危機管理基本指針 の策定状況等 平成 11 年度までは策定団体はなかったが ここ 8 年ほどの間で 急速に整備が進捗 策定中の団体も複数あり 今後とも整備率の向上が予想される 社会情勢の変化や災害の複雑化 多様化に伴う未曾有の危機に対応するための危機管理体制整備の必要性の高まりを策定理由とする団体が

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1 危機管理基本指針 について 資料資料 3 危機管理基本指針とは 危機管理事案に的確に対応するために 特定の事案に限定せず 危機管理事案全般に関して統一的な組織のあり方や 全庁的な対応方針等を示すもの ( 平成 18 年 9 月国民保護室調査における定義 ) 具体的には 団体における危機管理に関する基本的な考え方を定めるとともに 地域防災計画及び国民保護計画の対象とならない事案も含めたより広範な 危機 に対して 的確に対応するための体制を整備するため 事前の準備方策や 危機が発生した際の臨時的組織 情報連絡体制等について定めるもの ( 参考 : 各都道府県における 危機管理基本指針 策定の目的 ) 秋田県 県内に危機が発生するおそれがある場合 又は発生した場合において 危機の発生を抑制し 又はその被害 損失を最小限にとどめるための体制を計画的に整備するとともに 危機管理における応急対策及び予防対策についての基本方針を定め もって県民の生命 身体 財産を保護するとともに 円滑な県行政の運営を確保することを目的とする 兵庫県 危機が発生し 又は発生するおそれがある場合に備え 県としての危機管理の基本的枠組みを定め 県民及び滞在者の生命 身体及び財産を保護することを目的とする 愛媛県 県職員等の危機管理意識の向上を図るとともに 危機が発生した場合又は発生するおそれがある場合に 県として速やかに初動体制を確立し 実効ある各種対策が円滑に実施できるよう 本計画において 県の危機管理対応の基本的な枠組みを示すもの

危機管理基本指針 の策定状況等 平成 11 年度までは策定団体はなかったが ここ 8 年ほどの間で 急速に整備が進捗 策定中の団体も複数あり 今後とも整備率の向上が予想される 社会情勢の変化や災害の複雑化 多様化に伴う未曾有の危機に対応するための危機管理体制整備の必要性の高まりを策定理由とする団体がほとんどである 具体的な契機としては 米国同時多発テロを契機としている団体が多く 原因のわからないテロ災害のような これまでの計画等では想定されなかった事案の発生が懸念されている 都道府県における 危機管理基本指針 策定状況の推移 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% ~H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 米国同SARS 流時行多発テロ 新潟中越地 国民保護法施行平成 18 年 10 月 1 日現在 震で策定済み ( その後 京都府においても策定 ) 9 団体 38 団体 策定済み 未策定 47 都道府県中 38 団体 (80.9%) 地方公共団体における総合的な危機管理体制に関する調査 結果より 2

危機管理基本指針が対象とする事案 水質汚染等水質汚染等 基本指針の対象とする事案危機管理基本指針が対象とする事案基本指針の対象とする事案 危機管理基本指針の内容としては 冒頭で 危機 の定義を置き 地域防災計画や国民保護計画が対象としない危機を対象にして 危機管理のための平素からの備えや危機事象発生時における体制等について記載するというものが一般的 危機 の範囲としては 直接的に住民の生命 身体等に被害が及ぶ事案については 多くの団体が広く対象としている 個人情報漏洩や金融危機についても 30%~50% の危機管理基本指針の対象として取り扱われている 感染症等感染症等 動物の感染症動物の感染症 食中毒食中毒 水道事故水道事故 ガス電気の断線ガス電気の断線 テロ等テロ等 渇水 寒波渇水 寒波 大規模事故大規模事故 武力攻撃武力攻撃 立てこもり事案立てこもり事案 風水害 噴火等風水害 噴火等 個人情報漏洩個人情報漏洩 金融危機金融危機 職員の不祥事職員の不祥事 0% 0% 10% 10% 20% 20% 30% 30% 40% 40% 50% 50% 60% 60% 70% 70% 80% 80% 90% 90% 100% 100% 特別区市町村都道府県全団体特別区市町村都道府県全団体 3

4 危機管理基本指針 に係る平成 18 年度検討会における委員指摘事項等 ( 危機管理基本指針 全般について ) 危機管理に関する基本計画をどのように作っていくのか このあたりの明確な考え方というのは今までないのではないかと思う 本検討会において作成する危機管理基本指針モデルを参考にして 指針の見直しも含めて検討していきたいと思っているところ この危機管理基本指針モデルというのは ( 多くの都道府県において一定レベルの危機管理基本指針が既に定められているという状況を踏まえ ) 当面の 1 次改訂モデル案 というような位置づけで 最終報告書としては 少し先を見た 当面ここまでやってください その次はここまで整備することが望ましいという 1 次モデルを少し超えた 2 次モデルの頭出し というようなレベル感がいいのかなと思われる 危機管理を発動しなければいけない時というのは 住民が困っているという異常事態の中で発動することになるので それを想定した危機管理計画になっているのかというチェックが必要 ( 個別の内容等について ) 危機の範囲をどう定義するかは非常に重要な問題 自らが実際に経験した危機のみならず 訓練等の成果や他の都道府県で発生した危機の経験を自らの PDCA サイクルに組み込んで 常に市民の目線から作成した指針をチェックする必要がある これまでの地方公共団体の危機管理はプロセス管理に重点が置かれてきたが 今後は 結果に対する目標設定が課題になってくると感じている

危機管理基本指針参考モデル ( 仮称仮称 ) 骨子 ( 案 ) 第 1 章総則 1 指針の目的 対象となる機関 2 危機の定義 指針の対象とする危機 3 想定される危機の態様 4 危機の所管部署 5 危機管理の基本方針 6 職員の心構え 7 他の計画等との関係 8 指針の検証と見直し 9 指針と個別マニュアルの関係 第 2 章危機管理体制 1 危機管理担当部署 ( の長 ) の役割 2 事業担当部署 ( の長 ) の役割 3 危機管理連絡調整会議 ( 仮称 ) 4 情報連絡室 ( 仮称 ) 5 危機対策会議 ( 仮称 ) 6 危機対策本部 ( 仮称 ) 第 3 章事前対策 1 未然防止対策 ( リスク管理 ) 2 情報収集連絡体制の整備 3 初動体制の整備 4 危機管理訓練の実施 5 危機管理研修の実施 6 住民への啓発と住民の協力 7 関係機関との連携の強化 8 備蓄及び資機材の確保 9 危機管理活動拠点の整備 10 個別マニュアル等の作成 検証と見直し 第 4 章応急対策 1 初動対応 2 臨時的組織の立ち上げ 3 情報の収集 伝達と共有 4 応急対策の実施 5 関係機関等との連携 6 住民への情報提供 7 報道対応 第 5 章事後対策 1 安全性の確認 2 被災者等の支援 3 復旧対策の推進 4 再発防止策の検討 実施 5 危機への対応の評価 5

6 各都道府県が策定する 危機管理基本指針 における記述項目整理票 総則 危機管理体制 事前対策 項目 該当団体数 該当割合 項目 該当団体数 目的 趣旨 34 94.4% 資機材等の確保 17 47.2% 定義 33 91.7% 対策拠点の施設 整備の充実 3 8.3% 対象機関 13 36.1% 関係機関等との連携強化 21 58.3% 事危機管理の基本方針 17 47.2% 個別計画等の作成 26 72.2% 前他の計画等との関係 (= 指針の対象とする危機 ) 26 72.2% 対防災ヘリコプターの24 時間配備 1 2.8% 想定される危機の類型 20 55.6% 策危機管理データベースの整備 3 8.3% 危機の所管部署 16 44.4% 災害に強い安全な地域づくり 1 2.8% 職員の心構え 9 25.0% 医療体制の整備 充実 2 5.6% 専門家等の活用 3 8.3% 年度ごとの取組方針の決定 1 2.8% 連絡調整員 初期対応要員の指定 1 2.8% 初動対応 21 58.3% 危機発生時の対応チェックリスト 1 2.8% 情報の収集 伝達 共有 経路 33 91.7% 危機管理監の責務 ( 危機管理部署の役割 ) 30 83.3% 対応方針 対応策の意志決定 12 33.3% 副知事の責務 2 5.6% 広報活動 報道対応 30 83.3% 各部局等の長の責務 ( 担当部局の役割 ) 26 72.2% 応急対策の実施 24 66.7% 応危機管理会議の設置 ( 常設 ) 14 38.9% 応急対策の記録 1 2.8% 急危機管理責任者等 20 55.6% 対二次災害 風評被害の防止 8 22.2% 危機発生時の体制 33 91.7% 策ボランティア活動の支援 10 27.8% 危機発生時の体制フロー 12 33.3% 関係機関等との連携強化 9 25.0% 現地対策本部の設置 7 19.4% 今後の予測 2 5.6% 地方機関 2 5.6% 職務代理 ( 知事不在時 ) 2 5.6% 本部等の廃止 3 8.3% 幹部や職員の現地派遣 1 2.8% 未然防止対策 9 25.0% 指揮命令によらない臨機の措置 1 2.8% ( 平素からの ) 情報の収集 分析 8 22.2% 復旧対策の推進 12 33.3% 事業継続対策 1 2.8% 安全性の確認 終息宣言 14 38.9% 事情報連絡体制の整備 22 61.1% 被災者等への支援 14 38.9% 後初動体制の整備 職員の動員計画 12 33.3% 対再発防止策の検討 実施及び対処の検証 20 55.6% 職員の危機管理能力の向上 研修の実施 27 75.0% 策指針や個別計画等の見直し 26 72.2% 住民への啓発 住民の協力 14 38.9% 国への提案 2 5.6% 訓練の実施と体制の点検 28 77.8% 危機管理調整費 1 2.8% 該当割合 平成 19 年 7 月現在で消防庁国民保護室が入手した 36 団体分の危機管理基本指針について整理したもの

7 危機管理基本指針に求められる主な役割 ~ 危機管理指針参考モデル の作成に当たっての留意点 ~ 当該団体が対応すべき 危機 について定義を置き その範囲を明確化 (= 危機管理担当部署の事務の範囲を明確化 ) 発生原因が不明な事案や担当部署が不明確な事案であっても 的確な初動対応を行い 遺漏なく迅速な対応を行い得る仕組みの構築 危機が発生した場合において 危機管理の総合調整を担当する部署と それぞれの事業担当部署とがどのような役割分担を行うか明確にして 危機対応を迅速化 情報連絡ルートや情報伝達手段を複層化する仕組みを含め 必要な情報を的確に幹部職員と共有する情報連絡体制を整備 首長や危機管理監が 確実な情報に基づき 迅速かつ確実な意思決定を行い得る体制の整備 各事業担当部署における危機管理体制の充実 強化を促すために 各事業担当部署で作成するマニュアルの作成指針等を明示し 必要なアドバイスを実施 実際に危機が発生した場合のみならず 他団体で危機が発生した事例や訓練結果等を踏まえた PDCA サイクルを構築し 危機管理基本指針をより実効的にするための見直し体制を整備

危機管理組織について改善の余地があると認識されている内容 改善の余地があると認識されている内容 危機管理部署と事業部署との役割の明確化 所管部署不明確事案の初動対応の明確化 組織内部での情報共有の円滑化 所管部署が不明の場合の初動体制 や 危機管理部署と事業部署の役割の明確化 等 団体内部での役割分担に問題意識を有する団体が多数 情報収集能力の向上 職員参集の迅速化 については 特別区で特に意識 情報収集能力の向上 初動対応時の職員参集の迅速化 他機関との連携の円滑化 危機管理部署と財政 人事 組織担当課との調整の円滑化 意思決定プロセスの明確化 意思決定の迅速化 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 特別区市都道府県全団体 8

実際の危機管理事案に際して課題が残ったと認識されている内容 住民への情報提供 問い合わせ対応 マスコミへの情報提供 問い合わせ対応 課題が残ったと認識されている内容 多くの団体において 情報 の提供 収集 共有等に課題ありと認識 市レベルでは 臨時的な対応組織の立ち上げ に 県レベルでは 首長 幹部への第一報の連絡 について課題ありと感じている団体が比較的多数 特別区において 4 割近くの団体で 職員の緊急参集 に課 現地からの情報収集 組織内での情報共有 現地等からの情報集約体制の構築 関係機関への情報伝達 職員の緊急参集 事業担当部署との調整 現地への職員の派遣 対応方針 対処措置等の意思決定 題を認識 注 ) その他 首長 幹部への第一報の連絡 より該当団体数が少なかった項目 ( 選択肢 ) として 宿日直者による適切な参集連絡 市民 NPO NGO との連携 対処措置に係る他の自治体との連携 対処措置に係る国との連携 都道府県 ( 市 区 ) 議会対応 等があり 臨時的な対応組織の立ち上げ 首長 幹部への第一報の連絡 注 ) 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45% 50% 特別区市都道府県全団体 9

各都道府県で作成されている 危機管理基本指針 中の主な特徴的な記述内容 北海道秋田県福島県埼玉県富山県岐阜県愛媛県佐賀県宮崎県 報道対応の内容として 会見セットのタイミングや会見の実施に際しての留意点等を詳細に記述 各部局が作成する危機管理マニュアルについて 手引き書 を掲出 第 1 報は 危機管理監まで 30 分以内で可能な限り早く伝達する と具体的な数値目標を明記 緊急事態における通常の指揮命令系統による指示 命令を受ける暇がない場合において 応急対策に携わる職員が 県民の生命 身体 財産を保護するため 臨機の措置をとることができる旨を記載 地域防災計画修正の都度 本計画を見直すことを明記 毎年リスク管理の重点項目や推進方法などの基本的な考え方をまとめた 当該年度の取組方針を決定し それに基づき 各部局は平時から PDCA マネジメントサイクルによる リスク管理 を実施 危機 の対象として金融機関の破綻など 県の産業 経済に重大な被害を及ぼす事案を含む 災害に強い街作りから風評被害の防止 ヘリコプターの 24 時間待機などについて幅広く記述 危機管理基本指針の別添資料として 8 種類の危機管理マニュアルを整備 ( 応急救助の対応 医療救護班の派遣 交通規制の実施等 ) 危機管理における PDCA サイクルの確立について明示 参考資料として 平常時の危機管理チェックリスト及び危機発生時の対応チェックリストを添付 危機の覚知から知事への情報伝達の目標時間を 15 分以内と明記 報道機関への情報提供を 危機の発生から 2 時間以内に行うことが基本と明記 他団体で発生した危機事象について 当該他県等の対応状況等を踏まえて 個別マニュアルを作成するよう努めるものと記述 鹿児島県 職員全員に危機管理防災ハンドブックを配布し 全職員の意識の向上に努力 10