北九州市の外国人施策 多文化共生施策 多文化共生とは 国籍 民族等の異なる人々が 互いの文化的背景等の違いを認め合い 人権を尊重し 対等な関係を築こうとしながら 地域社会の構成員として共に生きていくこと 総務省 多文化共生の推進に関する研究会報告書 (2006.3) での定義

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資料 目 次 事業方針 実施計画 みんなで福祉の風土を広げよう 住民 関係機関 団体のネットワークで身近な福祉活動を進めよう 一人ひとりの安全で安心な暮らしを守ろう Ⅳ 推進基盤の強化 主な年間行事等

第 1 期多文化共生会議最終報告書の提言 (2007 年 3 月 ) への対応状況のまとめ 1 提言番号提言内容現行の実施状況 ( 平成 21 年 2 月時点 ) 社会生活部会からの提言 テーマ 1 外国人市民への情報提供システムの確立 1-1 外国人市民への広報活動に関する基準をつくる優先して提供

市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

地方消費者行政強化作戦 への対応どこに住んでいても質の高い相談 救済を受けられる地域体制を整備し 消費者の安全 安心を確保するため 平成 29 年度までに 地方消費者行政強化作戦 の完全達成を目指す < 政策目標 1> 相談体制の空白地域の解消 全ての市町村に消費生活相談窓口が設置されており 目標を

日本語教室の あり方 を考える 日本語教室って どういう場所? 下の図は 地域日本語教育のシステム図 と呼ばれているものです この図の中心の楕円 ボランティア を活用した日本語支援 が日本語教室を表しています 日本語教室は 生活者としての外国人 ( 学習者 ) と 生活者としての日本人 ( ボランテ

韓国 朝鮮籍市民は 過去の歴史的な経緯から 従来 非常に高い割合を占めていましたが 昭和 60 年 (1985 年 ) の国籍法の改正や日本国籍の取得 ( 帰化 ) 高齢化の進行などにより減少傾向となっています また 1980 年代以降 政府による中国帰国者及びインドシナ難民の受け入れなどもあり 中

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2 主な論点 ( 例 ) Ⅰ 外国人との共生社会の実現に向けた基本的考え方 < 総論 >( 例 ) 最近 ( 経済危機後 ) の外国人を取り巻く状況 目指すべき共生社会のあり方 社会的統合 ( あるいは多文化共生 ) の意義や内容 ( どこまでの社会的統合 ( あるいは多文化共生 ) を求めるのか

(2) 施策目標 施策目標 1 日本人と外国人が共に活躍できる環境の整備 東京で暮らす外国人が日本人と同様に能力を最大限発揮し 活躍できるよう 子供の教育支援等に着実に取り組む また 外国人ビジネスパーソン等の生活に関するサポートや外国人留学生等に対する就業 起業支援等を行い 外国人が東京で一層活躍

外国人に対する日本語教育の推進 - 国内の日本語学習者数等の推移 - 平成 24 年末現在で, 在留外国人数は約 204 万人となり,4 年続けて減少 我が国人口の 1.6% を占める 国内の日本語学習者数は, 長期的には増加傾向にあり, 平成 23 年には, 平成 2 年と比較して倍増の約 13

5 トピック 名古屋市におけるベトナム人住民およびネパール人住民 外国人住民の増加数全体に占めるベトナムとネパール両国籍の住民増加数は 56.9% を占め ました 増加が顕著な両国籍について取り上げます (1) ベトナム人住民 ( 第 4 表 第 4 表の2 第 4 表の3 第 4 表の4 第 4

地域子育て支援拠点事業について

2 外国人労働者の属性 (1) 国籍別にみると 中国 ( 香港等を含む 以下同じ ) が全体の 57.4% を占め 次いで フィリピンが 15.0% となっている また ベトナムについては対前年同期比で 62 人 (52.1%) 増加しており 同 181 人 (4.2%) を占めている 図 1 別表

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た取り組み推進について述べられている また, 同時に閣議決定された 日本再興戦略 改訂 2015 においては, 日本経済の更なる活性化を図り, 競争力を高めるため, 高度外国人材受入れ促進のための取組強化, 専門的 技術的分野における外国人材の活躍促進のほか, 中長期的な外国人材受入れの在り方につい

第 2 期宮城県多文化共生社会推進計画 平成 26 年 3 月 宮城県

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な取組 日本や東京の文化 歴史を学び 日本人としての自覚と誇りを涵養主な取組 東京都国際交流委員会 * を再構築し 外国人への生活サポートを推進主な取 様々な広報媒体の活用などによる障害者への理解促進主2020 年に向けた取組の方向性 1 オリンピック パラリンピック教育を推進するとともに 多様性を


外国人との共生・交流社会づくり推進指針(仮称)素案

化共生推進プランは 2012 年に基本計画として策定された 期間は平成 24 年から平成 28 年の 5 年とされ 言葉 制度 こころという 3 つの壁を解消するということを重要な課題としている その中で特に重要視されていると考えられるのは制度の壁である これは 3 つの課題に対して考えられたそれぞ

トビラ、凡例、奥付/とびら

政策評価書3-3(4)

評価項目 評価ポイント 所管部局コメント 評価 国際交流に関する情報の収集及び提供事業国際交流活動への住民の参加促進事業国際理解推進事業在住外国人に対する相談事業在住外国人に対する支援事業 安定 確実な施設運営管理 公正公平な施設使用許可や地域に出向いた活動に取り組むなど新たな利用者の増加に努め 利

例 1) 日系人の A さんの場合 1 域内の外国人の状況 ニーズ, 地域のリソース等の把握 (1) 対象とする学習者の属性や数の把握 レディネス( 日本語学習をどの程度行っているか ) 家族形態 来日 3か月で日本語学習経験はなし 妻, 子供 ( 小学生 ) 漢字圏かどうか 在留資格 非漢字圏 定


リッチモンドホテルより届いたハラール弁当の 1 つ 内容 1. 熊本県 市の在住外国人の状況 2. 熊本地震の概略 3. 外国人被災者支援の経過 外国人被災者の課題 支援活動での課題 課題への1つの取組例 2017/11/2 災害時外国人支援情報コーディネー


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経営課題 1 主な経営課題について 現状 データ 区民モニター : あなたにとって住民同士の つながり や きずな があると感じますか ( 単位 :%) 年代別 問 6 1. 感じる 2. ある程度感じる 3. あまり感じない 4. 感じない無回答 全体

も少なくありません こうした状況に鑑み 舞鶴市は 言語としての手話の普及及び障害の特性に応じたコミュニケーション手段の利用の促進を図ることにより 全ての市民が障害の有無によって分け隔てられることなく 自分らしく安心して暮らすことができる地域社会を実現するため この条例を制定するものです 2. 条例の

新宿区は 外国人住民が全国で一番多く暮らす自治体で 全区民の 10% を超えています 地域別 全国 平成 26 年 1 月 1 日現在 住民記録人口総数 ( 人 ) 日本人住民人口 外国人住民人口 人数 ( 人 ) 割合 (%) 人数 ( 人 ) 割合 (%) 128,438, ,434

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議案第1号平成24年度事業報告

目 次 平成 30 年度公益財団法人愛知県国際交流協会事業計画書 1 平成 30 年度公益財団法人愛知県国際交流協会収支予算書 8 平成 30 年度公益財団法人愛知県国際交流協会資金調達及び設備投資の見込みについて 12

資料4-4 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について 審議のまとめ(参考資料)

第 11 回中央執行委員会確認 / 外国人材の受入れに関する新たな在留資格の創設 に対する当面の取り組み Ⅰ. はじめに 6 月 15 日 政府は 経済財政運営と改革の基本方針 2018 において 専ら人手不足対応の観点から 即戦力となる外国人材を幅広く受け入れ るための新たな在留

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

発行 第 4 号まで各 2,000 部発行 NPO 団体 コミュニティとの交流 連携 スタッフ研修 中間支援団体の設立支援などを実施している 25 年度からは とめ市民活動プラザ を市に移管し とめ市民活動フォーラム を NPO 法人化した上で 市が NPO 法人とめ市民活動フォーラム に運営管理を

外国人労働者の雇用実態に関するアンケート調査結果 速報版 平成 30 年 12 月 山形県商工労働部 1. 調査目的 県内における外国人労働者の実態等について調査を実施し 今後の外 国人材の活用施策の検討材料とする 2. 調査期間 平成 30 年 10 月中旬 ~11 月中旬 3. 調査対象 方法

会計名 : 一般会計 平成 26 年度当初予算 ( 会計別収支予算書 ) ( 平成 26 年 4 月 1 日 ~ 平成 27 年 3 月 31 日 ) 当初予算額 前年度予算額 増減 1 基本財産運用収入 7,021 7,021 0 基本財産利息収入 7,021 7,021 0 基本財産 (417,

岐阜県多文化共生推進基本方針 ( 案 ) に対するパブリックコメントとそれに対する県の考え方 ( パブリックコメント結果 ) ページ番ご意見 ( 概要 ) 号 年毎に見直しをされるようですが 大きな社会情勢などの変化があれば見直しをする必要があると思います 基本は5 年で良いと思いますが

2.10 暮らしやすい社会 現在の堺市での暮らしの満足度 さかいしげん 38 あなたは堺市での現在 ざいの暮 くまんぞくらしに満足していますか ひとつに 現在の堺市での暮らしについて 満足している 人は 38.2% まあまあ満足している 人は 47.4% 合 わせて 85.6% が満足

【資料2】社会教育主事講習の見直しについて【派遣社会教育主事制度とその現状】

施策目標と方針 III-2 協働によるまちづくりの推進 27 参加と協働によるまちづくりの推進 地域の安全 安心 楽しみの創出につながる地域活動を促進します 若者や女性 外国人等 多様な人材の参画 育成を促します より多くの市民の関心を惹きつける広聴 広報活動に取り組みます 現状と課題 < 地域づく

用への助成を除くと 住宅に関する融資や助成制度等の情報提供の充実 との回答割合が高い( 子育て住み替え意識調査 ) 以上のことから 住宅が手狭であることを理由に市外へ転出する若い世代が相当数存在し また その傾向が強まっていることがうかがえる また 住み替え後は4LDKの間取りを中心とした持ち家 (

はじめに

「多文化共生と外国人受け入れ」    に関するアンケート調査      報告書

1. 事業概要 香美町村岡区で 日本語教室を初めて開催する ( 出張形式 ) 散住している外国人をつなぎ 情報を発信し 楽しく集える居場所を作る 行政や地域住民に多文化共生の知識と理解を深めてもらい 支援協力を呼びかける 2. 但馬地域の現状 10 年前の大規模な市町合併により 1 市 18 町が

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2019 年 5 月 経営 Q&A 回答者 永浦労務管理事務所 特定社会保険労務士永浦聡 外国人材の受入れ対策講座 ~ 外国人労働者の現状 ~ Question 当社は 地方都市でホテルを数軒経営しています 法律の改正もあり 今後日本には外国人労働者が増えてくるというニュースを新聞 テレビ等で目にし

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Ⅰ. 調査概要 1. 調査目的本市には約 2,900 人の外国人市民がお住まいであり 外国人比率は約 2.4% を占めています ( 平成 28 年 3 月現在 ) 国籍や民族等の異なる人々が互いの文化的違いを認め 理解しあい共に生きていく多文化共生のまちづくりを推進するため 平成 25 年に 長浜市

渚泊推進対策 平成 29 年 3 月に閣議決定された 観光立国推進基本計画 において 農山漁村滞在型旅行をビジネスとして実施できる体制を持った地域を平成 32 年度までに 500 地域創出することにより 農泊 の推進による農山漁村の所得向上を実現する と位置づけられたところ 農泊 を持続的なビジネス

社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

草津市 ( 幼保一体化 ) 集計表 資料 4 幼児教育と保育の一体的提供のための現況調査 ( 施設アンケート ) 速報 平成 25 年 7 月草津市 1

大泉町手話言語条例逐条解説 前文 手話は 手指の動きや表情を使って視覚的に表現する言語であり ろう者が物事を考え 意思疎通を図り お互いの気持ちを理解しあうための大切な手段として受け継がれてきた しかし これまで手話が言語として認められてこなかったことや 手話を使用することができる環境が整えられてこ

事業内容

平 成 8 年 度

中期行動計画成24 年度の具体的な行動計画成24 年度の取組結果18 ( 財 ) 札幌勤労者職業福祉センター [ 所管課 : 経 ) 雇用推進課 ] 1 団体目標 新方針重点取組目標 18 ( 財 ) 札幌勤労者職業福祉センター 1 団体の廃止 新公益法人制度への対応平成 28 年度までは 施設の用

名称未設定-1

新たな外国人材受入れ制度の検討経緯及び概要 平成 30 年 7 月 12 日 経済産業省 製造産業局 今年 2 月 20 日の経済財政諮問会議において 総理から以下の指示 安倍政権として いわゆる移民政策をとる考えはありません この点は堅持します 他方で 5 年間のアベノミクスによって 有効求人倍率

(2) 熟練技能者等の派遣による若年技能者等に対する実技指導ものづくりマイスター対象職種以外の職種で企業等から実技指導の要請を受けた場合 熟練技能者等を派遣し実施します (3) 学校単位の製作実演のイベント熟練技能者等を小中学校 訓練施設等へ派遣し 製作実演 ものづくり体験等を行う ものづくり体験教

下呂市は今後 市税の減収や地方交付税特例措置 の終了を見据え 大幅に支出をカットし 身の 丈に合った市政運営をしていかなければ なりません 広報紙 11月号参照 今月は支出をどう見直していく のか 予算規模縮減に向け たお話です 3 と 年度 は 前 下呂市の財政の弾力性を示す経 進む財政の硬直化

「北朝鮮による日本人拉致問題に関する特別世論調査」の概要

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宮城県における外国人県民の概況 2011(H23) 年までは外国人登録者数,2012(H24) 年は在留外国人数 (1) 在住外国人数の推移 ( 法務省在留外国人統計 ) ( 人 ) 18,000 16,000 14,000 16,608 16,484 16,296 16,017 15,976 16

学生確保の見通し及び申請者としての取組状況

第 1 部 施策編 4

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寄附文化の醸成に係る施策の実施状況 ( 平成 26 年度に講じた施策 ) 別紙 1 < 法律 制度改正 > 総務省 ふるさと納税の制度拡充 ( 平成 27 年 4 月 1 日施行 ) 学校法人等への個人寄附に係る税額控除の要件の緩和 ( 平成 27 年 4 月 1 日施行 ) 特例控除の上限の引上げ

2017年度税制改正 相続税・贈与税国外財産に対する納税義務の範囲の見直し

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第1章_外国人児童生徒等の多様性への対応

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多文化共生について (1) 施策の概要 (2) 多文化共生に関する近年の状況 国籍や民族などの異なる人々が 互いの文化的差異を認め合い 対等な関係を築こうとしながら 地域社会の構成員として共に生きていくような 多文化共生の地域づくりを推し進める 総務省の取組 平成 18 年 3 月に 地域における多

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領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

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25 周年を迎えたコミ協の新たな取組 について ( 報告 ) 20 周年に向けての見直し検討報告書 に明示された方策等の推進状況を企画総務部会で精査したところ そのほとんどが既に実施もしくは改善されていることがわかった ついては これらの事業は引き続き実施することとし 新たに 地域コミュニティ が抱

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平成 25 年度文化庁日本語教育大会 地域日本語教育と住民の社会参加 地域日本語教室の在り方を考える 北九州市の多文化共生 : 地域日本語教室の支援と課題 2013 年 8 月 30 日北九州市総務企画局国際政策課多文化共生係長福田淳司 atsushi_fukuda01@city.kitakyushu.lg.jp

北九州市の外国人施策 多文化共生施策 多文化共生とは 国籍 民族等の異なる人々が 互いの文化的背景等の違いを認め合い 人権を尊重し 対等な関係を築こうとしながら 地域社会の構成員として共に生きていくこと 総務省 多文化共生の推進に関する研究会報告書 (2006.3) での定義

日本語教室の支援に力を入れ始めたきっかけ 日本語教室に通いたい外国人は多い一方で ボランティアによる日本語教室の実態がつかめていない 1 外国人の在住地域と 日本語教室の開催地域にずれがあるために生じる外国人学習者の不便さを解消したい 2 これまで国際交流を主な事業として進めていた協会には 地域日本語教育の拡充を担う人手 人材がない 課題解決のために考えたこと自分が日本語教育について何も知らないので 専門的な知識や経験を有した専門職 ( コーディネーター ) を配置したい

地域日本語教室支援事業 ( 平成 21 年 7 月 ~) について (1) 事業概要 1 日本語教室ボランティア ( 日本語指導者 ) 養成による 新たな日本語教室設立運営支援 2 市内の日本語教室ボランティアグループのネットワークづくりなど (2) 実績 1 21 年度若松区 ( ボランティア養成数 20 人 学習者数 20 人 ) 22 年度小倉北区 ( ボランティア養成数 15 人 学習者数 15 人 ) 23 年度戸畑区 ( ボランティア養成数 15 人 学習者数 7 人 ) 2 24 年度小倉南区 ( ボランティア養成数 9 人 学習者数 5 人 ) 22 年度 ~24 年度ボランティアグループが主催する日本語おしゃべり発表会の開催

(3) 事業費 1 事業費決算額 21 年度 4,251 千円 22 年度 7,764 千円 23 年度 8,100 千円 24 年度 6,046 千円 25 年度 4,569 千円 ( 予算 ) 合計 30,730 千円 2 事業費のなかの人件費 ( 日本語コーディネーター 1~3 名分の雇用に関わる経費 ) 21 年度 3,545 千円 22 年度 7,602 千円 23 年度 7,654 千円 24 年度 4,355 千円 25 年度 3,779 千円 ( 予算 ) 合計 26,935 千円 事業費の約 88% そのほか 日本語関連事業に係る経費 ( 日本語コーディネーター 1~2 名分の人件費と物件費 ) を国際交流協会への補助金 ( 団体運営補助 ) から支出 参考 : 北九州国際交流協会の事業費決算額 一般会計 ( 地域日本語教室支援事業及び日本語関連事業含む ) 団体の管理に関わる費用除く 20 年度 37,360 千円 21 年度 35,529 千円 22 年度 39,191 千円 23 年度 37,361 千円 24 年度 38,510 千円 25 年度 43,876 千円 ( 予算 )

(4) 事業の特徴 1 専任の日本語コーディネーターを雇用 平成 21 年度 :2 名 平成 22~25 年度 :3 名 2 財源として緊急雇用対策事業の補助金等を活用 21 年 ~22 年度は ふるさと雇用再生特別基金事業 ( 厚生労働省 ) 23 年度は 住民生活に光を注ぐ交付金 ( 総務省 ) 24 年 ~25 年度は 重点分野雇用創造事業 ( 厚生労働省 ) を活用 3 外国人支援というより 多文化共生の担い手 ( 日本語ボランティア ) 支援を中心に事業を組み立て

地域日本語教育推進のための体制づくり 多言に語よ情報提供 相談(コる含やミ支さ相談員ュしいニ援日ケ通訳派遣本語ー 北九州国際交流協会の現状 ー) ション医療通訳日支本日本語教室の援学語運営 指導習 支日担当主任 ) 援本社ボランティア教会室との連携専門職員 ( 日本語コーディネーター ) なるのを防ぐために 国人が 弱者医療通訳外と職員 専門職員 ( 外国人支援 コミュニケーション支援事業全般が 地域とのつながりのために効果的に働くようにデザイン 外国人相談窓口 専門家相談会 HP/ メルマガなど 行政通訳 ママとパパのための教室 こどもの放課後教室 専門職員 ( 日本語コーディネーター ) スキルアップセミナー 広報協力 リソース提供 実行委員会 ( 発表会 ) など 提供 : 北九州国際交流協会

( 専門職を雇用した年度の日本語教室 ) 留学生 永住者 技能実習生が多い 留学生 永住者が多い 永住者が多い 外国人登録者数の割合 子育てと日本語 ( 市主催 ) 留学生 永住者 家族滞在 日本人の配偶者 技能実習生が多い 留学生 永住者 研修 (JICA 研修員 ) が多い 留学生 永住者 家族滞在 日本人の配偶者 人文知識 国際業務 ( 語学講師など ) が多い 永住者 留学生が多い 外国人児童生徒への学習支援 ( 協会主催 ) 市民によるの日本語教室 (9 か所 ) 日本語教室ボランティア数不明 ( 平成 21 年 6 月現在 ) 日本語教室学習者数不明

( 専門職を雇用して 4 年目の日本語教室 ) 留学生 永住者 技能実習生が多い 留学生 永住者が多い 永住者が多い 外国人登録者数の割合 子育てと日本語 ( 協会主催 ) 外国人児童生徒への学習支援 ( 協会主催 ) 留学生 永住者 家族滞在 日本人の配偶者 技能実習生が多い 留学生 永住者 研修 (JICA 研修員 ) が多い 留学生 永住者 家族滞在 日本人の配偶者 人文知識 国際業務 ( 語学講師など ) が多い 永住者 留学生が多い 市民による日本語教室 (8 か所 ) 設立運営支援を行った日本語教室 (4 か所 ) 日本語教室ボランティア延人数 203 人 (H24.10 末現在 ) ( 平成 25 年 3 月末現在 16 箇所 ) 日本語教室学習者延人数 419 人 (H24.10 末現在 )

日本語コーディネーターの役割 当初 : 日本語教室の 場 を機能させる役割 地域日本語教育の専門的知識 経験が求められる ( 教材開発 日本語指導 日本語ボランティアの学習会の参加等 ) 日本語教育学会編 (2008) 外国人に対する実践的な日本語教育の研究開発 ( 生活者としての外国人 に対する日本語教育事業 ) より 平成 19 年度文化庁日本語教育研究委嘱報告書 より 現在 : 当初の役割 + 日本語教室で把握した 生活者としての外国人 の課題を解決できる機関へつなぐなど役割が拡大

( 活動紹介 ) ママとパパのための日本語教室 で日本語コーディネーターが授業をしている風景提供 : 北九州国際交流協会

( 活動紹介 ) 放課後にほんごひろば で学習している子どもたちと大学生ボランティア提供 : 北九州国際交流協会

市民ボランティアによる日本語教室の立ち上げ支援のための講座を行う日本語コーディネーター ( 活動紹介 )

( 活動紹介 ) 地域で活動する日本語教室のボランティアからなる実行委員会と 北九州市 北九州国際交流協会が共催でおこなっているおしゃべり発表会の様子

成果 : 1 日本語教室が外国人市民の居場所であり 地域とのつながりが創れる場になりつつある 日本語教室を足がかりに 地域社会での自立を図っていくことが可能 課題 : 成果と課題 ~ 私見 ~ 1 日本語教室によるコミュニティに対しての具体的な働きかけが必要 具体的な働きかけをデザインするのは教室 ただし ボランティア任せ にするのではなく 地域の特性に応じた 地域日本語教育 を展開するためには 行政が日本語コーディネーターを配置をすることは 引き続き必要 2 日本においては地域日本語教育に対する法や制度が充分に整備されていない 地方自治体にとって地域日本語教育は義務ではなく 裁量 よって厳しい財政状況下においては 有資格の日本語コーディネーターの雇用に必要な財源確保が難しい

国際交流 (1990 年代 ~) の特徴 多文化共生の取組の難しさ 多文化共生 (2000 年代半ば ~) の特徴 国際交流 = 国際化政策のひとつ 目的 : 地域の国際化 ( まちの活性化 ) 対象 : 日本人市民 (Majority) 日本人 ( 多数 ) の支援という意味で 合意形成が得やすい 事業形態 : 行政主導型 多文化共生 = 国際政策のひとつ 目的 : 外国人の社会的包摂 地域のグローバル化 対象 : 外国人市民 (Minority) 外国人 ( 少数 ) の支援という意味で 合意形成が得にくい 日本人 ( 多数 ) の寛容的姿勢が求められる 事業形態 : 市民参加型 北九州市の多文化共生の取組の方向性 多文化共生は ホスト ( 日本人 ) がゲスト ( 外国人 ) を歓迎するような国際交流とは違い 外国人を地域社会の一員と認める視点から 人口比約 1% の外国人市民 (= 住民 ) を対象にし 日本人市民とは格差のある生活面での支援 ( 例えば 言語 情報支援など ) を行う また 約 99% の日本人市民に対しては意識啓発などを行うことで 外国人市民の社会参加を促す仕組みづくりを進めていく

ご清聴どうもありがとうございました

平成 25 年度文化庁日本語教育大会 地域日本語教育と住民の社会参加 地域日本語教室の在り方を考える - 参考資料 : 外国人市民の現状と多文化共生の取組事例 2013 年 8 月 30 日 北九州市総務企画局国際政策課多文化共生係長福田淳司 atsushi_fukuda01@city.kitakyushu.lg.jp

14,000 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 2,000 0 北九州市の外国人登録者数の推移 (1963-2012) 外国人登録者数 ( 女 ) 外国人登録者数 ( 男 ) 日本人住民登録者数 1,200,000 1,000,000 800,000 600,000 400,000 200,000 0 1 9 6 3 1 9 6 5 1 9 6 7 1 9 6 9 1 9 7 1 1 9 7 3 1 9 7 5 1 9 7 7 1 9 7 9 1 9 8 1 1 9 8 3 1 9 8 5 1 9 8 7 1 9 8 9 1 9 9 1 1 9 9 3 1 9 9 5 1 9 9 7 1 9 9 9 2 0 0 1 2 0 0 3 2 0 0 5 2 0 0 7 2 0 0 9 2 0 1 1 12 月末現在

北九州市の外国人登録者数 ( 国籍別 )

北九州市の外国人登録者数の推移 ( 在留資格別 )

北九州市の外国人市民の現状と特徴 ( まとめ ) (1)2000 年以降 外国人登録者数は緩やかに増加しているが 集住 都市ほどの高い割合ではない ( 但し 2011 年度以降 不況や東日本大震災等の影響で減少 2012 年 6 月末現在約 11,400 人 人口に占める割合 1.15% ) (2) 国籍 地域別で見ると 特別永住者の大半を占める韓国 朝鮮籍 が 10 年前までは約 8 割であったが 年々 減少傾向にあり現在は 5 割弱である一方 中国籍は 10 年間で約 3 倍に増加している (3) 外国人市民は 一部の地域に集住することなく 市内全域に居住 している (4) 特別永住者を除く永住者が増加しており 外国人の定住化傾向が 強まっている (5) 外国人人口に占める留学生の割合が高い : 約 18% (2012 年 12 月末現在 )

取組事例多文化共生推進月間によるキャンペーン ( 平成 21 年 ~) (1) 多文化共生推進月間とはより多くの市民に 多文化共生の社会づくり まちづくりについて知ってもらうため 毎年 10 月を 多文化共生推進月間 と位置づけ 市内で多文化共生を推進する様々なイベント ( 講演会 写真展 映画上映会 国際祭りなど ) を集中的に開催している (2) 実績 21 年度協賛事業 19 22 年度協賛事業 20 23 年度協賛事業 25 24 年度協賛事業 22

平成 21 年度 多文化共生推進月間 協賛事業

多文化共生 という言葉を聞いたことがない, 72.3% 多文化共生 という言葉や取組内容を知っているか ( 出典 市民意識調査 ) 無回答, 1.7% 平成 22 年 多文化共生 という言葉を聞いたことがある, 26.0% 無回答, 0.4% 取組内容まで知っている, 1.9% 詳しくは知らないが およそ知っている, 16.9% 聞いたことがない, 41.9% 平成 24 年 聞いたことはあるが 取組内容までは知らない, 38.9% 成果 : 多文化共生推進月間の催しや出前講演 市政だよりなど様々な広報媒体による意識啓発により 少しずつではあるが 多文化共生が市民に知られつつある

外国人市民とともに仲良く暮らすために関わりたいこと ( 出典 平成 22 年市民意識調査 ) 無回答, 2.4% 分からない, 44.9% 自分から外国人に話しかけるようにしたい, 14.8% なるべく関わりたくない, 12.8% 外国語を覚えて外国人とのコミュニケーションの手伝いをしたい, 11.3% 日本人市民と外国人市民との交流を企画 参加したい, 8.1% ボランティアとしてできることをしたい, 5.7% 課題 : 分らない という無関心層に関心をもってもらうこと