13 (参考資料4-5)松下参考人資料(三菱総研)

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健康長寿社会の実現に向けた保健 医療 介護関連システムの役割分担 連携強化 健康長寿社会の実現に向けて それぞれの保健 医療 介護関連システムの特徴を活かしつつ 役割分担 連携を強化する また 地域包括ケアシステムの構築に向けて 国民 地方自治体にとって有益な情報を利活用しやすいように DB から提

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表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課

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政策課題分析シリーズ15(本文2)

事務連絡 平成 26 年 2 月 28 日 各都道府県 各保険者 介護保険主管課 ( 室 ) 御中 厚生労働省老健局老人保健課 地域包括ケア 見える化 システムのプロトタイプの運用開始について 介護保険行政の推進につきましては 日頃からご協力を賜り厚くお礼申し上げます さて 厚生労働省では 地域包括

平成 31 年度 地域ケア会議開催計画 魚津市地域包括支援センター 平成 31 年 4 月

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各種健診等の連携についての考え方 一現行制度における各種健診等の連携. 基本健診において生活機能評価を同時実施 () 現在 老人保健法において 65 歳以上の対象者については 生活機能評価を基本健診において同時に実施するよう求めている 同時実施は 本人の利便性 受診率の向上 検査重複の回避に資する

地域包括ケアシステムの構築について 団塊の世代が 75 歳以上となる 2025 年を目途に 重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう 医療 介護 予防 住まい 生活支援が包括的に確保される体制 ( 地域包括ケアシステム ) の構築を実現 今後

本来目指すべき療養病棟の転換の方向性 ( イメージ ) 一般病床 医療療養病床 (5:) 介護療養病床 H9 年度末で廃止 (6 年間の経過期間 ) 地域医療構想の推進と療養病床の再編 現行の介護療養病床は平成 9 年度末で廃止 ( 経過措置あり ) となり 新たな類型として介護医療院が設置され こ

全ての国民が自ら生活習慣病を中心とした疾病の予防 重症化予防 介護予防 後発医薬品の使用や適切な受療行動をとること等を目指し 特定健診等の受診率向上に取り組みつつ 個人や保険者の取組を促すインセンティブのある仕組みを構築 提出府省庁厚生労働省部局名保険局関係府省庁 厚 - 質問 : 骨太方針 07

Microsoft PowerPoint - 03_資料2医療機器の適正配置ver11(きした修正)

「介護報酬等に係るQ&A Vol.2」(平成12年4月28 日)等の一部改正について(厚生労働省老健局振興課、老人保健課:H26.4.4)【介護保険最新情報Vol.369】

第28回介護福祉士国家試験 試験問題「社会の理解」

サービス付き高齢者向け住宅の登録制度の概要 バリアフリー化や居住者への生活支援の実施等の基準を満たす住宅について都道府県等が登録を実施 サービス付き高齢者向け住宅の登録制度は 高齢者の居住の安定確保に関する法律 ( 高齢者住まい法 ) の改正により 平成 23 年 10 月に創設 料金やサービス内容

介護保険制度における通院等乗降介助の適用範囲の拡大(概要-行政苦情救済推進会議の意見を踏まえた通知-

資料 4 医療等に関する個人情報 の範囲について 検討事項 医療等分野において情報の利活用と保護を推進する観点から 医療等に関する個人情報 の範囲をどのように定めるべきか 個別法の対象となる個人情報としては まずは 医療機関などにおいて取り扱われる個人情報が考えられるが そのほかに 介護関係 保健関

現状 課題 福祉用具貸与 特定福祉用具販売について ( 福祉用具貸与 特定福祉用具販売の価格 ) 福祉用具貸与 特定福祉用具販売の価格は 貸与 販売事業者がその運営規程において定めているが 価格の設定に当たっては 通常 製品価格のほか 計画書の作成や保守点検などの諸経費が含まれている しかしながら

一般会計負担の考え方

区分

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(頭紙)公布通知

Microsoft Word 厚生労働省事務連絡(システム変更に係る参考資料その9)送付版

(2) 高齢者の福祉 ア 要支援 要介護認定者数の推移 介護保険制度が始まった平成 12 年度と平成 24 年度と比較すると 65 歳以上の第 1 号被保険者のうち 要介護者又は要支援者と認定された人は 平成 12 年度末では約 247 万 1 千人であったのが 平成 24 年度末には約 545 万


表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課

事務連絡 平成 29 年 12 月 20 日 都道府県 指定都市要介護認定担当課御中 老健局老人保健課長 平成 30 年 4 月 1 日以降の要介護認定制度等について 介護保険行政の推進につきましては 日頃からご協力を賜り厚くお礼申し上げます 平成 30 年 4 月 1 日以降の要介護認定制度等につ

Microsoft Word - 介護保険最新情報vol.556表紙

Microsoft Word - 3

問 2 次の文中のの部分を選択肢の中の適切な語句で埋め 完全な文章とせよ なお 本問は平成 28 年厚生労働白書を参照している A とは 地域の事情に応じて高齢者が 可能な限り 住み慣れた地域で B に応じ自立した日常生活を営むことができるよう 医療 介護 介護予防 C 及び自立した日常生活の支援が

かけはし_049.indd

「認知症」の方の「認知」の大転換

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20★◎事業所評価加算に関する事務処理手順及び様式例について

厚生労働省における医療 ICT 化の取り組み 日本の医療が抱える課題 医療需要 財政負担の増加高齢化の進行 疾病構造の変化医療改革の方向性 健康の維持増進 疾病の予防及び早期発見の促進 医療機能の分化 連携の推進 地域包括ケアシステムの構築 解決ツールとしての医療 ICT 化 健康づくり ビッグデー

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事務連絡 平成 30 年 7 月 31 日 各県民局健康福祉部健康福祉課御中 保健福祉部長寿社会課 高額介護合算療養費及び高額医療合算介護 ( 介護予防 ) サービス費の支給決定手続に 係る情報連携の本格運用の開始に当たっての事務の取扱いの方針について このことについて 平成 30 年 7 月 30

体制強化加算の施設基準にて 社会福祉士については 退院調整に関する 3 年以上の経験を有する者 であること とあるが この経験は 一般病棟等での退院調整の経験でもよいのか ( 疑義解釈その 1 問 49: 平成 26 年 3 月 31 日 ) ( 答 ) よい 体制強化加算の施設基準にて 当該病棟に

地域包括ケアシステムの構築に向けた取組み 平成 30 年 3 月 30 日 ( 金 ) 厚生労働省老健局振興課

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下の図は 平成 25 年 8 月 28 日の社会保障審議会介護保険部会資料であるが 平成 27 年度以降 在宅医療連携拠点事業は 介護保険法の中での恒久的な制度として位置づけられる計画である 在宅医療 介護の連携推進についてのイメージでは 介護の中心的機関である地域包括支援センターと医療サイドから医

(Microsoft Word - \221\3461\217\315.docx)

加算 栄養改善加算 ( 月 2 回を限度 ) 栄養スクリーニング加算 口腔機能向上加算 ( 月 2 回を限度 ) 5 円 重度療養管理加算 要介護 であって 別に厚生労働大が定める状態である者に対して 医学的管理のもと 通所リハビリテーションを行った場合 100 円 中重度者ケア体制加算

地域包括ケア 見える化 システムの概要 地域包括ケア 見える化 システムは 都道府県 市町村における計画策定 実行を支えるために 介護 医療の現状分析 課題抽出支援 課題解決のための取組事例の共有 施策検討支援 介護 サービス見込み量等の将来推計支援 介護 医療関連計画の実行管理支援 の機能を提供す

介護福祉施設サービス

暫定ケアプランの取扱いについて 平成 30 年 11 月 29 日事務連絡隠岐広域連合介護保険課長通知 暫定ケアプランの取扱いについては 介護制度改革 INFORMATION vol.80 平成 18 年 4 月改定関係 Q&A(vol.2) について ( 平成 18 年 3 月 27 日厚生労働省

計画の今後の方向性

特定個人情報保護評価へのご意見とご意見に対する考え方

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正誤表

表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課

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「平成30 年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)(平成30 年3月28 日)」の送付について【介護保険最新情報Vol.633】(厚生労働省老健局老人保健課:H )

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平成29 年度介護報酬改定による介護職員処遇改善加算の拡充について【介護保険最新情報Vol.580】(厚生労働省老健局振興課、老人保健課:H )

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資 _ 図表 37-1 人口動態 二次医療圏市区町村人口 人口密度 2025 年総人口 2040 年総人口 年総人口増減率 年総人口増減率 2015 年 人口 2025 年 人口 2040 年 人口 年 人口増減率 年 人口増減率 全国

本事例集は 在宅医療 介護連携推進事業の ( ア ) から ( ク ) の取組ごとに いくつかの市町村における具体的な取組を紹介しているが これらの取組に加え 取組む際の体制 取組に要した予算 取組による成果や成功の要因 今後の課題等についても 以下の調査研究事業で報告されているため 参考にしていた

Microsoft PowerPoint  税-1(平成28年度補てん状況把握)

サービス共通.xls サービス共通 介護予防 日常生活支援総合事業 の質問への回答 サービス共通項目 質問等回答作成月 1 定款に追加する事業名については 介護予防 日常生活支援総合事業 でよいか? 訪問型サービスを実施する場合は 介護保険法に規定する第 1 号訪問事業 若しくは帯広市独自のサービス

(案)

ファイル名 GYYMM_1_KDB 被保険者台帳.CSV( 最新 1 月分 ) GYYMM_2_ 健診結果.CSV GYYMM_3_ 医療レセプト管理.CSV GYYMM_4_ 医療傷病名.CSV GYYMM_5_ 医療摘要.CSV GYYMM_6_ 医療最大医療資源 ICD 別点数.CSV GYY

Microsoft Word - ●【本編】おおた高齢者施策推進プラン180313 《最終校正》

負担割合の引き上げ 一定以上所得者の利用者負担の見直し 保険料の上昇を可能な限り抑えつつ 制度の持続可能性を高めるため これまで一律 1 割に据え置いている利用者負担について 相対的に負担能力のある一定以上の所得の方の自己負担割合を 2 割とする ただし 月額上限があるため 見直し対象者の負担が必ず

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Microsoft Word - 介護保健最新情報vol.583.doc

記 1. 適用対象本通知は 製造販売業者等が GPSP 省令第 2 条第 3 項に規定する DB 事業者が提供する同条第 2 項に規定する医療情報データベースを用いて同条第 1 項第 2 号に規定する製造販売後データベース調査を実施し 医薬品の再審査等の申請資料を作成する場合に適用する GPSP 省

居宅介護支援事業所重要事項説明書 [ 平成 29 年 6 月 1 日現在 ] 1. 当事業所が提供するサービスについての相談窓口電話 ( ) ( 月 ~ 土曜日 08:30~17:30) 担当介護支援専門員 / 管理責任者秋吉典子ご不明な点は 何でもおたずねください 2. 居宅

Ⅰ バイタルリンク 利用申込書 ( 様式 1-1)( 様式 ) の手続 バイタルリンク を利用する者 ( 以下 システム利用者 という ) は 小松島市医師会長宛に あらかじ め次の手順による手続きが必要になります 新規登録手続の手順 1 <システム利用者 ( 医療 介護事業者 )>

Microsoft PowerPoint - 05短時間の身体介護 調査結果概要((5)短時間の身体介護)0320

中医協総 医薬品及び医療機器の費用対効果評価に関する取扱いについて 1 既収載品に係る費用対効果評価の手続き (1) 対象品目の指定中央社会保険医療協議会の定める以下の選定基準に基づき 費用対効果評価専門部会において指定 公表されたものとする 次の全ての要件を満たす品

小規模多機能型居宅介護 介護予防小規模多機能 区分変更 ( 要介護 1~ 要介護 5 の間 要支援 Ⅰ 要支援 Ⅱ) 型居宅介護く ) 区分変更 ( 要介護 要支援 ) サービス提供日 サービス事業所の変更 ( 同一サービス種類のみ ) ( 通い 訪問又は宿泊 ) 事業 ( 指定有効期間 ) 受給資

医療 介護分野における ICT の活 と課題 1 1. デジタル化 標準化 2. ネットワーク化 3. ビッグデータ化 現在までの取組 電 カルテの普及を推進 電 カルテの普及状況出典 : 厚 労働省医療施設調査 (%) 1 5 定規模以上の医療機関では約 8 割 H17 H2 H23 H26 医療

報道資料

総合事業に係る Q&A 国 注意事項 備考欄には厚生労働省が作成した Q&A の参照先を記載しています 1 介護予防 日常生活支援総合事業ガイドライン案についての Q&A 9 月 30 日版 2 総合事業ガイドライン案に係る追加質問項目について ( 平成 26 年 11 月 10 日全国介護保険担当

第2期データヘルス計画について

サマリー記載について

医療 介護分野における ICT の活用と課題 1 1. デジタル化 標準化 2. ネットワーク化 3. ビッグデータ化 現在までの取組 電子カルテの普及を推進 電子カルテの普及状況出典 : 厚生労働省医療施設調査一定規模以上の医療機関では約 8 割 (%) 1 5 H17 H2 H23 H26 医療

地域包括ケアシステム 団塊の世代が75 歳以上となる2025 年を目途に 重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう 住まい 医療 介護 予防 生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を実現していきます 今後 認知症高齢者の増加が見

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県医労.indd

スライド 1

区西北部圏域 豊島区 北区 板橋区 練馬区 1,000百万円未満 500百人未満 居住系 在宅 51% 在宅 71% 居住系 13% 大 中 施設 19% 施設 36% 凡例 円グラフの大きさ 小 東京都 1,000百万円以上 10,000百万円未満 10,000百万円以上 500百人以上 1,00

あっせん文(国民健康保険における限度額適用・標準負担額減額認定証 の申請に係る被保険者の負担軽減)

北多摩南部圏域 東京都 武蔵野市 三鷹市 府中市 調布市 施設 36% 小金井市 狛江市 凡例 円グラフの大きさ 1,百万円未満 延べ 5百人未満 施設 居住系 1% 在宅 51% 在宅 71% 居住系 13% 大 中 小 1,百万円以上 1,百万円未満 1,百万円以上 5百人以上 1,百人未満 1

7 対 1 10 対 1 入院基本料の対応について 2(ⅲ) 7 対 1 10 対 1 入院基本料の課題 将来の入院医療ニーズは 人口構造の変化に伴う疾病構成の変化等により より高い医療資源の投入が必要となる医療ニーズは横ばいから減少 中程度の医療資源の投入が必要となる医療ニーズは増加から横ばいにな

基本料金明細 金額 基本利用料 ( 利用者負担金 ) 訪問看護基本療養費 (Ⅰ) 週 3 日まで (1 日 1 回につき ) 週 4 日目以降緩和 褥瘡ケアの専門看護師 ( 同一日に共同の訪問看護 ) 1 割負担 2 割負担 3 割負担 5, ,110 1,665 6,

(様式2)特別徴収中止市町村リスト.xls

日本の人口の推移 日本の人口は近年横ばいであり 人口減少局面を迎えている 2060 年には総人口が 9000 万人を割り込み 高齢化率は 40% 近い水準になると推計されている 人口 ( 万人 ) 実績値 ( 国勢調査等 ) 平成 24 年推計値 ( 日本の将来推計人口 ) 14,000 生産年齢人

スライド 1

01 【北海道】

Microsoft PowerPoint - ④-2【資料2 松田先生】

( 選定提案 ) は 利用者に貸与しようと福祉用具の種目の候補が決まった後で 具体的な提案品目 ( 商品名 ) を検討する際に用いる つまり ( 選定提案 ) に記載されるのは 候補となる福祉用具を利用者に対して提案 説明を行う内容である 平成 30 年度の制度改正では 提案する種目 ( 付属品含む

老高発 0713 第 1 号 平成 30 年 7 月 13 日 各都道府県介護保険主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省老健局高齢者支援課長 ( 公印省略 ) 居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について の一部改正について 今般 居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について (

栃木県高齢者居住安定確保計画 ( 二期計画 ) 概要版 1 計画の目的と背景 高齢化が急速に進行する中 平成 24 年 3 月に県土整備部と保健福祉部が連携のもと高齢者の居住の安定確保に関する法律に基づく 栃木県高齢者居住安定確保計画 ( 以下 現計画 という ) を策定し 高齢者が安心して快適に暮

イドライン が策定されたところです こうした中 平成 30 年 6 月 29 日に第 196 回通常国会で成立した 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律 ( 以下 働き方改革関連法 という ) に基づく改正後の労働基準法において 建設業については 平成 31 年 4 月の法施行から5

月額報酬対象サービス月途中の事由 区分変更( 要介護 1~ 要介護 5の間 要支援 Ⅰ 要支援 Ⅱ) 小規模多機能型居宅介護介護予防小規模多機能型居宅介護複合型サービス ( 看護小規模多機能型居宅介護 ) 区分変更( 要介護 要支援 ) サービス事業所の変更( 同一サービス種類のみ ) 事業( 指定

Transcription:

参考資料 4-5 第 3 回医療 介護データ等の解析基盤に関する有識者会議資料 2-1 医療 介護データ等の解析における民間シンクタンクの役割と課題 2018 年 6 月 14 日 ヘルスケア ウェルネス事業本部ヘルスケアデータ戦略グループ松下知己 Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc.

1. 当社における医療 介護データ等の解析業務の実績について 当社は 民間シンクタンクとして医療 介護レセプトデータ等の解析を含む業務を通じて 公的機関の政策を支援している 1 公的機関からの契約に基づく業務 業務名医療 介護データ概要 ( 抜粋 ) 平成 30 年度医療計画作成支援データブックの調査 改訂業務 ( 医政局 ) 地域包括ケア 見える化 システム等改修に係る工程管理支援等一式 ( 平成 29 年度 ~ 平成 31 年度 )( 老健局 ) 2 公的補助金を得て行う業務 NDB 介護 DB Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 2 都道府県の地域医療提供体制の分析及び医療計画の進捗評価の支援を目的として 厚生労働省が都道府県に提供している 医療計画策定支援データブック の作成を行う 厚生労働省老健局が政策検討等のために求めるデータの抽出及び集計の目的を理解し 介護 DB 運用 保守事業者が効率的に抽出及び集計できるように支援を行う 業務名医療 介護データ概要 ( 抜粋 ) 介護保険事業計画策定における医療 介護併用ニーズの把握 推計手法等ガイドラインの作成に関する調査研究事業 KDB 平成 28 年度老人保健健康増進等事業 第 7 期介護保険事業計画策定に際して 医療 介護ニーズを併せ持つ高齢者が地域で在宅生活を営むために必要とする介護サービス利用状況等に関する分析手法の一例を具体的に提示する

2. 公的補助金を得て行う医療 介護データ等を活用した政策支援の例 介護保険事業計画策定における医療 介護併用ニーズの把握 推計手法等ガイドラインの作成に関する調査研究事業 は厚生労働省老人保健事業推進費等補助金を得て実施 市町村が地域の医療 介護ニーズを把握 分析する手法の一例として 市町村が利用可能な国保データベース (KDB) システムを活用した具体的な手順を提示 成果は 国保データベース (KDB) システムを活用した分析方法 として老健局介護保険計画課から都道府県 市町村に情報提供された また 第 11 回医療計画の見直し等に関する検討会 ( 平成 29 年 6 月 29 日医政局地域医療計画課 ) でも KDB システムの活用例として引用されるなど 都道府県 市町村における政策検討に資する公益性の高い研究事業である 国保データベース (KDB) システムを活用した分析の具体的手順の構成 国保データベース (KDB) システムの概要とデータの取得方法 療養病床 ( 医療区分 1) を退院した高齢者の分析方法 介護保険事業計画におけるサービス見込量の設定に関する検討への応用 Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 3 分析に活用される国保データベース (KDB) システムのうち 突合データ (CSV) を取得するための国民健康保険団体連合会との調整方法 依頼文書等の具体例を提示 入院 退院等や介護サービスの利用状況を分析するための定義等 について具体例を提示 分析例として療養病床 ( 医療区分 1) から退院した高齢者の介護サービス利用状況 在宅医療の受診状況等を提示 介護保険事業計画におけるサービス見込量の設定に際し 医療計画との整合性を確保するための検討材料とする場合の 分析結果に基づくサービス必要量の考え方や分析の限界について提示 出所 ) 国保データベース (KDB) システムを活用した分析方法 ( 厚生労働省老健局介護保険計画課 ) より MRI 作成

2. 公的補助金を得て行う医療 介護データ等を活用した政策支援の例 国保データベース (KDB) システムを活用した分析例 療養病床 ( 医療区分 1) から退院した高齢者の介護サービス利用の有無 療養病床 ( 医療区分 1) のうち 介護サービスを利用している人の要介護度分布 ( 一般的な高齢者 は介護保険事業状況報告 ) 18% 一般的な高齢者 (n=34,894) 16.7% 45.2% 38.1% 4.3% 82% 医療区分 1 の退院高齢者 (n=187) 28.9% 66.8% 一般的な高齢者のうち 在宅系サービスの利用者 (n=24,146) 23.7% 52.8% 23.6% 介護サービス利用あり 介護サービス利用なし 8.2% 市町村は 医療 介護ニーズを併せ持つ高齢者の介護サービス利用の有無 利用している介護サービスの種類 在宅医療の受診状況等の特徴を把握できることで 今後 地域に整備していくサービスを検討するための示唆を得ることができる Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 4 医療区分 1の退院高齢者のうち 在宅系サービスの利用者 47.9% 43.8% (n=73) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 要支援 要介護 1~2 要介護 3~5 出所 ) 国保データベース (KDB) システムを活用した分析方法

2. 公的補助金を得て行う医療 介護データ等を活用した政策支援の例 国保データベース (KDB) システムを活用した分析例 Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 5 出所 ) 第 11 回医療計画の見直し等に関する検討会資料 1

3. 民間シンクタンクにおける医療 介護データ等の取得の流れ 当社のような民間シンクタンクにおいて医療 介護データ等を取得する場合には以下のような流れとなっている 1 公的機関からの契約に基づく業務 公的機関 ( 国 自治体 ) 契約締結 業務に必要となるデータを提供 当社 契約及び業務仕様に定められる範囲で委託元から提供されるデータの管理方法等も業務仕様に基づく 2 公的補助金を得て行う業務 公的機関 ( 国 自治体 ) 2 データ提供依頼 国民健康保険団体連合会 1 データ利用目的説明 提供依頼 3 個人情報の秘匿 データ抽出作業 2 データ提供依頼 4 データ提供 2 データ提供依頼 当社 2 データ提供依頼 後期高齢者医療広域連合 前述の KDB の例では左記の通り公的機関に利用目的等を明示した上で 公的機関ごとに個別に提供依頼等の手続きをする関係者間のデータ提供依頼手続き等も当社がご支援する個人情報の秘匿処理 データの抽出作業等は当社が実施 データの管理方法等は公的機関ごとの取り決めによる Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 6

4. 医療 介護データ等を活用した政策支援における課題 民間シンクタンクであっても 公的機関からの契約に基づいて 医療 介護レセプトデータ等を取得する場合には 課題はない 公的補助金を得て実施する業務 において 医療 介護レセプトデータ等を取得する場合には 以下の課題がある データの提供元となる公的機関に対する手続きが公的機関ごとに異なり 取得のための手続きに大きな手間と期間を要する また データの提供元の負担も大きい 個人情報の秘匿処理やデータの抽出 加工処理等は全て 現地 で民間シンクタンクが実施する必要があるため 取得処理についても大きな手間 期間 費用を要する 協力をいただける公的機関は限定されるため 地域間比較等による地域分析が困難である 公的補助金を得て実施する業務においても 匿名化された医療 介護レセプトデータ等を活用できるようになれば データ取得に要する手間 期間 費用は低減し データ提供元の負担軽減および公的補助金の有効利用につながる また 全国のデータが活用できれば 地域間比較等によって 都道府県 市町村における医療計画 介護保険事業 ( 支援 ) 計画の策定や進捗管理等に資する分析結果や分析手法提示の可能性が広がる Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 7

本資料に関するお問い合わせ先 株式会社三菱総合研究所ヘルスケア ウェルネス事業本部ヘルスケアデータ戦略グループ主席研究員松下知己 e-mail:tomoki@mri.co.jp TEL : 03-6705-6022 Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 8