移動型デジタル式汎用型透視診断装置 仕様書 平成 24 年 10 月 大阪府立成人病センター 1
1. 調達の背景及び目的本院に求められる心臓血管外科が実施するステントグラフト手術などの低侵襲な血管内治療向けの画像支援には 長時間の X 線透視に耐えられる高出力の X 線発生装置と管球容量が必要であり なおかつ 広い視野域 ( アーム開口径と深さ ) と角度をもつ装置が必要である そして 高画質でデジタル式の透視と撮影が可能であり 血管造影に十分耐えられる DSA 機能を持つ装置性能が必要である 従来利用してきた放射線科における大型据置き血管造影装置室 ( アンギオ室 ) においても装置性能は十分満たしているが 治療計画を緊急で変更しなければならない場合 開腹 開胸などの外科的手術向けの環境 ( 人員 衛生状態 周辺必要器具や装置 ) を担保することができない また その環境を整備するには 多種多様な困難が生じている そこで 開腹や開胸などの緊急時の対応が可能な手術室に高画質であり優れた操作性 長時間透視に十分対応可能な移動型デジタル式汎用型透視診断装置を装備することでステントグラフト手術などの低侵襲な血管内治療に対応したい 2. 調達物品および構成内訳 移動型デジタル式汎用型透視診断装置 一式 3. 要求要件の概要 本件調達物品に係る性能 機能及び技術等 ( 以下 性能等 という ) の要件要求 ( 以下 技術的要件 という ) は別紙 1 に 性能以外の要件を別紙 2 に示すとおりである 4. その他 (1) 入札機器のうち薬事法に基づく製造承認が必要な医療用具に関しては 入札時点でその承認を得ている物品であること (2) 上記以外の機器に関しては入札時点で製造化されていること 2
別紙 1 調達物品に備えるべき技術的要件 移動型デジタル式汎用型透視診断装置 1 式 1. X 線装置 1-1 X 線高電圧装置は以下の要件を満たすこと 1 制御方式はインハ ータ方式であり最大出力は 15kW 以上であること 2 最大管電圧 120kV 以上 最大管電流 150mA 以上であること 1-2 X 線管球装置については以下の要件を満たすこと 1 焦点寸法は小焦点が 0.3mm 大焦点が 0.6mm 以下であること 2 陽極蓄積熱容量は 300,000HU 以上であること 3 陽極冷却効率は 85,000kHU/min であること 4 陽極蓄積熱の状態をリアルタイムでモニターに表示する機能を有すること 1-3 イメージインテンシファイアは以下の要件を満たすこと 1 12 インチ以上の視野サイズを有すること 2 視野は 3 段階以上の切り替えが可能であること 3 最小視野は 6 インチ以下であること 1-4 テレビカメラ / モニターについては以下の要件を満たすこと 1 1K x 1K 画素以上の CCD カメラであること 2 本体に 19 インチ以上の白黒液晶モニターを二台有すること 3 画像マトリクスは 1280 x 1024 以上であること 4 本体のモニターは最大輝度は 1200cd/m2 以上であること 5 モニターは可動式であり 上下に位置調整ができること 6 モニターは水平方向に 55cm 以上可動できること 7 モニター位置が 180 以上回転すること 8 本体モニターとは別に画像参照用として2 台のモニターを用意すること 1-5 Cアーム保持装置に付いては以下の要件を満たすこと 1 テーブルサイドに取り付け可能なコントローラーを用いて 電動可動式で C アームの角度回転 上下動の操作が出来ること 2 C アームの角度が画面にリアルタイム表示できること 3 C アーム部開口部が 78cm 以上であること 4 C アームピポット回転が 360 以上であること 5 C アームスリーブ回転が 120 以上であること 3
6 C アーム上下動が 38cm 以上であること 7 焦点 ~I.I. 間の距離が 100cm 以上であること 8 C- アーム部の内径 ( 奥行き寸法 ) は 83cm 以上であること 2. 血管撮影装置デジタル画像処理 2-1 画像収集は以下の要件を満たすこと 1 連続撮影は 30fps 以上の収集機能を有していること 2 DSA 撮影は 30fps 以上の収集機能を有していること 3 デジタルシネパルス機能を有しており 最大 30pps 以上の撮影機能を有していること 4 金属によるハレーション抑止機能を有すること 2-2 画像保管機能として以下の要件を満たすこと 1 動画の保存枚数は 18,000 枚以上であること 2 保存画像に C アームの角度を表示する機能を有すること 3 透視を動画として本体に保存できる機能を有すること 2-3 画像処理機能として以下の要件を満たすこと 1 リアルタイムサブトラクション機能を有すること 2 画像の呼び出しをベッドサイドコントローラーから行えること 3 ズーム ローム機能を有すること 4 ロードマップ機能を有すること 5 DSA 画像よりロードマップが可能なこと 2-4 その他の機能としては以下の要件を満たすこと 1 DICOM3.0 規格に規定される画像の送信に対応する機能を有すること 2 DICOM3.0 規格で保存可能な CD/DVD ドライブを有すること 3 透視, 撮影画像を録画できる DVD レコーダーを有すること 4 既存の PACS と接続すること 3. 汎用電動手術台 3-1 汎用電動手術台は以下の要件を満たすこと 1 テーブルトップは 360 あらゆる角度から透視が出来るように全てカーボン製であること 2 テーブルトップの寸法は長さ 2095mm 以上であること 3 テーブルトップの幅は 500mm 以下であること 4 縦転 横転角度がそれぞれ 20 以上であること 5 縦転 横転の動作にて水平復帰機能を有していること 6 操作ボックスはシートスイッチ式であること 7 テーブルトップのスライドはフローティング機構にて操作可能であること 4
8 テーブルトップのスライドの可動範囲は縦方向が 710mm 以上 横方向が 200mm 以上であること 9 テーブルトップに各種付属品を取り付ける為に 着脱式のサイドレールを有していること 10 手術台の固定は電動 4 点油圧固定であること 11 手術台のキャスターは四輪自由車を装備し 縦横への移動が自由にできること 12 万一のブレーキ故障に備えて 手動のブレーキ解除ハンドルを装備していること 13 手術台本体に緊急用の予備スイッチを搭載していること 4. 造影剤自動注入装置 4-1 造影剤自動注入装置は以下の要件を満たすこと 1 注入量 0.1~99.9ml 速度 0.1ml~25.0ml/sec の精度で注入できること 2 プレッシャーリミットは最高 1,200PSI までの設定が可能であること 3 コンソール部がタッチパネル方式であること 4 注入結果が直近 40 例まで表示できること 5 注入量積算表示機能を有すること 6 Cアームと同期可能であること 5. 画像診断ワークステーション 1 3D 機能を持つ医用画像処理に適した機種であること 2 必要な前処理を登録する機能があること 3 使用頻度の高いツールボタンを登録できるカスタムパレット機能を搭載していること 4 目的や検査に応じた操作手順をステップごとにガイド表示できること 5 血管計測レイアウト機能を有すること 6 画像ノイズを低減するための3D フィルタ機能があること 7 ワンクリックで自動骨除去 自動描出が可能なこと 5
別紙 2 性能以外の要件 1 設置条件 1 納入予定の機器は当センターの機器設置予定場所に適合するものであること 2 設置にあたって部屋の改造などが必要となる場合は 当センターと相談のうえ落札者において行うこと 2 設備要件 1 当センターが用意する一次側電源設備以外に必要な電源設備 給排水設備 配管設備があれば落札者において用意すること 3 搬入 据付 配線 配管 調整及び撤去 1 機器の搬入 据付 配線 配管 調整等については 本院の診療業務に支障をきたさないよう当センターの職員の指示により行うこと 2 設置工事は 納期 工事期間のスケジュールを事前に打ち合わせをし そのススケジュールに従い 完了すること 3 職員の研修 1 職員が操作法に熟知するまで受注者が責任を持って研修を行うこと 2 各装置の操作マニュアルは日本語で提出すること 4 付属品 1 放射線防護のための防護衣を必要分 (10 着 ) 備えること 2 防護衣を収納するラックスタンドを装備すること 3 指定するビデオ喉頭鏡を装備すること 5 保守 点検および緊急支援体制 1 納入後故意または重大な過失に因らない故障に対する保証は納入後一年間とすること 2 本装置に故障が発生した場合 年間を通じて ( 土 日 祝日を含む )24 時間連絡体制で対応でき 復旧には5 時間以内で対応できること 6 費用 1 調整および職員の研修 機器の検収に伴う費用は受注者の負担とすること 7 納入期限 1 平成 24 年 12 月 28 日 8 納入場所 1 大阪府立成人病センター手術室 ( 病院 3 階 ) 6