1. 自主防災組織とは 自主防災組織活動マニュアル目次 第 1 章自主防災組織とは 1 自主防災組織の必要性 1 2 自主防災組織の役割 1 3 自主防災組織とはどんな組織か 2 4 リーダーとして行うべきこと 3 第 2 章災害時の防災活動 1 災害応急活動に関する情報の収集及び伝達 4 2 避難行動 5 3 給食 給水活動 6 4 避難生活 7 5 地震災害のときの注意点 8 第 3 章平常時の防災活動 1 地域住民への防災知識の普及 啓発 9 2 防災 防犯のための危険箇所把握と要援護者対策 10 3 防災資機材の整備 点検 11 4 自主防災組織の防災訓練 12 5 協働による自主防災組織の活性化 13 資料 1 自主防災組織図 1 2 自主防災組織編制表 2 3 自主防災組織台帳 3 4 防災危険個所図 4 5 避難者名簿 5 6 安否確認用カード 6 7 避難者カード 7 8 非常持出品チェックシート 8 9 備蓄品チェックシート 9 10 常時携行品チェックシート 10 11 防災関係機関連絡先一覧 11
1 自主防災組織の必要性 大きな災害が発生した場合 消防署や防災関係機関は全力を上げて防災活動を行いますが 道路の不通や同時多発した災害によりすべての災害発生箇所への対応は困難なることが想定されます 自分や家族の命を守るためには 自らの身は 自らが守る といった自覚を持ち さまざまな災害に備え 普段から各家庭で十分な対策を講じておかなくてはなりません 災害の拡大を防ぐためには 個人や家族だけの力だけでは限界があります このような時 隣近所の人たちが集まって 互いに協力し合いながら 防災活動に組織的に取り組むことが必要です 災害発生時はもちろん 日頃から地域の皆さんが一緒になって防災活動に取り組むための組織 これが 自主防災組織 自主防災組織 です 阪神 淡路大震災では 家屋倒壊等による自力脱出困難者のうち 実に77% の人を近隣住民が救助しています 大きな災害では 消防などの公的機関による防災活動は著しく制限されます その一方で 隣近所の人が協力し合い救助活動に参加して尊い命を救ったことや 初期消火を行い延焼を防止したことなどが報告されています 2 自主防災組織の役割 自主防災組織 ( 地域住民 ) は日頃から地域内の安全点検 災害時要援護者の把握 防災知識の普及 啓発 防災訓練の実施など被害を最小限にとどめるための取り組みを行います また 災害が発生した際には 初期消火活動 被災者の救出 救護活動を行うなど 非常に重要な役割を担っています 家庭内での安全点検及び各種の防災訓練を通して 日頃から大規模な災害に備えるための活動です 大規模な災害が発生したときに 人命を守り 災害の拡大を防ぐために必要な活動です 1
1. 自主防災組織とは 3 自主防災組織とはどんな組織か 自主防災組織は 地域住民が 自分たちの地域は自分たちで守る という自覚と連帯感により自主的に結成する組織です 基本的に会長 ( 隊長 ) 副会長( 副隊長 ) を中心とした組織体制であり 概ね次のような役割の班編成となっています 訓練を通じて必要な見直しを行いながら 地域の実態に応じた適切な組織体制を作りましょう 役職 班編成平常時の役割災害時の役割 会長 ( 隊長 ) 副会長 ( 副隊長 ) 防災訓練など地域の防災活動の計画 実施 組織の役割の確認 防災機関との連携 会員の召集 役割分担の確認 各班の活動の統制 情報班消火班救出 救助班避難誘導班給食給水班 防災知識の普及活動 講習会等の開催 災害時要援護者への連絡 手段等の検討 情報収集 伝達訓練 出火防止の啓発活動 防災資材の整備 点検 初期消火訓練の実施 応急手当等知識の普及 救急医薬品 救助資材の確保 救命講習の実施 受講 救出 救護訓練の実施 避難場所 経路の確認代替避難経路の検討 災害時要援護者の把握 避難支援 誘導の検討 危険個所の把握 確認 避難誘導訓練の実施 飲食料の備蓄呼びかけ 炊き出し 給水訓練 正しい災害情報の周知 被害状況の把握 報告 デマ等の防止 出火防止活動 初期消火活動 消防署 消防団への協力 負傷者 要救助者の把握 負傷者の救護所への搬送 災害時要援護者の安全確保 救急処置の実施 救護活動 避難場所 避難路の安全確認 情報班と連携し 避難の呼びかけ 危険個所への注意表示 避難情報の伝達及び避難誘導実施 安否確認 避難場所での避難者整理 炊き出し 給水活動の実施 2
1. 自主防災組織とは 4 リーダーとして行うべきこと 自主防災組織のリーダー ( 会長 副会長 各班の班長など ) は 自ら防災に関する基本的な知識や技術を身につけ 日頃から住民の防災意識を高めることに努めます また 災害発生時には 自主防災組織を適切に指導し 率先して行動することが求められます 情報伝達市が発令する避難準備情報 避難勧告等は 防災行政無線 音声告知端末 広報車等により伝達しますが それだけでは正確な情報が全戸へ伝わらないことも想定されます 災害時には全世帯に組織的な情報伝達がなされるような体制づくりが必要です 災害時要援護者の支援ひとり暮らし高齢者や体の不自由な方など 災害時に自力避難することが困難な人 ( 災害時要援護者 ) の同意を得て要援護者台帳を作成し 自治会長 ( 自主防災組織 ) 等にお渡ししています また 日頃から要援護者の状態を把握しておくとともに 安否確認支援担当者がきちんとサポート活動をできるかどうか確認することが大切です なお 要援護者 1 名につき支援担当者を概ね3 人決めておくことで 支援活動を迅速に行うことができるとともに 万が一 安否確認担当者が不在の場合に備えます なお 要援護者台帳の取扱いに関しては 安易にコピー 配布しない 業者等外部に情報を漏らさない など プライバシー保護に十分注意してください 県内でも要援護者を狙って 高額な商品を売りつけたり悪徳業者による被害が発生しています 防災資器材の点検 整備災害時の防災活動に備えて 日頃から必要な資機材を揃えておくことは必要不可欠です 地域の実情や組織の構成を考慮したうえで よく検討してください また いざという時のために 資機材の点検や取扱い方法に日頃から慣れておくことが大切です 防災訓練等の実施自主防災組織の現状を把握し 組織の活動目標や防災訓練 研修会などの計画を策定することで 組織の意識を高めます リーダーは 率先して多くの意見を聞き 組織全体で取り組みます どのような活動を行うか 中 長期の活動計画や年間の活動計画を立て 実行していくことが大切です また 実施にあたっては 専門的な知識を持つ消防本部 消防団などの協力を得ると良いでしょう 3
2. 災害時の防災対策 1 災害応急活動に関する情報の収集及び伝達 市が発令する避難準備情報 避難勧告等の重要情報は生死にかかわることもあるため 迅速 正確に住民に伝えることが重要です それと同時に 避難行動中に確認した地域の被害状況等 重要と思われる情報については 取りまとめのうえ市の災害対策本部 ( 各支部 ) に報告して下さい 1. 情報収集 1 収集する主な情報 市が発令する避難準備情報 避難勧告等の重要情報 道路の浸水状況 河川の水位状況等 避難に必要な情報 地区内の被害状況 ( 死傷者 建物の浸水状況等 ) 住民避難状況 ( 一時避難場所の状況 避難人数等 ) その他 緊急かつ重要と思われる情報 2. 情報伝達 1 情報伝達を迅速に行うため 連絡網を作成するなど 組織内の連絡体制をつくる 2 市 ( 災害対策本部 ) からの連絡 情報は防災行政無線 音声告知端末 広報車 CATV 等により周知します 3 伝達する主な情報 気象に関する重要情報 ( 大雨 洪水など ) 避難準備情報 避難勧告 避難指示 その他災害に関する重要情報 4 避難準備情報 避難勧告等の重要情報は 連絡網を使って確実に伝達するとともに 電話が不通の場合には 情報班員が各世帯をまわるなどして確実に伝達する 特に避難に時間を要する要援護者世帯へは優先して伝える 5 避難所への避難が完了した後 自主防災組織の会長または情報班長は住民の避難状況 ( 避難人数等 ) を確認し 避難所にいる市職員又は災害対策本部各支部へ報告する このとき 地区内の被害状況等重要な情報がある場合には それも合わせて報告する ( 留意点 ) 高齢者等の要援護者世帯については 特に日頃から誰が誰に伝達するか体制を確立しておく 必要により 口頭だけでなくメモ程度の文書も活用する 災害時は 噂やデマが流れがち 情報はできるだけ確認する 4
2. 災害時の防災対策 用語の定義 避難準備情報 人的被害の発生する可能性が高まった状況です 要援護者名簿に登録してある方や避難に時間のかかる方の避難誘導を開始するとともに それ以外の方も家族等との連絡 非常持ち出し品の用意等 避難準備を開始します 避難勧告 通常の避難行動ができる方が避難行動を開始しなければならない段 階で 人的被害の発生する可能性が明らかに高まった状況です 避 難準備の終わった方から一時避難場所へ避難を開始してください 避難指示 前兆現象の発生や切迫した状況から 人的被害が発生する可能性が非常に高いと判断された状況です 避難指示が発令された場合は その地域にお住まいの方すべてが 指定された一時避難場所へ直ちに避難をして下さい 3. 避難勧告等発令状況 市長から発令される避難情報 河川の破堤 越水はん濫等 ( 水害 ) 避難勧告等は 以下のいずれかの基準を参考に 今後の気象予測や河川巡視等からの情報を含めて総合的に判断して発令する 区分 避難準備 ( 要援護 者避難 ) 情報 避難勧告 避難指示 発令基準 1 各水位観測所の水位がはん濫注意水位に達し さらに水位の上昇が予 想される場合 2 当市に洪水警報が発表された場合 1 各水位観測所の水位が避難判断水位に達し ( はん濫警戒情報 が発表 ) さらに水位の上昇が予想される場合 2 河川管理施設の異常 ( 漏水等破堤につながるおそれのある被災等 ) を 確認した場合 1 破堤 越水を確認した場合 2 河川管理施設の大規模異常 ( 堤防本体の亀裂 大規模漏水等 ) を確認 した場合 大雨による土砂災害土砂災害に伴う避難勧告等の発令基準避難準備 大雨警報( 土砂災害 ) が発表された場合 ( 要援護者避難 ) 近隣で前兆現象( 流水の異常な濁り 斜面からの湧水の増加 ) が発見さ情報れた場合 5
2. 災害時の防災対策 避難勧告 避難指示 1または3の場合で 2である場合 1 土砂災害警戒情報の発表 2 安全に避難ができる状況を確認 3 近隣で前兆現象 ( 渓流内での流木の発生 斜面から小石がぱらぱら落下 擁壁 道路等にクラック発生 ) が発見された 近隣で土砂災害が発生した場合 近隣で土砂移動現象 前兆現象 ( 地鳴り 山鳴り 流水の急激な濁りや渓流水位激減 斜面の亀裂等 ) が発見された場合 ( 注 ) この基準は 一応の目安であり これ以外の状況であっても災害の発生するおそれがある場合には 避難勧告等を令することがあります 2 避難行動 市から避難準備情報 避難勧告等が発令された場合には 避難誘導班を中心に迅速な避難活動を行ってください 避難の遅れが生死にかかわってきますので 非常に重要な活動です 特に1 人では行動できない要援護者世帯へは 最大限の支援をお願いします 1. 避難 1 避難準備情報 避難勧告等が発令されたら 情報班員などが速やかに全世帯へ伝達する 2 難誘導班員は 指定された一時避難所への避難を誘導する ( 要援護者の避難を優先 ) なお 一時避難所が使用不能の場合は 地域内にある事業所を利用するなどし 安否確認の後 集団で拠点避難所へ避難する 3 要援護者は 状況に応じて担架 車イス リヤカー等により搬送する 4 避難者の掌握を行う 不明者がいる場合は手分けして安否確認を行う 5 避難状況は 随時 市災害対策本部へ連絡する 6 一時避難所から拠点避難所へ移動する場合は 極力集団で避難する ( 注意点 ) 市の発令する避難準備情報 避難勧告等の伝達が遅れたり あるいは指示が届かないことも想定されるので 組織として自主的に避難することも念頭におく 避難するときは非常持出品 ( 食料含む ) を持ち 安全な服装で 指定された一時避難所に避難するよう誘導する 自然災害においては不測の状況も想定されることから 避難行動は計画された避難場所等に避難することが必ずしも適切でなく 事態の切迫した状況等に応じて 自宅や近隣建物の2 階等に避難することも考慮する 2. 一時避難所 避難場所地域内にある公共施設 集会所などで拠点避難所へ避難する前に組織的避難が円滑に行 6
2. 災害時の防災対策 えるように住民が一時的に集合して待機する避難所です ここから市の避難所へ避難する場合には 極力集団で避難するよう心掛けましょう また一時避難場所は 主に地震 火災を想定し建物の崩壊や火災を避けられる場所を指定しています 避難所と同様一時的に集合して待機します 3. 拠点避難所 広域避難場所拠点避難所 広域避難場所は 長期間の避難が必要になった場合に備え 多数の避難者が収容可能な体育館や文化センターなど比較的大きな建物や広場 駐車場を指定しています 3 給食 給水活動 災害が発生した場合 停電 断水 ガスの供給停止等が予想されます また 食料 飲料水及び生活用水も不足します これに対処するための給食 給水活動における注意点は以下のとおりです ( 注意点 ) 1 避難者に対し 備蓄食料や供給された食料を均等に配分できるよう 人数の確認を行う 2 給水活動が速やかに行えるように 避難所への給水車両の進入経路を確保する 3 災害発生当初は混乱が予想されるため 調理を必要としないものから配分する 4 避難生活 避難生活における秩序を保ち お互いに助け合って少しでも快適に過ごせるよう 自主防災組織として活動しましょう 高齢者や障害を持つ要援護者へは 特に配慮をお願いします ( 避難所での留意点 ) 1 避難者名簿の作成避難した際は 自治会 ( 自主防災組織 ) ごとの避難者名簿を作成し 市へ提出して下さい なお 名簿作成にあたって安否確認カードを利用すると便利です 2 情報伝達市災害対策本部からの情報は 市の避難所担当職員が口頭又は掲示板等を利用して周知します また 市への連絡事項は 市職員へ直接伝えてください 3プライバシーの保護お互いのプライバシー保護に気をつけます 4 要援護者への配慮介護は家族が行いますが 家族がいない人などは 組織で協力します 必要によりヘルパーやボランティアの派遣を要請します 7
2. 災害時の防災対策 5 地震災害のときの注意点 1. 被災者の救出 救護活動 救出活動の手順 1まず自分の安全を確認し 家族や隣人の救出にあたる 2 大きな声をあげて反応を確かめ 負傷者などの居場所の情報を集める 3 居場所を確認したら 救出活動に協力できる人を集める 4ノコギリ ハンマー バール ジャッキ ロープなどの資機材で救出する 5 大規模な救出作業が必要な場合は チェンソーやエンジンカッターなどの資機材を利用しますが 無理な場合は速やかに消防署などに出動を要請します また すぐに救出できない場合は 被災者の位置確認や人数の正確な把握に努めます ( 留意点 ) 1 人では行動できない要援護者等の安全確認と救出には特に配慮が必要です 救出活動には危険が伴います 2 次災害に十分気をつけ 無理のない範囲で救出活動を行ってください 救助活動の手順 1 重傷の場合は 応急救護品で手当てを行う 2 医師による治療が必要な場合や重傷患者は 市が開設する救護所や病院へ搬送する 3 重傷患者の搬送は消防本部へ通報する 2. 初期消火活動大規模災害により火災が発生した場合 道路の損壊や火災同時多発により 消防機関の活動は通常の火災の場合よりも制限されます このため いざ火災が発生した場合には 地域の自主防災組織が協力して初期消火活動にあたってください ただし 地域で行う初期消火活動はあくまで火災の延焼を防止することが目的です 決して無理はせず 消防署員や消防団員が到着したらその指示に従ってください 1 揺れが収まってからすばやく火の始末 2 消火器 バケツなどを使って自ら消火 3 消火栓のホース及び筒先 バケツリレーなどによる自主防災組織の初期消火 4 消防機関が消火を開始したら指示に従う 5 消防機関による消火 避難誘導班の指示に従い避難を開始 8
3. 平常時の防災対策 1 地域住民への防災知識の普及 啓発 家庭内では 概ね3 日間程度の食料や水を蓄えるとともに 救急医薬品を準備しておくことが大切です また 非常持出品はリュックなどに入れてすぐに持ち出せる状態で保管し 食料は一定期間で入れ替えます 食料 飲料水の備蓄 [ 備蓄品リスト ] 食料 (3 日分 ) : 乾パン 缶詰 お菓子類 レトルト食品 インスタント食品など 飲料水 :1 人につき1 日 3リットルの水を最低 3 日分 救急医薬品 : かぜ薬 胃腸薬 常備薬 消毒液 傷薬 包帯 ばんそうこうなど [ 非常持出品リスト ] 食料 飲料水 雨具 防寒着 衣類 下着 懐中電灯, 携帯ラジオ, 予備の電池, 携帯電話 ( 充電器 ), ビニールシート, 洗面具, タオル ティッシュペーパー 生理用品 救急医薬品 貴重品など ただし 緊急時は人命が最優先されるため 非常持ち出し品を準備している間に避難行動が遅れてしまった ということがないよう注意してください 家庭内での役割分担いざというとき 少しでも落ち着いて行動できるよう 家族みんなの防災意識を高め 各人の役割分担や連絡方法を確認しておきます 家族がバラバラに離れているときに災害が発生した場合の連絡方法 避難場所とそこへ行く道順 火の始末 非常持出品の搬出など家庭での役割分担 高齢者など要援護者の確認 避難の役割分担 防災訓練等の計画 参加 防災講演会の開催や関係機関の講演会 研修会に参加する 防災知識に関するチラシやパンフレットの作成 配布を行う 地域内を実際に歩いてみて 地域危険箇所の確認を行う この場合 歩け歩け大会 や タウンウォッチング といったイベント性を加え 防災マップづくりにつなげてみるのもよい 地域における過去の災害実例調査 災害体験者からの聞き取り等により 記憶を風化させないよう工夫する 9
3. 平常時の防災対策 情報収集 伝達訓練 ( ア ) 情報収集 伝達訓練地域内の被災状況 災害危険箇所の見回り結果及び避難の状況等 情報を正確かつ迅速に収集し 市災害対策本部に連絡します また市災害対策本部からの情報を地域内の住民に伝達します ( イ ) 要援護者等の安否確認訓練一人暮らし高齢者 障害者等の要援護者に的確な情報を伝え 安否確認と避難 救護に必要な体制などを確認します 初期消火訓練大きな地震災害で最も怖いものの1つは火災です 自主防災組織においても 火災発生時の初期消火方法を習得しておくことが大事です 主な訓練には消火器による消火 バケツリレーによる消火 町内で設置したホース 筒先等を使用した消火等があります また 火災危険から身を守る方法等も合わせて習得すると効果的です 避難訓練災害が発生し 適切な避難誘導が行われなければ 住民はバラバラに移動し 相互の連絡が取れない状況になります 避難誘導班を中心として 組織ぐるみでの避難訓練を実施しましょう 特に要援護者の誘導については 日頃から救出救護班と連携して 支援担当世帯等を事前に割り当てておきます 救出 救護訓練はしご ロープ バール等の救出用資機材の使用方法について訓練します また 負傷者の応急手当の方法 搬送の方法等についても練習します なお 倒壊家屋からの救出訓練や負傷者の救護訓練は かなり技術的 専門的な要素があるため 消防署員等に指導してもらいながら 訓練を実施します また 消防署では救命講習などを定期的に開催しています 積極的に受講して 専門知識の習得に努めましょう 給食 給水訓練大規模な災害が起こると 救助物資の不足による混乱が予想されます 訓練では 炊飯装置等を活用して食料を確保する方法に習熟するほか 市災害対策本部からの救援物資を皆が公平に入手できるような配給体制を作ることが必要です 11
3. 平常時の防災対策 5 協働による自主防災組織の活性化 大災害の発生に対し 一地域の自主防災組織だけで対応することはきわめて困難です 他の自主防災組織 ( 同じ避難所単位等 ) と相互に情報交換し 助け合う体制が必要です また 自主防災組織以外にも 消防団や学校 事業所等と普段から連携を取ることで いざという時 一体となって防災活動を行うことが可能となります 消防団 日頃から火災予防や消火活動を行っている消防団は 災害時には自主防災組織にとって最も頼れる存在です 消火訓練はもちろん 救出 救護や避難地での活動においても 消防団と密接な連携をとることが必要です 消防団の保有する資機材情報の提供 災害時の救出 救護 誘導などの協力 消防団の防水訓練等への参加 近隣の自主防災組織 災害時 避難所が一緒になる場合があります 日頃からコミュニケーションをとり 災害時に混乱が起こらないようにします 共通の認識が持てるように心がけます 災害時の応援協力体制の確立 保有する資機材情報の提供 避難所運営方法の確認 ( 役割分担 ) 学校( 教員 ) 学校の多くは避難所となっており 学校の教職員も避難所の運営に関わります 実際に避難した際に混乱しないよう 避難所の設置や運営について話し合っておきます 避難所運営についての体制の確立 学校施設の状況や保有する資機材の確認 地域の事業所 災害時 事業所が保有する資機材の提供や 従業員による救出 救護活動への協力が得られれば非常に役立ちます 防災訓練への参加を呼びかけたり 事業所が実施する防災訓練へ協力するなど 日頃から密接な連携を図っておきます 災害時 ( 訓練時 ) における協力体制の確立 防災訓練への参加呼びかけ 救出 救護 要援護者の避難などへの従業員の協力 災害時一時避難場所としての施設の開放 12
3. 平常時の防災対策 作成 平成 22 年 8 月 郡上市総務部総務課 13