地域再生計画 1 地域再生計画の名称 大鰐温泉もやし 増産と販路開拓を中核とした 大鰐ブランド 価値向上 産業振興プロジェクト 2 地域再生計画の作成主体の名称 青森県南津軽郡大鰐町 3 地域再生計画の区域青森県南津軽郡大鰐町の全域 4 地域再生計画の目標大鰐町の地域資源の強みである 大鰐温泉もやし はマスコミで取り上げられることが多く その知名度は非常に高まってきているが 生産者は大正時代には 29 軒ほどあったものの 現在 6 軒のみと年々減少しており それに伴って生産量も減っている そのため需要に十分対応できない状況となっている これは 栽培技術を家族以外に教えない 一子相伝 で伝統文化を守ってきたことや生産から販売までの工程においても生産者にとって非常に厳しい現状 ( 委託販売方式等 ) となっていること等が影響していると考えられる もう一つの強みである開湯 800 年以上の歴史を持つ温泉街であるが こちらも温泉施設数 ( 旅館 民宿 公衆浴場 ) が大正時代には 62 軒あったのに対し 現在は 19 軒まで減少している これは 観光客の減少によるものはもちろんのこと 大鰐町の旅館等の経営は家族経営が大半を占めており これにより跡継ぎの問題等 担い手不足となっており 年々減少が続いている このように 地域の魅力が時間とともに消えていくという構造的な課題を有している このような背景を基に プロジェクトおおわに事業共同組合 を中心として 大鰐温泉もやし増産プロジェクトを契機に 町内の農家 観光事業者等と連携して 特産品の販路拡大を行うとともに マーケットニーズに沿った農産物生産 6 次産業化や農業と観光の連携による付加価値の高い商品開発を行い 農業の活性化 地域産業の振興 地域特産品の伝承 新規就農 雇用の創出を目指すものである - 1 -
数値目標 H29 年 3 月末 H30 年 3 月末 H31 年 3 月末 観光客入込客数 ( 単位 : 千人 ) 699.1 712.8 726.4 大鰐温泉もやし生産者数 ( 単位 : 人 ) 9 11 13 5 地域再生を図るために行う事業 5-1 全体の概要本事業は大鰐温泉もやし増産プロジェクトをきっかけに地域ぐるみでの6 次産業化 観光産業等の活性化を図り 大鰐ブランド の価値を向上させることを目指している 具体的には プロジェクトおおわにが中心となって もやし組合だけでなく 町内の農家 観光事業者等と連携して 少量多品種の農産物 特産品の販路拡大を行う また マーケットニーズに沿った農産物生産 6 次産業化や農業と観光の連携による付加価値の高い商品開発を行う 将来的には プロジェクトおおわにで行う事業の一部を分社化し 受発注の一元化をより一層進め 地域総合商社化を目指すものである 5-2 第 5 章の特別の措置を適用して行う事業地方創生推進交付金 ( 内閣府 ) A3007 1 事業主体 : 青森県南津軽郡大鰐町 2 事業の名称 : 大鰐温泉もやし 増産と販路開拓を中核とした 大鰐ブランド 価値向上 産業振興事業 3 事業の内容町 大鰐温泉もやし組合 プロジェクトおおわに事業協同組合の三者で構成する大鰐温泉もやし増産推進委員会を設置し 以下の事業を展開する (1) 大鰐温泉もやし産地化 ブランド化事業 1) 廃業したもやし生産者の温泉権付き土地の利用や新たなもやし生産施設を整備する その施設で新たな後継者を育成し 大鰐温泉もやし増産に本格的に取り組む 生産施設の一部は 将来的に観光客が外から見学できるようにし農業観光の目玉として位置付ける また 大鰐 - 2 -
温泉もやしを先兵とした優良な大鰐産品の販売強化のため 地域商社を立ち上げる 2) 大鰐温泉もやしはすでに地域団体商標に登録されているが 地理的表示保護制度 (GI 制度 ) に登録し さらなるブランド化を図る また 大鰐温泉もやし等の加工品開発にも取り組む (2) 交流人口増加を実現する観光産業振興事業 1) 関係団体との意見交換会等を開催し合意形成した上で 顧客視点を重要視した大鰐町の食 ( 温泉もやし シャモロック 大鰐高原野菜等 ) をメインに据えたモニターツアーを企画 実施し 町内宿泊施設 飲食店への集客を図る 首都圏を対象としたお客様を対象としたツアーでは 弘南鉄道大鰐線を活用した企画で日本民営鉄道協会や関東鉄道協会の協力を得た送客の体制構築を目指す また 大鰐町におけるワンストップでの観光案内人を配置する ( 仮称 ) おおわにコンシェルジュ ステーション を充実させるとともに まち歩きでおもてなしをする観光ボランティアガイド ( 有償ボランティア ) の育成に取り組む 2) 大鰐ファンづくり活動では 有料会員で申し込みした会員へ地元特産物を送るほか お中元 お歳暮に使ってもらえるような数種類の ( 仮称 ) 大鰐セット を準備し 販売促進を図る また さっパス ( 弘南鉄道大鰐線とのコラボ商品 ) を活用したモデルコースの情報提供など 地域での滞在時間を延ばすための情報発信事業を行う そのため マスコミをはじめとした既存媒体の活用の他 ホームページやSNS も活用する (3) 次世代の人材確保 育成事業 1) おおわに未来塾として やる気のある町内の若手経営者等を対象に人材育成を行う さらに メンバーで実際に何らかの企画を立案し実践する 2) 観光まちづくり塾として 町内宿泊施設 飲食店等の経営者 従業員を対象に人材育成を行う 3) 元気隊キッズ ( 大鰐小学校 5~6 年生 ) を対象に 地域愛が高まるようなふるさと教育を行う - 3 -
4 事業が先導的であると認められる理由 自立性 事業開始後数年間は 町がもやしの生産施設整備等を支援していき 施設の維持管理は大鰐温泉もやし増産推進委員会 ( プロジェクトおおわに 温泉もやし組合 ) が行う 将来的には地域商社が1 大鰐温泉もやし産地化 ブランド化事業 2 交流人口増加を実現する観光産業振興事業の一部 3 次世代の人材育成を継続して実施していく なお 観光産業振興における公益的な事業については町の受託を受けて実施 増産が可能になれば 都市部への高価格での販売を強化することによって 収益性の高い事業を確立することが可能である 官民協働 本事業は町 大鰐温泉もやし組合 プロジェクトおおわにで三者で構成する委員会で官民が協働して実施していく事業であり 稼げる仕組み 稼げる組織の構築を目指している 生産や後継者育成については 大鰐温泉もやし組合が 加工や販売面に関しては プロジェクトおおわにが取り組んでいく 初期投資に係る費用面やその他関係団体との調整について町が支援し 取組を進めていく 当然 金融機関や大学 飲食店関係等とも連携を図りながら事業を実施する 政策間連携 大鰐温泉もやしの後継者育成に伴う新規就農者の増や大鰐温泉もやしを核とした観光産業等の活性化により 大鰐ブランドの価値向上を目指す 併せて 大鰐ファンづくり活動の展開や観光コンシェルジュのおもてなしにより交流人口増加 移住定住に結び付けることを目指す 地域関連携 観光客の動向として 団体客が大きく減少し 個人 グループ客が増加している 大鰐町で多様なアクティビティを開発すること おもてなしを充実させることは当然である 一方で 個人 グループ客が自由に楽しく周遊するために 地域間の連携を深める その他の先導性 特になし - 4 -
5 重要業績評価指標 (KPI) 及び目標年月 H29 年 3 月末 H30 年 3 月末 H31 年 3 月末観光客入込客数 ( 単位 : 千 699.1 712.8 726.4 人 ) 大鰐温泉もやし生産者数 ( 単位 : 人 ) 9 11 13 6 評価の方法 時期及び体制 PDCA サイクルの考え方に基づき 総合戦略における町の本部組織等において まず KPI の達成度や事業の検証を行い それを大鰐町総合戦略推進協議会において 再度検証していただき その意見を基に町において事業の見直しを行う 7 交付対象事業に要する経費 1 法第 5 条第 4 項第 1 号イに関する事業 A3007 総事業費 79,700 千円 8 事業実施期間地域再生計画認定の日から 平成 31 年 3 月 31 日 (3ヵ年度) 9 その他必要な事項特になし 5-3 その他の事業 5-3-1 地域再生基本方針に基づく支援措置該当なし 5-3-2 支援措置によらない独自の取組該当なし 6 計画期間地域再生計画認定の日から平成 31 年 3 月 31 日 - 5 -
7 目標の達成状況に係る評価に関する事項 7-1 目標の達成状況にかかる評価の手法 PDCA サイクルの考え方に基づき 総合戦略における町の本部組織等において まず KPI の達成度や事業の検証を行い それを大鰐町総合戦略推進協議会において 再度検証していただき その意見を基に町において事業の見直しを行う 7-2 目標の達成状況にかかる評価の時期及び評価を行う内容毎年度 9 月に KPI の達成度や事業の検証 H29 年 3 月末 H30 年 3 月末 H31 年 3 月末観光客入込客数 ( 単位 : 千 699.1 712.8 726.4 人 ) 大鰐温泉もやし生産者数 ( 単位 : 人 ) 9 11 13 7-3 目標の達成状況にかかる評価の公表の手法 毎年度 9 月に実施する評価検証終了後 速やかに大鰐町ホームペー ジで公表 - 6 -