三沢市行政経営推進プラン

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市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

施策の体系 本目標3 地域力と行政の連携がつくる人と地球に優しいまち179

1) 3 層構造による進捗管理の仕組みを理解しているか 持続可能な開発に向けた意欲目標としての 17 のゴール より具体的な行動目標としての 169 のターゲット 達成度を計測する評価するインディケーターに基づく進捗管理 2) 目標の設定と管理 優先的に取り組む目標( マテリアリティ ) の設定のプ

長期総合計画の計画的推進について < 部経営上の課題 取組方針 > H19 年度の各部の経営上の課題 取組方針の協議 < 行政改革 > 財政 人事など経営資源の現状分析 把握 課題についての対処方法の検討 行政改革実施計画の見直し <サマーレビュー > 懸案施策 事業の協議 < 実施計画 > 今後

第4次日田市行政改革に向けての方針

浜田市事務事業の外部化 ( 民間委託等 ) に関する指針 の 策定について 平成 25 年 5 月浜田市行財政改革推進本部 浜田市では 平成 17 年 10 月に市町村合併を行い 平成 18 年 2 月に 浜田市行財政改革大綱 を策定して 平成 22 年度までの 5 年間で改革に取り組んできました

内部統制ガイドラインについて 資料

1. はじめに 本格的な地方分権の時代を迎え 市民に最も身近な地方自治体は 市民ニーズに応じた政策を自ら意志決定し それを自己責任の下に実行することがこれまで以上に求められており 地方自治体の果たすべき役割や地方自治体に寄せられる期待は ますます大きくなっています このような市民からの期待に応えるた

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[ 指針 ] 1. 組織体および組織体集団におけるガバナンス プロセスの改善に向けた評価組織体の機関設計については 株式会社にあっては株主総会の専決事項であり 業務運営組織の決定は 取締役会等の専決事項である また 組織体集団をどのように形成するかも親会社の取締役会等の専決事項である したがって こ

4-(1)-ウ①


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資料4-4 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について 審議のまとめ(参考資料)

JICA 事業評価ガイドライン ( 第 2 版 ) 独立行政法人国際協力機構 評価部 2014 年 5 月 1

知創の杜 2016 vol.10

平成18年度標準調査票

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PowerPoint プレゼンテーション

包括規定 案

各取組は PDCA サイクルを回し効果を評価し 目標が達成できない見通しとなったときは さらなる総量の縮減や取組 体制の強化等 基本方針等を見直します [ 図表 40] [ 図表 40:PDCA サイクル ] 計画修正 Action 計画修正 Action Plan Check 計画等修正 Acti

評価項目 評価ポイント 所管部局コメント 評価 国際交流に関する情報の収集及び提供事業国際交流活動への住民の参加促進事業国際理解推進事業在住外国人に対する相談事業在住外国人に対する支援事業 安定 確実な施設運営管理 公正公平な施設使用許可や地域に出向いた活動に取り組むなど新たな利用者の増加に努め 利

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瑞穂市行政改革大綱

総括的事項について 推進プラン全体に関するもの (2 件 ) 1 行政改革の推進プランであるにもかかわらず コスト削減に関する推進項目やプログラムが少ないのではないか 本市では 過去数次にわたる行政改革のプラン実施において 取り組む必要があると考えられる取組については 可能な限り取り組んできたところ

目 次 1 章策定の趣旨 1 1 これまで経緯 1 2 さらなる行財政改革の必要性 1 2 章行財政改革の基本的な考え方 2 1 推進期間 2 2 基本方針 2 3 重点項目 2 (1) 事務 事業の効率化の推進 3 (2) 定員管理の適正化及び人材育成の推進 4 (3) 民間活力の活用 4 (4)

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9川総行推第29号

どのような便益があり得るか? より重要な ( ハイリスクの ) プロセス及びそれらのアウトプットに焦点が当たる 相互に依存するプロセスについての理解 定義及び統合が改善される プロセス及びマネジメントシステム全体の計画策定 実施 確認及び改善の体系的なマネジメント 資源の有効利用及び説明責任の強化

市民自治の捉え方 市民自治 市民参加協働 市民の自立的な活動 市の領域 協働の領域 市民の領域 市の責任と主体性によって独自に行う領域 市の主体性が強く 市民が市に協力する領域 市民と市がそれぞれの主体性のもとに協力して行う領域 市民の主体性が強く 市が市民に協力する領域 市民の責任と主体性によって

中期行動計画成24 年度の具体的な行動計画成24 年度の取組結果18 ( 財 ) 札幌勤労者職業福祉センター [ 所管課 : 経 ) 雇用推進課 ] 1 団体目標 新方針重点取組目標 18 ( 財 ) 札幌勤労者職業福祉センター 1 団体の廃止 新公益法人制度への対応平成 28 年度までは 施設の用

スライド 1

つに分けて契約した事態について内部牽制が機能していなかった イ 監査の状況 監事 監査室 経理課総務監査係等 公認会計士の各監査機関等において 監査対象の重複 漏れが極力生じないよう 各監査機関等が監査計画を調整するなどして 効率的 効果的な監 査を行うことが必要だが いずれの監査機関等も 本件の契

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

品質マニュアル(サンプル)|株式会社ハピネックス

Microsoft Word - 第4次計画

チェック式自己評価組織マネジメント分析シート カテゴリー 1 リーダーシップと意思決定 サブカテゴリー 1 事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている 事業所が目指していること ( 理念 ビジョン 基本方針など ) を明示している 事業所が目指していること ( 理念 基本方針

により 都市の魅力や付加価値の向上を図り もって持続可能なグローバル都 市形成に寄与することを目的とする活動を 総合的 戦略的に展開すること とする (2) シティマネジメントの目標とする姿中野駅周辺や西武新宿線沿線のまちづくりという将来に向けた大規模プロジェクトの推進 並びに産業振興 都市観光 地

. 当年度目標取組み事項及びその内容関連施策 ( 総合計画 ) 基本政策行政改革の推進 中期行財政運営方針に基づき 計画的に行財政運営基盤の充実強化を図るため 平成 年度行財政運営方針を 8 月に策定します ( 公民連携セクションの設置 働き方見直しの推 事務事業の見直しについては 見直しに向けた取

学生確保の見通し及び申請者としての取組状況

8. 内部監査部門を設置し 当社グループのコンプライアンスの状況 業務の適正性に関する内部監査を実施する 内部監査部門はその結果を 適宜 監査等委員会及び代表取締役社長に報告するものとする 9. 当社グループの財務報告の適正性の確保に向けた内部統制体制を整備 構築する 10. 取締役及び執行役員は

平成18年度標準調査票

社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

平成 25 年 4 月 30 日 補助金のあり方に関するガイドライン 函館市 平成 25 年 4 月

ISO9001:2015規格要求事項解説テキスト(サンプル) 株式会社ハピネックス提供資料

5) 輸送の安全に関する教育及び研修に関する具体的な計画を策定し これを適確に実施する こと ( 輸送の安全に関する目標 ) 第 5 条前条に掲げる方針に基づき 目標を策定する ( 輸送の安全に関する計画 ) 第 6 条前条に掲げる目標を達成し 輸送の安全に関する重点施策に応じて 輸送の安全を確 保

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3. さいたま市議会の議決すべき事件等に関する条例 ( 目的 ) 第 1 条この条例は さいたま市議会基本条例 ( 平成 21 年さいたま市条例第 55 号 ) 第 25 条の規定の趣旨にのっとり 市行政における基本的な計画の策定等を地方自治法 ( 昭和 22 年法律第 67 号 ) 第 96 条第

ISO9001:2015内部監査チェックリスト

目次 4. 組織 4.1 組織及びその状況の理解 利害関係者のニーズ 適用範囲 環境活動の仕組み 3 5. リーダーシップ 5.1 経営者の責務 環境方針 役割 責任及び権限 5 6. 計画 6.1 リスクへの取り組み 環境目標

PowerPoint プレゼンテーション

基本理念 1 市民参加及び協働は 市民の豊かな知識及び社会経験並びに創造的な活動を尊重して推進されなければならない まちづくりの基本理念 変更 まちづくりは 市民一人一人が市民参加を行い 協働を行うとともに できるところから自立的に活動して地域の実情に合わせて取り組むことを基本とし 次のことを考慮し

平成18年度標準調査票

横浜市市民活動推進条例の全部改正

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スライド 1


構成 1 第 1 章 IoT 時代の新たな地域資源 1. IoT 時代の新たな地域資源とその可能性 2. 新たな地域資源の活用に向けた基本的視点 第 2 章地域におけるオープンデータ ビッグデータ利活用の推進 1. 地域におけるオープンデータ利活用の現状と課題 2. 地域におけるビッグデータ利活用の

3 4

Microsoft PowerPoint - 04-検討プロセス及び検討体制

県と市町村の役割分担の基準

PowerPoint プレゼンテーション

目 次 第 施策評価の概要 施策評価について 施策評価の目的 3 評価方法等 第 平成 7 年度施策評価結果 評価結果の総括 4 評価シートの見方 5 3 施策評価シート 7 将来像 ともに支え合い 健やかに暮らせるまち 施策 - 地域福祉を推進する 9 施策 - 高齢者への支援を推進する 3 施策

ISO 9001:2015 改定セミナー (JIS Q 9001:2015 準拠 ) 第 4.2 版 株式会社 TBC ソリューションズ プログラム 年版改定の概要 年版の6 大重点ポイントと対策 年版と2008 年版の相違 年版への移行の実務

る 連合会は 管理運用の方針の策定及び変更等退職等年金給付調整積立金の管理及び運用に係る専門的事項を検討する場合には 資金運用委員会の専門的知見を活用する 3 退職等年金給付調整積立金の管理及び運用におけるリスク管理連合会は 連合会を除く管理運用機関 ( 組合 市町村連合会及び連合会をいう 以下同じ

説明項目 1. 審査で注目すべき要求事項の変化点 2. 変化点に対応した審査はどうあるべきか 文書化した情報 外部 内部の課題の特定 リスク 機会 関連する利害関係者の特定 プロセスの計画 実施 3. ISO 14001:2015への移行 EMS 適用範囲 リーダーシップ パフォーマンス その他 (

道州制基本法案(骨子)

資料1 第1回会議のポイントについて

安全管理規程

事業者名称 ( 事業者番号 ): 地域密着型特別養護老人ホームきいと ( ) 提供サービス名 : 地域密着型介護老人福祉施設 TEL 評価年月日 :H30 年 3 月 7 日 評価結果整理表 共通項目 Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織 1 理念 基本方針

Microsoft Word - 【外務省】インフラ長寿命化(行動計画)

(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

NICnet80

農地中間管理機構 ( 仮称 ) の制度の骨格 ( 案 ) 資料 農地中間管理機構の指定都道府県のコントロールの下に適切に構造改革 生産コスト引下げを推進するため 都道府県段階に設置する 1 都道府県知事は 農地中間管理事業を公平かつ適正に行うことができる法人 ( 地方公共団体の第 3セク

三島市議会基本条例 平成 31 年 3 月 22 日 条例第 15 号 目次 前文 第 1 章総則 ( 第 1 条 第 2 条 ) 第 2 章議会及び議員の活動の原則等 ( 第 3 条 第 7 条 ) 第 3 章市民と議会との関係 ( 第 8 条 第 10 条 ) 第 4 章市長等と議会との関係 (

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独立行政法人評価制度委員会会計基準等部会において 中長期的に検討すべきとされた論点 独立行政法人会計基準に係る中長期課題検討事項一覧 1. 財務報告に関する基礎的前提論点 主要な財務報告利用者 ( 利害関係者 ) の整理 独立行政法人の財務報告の目的 機能の整理 整理された財務報告の目的と機能を踏ま

5 この施策に係る事務事業 ( 重要度 貢献度順 ) 番号 事務事業名 魅力個店づくり整備促進事業 歳出決算額 ( 千円 ) 施策への関連性 目的に対する指標 年度目標値 年度実績値 推移 区内の既存個店や出店希望 22 者が行う 魅力的な店舗づ 809 くりを支援することで 魅 力個店の集積を図る

預金を確保しつつ 資金調達手段も確保する 収益性を示す指標として 営業利益率を採用し 営業利益率の目安となる数値を公表する 株主の皆様への還元については 持続的な成長による配当可能利益の増加により株主還元を増大することを基本とする 具体的な株主還元方針は 持続的な成長と企業価値向上を実現するための投

(3) その他 全日制高校進学率の向上を図るため 更に公私で全体として進学率が向上するよう工夫する そのための基本的な考え方として 定員協議における公私の役割 を次のとおり確認する 公立 の役割: 生徒一人ひとりの希望と適性に応じて 多様な選択ができるよう 幅広い進路先としての役割を担い 県民ニーズ

そのためには 市が 厳しい行財政環境のなかでまちづくりをリードできる総合力を備える べく 行財政運営のあり方を根本から見直し 新しい時代にふさわしい市政の仕組みづくり をめざした自己革新に挑戦していくことが強く求められている 2. 今後の行財政改革の基本的な考え方 2-1. 行財政改革大綱の見直し

取組みの背景 これまでの流れ 平成 27 年 6 月 日本再興戦略 改訂 2015 の閣議決定 ( 訪日外国人からの 日本の Wi-Fi サービスは使い難い との声を受け ) 戦略市場創造プラン における新たに講ずべき具体的施策として 事業者の垣根を越えた認証手続きの簡素化 が盛り込まれる 平成 2

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

(1) 当該団体が法人格を有しているか 又は法人格のない任意の団体のうち次の1~2の要件を全て満たすもの 1 代表者の定めがあること 2 団体としての意思決定の方法 事務処理及び会計処理の方法 並びに責任者等を明確にした規約その他の規定が定められていること (2) 関係市町村との協議体制を構築してい

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第三者評価結果表 施設名救護施設下関梅花園 評価対象 Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織 評価項目 a b c Na 判断の理由 1 理念 基本方針 (1) 理念 基本方針が確立されている 1 理念が明文化されている 理念は明文化され 法人の中長期計画や事業団ホームページ上にも記 載されており その内

火山防災対策会議の充実と火山活動が活発化した際の協議会の枠組み等の活用について(報告)【参考資料】

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国費投入の必要性 事業の効率性 事業の有効性 関連事業 事業所管部局による点検 改善 項目 評価 評価に関する説明 事業の目的は国民や社会のニーズを的確に反映しているか 被災者の資力やニーズを踏まえた効率的 効果的な住まいの確保策に関する調査等を行っている 地方自治体 民間等に委ねることができない事

地方消費者行政強化作戦 への対応どこに住んでいても質の高い相談 救済を受けられる地域体制を整備し 消費者の安全 安心を確保するため 平成 29 年度までに 地方消費者行政強化作戦 の完全達成を目指す < 政策目標 1> 相談体制の空白地域の解消 全ての市町村に消費生活相談窓口が設置されており 目標を

三鷹市指定管理者制度導入の基本方針(仮称)検討試案

豊橋市 PPP/PFI 手法導入優先的検討方針 効率的かつ効果的な公共施設等の整備等を進めることを目的として 多様なPPP/P FI 手法導入を優先的に検討するための指針 ( 平成 27 年 12 月 15 日民間資金等活用事業推進会議決定 ) に基づき 公共施設等の整備等に多様なPPP/PFI 手

介護保険制度改正の全体図 2 総合事業のあり方の検討における基本的な考え方本市における総合事業のあり方を検討するに当たりましては 現在 予防給付として介護保険サービスを受けている対象者の状況や 本市におけるボランティア NPO 等の社会資源の状況などを踏まえるとともに 以下の事項に留意しながら検討を

Transcription:

平成 2 1 年 2 月 三沢市

三沢市行政経営推進プラン 三沢市行政経営推進プラン 目 次 序行政経営の推進に向けて - 1 - 第 1 行政経営の基本的な考え方 - 1 - Ⅰ 行政経営の目的 - 1-1 行政経営の背景と必要性 - 1-2 行政経営の目的 - 2 - Ⅱ 行政経営システム ( 行政経営推進体制 ) の確立に向けた取組方針 - 3-1 基本目標 - 3-2 行政経営システム ( 行政経営推進体制 ) による改革の方向性 - 3 - 第 2 行政経営システム ( 行政経営推進体制 ) の構成及び取組 - 5 - Ⅰ 新しい行政評価システム及び財政評価の実施 - 5-1 新しい行政評価システムの実施 - 5-2 市民参画の観点からの外部評価 ( フォローアップ評価 ) 等の実施 - 6-3 財政評価の実施 - 6 - Ⅱ マネジメントサイクルの確立 - 7-1 総合計画 財政 予算 組織 人事の連携強化 - 7-2 評価を起点とするマネジメントサイクルの確立 - 7 - Ⅲ 組織マネジメントの改革 - 7-1 トップマネジメントの強化 - 7-2 行政課題への迅速 的確な対応を可能とする組織改革 - 8-3 職員の能力を最大限に引き出す人材育成と人事管理 - 8 - Ⅳ 地域協働の推進 - 9-1 多様な主体の参加と協働によるまちづくりの推進 - 9-2 行政経営情報の公開と共有 - 9 - 第 3 行政経営システム ( 行政経営推進体制 ) の継続的な改善 - 10 -

序 行政経営の推進に向けて 平成 20 年 4 月 基本理念を 人とまちみんなで創る国際文化都市 とし 三沢市の今後 10 年間の新たな行動指針となる三沢市総合振興計画がスタートしました この計画では 地方分権の進展 少子高齢社会の到来や地球規模での環境問題など 地方自治体を取り巻く環境が大きく変化する中で 計画に定めた取組を着実に実行するためには 市民との協働による地域づくりを進めるとともに より効率的で効果的な計画の推進体制を構築する必要があることから 今後の新しい行政運営のあり方として 行政経営システムを確立することとしました 行政経営システムとは 計画の目標達成に向けて PLAN( 計画 ) DO( 実行 ) C HECK( 評価 ) ACTION( 改善 ) によるマネジメントサイクルを確立し 効率的かつ効果的な行政運営を行うための体系的な仕組みです このため 本プランは 三沢市総合振興計画の目標達成と目的 成果志向による新しい行政運営体制の確立を目指し 行政経営の推進に向けた基本的な考え方と具体的な取組を示すものです 第 1 行政経営の基本的な考え方 Ⅰ 行政経営の目的 1 行政経営の背景と必要性 (1) 行政管理 から 行政経営 へ右肩上がりの経済成長時代には 歳入の増加に見合った行政サービスの提供が当然とみなされ 政府や地方自治体では 投入する予算又は事業費などのインプットと提供する公共財やサービスなどのアウトプットの管理を中心とする行政運営が行われてきました しかしながら 今後ますます厳しくなることが予想される財政状況の下で 複雑多様化する数多くの行政課題に的確に対応し 市民が真に必要とするサービスを維持していくためには 管理中心による従来の行政運営手法を大胆に見直し 限られた行政資源の最適な配分を旨とする 市民本位かつ成果 ( アウトカム ) を重視する経営型の行政運営手法へ転換を図ることが求められています (2) 地方分権の進展これまでの地方自治体は国の統治機能の一部を担う行政機関と位置付けられ 国の命令や指導に従う義務を負い 法令や通達に従い手続きを重視する行政運営を主としてきました しかしながら 平成 12 年 (2000 年 ) に施行された地方分権一括法により機関委任事務が廃止され 国と地方は対等の関係となり地方分権が進展した一方 地方自治体には自己責任 自己決定が求められ これまで以上に地域課題に対する自治体の責任と能力が問われています - 1 -

(3) 新しい公共の概念国と地方の関係や役割が変化する一方で 従来行政が独占してきた公共サービスの分野において NPO 市民団体や地域団体 あるいは企業等 民間の役割が大きくなり いわゆる 新しい公共 と呼ばれる公共領域の拡大とそれを支える新しい担い手の出現が見られます これからの自治体運営においては 行財政改革を一層推進することは当然のこと 地域経営という視点に立って 新しい公共を支えるこれらの多様な主体と対等の立場で相互に補完 協力し合うことにより 新しい地域づくりや地方自治の確立に取り組むことが求められています 2 行政経営の目的 (1) 行政の内部変革厳しい財政状況や変化の激しい社会経済環境に的確に対応するためには これからは成果 スピード コストを重視する自治体運営が求められます これから取り組もうとする行政経営の推進とは 管理中心の行政運営手法を見直し PLAN( 計画 ) DO( 実行 ) CHECK( 評価 ) ACTION( 改善 ) によるマネジメントサイクルの確立とともに 行政経営体制の基盤となるトップマネジメントの強化や組織の改革など 新しい時代に適応した行政の内部変革を目指すものです (2) 行政の外部変革行政経営の推進は 行政内部の変革をもたらすのみばかりでなく 地域をマネジメントするという自治体の新たな役割を踏まえ NPOや市民 地域団体等を対等なパートナーとして位置づけ 協働による地域づくりを推進するための行政の外部変革を目指すものです (3) 行政経営の目的 ( 目指す姿 ) これまで行われてきた行政改革は 事務事業や補助金の見直し 組織機構のスリム化 業務の民営化や民間委託に代表されるように 簡素で効率的かつ効果的な行財政運営の基盤確立のための行政コストの削減を主たる目的としていました これに対して 本プランに基づき進める行政経営による新たな改革は 今後ますます縮小が見込まれる経営資源を使って どのように質の高い行政サービスを維持し 市民の満足度を高めていくかを重視するものです つまり 行政経営の推進とは 限られた資源を最大限に有効活用し 行政運営の最適化を図ることにより 市民本位かつ成果志向型による質の高い行政サービスを提供するための新たな改革を進めるものであると同時に 新しい公共空間の創出 ( 公共を担う多様な主体の参加 ) を促し 地域協働型社会の実現を目指すものです - 2 -

Ⅱ 行政経営システム ( 行政経営推進体制 ) の確立に向けた取組方針 1 基本目標行政経営の最適化を図るため PDCAによるマネジメントサイクルを確立し 予算及び人員等の経営資源の配分やそれらを基に行う行政活動 ( 事務事業 ) に対する指揮及び調整を効率的かつ効果的に実行するための体系的な仕組みを構築します このことにより 常に市民の視点に立ち 目的 成果志向型の行財政運営を行うとともに 行政活動全てにおいて必要性 有効性 効率性を追及しながら 一貫性のある継続的な改善を行う体制を確立します 2 行政経営システム ( 行政経営推進体制 ) による改革の方向性 (1) 新しい行政評価システム及び財政評価の実施成果志向型の行政経営を推進するため 政策体系を包括し 計画と評価が連動した業績測定型の新しい行政評価システムを実施します この新しい行政評価システムでは 政策 施策 事務事業における取組が相互に連携し 効果的に実施され 総合振興計画に掲げる目標を達成しているかを評価するとともに 評価の客観性確保と市民参画の観点から外部評価を実施します また 民間企業の会計手法を活用して 市の財政状況を中 長期的な視点から分析し評価を行う 財政評価を実施します (2) マネジメントサイクルの確立総合計画 財政 予算 組織 人事の連携強化を図るとともに 各関連諸制度において評価を活用する体制を整えることにより 評価を起点とするマネジメントサイクルを確立します (3) 組織マネジメントの改革トップマネジメントの強化をはじめ 行政課題に迅速かつ的確な対応を可能とする組織改革 重要な経営資源である職員の能力を最大限に引き出す人材育成と人事管理など 行政経営を推進するための体制基盤の確立を図るため 組織マネジメントの改革を進めます (4) 地域協働の推進新しい公共を担う多様な主体の参加と協働によるまちづくりを進めるための新しい仕組みづくりや行政経営情報の公開と共有により 行政経営における地域協働を推進します - 3 -

行政経営システム ( 行政経営推進体制 ) の概念図 行政の外部変革地域協働の推進 新しい公共空間の創出地域協働型社会の実現 行政の内部変革 行政運営の最適化 市民本位かつ成果志向型の行政運営 マネジメントサイクルの確立 組織マネジメントの改革 新しい行政評価及び財政評価の実施 - 4 -

第 2 行政経営システム ( 行政経営推進体制 ) の構成及び取組 Ⅰ 新しい行政評価システム及び財政評価の実施 1 新しい行政評価システムの実施 (1) 評価の目的評価を起点とするマネジメントサイクルの確立を図るとともに 市民に対する行政の説明責任の確保 市民満足度向上の視点に立った成果等を重視する行政の推進 簡素で効率的な行政運営に資することを目的とします (2) 評価の体系及び方法評価の体系及び方法は次のとおりとし 政策 施策 事務事業等の体系を考慮しながら 目標 ( 指標 ) の達成状況の評価を行う業績測定型の評価手法を中心とした評価を実施します ( ア ) 政策評価三沢市総合振興計画の着実な推進を図るため 前期基本計画に掲げた政策目標がどのように達成されたかを市民の視点から評価することとし 関係指標に基づく施策評価に加え 市民満足度及び社会経済指標等による現状の課題分析を行い 市の政策展開の方向性や施策の妥当性などを評価します 政策評価は前期基本計画最終年度に実施します ( イ ) 施策評価前期基本計画に設定された関係指標に基づき 施策目標の達成状況や事務事業の有効性を評価することにより 施策展開の方向性や事業の妥当性などを評価します 施策評価は前期基本計画の中間年度から最終年度にかけて実施します ( ウ ) 事務事業評価施策目標を達成するための手段としての事務事業について 毎年度適切な進行管理を行うため 事務事業の進捗状況や成果の点検を行います 事務事業評価は毎年度実施します (3) 評価結果の活用等評価結果は 施策や事務事業等の企画立案 予算編成 行政サービスの改善 向上等に適切に活用するとともに 説明責任の徹底を図るため 原則としてすべて公開することとします (4) 収支均衡策としての事務事業の見直しとの関係収支均衡策としての事務事業の見直しは 財政運営計画作成や予算編成時において専ら行政コストの削減を目的として取り組んできたものですが 新しい行政評価システムにおいては コスト削減や効率性向上の観点はもちろんのこと 計画の進行管理と行政評価を一体的に行い 計画に掲げられた目標がどのように達成されたかという観点から成果 ( アウトカム ) 重視の評価を行うものです - 5 -

2 市民参画の観点からの外部評価 ( フォローアップ評価 ) 等の実施 (1) 外部評価 ( フォローアップ評価 ) の実施新しい行政評価システムの実施に当たっては 客観性の確保及び市民参画の観点から 行政改革推進委員会及び総合開発審議会等による外部評価 ( フォローアップ評価 ) を実施することとし 市民の視点による外部の意見を評価に反映させます (2) 学識経験者の知見の活用より適切かつ信頼性の高い行政評価システムの構築及び実施を図るため 学識経験者の知見を活用することとし 行政評価等を専門とする学識経験者を行政評価アドバイザーとして委嘱し 専門的立場から行政評価の制度及び実施について意見を頂くこととします (3) 市民意識調査の実施政策目標の達成度は市民の視点から検証することが重要であることから 政策評価の実施に当たっては 政策に対する満足度及び重要度等を把握するため 市民意識調査を実施します また この市民意識調査の実施に当たっては 年齢階層や施策分野ごとの意見を分析するため 必要に応じてグループインタビュー等を実施します (4) 行政サービス市民評価の実施市民本位かつ市民満足度を高めるため 行政サービスの更なる向上を目指し 行政サービス市民評価を実施します 3 財政評価の実施 (1) 地方公会計改革に基づく公会計の整備促進簡素で効率的かつ透明性の高い行政経営を推進するため 国の基準に準拠し 発生主義の活用及び複式簿記の考え方の導入を図り 貸借対照表 行政コスト計算書 資金収支計算書及び純資産変動計算書の4 表の整備並びにこれらの情報公開を進めます 情報公開に当たっては 財務指標等の評価を加え 市の経営状況について市民にわかりやすい説明を行うこととします (2) 資産 債務管理の推進財務書類の作成 活用等を通じて資産 債務に関する情報開示と適正な管理を一層進めるとともに 未利用財産の売却促進や資産の有効活用等を内容とする資産 債務管理の徹底を図ります - 6 -

Ⅱ マネジメントサイクルの確立 1 総合計画 財政 予算 組織 人事の連携強化 (1) 総合計画に基づく事業管理と財政 予算との連携強化予算は総合計画に掲げる政策目標達成のための最も重要な手段であることから 三沢市総合振興計画実施計画事業の進捗状況を踏まえた予算編成を図るなど 総合計画に基づく事業管理と財政 予算との連携強化を図ります (2) 政策 施策 事業体系に即した組織目標の設定成果志向型の行政経営の推進に当たっては 政策体系に沿った組織毎の目標を明確にし その目標達成に向けたマネジメントサイクルを展開していくことが重要であることから 三沢市総合振興計画に基づく政策 施策 事業体系に即した組織目標を設定することにより 総合計画と連動した目標管理型マネジメントを推進します (3) 政策目標達成のための組織編成及び人員配置効率的かつ効果的な組織運営に当たっては その機能性を確保すると同時に目的志向を追求することが重要です このため 行政経営の推進に当たっては 目標達成のための施策や事業展開の方向性の変化に対応した組織編成や人員配置を柔軟かつ弾力的に行います 2 評価を起点とするマネジメントサイクルの確立 (1) 徹底した現状分析と市民ニーズの検証行政課題に的確に応える政策等の企画立案や予算等の行政資源の配分を実施するため 徹底した現状分析や市民ニーズの検証が基本であるとの認識の下 これらの検証や評価を起点とするPDCAによるマネジメントサイクルを推進します (2) 各関連諸制度における評価の活用 PDCAによるマネジメントサイクルを推進するため 評価を事業の企画立案及び予算編成等に適切に活用するための体制を整えるとともに 評価に対する職員の意識改革を図ります Ⅲ 組織マネジメントの改革 1 トップマネジメントの強化 (1) 行政経営会議 ( 仮称 ) の新設明確な行政経営理念の下 トップマネジメントの強化を図り 迅速かつ効率的 効果的な行政経営を推進するため 総合振興計画など市の将来構想や長期計画に関する事項 予算編成方針や重要施策 重要事業に関する事項 財政運営計画 行財政改革 機構改革など 行政経営の根幹をなす制度に関する事項等について協議し 意思決定を行う最高機関として 市長 副市長及び各部局長から成る行政経営会議 ( 仮称 ) を新設します - 7 -

また 行政経営会議 ( 仮称 ) で示された政策方針の下 政策推進のための調整機能強化を図るため 行政経営会議 ( 仮称 ) の下部組織として 政策調整会議 ( 仮称 ) を設置します (2) 行政経営推進体制確立のための機構改革限られた行政経営資源を最大限に有効活用し 効率的かつ効果的な施策 事業を推進していくためには 企画政策立案と財政運営計画及び予算編成を一体的に進めていくことが必要です このため 平成 21 年度機構改革において政策推進部及び企画財政部を統廃合し 行政経営を所掌する部として政策財政部を設置します 2 行政課題への迅速 的確な対応を可能とする組織改革 (1) 各部局の権限 責任の明確化とリーダーシップの発揮行政経営会議 ( 仮称 ) をはじめとするトップマネジメントにおいて 各部局の権限と責任の明確化を図るとともに 部局長のリーダーシップが十分に発揮される組織運営を目指します また 総合計画に基づく目的 成果志向型の行政経営を推進するため 組織目標の設定による目標管理型マネジメントを推進します (2) 応答性の高い柔軟な組織運営年度内における事業環境の著しい変化や緊急的な対応が求められる課題に対して応答性が高く柔軟な組織運営を行うため 部局内におけるプロジェクトチームの設置や人員再配置など 機動的な組織編成や人事異動サイクルの弾力化を図ります (3) 政策形成機能等の強化外部の政策研究グループ等の活用と職員の参加を積極的に進めるとともに 部局の垣根を越えた政策課題や政策情報の共有を図ることにより 政策形成機能の強化を図ります また 地方分権時代にあって 従来の国準拠による管理型行政から自立した経営型行政への転換を図るためには 法律解釈や条例制定が地方自治体の政策目的を達成するための重要な手段となることから 職員研修の充実など政策法務に対する職員の意識や能力の向上を図ります 3 職員の能力を最大限に引き出す人材育成と人事管理 (1) 研修体制の充実と多様な人事交流による人材育成の推進行政経営にとって職員は最も重要な経営資源であることから 職員のキャリアアップを支える体系的な研修体制を整えるとともに 国 県や他の地方自治体等との多様な人事交流を進め 高度で複雑化した様々な行政課題や地方分権に対応できる人材育成を図ります (2) 職員の意欲を引き出す人事管理職員一人ひとりの適性や意欲などをより一層反映した人事配置を行うことにより 職員の士気 意欲の高揚と職場の活性化 公務能率の向上を図るため 自己申告制度の一層の活用を推進します - 8 -

(3) 目標管理型マネジメントと連動した人事評価組織目標と連動した個人目標の設定と個人の意欲や能力 実績を重視した新しい人事評価システムを導入することにより マネジメントサイクルに基づく人材育成と人事管理を行います Ⅳ 地域協働の推進 1 多様な主体の参加と協働によるまちづくりの推進 (1) 三沢市まちづくり推進委員会 ( 仮称 ) の設置新しい公共の理念を支える多様な主体の参加と協働によるまちづくりを推進するため 地域のまちづくり団体や市民活動団体等が集まり 地域課題の共有や市民活動の促進等を図る方策等を検討する 三沢市まちづくり推進委員会 ( 仮称 ) を設置します (2) 協働のルール策定各主体が共通の理解の下に協働のまちづくりを進めるため 民間と行政 あるいは民間と民間が協働を進める際の基本的な考え方や相互に尊重すべきルールを定めるための 協働のルール を策定します (3) 広報広聴機能の充実市民の幅広い声を市政に反映させるとともに 地域協働によるまちづくりについて市民の理解を進めるため タウンミーティング等の開催 学習機会や情報等の提供など 広報広聴機能の充実を図ります 2 行政経営情報の公開と共有行政評価結果をはじめとする行政経営に関する情報を積極的に公表し 説明責任の徹底と情報共有を進めるとともに 各種審議会及び委員会等の会議は原則公開とし 市民参加の促進とともに 開かれた行政経営と地域協働の推進を図ります - 9 -

第 3 行政経営システム ( 行政経営推進体制 ) の継続的な改善 行政経営とは PDCAによるマネジメントサイクルの下 組織の明確な目標に向かって常に最適な行政運営のあり方を目指して 一貫した継続的な改善を行うものであり それ自体が終わりのない取組です したがって 本プランについても常に見直しを行い 改善すべき点があれば速やかに改善し また新たに採り入れるべき取組が明らかになれば本プランへ積極的に反映することにより 進化する行政経営システム を目指すものです よって 本プランについては 必要に応じて随時見直ししながら 三沢市総合振興計画前期基本計画の最終年度において 本プランの各取組についてその実施状況を検証することにより 後期基本計画における行政経営体制に反映します - 10 -