施医療機関の治験責任医師は 治験調整医師から入手した報告内容を確認し 必要に応じ治験調整医師と協議し 治験責任医師としての意見 ( 厚生労働大臣への報告の必要性を含む ) を治験調整医師に報告する 4

(4) 厚生労働大臣への報告 治験責任医師が厚生労働大臣への報告が必要と判断した場合には 治験調整医師は 様式第 7 及び第 8 及び 整理票 を作成し 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 ( 以下 総合機構 という ) に報告する (5) 実施医療機関の長への報告 治験責任医師は 他の医療機関において発生した重篤な有害事象について 厚生労働大臣への報 告がなされた場合には 治験調整医師より入手した 様式第 7 及び第 8 の内容を 可能な限り速やかに 実施医療機関の長に報告する (6) 追加情報の入手時の対応 当該有害事象が発生した実施医療機関の治験責任医師は 当該事象に関する追加情報が得られた 場合には 可能な限り速やかに実施医療機関の長に追加報告を行うとともに 治験調整医師及び治験 薬提供者に報告する 当該追加情報の取扱いは 本手順書 3.1.2.(3)~(5) の手順に準ずることとし 必 要に応じ総合機構への報告等を行う 3.1.3. 定期報告 治験調整医師は 医薬品医療機器等法施行規則第 273 条第 3 項に基づく被験薬に係る安全性情報を包括的に 評価するため 定期報告を行う (1) 厚生労働大臣への報告 調査単位期間を満了する場合には 治験調整医師は 満了後 2 ヶ月以内に 別紙様式 1 別紙様式 2 及び DSUR を作成し 総合機構に報告する (2) 治験調整医師による各実施医療機関の治験責任医師への通知 治験調整医師は 各実施医療機関の治験責任医師に総合機構へ報告した定期報告情報を通知する 3.2. 本治験中に入手した外国情報等 ( 外国症例情報 措置報告 研究報告 ) 3.2.1. 外国情報等の入手治験調整医師は 治験薬提供者から入手した治験薬に関する外国情報等 ( 外国症例情報 措置報告 研究報告 ) の内容を確認し 各実施医療機関の治験責任医師に当該外国情報等を通知する 3.2.2. 外国症例情報の取扱い (1) 治験責任医師と治験調整医師との協議各実施医療機関の治験責任医師は 治験調整医師から入手した情報の内容を確認し 必要に応じ治験調整医師と協議し 治験責任医師としての意見 ( 厚生労働大臣への報告の必要性を含む ) を治験調整医師へ報告する (2) 厚生労働大臣への報告治験責任医師が厚生労働大臣への報告が必要と判断した場合には 治験調整医師は 様式第 7 及び第 8 及び 整理票 を作成し 総合機構に報告する 5

(3) 実施医療機関の長への報告治験責任医師は 当該外国症例情報が厚生労働大臣に報告された場合には 治験調整医師より入手した 様式第 7 及び第 8 の内容を 可能な限り速やかに実施医療機関の長に報告する (4) 追加情報の入手時の対応当該情報の追加情報の取扱いは 本手順書 3.2.2.(1)~(3) の手順に準ずることとし必要に応じ総合機構への報告等を行う 3.2.3. 措置報告 ( 外国 国内 ) 及び研究報告の取扱い (1) 治験責任医師と治験調整医師との協議各実施医療機関の治験責任医師は 治験調整医師から入手した情報の内容を確認し 必要に応じ治験調整医師と協議し 治験責任医師としての意見 ( 厚生労働大臣への報告の必要性を含む ) を治験調整医師へ報告する (2) 厚生労働大臣への報告治験責任医師が厚生労働大臣への報告が必要と判断した場合には 治験調整医師は 様式第 9 及び第 10 ( 研究報告の場合 ) あるいは 様式第 11 及び第 12 ( 措置報告の場合 ) 及び 整理票 を作成し 総合機構に報告する (3) 実施医療機関の長への報告治験責任医師は 当該外国情報等が厚生労働大臣に報告された場合には 治験調整医師より入手した 様式第 9 及び第 10 あるいは 様式第 11 及び第 12 の内容を 可能な限り速やかに医療機関の長に報告する (4) 追加情報の入手時の対応当該情報の追加情報の取扱いは 本手順書 3.2.3.(1)~(3) の手順に準ずることとし必要に応じ総合機構への報告等を行う 4. 治験実施計画書等の改訂治験責任医師は 新たな安全性情報の入手により治験実施計画書 治験薬概要書及び説明文書の改訂が必要であると判断した場合 改訂に先立ち実施医療機関の長に報告し 治験実施計画書及び症例報告書の見本の作成に関する手順書 治験薬概要書作成に関する手順書 説明文書及び同意文書作成に関する手順書 に従い改訂を行う 5. 治験への参加の継続についての意思確認治験責任医師等は 当該治験に継続して参加するかどうか被験者又はその代諾者の意思に影響を与える可能性のある安全性情報を入手した場合 当該情報を速やかに被験者又はその代諾者に伝え 当該治験に継続して参加するかどうかの意思を確認する 6

5.1. 説明文書が改訂されない場合治験責任医師等は 当該情報を すでに参加している被験者又はその代諾者に速やかに伝え 治験に継続して参加するか否かについての意思を確認し 文書により記録する 5.2. 説明文書が改訂される場合治験責任医師等は すでに参加している被験者又はその代諾者に改訂された説明文書を用いて改めて説明し 当該治験へ継続して参加するか否かについて自由意思を確認し 文書により同意を得るものとする 6. 資料等の保存 治験責任医師及び治験調整医師等本手順に関与する者は 別途定める 記録の保存に関する手順書 に 従い 本手順書に規定された手順に係る様式及び関連資料を保存する 附則 1. 本手順書は 平成 16 年 11 月 26 日制定施行 2. 平成 22 年 2 月 18 日全面改正 同日施行 3. 平成 27 月 9 年 17 日一部改正 同日施行 7