小水力発電に係る電気事業法の規制について

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スライド 1

所において施工する場合 2 施工にあたり相互に調整を要する工事で かつ 工事現場の相互の間隔が 10km 程度の近接した場所において同一の建設業者が施工する場合 ( 別添 建設工事における現場代理人の常駐義務の緩和に係る取扱いについて に示す 参考 第 2 第 1 項第 3 号に定める該当工事 参照

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(2) 区域内の主要な道路が 環境の保全上 災害の防止上 通行の安全上又は事業活動の効率上支障がないような規模及び構造で適当に配置されており かつ 区域外の相当規模の道路と接続していること (3) 区域内の排水路その他の排水施設が その区域内の下水を有効に排出するとともに その排出によって区域及びそ

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2. 登録講習を実施している機関一般社団法人マンション管理業協会登録年月日平成 13 年 8 月 10 日所在地東京都港区虎ノ門 連絡先 株式会社プライシングジャパン 登録年月日 平成 26 年 10 月 3 日 所在地 埼玉県三郷市上口 連絡先

第 3 点検の期間点検の期間は 次の表の上欄 ( 左欄 ) に掲げる用設備等の等並びに同表中欄に掲げる点検の内容及び方法に応じ 同表下欄 ( 右欄 ) に掲げるとおりとする ただし 特殊用設備等にあっては 法第 17 条第 3 項に規定する設備等設置維持計画に定める期間によるものとする 用設備等の等

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報設備 共同住宅用非常コンセント設備 特定小規模施設用自動火災報知設備 加圧防排煙設備及び複合型居住施設用自動火災報知設備第二講習の対象講習は 消防法施行規則 ( 昭和三十六年自治省令第六号 以下 規則 という ) 第三十一条の六第六項各号のいずれかに該当する者を対象とするものとする 第三講習科目及

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現場代理人及び主任技術者等の資格要件について 平成 30 年 9 月 18 日 本市では この度銚子市建設工事請負契約約款 ( 工事約款 ) を一部改正し 現場代理人の常駐義務を緩和する旨の規定 ( 工事約款第 12 条第 4 項 ) を追加しました これを受け 下記のとおり取り扱うこととしますので

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出時に必要な援助を行うことに関する知識及び技術を習得することを目的として行われる研修であって 別表第四又は別表第五に定める内容以上のものをいう 以下同じ ) の課程を修了し 当該研修の事業を行った者から当該研修の課程を修了した旨の証明書の交付を受けた者五行動援護従業者養成研修 ( 知的障害又は精神障

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( 様式第 6) 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法に関する書類 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法 計画 現状の別 1. 計画 2. 現状 閲 覧 責 任 者 氏 名 閲 覧 担 当 者 氏 名 閲覧の求めに応じる場所 閲覧の手続の概要 ( 注 ) 既に医療法施行規則第 9 条の

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制定 : 平成 24 年 5 月 30 日平成 23 年度第 4 回理事会決議施行 : 平成 24 年 6 月 1 日 個人情報管理規程 ( 定款第 65 条第 2 項 ) 制定平成 24 年 5 月 30 日 ( 目的 ) 第 1 条この規程は 定款第 66 条第 2 項の規定に基づき 公益社団法

工事の定義 1. 工事 建設業法等に定義なし 建設業法における用例 : この法律において 建設工事 とは 土木建築に関する工事で別表第一の上欄に掲げるものをいう ( 建設業法第 2 条第 1 項 ) 出典 意味 広辞苑 明鏡国語辞典 デジタル大辞泉 振動規制法 ( 昭和 51 年法律第 64 号 )

力率 1.0(100%) の場合 100% の定格出力まで有効電力として発電し 出力できます 力率 0.95(95%) の場合は 定格出力の 95% 以上は有効電力として出力できません 太陽光発電所への影響 パワコンの最大出力が 95% になるので 最大出力付近ではピークカットされます パワコンの出

一定規模以上の土地の形質変更時の手続きについて 改正土壌汚染対策法が平成 22 年 4 月 1 日から施行されたことにより 平成 22 年 5 月 1 日以降に 3,000 m2以上の面積の土地の形質変更をしようとする者は 工事に着手する日の 30 日前までに 法に基づき届出を行うことが義務付けられ

及びその周辺の地域における自然的条件 建築物の建築その他の土地利用の状況等を勘案し 集落の一体性を確保するために特に必要と認められるときは この限りでない (2) 区域内の主要な道路が 環境の保全上 災害の防止上 通行の安全上又は事業活動の効率上支障がないような規模及び構造で適当に配置されており か

( 別添 2) ( 別添 2) 平成 14 年 9 月 27 日保発第 号の別添 2 組合管掌健康保険一括適用取扱要領 組合管掌健康保険一括適用取扱要領 ( 準則 ) 第 1 健康保険法 ( 以下 法 という ) 第 34 条第 1 項の規定による厚生労働大臣の承認 ( 以下 一括適

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目次 1. 選任 ( 電気事業法第 43 条第 1 項 ) 従業員 の考え方について 外部選任について みなし設置者について 3 2. 統括行為 ( 風力 太陽電池及び水力発電所に限る )( 電気事業法施行規則第 52 条第 1 項表第六号 ) 異なる

かなければならず 防犯カメラ設置運用基準に防犯カメラ取扱責任者の設置及び指定に関することについて定めること ( 防犯カメラ設置運用基準の届出等 ) 第 5 条防犯カメラ設置運用基準の届出をしようとする者は 防犯カメラを設置しようとする日の14 日前までに 防犯カメラ設置運用基準届 ( 別第 1 号様

様式第 2 号 ( 第 3 条 第 4 条 第 9 条 第 21 条及び第 23 条関係 ) 経歴書 1 氏名 2 生 3 現住所 4 経歴 期間自至 勤務先並びに職務内容又は業務内容 上のとおり相違ありません 氏名 印 注 1 不要の文字は 抹消すること 2 この用紙の大きさは 日本工業規格に定め

01

第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条この業務規程は 工業所有権に関する手続等の特例に関する法律 ( 平成 2 年法律第 30 号 以下 法 という ) 第 39 条において準用する同法第 22 条第 1 項の規定に基づき 調査業務の実施に関し必要な事項を定めることを目的とする ( 調査業務実施の

平成 29 年度電気事故発生状況について 1

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資料6

( 受給資格証の再交付 ) 第 5 条条例第 6 条の規定により交付を受けた受給資格証を破損し 又は亡失したことにより受給資格証の再交付を受けようとするときは 重度心身障害者等医療費受給資格証再交付申請書 ( 様式第 4) を市長に提出しなければならない ( 受給資格の確認 ) 第 6 条条例第 6

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社会保険等未加入業者との下請契約 (1 次 ) 禁止にかかる事務手続フロー 施工体制台帳により加入状況を確認 工事監督員 添付された加入を証明する書類にて確認します 未加入 加入 適用除外 契約担当に報告するとともに, 受注者に対し, 書面にて当該下請契約を締結した具体的な理由を記載した書面を提出す

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四国地域エネルギーフォーラム 2015 平成 27 年 1 月 21 日 小水力発電に係る電気事業法 ( 保安 ) の規制について 中国四国産業保安監督部四国支部 電力安全課

目次 1. 電気事業法について 2. 電気事業法に基づく届出について 1 保安規程 2 主任技術者 3 工事計画 4 事故報告 1

1. 電気事業法について 電気事業法とは 電気事業法は 昭和 39 年に制定され 電力会社などの電気事業の適正かつ合理的な運営に関する規定を定めることにより電気の使用者の利益保護を図るとともに 電気工作物の保安確保による公共の安全確保 環境保全等を目的とした法律です 特に電気工作物の保安に関しては 設置者の自己責任原則に基づく自主保安を前提に 公共の安全確保及び環境の保全にあり 具体的には感電 漏電等による危険防止 電気的 磁気的障害の防止又は環境保全などが規制の対象となります ( 目的 ) 電気事業法第一条 この法律は 電気事業の運営を適正かつ合理的ならしめることによつて 電気の使用者の利益を保護し 及び電気事業の健全な発達を図るとともに 電気工作物の工事 維持及び運用を規制することによつて 公共の安全を確保し 及び環境の保全を図ることを目的とする 2

電気工作物の区分 ( 定義 ) 電気事業の用に供される事業用電気工作物 電気事業に使用するための電気工作物 設置するためには 保安規程の届出や主任技術者の選任などが必要 ( 例 ) 電力会社 工場等の発電所 変電所 送電線 配電線 需要設備 電気工作物 自家用電気工作物 電気事業の用に供される事業用電気工作物以外の事業用電気工作物 ( 例 ) 発電所 変電所 送電線 配電線 工場 ビルなどの 600V を超えて受電する需要設備 一般用電気工作物 比較的電圧が小さく安全性の高い電気工作物 設置するために 保安規程の届出や主任技術者の選任などは不要 ( 例 ) 一般家庭 商店 コンビニ 小規模事務所等の屋内配線 一般家庭用太陽電池発電 1 出力 20kW 未満 2 最大使用水量 1m 3 /S 未満 3 ダム無しの 3 条件がそろった小水力発電設備は一般用電気工作物に該当する 3

電気事業法の体系 発電設備に対する法規制 電気事業法では 事業用電気工作物を設置する者に対して 次の義務を課すことで電気工作物の自主的な保安の確保を図っています ( 水力発電所関連 ) 1 技術基準等 : 発電用水力設備に関する技術基準電気設備に関する技術基準 2 届出等 : 保安規程 ( 変更 ) 届主任技術者に関する選任又は解任届等工事計画 ( 変更 ) 届 ( 工事着手 30 日前までに ) 3 検査等 : 使用前安全管理検査 4 自主点検 : 保安規程による日常巡視 日常点検 定期点検 5 報告 : 事故報告 その他 ( 公害防止等 ) 報告 4

2. 電気事業法に基づく届出について 発電方式出力等条件保安規程 主任技術者 工事計画 電気 ダム水路 水力 ダムを有する又は 200kW 以上又は最大使用水量 1m 3 /s 以上 ダムを有さないかつ 20kW~200kW 未満かつ最大使用水量 1m 3 /s 未満 土地改良事業に係る農業用排水施設 上水道施設 下水道施設 工業用水道施設の落差をしようする水力発電設備かつダムを有さない ダム有さないかつ 20kW 未満かつ最大使用水量 1m 3 /s 未満かつ 600V 以下の電圧 要 要 要 要 要 要 不要 不要 要 要 不要 不要 不要 不要 不要 不要 5

1 保安規程について 保安規程とは 電気事業法第 42 条第 1 項に規定されている 事業用電気工作物の工事 維持及び運用に関する保安を確保するために 事業場ごとに定める 設備管理のためのルールです 工事開始の前に作成し 遅滞なく届出が必要 ( 保安規程に記載すべき事項 : 電気事業法施行規則第 50 条に規定 ) 管理する者の職務及び組織 従事する者への保安教育 保安のための巡視 点検 検査 運転又は操作 発電所を相当期間停止する場合の保全の方法 災害等非常時の措置 保安についての記録 法廷自主検査に係る実施体制及び記録の保存 ( その他保安に関し必要な事項) 6

主任技術者とは 電気事業法第 43 条第 1 項に規定されている 事業用電気工作物の工事 維持及び運用に関する保安の監督をさせるために 設置者に対し選任が義務づけられているものです 主任技術者の免状の種類と監督範囲 電気主任技術者( 第 1 種 第 2 種 第 3 種 ) 第 2 種 : 電圧 17 万 V 未満のもの 第 3 種 : 電圧 5 万 V 未満のもの ダム水路主任技術者( 第 1 種 第 2 種 ) 第 2 種 : 高さ70m 未満のダム並びに圧力 580kPa 未満の導水路 サージタンク及び放水路に関するもの 7

主任技術者の選出方法 1 選任免状を保有している ( 自社の ) 有資格者から選出する方法 2 兼任承認複数の発電所の主任技術者を兼任する方法 ( 一定の条件あり ) 3 選任許可主任技術者免状を有していない人を主任技術者として選任する方法 ( 一定の条件あり ) 4 外部委託 ( 現在 電気主任技術者のみ ) 保安の業務に関する部分を外部に委託する方法 8

ダム水路主任技術者 ( 自家用電気工作物 ) 出力 500kW 未満の発電所 出力 500kW 以上 2000kW 以下の発電所 出力 2000kW 以上の発電所 資格保有者 資格を有しないもの 1 選任 ( 派遣等 ) 2 兼任承認 3 外部委託 4 選任許可 9

ダム水路主任技術者 ( 自家用電気工作物 ) 出力 500kW 未満の発電所 出力 500kW 以上 2000kW 以下の発電所 出力 2000kW 以上の発電所 資格保有者 資格を有しないもの 1 選任 ( 派遣等 ) 2 兼任承認 3 外部委託 選任する事業場に常時勤務 契約上で以下の3つすべてが約されている 設置者が保安の確保において意見を尊重 運用等の従事者が指示に従う 主任技術者が職務を誠実に行う等 4 選任許可 10

ダム水路主任技術者 ( 自家用電気工作物 ) 出力 500kW 未満の発電所 出力 500kW 以上 2000kW 以下の発電所 出力 2000kW 以上の発電所 資格保有者 資格を有しないもの 1 選任 ( 派遣等 ) 2 兼任承認 3 外部委託 発電所の設置者が同一会社 同一水系又は近傍水系にある 発電所に必要な連絡体制が整備されている 4 選任許可 11

ダム水路主任技術者 ( 自家用電気工作物 ) 出力 500kW 未満の発電所 出力 500kW 以上 2000kW 以下の発電所 出力 2000kW 以上の発電所 資格保有者 1 選任 ( 派遣等 ) 検討中 2 兼任承認 3 外部委託 資格を有しないもの 4 選任許可 12

ダム水路主任技術者 ( 自家用電気工作物 ) 出力 500kW 未満の発電所 出力 500kW 以上 2000kW 以下の発電所 出力 2000kW 以上の発電所 資格保有者 資格を有しないもの 1 選任 ( 派遣等 ) 学校教育法による高等学校又はこれらと同等以上の教育施設において土木工学の課程を修めて卒業した者等 2 兼任承認 3 外部委託 4 選任許可 13

ダム水路主任技術者 ( 自家用電気工作物 ) 出力 500kW 未満の発電所 出力 500kW 以上 2000kW 以下の発電所 出力 2000kW 以上の発電所 資格保有者 資格を有しないもの 1 選任 ( 派遣等 ) 学校教育法による高等学校又はこれらと同等以上の教育施設において土木工学の課程を 修めて卒業した者 経済産業省が実施する講習を修了した者 2 兼任承認 3 外部委託 4 選任許可 14

電気主任技術者 ( 自家用電気工作物 水力発電所関連のみ ) 出力 500kW 未満の発電所 出力 500kW 以上 2000kW 以下の発電所 出力 2000kW 以上の発電所 資格保有者 1 選任 ( 派遣等 ) 2 兼任承認 資格を有しないもの 3 外部委託 選任する事業場に常時勤務 契約上で以下の3つすべてが約されている 設置者が保安の確保において意見を尊重 運用等の従事者が指示に従う 主任技術者が職務を誠実に行う 4 選任許可 15

電気主任技術者 ( 自家用電気工作物 水力発電所関連のみ ) 出力 500kW 未満の発電所 出力 500kW 以上 2000kW 以下の発電所 出力 2000kW 以上の発電所 資格保有者 1 選任 ( 派遣等 ) 2 兼任承認 3 外部委託 資格を有しないもの 4 選任許可 発電所の設置者が同一 等 兼任事業場まで2 時間以内に到達でき また 点検が必要な頻度で行われる 常時勤務しない事業場の場合は 連絡責任者が選任されている 16

電気主任技術者 ( 自家用電気工作物 水力発電所関連のみ ) 出力 500kW 未満の発電所 出力 500kW 以上 2000kW 以下の発電所 出力 2000kW 以上の発電所 資格保有者 1 選任 ( 派遣等 ) 2 兼任承認 3 外部委託 資格を有しないもの 4 選任許可 発電所の設置者が同一等 兼任事業場まで 2 時間以内に到達でき また 点検が必要な頻度 で行われる 常時勤務しない事業場の場合は 連絡責任者が選任されている 兼任する事業場が6カ所以上となる場合は 承認にあたっては特に慎重を期する必要がある 17

電気主任技術者 ( 自家用電気工作物 水力発電所関連のみ ) 出力 500kW 未満の発電所 出力 500kW 以上 2000kW 以下の発電所 出力 2000kW 以上の発電所 資格保有者 1 選任 ( 派遣等 ) 2 兼任承認 3 外部委託 資格を有しないもの 発電所の設置者が同一等 兼任事業場まで2 時間以内に到達でき また 点検が必要な頻度 4 選任許可で行われる 常時勤務しない事業場の場合は 連絡責任者が選任されている 保安業務の遂行上支障となる場合が多いと考えられるので 承認あたっては特に慎重を期する必要がある 18

電気主任技術者 ( 自家用電気工作物 水力発電所関連のみ ) 出力 500kW 未満の発電所 出力 500kW 以上 2000kW 以下の発電所 出力 2000kW 以上の発電所 資格保有者 1 選任 ( 派遣等 ) 2 兼任承認 3 外部委託 資格を有しないもの 4 選任許可 電気事業法施行規則第 52 条の 2 に定める要件を満足する 19

電気主任技術者 ( 自家用電気工作物 水力発電所関連のみ ) 出力 500kW 未満の発電所 出力 500kW 以上 2000kW 以下の発電所 出力 2000kW 以上の発電所 資格保有者 1 選任 ( 派遣等 ) 第一種電気工事士等 2 兼任承認 3 外部委託 資格を有しないもの 4 選任許可 条件の詳細については 主任技術者制度の解釈及び運用 ( 内規 ) をご確認ください 20

3 工事計画届出について工事計画届出書とは 電気事業法第 48 条に規定されている 工事の内容を記載し 必要な資料を添付した事前届出書です 工事開始の 30 日前までに提出が必要 ( 工事計画届出書が不要となるケース ) 出力が200kW 未満かつ最大使用水量 1m 3 /S 未満かつダム又は堰を有しない 土地改良事業に係る農業用排水施設に接地するもの 上水道の導水施設 浄水施設 送水施設に設置するもの 上水道施設の終末処理場に設置するもの 工業用水道施設の導水施設 浄水施設 送水施設に設置するもの 21

3 工事計画届出について 工事計画届出書で提出すべき書類等 ( 工事計画届出書で提出すべき書類等 : 電気事業法施行規則第 66 条 ) 1 工事計画書 施行規則別表第 3( 及び別表第 5) それぞれに該当するものごとに それぞれの中欄の記載すべき事項を記載する 一般記載事項 ( 共通事項 ) と設備別記載事項 ( 工事の内容に関係するものに限る ) があります 2 別表第 3( 及び別表第 5) の上欄に掲げる種類に応じて 同表の下欄に掲げる書類 3 工事工程表 22

4 事故報告について 事故報告は 電気関係報告規則第 3 条 ( 事故報告 ) に明記されています 本規則の定めによって報告しなければならない電気事故は 7 種に分類されます 感電死傷事故 電気火災事故 電気工作物の破損事故等により他の物を著しく損壊させた又は社会的に影響を及ぼした事故 主要電気工作物の破損事故 供給支障事故 他社への波及事故 ダムによって貯留された流水が当該ダムの洪水吐きから以上に放流された事故 23

水力発電の保安に関して行政手続き等につ いて 産業保安監督部 HP 上から 電気事業法 施行規則 告示 内規等をダウンロードして ご参照下さい URL:http://www.safety-shikoku.meti.go.jp/skh_d8/ 10_hourei/10_01_hourei.htm 中国四国産業保安監督部四国支部電力安全課 TEL:087-811-8588 FAX:087-811-8597 E-mail:inoue-tatsuki@meti.go.jp E-mail:kitamura-kenji@meti.go.jp 担当 : 井上 北村 24