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社内エキスパートの育成による ソフトウェアプロダクトライン (Software Product Lines) の全社展開 丹羽徹 オムロン株式会社グローバルものづくり革新本部開発プロセス革新センタ SPILIT 推進部 赤松康至 オムロン株式会社インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー商品事業本部技術開発センタ第 3 技術部 Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 1

背景 Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 2

オムロンの主な製品とソフトウェア 組込み製品として機器にソフトウェアが組み込まれている 車載電装部品 制御機器 FA システム 健康医療機器 社会システム 環境関連機器 Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 3

オムロン製品のソフト開発規模の推移 発表時の投影のみと致します Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 4

オムロン製品のソフト開発規模の推移 規模が増え続けている なぜ規模が増えるのか? Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 5

製品の進化の例 ( 制御機器 FA システム ) Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 6

製品の進化の例 ( 健康医療機器 サービス ) データの活用 ( にっぽん健康情報マッフ ) Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 7

オムロン製品のソフト開発規模の推移 規模が増え続けている なぜ規模が増えるのか? 機能が増えている 客先の要望が増えるため 人間のニーズが増える 高度化 多様化する ハードで実現していた機能をソフトで実現 原価低減 対応スピード向上 製品のシステム化 複数の機器がつながって動作する CPUの性能 集積度の向上 Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 8

ソフトの規模増大による課題 製品機能のうちソフトウェアが占める割合が多くなり ソフトウェアが製品開発のボトルネックとなっている ソフト開発がプロジェクトのクリティカルパスとなる ソフトのせいで製品リリースが遅れた ソフト開発費が高騰 なんで ( ソフトだけ ) そんなにかかるんだ ソフト不具合が多い またソフトの不具合か Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 9

本社機能部門(ビジネスカンパニー)事業部門オムロンの組織 ( 概要 ) 社長 グローバル戦略本部グローバル理財本部グローバル人財総務本部 グローバルものづくり革新本部 グローバルビジネスプロセス &IT 革新本部技術 知財本部グローバルIR コーポレートコミュニケーション本部グローバルリスクマネジメント 法務本部グローバル監査室 SPILIT 推進部 インタ ストリアルオートメーションヒ シ ネスカンハ ニーエレクトリック & メカニカルコンホ ーネンツヒ シ ネスカンハ ニー環境事業本部事業開発本部オムロンオートモーティブエレクトロニクス ( 株 ) オムロンソーシアルソリューションズ ( 株 ) オムロンヘルスケア ( 株 ) Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 10

改善の歴史と課題 ソフトウェアの QCD 向上を狙いにソフトウェア プロセス改善活動 (SPI) に取り組んでいる プロセスリファレンスモデル (CMMI など ) を用 いた改善活動を 個々の製品の事業体であ る各ビジネスカンパニーで実施している Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 11

改善の歴史と課題 弊社製品の特性上 製品群ごとに 5 10 年スパンでハードウェアも含め新規開発もしくは大きく製品リニューアルが行われ その後複数の派生開発を行うというサイクルを繰り返している この新規 リニューアルでのソフトウェアの作りがまずいと 後の派生開発の QCD に大きく影響を与える構造になっている なぜ派生開発なのにこんなに開発費がかかるのか? なぜそれくらいの変更を最初から想定しておかなかったのか? 引き合いはあるのに( 人が足りなくて ) 新たな派生開発を受注できない Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 12

解決策の方向性 Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 13

規模増大の課題に対する打ち手 目指すべき姿 打ち手 ソフトの規模増大の打ち手として 最も効果的なのは 作らないこと そのために ソフトの部品化 ( ソフトウェアプロダクトライン : SPL) が効果的と考えた ありたい姿 ( オムロン全社として ) カンパニーのビジネスゴールにマッチしたソフトの改善 / 革新活動が実施され続け 効果を出し続けている 特にSPLについては革新的な打ち手の一つとして 適切なタイミングで取り入れられている Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 14

ソフトウェアプロダクトラインの考え方 (Software Product Lines = SPL) コア資産開発 製品開発 Platform-A Compo-2 Compo-1 Compo-1 Platform-B Product-A Product-A-1 Product-B Product-B-1 Compo-3 オーダーメイド から カスタムメイド レディメイド への変革! 管理 Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 15

改善策の実現方法 Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 16

本社機能部門として SPL エキスパート を組織化適切なタイミングで事業部門に展開 社長 本社機能部門 グローバルものづくり革新本部 SPILIT 推進部 事業部門 ( ビジネスカンパニー ) インタ ストリアルオートメーションヒ シ ネスカンハ ニーエレクトリック & メカニカルコンホ ーネンツヒ シ ネスカンハ ニー環境事業本部事業開発本部オムロンオートモーティブエレクトロニクス ( 株 ) オムロンソーシアルソリューションズ ( 株 ) オムロンヘルスケア ( 株 ) Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 17

本社機能部門に SPL エキスパートを持つ理由 各事業部門では 5~10 年に一度しか機会がないため プロセスを作っても陳腐化する ノウハウを持った人材が開発現場からいなくなる 配置転換になる マネージャになる Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 18

エキスパートの育成方法 Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 19

育成のためのツール 1 マテリアル エキスパートのスキルアップのためのトレーニング資料 2 人材育成フレーム エキスパートが身に着けるべきスキル定義と獲得のための仕組み Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 20

マテリアルの考え方 設計の方法だけでなく SPL 特有の管理方法や組織編制の方法まで含む 3 つのカテゴリと 29 の活動領域に体系化 * 全社共通で使える部分とそうでない部分を分離 事業部門への展開の中で新たな知見も適宜盛り込む 全約 400ページ 定期的にエキスパート内でトレーニング 組織管理技術管理ソフト工学 マテリアルとハンドブック 3 つのカテゴリと 29 の活動領域 *: Paul Clements and Linda Northrop, Software Product Lines: Practices and Patterns, Addison- Wesley(2001) を参考に作成 Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 21

マテリアルの例 発表時の投影のみと致します 当日会場に実物の一部を持参しますので 興味のある方は休憩時間にでもご覧ください Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 22

SPL 人材育成フレーム ( スキル定義 ) コア能力 職種に限らず プロフェッショナル人材に求められる共通的な能力 コア 1 2 3 4 5 6 7 開拓力情報収集力新規企画力提案 交渉力実行力自己開発力育成力 レベルⅠ: 本組織における能力定義の意味 必要な理由を理解しているレベルⅡ: 支援を受けつつ遂行できるレベルⅢ: 独力で遂行できる レベルⅠ: 知識として知っているレベルⅡ: 自ら実践できるレベルⅢ: 相手が理解可能な手段で 指導や提案ができる プロフェッショナル能力 * SPL エキスパートの役割 責任を果たすために必要な専門能力 プロフェッショナル 1-1 1-2 1-3 1-4 1-5 1-6 1-7 1-8 1-9 2-1 2-2 2-3 2-4 2-5 2-6 ソフトウェア工学 技術管理 アーキテクチャ定義アーキテクチャ評価コンポーネント開発 COTSの利用既存資産の発掘要求エンジニアリングソフトシステム統合試験関連ドメインの理解構成管理データ収集 / メトリクス / 追跡作成 / 購入 / 発掘 / 委託の分析プロセス定義スコープ定義技術計画策定 2-7 技術リスク管理 2-8 3-1 3-2 3-3 ツールによる支援ビジネスケースの作成顧客インタフェース管理調達戦略策定 3-4 資金調達 3-5 組 プロダクトラインの着手と制度化 3-6 織 市場分析 3-7 管プロダクトライン運営 3-8 理組織計画策定 3-9 組織リスク管理 3-10 3-11 組織編成技術予測 3-12 トレーニング *: Paul Clements and Linda Northrop, Software Product Lines: Practices and Patterns, Addison- Wesley(2001) を参考に作成 Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 23

SPL 人材育成フレーム ( 獲得のための仕組み ) ~ 個別育成計画書例 ~ 発表時の投影のみと致します Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 24

SPL 人材育成フレーム ( 能力向上の結果 ) Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 25

SPL 人材育成フレーム ( 能力の内訳 ) 発表時の投影のみと致します Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 26

開発現場での活動 Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 27

開発現場での活動ステップ概要 役割 SPL 企画 コア資産開発 製品開発準備 製品開発 事業部門 SPL の実施判断 コア資産の開発 コア資産を活用した製品展開の仕組み準備 製品開発 本社機能部門 SPL の考え方 投資対効果説明 コア資産分析 / 開発方法のアドバイス コア資産を活用した製品展開の仕組み提案 仕組みがうまく回っているかチェック c 従来型開発 SPL 開発 製品 製品 t 共通部品 ( コア資産 ) 共通部品の入れ物 ( リポジトリ ) Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 28

開発現場での活動例 SPL 企画 ( スコープ 製品群の分析 ) 項 仕様安定度 特性 A1 A2 A3 A4 C1 コア資産開発 ( フィーチャーモデリング ) 通信機能上位通信機能通信プロトコル安定共通 Ethernet 通信機能 安定 可変点 メンテナンス通信 USB 通信制御機能機能 安定 共通 シリアル通信機能 安定 共通 ハードウェアイン IO ターフェース機能 XX 機能 安定 可変点 XX 出 機能 安定 可変点 モニタ XX モニタ安定可変点 表 XX 表 安定共通 製品機能基本機能機能 AA 安定共通 機能 BB 安定共通 機能 CC 安定可変点 応 機能 機能 DD 機能 EE 機能 FF 変更可能性あり変更可能性あり変更可能性あり 共通 共通 共通 コア資産開発 ( 可変性実装ガイド ) 方式 推奨 / 非推奨 説明 バインディングタイミング 実行時 リンク時 コンパイル時 コーディング時 Link 方式 推奨 makefileでリンクオブジェクトを変更 インスタンスLink 方式 推奨 makefileでインスタンスを生成するオブジェクトを変更 関数マクロ方式 推奨 関数のテンプレートを用意しておき マクロ定義で切り替える 関数呼出 If-Switch 方式 推奨 関数を呼び出す側で If 文 Switch 文で処理を切り替える 関数ポインタ方式 推奨 関数ポインタが指す実体関数の違いで処理を切り替える インスタンスIf-Switch 方式 推奨 インスタンスの違いで処理を切り替える ステートメントIf-Switch 方式 推奨 処理をIf 文 Switch 文で切り替える ステートメントマクロ方式 推奨 ステートメントのテンプレートを用意しておき マクロ定義で切り替える 製品開発 (SPL 成果物要件評価 ) ソアー製可構定テフ品変成要計管ス要トキバ性管件要理ト件 N ウェテリ実理件要価要評クア装要 o 評件件価ア. 価チャン要件評評仕ト件評価価様設決評価 1 LI FI FI FI FI NA 2 LI FI FI FI FI LI 3 LI FI LI FI FI FI 4 FI LI FI FI FI FI 5 LI FI FI FI FI Define 方式 推奨 ヘッダーファイルにて数値を #define 定義する 選択可 選択可 6 FI FI LI FI FI 7 FI FI FI NA 変数方式推奨数値を変数で保持する 8 FI FI LI LI コンポーネント呼出 If-Switch 方式非推奨コンポーネントを呼び出す側でIf 文 Switch 文で処理を切り替える 9 NA FI FI LI Ifdef 方式非推奨 #ifdefで処理を切り替える 10 LI LI FI LI Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 29

開発現場での成果 対象 製品群 A 製品群 B 効果 コア資産による客先での早期デモ実現による数十億円規模の商談獲得 新製品群での派生開発費従来比 30% 減 製品群 C コア資産の活用により 新商品ラインナップの第 1 弾 第 2 弾を計画通りリリース 売上拡大 (130%) へ貢献 製品群 D 製品ごとに 6 種類あったソフトを 1 本化することで 生産ラインの段取り大幅改善 製品群 E ソフトウェアテストの工数従来比 40% 減 ( 見込み ) Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 30

おわりに Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 31

なぜできたか? 自社を良く観察 / 理解し 自分達に合ったソリ ューションは何かをひたすら考える 社外ベンチマークも必要だが 何をやったかではなく なぜやったかを見極めることの方が重要 何としてでもやり遂げるという強い思い 自分達に合ったソリューションが見つかったら それを達成するために 社内のありとあらゆる障壁を乗り越える覚悟を持つ ( 他責にしない ) Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 32

ご清聴ありがとうございました Copyright 2017 OMRON Corporation All Rights Reserved. 33