内容 1. 研究倫理の基本と倫理審査委員会の役割 2. 歴史的背景と研究管理体制 3. 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針 の内容と放医研での運用 4. モニタリングと監査の放医研での実施体制

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料 情報の提供に関する記録 を作成する方法 ( 作成する時期 記録の媒体 作成する研究者等の氏名 別に作成する書類による代用の有無等 ) 及び保管する方法 ( 場所 第 12 の1⑴の解説 5に規定する提供元の機関における義務 8 個人情報等の取扱い ( 匿名化する場合にはその方法等を含む ) 9

(3) 倫理学 法律学の専門家等 本法人に所属しない人文 社会科学の有識者若干名 (4) 一般の立場から意見を述べることができる者若干名 (5) 分子生物学 細胞生物学 遺伝学 臨床薬理学 病理学等の専門家若しくは遺伝子治療等臨床研究の対象となる疾患に係る臨床医として 日本医科大学長が推薦した者若干

手順書03

資料1:「生命倫理に関する研究機関における検討について」(赤林先生資料)

臨床研究に関する研修会1

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する 研究実施施設の環境 ( プライバシーの保護状態 ) について記載する < 実施方法 > どのような手順で研究を実施するのかを具体的に記載する アンケート等を用いる場合は 事前にそれらに要する時間を測定し 調査による患者への負担の度合いがわかるように記載する 調査手順で担当が複数名いる場合には

1. 人を対象とする医学系研究の実施に係る手順書 第 1 章目的と適用範囲 ( 目的と適用範囲 ) 第 1 条本規程は ヘルシンキ宣言の倫理的原則に則り 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針 ( 平成 26 年文部科学省 厚生労働省告示第 3 号 ; 以下 倫理指針 という ) 及び関連する最新

北里大学病院モニタリング 監査 調査の受け入れ標準業務手順 ( 製造販売後臨床試験 ) 第 1 条 ( 目的 ) 本手順書は 北里大学病院において製造販売後臨床試験 ( 以下 試験とする ) 依頼者 ( 試験依頼者が業務を委託した者を含む 以下同じ ) が実施する直接閲覧を伴うモニタリング ( 以下

12_モニタリングの実施に関する手順書 

平成28年度 第1回 臨床研究に関する研修会

岩手医科大学医学部及び附属病院における人を対象とする医学系研究に係るモニタリング及び監査の実施に関する標準業務手順書 岩手医科大学医学部及び附属病院における 人を対象とする医学系研究に係る モニタリング及び監査の実施に関する標準業務手順書 岩手医科大学 第 1.0 版平成 29 年 10 月 1 日

標準業務手順 目次

資料2_ヒト幹同等性

医師主導治験取扱要覧

治験審査委員会手順書 平成 27 年 10 月 1 日 医療法人新光会

倫理委員会審査手順書

検討課題の整理 1 第 1 回合同会議での意見及びその後委員から提出された意見を 第 1 回合同会議の 検討の進め方 ( 下記参照 ) に沿って分類 第 1 回合同会議資料 合同会議における検討の進め方 の抜粋 合同会議においては 以下の順で検討を進める (1) ゲノム指針と医学系指針との条文の整合

(1) 侵襲 ( 軽微な侵襲を除く ) が生じる研究 (2) 侵襲 ( 軽微な侵襲を除く ) 及び 介入 が生じる研究 (3) 軽微な侵襲 および 介入 が生じる研究 ( 審査の原則 ) 第 4 条委員会は 次に掲げる点に留意して審査を行う (1) 研究対象者の人権擁護への配慮および対応 ( プライ

<4D F736F F D208EA18CB182C98AD682B782E995578F808BC696B18EE88F878F E38E748EE593B1816A E7B8D732E646F637

9 中止基準 ( 研究対象者の中止 研究全体の中止について ) 10 研究対象者への研究実施後の医療提供に関する対応 通常の診療を超える医療行為 を伴う研究を実施した場合 研究実施後において 研究対象者が研究の結果より得られた利用可能な最善の予防 診断及び治療が受けられるように努めること 11 研究

従来の医学系研究の規制 治験 :GCP 省令とガイダンス 治験以外 : 研究の種類ごとに行政指針 主要な三つの指針 1. ヒトゲノム 遺伝子解析研究に関する倫理指針 ( ゲノム指針 ) 2. 臨床研究に関する倫理指針 ( 臨床指針 ) 3. 疫学研究に関する倫理指針 ( 疫学指針 ) 指針同士の関係

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第 4 章治験責任医師の業務 目次 1. 目的と適用範囲 1 2. 治験責任医師の要件 1 3. 治験実施計画書の遵守に関する合意 1 4. 同意説明文書の作成 1 5. 治験分担医師及び治験協力者のリストの作成 2 6. 治験の実施依頼 ( 新規 変更 継続 ) 3 7. 治験の実施等の了承 3

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人を対象とする医学系研究に関する倫理指針

( 庶務 ) 第 8 条委員会の庶務は 総務課長がこれを行う 2 総務課長は 委員会の開催案内 協議事項等の議事録作成 関係文書の保管等を行う ( 小委員会等の設置 ) 第 9 条委員長は 審議事項に応じ院長の承認を得て小委員会等を設置することができる 2 小委員会等の委員は 委員会委員の中から委員

( 様式第 6) 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法に関する書類 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法 計画 現状の別 1. 計画 2. 現状 閲 覧 責 任 者 氏 名 閲 覧 担 当 者 氏 名 閲覧の求めに応じる場所 閲覧の手続の概要 ( 注 ) 既に医療法施行規則第 9 条の

福岡徳洲会病院倫理委員会規程 作成日 :2016 年 3 月 22 日 承認日 :2016 年 4 月 21 日

委員会記載 資料番号

ICH-GCPとJ-GCPとの比較表

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( 委員会の業務 ) 第 4 条委員会は その責務の遂行のために以下の最新資料を病院長から入手する なお あらかじめ 自ら治験を実施する者 委員会及び病院長の合意が得られている場合においては GCP 省令第 26 条の6 第 2 項に関する通知に限り 自ら治験を実施する者から入手することができる ま

本手順書で使用する用語の定義 用語電子的記録書面電子的記録利用システム実務担当者原データ治験関連文書サイボウズサイボウズメッセージ 定義人の知覚では認識できない, 電子式等の方法で記録され, コンピュータで処理される記録紙媒体による資料治験依頼者, 実施医療機関の長, 治験責任医師並びに治験審査委員

Microsoft Word - 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(平成29年2月28日一部改正)

目次 第 1 章治験審査委員会... 3 ( 目的と適用範囲 )... 3 ( 治験審査委員会の責務 )... 3 ( 治験審査委員会の設置及び構成 )... 3 ( 治験審査委員会の業務 )... 4 ( 治験審査委員会の運営 )... 6 第 2 章治験審査委員会事務局... 8 ( 治験審査委

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る として 平成 20 年 12 月に公表された 規制改革推進のための第 3 次答申 において 医療機器開発の円滑化の観点から 薬事法の適用範囲の明確化を図るためのガイドラインを作成すべきであると提言したところである 今般 薬事法の適用に関する判断の透明性 予見可能性の向上を図るため 臨床研究におい

治験実施規程

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文書管理番号

3 治験実施計画書目的 当該治験について 治験実施計画書が手順書に従い適切に作成及び改訂されていることを確認する 次の事項を調べる (1) 治験実施計画書の記載項目 ( 再生医療等製品 GCP 省令第 7 条第 1 項に規定する項目 ) (2) 治験実施計画書の作成 改訂の手順と日付 (3) 治験計

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⑴ ⑵ ⑶ ⑷ 1


⑴ ⑵ ⑶

⑴ ⑵ ⑶

⑴ ⑵ ⑶

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< F2D8E9197BF A836F815B2E6A7464>

研究課題名 臨床研究実施計画書 研究責任者 : 独立行政法人地域医療推進機構群馬中央病院 群馬県前橋市紅雲町 1 丁目 7 番 13 号 Tel: ( 内線 )Fax: 臨床研究期間 : 年月 ~ 年月 作成日 : 年月日 ( 第 版


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平成 28 年 4 月版 別紙様式 3 研究に係る利益相反状況申告書 Q&A Q1. 学内研究分担者等の氏名 Q1-1 Q1-2 Q1-3 Q1-4 質問学外の研究分担者名を記載しなくてもよいのですか? 学内研究分担者等 というのは どのような人をいうのですか? モニタリング 監査とはどのようなもの

移植治療による効果と危険性について説明し 書面にて移植の同意を得なければならない 意識のない患者においては代諾者の同意を得るものとする 6 レシピエントが未成年者の場合には 親権者からインフォームド コンセントを得る ただし 可能なかぎり未成年者のレシピエント本人にも分かりやすい説明を行い 可能であ

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神戸市立医療センター西市民病院治験審査委員会業務手順書 第 1 章治験審査委員会 ( 目的と適用範囲 ) 第 1 条本手順書は 医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令 ( 平成 9 年 3 月 27 日 厚生省令第 28 号 )( 以下 GCP 省令 という ) 医療機器の臨床試験の実施の基準に関

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⑵ ⑶ ⑷ ⑸ ⑴ ⑵

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薬生安発 0302 第 1 号 平成 30 年 3 月 2 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省医薬 生活衛生局医薬安全対策課長 ( 公印省略 ) 医薬品リスク管理計画の実施に基づく再審査期間終了後の評価報告について の一部改正について 再審査期間中の新医薬品以外の医薬品の医薬品リ

第 第 3 章第 第 第 3 第 4 第 5 第 4 章第 第 第 3 第 5 章第 第 第 3 第 4 インフォームド コンセントヒト受精胚の取扱い作成の制限取扱期間胎内への移植等の禁止他の機関への移送研究終了時の廃棄研究の体制研究機関提供機関研究機関と提供機関が同一である場合における当該機関の長

<93648EA593498B4C985E82C98AD682B782E E838A F E315F C668DDA95AA292E786C7378>

臨床研究法における 研究計画書の記載事項について


治験は、医薬品として未だ認められていない物質を人(被験者)に投与して、有効性、安全性等を検討する臨床試験のことであり、新薬の承認申請資料の作成を目的としています

医療機関のの指示 決定に 医療機関のが 治験審査委員会の決定 関する文書 に基づく医療機関のの指示 決定を ( 治験に関する指 治験依頼者及びに通知す 示決定通知書 ) ( 治験審査委員会の通知文 る文書 書写しを含む ) 治験審査委員会の日付入り通知文書の 写し の業務内容に関 医療機関のがの業務

-2 -



特定個人情報の取扱いの対応について

Transcription:

日時 : 平成 27 年 9 月 30 日 ( 水 ) 医学系研究倫理審査委員会終了後場所 : 放射線医学総合研究所本部棟 2 階第 1 会議室 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針 - 放医研での 10 月からの実施体制と倫理審査委員会の役割 - 栗原千絵子 加藤悠子 ( 独 ) 放射線医学総合研究所企画部研究倫理企画支援室倫理 信頼性保証準備室 分子イメージング研究センター

内容 1. 研究倫理の基本と倫理審査委員会の役割 2. 歴史的背景と研究管理体制 3. 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針 の内容と放医研での運用 4. モニタリングと監査の放医研での実施体制

研究倫理の基本 研究対象者の保護 = 倫理 インフォームド コンセント : 研究対象者の 十分な説明を受けて 理解した上での 自由意思による同意 研究結果の信頼性保証 = 科学 * 研究の対象となる人のリスクを最小限 研究の結果社会が受けるベネフィットを最大限にする * 対象者のリスクや負担にみあうだけの本人 社会が受けるベネフィットを生み出すような 信頼性のある研究でなければならない * 対象者の保護は 研究結果として得られるベネフィットよりも優先するリスク ベネフィット評価と判断 倫理審査委員会の役割

審査意見 承認する 修正の上で承認 再審査 却下 既に承認した事項の取り消し又は中止若しくは中断 再審査 意見は 1 回とする

第 11 倫理審査委員会の役割 責務等 1 役割 責務 ( 略 ) 2 構成及び会議の成立要件等 ⑴ 構成要件 1~3 は兼任不可 成立要件も同様 1 医学 医療の専門家等 自然科学の有識者 2 倫理学 法律学の専門家等 人文 社会科学の有識者 3 一般の立場 4 複数の外部委員 5 男女両性 6 5 名以上 ⑵ 研究者等は 審議 意見の決定に同席しない 説明は可 ⑶ 研究機関の長は 審議 意見の決定に参加しない 内容を把握するため同席可 ⑷ 審査対象 内容等に応じて有識者に意見を求めることができる ⑸ 特別な配慮を必要とする者を研究対象者とする場合 必要に応じてこれらの者について有識者に意見を求めなければならない ⑹ 意見は全会一致をもって決定するよう努める 委員の多様性が大切

3 迅速審査 以下に該当するものは 迅速審査 可 審査結果は全ての委員に報告 1 他の研究機関と共同 他で既に承認 2 軽微な変更 3 侵襲なし + 介入なし 4 軽微な侵襲 + 介入なし

内容 1. 研究倫理の基本と倫理審査委員会の役割 2. 歴史的背景と研究管理体制 3. 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針 の内容と放医研での運用 4. モニタリングと監査の放医研での実施体制

人体実験 / 非倫理的医学研究と研究規制の歴史 第二次世界体制中の人体実験 ニュルンベルク綱領 (1947) 対象者の同意 リスク管理 ヘルシンキ宣言 ( 世界医師会 1964~2013 最新改訂 ) サリドマイド薬害 (60 年代 ) タスキギー梅毒研究と一連の 非倫理的な臨床研究 米国の臨床試験法令 (62) と国家研究法 (74) ベルモント レポート (79) インフォームド コンセント リスクベネフィット評価正義 ( 公平性 ) の原則 研究倫理委員会 国際合意としての ICH-GCP(1996): 臨床試験法令 エビデンスに基づく医療 (EBM) と副作用報告違反 (90 年代 ) 世界的な研究倫理をめぐる問題意識の高まり (2000 年以降 ) 臨床試験登録公開 有害事象報告 健康被害補償 バルサルタン事件 ( 日本 利益相反 (COI) の問題 ) 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針 GCP=good clinical practice COI=conflict of interests

インフォームド コンセント 研究の目的 方法 ( 対象者が受ける研究行為 ) リスクとベネフィット 実施体制 ( 利益相反を含む ) など 対象者が参加するかどうかの意思決定に必要な事項をわかりやすく説明し 対象者が十分に理解した上での 自由意思に基づく同意 原則は文書による 例外的に口頭 本人が同意能力を欠く場合の同意の代行 ( 代諾 ) と アセント ( 理解した上での賛意 ) インフォームド コンセントの省略 ( 既にある対象者のデータを利用する研究などの場合 ) 説明内容を情報公開し 拒否する機会 を提供

研究実施の手順 研究責任者が研究者 研究協力者と実施体制を整える ( 教育 研修 安全管理 補償のための措置も含む ) 研究計画書と説明文書 同意書を作成する 研究機関の長 ( 放医研では理事長 ) に申請する 研究機関の長が倫理審査委員会の意見を聞く 倫理審査委員会の審議 承認 臨床試験登録 研究対象者からインフォームド コンセントをいただく 臨床研究の実施 ( 計画書に従って実施 ) 有害事象その他の問題があった場合には報告する 研究の実施状況を 1 年に 1 回報告する 研究の終了を報告する

データベース 登録計画概要 ( 開始前 ) 変更 進捗 結果 ( 終了後 ) を登録 公開 審査意見を受けて実施 継続の許可 不許可を通知 指導 管理 研究責任者 研究者 厚生労働大臣 (+ 文部科学大臣 ) 協力査自主点検 1~3の情報調機関の長 許可申請 実施 変更 報告 1 重大な不適合 2 侵襲 + 介入研究の重篤未知 因果関係否定できない有害事象諮問 公表 審査意見 ( 承認 修正承認 再審査 却下 ) 報告 1 重篤有害事象 2 倫理性 科学性 適正性 信頼性に関する情報 3 計画書の定めにより進捗状況 有害事象 4 中止 終了 報告 個人情報管理者 重篤有害事象 必要な情報を共有 厚労省報告システムで公開 委員名簿 委員会規程 審査概要 倫理審査委員会 薬剤委員会 SOP: 有害事象報告試料 情報保管個人情報安全管理 利益相反委員会 他施設の研究責任者

内容 1. 研究倫理の基本と倫理審査委員会の役割 2. 歴史的背景と研究管理体制 3. 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針 の内容と放医研での運用 4. モニタリングと監査の放医研での実施体制

人を対象とする医学系研究に関する倫理指針 平成 26 年 12 月 22 日 文部科学省厚生労働省 ( 平成 26 年文部科学省 厚生労働省告示第 3 号 ) 近年の研究の多様化に伴い 両指針の適用関係が不明確になってきたことや 研究をめぐる不適正事案が発生したこと等を踏まえ 疫学研究に関する倫理指針 臨床研究に関する倫理指針 の統合 ( ヒトゲノム 遺伝子解析研究に関する倫理指針 (2013 改正 ) も今後統合の方向性 新指針では両方にまたがる研究は両指針の遵守が求められる ) h27.2.9 ガイダンス 両省 HP に掲載 http://www.lifescience.mext.go.jp/files/pdf/n1455_01.pdf 4.1 より施行 モニタリング監査は 10.1 より施行

人を対象とする研究に関する倫理規程 ( 規程第 77 号 ) (1) 臨床研究 (2) ゲノム研究 (3) 疫学研究 (4) 遺伝子治療臨床研究 (5) ヒト幹細胞臨床研究 (6) ヒト ES 細胞樹立使用 (7) 特定胚取扱い (8) 医薬品臨床試験 (9) 医療機器臨床試験 放医研での対応 2015.4.1 モニタリング 必要に応じて監査の義務 2015.10.1 人を対象とする医学系研究に関する倫理規程 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針 人を対象とする研究に関する標準業務手順書 (1) 臨床研究 (2) ゲノム研究 (3) 疫学研究 (4) 遺伝子治療臨床研究 (5) ヒト幹細胞臨床研究 (6) ヒト ES 細胞樹立使用 (7) 特定胚取扱い 治験の実施に関する標準業務手順書 (8) 医薬品臨床試験 (9) 医療機器臨床試験 ほぼ倫理指針のまま 人を対象とする医学系研究に関する標準業務手順書 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針 (1) 臨床研究に関する倫理指針 (2) ヒトゲノム 遺伝子解析研究に関する倫理指針 (3) 疫学研究に関する倫理指針 (4) 遺伝子治療臨床研究に関する指針 (5) ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針 (6) ヒト ES 細胞の樹立及び使用に関する指針 (7) 特定胚の取扱いに関する指針 (8) 医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令 (9) 医療機器の臨床試験の実施の基準に関する省令

放医研での対応書式が変わります 4 月新指針施行時に変更 その後 10 月に追加的変更 人を対象とする医学系研究に関する倫理規程 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針 人を対象とする医学系研究に関する標準業務手順書 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針 書式 1~5: 開始時うち3-1: 研究実施申請書 3-2: 利益相反申告 書式 6: 修正 10: 変更書式 11: 実施状況報告 書式 12 14: 重篤有害事象 予期しない重篤有害事象は大臣書式 16: 安全性倫理性 科学性 適正性 信頼性逸脱 書式 17: 終了 ( 中止 中断 ) : 特に注意が必要! 実施状況 終了報告書式は旧指針対応においても変更 ( 後述 )

書式 3-1 研究実施申請書 ( 案 ) 申請書がそのまま必要書類のチェックリストになります

書式 3-1 研究実施申請書 ( 案 ) UMIN 登録 情報公開の注意喚起!

書式 3-1 研究実施申請書 ( 案 ) インフォームドコンセント簡略化研究の仕分け申請者が迅速審査を希望できる ( 判断は委員会側 )

書式 3-2 利益相反に関する申告書 ( 案 ) 国内 国際学術団体標準に適した書式

書式 3-2 利益相反に関する申告書 ( 案 ) 機器 医薬品 ( 特に未承認 ) を使う場合には特に要注意!

書式 10 研究に関する変更申請書 ( 案 ) 変更時も迅速審査希望可

書式 11 研究実施状況報告書 ( 案 ) 安全性 有効性 書式 17 研究終了 ( 中止 中断 ) 報告書 ( 案 ) 指針遵守状況 重篤有害事象は別様式で重篤度 因果関係 転帰等を報告実施状況 終了報告では非重篤もあわせて要約 ( 旧指針適用研究も ) 人体取得試料がある場合にはその管理状況 個人情報保護のための管理状況 その他 * 有害事象が認められた場合には 重篤度 因果関係 転帰がわかるように概要を示してください 必要と判断される場合には 報告等の写しを添付して下さい

内容 1. 研究倫理の基本と倫理審査委員会の役割 2. 歴史的背景と研究管理体制 3. 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針 の内容と放医研での運用 4. モニタリングと監査の放医研での実施体制

第 2 用語の定義 ⑵ 侵襲研究目的で行われる 穿刺 切開 薬物投与 放射線照射 心的外傷に触れる質問等によって 研究対象者の身体又は精神に傷害又は負担が生じることをいう 侵襲のうち 研究対象者の身体及び精神に生じる傷害及び負担が小さいものを 軽微な侵襲 という ⑶ 介入研究目的で 人の健康に関する様々な事象に影響を与える要因 ( 健康の保持増進につながる行動 医療における傷病の予防 診断又は治療のための投薬 検査等を含む ) の有無又は程度を制御する行為 ( 通常の診療を超える医療行為であって 研究目的で実施するものを含む ) をいう

軽微でない侵襲 + 介入 研究に対する信頼性調査システム 機関の長 ( 研究類型に限らず ) 自主点検 評価 意見 研究チーム 研究者 研究責任者 指定 報告 指定 モニタリンク 担当者 報告 報告 監査担当者 倫理審査委員会 適正性 信頼性確保のため必要な調査 監査 計画書 (+ 手順書 ) に定める計画書 指針適合性をチェック モニタリング 計画書 (+ 手順書 ) に定める (SDVを含み ) 計画書 指針適合性 研究進捗をチェック 原資料 カルテ画像データ等 照合直接閲覧 SDV (source data verification) 研究用データ ( セット ) 症例報告書 (CRF:case report form) 画像データ等

2015 年 9 月 8 日付けで モニタリング及び監査の実施要領 ( 理事長決定 ) が制定されました モニタリングなんて初耳! 監査って何だろう? 倫理審査委員会の審査書類にはどう書けば良いの? 研究責任者 モニタリングは誰にどうお願いするの? などの疑問にお答えする参考書です

モニタリング及び監査の実施要領 1. 基本的考え方 2. 用語の定義 3. 実施手順に関する考え方 4. 文例 書式

1. 基本的考え方

4. 文例 書式 近日中に 所外 HP にも公開予定 文例は一般的な内容を記載しているので このひな形を元に適宜改編してご利用ください 主にモニタリングの例を記載しております 審査対象 ( 指針上 ) 提出されれば審査対象 文例 1-a: モニタリング及び監査実施体制 実施手順の研究計画書への記載例 文例 1-b: モニタリング手順書文例 文例 2: モニタリング担当者指名了承依頼書書式 文例 3: モニタリング担当者指名書書式 文例 4: モニタリング報告書 研究責任者 指名 文例 5: モニタリング追加報告書 文例 6: モニタリングチェックシート 文例 7:GCP 準拠チェックシート :GCP 省令にどの程度準拠しているかを確認するためのチェックシート 先進医療への申請 申請準備などに用いる