リハビリテーション医学科 科長のメッセージ障害を科学的に検証しノーマライゼーションの達成のために医療チームとして取り組める医師を目指しましょう 科長 影近謙治 ( かげちかけんじ ) 教授 専門分野リハビリテーション医学一般 脳卒中 脳外傷 高次脳機能障害 骨粗鬆症 脊髄損傷 痙性麻痺 義肢 装具 得意な分野脳卒中リハ 脳外傷 高次脳機能障害リハ 骨粗鬆症リハ 脊髄損傷リハ 痙性麻痺の治療 職歴金沢大学医学部整形外科 (1988) 石川整肢学園小児整形外科センター (1989) スウェーデン王立カロリンスカ研究所臨床神経生理学部門客員研究員 (1990) 富山県高志リハビリテーション病院リハビリテーション科医長 (1997) 市立砺波総合病院リハビリテーション科部長(2001) 金沢医科大学医学部運動機能病態学 ( リハビリテーション科 ) 教授 (2009) 主な所属学会日本リハビリテーション医学会 ( 指導責任者 評議員 ) 日本脳卒中学会 日本義肢装具学会 ( 評議員 ) 日本運動療法学会( 理事 ) 日本高次脳機能障害学会 日本神経心理学会 専門医資格等日本リハビリテーション医学会専門医 指導医 研究課題障害者の動作解析 高次脳機能障害の評価法 高齢者の機能維持 廃用症候群の予防 研究の概要 障害者の動作分析を通して機能障害や能力障害を克服する方法を研究する 高次脳機能障害のあるかたの社会復帰を阻止している要因や高齢者の廃用症候群を起こす要因を研究し チーム医療の効果と効率的なリハビリテーションの実践を研究する 概要 運動機能障害に対するリハビリテーション医療を担当 対象障害は中枢神経障害 末梢神経 筋障害 骨 関節障害 小児運動障害 廃用症候群 嚥下 言語障害 慢性筋疲労 疼痛 心機能 循環障害 呼 吸機能障害などで 患者数は年々増え 平成 25 年度には2800 例を超えている リハビリテーション医学科医 2 名 非常勤講師 3 名と登録医 2 名で診療し 整形外科 耳鼻咽喉科 循環器 呼吸器系の障害には当該科が対応 リハビリテーションセンターの理学療法士 32 名 作業療法士 15 名 言語聴覚士 5 名とともに急性期リハビリテーション医療を中心に行うと同時に 回復期リハビリテーション病棟では専門看護師とチームを組み365 日の集中的治療を行う 特徴 特色 専門医の診断 評価 治療計画のもとに 理学療法士 作業療法士 言語聴覚士 義肢装具士 看護師 ソーシャルワーカーなどのチームによって行われ 急性期 早期からの開始を重要視している 摂食 嚥 下障害に対し 検査 診断 嚥下リハビリテーションが可能である 161
指導担当医 中田実 ( なかだみのる ) 非常勤講師 元講師 専門分野リハビリテーション医学全般 学会活動日本社会医学会 日本農村医学会 日本産業衛生学会頸肩腕障害研究会全国世話人 日本公衆衛生学会 日本衛生学会 International Commission on Occupational Health( 国際労働衛生会議 )Member of ICOH Scientific Committee Musculoskeletal Disorders ( 国際労働衛生会議筋骨格系障害委員会委員 ) 得意な分野慢性筋疲労 慢性疼痛 坪川操 ( つぼかわみさお ) 非常勤講師 元講師 専門分野リハビリテーション医学全般 摂食嚥下障害 言語療法 学会活動日本リハビリテーション科専門医 耳鼻咽喉科専門医 日本気管食道学会認定医 得意な分野摂食嚥下障害のリハ 言語障害 教育関連施設 病院名所在地規模指導者 金沢大学附属病院金沢市 838 床八幡徹太郎 恵寿総合病院七尾市 451 床川北慎一郎 石川県リハビリテーションセンター金沢市 40 床岸谷都 市立砺波総合病院砺波市 520 床高木泰孝 金沢脳神経外科病院野々市市 220 床河崎寛孝 プログラムの目的 目的リハビリテーション医学科医の育成と日本リハビリテー ション医学会認定リハビリテーション科専門医を目標とする医師を養成する 特徴 1リハビリテーションの理念 ( 障害者の社会的統合 ) に則って診療できる医師を目指す 162
2 連携とチームワークによる 患者中心の医療を行う医師を目指す 3 全てのリハビリテーション医療対象症例を研修できる 成人 小児の運動器系及び神経系の障害以外に 熱傷 嚥下障害 廃用症候群 心 大血管疾患 呼吸器疾患などのリハビリテーション医療を研修できる 4 回復期リハビリテーション病棟 (40 床 ) があり 急性期リハビリテーション医療から回復期リハビリテーション医療まで連続して研修できる 期間割 ( 後期臨床研修開始後 ) 第 1 年次 1リハビリテーション医療対象患者の基本的な評価と治療を修得する 第 2 年次 1リハビリテーション医療対象患者のより専門的な評価と治療を修得する 2 主要な疾患 障害のリハビリテーション治療と各専門職 ( 理学療法士 作業療法士 言語聴覚士 義肢装具士 リハビリテーション看護師 医療ソーシャルワーカーなど ) の指導 管理能力を修得する 3 臨床研究発表を行う 第 3 年次 1リハビリテーション医療対象患者のより高度な評価 治療技術を修得する 2 障害者の社会参加へのアプローチを修得する 3 各科との連携に習熟する 4 臨床研究論文の作成にとりかかる 研修内容と到達目標 第 1 年次 リハビリテーション医学科指導医による運動学の講義 リハビリテーション医学科基本的評価 ( 診断 障害評価 検査 ) および主たる治療手技の修得具体的な到達目標 : 1 ) リハビリテーション診察 2 ) 電気生理学的診断 3 )ADL 嚥下造影検査 4 ) 言語障害 5 ) 高次脳機能障害 6 ) 嚥下障害 7 ) 発達障害 1 ) 理学療法 2 ) 作業療法 3 ) 言語療法 4 ) 嚥下療法 5 ) 神経ブロック ボツリヌス療法 ITB 療法 6 ) 義肢装具療法 7 ) 疼痛管理 関節内注射など 8 ) インフォームドコンセント 9 ) 薬物療法 10 ) 治療計画の立案第 2 年次 リハビリテーション医学科指導医によるカンファレンスの実践指導 リハビリテーション医学科指導医による専門的な検査と治療法の講義 リハビリテーション医学科主要疾患の評価と治療 ( 治療の指示 ) 臨床研究発表の指導具体的な到達目標 : 1 ) 電気生理学的診断 2 ) 心肺機能 3 ) 歩行分析 4 ) 言語障害 163
5) 高次脳機能障害 6) 嚥下障害 7) 発達障害 8) 障害者心理 1) 理学療法 2) 作業療法 3) 義肢装具療法 4) 疼痛管理 関節内注射など 5) 心理的リハビリテーション 6) インフォームドコンセント 7) 薬物療法 8) 治療計画の立案 制御とチームアプローチ 9) 臨床研究 リハビリテーション医学科医師 5 ) 他科の医師との連携 6 ) 地域の医療と福祉への引継ぎ 3. 主な疾患の治療 1) 脳血管障害 頭部外傷 2) 脊髄損傷 脊髄障害 3) 関節リウマチ 4) 骨 関節の疾患と外傷 5) 脳性麻痺 小児発達障害 6) 神経 筋疾患 7) 切断 8) 呼吸器疾患 9) 循環器疾患 10 ) 書類の作成第 3 年次 リハビリテーション医学科指導医による地域リハビリテーションに関する講義 リハビリテーション医学科指導医による介護保険制度と障害者自立支援法に関する講義具体的な到達目標 : 1) リハビリテーション診察 2) 電気生理学的診断 1) 理学療法 2) 義肢装具療法 3) 薬物療法 4) 治療計画の立案 制御とチームアプローチ 3. 専門医試験に向けて 1 ) 専門医認定試験の受験資格に必要な研究論文作成準備または作成 プログラム修了後のコース 日本リハビリテーション医学会認定リハビリテーション科専門医の受験資格を得る 当大学の助手に就職 各病院のリハビリテーション科専門医として就職 施設 ( 介護保険制度などの ) に就職 各県 市町村のリハビリテーションセンターに就職 取得できる認定医 専門医 ( 必要な期間 ) 資格と その取得にかかわる概要 日本リハビリテーション医学会のリハビリテーション科専門医認定試験を受けるには 卒後 5 年間の研修が必要である 卒後臨床研修の2 年間はその中に含まれており それに加えて学会認定の研修施設で3 年間の研修が必要となる 金沢医科大学病院は日本リハビリテーション医学会認定研修施設であり 当リハビリテーション医学科で3 年間の後期臨床研修を終えれば 専門医認定試験の受験資格が得られる 取得可能な認定医 専門医および指導医 リハビリテーション科専門医認定 5 年以上 164
大学院進学と研究内容 概要 学位取得後の道すじ 大学院運動機能病態学に入学の上 運動学 電気生理学分野の研究指導を行う 学位取得後講師への道がある 他科研修 他教室での研究 留学の可能性 リハビリテーション医療は総合的医療の性格をもち リハビリテーションセンターは集学的医療センターの一つとして展開するので 関連各科との連携が密である したがって 関連診療科への研修 共同研究 国内留学 海外留学を積極的に推進する リハビリテーションセンタースタッフ 週間スケジュール 午前午後午後 5 時以降 月 整形外科回診 (8:00 ) 緩和ケアカンファレンス ( 17:00 ) 火 前週の新患のリハセンター内症例検討会 (8:40 ) 外来および院内紹介患者診察 院内紹介患者診察装具外来 (14:00 ) 回復期リハ病棟カンファレンス (15:00 ) リハビリテーションセンター運営会議 ( 第 1 火曜日 17:30 ) 英文抄読会及び症例検討会 ( 第 3 火曜日 19:00 ) スタッフ研修会 ( 第 3 火曜日 17:30 ) 水 脳卒中病棟カンファレンス (14:30 ) 木 外来および院内紹介患者診察内視鏡的嚥下検査 院内紹介患者診察嚥下造影検査高次脳機能外来 (14:00 ) 嚥下機能評価カンファレンス (16:00 ) 回復期リハ病棟カンファレンス (15:00 ) 回復期リハ病棟全体会議 ( 第 3 木曜日 17:15 ) 今週の新患のリハ科内症例検討会 ( 17:30 ) 金 回復期リハ病棟回診 (9:00 ) 各病棟往診スタッフとの調整装具外来 (11:00 ) 各病棟往診スタッフとの調整 土 外来および院内紹介患者診察各病棟往診 165