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3. 結果 (1) 検体今回実施した調査で使用した検体の内訳は表 1 及び表 2 のとおりである 表 1. 実施件数 ( 単位 : 件 ) 対象国産 対象国以外産 計 野菜類 果実類 食肉 計 米国 カナダ オーストラリア及びニュー

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日本脳炎不活化ワクチン ( シード ) 平成 24 年 7 月 4 日 ( 告示第 1622 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した日本脳炎ウイルスを同規格に適合した株化細胞で増殖させて得たウイルス液を不活化したワクチンである 2 製法 2.1 製造用株 名称日本脳炎ウイル

平成15年度マーケットバスケット方式による安息香酸、ソルビン酸、プロピオン酸、

審査結果 平成 26 年 1 月 6 日 [ 販 売 名 ] ダラシン S 注射液 300mg 同注射液 600mg [ 一 般 名 ] クリンダマイシンリン酸エステル [ 申請者名 ] ファイザー株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 8 月 21 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 7

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301226更新 (薬局)平成29 年度に実施した個別指導指摘事項(溶け込み)

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平成 26 年 8 月 6 日 於 農林水産省動物医薬品検査所研修室 一般医薬品調査会議事要旨 農林水産省

オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社

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あった AUCtはで ± ng hr/ml で ± ng hr/ml であった 2. バイオアベイラビリティの比較およびの薬物動態パラメータにおける分散分析の結果を Table 4 に示した また 得られた AUCtおよび Cmaxについてとの対数値

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Ⅲ-3 試用医薬品に関する基準 平成 10 年 1 月 20 日公正取引委員会届出改定平成 13 年 3 月 19 日公正取引委員会届出改定平成 16 年 5 月 25 日公正取引委員会届出改定平成 17 年 3 月 29 日公正取引委員会届出改定平成 26 年 6 月 16 日公正取引委員会 消費

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から (3) までの具体的な予定については添付 2 の図のとおりですので申し添 えます

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( 案 ) 対象外物質 評価書 チアミン 2013 年 1 月 食品安全委員会肥料 飼料等専門調査会 食品衛生法 ( 昭和 22 年法律第 233 号 ) 第 11 条第 3 項の規定に基づき 人の健康を損なうおそれのないことが明らかであるものとして厚生労働大臣が定める物質

<4D F736F F F696E74202D D95698EBF B C8B4B8A698E8E8CB181698D828BB4816A44325F D9770>

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写 薬生発 0131 第 1 号 平成 30 年 1 月 31 日 都道府県知事 殿 厚生労働省医薬 生活衛生局長 ( 公印省略 ) 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 関係手数料令の一部を改正する政令の公布について この度 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確

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特定できるものではありませんでした そのため 個人の体質や体調による影響が大きく影響したものであると判断しました よって 当該製品が原因と考えられる健康被害の発生は 確認されませんでした ただし 届出の製品と喫食実績で調査対象とした製品でルテイン量に違いがありましたので 既存情報から喫食経験および安

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Transcription:

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< 審議の経緯 > 2017 年 12 月 19 日農林水産大臣から製造販売の承認に係る食品健康影響評価について要請 (29 消安第 4434 号 ) 関係資料の接受 2017 年 12 月 26 日第 679 回食品安全委員会 ( 要請事項説明 ) 2018 年 2 月 19 日第 211 回動物用医薬品専門調査会 2018 年 3 月 20 日第 689 回食品安全委員会 ( 報告 ) xxxx 年 xx 月 xx 日から xx 月 xx 日まで国民からの意見 情報の募集 xxxx 年 xx 月 xx 日動物用医薬品専門調査会座長から食品安全委員会委員長へ報告 xxxx 年 xx 月 xx 日第 xxx 回食品安全委員会 ( 同日付で農林水産大臣及び厚生労働大臣に通知 ) < 食品安全委員会委員名簿 > (2017 年 1 月 7 日から ) 佐藤洋 ( 委員長 ) 山添康 ( 委員長代理 ) 吉田緑山本茂貴石井克枝堀口逸子村田容常 < 食品安全委員会動物用医薬品専門調査会専門委員名簿 > (2017 年 10 月 1 日から ) 青山博昭 ( 座長 ) 島田美樹 能美健彦 小川久美子 ( 座長代理 ) 下地善弘 舞田正志 青木博史 須永藤子 宮田昌明 石川さと子 辻 尚利 吉田敏則 島田章則 寺岡宏樹 渡邊敏明 < 第 211 回食品安全委員会動物用医薬品専門調査会専門参考人名簿 > 石塚真由美 ( 北海道大学大学院獣医学研究院教授 ) 2

要約 過酸化水素を有効成分とするふぐ目魚類及びすずき目魚類の外部寄生虫駆除剤 ( ムシオチール ) の製造販売の承認に係る食品健康影響評価について 動物用医薬品製造販売承認申請書等を用いて実施した 本製剤の有効成分である過酸化水素は 食品安全委員会において 添加物として適切に使用される場合 安全性に懸念がないと考えられることから ADI を特定する必要はないと評価している 本製剤に使用されている添加剤は その使用状況及び本製剤の用法 用量を考慮すると 本製剤の含有成分として使用した場合のヒトへの健康影響は無視できる程度と考えた 本製剤の残留試験の結果 観察を行った全ての臓器で 薬浴直後及び薬浴終了 24 時間後に過酸化水素は検出されなかった 安全性試験の結果 常用量で適切に使用する場合 本製剤の投与による対象動物に対する安全性に問題はないと考えた 以上のことから 本製剤が適切に使用される限りにおいては 食品を通じてヒトの健康に影響を与える可能性は無視できる程度と考えた 3

Ⅰ. 評価対象動物用医薬品の概要 1. 主剤 主剤は 過酸化水素水 ( 過酸化水素 45%) である ( 参照 1) 2. 効能 効果効能 効果は ふぐ目魚類の外部寄生虫 (Heterobothrium okamotoi 未成熟虫 Neobenedenia girellae 及び Pseudocaligus fugu) 及びすずき目魚類の外部寄生虫 (Bivagina tai Benedenia seriolae 及び Neobenedenia girellae) の駆除である ( 参照 1) 3. 用法 用量 用法 用量は 表 1 及び表 2 のとおり本製剤を希釈して薬浴液を調整し 対象魚を薬 浴させる 処理魚は速やかに海水中に戻す ( 参照 1) 表 1 ふぐ目魚類の外部寄生虫の駆除 外部寄生虫 薬浴液量 a 魚体総重量 b 薬浴時間 (kg) (kg 以下 ) ( 分 ) Heterobothrium okamotoi 未成熟虫 1.3 40 20~30 Pseudocaligus fugu 0.65 40 20 Neobenedenia girellae 0.65 40 20 163~217 g 40 30 a: 海水 1 m 3 当たりの本製剤混和量 b: 薬浴液 1 m 3 当たりの魚体総重量 表 2 すずき目魚類の外部寄生虫の駆除 外部寄生虫 薬浴液量 a 魚体総重量 b 薬浴時間 (kg) (kg 以下 ) ( 分 ) Benedenia seriolae 0.65 500 3 163~217 g 100 30 Neobenedenia girellae 163~217 g 100 30 Bivagina tai 0.65 100 3 217 g 100 30~60 a: 海水 1 m 3 当たりの本製剤混和量 b: 薬浴液 1 m 3 当たりの魚体総重量 4

4. 添加剤等 本製剤には 安定剤が含まれている 1 ( 参照 1) 5. 開発の経緯及び使用状況日本では 過酸化水素は ふぐ目魚類に寄生する外部寄生虫 (Heterobothrium okamotoi 未成熟虫 Neobenedenia girellae 及び Pseudocaligus fugu) 及びすずき目魚類の外部寄生虫 (Bivagina tai 及び Benedenia seriolae) を対象とした駆除剤として承認されている 今回 共立製薬株式会社から 上記寄生虫に新たにすずき目魚類の外部寄生虫 Neobenedenia girellae を駆除対象に加えた本製剤の製造販売承認申請がなされたことに伴い 農林水産大臣から本製剤を承認することについて食品健康影響評価が要請された ( 参照 1) 1 本製剤の添加剤については 食品安全委員会の公開について ( 平成 15 年 7 月 1 日付食品安全委員会決定 ) に基づき 企業の知的財産等が公開され 特定の者に不当な利益若しくは不利益をもたらすおそれがある ことから 本評価書には具体的な物質名を記載していない 5

Ⅱ. 安全性に係る知見の概要 1. ヒトに対する安全性 (1) 主剤本製剤の有効成分である過酸化水素は 食品添加物や医療用の消毒剤として使用されている 日本では食品添加物 ( 殺菌 漂白剤 ) として指定されており 食品安全委員会において 添加物として適切に使用される場合 安全性に懸念がないと考えられ ADI を特定する必要はない と評価している ( 参照 2~5) (2) 添加剤本製剤に安定剤として使用されている添加剤は その使用状況 既存の毒性評価及び本製剤の用法 用量を考慮すると 本製剤の含有成分として摂取した場合のヒトへの健康影響は無視できる程度と考えた 2. 残留試験 ( ぶり 2 ) ぶり ( 平均魚体重 124 g 各群 40 尾 ) を 本製剤の常用量の最高用量 ( 本製剤 217 mg/l) で用法の最長時間 (60 分間 ) 薬浴し 薬浴直後及び薬浴終了 24 時間後のぶり体内の過酸化水素の残留性が調べられた 試料は血液 ( 全血 ) 筋肉 肝臓及び腎臓を採取して全検体 40 尾の混合試料とし 酸素電極法により定量が行われた ( 定量限界 :0.1 ppm) 試験の結果 全ての臓器で 薬浴直後及び薬浴終了 24 時間後に過酸化水素は検出されなかった ( 参照 1) 3. 対象動物に対する安全性 (1) 安全性試験 ( ぶり 3 ) ぶり (24 尾 / 群 ) を常用量 (10.8 g/50 L 海水 ) 又はその 3 倍量 (32.5 g/50 L 海水 ) で用法の最長時間 (60 分間 ) 薬浴した 3 倍量投与群では 薬浴中及び薬浴直後に 19 尾が死亡した 死亡魚の剖検で開口 鰓開き 鰓の委縮等が 病理組織学的検査で鰓弁の水腫並びに二次鰓弁の棍棒化及び壊死がみられたことから 試験者は鰓の傷害による酸素欠乏が死因と考えた 3 倍量投与群で薬浴後も生存していた 5 尾は 投与後の体重及び体長が有意に小さく 試験者は摂餌不良によるものと考えた また 鰓組織の傷害はみられなかった 常用量投与群では 体色の黒化が認められた以外に投与による影響はみられなかった 体色の黒化は薬浴 2 日後には回復した ( 参照 1) 2 すずき目魚類 ふぐ目魚類については 既承認製剤の用量と同一又はそれ以下となるため 残留試験は行われていない 3 ふぐ目魚類については 既承認製剤の用量と同一又はそれ以下となるため 安全性試験は行われてい ない 6

Ⅲ. 食品健康影響評価本製剤の有効成分である過酸化水素は 食品安全委員会において 添加物として適切に使用される場合 安全性に懸念がないと考えられることから ADI を特定する必要はないと評価している 本製剤に使用されている添加剤は その使用状況及び本製剤の用法 用量を考慮すると 本製剤の含有成分として使用した場合のヒトへの健康影響は無視できる程度と考えた 本製剤の残留試験の結果 観察を行った全ての臓器で 薬浴直後及び薬浴終了 24 時間後に過酸化水素は検出されなかった 安全性試験の結果 常用量で適切に使用する場合 本製剤の投与による対象動物に対する安全性に問題はないと考えた 以上のことから 本製剤が適切に使用され限りにおいては 食品を通じてヒトの健康に影響を与える可能性は無視できる程度と考えた 7

略称等 ADI 一日摂取許容量 < 別紙 : 検査値等略称 > 名称 8

< 参照 > 1. 共立製薬株式会社. 動物用医薬品製造販売承認申請書ムシオチール ( 非公開 ) 2. 厚生省 食品 添加物等の規格基準 ( 昭和 34 年 12 月 28 日厚生省告示第 370 号 ) 3. 食品衛生法施行規則 ( 昭和 23 年 7 月 13 日厚生省令第 23 号 ) 別表第 1( 指定添加物リスト ) 4. 食品安全委員会 添加物評価書 過酸化水素 2016 5. 食品安全委員会 添加物評価書 過酢酸製剤及び同製剤に含有される物質 ( 過酢酸 1 -ヒドロキシエチリデン-1,1- ジホスホン酸 オクタン酸 氷酢酸 過酸化水素 ) ( 第 3 版 ) 2017 9