合理性今要有望効に性関連する事項相当性回の政策体系における政策目的の位置付け 政策の達成目標租税特別措置の適用又は延長期間同上の期間中の達成目標 政策目標の達成状況 政策目標 23 酒類業の健全な発達の促進 酒類業の経営基盤の安定 5 年間の延長 ( 平成 35 年 3 月 31 日まで ) 酒類業

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新設 拡充又は延長を必要とする理由9-2 回の合要理性望に関⑴ 政策目的沖縄県内の一般消費者の生活及び産業経済に及ぼす影響を考慮して税負担を軽減する 県内酒類製造業の育成 保護( 経営基盤の強化など ) 酒類製造業及び関連産業の振興を通じた沖縄経済の振興 ⑵ 施策の必要性本軽減措置については 昭和

新設 拡充又は延長を必要とする理⑴ 政策目的沖縄県内の一般消費者の生活及び産業経済に及ぼす影響を考慮して税負担を軽減する 1 沖縄の一般消費者の酒税負担を軽減する 2 価格優位性を確保することによる沖縄の酒類製造業の自立的経営を促進する ⑵ 施策の必要性 1 沖縄の一般消費者の酒税負担を軽減する沖縄

望の内容平成 28 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) ( 経済産業省経済産業政策局産業再生課 ) 制度名産業競争力強化法に基づく事業再編等に係る登録免許税の軽減措置 税 目 登録免許税 ( 租税特別措置法第 80 条 ) ( 租税特別措置法施行令第 42 条の

望の内容平成 30 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) ( 経済産業省中小企業庁経営支援部創業 新事業促進課 ) 制度名 産業競争力強化法に基づく創業支援事業計画の認定自治体における登録免許税の軽減措置の延長 税 目 登録免許税 ( 租税特別措置法第 80 条第

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

新設 拡充又は延長を必要とする理地方公共団体の実施する一定の地方創生事業に対して企業が寄附を行うことを促すことにより 地方創生に取り組む地方を応援することを目的とする ⑴ 政策目的 ⑵ 施策の必要性 少子高齢化に歯止めをかけ 地域の人口減少と地域経済の縮小を克服するため 国及び地方公共団体は まち

2 政策体系における政策目的の位置付け 3 達成目標及び測定指標 4-5 福島 震災復興 租税特別措置等により達成しようとする目標 政策の達成目標と同じ 租税特別措置等による達成目標に係る測定指標 仮設施設の整備数 8 有効性等 政策目的に対する租税特別措置等の達成目標実現による寄与 東日本大震災で

平成13年度税制改正(租税特別措置)要望事項(新設・拡充・延長)

新長を必要とする理由今回合理性の要望に設 拡充又は延⑴ 政策目的 資源に乏しい我が国にあって 近年 一層激しさを増す国際社会経済の変化に臨機応変に対応する上で 最も重要な資源は 人材 である 特に 私立学校は 建学の精神に基づき多様な人材育成や特色ある教育研究を展開し 公教育の大きな部分を担っている

平成 29 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) 制度名既存住宅のリフォームに係る特例措置の拡充 税目所得税 ( 国土交通省 ) 既存住宅流通 リフォーム市場の活性化に向けて 耐震性 省エネ性 耐久性に優れた良質な住宅ストックの形成を促進するため 既存住宅の耐震 省

新設 拡充又は延長を必要とする理由(1) 政策目的 消費者のニーズに応じた住宅を選択できる環境を整備する観点や低炭素化 循環型の持続可能な社会の実現の観点から 中古住宅取得や増改築等工事の適用要件の合理化や増改築等工事の対象を拡充することにより 中古住宅の流通促進 住宅ストックの循環利用に資する (

⑴ 政策目的 市街地再開発事業の推進により 土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るとともに コンパクトシティの推進及び密集市街地の解消を図る 新設 拡充又は延長を必要とする理由 ⑵ 施策の必要性 以下の施策の推進のため 本措置の延長により 民間事業者による早期かつ着実な保留床の取得を促

設 拡充又は延長を必要とする理由 関係条文 租税特別措置法第 70 条の 2 第 70 条の 3 同法施行令第 40 条の 4 の 2 第 40 条の 5 同法施行規則第 23 条の 5 の 2 第 23 条の 6 平年度の減収見込額 百万円 ( 制度自体の減収額 ) ( - 百万円 ) 東日本大震

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

平成 30 年度税制改正等要望項目 要望 1 ワインの酒税増税時における中小 零細ワイナリーの救済策の充実強化 1 頁 ワインに係る酒税については 醸造酒類間 の税率格差是正という名目で平成 15 年 平成 18 年の増税に続き 平成 29 年度税制改正においても平成 32 年 平成 35 年に増税

( 事業所税の課税標準の特例 ) 第三十三条 ( 略 ) 2~5 ( 略 ) 6 平成二十九年四月一日から平成三十一年三月三十一日までの期間 ( 以下この項において 補助開始対象期間 という ) に政府の補助で総務省令で定めるものを受けた者が児童福祉法第六条の三第十二項に規定する業務を目的とする同法

1 酒税法改正関係 ⑴ 酒類の品目等の定義の改正酒類の品目等の定義の主な改正内容は 次のとおりです イ平成 29 年 4 月 1 日から改正されるもの改正の概要 旧酒税法 新酒税法 改正内容 連続式蒸留しようちゆう 連続式蒸留焼酎 名称を変更 ( 常用漢字化 ) 単式蒸留しようちゆう 単式蒸留焼酎

新設 拡充又は延長を必要とする理⑴ 政策目的 地震等の災害からの復旧に際して 公的補助が公立学校に比べて少なく 自主財源の確保が求められる私立学校にとって 寄附金収入は極めて重要な財源である 災害時には 大口の寄附だけでなく 広く卒業生や地域住民を中心に 義援金 募金という形で小口の寄附を集める必要

新今回の要望に合関理連性する事項設 拡充又は延長を必要とする理中小企業は地域の経済や雇用を支え 我が国経済全体を発展させる重要な役割を担っている 中小企業の設備投資を促進し 成長の底上げに不可欠な設備や IT 化等への投資の加速化や生産性の向上を図る ⑴ 政策目的 ⑵ 施策の必要性 昨今の中小企業の

Microsoft Word - 02y_mof_k_01.doc

政策体系における政策目的の位置付け エネルギー基本計画 ( 平成 22 年 6 月 18 日閣議決定 ) において 一次エネルギー供給に占める再生可能エネルギーの割合を 2020 年までに 10% とすることを目指す と記載 地球温暖化対策基本法案 ( 平成 22 年 10 月 8 日閣議決定 )

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

本要望に対応する縮減案 ページ 2 2

(2) 滞納残高 イ 税目別の滞納残高 平成 18 年度平成 19 年度平成 2 年度平成 21 年度平成 22 年度平成 23 年度平成 24 年度平成 25 年度平成 26 年度平成 27 年度 申告所得税 2,119 2,72 1,994 1,921 1,871 1,871 1,784 1,7

(1) 政策目的 多様な就業の機会を提供すること等により我が国の経済の基盤を形成している中小企業の事業承継を円滑化することにより 中小企業の事業活動の継続を実現し 雇用の確保や地域経済の活力維持につなげることを目的とする (2) 施策の必要性 全国の経営者の平均年齢は年々上昇しており 例えば資本金

平成 30 年度地方税制改正 ( 税負担軽減措置等 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 その他 ) No 8 府省庁名環境省 対象税目個人住民税法人住民税事業税不動産取得税固定資産税事業所税その他 ( ) 要望項目名 要望内容 ( 概要 ) 再生可能エネルギー発電設備に係る課税標準の特例措置の延長

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イ果実果実 ( 濃縮果汁を除く 以下この項において同じ ) の名称を表示する なお 三種類以上の果実を使用した場合は 使用量が上位三位以下の果実の名称を その他果実 と表示することができる ロ濃縮果汁濃縮果汁を希釈したものは 濃縮還元 果汁 と 濃縮果汁を希釈していないものは 濃縮 果汁 と表示する

平成 31 年度 税制改正の概要 平成 30 年 12 月 復興庁

⑴ 政策目的本件は, 我が国において開発資金のための国際連帯税 ( 国際貢献税 ) を導入し, 持続可能な開発のための 2030 アジェンダ 等, 国際的な開発目標の達成に対応 貢献するために, 世界の開発需要に対応し得る幅広い開発資金を調達するもの これは, 外務省政策評価, 基本目標 Ⅵ 経済協

新とする理由⑴ 政策目的 車体課税については 平成 23 年度税制改正大綱において エコカー減税の期限到来時までに 地球温暖化対策の観点や国及び地方の財政の状況を踏まえつつ 当分の間として適用される税率の取扱いを含め 簡素化 グリーン化 負担の軽減等を行う方向で抜本的な見直しを検討 することとされて

野村資本市場研究所|顕著に現れた相続税制改正の影響-課税対象者は8割増、課税割合は過去最高の8%へ-(PDF)

( 太陽光 風力については 1/2~5/6 の間で設定 中小水力 地熱 バイオマスについては 1/3~2/3 の間で設定 )) 7 適用又は延長期間 2 年間 ( 平成 31 年度末まで ) 8 必要性等 1 政策目的及びその根拠 租税特別措置等により実現しようとする政策目的 長期エネルギー需給見通

政策目的に対する租税特別措置等の達成目標実現による寄与 中小企業の中でも 特に規模の小さい企業においては 経理担当の人員が少なく 適時適切な経営状況の把握もままならない状況である 資金調達環境や新規顧客開拓に困難を有する中小企業においては 少ない経理体制の中で効率的な事務を行うことが非常に重要であり

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2 政策体系における政策目的の位置付け 3 達成目標及び測定指標 1. 地球温暖化対策の推進 1-2 国内における温室効果ガスの排出抑制 租税特別措置等により達成しようとする目標 2030 年の電源構成における再生可能エネルギーの割合を 22~24% とする 租税特別措置等による達成目標に係る測定指

( 基本方針 Ⅰ) ( 施策大目標 9) 全国民に必要な医療を保障できる安定的 効率的な医療保険制度を構築すること ( 施策目標 2) 生活習慣病対策や長期入院是正により中長期的な医療費の適正化を図ること 予防接種 ( 基本目標 Ⅰ) ( 施策大目標 5) 感染症など健康を脅かす疾病を予防 防止する

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

租税特別措置等に係る事前評価書

政策体系における政策目的の位置付け エネルギー 環境資源 燃料 政策の達成目標 税負担軽減措置等の適用又は延長期間 同上の期間中の達成目標 国民生活に欠かせない基礎物資である石灰石等鉱物資源の中長期的な安定供給 3 年間の延長 軽油引取税の課税免除措置により石灰石等鉱物の掘採事業を営む者の経営基盤が

<4D F736F F D20837A815B B83578C668DDA BD90AC E937890C590A789FC90B382C98AD682B782E D81762E646F63>

200kW 未満 272 万円 /kw 以下 200kW 以上 1,000kW 未満 109 万円 /kw 以下 1,000kW 以上 3 万 kw 未満 39 万円 /kw 以下 4 木質バイオマス発電設備 (2 万 kw 未満 木質バイオマス燃料の年間利用率 80% 以上と見込まれるもの ) <

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

本要望に対応する縮減案 3 自動車の取得段階では消費税と自動車取得税が二重課税となっており 保有段階でも自動車重量税のほかに自動車税 ( 又は軽自動車税 ) の 2 つの税が課されており 自動車ユーザーに対して複雑かつ過大な負担を強いている 特に 移動手段を車に依存せざるをえず複数台を保有する場合が

新又は延長を必要とする理由設 拡充⑴ 政策目的 1 社会保障 税一体改革大綱 ( 平成 24 年 2 月 17 日閣議決定 ) 等に基づき 自動車取得税及び自動車重量税について 廃止 抜本的な見直しを強く求める 等とした平成 24 年度税制改正における与党の重点要望に沿って 国 地方を通じた関連税制

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

H28秋_24地方税財源

H29租特評価書「産業競争力強化法に基づく事業再編等に係る登録免許税の軽減措置の延長」

要望理由 (1) 政策目的我が国の住宅ストックのうち 高齢者が安心し自立して暮らせるバリアフリー化された住宅は極めて限られている状況を踏まえ サービス付き高齢者向け住宅の供給を促進することにより 高齢者に適した住まいの確保を図る (2) 施策の必要性本特例措置により 1 高度のバリアフリー化 2 安

要望理由 (1) 政策目的 既存住宅の流通の円滑化を通じ 既存住宅流通 リフォーム市場の拡大 活性化を図る また 消費者のニーズに応じた住宅を選択できる環境を整備するとともに 既存住宅の耐震化を促進し 住宅ストックの品質 性能を高め 国民の住生活の向上を目指す (2) 施策の必要性 国民がライフステ

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障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

企業中小企(2) 所得拡大促進税制の見直し ( 案 ) 大大企業については 前年度比 以上の賃上げを行う企業に支援を重点化した上で 給与支給総額の前年度からの増加額への支援を拡充します ( 現行制度とあわせて 1) 中小企業については 現行制度を維持しつつ 前年度比 以上の賃上げを行う企業について

(1) 改正の内容 内容 現行制度 特例制度 納税猶予対象株式 納税猶予税額 発行済議決権株式総数の 3 分の 2 に達するまでの株式 贈与の場合 : 納税猶予対象株式に係る贈与税の全額 相続の場合 : 納税猶予対象株式に係る相続税の 80% 取得した全ての株式 贈与の場合 : 納税猶予対象株式に係

(2) 酒税法第 28 条の3( 未納税引取 ) の規定を適用するために必要な酒税法上の手続 (10 点 ) 1 原則手続 ( 法 28の326) 税関長は 未納税引取の承認を与える場合には その承認の申請者に対し 相当の期限を指定して その酒類が所定の引取場所に引き取られたことについてのその場所の

5 配偶者控除等 配偶者控除 配偶者特別控除 扶養控除及び勤労学生控除の合計所得金額の要件 について 一律 10 万円ずつ引き上げられます 6 青色申告特別控除正規の簿記の原則により記帳している者に係る控除額が 55 万円に引き下げられ 正規の簿記の原則により記帳し かつ e5tax 等により確定申

●租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律案

資料3

第68回税理士試験 消費税法 模範解答(理論)

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下では特別償却と対比するため 特別控除については 特に断らない限り特定の機械や設備等の資産を取得した場合を前提として説明することとします 特別控除 内容 個別の制度例 特定の機械や設備等の資産を取得して事業の用に供したときや 特定の費用を支出したときなどに 取得価額や支出した費用の額等 一定割合 の

新設 拡充又は延長を必要とする理由16-2 ⑴ 政策目的 1 平成 29 年度与党税制改正大綱等を踏まえ ユーザー負担の軽減や簡素化等の観点から 自動車重量税の当分の間税率の廃止を前提にしつつ 自動車税の税率引下げ等の車体課税の抜本的な見直しに向けた検討を行い 必要な措置を講ずる 2 自動車市場の拡


第2部

1 酒類業を取り巻く環境 (1) 国内市場環境国内の市場環境は 平成 2 年に1 億 2,88 万人であった人口が減少過程に入っており その構成においても 成人人口に占める6 歳以上の割合が 平成元年度の23.2% から平成 28 年度には4.7% へ増加するなど 人口減少社会の到来 高齢化が進展し

( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 2, 15, 1. 金 16, 額 12, 12, 9, 営業利益率 経常利益率 当期純利益率 , 6, 4. 4, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 1 社 ( 単位 : 億円 ) 215 年度 216 年度前年度差前年度

4 木質バイオマス発電設備 (2 万 kw 未満 木質バイオマス燃料の年間利用率 80% 以上と見込まれるもの ) < 下記要件のいずれかを満たすもの > 年間稼働率 80% 以上と見込まれるもの kw あたりの資本費一定以下 2,000kW 未満 62 万円 /kw 以下 2,000kW 以上 2

NTA presentation JP [Compatibility Mode]

平成 31 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) 制度名車体課税の抜本的見直し 税 目 ( 経済産業省製造産業局自動車課 ) 自動車重量税 ( 自動車重量税法全文 自動車重量税法施行令全文 自動車重量税法施行規則全文 租税特別措置法第 90 条の 12 自動車重量譲

目 次 最近における相続税の課税割合 負担割合及び税収の推移 1 地価公示価格指数と基礎控除(58 年 =100) の推移 2 最近における相続税の税率構造の推移 3 小規模宅地等の課税の特例の推移 4 相続税負担の推移( 東京都区部のケース ) 5 ( 補足資料 ) 相続税の概要 6 相続税の仕組

第14回税制調査会 総務省説明資料(・地方税務手続の電子化等2・個人住民税2)

平成23年度税制改正の主要項目

検査の背景 (1) 事業者免税点制度消費一般に幅広く負担を求めるという消費税の課税の趣旨等の観点からは 消費税の納税義務を免除される事業者 ( 以下 免税事業者 という ) は極力設けないことが望ましいとされている 一方 小規模事業者の事務処理能力等を勘案し 課税期間に係る基準期間 ( 個人事業者で

4-(1)-ウ①

新設 拡充又は延長を必要とする理由15-2 ⑴ 政策目的 1 平成 28 年度与党税政改正大綱等を踏まえ 以下の要望を行う 自動車取得税については 消費税率 10% への引き上げ時に廃止が決まっていたが 消費税率引上げ時期の変更に伴う税制上の措置 ( 平成 28 年 8 月 24 日閣議決定 ) を

目次 ページ はじめに 奄美群島の税制特例制度 ( 国税 ) の概要 対象となる業種 対象となる設備投資 事業者 設備投資の規模等の要件 他の国税の優遇措置との比較 ( 例 : 過疎税制 ) 奄美群島の税制特例制度 ( 地方税 ) の概要奄美群島税制まとめ

新設 拡充又は延長を必要とする理由25-2 ⑴ 政策目的 中小企業は地域の経済や雇用を支え 我が国経済全体を発展させる重要な役割を担っている 中小企業の設備投資を促進し 成長の底上げに不可欠な設備やIT 化等への投資の加速化や生産性の向上を図る ⑵ 施策の必要性昨今の中小企業の業況は持ち直しつつある

ニュースリリース 食品産業動向調査 : 景況 平成 3 1 年 3 月 2 6 日 株式会社日本政策金融公庫 食品産業景況 DI 4 半期連続でマイナス値 経常利益の悪化続く ~ 31 年上半期見通しはマイナス幅縮小 持ち直しの動き ~ < 食品産業動向調査 ( 平成 31 年 1 月調査 )> 日

Microsoft PowerPoint - 【別添1】23税制改正の概要.pptx

(2) 酒類販売 ( 消費 ) 数量の累年比較 年 度 清 酒 合 成 清 酒 焼 酎 ビ ー ル その他の酒類 合 計 kl kl kl kl kl kl 平 成 24 年 度 104,589 5, , , ,118 1,137,628 平成 25 年度 99,

参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶

公益法人の寄附金税制について

(*2) ハイブリッド自動車 ハイブリッドバス トラック ハイブリッド乗用車等車両総重量 3.5t 以下は 車 (*4) かつ燃費基準 +25% 達成車 (*5) 車両総重量 3.5t 超は重量車 車 (*9) かつ重量車燃費基準達成車 (*7) (*3) クリーンディーゼル乗用車平成 21 年排出

所得税 12 兆 6,14 億円 ( 歳入比 13.7%) これまで行われてきた度重なる税率構造の累進性の緩和や各種控除の拡充などにより 個人所得課税の負担は大きく軽減されてきています 所得税収の推移 ( 注 ) 所得税収は 21 年度以前は決算額 22 年度は予算額です なお 所得譲与税による税源

「経済政策論(後期)」運営方法と予定表(1997、三井)

成 29 年には小売の地域独占が撤廃され 料金規制が原則廃止される 小売全面自由化を機に 課税の公平性 を担保することは 新規参入を促進すると同時に 競争の活性化による料金抑制 更なる天然ガス利用拡大に寄与し ガスシステム改革の目的達成に資することから 抜本的な現行課税方式の見直しが必要である 2

税制について

税額控除限度額の計算この制度による税額控除限度額は 次の算式により計算します ( 措法 42 の 112) 税額控除限度額 = 特定機械装置等の取得価額 税額控除割合 ( 当期の法人税額の 20% 相当額を限度 ) 上記算式の税額控除割合は 次に掲げる区分に応じ それぞれ次の割合となります 特定機械

また 関係省庁等においては 今般の措置も踏まえ 本スキームを前提とした以下のような制度を構築する予定である - 政府系金融機関による 災害対応型劣後ローン の供給 ( 三次補正 ) 政府系金融機関が 旧債務の負担等により新規融資を受けることが困難な被災中小企業に対して 資本性借入金 の条件に合致した

寄附文化の醸成に係る施策の実施状況 ( 平成 26 年度に講じた施策 ) 別紙 1 < 法律 制度改正 > 総務省 ふるさと納税の制度拡充 ( 平成 27 年 4 月 1 日施行 ) 学校法人等への個人寄附に係る税額控除の要件の緩和 ( 平成 27 年 4 月 1 日施行 ) 特例控除の上限の引上げ

目次 1. 国内酒類業界の概況 3 (1) 事業環境 4 (2) 酒類別需要動向 5 (3) 供給動向 7 2. 法規制の動向 8 (1) 酒販規制の強化 9 (2) 段階的な酒税の税率改正 中長期的な業界環境の変化に対する見方 ( 弊行想定 ) 11 2

国内の皮革産業及び革靴産業は中小 小規模事業者が大部分を占めていることから業界の構造改善及び競争力強化を実施し アジア諸国をはじめとする海外から大量に輸入される製品と対抗しうる日本製品の優位性が備わるまで 本制度を維持する必要がある 3 改正の必要性ア. あるべき姿と現状のギャップ国内の皮革産業及び

平成 23 年 3 月期 決算説明資料 平成 23 年 6 月 27 日 Copyright(C)2011SHOWA SYSTEM ENGINEERING Corporation, All Rights Reserved

1. 復興基本法 復興の基本方針 B 型肝炎対策の基本方針における考え方 復旧 復興のための財源については 次の世代に負担を先送りすることなく 今を生きる世代全体で連帯し負担を分かち合うこととする B 型肝炎対策のための財源については 期間を限って国民全体で広く分かち合うこととする 復旧 復興のため

2 消費税軽減税率の対象となる新聞 軽減税率の対象は全ての新聞ではなく 一定の要件を満たす新聞のみです ( 図 2) 新聞販売所は定期購読契約の新聞のほか 即売 週 1 回以下の発行などさまざまな形態の新聞を扱っています このため 区分けには慎重な対応が必要です 図 2 軽減税率が適用される新聞の譲

平成19年12月○日

改正前改正案速報 5. 改正の内容 (1) 研究開発税制の見直し ( 大企業の場合 ) 総額型 上乗せ措置 税額控除額 = 試験研究費の総額 税額控除率 (6%14%: 試験研究費の増減割合に応じて ) 控除上限額 法人税額 25% 高水準型 税額控除額 = 試験研究費の額のうち平均売上金額 10%

OB140418大森法人ニュースVol 月_PDF納品用

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( 参考様式 1) ( 新 ) 事業計画書 1 事業名 : 2 補助事業者名 : 3 事業実施主体名 : Ⅰ 事業計画 1 事業計画期間 : 年 月 ~ 年 月 記載要領 事業計画期間とは 補助事業の開始から事業計画で掲げる目標を達成するまでに要する期間とし その期限は事業実施年 度の翌年度から 3

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税目酒税要望の内容設 拡充又は延長を必要とする理由平成 30 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) 制度名清酒等に係る酒税の税率の特例期間の延長 ( 国税庁酒税課 ) 清酒 合成清酒 連続式蒸留焼酎 単式蒸留焼酎 果実酒及び発泡酒 ( 以下 清酒等 という ) の製造者が 平成元年 4 月 1 日 ( 合成清酒及び発泡酒にあっては平成 15 年 4 月 1 日 ) から平成 30 年 3 月 31 日までの間に製造場から課税移出する清酒等については その年度開始前 1 年間における課税移出数量 ( 以下 前年度課税移出数量 という ) が 1,300 キロリットル以下であるときは その年度に課税移出する 200 キロリットルまでのものに係る酒税の税額を一定の割合 で軽減することとされている この特例措置の軽減割合を維持しつつ 適用期限を平成 30 年 3 月 31 日以降も延長する 清酒 連続式蒸留焼酎 単式蒸留焼酎又は果実酒にあっては 20% 合成清酒又は発泡酒にあっては 10% 平成 28 年 4 月 1 日から平成 30 年 3 月 31 日までの間は 前年度課税移出数量が 1,000 キロリットルを超え 1,300 キロリットル以下の製造者が課税移出するものについては 清酒 連続式蒸留焼酎 単式蒸留焼酎又は果実酒にあっては 10% 合成清酒又は発泡酒にあっては 5% 平年度の減収見込額 百万円 ( 制度自体の減収額 ) ( 4,870 百万円 ) ( 改正増減収額 ) ( 百万円 ) 新⑴ 政策目的清酒等の製造業者の経営の安定化 ⑵ 施策の必要性清酒等に係る酒税の税率の特例措置 ( 以下 特例措置 という ) は 平成元年度の酒税法改正に伴い 清酒等の税負担が大幅に上昇することになることから 中小零細業者が多い清酒等の製造者に与える影響を緩和する観点から講じられた措置である その後も 累次 ( 平成 4 年度 平成 6 年度 平成 9 年度 平成 10 年度 平成 12 年度 平成 15 年度及び平成 18 年度 ) にわたり酒税の引き上げが実施され 近年では 人口減少社会の到来 国民の健康 安全志向の高まりや生活様式の変化などの要因もあり 酒類の需要は平成 11 年をピークに減少傾向が続き 酒類業を取り巻く環境は依然として厳しい状況にある 酒類業の健全な発達のためには 地域の活性化などに重要な意義を有する清酒等製造者の経営基盤の安定化を図る必要があるため 特例措置を延長することが必要である 011

合理性今要有望効に性関連する事項相当性回の政策体系における政策目的の位置付け 政策の達成目標租税特別措置の適用又は延長期間同上の期間中の達成目標 政策目標の達成状況 政策目標 23 酒類業の健全な発達の促進 酒類業の経営基盤の安定 5 年間の延長 ( 平成 35 年 3 月 31 日まで ) 酒類業の経営基盤の安定 酒類製造者の経営状況は需要動向等さまざまな要素が影響するため 本措置による政策目的の達成状況を定量的に示すことは難しい ただし 清酒等製造者には 欠損企業割合の減少などの傾向が見られ 経営基盤の改善の兆しがある 要 望 の 措 置 の 適用見込み 要望の措置の効果見込み ( 手段としての有効性 ) 当該要望項目以外の税制上の支援措置予算上の措置等の要求内容及び金額上記の予算上の措置等と要望項目との関係 要望の措置の妥当性 適用件数 年度 平成 30 平成 31 平成 32 平成 33 平成 34 のべ件数 2,770 2,780 2,790 2,800 2,820 本措置により 清酒等の需要減少を抑止し 清酒等製造者の経営基盤を安定させる効果が見込まれる 本措置は 申告納税制度の手続きの中で酒税の一部を軽減するものであるため 通常の納税申告のみで実施することができ 公平性の面においては 一定の要件に合致する酒類製造者を等しく支援することができるため 上記政策目的を実現する手段として的確である また 一定の上限の下 課税移出数量に応じて清酒等製造者の酒税負担の一部を軽減するものであり 過剰に酒税負担を免除するものではない 加えて 平成 28 年度における本措置の軽減額は 清酒等の課税額 3,660 億円の約 1.3% に当たる約 49 億円であり 税収に与える影響も軽微で 政策目的を実現する手段として必要最小限の措置と言える 012

これまでの租税特別措置の適用実績と効果に関連する事項租税特別措置の適用実績 租特透明化法に基づく適用実態調査結果 租税特別措置の適用による効果 ( 手段としての有効性 ) 前回要望時の達成目標 前回要望時からの達成度及び目標に達していない場合の理由 ( 単位 : 者 % 億円) 年度平成 24 平成 25 平成 26 平成 27 平成 28 申告者数 2,882 2,866 2,874 2,874 2,879 適用者数 2,743 2,724 2,739 2,740 2,751 適用割合 95.2 95.0 95.3 95.3 95.6 課税額 3,941 3,937 3,772 3,762 3,660 軽減税額 51 52 50 50 49 本措置により 小規模生産であるため単位当たりのコストが高い清酒等製造者の総販売原価が低減された結果 欠損企業割合の減少などの傾向が見られ 清酒等製造者の経営基盤の安定に一定の効果があったと考えられることから 本措置は政策目的を達成する手段として有効である 特例措置及び拡充措置の目的は 清酒等の中小零細業者の経営の安定化を図ることにあるが 長期にわたり酒類の需要が減少傾向にあることを踏まえると 具体的な達成目標を示すことは困難である 政策目標の具体的な達成目標を示すことが難しいため 達成度を示すことは難しいが 清酒等製造者の経営状況には改善の兆しが見られ 本措置が清酒等製造者の経営基盤の安定に有効であったと考えられる しかし 清酒等の課税移出数量は平成 24 年度の 239 万 kl から平成 28 年度には 223 万 kl となっており 需要が依然として減少傾向にあるほか 本措置の対象者のうち その過半数を占める清酒製造者の経営状況は いまだ 34.9% が欠損企業であり 33.7% が債務超過の状況にある これまでの要望経緯 平成 6 年度 平成 9 年度 平成 13 年度 平成 14 年度 平成 15 年度 平成 20 年度及び平成 25 年度に適用期限の延長を要望している 013

税目酒税要望の内容設 拡充又は延長を必要とする理由平成 30 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) ( 国税庁酒税課 ) 制度名被災酒類製造者が移出する清酒等に係る酒税の税率の特例期間の延長 東日本大震災により酒類の製造場に甚大な被害を受けた清酒 合成清酒 連続式蒸留焼酎 単式蒸留焼酎 果実酒及び発泡酒 ( 以下 清酒等 という ) の製造者 ( 以下 被災酒類製造者 という ) が 平成 23 年 4 月 1 日から平成 30 年 3 月 31 日までの間に製造場から課税移出する清酒等については その年度開始前 1 年間における課税移出数量 ( 以下 前年度課税移出数量 という ) が 1,300 キロリットル以下であるときは その年度に課税移出する 200 キロリットルまでのものに係る酒税の税額を 6.25 パーセント軽減することとされている この特例措置の軽減割合を維持しつつ 適用期限を平成 30 年 3 月 31 日以降も延長する 平年度の減収見込額 百万円 ( 制度自体の減収額 ) ( 90 百万円 ) ( 改正増減収額 ) ( 百万円 ) ⑴ 新政策目的被災酒類製造者の負担軽減 ⑵ 施策の必要性本措置は 清酒等の製造者を対象とした租税特別措置法第 87 条による清酒等に係る酒税の軽減措置が平成 23 年 4 月以降縮減することとされていたところ 被災酒類製造者については 事業の復旧に向けて費用負担が増大することが見込まれたため 軽減措置の縮減による影響を緩和する観点から 当面の間 これらの者が移出する清酒等に対して縮減前の軽減割合を継続して適用することができるよう講じられたものである 酒類の需要は 人口減少社会の到来 国民の健康 安全志向の高まりや生活様式の変化などの要因もあり 平成 11 年をピークに減少傾向が続き 酒類業を取り巻く環境は依然として厳しい状況にある また 依然として東日本大震災の被害が清酒等製造者の経営に与えた影響は大きく 支援が必要な状況にある 東日本大震災からの復興を進めるとともに 地域の活性化などに重要な意義を有し 被災地域の観光等の再生に寄与する清酒等製造者の経営基盤の安定化を図る必要があるため 本措置を延長することが必要である 021

合理性今要有望効に性関連する事項相当性回の政策体系における政策目的の位置付け 政策の達成目標租税特別措置の適用又は延長期間同上の期間中の達成目標 政策目標の達成状況 政策目標 23 酒類業の健全な発達の促進 酒類業の経営基盤の安定 5 年間の延長 ( 平成 35 年 3 月 31 日まで ) 酒類業の経営基盤の安定 酒類製造者の経営状況は需要動向等さまざまな要素が影響するため 本措置による政策目的の達成状況を定量的に示すことは難しい ただし 被災酒類製造者には 営業利益や税引前当期純利益の増加などの傾向が見られ 経営基盤の改善の兆しがある 要 望 の 措 置 の 適用見込み 要望の措置の効果見込み ( 手段としての有効性 ) 当該要望項目以外の税制上の支援措置予算上の措置等の要求内容及び金額上記の予算上の措置等と要望項目との関係 要望の措置の妥当性 適用件数 年度 平成 30 平成 31 平成 32 平成 33 平成 34 のべ件数 110 110 110 110 100 本措置により 清酒等の需要減少を抑止し 清酒等製造者の経営基盤を安定させる効果が見込まれる 本措置は 申告納税制度の手続きの中で酒税の一部を軽減するものであるため 通常の納税申告のみで実施することができ 公平性の面においては 一定の要件に合致する酒類製造者を等しく支援することができるため 上記政策目的を実現する手段として的確である また 一定の上限の下 課税移出数量に応じて清酒等製造者の酒税負担の一部を軽減するものであり 過剰に酒税負担を免除するものではない 加えて 平成 28 年度における本措置の軽減額は 清酒等の課税額 3,660 億円の約 0.02% に当たる約 0.84 億円であり 税収に与える影響も軽微で 政策目的を実現する手段として必要最小限の措置と言える 022

これまでの租税特別措置の適用実績と効果に関連する事項租税特別措置の適用実績 租特透明化法に基づく適用実態調査結果 租税特別措置の適用による効果 ( 手段としての有効性 ) 前回要望時の達成目標 前回要望時からの達成度及び目標に達していない場合の理由 これまでの要望経緯 ( 単位 : 者 % 億円) 年度 平成 24 平成 25 平成 26 平成 27 平成 28 被災酒類製造者数 120 120 120 120 120 適用者数 116 116 114 112 111 適用割合 96.7 96.7 95.0 93.3 92.5 軽減税額 0.79 0.82 0.77 0.83 0.84 ( 注 ) 被災酒類製造者数は 震災特例法政令第 34 条第 1 項の要件を満たすことにつき震災特例法第 43 条の2 第 2 項に基づく国税庁長官の確認を受けた者の数である 本措置により 小規模生産であるため単位当たりのコストが高い清酒等製造者の総販売原価が低減された結果 営業利益や税引前当期純利益の増加などの傾向が見られ 清酒等製造者の経営基盤の安定に一定の効果があったと考えられることから 本措置は政策目的を達成する手段として有効である 本措置の目的は被災酒類製造者の負担の軽減を図ることであるが 酒類の需要が減少傾向にある現状を踏まえると 具体的な達成目標を計数で示すことは困難である 政策目標の具体的な達成目標を示すことが難しいため 達成度を示すことは難しいが 被災酒類製造者の経営状況には改善の兆しが見られ 本措置が被災酒類製造者の経営基盤の安定に有効であったと考えられる しかし 被災酒類製造者については 震災前に比べて長期借入金が増加した者が 7 割近くに上っており 震災で受けた被害の復旧に要した費用の影響が依然として大きいと考えられる 平成 25 年度及び平成 28 年度に適用期限の延長等を要望している 023

税目酒税要望の内容設 拡充又は延長を必要とする理由平成 30 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) 制度名ビールに係る酒税の税率の特例期間の延長 ( 国税庁酒税課 ) 前年度のビール課税移出数量 ( 以下 前年度課税移出数量 という ) が 1,300kl 以下のビールの製造者 ( 以下 地ビール製造者 という ) については 1 平成 25 年 4 月 1 日から平成 30 年 3 月 31 日までの間に初めてビールの製造免許を取得した者は 免許取得の日から5 年を経過する日の属する月の末日までの間 2 平成 25 年 3 月 31 日以前にビールの製造免許を取得した者は 平成 25 年 4 月 1 日から平成 30 年 3 月 31 日までの間 その年度に課税移出する 200kl までのものに係る酒税の税額を 15%( 平成 27 年 4 月 1 日からは 前年度課税移出数量が 1,000 キロリットルを超え 1,300 キロリットル以下の製造者が課税移出するものについては 7.5%) 軽減することとされている ( 租特法 87 条の4) が この特例措置の軽減割合を維持しつつ 適用期限を平成 30 年 3 月 31 日以降も延長する 平年度の減収見込額 百万円 ( 制度自体の減収額 ) ( 410 百万円 ) ( 改正増減収額 ) ( 百万円 ) 新⑴ 政策目的地ビール製造者の事業参入の促進及び経営基盤の強化 ⑵ 施策の必要性本措置は 規制緩和の一環として 平成 6 年の酒税法改正でビールの製造免許を受ける際の最低製造数量が大幅に緩和されたことで可能となった小規模なビール製造業 ( 以下 地ビール製造業 という ) への参入の促進及び創業期の経営基盤の強化に資する観点から 平成 15 年度税制改正において講じられた措置である 地ビールは 品質面では多種多様な個性を有しているものの 商品の特性から販路が限定されており また 小規模生産であるため単位当たりのコストが高いことから 大手製造者の商品との競争において不利な状況にある このような状況にあって 地ビール製造者が個性豊かで品質の高い製品の生産に取り組んだ結果が消費者に支持され 本措置導入以降 地ビールの課税移出数量は堅調に推移している 地ビール製造業は 地場産業の中核として 各地域の産業や観光の振興に重要な役割を果たしており 地ビール製造業への新規参入も堅調な動きを見せている また 地ビールの販路は拡大の兆しを見せ 地ビール製造者の経営基盤の強化にも効果が見られることから 地ビール業界の更なる活性化とそれによる地域活性化を図るため 本措置の延長が必要である 031

合今理性関連す効性る事項相当性回の要望に政策体系における政策目的の位置付け 政策の達成目標 租税特別措置の適用又は延長期間同上の期間中の達成目標 政策目標の達成状況 政策目標 23 酒類業の健全な発達の促進 地ビール製造者の事業参入の促進及び経営基盤の強化 5 年間の延長 ( 平成 35 年 3 月 31 日まで ) 地ビール製造者の事業参入の促進及び経営基盤の強化 毎年 地ビールの新規免許を付与 ( 平成 15 年度からの 13 年間で年平均約 3 件 ) しており 地ビール事業への参入が図られている また 酒類製造者の経営状況は需要動向等さまざまな要素が影響するため 本措置による政策目標の達成状況を定量的に示すことは難しいが 地ビール製造者の欠損企業割合は 平成 15 年度から一時悪化したものの 近年は持ち直してきている 欠損企業割合平成 15 年度平成 20 年度平成 25 年度平成 26 年度 36.5% 29.3% 29.7% 有要 望 の 30.4% 措 置 の 適用見込み 要望の措置の効果見込み ( 手段としての有効性 ) 当該要望項目以外の税制上の支援措置 予算上の措置等の要求内容及び金額 上記の予算上の措置等と要望項目との関係 適用件数 年度 平成 30 平成 31 平成 32 平成 33 平成 34 件数 180 180 180 180 180 本措置により 新規参入する地ビール製造者がビール製造に要する設備投資等の負担を軽減し 地ビール製造業への参入を促進するとともに 地ビール製造業者の経営基盤の強化につながるものと見込んでいる 032

的を達成するための必要最小限の措置である これまでの租税特別措置の適用実績と効果に関連する事項要望の措置の妥当性 本措置は 申告納税制度の手続きの中で酒税の一部を軽減するものであるため 通常の納税申告のみで実施することができ 公平性の面においては 一定の要件に合致する酒類製造者を等しく支援することができるため 上記政策目的を実現する手段として的確である また 一定の上限の下 課税移出数量に応じて地ビール製造者の酒税負担の一部を軽減するものであり 過剰に酒税負担を免除するものではない 加えて 平成 28 年度における本措置による軽減規模は約 4 億円である これはビール全体に係る酒税の課税額約 5,885 億円の約 0.06 パーセントであり 減収面への影響は軽微で 政策目 租税特別措置の適用実績 租特透明化法に基づく適用実態調査結果 租税特別措置の適用による効果 ( 手段としての有効性 ) 適用者数 ( 単位 : 者 %) 年度 H24 H25 H26 H27 H28 申告者数 ( 大手 5 者を除く ) 183 178 184 186 183 適用者数 181 176 181 184 181 適用割合 98.9 98.9 98.4 98.9 98.9 適用税額 ( 単位 : 億円 ) 年度 H24 H25 H26 H27 H28 軽減税額 3.20 3.56 3.74 4.03 4.05 消費者の嗜好の多様化により ビール全体の課税移出数量が減少している中 地ビール製造者の課税移出数量は 本措置の導入後おおむね堅調に推移している ( 単位 : 千 kl 億円 ) 年度 H24 H25 H26 H27 H28 ヒ ール課税移出数量 2,767 2,806 2,681 2,732 2,681 地ヒ ール課税移出数量 16 19 21 24 25 地ヒ ール課税額 26 38 42 49 50 また 地ビール製造者の販売形態はレストラン併設型から卸売主体に変化してきており 容器別販売数量では缶製品の増加が顕著であることから 販路が拡大してきていると考えられる 他方 地ビール製造者の大部分が本措置の適用を受けており 全国各地で個性豊かな地ビールが製造され 消費者が多種多様なビールに親しんでおり 地域経済の活性化等にも貢献している 前回要望時の達成目標 地ビール製造者の事業参入の促進及び経営基盤の強化 033

前回要望時からの達成度及び目標に達していない場合の理由 これまでの要望経緯 平成 27 年度は 2 件 平成 28 年度は 4 件のビール製造免許の付与があり 事業参入の促進が図られている また 地ビール製造者の経営状況は 1 者当たり売上高が年々増加している一方 欠損企業割合は平成 22 年度に 44.5% だったものが平成 24 年度には 25.2% まで改善したが 平成 26 年度には 29.7% に悪化しており 今後も本措置を継続することが必要である ( 単位 : 千円 %) 年度 H22 H23 H24 H25 H26 1 者当たり売上高 70.5 76.3 86.9 98.8 99.1 欠損企業割合 44.5 29.3 25.2 29.3 29.7 平成 18 年度 平成 20 年度 平成 22 年度 平成 25 年度及び平成 28 年度に適用期限の延長を要望している 034