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チャート編 1 日経平均株価 ( 日経 225) TOPIX( 東証株価指数 ) 2,0 NY ダウ工業株 30 種平均株価 ( 米ドル ) ダウセレクト配当込み指数 3,000 28,000 26,000 24, ,000 26,000 2,0 20,000 1,0 24,000 1

1. 30 第 1 運用環境 各市場の動き ( 4 月 ~ 6 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは狭いレンジでの取引が続きました 海外金利の上昇により 国内金利が若干上昇する場面もありましたが 日銀による緩和的な金融政策の継続により 上昇幅は限定的となりました : 東証株価指数 (TOPIX)

Economic Indicators_  定例経済指標レポート

第 1 四半期運用実績 ( 概要 ) 運用利回り +1.54% 収益率 ( ) ( 第 1 四半期 ) (+1.02% 実現収益率 ( )) 運用収益額 +3,222 億円 総合収益額 ( ) ( 第 1 四半期 ) (+1,862 億円 実現収益額 ( )) 運用資産残高 ( 第 1 四半期末 )

○ユーロ

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< 豪州債券市場の市況および今後の見通し > 2016 年の豪州債券市場では 金利が低下しました 年初から 2 月にかけては 中国株をはじめ世界の株式市場が下落するなど市場のリスク回避姿勢が強まる中 金利低下が進みました 1 月末に日銀のマイナス金利導入発表を受け 欧州など他国でもさらなる金融緩和期

第 2 四半期運用実績 ( 概要 ) 運用利回り +0.09% 実現収益率 ( ) ( 第 2 四半期 ) 運用収益額 億円 実現収益額 ( ) ( 第 2 四半期 ) 運用資産残高 ( 第 2 四半期末 ) 357 億円 年金積立金は長期的な運用を行うものであり その運用状況も長期的に

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サマリー 1 市場の関心は米大統領選の行方に集まっています 世論調査においてドナルド トランプ氏の優勢が報じられると 市場の更なる丌確実性が懸念され リスク資産からの資金流出が記録されました 10 月の MSCI 世界株価指数はマイナス 2.01% MSCI 新興国株価指数は 0.18% と新興国が

1. 30 第 2 運用環境 各市場の動き ( 7 月 ~ 9 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは上昇しました 7 月末の日銀金融政策決定会合のなかで 長期金利の変動幅を経済 物価情勢などに応じて上下にある程度変動するものとしたことが 金利の上昇要因となりました 一方で 当分の間 極めて低い長

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一部新興国市場が動揺 アルゼンチンは前四半期から経済危機に陥っていましたが トルコでは 6 月に再選された大統領が米国と対立したこと等を契機に 8 月に通貨が急落しました ブラジルや南アフリカ インドの通貨も下落が加速する局面が見られ 中国元も緩やかに値を下げました これまでのところ個別国の問題とい

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Invesco Premia Plus Fund

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米国の利上げ見送りと日本の長期化した金融緩和

株式市場 米国株 トランプ氏の政策への期待感後退で調整も MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は上昇しました 11 月 8 日 ( 現地 ) に行われた大統領選挙でトランプ氏が当選し 減税やインフラ投資の拡大などの同氏の政策に注目が集まりました 債券市場では金利が上

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オーバルネクスト ETF 情報 2010 年 2 月 15 日号 ( 株 ) オーバルネクスト 東京都中央区日本橋兜町 13-2 TEL 03(5641)5777

日経平均株価 22,27.3 NY ダウ工業株 3 種 25,9.32 米ドル 2, 2, 22, 円 2, 1, 1, 1, 12, 1,,, 2, 22, 1, 1, 1, 21 年 月 2 日発行休場の場合は直前の営業日までのデータ 長期 ( 週次ベース ) (27 年 1 月第 1 週末 ~

投資環境レポートVol.242(2018.7)

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日経平均株価 22,97. 2, 2, 22, 円 2, 1, 1, 1,, 1,,, 21 年 7 月 23 日発行休場の場合は直前の営業日までのデータ 長期 ( 週次ベース ) (27 年 1 月第 1 週末 ~21 年 7 月第 3 週末 ) 短期 ( 日次ベース ) (217 年 1 月初

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Outlook201806

日経平均株価 21,1. NY ダウ工業株 3 種 2,.31 米ドル 2, 2, 22, 円 2, 1, 1, 1, 12, 1,,, 22, 1, 1, 1,, 21 年 1 月 29 日発行休場の場合は直前の営業日までのデータ 長期 ( 週次ベース ) (27 年 1 月第 1 週末 ~21

Focus W 投資環境ウィークリー 情報提供資料 2019 年 8 月 13 日号 経済調査室 米長期金利を巡る異変 一過性か それとも新たな局面入りへの警鐘か 米債券市場の異変 (%) 米 10 年国債リスクとタームプレミアム (%) お得感高 ( 右軸 ) 米

投資環境ウィークリー 218 年 11 月 19 日号 金融市場の動向 主要金融市場の動き ( 直近 1 週間 ) 株式 注 ) MSCI WORLD MSCI EM は現地通貨ベース 騰落幅 騰落率ともに 218 年 11 月 9 日対比 騰落幅および騰落率は直近値の 1 週間前比 11 月 16

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参考資料いちよし証券投資情報部 2019 年 10 月 7 日 極端な悲観相場の修正へ 業績の下方修正リスクも織り込み 日米経済指標に注目 最終ページに お客様にご確認いただきたい重要な注意事項を記載しております 必ずご確認ください

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(2) 資産構成割合の推移 ( 給付確保事業 ) 1 資産配分実績の基本ポートフォリオからの乖離の推移 2 実践ポートフォリオと資産配分実績の推移 3. 運用受託機関 平成 29 年 3 月末現在 2

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2013 年 8 月 19 日号

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受益者の皆様へ 平成 28 年 2 月 15 日 弊社投資信託の基準価額の下落について 平素より弊社投資信託をご愛顧賜り 厚くお礼申しあげます さて 先週末 2 月 12 日 ( 金 ) 以下のファンドの基準価額が 前営業日の基準価額に対して 5% 以上下落しており その要因につきましてご報告いたし

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平成30年度第1四半期における運用状況等

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投資環境レポートVol.201(2015.2)

株式市場 米国株 年末商戦や金利動向に注目 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米中首脳会談への期待から上昇米国株式市場は上昇しました 前半は中間選挙の結果が市場の事前想定通りとなったことなどから安心感が広がり株価は上昇しました 中旬では一部のハイテク企業が需要見通しを引き下げたこと

投資環境レポートVol.247( )

米国株 投資家心理が落ち着けば 上昇基調に回帰と想定 株式市場 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 長期金利の上昇を契機に急落米国株式市場は下落しました 月初に発表された1 月の雇用統計において 時間当たり賃金が市場予想を上回る伸び率となったことを受けて 長期金利が約 4 年ぶ

株式市場 米国株 上値が重く神経質な展開 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は下落しました FOMC( 米国連邦公開市場委員会 ) における利上げの有無 大統領選挙の動向 ドイツの大手銀行の資本不足懸念などに一喜一憂する展開となりました 月半ばにかけて 利上げ観測や原油

Outlook201812

退職等年金給付積立金 平成30年度第2四半期運用状況

株式市場 米国株 国内の政策動向や海外の政治動向などに注目 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場はほぼ変わらずとなりました 月初には 2 月末のトランプ大統領の議会演説を好感して 株価は大幅上昇となりました しかし その後は 新政権の経済政策に対する期待が徐々に後退

変額年金 ( 特別勘定 ) の現況をご覧になる方に 特にご確認いただきたい事項 投資リスクについて 変額年金保険の特別勘定の資産運用は 国内外の株式および公社債 国内外のその他の有価証券 貸付金 コールローンおよび預貯金等を主な運用対象としておりますので 株価の下落や金利の変動 為替の変動などにより

平成 21 年 9 月 5 日 角山智 投資環境レポート (2009 年 9 月 ) 1. 主な株価指数 8 月は 中国株が大幅に値下がりしました 反面 出遅れていた英国株が好調です 市場 日本株 日本新興市場 J-REIT 米国株 英国株 中国株 ( 指数 ) (TOPIX) (JASDAQ) (

株式市場 米国株 国内外の政治動向に注目 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 好調な企業決算発表を受けて上昇米国株式市場は上昇しました 月前半までは2017 年 1-3 月期の決算発表内容が総じて好調であったことが株価を支えました 月半ばには コミー前 FBI( 連邦捜査局 )

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Microsoft Word ECB利下げ.doc

Outlook201805

定期調査の質問のうち 代表的なものの結果 1. 日本の株価を 企業のファンダメンタルズと比較してどう評価するか 問 1. 日本の株価は企業の実力( ファンダメンタルズ ) あるいは合理的な投資価値にくらべて 1. 低すぎる 2. 高すぎる 3. ほぼ正しく評価されている 4. わからないという質問で

株式市場 米国株 新政権の政策期待による上昇も一服 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は上昇しました ISM( 全米供給管理協会 ) 指数など月初に発表された経済統計がおおむね良好であったことを受け 月前半の株式市場は堅調に推移しました 月半ば以降は 高値警戒感な

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マネーマーケットマンスリー 2018年12月

マーケット フォーカス経済 : 中国 2019/ 5/9 投資情報部シニアエコノミスト呂福明 4 月製造業 PMI は 2 ヵ月連続 50 を超えたが やや低下 4 月 30 日 中国政府が発表した4 月製造業購買担当者指数 (PMI) は前月比 0.4ポイントの 50.1となり 伸び率がやや鈍化し

Outlook201609

Outlook201901

株式市場 米国株 景気 企業業績は依然として堅調 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 貿易摩擦への懸念から下落米国株式市場は下落しました トランプ米大統領が鉄鋼やアルミニウムの輸入を制限する方針を表明したことから 世界的な貿易摩擦への懸念が高まり下落して始まりました その後 貿

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Outlook201608

投資環境ウィークリー

為替相場展望2018年10月号

2018 年度第 3 四半期運用状況 ( 速報 ) 年金積立金は長期的な運用を行うものであり その運用状況も長期的に判断することが必要ですが 国民の皆様に対して適時適切な情報提供を行う観点から 作成 公表が義務付けられている事業年度ごとの業務概況書のほか 四半期ごとに運用状況の速報として公表を行うも

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為替相場展望2018年12月号

目次 平成 29 年度 第 2 四半期運用実績 ( 概要 ) P 2 平成 29 年度 市場環境 ( 第 2 四半期 ) 1 P 3 平成 29 年度 市場環境 ( 第 2 四半期 ) 2 P 4 平成 29 年度 退職等年金給付組合積立金の資産構成割合 P 5 平成 29 年度 退職等年金給付組合


ファンダの鬼・柳澤 浩と小杉 篤諭の「ファンダメンタルズの学び方、活かし方セミナー!」

週間マーケット情報 (2016 年 9 月 2 日 ~2016 年 9 月 9 日 ) ご参考資料 2016 年 9 月 12 日 野村アセットマネジメント 市場の動向 日本の株式市場 日本の株式市場の代表的な指数である東証株価指数 (TOPIX) は 2 日比で 0.23% 上昇しました 週初の日

マネーマーケットマンスリー 2018年3月

株式市場 米国株 先行き不透明感強いがファンダメンタルズは良好 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は下落しました 堅調な経済指標の発表を受けて米国の年内利上げ観測が高まったことで 金利動向の影響を受けやすいディフェンシブセクターの一部が軟調に推移しました また 米

2012 年 10 月 15 日号

当ページは 各種の信頼できると考えられる情報源から取得した情報に基づき アクサ生命保険株式会社が作成し提供するものです 情報の内容に関しては万全を期しておりますが その正確性 完全性については これを保証するものではありません 日本株式市場 運用環境 [ 2015 年 4 月 ~2016 年 3 月

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株式市場 米国株 高値警戒感の高まりなどから上昇一服も MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は上昇しました トランプ政権で閣僚などの人事において一部で混乱が見られましたが トランプ大統領の発言などにより減税 金融規制緩和などへの期待が高まったことや 発表された米国企

投資環境レポートVol.195(2014.8)

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2018 年は激動の年 年初来 トルコ株式指数はトルコリラベースで最大で約 24% 下落し トルコリラは日本円に対して最大で約 45% 下落しました トルコ株式 * の推移 ( トルコリラベース ) /12 18/03 18/06 18

Currency201207

Ⅰ.ファンダメンタルズ

マネーマーケットマンスリー

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Focus W 投資環境ウィークリー 情報提供資料 218 年 7 月 17 日号 経済調査室 米国が 2, 億ドルの関税リストを公表するも ドル円は 112 円台の円安へ 貿易摩擦があるも中国を除き株式市場は堅調 11 15 1 95 9 85 ( ポイント ) 主要株式市場の推移 8 217/12 218/2 218/4 218/6 米国 日本 欧州 中国 ( 年 / 月 ) 注 ) 直近値は日本が 218 年 7 月 13 日 その他は 16 日時点 米国は NY ダウ 日本は日経平均 欧州はストックス ヨーロッパ 6 中国は上海総合指数を使用し 217 年 12 月 29 日を 1 に指数化 出所 ) Bloomberg より当社経済調査室作成 新たな関税リストにより米国消費に不透明感 7 月 6 日に発動された 36 億米ドルの対中制裁関税に続 き 7 月 11 日には 2, 億米ドルの制裁リストが公表され ました 36 億米ドルの関税は資本財などが中心だったの に対し 2, 億米ドルの関税は消費財も含まれるなど 米国の消費者にも影響を与えるとみられます 消費者信 頼感指数は引き続き堅調ですが 貿易摩擦による影響に 加え 高値で推移する原油価格がガソリン価格を押し上 げると 悪化に転じる可能性があり注意が必要です ドル円は 218 年 1 月以来の 112 円台へ上昇 一方 貿易摩擦による市場の反応は今のところ限定的 です 主要株式市場では 中国が下落しているものの 日本 米国 欧州は上昇しています ( 上図 ) 先行きの 不透明感はある一方で 企業収益への期待が相場を支え ています このようにグローバルでは未だリスク回避的 な動きが見られていないこともあり 足元でドル円は 218 年 1 月以来となる 112 円台へと円安が進んでいます 貿易摩擦の交渉と日英の消費者物価に注目 米国ではパウエル FRB 議長の議会証言 (17 18 日 ) が ありますが 市場の関心は金融政策よりも貿易摩擦の行 方に向かっており 19 日の商務省による公聴会が注目を 集めるとみています 8 月 2 日に利上げが予想される英国 と 7 月 31 日に展望レポートを公表する日本では それぞれ 消費者物価 (18 日 2 日 ) が発表されます ( 永峯 ) 今週の主要経済指標と政治スケジュール は特に注目度の高いイベント 7/16 月 ( 米 ) 6 月小売売上高 ( 前月比 ) 5 月 :+1.3% 6 月 :+.5% ( 米 ) 7 月ニューヨーク連銀製造業景気指数 6 月 :+25. 7 月 :+22.6 ( 米 ) 米露首脳会談 ( ヘルシンキ ) ( 中 ) 4-6 月期実質 GDP( 前年比 ) 1-3 月期 :+6.8% 4-6 月期 :+6.7% ( 中 ) 6 月鉱工業生産 ( 前年比 ) 5 月 :+6.8% 6 月 :+6.% ( 中 ) 6 月小売売上高 ( 前年比 ) 5 月 :+8.5% 6 月 :+9.% ( 中 ) 6 月都市部固定資産投資 ( 年初来累計 前年比 ) 5 月 :+6.1% 6 月 :+6.% 7/17 火 ( 米 ) 6 月鉱工業生産 ( 前月比 ) 5 月 :.1% 6 月 :( 予 )+.5% ( 米 ) パウエルFRB 議長半期定例議会証言 ( 上院 ) ( 豪 ) 金融政策決定会合議事録 (7 月 3 日開催分 ) 7/18 水 ( 米 ) 6 月住宅着工 許可件数 ( 着工 年率 ) 5 月 :135. 万件 6 月 :( 予 )132.5 万件 ( 米 ) ベージュブック ( 地区連銀経済報告 ) ( 米 ) パウエルFRB 議長半期定例議会証言 ( 下院 ) ( 英 ) 6 月消費者物価 ( 前年比 ) 5 月 :+2.4% 6 月 :( 予 )+2.6% 7/19 木 ( 米 ) 7 月フィラデルフィア連銀製造業景気指数 6 月 :+19.9 6 月 :( 予 )+2. ( 米 ) クォールズFRB 副議長講演 ( 米 ) 商務省による公聴会 ( 自動車 同部品輸入の影響調査について ) ( 英 ) 6 月小売売上高 ( 前月比 ) 5 月 :+1.3% 6 月 :( 予 )+.2% 7/2 金 ( 日 ) 6 月消費者物価 ( 前年比 ) 総合 5 月 :+.7% 6 月 :( 予 )+.8% 除く生鮮 5 月 :+.7% 6 月 :( 予 )+.8% 除く生鮮 エネルキ ー 5 月 :+.3% 6 月 :( 予 )+.4% ( 米 ) ブラード セントルイス連銀総裁講演 注 )( 日 ) 日本 ( 米 ) 米国 ( 欧 ) ユーロ圏 ( 独 ) ドイツ ( 英 ) 英国 ( 仏 ) フランス ( 伊 ) イタリア ( 加 ) カナダ ( 豪 ) オーストラリア ( 中 ) 中国 ( 伯 ) ブラジル ( 印 ) インド を指します NA はデータなし 日程および内容は変更される可能性があります 出所 ) 各種情報 Bloomberg より当社経済調査室作成 1

投資環境ウィークリー 218 年 7 月 17 日号 金融市場の動向 主要金融市場の動き ( 直近 1 週間 ) 株式 騰落幅および騰落率は直近値の1 週間前比 ( 単位 : ポイント ) 7 月 16 日騰落幅騰落率 % 日本 日経平均株価 ( 円 ) 22,597.35 89.21 3.71 TOPIX 1,73.7 38.53 2.28 米国 NYダウ ( 米ドル ) 25,64.36 67.88 2.49 S&P5 2,798.43 38.61 1.4 ナスタ ック総合指数 7,85.72 117.33 1.53 欧州 ストックス ヨーロッハ 6 384.5 1.69.44 ドイツ DAX 指数 12,561.2 64.85.52 英国 FTSE1 指数 7,6.45-17.25.23 中国 上海総合指数 2,814.4 66.81 2.43 先進国 MSCI WORLD 1,622.97 18.87 1.18 新興国 MSCI EM 58,499.78 56.44.87 1 年国債利回り ( 単位 :%) 7 月 16 日騰落幅 日本.4.1 米国 2.859.36 ドイツ.363.71 フランス.65.8 イタリア 2.577 -.138 スペイン 1.279 -.3 英国 1.28.13 カナダ 2.138.8 オーストラリア 2.635.11 為替 ( 対円 ) ( 単位 : 円 ) 7 月 16 日騰落幅騰落率 % 米ドル 112.29 1.82 1.65 ユーロ 131.51 1.74 1.34 英ポンド 148.62 1.88 1.28 カナダドル 85.48 1.4 1.23 オーストラリアドル 83.31 1.24 1.51 ニュージーランドドル 76.1.66.88 中国人民元 16.791.168 1.1 インドルピー 1.6375.337 2.1 インドネシアルピア (1ルヒ ア).786.113 1.47 韓国ウォン 9.951.48.48 ブラジルレアル 29.89.491 1.72 メキシコペソ 5.965.164 2.82 南アフリカランド 8.495.293 3.57 トルコリラ 23.163 -.98 4.6 ロシアルーブル 1.81.475 2.71 商品 ( 単位 : 米ドル ) 7 月 16 日騰落幅騰落率 % 原油 WTI 先物 ( 期近物 ) 68.6-5.74 7.78 金 COMEX 先物 ( 期近物 ) 1,239.7-16.1 1.28 株式市場の動き 28, 26, NYダウ 24, 日経平均株価 22, 2, 18, 16, 14, 12, 1, 8, DAX 6, 4, 212 214 216 218 長期金利 (1 年国債利回り ) の動き 3.5 3. 2.5 2. 1.5 1..5 ( 日経平均株価 : 円 NY ダウ : 米ドル DAX : ポイント ) (%). 日本 -.5 212 214 216 218 為替相場の動き ( 円 / 米ドル ユーロ ) 米国 ドイツ 15 14 ユーロ円 ( 左軸 ) 13 12 11 1 9 米ドル円 ( 左軸 ) 8 ユーロドル 7 6 5 212 214 216 218 25,64 22,597 12,561 2.859.363.4 ( 米ドル / ユーロ ) 131.51 112.29 1.1711 2. 1.9 1.8 1.7 1.6 1.5 1.4 1.3 1.2 1.1 1. 注 ) MSCI WORLD MSCI EM は現地通貨ベース 騰落幅 騰落率ともに 218 年 7 月 6 日対比 出所 ) MSCI Bloomberg より当社経済調査室作成 注 ) 上記 3 図の直近値は 218 年 7 月 16 日時点 出所 ) Bloomberg より当社経済調査室作成 2

投資環境ウィークリー 218 年 7 月 17 日号 日本設備投資が好調 ただし貿易摩擦は懸念要因 機械受注では 製造業の堅調が目立つ 5 月の機械受注 ( 船舶 電力を除く ) は前月比 3.7% と2ヵ月ぶりに減少も 3ヵ月移動平均値で見れば上昇基調が確認されます 特に製造業からの受注が大幅増の4 月に続いて増加し高水準を維持 非製造業も5ヵ月連続の増加と堅調が続いています ( 図 1) グローバル景気の拡大継続見通しや 国内の人手不足に対応するための省力化投資などから設備投資は拡大基調が続いています 日銀短観でも大企業製造業の設備投資計画は高水準であり 今後も製造業中心に堅調に推移すると思われます しかし 貿易摩擦が更なる激化を見せれば企業の設備投資意欲は減退する可能性もあり 注意が必要です 米中貿易摩擦が国内景気の不透明要因に 6 月景気ウォッチャー調査では現状判断 DI(48.1) 先行き判断 DI(5.) ともに前月比で上昇しました しかし先行きDIこそ 2ヵ月ぶりに改善 悪化の境目である 5を回復したものの 現状 DIについては6ヵ月連続で5 を下回っています ( 図 2) 米中貿易摩擦を不安視し その影響を見極めきれない状況と考えられます その動向を探るうえで 来週発表される6 月貿易統計は注目です けん引役となり堅調に推移していた米国向け自動車輸出が 5 月統計では対米国 欧州 アジア向け全てで減少するなど 全体で大幅な減少となりました 今後 貿易摩擦が本格化すれば 輸出減速を通じ日本経済に悪影響を及ぼす可能性もあるため 今後の動向に注目です 海外投資家の買戻しが本格化するか 先週の日経平均株価は週間で +3.71% と4 週ぶりに上昇 米中貿易摩擦の緩和期待と円安が反転のきっかけとなりました また4-6 月期米企業の好決算への期待で米国株が堅調だったことも要因です 7 月第 1 週 (7 月 2 日 ~6 日 ) に海外投資家は日本株を3 週連続で売り越しました ( 図 3) 先週は買い越しに転じた可能性が高いとはいえ 依然 海外投資家の買いが株価回復の鍵を握ります 今年は株価が調整局面となった3 月までに海外投資家は現物を2.6 兆円 先物を6.1 兆円売り越しましたが 株価が持ち直しに転じた4 月以降は現物を1.2 兆円さらに売り越す一方 先物は2.2 兆円買い越しています 今後もリスク選好相場では先物中心に海外投資家の買戻しが増えると考えられます 特に為替相場が今年度の想定レートを上回る円安水準の局面では業績拡大期待が高まるとみられ 株価上昇が継続する見通しです ( 中城 向吉 ) 6, 5,5 5, 4,5 4, 3,5 3, 図 1 設備投資需要は強い ( 億円 ) 非製造業 ( 船舶 電力除く民需 ) 製造業 2,5 213 214 215 216 217 218 日本景気ウォッチャー調査 62 6 58 改善 先行き 56 54 52 5 48 46 現状 44 42 4 38 36 34 悪化 32 213 214 215 216 217 218 ( 兆円 ) 2.5 2. 1.5 1..5. -.5 海外投資家売買差額現物取引 ( 左軸 ) 日本機械受注 注 ) 直近値は 218 年 5 月 点線は原数 実線は 3 ヵ月移動平均 図 2 景気見通しは脆弱 注 ) 直近値は 218 年 6 月 日経平均株価 -1. -1.5 海外投資家売買差額先物取引 ( 左軸 ) -2. 217/1 217/7 218/1 218/7 ( 年 / 月 ) 出所 ) 内閣府より当社経済調査室作成 出所 ) 内閣府より当社経済調査室作成 図 3 海外投資家は日本株を 3 週連続で売り越し 日本株海外投資家の売買差額と株価 注 ) 直近値は日経平均株価が 218 年 7 月 13 日 海外投資家の売買差額が同年 7 月第一週 ( 円 ) 25, 24, 23, 22, 21, 2, 19, 18, 17, 16, 15, 14, 出所 ) 東京証券取引所 Bloomberg より当社経済調査室作成 3

投資環境ウィークリー 218 年 7 月 17 日号 米国貿易摩擦という矛を収める政権内外の動きに期待 先週の NY ダウ騰落率はプラス 先週のNYダウ騰落率は +2.3% NASDAQは同 +1.8% 6 日の米中貿易関税発動を跳ね除け続伸で始まった株式市場は 1 日に米国が追加対中制裁関税 $2, 億の対象品目リストを公表し急減速 しかし中国の冷静な対応 中国通信機器大手 ZTEと米商務省の和解 (11 日 ) 等受け貿易摩擦懸念が後退 先週上海を訪れ年 5 万台規模の生産工場建設に意欲示した米電気自動車テスラのイーロン マスク氏に対する上海当局の歓迎姿勢も後押し 関税の衝突を繰り広げる米中間に吹く風も変化してきました また底堅さをみせた大手銀決算も株高に寄与しました 株価も気になるが金利はもっと気になる 株式相場は今週も引き続き相場全体の方向を見る上で重要な米中貿易摩擦懸念と 強気な企業の業績見通しの綱引きになるとみています 企業による収益見通しの上方修正はかつてない勢いで増加 ( 図 1) しているだけに 利益成長を買う動きの加速が期待されるところです かたや気になるのは長期金利の動きです 5 月以来 過去最大規模の先物売り建て玉 ( 金利上昇で利益 ) を抱える1 年国債 ( 図 2) の現物債利回りは2.8-2.9% の狭いレンジで膠着しています 先週の6 月卸売物価 ( 最終需要 ) は前年比 +3.4% と予想比上振れ 制裁関税の対象となる鉄鋼製品関連は同 +26.5% と急騰しています 関税の影響が顕在化する川上物価に川下の6 月消費者物価 ( 総合 ) も同 +2.9% と僅かに加速し同調 今後も物価は関税の影響を主因に上昇基調を強めるとみています こうした中 長期金利は物価動向に無関心の様相 その背景はFRB( 連邦準備理事会 ) の崩れぬ政策スタンスにあるとみています 換言すると金利ボラティリティ ( 変動率 ) を生むような政策転換 ( 引締め加速等 ) が長期金利上昇の条件 目下パウエルFRB 議長初め当局者の発言からそのシグナルは得られません 今週 17-18 日に行われる議会証言でも同議長はそうしたシグナルを発しないとみています 貿易摩擦鎮静化は米政権内外の声に期待 米議会は大統領にファスト トラック ( 貿易交渉における大統領権限の強化 ) を与える一方 下院ライアン議長が貿易摩擦は経済を誤った方向に進めると牽制する等 11 月の中間選挙に向け露ゲート (16 日に米露首脳会談 ) など問題山積の大統領の神輿を担ぐか迷っている様にみえます 今週は自動車関税巡る公聴会 (19 日 ) そろそろ貿易摩擦という大統領が振りかざした矛を収める米政権内外からの声に期待したいところです ( 徳岡 ) 図 1 企業はかつてないほど収益見通しに自信 米企業収益ガイダンス修正インデックスとウィルッシャー 5 株価指数騰落率 ( 指数 ).4 (%) ( 左軸 ) 218 年 6 月.3 米収益ガイダンス修正インデックス (3ヵ月移動平均).2.1 -.1 -.2 ウィルッシャー 5-2 -.3 株価騰落率 -3 (3ヵ月) -.4-4 2 23 26 29 212 215 218 注 ) 米収益ガイダンス修正インデックスは 収益見通しの上方修正社数 下方修正社数 変更なしを示した企業数から当社経済調査室が指数化 株価騰落率の直近値は 218 年 7 月 13 日 図 2 米 1 年国債先物の売り建て玉は過去最大投機筋は金利上昇を見越す 8 6 4 2-2 ( 万枚 ) 出所 ) Bloomberg より当社経済調査室作成 米 CFTC 米国 1 年国債先物建て玉 買い建て玉増加 -4 7/1-6 売り建て玉増加 43.91 万枚 1993 1998 23 28 213 218 出所 ) 米先物取引委員会 (CFTC) Bloomberg より当社経済調査室作成 図 3 ( 参考 ) 企業は現政権に好意的だが 市場の期待は膨らんでいない ( 件数 倍 ) 5 45 4 35 3 25 2 15 1 5 ブッシュ ( 父 ) 米ミシガン大調査と予想株価収益率 クリントン ブッシュ ( 子 ) S&P5 予想株価収益率 ミシガン大学調査事業環境に好意的な政治変化 オバマ 1989 1993 1997 21 25 29 213 217 注 ) 直近値はS&P5 予想株価収益率 (Bloomberg) が218 年 7 月 13 日 ミシガン大学調査 ( 月次変化 ) は企業への聞き取り調査 直近値は218 年 6 月 3 日 像マークは共和党 D マークは民主党を示す 出所 ) 米ミシガン大学 Bloomberg より当社経済調査室作成 4 3 2 1-1 ( 件数 倍 ) 5 トランプ 45 4 35 3 25 2 15 1 5 4

投資環境ウィークリー 218 年 7 月 17 日号 欧州リスク回避姿勢はやや後退も 残る先行き不安視 企業業績への期待から市場心理はやや回復 先週の欧州金融市場では 米政権による中国への追加関税対象リスト公表を受けて貿易摩擦激化懸念が一時再燃も リスク回避姿勢はやや後退 ECB( 欧州中央銀行 ) の高官発言や6 月の政策理事会議事録 (12 日 ) から 利上げ開始時期への見解相違や慎重姿勢が改めて確認され ドイツ1 年国債利回りの低下は一服しています 他方 4-6 月期企業決算発表の本格化を控え 底堅い業績成長への期待を背景に ( 図 1) 主要国株式は回復基調を維持 5 月ユーロ圏鉱工業生産 (12 日 ) が予想を上回る伸びを示したことも株式相場の支えとなりました 貿易摩擦解消の糸口を解消する展開が継続 12 日 トランプ米大統領は25 日よりEU( 欧州連合 ) と貿易協議を開始すると表明し EUの対応次第では自動車 同部品の追加関税を導入すると改めて強調 米商務省が19 日に開催予定の自動車 同部品の輸入制限を巡る公聴会では EUをはじめ各国政府や企業が関税導入への懸念表明をするとみられ 今週は同関税への意識が再度強まりそうです 米 EU 間の交渉材料の手掛かりを覗かせ 市場心理の更なる改善につながるか注目されます 月次実質 GDP は英国景気の底堅さを示唆 英国の5 月実質 GDP( 推計値 ) は 前月比 +.3% と4 月の同 +.2% とより伸びが加速 ( 図 2) 1-3 月の悪天候で低迷の建設業が大きく持ち直した他 良好な雇用情勢を支えとした家計のサービス消費増加が寄与した模様です 概ね BOE( イングランド銀行 ) が6 月 MPC( 金融政策委員会 ) にて提示の見通しを裏付け 市場では依然約 8 割の高確率で次回 8 月会合での利上げを織込んでいます 燻り続ける英国景気の先行き不安 英メイ政権は12 日にEU 離脱方針の詳細を記した白書を公表しました 同白書では モノの貿易ではEUルールを採用した英 EU 自由貿易圏の創設を提案する一方 金融機関がEU 内で自由に業務ができる 単一パスポート の維持を断念し 国内の離脱強硬派や離脱反対派 金融業界等の幅広い範囲から批判が噴出 一方 EUは方針を歓迎としつつも多くの点で修正が必要とし 離脱交渉は引続き難航が予想されます 12 日に公表のBOEによる4-6 月期信用状況調査では 企業の設備投資に対する資金需要の低下が示され EU 離脱を巡る不透明感が企業の投資意欲低下に繋がっている可能性を示唆 ( 図 3) 加えて 家計の無担保ローンや小企業融資のデフォルト率も上昇し 英国景気は予断を許さぬ状況が続きそうです ( 吉永 ) 図 1 企業業績は堅調に推移か ( ユーロ ) ( ユーロ ポンド ) 28 26 24 22 2 フランス CAC4 18 2 21 212 214 216 218 (%) (216 年 =1) 2. 1.5 1..5. -.5-1. -1.5-2. 21 212 214 216 218 ( 増加に寄与 - 減少に寄与 ) 5 4 3 2 1-1 -2-3 欧州主要国株価指数の 12ヵ月先予想 EPS(1 株あたり利益 ) ストックス ヨーロッパ 6 ( 左軸 ) 注 ) 直近値は 218 年 7 月 13 日時点 ドイツ DAX R 総合 ( 前月比 左軸 ) 注 ) 直近値は 218 年 5 月時点 サービス業 図 3 英国企業の投資意欲は後退へ 設備投資 ( 過去 3 ヵ月実績 ) 設備投資 (3 ヵ月先見通し ) 英国 FTSE1 建設業 財生産 -4 21 212 214 216 218 注 ) 直近値は 218 年 4-6 月期調査 1,2 1, 8 6 4 出所 )Thomson Reuters Datasteam より当社経済調査室作成 図 2 英国の 4 5 月実質 GDP は回復基調の継続を示唆 英国実質 GDP 月次推計値と主な産業別項目 英国信用状況調査 ( 企業の資金需要の変化要因 ) 12 115 11 15 1 95 9 85 8 出所 )ONS より当社経済調査室作成 出所 )BOE より当社経済調査室作成 5

投資環境ウィークリー 218 年 7 月 17 日号 トルコ通貨が史上最安値を更新 7 月 24 日の会合で中銀の信任が問われる 選挙後の閣僚人事 中銀人事制度に失望 6 月 24 日の大統領選 総選挙でエルドアン氏 (AKP) が勝利しました ( 図 2) 高インフレ時であっても利下げを主張する同氏の経済運営を不安視する声もありましたが むしろ政権交代による不透明感が嫌気されていたため 選挙後にトルコ リラは上昇していました 引き続き経済運営への不安が残るなかで 7 月 9 日に新政権により発表された閣僚人事や中銀人事制度は 強権的な大統領の姿勢を改めて示すものとみなされ 期待を裏切る結果となりました 同日 トルコ リラは対ドルで2.67%( 対円で3.1%) と大幅下落しています 重要ポストの財務相に大統領の娘婿を指名 今選挙から トルコの政治体制は議院内閣制から大統領制に移行し 首相 副首相の職が廃止となります これにより新たな財務相は 経済政策担当副首相が元々務めていた国庫庁長官の役割も担うこととなりました この重要ポストに指名されたのは 大統領の娘婿に当るアルバイラク氏です 同氏は エネルギー天然資源相の経験はあるものの 経済閣僚としての実力は未知数です 経済運営に不安がある大統領を 牽制する役割も求められる同ポストに身内を指名したことが市場の不安感を高めました また他の閣僚メンバーにも 市場の信任が厚いシムシェキ前副首相やババジャン元副首相は入閣しておらず 引き続き経済運営に不安感が残ります 中銀の独立性に不透明感が高まる 中銀人事制度では 総裁の任命権と任期に関する条文がトルコ中央銀行法から削除されました 7 月 9 日の同大統領令により 中銀総裁の任免が恣意的に行われるとの懸念が高まり 通貨は下落しています 翌 1 日に発表された新たな大統領令では 大統領が中銀総裁の任命権を持ち ( 従来は内閣 ) 任期は4 年 ( 同 5 年 ) と具体化はされたものの 従来より中銀の独立性が低下しているとの印象は払拭できず 市場の反応は限定的となりました 4 月以降は大幅利上げ ( 図 3) に動くなど通貨防衛が行われていますが 7 月 24 日の金融政策決定会合では利下げの可能性に注意が必要です エルドアン大統領は7 月 11 日に金利および米ドルの下落に必要な行動を起こすと発言し トルコ リラは史上最安値を更新しています 今後も予断を許さない状況が続く見込みです ( 永峯 ) 図 1 トルコ リラは史上最安値を更新中 5.2 5. 4.8 4.6 4.4 4.2 4. 3.8 3.6 3.4 3.2 注 ) 直近値は 218 年 7 月 16 日 トルコ リラ ( 対米ドル ) 図 2 連立与党は議席数は減らすも過半数を維持 連立与党 野党 公正発展党 (AKP) 民族主義者行動党 (MHP) 共和人民党 (CHP) 国民民主主義 (HDP) 優良党 (IYI) その他 トルコ総選挙の結果 注 ) 合計のカッコ内は総議席数の半数 出所 )Bloomberg より当社経済調査室作成 選挙前 議席数 選挙後 316 295 344 35 49 出所 ) 各種報道より当社経済調査室作成 図 3 通貨防衛の利上げが行われるが政府から利下げ圧力が強まる可能性もトルコ政策金利と銀行間金利 (%) 25 2 15 1 5 ( トルコ リラ / 米ドル ) トルコ リラ安 トルコ リラ高 3. 217/1 217/7 218/1 218/7 351 注 ) 直近値は 7 月 16 日 翌日物銀行間金利は市中銀行が実際に調達した金利で 中銀の政策金利 ( 後期流動性貸出金利 1 週間物レポ金利など ) でどの金利が市場調整に使われている金利かの判断材料になる 131 48 合計 55(275) 後期流動性貸出金利 2.75% 1 週間物レポ金利 17.75% 6 146 67 43 14 6(3) 翌日物銀行間金利 17.63% 218/1 218/3 218/5 218/7 ( 年 / 月 ) ( 年 / 月 ) 出所 )Bloomberg より当社経済調査室作成 6

投資環境ウィークリー 218 年 7 月 17 日号 主要経済指標と政治スケジュール 塗りつぶし部分は今週 7/9 月 7/13 金 7/19 木 ( 日 ) 5 月経常収支 ( 季調値 ) ( 米 ) 6 月輸出入物価 ( 輸入 前月比 ) ( 日 ) 6 月貿易収支 ( 通関ベース 速報 ) 4 月 :+1 兆 8,855 億円 5 月 :+.9% 6 月 :.4% 5 月 :+2,968 億円 6 月 :( 予 )+1,592 億円 5 月 :+1 兆 8,5 億円 ( 米 ) 7 月ミシガン大学消費者信頼感指数 ( 速報 ) ( 米 ) 6 月景気先行指数 ( 前月比 ) ( 日 ) 6 月景気ウォッチャー調査 ( 景気判断 DI) 6 月 :98.2 7 月 :97.1 5 月 :+.2% 6 月 :( 予 )+.5% 現状 5 月 :47.1 6 月 :48.1 ( 米 ) ボスティック アトランタ連銀総裁講演 ( 米 ) 7 月フィラデルフィア連銀製造業景気指数 先行き 5 月 :49.2 6 月 :5. ( 米 ) JPモルカ ン チェース アント カンハ ニー 4-6 月期決算発表 6 月 :+19.9 6 月 :( 予 )+2. ( 米 ) 5 月消費者信用残高 ( 前月差 ) ( 米 ) シティグループ 4-6 月期決算発表 ( 米 ) クォールズFRB 副議長講演 4 月 :+13 億米ドル 5 月 :+246 億米ドル ( 米 ) ウェルズ ファーゴ 4-6 月期決算発表 ( 米 ) 商務省による公聴会 ( 欧 ) ドラギECB 総裁講演 ( 中 ) 6 月貿易統計 ( 米ドル 前年比 ) ( 自動車 同部品輸入の影響調査について ) ( 中 ) 6 月外貨準備高 輸出 5 月 :+12.2% 6 月 :+11.3% ( 米 ) マイクロソフト 4-6 月期決算発表 5 月 :3 兆 1,16 億米ドル 輸入 5 月 :+26.% 6 月 :+14.1% ( 英 ) 6 月小売売上高 ( 前月比 ) 6 月 :3 兆 1,121 億米ト ル 5 月 :+1.3% 6 月 :( 予 )+.2% 7/16 月 ( 豪 ) 6 月失業率 7/1 火 ( 米 ) 5 月企業売上 在庫 ( 在庫 前月比 ) 5 月 :5.4% 6 月 :( 予 )5.4% ( 日 ) 6 月マネーストック (M2 前年比) 4 月 :+.3% 5 月 :+.4% 5 月 :+3.2% 6 月 :+3.2% ( 米 ) 6 月小売売上高 ( 前月比 ) 7/2 金 ( 独 ) 7 月 ZEW 景況感調査 ( 期待 ) 5 月 :+1.3% 6 月 :+.5% ( 日 ) 6 月消費者物価 ( 前年比 ) 6 月 : 16.1 7 月 : 24.7 ( 米 ) 7 月ニューヨーク連銀製造業景気指数 総合 5 月 :+.7% 6 月 :( 予 )+.8% ( 仏 ) 5 月鉱工業生産 ( 前月比 ) 6 月 :+25. 7 月 :+22.6 除く生鮮 5 月 :+.7% 6 月 :( 予 )+.8% 4 月 :.5% 5 月 :.2% ( 米 ) 米露首脳会談 ( ヘルシンキ ) 除く生鮮 エネルキ ー ( 伊 ) 5 月鉱工業生産 ( 前月比 ) ( 米 ) バンク オブ アメリカ 4-6 月期決算発表 5 月 :+.3% 6 月 :( 予 )+.4% 4 月 : 1.3% 5 月 :+.7% ( 米 ) ネットフリックス 4-6 月期決算発表 ( 米 ) ブラード セントルイス連銀総裁講演 ( 豪 ) 6 月 NAB 企業景況感指数 ( 中 ) 4-6 月期実質 GDP( 前年比 ) ( 米 ) ゼネラル エレクトリック 4-6 月期決算発表 5 月 :+14 6 月 :+15 1-3 月期 :+6.8% 4-6 月期 :+6.7% ( 中 ) 6 月消費者物価 ( 前年比 ) ( 中 ) 6 月鉱工業生産 ( 前年比 ) 7/22 日 5 月 :+1.8% 6 月 :+1.9% 5 月 :+6.8% 6 月 :+6.% ( 日 ) 国会会期末 ( 中 ) 6 月生産者物価 ( 前年比 ) ( 中 ) 6 月小売売上高 ( 前年比 ) 5 月 :+4.1% 6 月 :+4.7% 5 月 :+8.5% 6 月 :+9.% 7/23 月 ( 中 ) 6 月都市部固定資産投資 ( 年初来累計 前年比 ) ( 米 ) 6 月中古住宅販売件数 7/11 水 5 月 :+6.1% 6 月 :+6.% ( 米 ) アルファベット 4-6 月期決算発表 ( 日 ) 5 月機械受注 ( 船舶 電力除く民需 前月比 ) ( 欧 ) 7 月消費者信頼感指数 ( 速報 ) 4 月 :+1.1% 5 月 : 3.7% 7/17 火 ( 日 ) 5 月第 3 次産業活動指数 ( 前月比 ) ( 日 ) EUとのEPA( 経済連携協定 ) 署名式 ( 東京 ) 7/24 火 4 月 :+1.% 5 月 :+.1% ( 米 ) 6 月鉱工業生産 ( 前月比 ) ( 日 ) 7 月製造業 PMI( 日経 ) ( 日 ) 6 月国内企業物価 ( 前年比 ) 5 月 :.1% 6 月 :( 予 )+.5% ( 米 ) 7 月製造業 PMI( マークイット 速報 ) 5 月 :+2.7% 6 月 :+2.8% ( 米 ) 7 月 NAHB 住宅市場指数 ( 米 ) 7 月サービス業 PMI( マークイット 速報 ) ( 米 ) 5 月卸売売上 在庫 ( 在庫 前月比 ) 6 月 :68 7 月 :( 予 )69 ( 米 ) ハーレー ダビッドソン 4-6 月期決算発表 4 月 :+1.4% 5 月 :+2.5% ( 米 ) パウエルFRB 議長半期定例議会証言 ( 上院 ) ( 米 ) 3M 4-6 月期決算発表 ( 米 ) 6 月生産者物価 ( 最終需要 前月比 ) ( 米 ) シ ョンソン エント シ ョンソン 4-6 月期決算発表 ( 米 ) テキサス インスツルメンツ 4-6 月期決算発表 5 月 :+.5% 6 月 :+.3% ( 米 ) コ ールト マン サックス ク ルーフ 4-6 月期決算発表 ( 欧 ) 7 月製造業 PMI( マークイット 速報 ) ( 米 ) ウィリアムズ ニューヨーク連銀総裁講演 ( 英 ) 6 月失業率 ( 独 ) 7 月製造業 PMI( マークイット 速報 ) ( 欧 ) ドラギECB 総裁講演 5 月 :4.2% 6 月 :( 予 )4.2% ( 他 ) トルコ金融政策委員会 ( 欧 ) プラート ECB 理事講演 ( 豪 ) 金融政策決定会合議事録 (7 月 3 日開催分 ) ( 加 ) 金融政策決定会合 7/25 水 翌日物金利誘導目標 :1.25 1.5% 7/18 水 ( 米 ) 6 月新築住宅販売件数 ( 豪 ) 5 月住宅ローン承認件数 ( 前月比 ) ( 米 ) 6 月住宅着工 許可件数 ( 着工 年率 ) ( 米 ) ゼネラル モーターズ 4-6 月期決算発表 4 月 :.9% 5 月 :+1.1% 5 月 :135. 万件 6 月 :( 予 )132.5 万件 ( 米 ) ボーイング 4-6 月期決算発表 ( 豪 ) 7 月消費者信頼感指数 ( 米 ) ベージュブック ( 地区連銀経済報告 ) ( 米 ) ビザ 4-6 月期決算発表 6 月 :12.1 7 月 :16.1 ( 米 ) パウエルFRB 議長半期定例議会証言 ( 下院 ) ( 米 ) フェイスブック 4-6 月期決算発表 ( 米 ) モルガン スタンレー 4-6 月期決算発表 ( 米 ) フォード モーター 4-6 月期決算発表 7/12 木 ( 米 ) IBM 4-6 月期決算発表 ( 欧 ) 6 月マネーサプライ (M3) ( 米 ) 6 月消費者物価 ( 前年比 ) ( 欧 ) 6 月消費者物価 ( 前年比 確報 ) ( 独 ) 7 月 ifo 景況感指数 総合 5 月 :+2.8% 6 月 :+2.9% 5 月 :+1.9% 6 月 :( 予 )+2.%( 速報 +2.%) ( 豪 ) 4-6 月期消費者物価 除く食品 エネルキ ー ( 英 ) 6 月消費者物価 ( 前年比 ) 5 月 :+2.2% 6 月 :+2.3% 5 月 :+2.4% 6 月 :( 予 )+2.6% 7/26 木 ( 米 ) 6 月月次財政収支 ( 他 ) インドネシア金融政策決定会合 ( 発表は19 日 ) ( 米 ) 6 月耐久財受注 5 月 : 1,468 億米ドル 6 月 : 749 億米ドル 7 日物リハ ース レホ 金利 :5.25 ( 予 )5.25% ( 米 ) 7 月フィラデルフィア連銀製造業景気指数 ( 米 ) カシュカリ ミネアポリス連銀総裁講演 ( 米 ) アマゾン ドット コム 4-6 月期決算発表 ( 米 ) ハーカー フィラデルフィア連銀総裁講演 ( 米 ) マクドナルド 4-6 月期決算発表 ( 欧 ) 5 月鉱工業生産 ( 前月比 ) ( 米 ) インテル 4-6 月期決算発表 4 月 :.8% 5 月 :+1.3% ( 欧 ) ECB( 欧州中銀 ) 理事会 ( 伯 ) 5 月小売売上高 ( 前年比 ) ( 欧 ) ドラギECB 総裁記者会見 4 月 :+.7% 5 月 :.6% ( 印 ) 5 月鉱工業生産 ( 前年比 ) 7/27 金 4 月 :+4.8% 5 月 :+3.2% ( 米 ) 4-6 月期実質 GDP( 速報 ) ( 印 ) 6 月消費者物価 ( 前年比 ) ( 米 ) 7 月ミシガン大学消費者信頼感指数 ( 確報 ) 5 月 :+4.87% 6 月 :+5.% ( 米 ) エクソンモービル 4-6 月期決算発表 ( 米 ) シェブロン 4-6 月期決算発表 注 )( 日 ) 日本 ( 米 ) 米国 ( 欧 ) ユーロ圏 ( 独 ) ドイツ ( 仏 ) フランス ( 伊 ) イタリア ( 英 ) 英国 ( 豪 ) オーストラリア ( 加 ) カナダ ( 中 ) 中国 ( 印 ) インド ( 伯 ) ブラジル を指します NA はデータなし 日程および内容は変更される可能性があります 出所 ) 各種情報 Bloomberg より当社経済調査室作成 7

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