3. 安心できる福祉基盤の整備 高齢者や障害のある人など日常生活に支援が必要な人が増え続けている中 平均寿命が延び 支援が必要な状態で暮らす期間が長くなることが見込まれています このような中 たとえ支援が必要になっても 誰もが地域の中で適切な福祉サービスを選択して利用でき 安心して暮らし続けられるよ

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地域子育て支援拠点事業について

介護保険制度改正の全体図 2 総合事業のあり方の検討における基本的な考え方本市における総合事業のあり方を検討するに当たりましては 現在 予防給付として介護保険サービスを受けている対象者の状況や 本市におけるボランティア NPO 等の社会資源の状況などを踏まえるとともに 以下の事項に留意しながら検討を

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計画の今後の方向性

多賀町地域福祉活動計画案(概要版)

資料 目 次 事業方針 実施計画 みんなで福祉の風土を広げよう 住民 関係機関 団体のネットワークで身近な福祉活動を進めよう 一人ひとりの安全で安心な暮らしを守ろう Ⅳ 推進基盤の強化 主な年間行事等


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第 4 章基本的な考え方 1. 計画推進の基本的な視点 本計画は 以下に示す基本的な視点をふまえて 各施策 事業の展開を図っていきます 協働とパートナーシップにもとづく活動の充実地域福祉の主役は その地域に暮らす市民です 地域福祉の取り組みを進めていくためには 市民 事業者 行政がお互いに理解し 尊

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第2節 茨木市の現況

<総論>

第3節 重点的な取り組み

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

広島市障害者計画 2013 ー 2017 平成 25 年 3 月 広島市

市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

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区分

問 2 次の文中のの部分を選択肢の中の適切な語句で埋め 完全な文章とせよ なお 本問は平成 28 年厚生労働白書を参照している A とは 地域の事情に応じて高齢者が 可能な限り 住み慣れた地域で B に応じ自立した日常生活を営むことができるよう 医療 介護 介護予防 C 及び自立した日常生活の支援が



1 広島市障害者計画の策定について

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事業内容

2 基本理念と基本目標 本市のまちづくりの指針である 第 2 次柳井市総合計画 は 平成 29 年 3 月に策定 されました この総合計画では すべての市民が健康で安心して暮らせる 人にやさ しいまちづくり を健康 福祉分野の基本目標に掲げ その実現を目指しています これは 高齢者も含めた全ての市民

第 1 部 施策編 4

地域包括ケアシステム

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基本目標 1( 日常生活 ) 地域住民みんながつながり支えあう 心豊かなコミュニティづくり 核家族化や少子高齢化の進行に伴いさまざまな課題が顕著に現われるなか ライフスタイルの多様化や 携帯端末の普及などによる人と人とのつながり方の多様化もあり みなさんが生活する家庭や地域社会におけるつながりが希薄

周南市版地域ケア会議 運用マニュアル 1 地域ケア会議の定義 地域ケア会議は 地域包括支援センターまたは市町村が主催し 設置 運営する 行政職員をはじめ 地域の関係者から構成される会議体 と定義されています 地域ケア会議の構成員は 会議の目的に応じ 行政職員 センター職員 介護支援専門員 介護サービ

1 子ども 子育て支援新制度がはじまります 子ども 子育て支援法 等の成立により すべての子どもと子育て家庭を総合的に支援していく 子ども 子育て支援新制度 が平成 27 年 4 月から全国的にスタートします 子ども 子育て支援新制度 では 幼稚園や保育所 地域の子育て支援の充実を図るとともに 認定

スライド 1

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Ⅱ 各論第 2 章 各 論 第 2 章 介護と医療 関係機関の連携 第 1 節 介護と医療 関係機関の連携 1 連携のための関係機関のネットワークづくり 現状 課題 平成 19 年度に内閣府が公表した 高齢者の健康に関する意識調査 によると 多くの高齢者が要介護状態になっても 可能な限り住み慣れた地

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事業者名称 ( 事業者番号 ): 地域密着型特別養護老人ホームきいと ( ) 提供サービス名 : 地域密着型介護老人福祉施設 TEL 評価年月日 :H30 年 3 月 7 日 評価結果整理表 共通項目 Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織 1 理念 基本方針

利用者満足の向上センターのチラシの配布など センターのPRのために具体的な取り組みを行っている 苦情対応体制を整備している 特記事項 名刺 サービス情報誌 広報での PR イベントでのパネル設置など実施 相談の際のプライバシーの確保を図っている 公平性 中立性の確保 業務改善への取り組み 相談室の整

資料1 第1回会議のポイントについて

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三鷹市健康福祉総合計画2022

淀川区生活困窮者

流山市子ども・子育て会議

議案第3号

はじめに

基本指針の概要 1 基本指針改定の趣旨近年 地域社会における社会的課題が多様化 複雑化する中 行政 企業 NPO 自治会などが互いに協力して課題解決に取り組み 地域社会をより住み良いものとしていくことが今後ますます重要となっています このため 従前の NPO 活動に関する基本指針 の基本的な考え方を

地域福祉とは 住民による自主的な活動や行政などの公的サービスを活用しながら 個人が人としての尊厳を持って家庭や地域の中で その人らしい自立した生活を送れるように支える ものです 計画の内容は 少子高齢化が急速に進む中で 核家族化が進行し地域意識は希薄化し 家庭や地域で 支え合う力が弱まりつつあります

このような現状を踏まえると これからの介護予防は 機能回復訓練などの高齢者本人へのアプローチだけではなく 生活環境の調整や 地域の中に生きがい 役割を持って生活できるような居場所と出番づくりなど 高齢者本人を取り巻く環境へのアプローチも含めた バランスのとれたアプローチが重要である このような効果的

下の図は 平成 25 年 8 月 28 日の社会保障審議会介護保険部会資料であるが 平成 27 年度以降 在宅医療連携拠点事業は 介護保険法の中での恒久的な制度として位置づけられる計画である 在宅医療 介護の連携推進についてのイメージでは 介護の中心的機関である地域包括支援センターと医療サイドから医

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第3章 指導・監査等の実施

平成 20 年 9 月 29 日 平成 21 年度介護報酬改定に向けた提言 社会福祉法人東京都社会福祉協議会 はじめに センター部会長代行今裕司 東京都社会福祉協議会センター部会は 東京都内の地域包括支援センター 在宅介護支援センター デイサービスセンターの 664 箇所が加入している団体です 平成

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災害時要援護者支援マニュアル策定ガイドライン

第 2 章垂水市地域包括ケアシステムの概要 1 垂水市の地域包括ケアシステムの考え方地域包括ケアシステムとは 高齢者等に関わる様々な人や社会資源が 地域の中でつながりを持って高齢者等の生活を支える仕組みです 高齢者については 介護が必要な状態になっても住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう 医

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も少なくありません こうした状況に鑑み 舞鶴市は 言語としての手話の普及及び障害の特性に応じたコミュニケーション手段の利用の促進を図ることにより 全ての市民が障害の有無によって分け隔てられることなく 自分らしく安心して暮らすことができる地域社会を実現するため この条例を制定するものです 2. 条例の

第1章 計画の目指すもの


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希望をかなえるまちづくり 結婚 出産 子育て 結婚 出産 子育ての希望実現 1 結婚や出産に対する支援の充実 一人ひとりが結婚や出産について諦めることなく取 り組める環境をつくることによって まちに家族を持つこ との幸せをもたらします 結婚を希望する人の未婚率の改善 結婚や妊娠 出産に関するライフプ

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(1) ほのぼのネット事業 目的事業内容経過方法と時期 担当係: 地域係 地域でサポートを必要としている人の発見 見守り 交流活動を 地域で暮らす住民自らが主体となって取り組む ほのぼのネット活動 の推進を通じて 住民の手による 福祉のまちづくり を展開します 1 ほのぼのネット班 28 班による見


1 発達とそのメカニズム 7/21 幼児教育 保育に関する理解を深め 適切 (1) 幼児教育 保育の意義 2 幼児教育 保育の役割と機能及び現状と課題 8/21 12/15 2/13 3 幼児教育 保育と児童福祉の関係性 12/19 な環境を構成し 個々 1 幼児期にふさわしい生活 7/21 12/

地域包括ケア構築に向けた実態調査の実施 ひとり暮らし高齢者 高齢者のみ世帯 の全てを訪問形式で調査 地域全体で生活支援等必要なサービス内容を検討 H24 年度 H24.7 月 ~ひとり暮らし実態調査 ( 訪問 ) 集計 解析 ( 名古屋大学 )1 H 福祉を考える集会 ( 住民 関係者

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( 別紙 ) 地域ケア会議 に関する Q&A 問 1 今般 地域ケア会議 を通知に位置づけた背景は何か 団塊の世代が 75 歳以上となる 2025 年へ向けて 高齢者が尊厳を保ちながら 住み慣れた地域で自立した生活をおくることができるよう 国は 医療 介護 予防 住まい及び生活支援サービスが 日常生

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Transcription:

Ⅰ. 施策の体系 1. 支え合い 活動の推進 少子高齢化が進展する中 核家族化や単身世帯の増加など家族形態の変化などにより 家族における支え手が減少しています また 他地域からの流入や これまで昼間は地域にいなかった奈良府民と呼ばれる団塊の世代のリタイアなど 地域となじみの薄い住民が増加し 人と人とのつながりや地域への帰属意識が年々希薄になっています このような中 地域には 生活課題を抱えた人が埋もれている場合もあり 身近な地域で早期発見 早期支援を行うことが大切です こうした認識のもと 地域コミュニティの再生を図るため 住民同士による 支え合い 活動の推進を図ります 2. 地域福祉の担い手づくり 地域において 高齢者 障害のある人 生活困窮者など様々な支援が必要な人が増加している一方 家族形態の変化などにより 家族の支え手が減少しています このような中 地域における住民主体の支え合いが不可欠となっており その大きな原動力として 地域活動の推進役となるキーパーソンの養成が重要となっています また 自ら支援の声をあげない人に アウトリーチにより支援の手を差し伸べる専門的スキルを持ったコミュニティソーシャルワークを行う人材も必要となっています さらに今後 高齢化の進展に伴い 福祉 介護サービスの需要がますます大きくなると見込まれており 人材の確保は喫緊の重要課題となっています こうした認識のもと 地域で支援が必要な人を支えるとともに 地域福祉をコーディネートする地域福祉の担い手づくりの推進を図ります - 23 -

3. 安心できる福祉基盤の整備 高齢者や障害のある人など日常生活に支援が必要な人が増え続けている中 平均寿命が延び 支援が必要な状態で暮らす期間が長くなることが見込まれています このような中 たとえ支援が必要になっても 誰もが地域の中で適切な福祉サービスを選択して利用でき 安心して暮らし続けられるよう 支援が必要な人を支える体制の充実強化を図るとともに 利用者の視点に立った福祉サービスの質の向上を図ることが必要です こうした認識のもと 地域において 誰もが暮らしやすい安心できるよう福祉基盤の整備の推進を図ります - 24 -

すべての県民が 相互に人格と個性を尊重し合うとともに支え合いながら 施策の体系図 ( 施策の柱 ) ( 施策の方向性 ) Ⅰ 支え合い 活動の推進 1. 地域共生の仕組みづくり 地域のつながりを再構築するため 地域社会の中で 住民一人ひとりが地域の一員として互いに支え合う取組を推進心し1. 地域福祉を推進する人材の育成 組織づくりて幸地域住民の幅広い参画を促進するたせめ 地域福祉活動を実践する地域のに人材 組織及び地域福祉を牽引する暮Ⅱ 地域福祉の専門職を育成ら担い手づくりすこと2. 福祉 介護人材の確保がで福祉 介護人材を確保するため 人き材の参入促進 資質向上 定着支援るの取組を強化地域社会1. 地域の人々を支える支援体制の充実強化の実地域の福祉課題に対応するため 地現Ⅲ 安心できる 域住民のニーズ に応じた様々な福祉を福祉基盤の整備安サービスを提供目指す2. 福祉サービスの質の向上 暮らしやすく安心できる日常生活を実現するため 質の高い福祉サービスを安定的に供給 - 25 -

Ⅱ. 施策の展開 1. 支え合い 活動の推進 (1) 地域共生の仕組みづくり 核家族化や高齢単身世帯の増加など家族形態の変化により 家族内での支え手が減少しています また 他府県等から転入するなど地域で交流の少ない人が増え 地域での人間関係が希薄化しています このような中 中山間地域では 既に高齢化が進展していますが 都市部でも 団塊の世代の人が10 年後の2025 年には後期高齢者となることから 今後 介護など支援が必要な人の急増が見込まれます また 高齢者の孤立死 ( 孤独死 ) 老老介護などが社会問題となっています このため 地域のつながりを再構築し 住み慣れた地域で安心して暮らすことができるよう 地域社会の中で住民一人ひとりが地域の一員として 互いに助け合い 支え合う活動の推進など 地域共生の仕組みづくりを推進します 参考 - 26 -

施策の展開 1 小さな拠点づくりの推進 [ 実施主体 : 県 市町村 ( 協働 )] 日常生活に不安を抱えているにもかかわらず 地域での交流が少なく 困りごとを相談できない人が増えています そこで 自治会単位等の小地域において 子どもから高齢者まで様々な地域住民が 日常的にふれあう 集い機能 日常の困りごとの解決を図る 相談 訪問機能 や 生活支援機能 を持った拠点づくりを推進します また 県は 市町村と協働 連携して 小地域において地域住民の協力を得ながら サロンの設置 地域ジャーナルの発行等に取り組む小さな拠点づくりのモデル事業の展開 その成果の普及等に取り組みます 2 小地域福祉活動の推進 [ 県 市町村 社協 ] 核家族化に伴う一人暮らしの高齢者や高齢者夫婦のみの世帯の増加等により家族内で支え合う機能が低下するとともに 地域の課題が複雑化 多様化しており 従来型の施策や個別の支援だけでは解決することが難しい状況となっています そこで 地域で安心して暮らせるコミュニティの再生や地域における新たな支え合いを確立するため これまでから地域福祉を担ってきた民生委員 児童委員や社会福祉協議会 ボランティア団体のほか 防災 教育 就労等様々な分野の担い手が参画 協働し 小地域における様々な福祉ニーズに対応したサロン活動や見守り活動など 自治会や地域の住民による自主的な福祉活動の取組を推進します また 県は コーディネート役として 国の制度や地域福祉に関連する各分野の施策を市町村等につなぐなどにより 小地域における福祉活動の円滑な推進に取り組みます - 27 -

3 避難行動要支援者支援の充実 [ 県 市町村 ] 災害などの緊急時に自力で避難することが困難な要支援者は 逃げ遅れて犠牲になる可能性が高い状況にあります そこで 市町村における 災害時の避難行動要支援者対策を推進するため 県では 災害時要援護者避難支援のための手引き 等を活用した説明会の開催 避難行動要支援者名簿や個別計画の策定及び福祉避難所の指定にかかる情報提供や助言など市町村に対する支援の充実を図ります 4 民生委員 児童委員活動 老人クラブ活動の推進 [ 県 市町村 民間等 ] 地域において 高齢者や障害のある人や孤立している人など 日常生活に支援を要する人が増加しています そこで 地域住民の生活状況を把握し 要支援者に必要な福祉情報を提供するとともに 関係機関等と連携しながら日常生活の相談や助言等を行う 民生委員 児童委員の諸活動や 会員相互の見守り等を行う老人クラブの友愛活動等の充実強化を図ることにより 地域に根ざした住民の福祉活動を推進します 5 生活支援サービス等の推進 [ 県 市町村 民間等 ] 地域包括ケアを推進するため 各市町村は 地域支援事業の介護予防 日常生活支援総合事業 ( 以下 総合事業 という ) により 生活支援サービスの充実に取り組むことが必要です そこで 市町村の実情に応じた総合事業が円滑に実施されるよう 多様な主体による生活支援や通いの場づくり 介護予防の取組等を支援し 多様な生活支援体制の構築を推進します 6 地域における子育て支援の推進 [ 県 市町村 民間等 ] 核家族化やひとり親家庭の増加等のため 子育てに不安がある人が増えています そこで 地域で全体で子育て応援の機運を醸成するため 奈良県こども 子育て応援県民会議 や企業 店舗等と協働し イベント開催や啓発活動を実施します - 28 -

また 親子交流 子育て相談 情報提供等を行う 地域子育て支援拠点事業 や親子の身近な場所で子育てに関する情報提供や相談 助言等を行う 利用者支援事業 の普及 充実を図るため 地域の子育て支援従事者等の研修を実施します さらに 仕事と子育ての両立を支援し 地域で安心して子育てできる環境を整備するため 保育所 認定こども園及び放課後児童クラブの整備や幼稚園での預かり保育を推進します 7 市町村地域福祉計画の策定 [ 市町村 ] 奈良県では 県内市町村における 市町村地域福祉計画 の策定率が全国最下位の状態が続いています 市町村地域福祉計画 は 市町村が地域の実情に応じて地域福祉の推進に積極的に取り組む上で その策定は大変重要な意義を有するものです そこで 市町村が計画策定を円滑に進めることができるよう 県は様々な機会を通じて計画策定を働きかけるとともに 各市町村の特性を踏まえながら 策定方法等の情報提供 必要に応じた個別支援等を行うことにより 市町村における地域福祉推進の指針となる 市町村地域福祉計画 の策定を推進します 8 地域福祉に関する研究 意識啓発 機運醸成 [ 県 市町村 社協 ] 地域福祉の活動は 地域生活を豊かにする上で大変意義のある活動ですが その目的や内容が 十分に伝わっていないとの声もあります 地域の生活課題を発見し 解決につなげるためには 地域の住民や団体 企業等の幅広い参加が必要不可欠です 家庭や地域での支え手が少なくなる中 支援が必要な人をもらすことなく 効率的 効果的に地域福祉の推進に取り組むことが求められています そこで 県 市町村 社協等が協働で地域福祉の取組等に関する研究を行い その研究成果を県域で地域福祉に取り組む機関や関係者で共有を図ります また 県は 県社協や市町村等と協力し 様々な媒体を使って広報普及活動を推進することにより 地域福祉活動の大切さを県民に広め 意識啓発 機運醸成を図ります - 29 -

2. 地域福祉の担い手づくり (1) 地域福祉を推進する人材の育成 組織づくり 地域福祉活動の継続には その活動の中心となって支える人材や組織が必要です また 中心となる人材には 地域住民のキーパーソンと専門職の双方が必要です 地域福祉を支える人材の確保にあたっては 地域の団塊の世代や将来的に地域を担う若い世代にも 地域貢献活動への参加を積極的に働きかけ 人材育成に取り組むことが必要です また 地域福祉活動を継続的かつ計画的に安定して取り組むには 組織づくりも必要です このため 地域福祉活動を積極的に実践する地域の人材や地域福祉を牽引する専門職の育成及び 地域の課題を踏まえた地域福祉活動を継続的に展開する組織づくりを推進します 参考 - 30 -

施策の展開 1 コミュニティソーシャルワーク活動の充実 県域ネットワークの 構築 [ 実施主体 : 県 県社協 市町村社協 ( 協働 )] 地域が抱える課題は 複雑化 多様化しており 自助 や 公助 だけでは対応できないニーズも存在し 共助 も重要な要素です また 地域には 支援が必要であるにもかかわらず 制度の狭間に陥って声を上げられない人もいます そこで 県と県社協が協働して 地域に入ってアウトリーチにより課題解決に向けた実践を行う コミュニティソーシャルワーカー (CSW) の育成を行うとともに 市町村社協での C SWの活動支援に取り組みます また 地域課題の解決を図るため 県がコーディネート役となって市町村や地域に必要な多様な人材 福祉以外の分野も含めた情報等の資源をつなぐなど 県域ネットワークの構築を推進します 2 生活支援コーディネーター等の養成 [ 県 市町村 県社協 ] 高齢単身世帯や高齢者のみの世帯が増加しており 生活支援の必要性が高まっています そこで 生活支援サービスの充実に向けて 様々なサービス資源の開発 生活支援のネットワーク構築 ニーズとサービスのマッチング等を行う 生活支援コーディネーター を養成するとともに 地域における日常的な生活支援の担い手となる 生活 介護支援サポーター を養成することにより 高齢者の生活支援ニーズに対してきめ細かく取り組みます 3 認知症サポーター 認知症キャラバンメイトの養成 [ 県 市町村 ] 高齢化の進展に伴い 今後も認知症高齢者の増加が予想されます 誰もが認知症になる可能性があり また 誰もが介護者として認知症に関わる可能性があることから 認知症は身近な問題として社会全体で理解を深める必要があります - 31 -

そこで 認知症の人と家族を支援する認知症サポーター及びサポーター養成役となる認知症キャラバンメイトを確保することにより 認知症に対する正しい知識と理解の普及啓発に取り組み 認知症の人と家族にやさしいまちづくりを推進します 4まほろば あいサポート 運動の推進 [ 県 市町村 民間等 ] 障害は誰にでも生じる可能性があること また 多種多様で同じ障害でも一律でないこと 外見では分からない障害のために理解されず苦しんでいる人がいること 周囲の配慮があれば活躍できることがたくさんあること等について理解を深める必要があります そこで 県民や企業 団体等を対象に 障害への理解を深めるための研修を幅広く実施し 様々な障害の特性やそれぞれに必要な配慮を理解し 日常生活で障害のある人に対するちょっとした手助けを実践していく あいサポーター の養成に取り組んでいます 今後も 市町村や関係団体等と協働して すべての県民が障害についての理解を深め 障害のある人もない人もともに暮らしやすい奈良県の実現を目指します 5NPO ボランティア活動の推進[ 県 県社協 市町村 ] 地域におけるつながりが希薄化している中 地域の社会的課題の解決に貢献する活動の重要性が高まっています また 地域福祉の必要性を感じ 地域貢献に関して関心があり 意欲と能力がありながら ボランティア活動等への参画にはつながっていない人がいます そこで 若い世代がボランティア活動を体験できる機会を提供するとともに 熱意のある地域住民が いつでも どこでも 自主的に地域に関わり福祉活動に参加する社会を実現するため 活動の機会や様々な世代の人たちが交流できる場を提供するなど ボランティア活動の支援や推進に取り組みます - 32 -

(2) 福祉 介護人材の確保 急速な高齢化の進展等により 福祉 介護ニーズの増大が見込まれる中 福祉 介護職の良くないイメージ等から就職希望者が少ないうえ 短期で離職する職員も多く 今後も福祉 介護人材の需要が供給を上回っていくことが予想されることから 福祉 介護人材の確保は喫緊の課題となっています このため 県 有識者 事業者 斡旋機関等の協働 連携による取組を強化し 事業所等における就労環境や処遇の改善なども含め 新たな人材の参入促進 職員の資質向上 定着支援に取り組み 福祉 介護人材の確保を強力に推進します 参考 - 33 -

施策の展開 1 奈良県福祉 介護事業所認証制度の導入 運営 [ 県 県社協 民間等 ] 求職者が知りたい福祉 介護職場の状況や就労環境 雇用条件などの情報が 求職者にわかりづらい状況であることから 福祉 介護職場への就職者を増やすためには まず 求職者に福祉 介護職場の正しい情報を提供する必要があります また 福祉 介護職場では 離職者が多いことから 職場の就労環境の改善などにより 職員の定着を図る必要があります そこで 就労環境等について一定基準を満たした事業所を知事が認証し 事業所の情報をホームページ等で 見える化 することにより 福祉 介護人材の確保及び福祉 介護職場の就労環境等の整備を推進します 2 福祉 介護人材確保に向けた協働連携の取組 [ 県 県社協 民間等 ] これまで 福祉 介護人材の確保対策については 事業所や人材斡旋機関等がそれぞれに取組を行ってきましたが 人材の不足感を持っている事業所が多い状況にあることから 今後ますます福祉 介護人材の需要が高まることが見込まれます そこで 福祉 介護人材の確保に向け 協働 連携により実践的に取り組む組織として 県 有識者 事業者 人材斡旋機関 職能団体 養成校の代表者等からなる 奈良県福祉 介護人材確保協議会 を平成 27 年 9 月に設立しました 今後とも この協議会を中心に 効率的 効果的な協働 連携の取組を幅広く実施し 福祉 介護人材の確保を推進します - 34 -

3 奈良県福祉人材センターの充実強化 [ 県 県社協 ] 福祉の仕事に関する無料職業紹介や就職活動についての相談 資格取得等に関する情報提供など求職者に対する支援のほか 福祉サービス施設 事業所における人材確保に関する支援や人材育成事業等を行う機関として 県社協に福祉人材センターを設置しています 福祉 介護人材のニーズが高まる中 今後ますますセンターの果たす役割に期待が寄せられています そこで 福祉 介護人材の質 量ともにニーズに応えられるよう 職場体験事業等による新たな人材の参入促進 一旦離職した潜在介護人材に対する介護職への再就職の促進 求職者と求人双方のニーズに応じたきめ細かなマッチング 各種研修事業による人材育成やキャリアパス確立に向けた支援のほか広報啓発事業など きめ細かな取組の充実を図ります 4 子育て人材確保対策の充実強化 [ 県 県社協 民間等 ] 待機児童の解消を妨げる原因の一つとして 保育士を確保することが困難ということがあげられます そこで 保育士の確保を図るため 奈良県保育士人材バンク による潜在的保育士の就職支援や保育士のキャリア認定研修を実施するとともに 子育て支援員や放課後児童支援員等の子育て人材の養成に取り組みます - 35 -

3. 安心できる福祉基盤の整備 (1) 地域の人々を支える支援体制の充実強化 地域福祉を取り巻く課題は 少子高齢化 障害のある人の支援 ひとり親 児童虐待 生活困窮など多様化しています また 支援を求める人の中には 複合的な課題を抱えるケースや 既存の相談支援機関では対応しづらい いわゆる 制度の狭間 にあるケースも存在します このため 支援を要する地域住民を把握するとともに 地域の支援ネットワークを活用して 要支援者のニーズに応じた様々な福祉サービスを提供する等により 地域の人々を支える支援体制の充実強化を推進します 参考 - 36 -

施策の展開 1 生活困窮者自立支援の充実 [ 県 市町村 ] 生活保護受給世帯の増加や生活困窮に陥るリスクが高い人が増加する中 生活困窮に陥る前に手を差し伸べ自立の促進を図るため 平成 27 年 4 月から生活困窮者自立支援制度がスタートし 福祉事務所設置のすべての自治体で 必須事業である相談窓口が設置されましたが 任意事業の取り組みは低調な状況にあります そこで 経済的自立に向けた就労支援など支援のネットワークを広げて相談窓口における相談支援体制の更なる充実を図るとともに 子どもの学習支援など任意事業の取組を広げることにより 生活困窮者に対する自立支援策の強化を図るとともに 生活保護から脱却した人が再び生活保護に陥ることがないよう支援の充実に取り組みます 2 出所者の地域生活への定着支援 [ 県 ] 刑務所など矯正施設には 福祉サービスが必要な高齢者や障害のある人も入所しています これらの人の中には 罪を償い退所した後も 自力では必要な福祉サービスに辿りつけず 再び 罪を繰り返し矯正施設に戻るケースもあります そこで 矯正施設の出所予定者のうち 高齢者や障害のある人など福祉的支援を必要とする人に対して 出所後直ちに福祉サービスにつなげるため 地域生活定着支援センターにおける 福祉サービス等に係るニーズの確認や受入先施設等のあっせん等の充実を図ります また 入所施設へのフォローや出所後の福祉サービスの利用について 本人やその関係者からの相談に応じ 助言その他必要な支援を行うことにより 地域での生活の定着が図れるよう福祉的な支援を推進します - 37 -

3 認知症施策 権利擁護の推進 ( 成年後見制度 )[ 県 県社協 市町村社協 ] 高齢化の進展に伴い 今後も認知症高齢者の増加が予想されます 判断能力に支障をきたした認知症の人の尊厳を保持するため 必要に応じて本人の意思決定を支援する仕組みが必要です そこで 認知症の高齢者等で判断能力が不十分となった人の権利擁護を図り 自立した生活を送ることができるよう 認知症に関する理解促進や 各市町村社会福祉協議会において福祉サービスの利用援助や日常の金銭管理等の支援を行う日常生活自立支援事業の推進 成年後見制度の普及に取り組みます また 住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう 認知症の人とその家族に対する支援の充実に取り組みます 4ひとり親家庭への支援の充実 [ 県 市町村 ] ひとり親家庭は 子育てと生計の担い手という役割を一人で担っており 雇用 経済状況等などについて厳しい環境に置かれています そこで 母子家庭等就業 自立支援センター( 奈良県スマイルセンター ) において ひとり親家庭の親に対する就業相談や就業支援講習の実施など ひとり親家庭の自立に向けた支援の充実に取り組みます また ひとり親家庭の子どもに対して 居場所の提供や学習支援を行うなど ひとり親家庭の子どもの安全 安心の確保 心のケア 学力向上に取り組みます 5 スマホ を活用した健康づくりの推進[ 県 市町村 ] 医療施設や商業施設が地理的に遠いなど 山間部の高齢者等が暮らす環境は非常に厳しいものがあります そこで スマートフォンを活用して 高齢者や障害のある人等に向けた 健康づくりをはじめとする地域の実情に応じた様々な生活支援サービスを提供するアプリ等を開発し 市町村への普及を推進します - 38 -

6おもいやり駐車場制度の運営 [ 県 民間等 ] 地域には 車いす使用者や高齢者 障害のある人 難病患者 妊産婦など移動に配慮が必要な人がおられますが 今後 高齢化の進展により これらの人がますます増加することが見込まれます そこで 移動に配慮が必要な人に優先的に利用いただける駐車区画を公共施設や商業施設等に整備するとともに その利用証を交付する 奈良県おもいやり駐車場制度 を平成 28 年 1 月から実施しました 今後この制度の周知 拡充を図ることにより 誰もが安心して移動できる地域社会の実現を目指します 7 包括的なケア体制が整備された福祉のまちづくり推進 [ 県 市町村 ] 高齢者や障害のある人が地域生活を営むためには 行動の障壁を取り除くことが求められています そこで 奈良県福祉のまちづくり条例等に基づき 高齢者や障害のある人を含むすべての人が安全に安心して生活するため 公共的施設等のバリアフリー情報を提供することなどにより 誰もが積極的に社会参加できる社会の構築を目指します また 医療 介護 住まい 健康づくり 子育て 生活支援など様々なフォーマル インフォーマルのサービスが整備された 高齢者や障害のある人にもやさしい福祉のまちづくりを推進します - 39 -

(2) 福祉サービスの質の向上 本人や家族だけでは対応できない福祉課題を抱えている人は 地域社会とつながりがないと必要な支援を受けることができません 誰もが住み慣れた地域で暮らしていくためには 本人の意思による自己決定が尊重され その人に合った福祉サービスを選択し 地域の中で安心して適切な福祉サービスを利用できる環境を整えることが必要です このため 相談体制の充実や情報提供体制の整備を進めるなど 利用者の立場に立った質の高い福祉サービスを安定的に提供するための基盤整備を行い 福祉サービスの質の向上を図ります 参考 - 40 -

施策の展開 1 福祉サービス第三者評価の受審促進 [ 県 県社協 ] 社会福祉施設等におけるサービスの質の向上には どのような点が充足 不足しているのかを施設等が認識する必要があります また 施設等の利用者側からは 実際に利用する前にどのようなサービスを受けられるか等の情報が求められています そこで 第三者による公正 中立かつ専門的な評価を行い 評価内容等を公表することにより 施設等のサービスの質の向上や利用者の良質な福祉サービスの選択の支援に取り組みます 2 社会福祉法人の地域貢献活動の促進 [ 県 県社協 ] 社会福祉法人には 公益性 非営利性を担保することが求められています そこで 県内の社会福祉法人が 地域の住民や学校 企業等と関わりを持ちながら 地域福祉の拠点として 施設の開放 文化行事の開催 災害時の拠点 児童 生徒の福祉体験 ボランティア活動など様々な地域社会への貢献活動に取り組むことを促進します 3 事業所の苦情処理システムの充実 [ 県 県社協 ] 利用者と事業者が対等な関係で福祉サービスを利用できるよう 事業者には 苦情を申し出やすい環境を整え 適切な解決を図る仕組みづくりが求められます しかし 当事者である利用者やその家族から 直接事業所へ苦情を申し出することには心理的な抵抗が伴うことを踏まえ 奈良県社会福祉協議会に奈良県運営適正化委員会を設置し 第三者機関として公正中立な立場から苦情解決を図っています 今後は 奈良県運営適正化委員会の機能を活かしつつ 適切な苦情解決が図れるよう 事業所の苦情受付担当者や苦情解決責任者のスキル向上に取り組むとともに 第三者委員の設置を促進し 事業所段階における苦情処理システムの更なる充実を図ります 4 奈良県福祉 介護事業所認証制度の導入 運営 ( 再掲 ) - 41 -

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