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1. トップランナー制度について 1 トップランナー制度の概要について 1998 年の改正省エネ法に基づき 自動車や家電等についてトップランナー方式による省エネ基準を導入している 2010 年現在 23 機器が対象となっている < 省エネ法に基づくトップランナー方式と対象となる機器 > (1) 自動車の燃費基準や電気機器 ( 家電 OA 機器 ) 等の特定機器に係る性能向上に関する製造事業者等の判断基準 ( 以下 省エネルギー基準という ) を 現在商品化されている製品のうちエネルギー消費効率が最も優れているもの ( トップランナー ) の性能 技術開発の将来の見通し等を勘案して定めることとし 機械器具のエネルギー消費効率の更なる改善の推進を行う (2) なお トップランナー方式の対象となる特定機器は エネルギーを消費する機械器具のうち以下の三要件を満たすものとされる ( 省エネ法第 78 条 ) 1 我が国において大量に使用される機械器具であること 2その使用に際し相当量のエネルギーを消費相当量のエネルギーを消費する機械器具であること 3その機械器具に係るエネルギー消費効率の向上を図ることが特に必要なものであること ( 効率改善余地等があるもの ) 燃費 (km/l) トップランナー方式の例 19km/L 特定機器 (23 機器 ) 18km/L 1. 乗用自動車 2. 貨物自動車 9. 磁気ディスク装置 10. 電気冷蔵庫 17. 自動販売機 18. 変圧器 16 15km/L 14km/L 17km/L 15km/L 3. エアコンディショナー 4. テレビジョン受信機 5. ビデオテープレコーダー 6. 照明器具 11. 電気冷凍庫 12. ストーブ 13. ガス調理機器 14. ガス温水機器 19. ジャー炊飯器 20. 電子レンジ 21.DVDレコーダー 22. ルーティング機器 13km/L 12km/L 製品区分ごとに加重平均で達成を判断 7. 複写機 8. 電子計算機 15. 石油温水機器 16. 電気便座 23. スイッチング機器 基準設定時 目標年度 トップランナー方式による省エネ基準 3

1. トップランナー制度について 1 トップランナー制度の概要について 省エネ法では 目標年度に基準を達成しなかった事業者に対し 未達成となった理由や効率改善に向けた今後の対応を報告させ 仮に 当該対応によっても効率改善が不十分な場合には 経済産業大臣が勧告を行い さらに 本勧告に従わなかった場合には事業者名の公表 命令といった措置が行われる また 命令に従わなかった場合には 100 万円以下の罰金に処すこととしている 省エネ法では 全て製造事業者等に対して目標年度に基準を達成するようエネルギー消費効率の向上を義務付けているが 基準達成には省エネ性能を向上するための資力 技術力が必要であることから 特定機器毎に年間の生産量又は輸入量 ( 国内出荷向けに限る ) による要件を定め これに満たない製造事業者等については 勧告等の措置は行われない 勧告 命令の対象となる事業者の要件 ( 生産量又は輸入量 ) 乗用自動車 2,000 台 ( 乗車定員 11 人以上は350 台 ) 貨物自動車 2,000 台 エアコンディショナー 500 台 照明器具 30,000 台 テレビジョン受信機 10,000 台 複写機 500 台 電子計算機 200 台 磁気ディスク装置 5,000 台 ビデオテープレコーダー 5,000 台 電気冷蔵庫 2,000 台 電気冷凍庫 300 台 ストーブ 300 台 ガス調理機器 5,000 台 ガス温水機器 3,000 台 石油温水機器 600 台 電気便座 2,000 台 自動販売機 300 台 変圧器 100 台 ジャー炊飯器 6,000 台 電子レンジ 3,000 台 ディー ブイ ディー レコーダー 4,000 台 ルーティング機器 2,500 台 スイッチング機器 1,500 台 4

1. トップランナー制度について 2 トップランナー基準に関する基本的な考え方について トップランナー基準の策定に際しては 省エネ法とともに具体的な運用について 省エネルギー基準部会において 特定機器に係る性能向上に関する製造事業者等の判断基準の策定 改定に関する基本的考え方について ( 総合資源エネルギー調査会第 10 回省エネルギー基準部会改定 以下 トップランナー原則 という ) を定め これに従い基準策定を行っている <トップランナー原則 > 1. 対象範囲の考え方について ( 原則 1) 対象範囲は 一般的な構造 用途 使用形態を勘案して定めるものとし 1 特殊な用途に使用される機種 2 技術的な測定方法 評価方法が確立してない機種であり 目標基準を定めること自体が困難である機種 3 市場での使用割合が極度に小さい機種等は対象範囲から除外する 2. 区分設定及び目標基準値設定の考え方について ( 原則 2) 特定機器はある指標に基づき区分を設定することになるが その指標 ( 基本指標 ) は エネルギー消費効率との関係の深い物理量 機能等の指標とし 消費者が製品を選択する際に基準とするもの ( 消費者ニーズの代表性を有するもの ) 等を勘案して定める ( 原則 3) 目標基準値は 同一のエネルギー消費効率を目指すことが可能かつ適切な基本指標の区分ごとに 1つの数値又は関係式により定める ( 原則 4) 区分設定にあたり 付加的機能は 原則捨象することとする 但し ある機能のない製品を目標基準値として設定した場合 その機能をもつ製品が市場ニーズが高いと考えられるにもかかわらず 目標基準値を満たせなくなることから 市場から撤退する蓋然性が高い場合には 別の区分 ( シート ) とすることができる ( 原則 5) 高度な省エネ技術を用いているが故に 高額かつ高エネルギー消費効率である機器については 区分を分けることも考え得るが 製造事業者等が積極的にエネルギー消費効率の優れた製品の販売を行えるよう 可能な限り同一の区分として扱うことが望ましい ( 原則 6) 1つの区分の目標基準値の設定に当たり 特殊品は除外する 但し 技術開発等による効率改善分を検討する際に 除外された特殊品の技術の利用可能性も含めて検討する ( 原則 7) 家電製品 OA 機器においては 待機時消費電力の削減に配慮した目標基準とすること 3. 目標年度の考え方について ( 原則 8) 目標年度は 特定機器の製品開発期間 将来技術進展の見通し等を勘案した上で 3~10 年を目処に機器毎に定める 4. 達成判定方法の考え方について ( 原則 9) 目標年度において 目標基準値に達成しているかどうかの判断は 製造事業者毎に 区分毎に加重平均方式により行うこととする 5. 測定方法の考え方について ( 原則 10) 測定方法は 内外の規格に配慮し 規格が存在する場合には 可能な限りこれらとの整合性が確保されたものとすることが適当である また 測定方法に関する規格が存在しない場合には 機器の使用実態を踏まえた 具体的 客観的 定量的な測定方法を採用することが適当である 5

良い 1. トップランナー制度について 2 トップランナー基準に関する基本的な考え方について 原則 5 の補足説明 高度な省エネ技術を用いている製品について 同一の区分として扱うことにより 製造事業者等にとっては これらの製品を販売することにより 基準達成が容易になることから これらの製品を積極的に販売するインセンティブとなる ただし この際において高額な高エネルギー消費効率の製品のみを勘案して基準値の策定を行うと 消費者は省エネの名の下に経済的に見合わない高額製品の購入を余儀なくされる恐れがあることから この点に配慮して基準値の策定を行うべきである エネルギー消費効 悪い : 現行製品のエネルギー消費効率 ( 高度な技術なし ) : 現行製品のエネルギー消費効率 ( 高度な技術あり ) 高度な技術を用いていない製品の最も高いエネルギー消費効率を示す関係式 率目標基準値 ( 実線 ) 高度な技術を用いた製品へのシフトを見込んで同一区分で基準値を設定する 高度な技術を用いた製品の最も高いエネルギー消費効率を示す関係式 基本指標 6

1. トップランナー制度について 2 トップランナー基準に関する基本的な考え方について 原則 9 の補足説明 製造事業者等は 個別の機器ごとに定めた目標年度において 出荷した製品のエネルギー消費効率 と出荷台数の加重平均値を算出し 製品区分毎に設定された基準値を上回らなければならない エイメージ図 ネ 良い ギー消費効率 悪い個々の製品のエネルギー消費効率ル区分 1 目標基準値 区分 2 目標基準値 区分 3 目標基準値 仮に基準を下回る製品を出荷していたとしても 同区分内の製品を出荷台数の加重平均によってエネルギー消費効率を算出し 基準を上回れば良い 7

1. トップランナー制度について 3 トップランナー基準に関する主な規定について 省エネ法におけるトップランナー基準に関する主な規定 (1) 目標基準値 ( 基準エネルギー消費効率 ): 製造事業者等が達成しなければならない機器の エネルギー消費効率 に関する目標基準値 いわゆる トップランナー方式 という考え方に基づき エネルギー消費効率が最も優れている製品の値を基本として目標基準値を決定 (2) 区分 : 同一の目標基準値を達成することが求められる製品区分 ( 製品群 ) (3) 目標年度 : 目標基準値の達成に向けた目標となる期限 ( 年度 ) 機器の開発期間 将来の技術発展の見通し等を勘案して設定 (4) 基準値の達成判定方法 : 目標年度において 目標基準値に達成しているかどうかの判断は 製造事業者等ごとに 区分ごとに加重平均方式により行う (5) 測定方法 : 測定方法については 主として JIS 規格を準用 (6) 表示 : カタログ 機器本体等に機器のエネルギー消費効率を表示することを義務づけ 8

1 トップランナー制度について ④トップランナー基準策定及び運用の流れについて トップランナー基準策定 運用の流れについて 基準策定の開始 TR対象要件を満たした新 規機器の基準策定開始を 決定 事前調査等の実施 基準部会で小委員 会設置 委員会で検討 目標年度到来によ る基準見直し 各小委員会で中間 取りまとめ 目標年度の翌年に 実施する報告徴収 (基準達成の確認 必要に応じ勧告等 基準取りまとめ 基準部会で最終取 りまとめ パブコメ TBT通報実施 判断基準施行 法令整備 (政令 省令 告示 の制定 改正) 9