地域再生計画 1 地域再生計画の名称人吉海軍航空基地跡を核とした観光振興 物産振興による錦町総活躍計画 2 地域再生計画の作成主体の名称熊本県球磨郡錦町 3 地域再生計画の区域熊本県球磨郡錦町の全域 4 地域再生計画の目標 4-1 地方創生の実現における構造的な課題平成 27 年 10 月に策定した錦町人口ビジョンでは 錦町からの主な転出理由は就職や進学となっている また 策定に合わせて実施した若年者対象のアンケートによれば 魅力的で十分な収入を得られることを就職の選択理由とする回答が多数であった そのため錦町では 町のブランド力を高め 観光を軸として関連産業も含めた魅力的なしごとを創出するための取組を進めている 地方創生加速化交付金事業においては 観光資源の磨き上げ及び観光客のニーズを把握するためモニターツアーを実施したが 参加者からは 戦争遺構体験の拡充 季節を感じる体験メニューの構築 地域の食と地元住民との触れ合いができる民泊事業の構築 などの意見があり 滞在時間の短さや周遊性の低さといった課題が浮き彫りとなった また 人吉海軍航空基地跡は戦争遺構として保存状態が良く 規模の面でも全国的にも希有な存在である 平成 27 年からの調査 平成 28 年度からの遺構調査 平成 28 年度からメディア等による周知を進めてきた結果 現段階でも見学者が年間 1000 人を超える さらに 今年度実施したモニターツアーの参加者によって新聞に 人吉海軍航空基地跡 関連の記事が掲載されたことをきっかけに 当該戦争遺構への問い合わせが殺到し 中には 100 人規模のツアー見学の要望も寄せられるなど 観光客等の見学希望者を受け入れるための施設や体制の構築が新たな課題となっている さらに観光振興策と連携して町内の事業者が稼ぐ力を向上させるための物産振興策として新商品開発に意欲がある事業者の掘りおこしなどを実施し 商品開発に取り組んだが 商品開発に消極的な事業者から意欲的な事業者まで 経営レベルに合わせた支援体制を構築することや 商品を多様 1
化することが課題である 4-2 地方創生として目指す将来像錦町では 市場ニーズに応じて農産物を安定的に供給するための生産者の活動を支援することに加え 観光誘客による物産振興を図り 本町の基幹産業である農業を稼げる魅力的な産業に変えることによって 人口減少の抑制及び新たな雇用創出による活力に満ちたまちづくりを進めている その一環として 地方創生加速化交付金事業により 物産振興と併せて本町への観光誘客の拡大を図るための 情報発信やモニターツアーによる市場ニーズの把握などを実施 意欲ある事業者の掘りおこし ビジネスマッチングなどの事業者支援による商品開発や販路開拓が進んだほか 新たな観光ツアー商品の土台が形成されるなど 一定の成果を得た 特に モニターツアーでは 全国的にも希有な戦争遺構である 人吉海軍航空基地跡 への評価が高かったことから 当該戦争遺構を活用し 錦町に戦争関連の観光地としての魅力を創造するため拠点施設を整備するとともに 戦争遺構を核とした観光振興策や物産振興策に町内の各事業者と連携して取り組む また 熊本県南地域での広域的な DMO 形成に向けて 地域一体となって魅力的な観光地域づくりを進める 数値目標 事業開始前 ( 現時点 ) 平成 29 年度 (1 年目 ) 平成 30 年度 (2 年目 ) 平成 31 年度 (3 年目 ) 観光消費額 ( 千円 ) 743,417 37,172 74,341 111,509 観光入込客数 ( 人 ) 220,000 10,000 30,000 60,000 新商品開発事業者 ( 人 ) 2 1 2 2 施設売上 ( 千円 ) 0 1,200 10,000 1,000 雇用の創出 ( 人 ) 0 4 1 1 施設来場者数 ( 人 ) 1,000 5,000 2,000 1,000 2
平成 32 年度 (4 年目 ) 平成 33 年度 (5 年目 ) KPI の 累計 観光消費額 ( 千円 ) 50,000 50,000 323,022 観光入込客数 ( 人 ) 10,000 10,000 120,000 新商品開発事業者 ( 人 ) 1 1 7 施設売上 ( 千円 ) 1,000 1,000 14,200 雇用の創出 ( 人 ) 1 1 8 施設来場者数 ( 人 ) 1,000 1,000 10,000 5 地域再生を図るために行う事業 5-1 全体の概要貴重な戦争遺構として注目が高まっている 人吉海軍航空基地跡 を核とした観光振興及び物産振興によるしごと創生に取り組むため 観光資源としての機能を高めるための拠点整備と受入環境の整備を行い 当拠点を観光の核とした錦町オリジナルのツアー商品の開発により 通年での観光誘客を図るとともに 当町での滞在時間を伸ばし 観光消費による経済効果を高める 併せて ツアーに参画する地域事業者の収益増と新商品の拠点を中核とした販売による物産振興を図る また 農泊事業の構築やツアー案内人の育成により観光客の受入体制を整備する 5-2 第 5 章の特別の措置を適用して行う事業 (1) 地方創生推進交付金 ( 内閣府 ): A3007 1 事業主体熊本県球磨郡錦町 2 事業の名称 : 錦町ファン創造プロジェクト 3 事業の内容 にしきまるごと創造プロジェクト運営推進事業推進主体である にしきまるごと創造プロジェクト の運営 3
観光資源磨き上げプロジェクト町内の観光資源を磨き上げ 観光客のニーズに合った観光商品を作り上げる 特に 貴重な戦争遺構として注目が高まっている 人吉海軍航空基地跡 に地方創生拠点整備交付金を活用して新たな観光拠点を整備したいと考えているが 当該施設の拠点性を高める事業を実施するとともに 当該施設を核とした着地型観光メニューを開発する また ツアー案内人の育成と農家民泊事業の構築により 観光客の受入体制を強化する 商品開発ブランディングプロジェクト観光客にお金を落としてもらう仕組みを強化するため 事業者の経営レベルに合わせた商品開発の支援を行い 今回整備予定の拠点施設を販路の中核とし 土産品になるような新商品や海軍関連グッズの開発 カフェスペースで提供する錦町特産のフルーツ ( 梨 桃など ) を使ったオリジナルスイーツの開発や販路開拓等に取り組む にしきまるごとプロモーション事業観光情報やにしきブランドを全国に発信していくため SNS を活用した新たな情報発信ツールの開発や町の魅力を外部に発信する住民主体の情報発信者 ( ボランティア ) の育成に取り組む 4 事業が先導的であると認められる理由 自立性 観光消費額の増大やプロジェクト参画事業者の商品開発力 収益基盤を強化することによって 参画事業者の 稼ぐ力 を増幅させ 行政からの補助によらない自立を図る 官民協働 行政は観光 物産等各分野の事業運営のノウハウを持ったプロ人材の知見を活かし 観光ツアーメニューの開発 新商品の開発 販路拡大支援 情報発信等を実施 民間事業者は商品開発や新たな販路開拓に取り組む 政策間連携 観光誘客を高めることによって ツアーに参画する地域事業者 地域団体の収益増と新商品の販売による物産振興を図るとともに 農家民泊事業の構築やツアー案内人制度の創設による地元住民が稼げるしごとの創出も図る 地域間連携 熊本県南地域や人吉球磨地域の枠組みを活用し 連携して観光資源の魅力を高め 情報発信していくことにより 周遊性を高め地域全体の観光振興や産業振興に取り組む その他の先導性 特になし 4
5 重要業績評価指標 (KPI) 及び目標年月 数値目標 事業開始前 ( 現時点 ) 平成 29 年度 (1 年目 ) 平成 30 年度 (2 年目 ) 平成 31 年度 (3 年目 ) 観光消費額 ( 千円 ) 743,417 37,172 74,341 111,509 観光入込客数 ( 人 ) 220,000 10,000 30,000 60,000 新商品開発事業者 ( 人 ) 2 1 2 2 KPI の累計観光消費額 ( 千円 ) 223,022 観光入込客数 ( 人 ) 100,000 新商品開発事業者 ( 人 ) 5 6 評価の方法 時期及び体制 検証方法 1 推進主体によるPDCAサイクルの仕組みをつくり 随時進捗状況の共有と 事業の効果検証 見直しを行う 2にしき まち ひと しごと推進会議において 事業の進捗状況を報告し 事業内容の検証 見直しを行う 外部組織の参画者 1 行政 産業界 農業法人 金融機関 観光業界 公共交通機関 全国的に活躍する人材とのパイプを有する地域活性化につながるプランナー及びデザイナー 旅行業者 プロモーションアドバイザー 2にしき まち ひと しごと推進会議委員 :( 行政 ) 錦町 区長会 熊本県 ( 産業界 ) 商工会 JA 球磨 ( 金融機関 ) 肥後銀行 熊本中央信用金庫 日本政策金融公庫 ( 教育機関 ) 錦中学校校長 球磨商業高校校長 ( 労働団体 ) 球磨公共職業安定所 ( メディア関係者 ) スラップスティックフォト ( 地元情報発信者 ) ( 住民等 ) 球磨川ツクシイバラ 5
の会 錦町小中学校 PTA 連絡協議会 町内認定こども園 町内介護福祉施設 町内農家 検証結果の公表の方法 検証結果を町のホームページへ掲載する 7 交付対象事業に要する経費 法第 5 条第 4 項第 1 号イに関する事業 A3007 総事業費 89,618 千円 8 事業実施期間 地域再生計画認定の日から平成 32 年 3 月 31 日 (3ヵ年度) 9 その他必要な事項本事業は 拠点整備交付金事業との関連性が高く 両事業の実施により目標達成の可能性を高めるものである (2) 地方創生拠点整備交付金 ( 内閣府 ): A3007 1 事業主体熊本県球磨郡錦町 2 事業の名称 : 人吉海軍航空基地跡を核とした 学ぶ感じる考える 魅力発進拠点整備プロジェクト 3 事業の内容錦町内に点在する人吉海軍航空隊基地跡の戦争遺構を活用し 平和教育及び戦争関連観光の情報発信 交流拠点として整備する 実施内容等の概要 1 山の中の海軍の町ひみつ基地ミュージアム ( 仮称 ) の整備戦争遺構の一つである歴史的建造物の岡本工場を主要遺構の近隣に復元し 当時の歴史的資料等を展示 体感できる観光拠点として整備 2 周辺整備工事効果促進事業として 拠点施設から近隣の戦争遺構を巡るガイドコースのための散策路を整備 4 事業が先導的であると認められる理由 自立性 運営は錦町観光協会が主体となり 観光ガイドの運営から特産品販売まで一貫して担う 当初は自治体からの助成金と会員による会費を 6
活用するが 3 年後を目途に 観光ツアーコースの定着による入館料 海軍基地跡へのガイド料 施設へのテナント料 グッズや地元の物産販売 体験学習などによる施設使用料などによる収益で運営出来るよう経営の自立性を高めていく 5 年後を目標に維持管理経費や事業運営経費を賄えるようにする 官民協働 自治体 戦争遺構観光の拠点を整備するとともに 推進交付金を活用して行う 情報発信 プロモーション等による誘客に取り組む 錦町観光協会 山の中の海軍の町ひみつ基地ミュージアム ( 仮称 ) の運営を行うとともに 戦争遺構を活用した観光商品の開発 販売に取り組む 地域の研究者 戦争遺構活用のアドバイザーとして協力し 平和教育の研修等に取り組むとともに 案内人の養成を行っていく 政策間連携 観光振興と物産振興との連携 観光施策として 観光客を増加させ 地元の生産者による農産物 工芸品等の特産品を施設内でPR 販売を行うことにより 物産 農業振興への波及効果を狙う 観光振興と教育行政の連携 観光施設として施設整備を充実させることで地域の児童生徒や修学旅行生の受け入れが可能になり 平和教育 地域学習の場として活用し 常時 海軍基地跡も散策することができる 地域間連携 本施設は 錦町の戦争遺構だけでなく 隣接する人吉市 相良村など人吉球磨地域の戦争遺構を含めた情報発信 研修を行うこととしている また 併せて 日本遺産の構成文化財の情報発信や案内についても人吉球磨地域全体で連携して行う 人吉市においても多くの戦争遺構があり 旅行会社へのツアー造成への提案等を合わせて行う 5 重要業績評価指標 (KPI) 及び目標年月 事業開始前 ( 現時点 ) 平成 29 年度 (1 年目 ) 平成 30 年度 (2 年目 ) 平成 31 年度 (3 年目 ) 施設売上 ( 千円 ) 0 1,200 10,000 1,000 7
雇用の創出 ( 人 ) 0 4 1 1 施設来場者数 ( 人 ) 1,000 5,000 2,000 1,000 平成 32 年度 (4 年目 ) 平成 33 年度 (5 年目 ) KPI の 累計 施設売上 ( 千円 ) 1,000 1,000 14,200 雇用の創出 ( 人 ) 1 1 8 施設来場者数 ( 人 ) 1,000 1,000 10,000 6 評価の方法 時期及び体制 検証方法 錦町総合戦略の効果検証機関である にしき まち ひと しごと推進会議 において 当事業で設定したKPIの実績により事業の検証を行い 検証結果についてはHPで公表する 外部組織の参画者 にしき まち ひと しごと推進会議 を構成する有識者や議会の関与を得ながら検証結果報告をまとめる 7 交付対象事業に要する経費 1 第 5 条第 4 項第 1 号イに関する事業 A3007 総事業費 56,204 千円 8 事業実施期間 地域再生計画認定の日から平成 34 年 3 月 31 日 (5 ヵ年度 ) 5-3 その他の事業 5-3-1 地域再生基本方針に基づく支援措置 該当なし 8
5-3-2 支援措置によらない独自の取組 (1) 人吉海軍航空基地跡活用事業事業概要 : 人吉海軍航空基地跡 を核とした観光振興策及び物産振興策の推進によるしごと創生を推進するため 戦跡主要施設の用地取得や拠点整備予定地の造成整備を行う また 拠点施設の魅力を強化するための環境整備に取り組む 実施主体 : 熊本県球磨郡錦町事業期間 : 平成 29 年 4 月 1 日から平成 34 年 3 月 31 日 (5カ年度) 6 計画期間 地域再生計画認定の日から平成 34 年 3 月 31 日 7 目標の達成状況に係る評価に関する事項 7-1 目標の達成状況に係る評価の手法 検証方法 錦町総合戦略の効果検証機関である にしき まち ひと しごと推進会議 において 当事業で設定したKPIの実績により事業の検証を行い 検証結果についてはHPで公表する 外部組織の参画者 にしき まち ひと しごと推進会議 を構成する有識者や議会の関与を得ながら検証結果報告をまとめる 7-2 目標の達成状況に係る評価の時期及び評価を行う内容 事業開始前 ( 現時点 ) 平成 29 年度 (1 年目 ) 平成 30 年度 (2 年目 ) 平成 31 年度 (3 年目 ) 観光消費額 ( 千円 ) 743,417 37,172 74,341 111,509 観光入込客数 ( 人 ) 220,000 10,000 30,000 60,000 新商品開発事業者 ( 人 ) 2 1 2 2 9
施設売上 ( 千円 ) 0 1,200 10,000 1,000 雇用の創出 ( 人 ) 0 4 1 1 施設来場者数 ( 人 ) 1,000 5,000 2,000 1,000 平成 32 年度 (4 年目 ) 平成 33 年度 (5 年目 ) KPI の 累計 観光消費額 ( 千円 ) 50,000 50,000 323,022 観光入込客数 ( 人 ) 10,000 10,000 120,000 新商品開発事業者 ( 人 ) 1 1 7 施設売上 ( 千円 ) 1,000 1,000 14,200 雇用の創出 ( 人 ) 1 1 8 施設来場者数 ( 人 ) 1,000 1,000 10,000 7-3 目標の達成状況に係る評価の公表の手法 検証結果を町のホームページへ掲載する 10