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第14章 国民年金 

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強制加入被保険者(法7) ケース1

(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 16,490 円 ( 平成 29 年度 ) 付加保険料月額 400

国民年金

介護保険・高齢者福祉ガイドブック

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老齢基礎年金 老齢基礎年金を受けられる方 老齢基礎年金は 原則として受給資格期間が 25 年 (300 ヵ月 ) 以上ある方が 65 歳になったときから受けられます 受給資格を満たしているときは 本人の希望により 60 歳から 70 歳までの間で年金を受け始める年齢を変更することができます (17

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(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 15,250 円 ( 平成 26 年度 ) 付加保険料月額 400

はじめに 定年 は人生における大きな節目です 仕事をする 働く という観点からすれば ひとつの大きな目標 ( ゴール ) であり 定年前と定年後では そのライフスタイルも大きく変わってくることでしょう また 昨今の労働力人口の減少からも 国による 働き方改革 の実現に向けては 高齢者の就業促進も大き

平成 28 年 9 月度実施実技試験 損保顧客資産相談業務 139

PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft Word - T2-06-1_紙上Live_老齢(1)_①支給要件(9分)_

( 第 1 段階 ) 報酬比例部分はそのまま定額部分を段階的に廃止 2 年ごとに 1 歳ずつ定額部分が消える ( 女性はすべてプラス 5 年 ) 報酬比例部分 定額部分 S16 S16 S18 S20 S22 4/1 前 4/2 ~4/2 4/2 4/2 4/2 ~~~

年金・社会保険セミナー

高齢者福祉

表 2 イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けることができます 支給要件 a 組合員期間が1 年以上あること b 組合員期間等が25 年以上あること (P.23の表 1 参照 ) c

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退職後の医療保険制度共済組合の年金制度退職後の健診/宿泊施設の利用済組合貸付金/私的年金退職手当/財形貯蓄/児童手当個人型確定拠出年金22 共イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けるこ


ただし 対象期間の翌年度から起算して3 年度目以降に追納する場合は 保険料に加算額が上乗せされます 保険料の免除や猶予を受けず保険料の未納の期間があると 1 年金額が減額される 2 年期を受給できない3 障害基礎年金や遺族基礎年金を請求できない 場合がありますのでご注意ください 全額または一部免除

最適年金.xls

年金額の改定について 公的年金制度は平成 16 年の法改正により永久に年金財政を均衡させる従来の仕組みから おおむね ( 100 ) 年間で年金財政を均衡させる仕組みへと変わった この年金財政を均衡させる期間を 財政均衡期間 という これにより 政府は少なくとも ( 5 ) 年ごとに財政の検証をおこ

強制加入被保険者(法7) ケース1

はじめに 定年 は人生における大きな節目です 仕事をする 働く という観点からすれば ひとつの大きな目標 ( ゴール ) であり 定年前と定年後では そのライフスタイルも大きく変わってくることでしょう また 昨今の労働力人口の減少からも 国による 働き方改革 の実現に向けては 高齢者の就業促進も大き

現在公的年金を受けている方は その年金証書 ( 請求者及び配偶者 請求者名義の預金通帳 戸籍謄本 ( 受給権発生年月日以降のもの ) 請求者の住民票コードが記載されているもの ( お持ちの場合のみ ) 障害基礎年金 受給要件 障害基礎年金は 次の要件を満たしている方の障害 ( 初診日から1 年 6か

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Taro-1-国民年金編2015  作成 

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しくみ2 厚生年金は基礎年金に上乗せ 厚生年金保険が適用されている事業所に勤めるサラリーマン等は 国民年金と厚生年金保険の2つの年金制度に加入することになります 厚生年金保険から支給される年金は 加入期間とその間の平均収入に応じて計算される報酬比例の年金となっていて 次のように基礎年金に上乗せするか

老齢基礎年金 老齢基礎年金は 国民年金の加入者であった方の老後の保障として給付され 65 歳になったときに支給されます 老齢基礎年金は 保険料納付済期間 ( 厚生年金保険や共済組合の加入期間を含む ) と保険料免除期間などを合算した資格期間が 10 年以上ある場合に 終身にわたって受け取ることができ

第 7 章 年金 福祉 1 年金 日本の公的年金制度は, 予測できない将来へ備えるため, 社会全体で支える仕組みを基本としたものです 世代を超えて社会全体で支え合うことで給付を実現し, 生涯を通じた保障を実現するために必要です 働いている世代が支払った保険料を高齢者などの年金給付に充てるという方式で

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8-1 雇用保険 雇用保険の適用基準 1 31 日以上引き続き雇用されることが見込まれること 31 日以上雇用が継続しないことが明確である場合を除き この要件に該当することとなります このため 例えば 次の場合には 雇用契約期間が31 日未満であっても 原則として 31 日以上の雇用が見込まれるもの

問 28 高年齢雇用継続給付との調整難度 A 70 問 29 特例老齢年金難度 B 72 問 30 経過的加算難度 B 74 問 31 老齢厚生年金の支給の繰下げ難度 B 76 問 32 老齢厚生年金の支給の繰上げ難度 B 80 問 歳以後の在職老齢年金難度 A 84 問 34 障害厚生

第 2 節強制被保険者 1 第 1 号被保険者頻出 択 ( 法 7 条 1 項 1 号 ) 資格要件 日本国内に住所を有する20 歳以上 60 歳未満の者 ( 第 2 号 第 3 号被保険者に該当する者を除く ) 例 ) 自営業者 農漁業従事者 無業者など 適用除外 被用者年金各法に基づく老齢又は退

Microsoft Word - T2-06-2_紙上Live_老齢(2)_①年金額・マクロ(12分)_

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ライフプランニングと資金計画 問題 1. ファイナンシャル プランナーの顧客に対する行為に関する次の記述のうち 職 業倫理や関連法規に照らし 最も適切なものはどれか 1. 税理士資格を有しないファイナンシャル プランナーが 住宅ローン相談セミナーを開催し その出席者に対して無償で確定申告書の作成代行

第9章 国民年金制度について

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被用者年金一元化法

他の所得による制限と雇用保険受給による年金の停止 公務員として再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額停止となり 特別 ( 本来 ) 支給の老齢厚生年金の一部または全部に制限がかかることがあります なお 民間に再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額支給されますが

2 厚年と国年の加入期間がある人 昭和 36 年 3 月以前 20 歳未満および 60 歳以後の厚年の被保険者期間 昭和 36 年 3 月以前の厚年期間のみの人 坑内員 船員 ( 第 3 種被保険者 ) の場合 昭和 61 年 3 月までの旧船員保険の

2 障害厚生年金障害厚生年金は次の1~3の条件すべてに該当する方が受給できます 1 障害の原因となった病気やケガの初診日 ( 1) が 厚生年金保険の被保険者である期間にあること 2 障害の原因となった病気やケガによる障害の程度が 障害認定日 ( 2) に法令により定められている障害等級表 ( 3)

年金支給開始年齢図 特別支給の ( 給料比例部分 ) 昭和 29 年 10 月 1 日生まれ以前 ~ 特別支給の退職共済年金 昭和 25 年 10 月 1 日生まれ以前 ~ 退職共済年金 経過的職域加算額 ( 旧職域部分 ) 退職等年金給付 ( 年金払い退職給付 ) 平成 27 年 9 月までの組合

(2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職 再就職 老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 ( 一部又は全額支給停止 ) 3 年金決定請求 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありますの

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平成25年4月から9月までの年金額は

例 言 厚生年金保険被保険者厚生年金保険被保険者については 平成 27 年 10 月 1 日から被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律が施行されたことに伴い 厚生年金保険法第 2 条の5の規定に基づき 以下のように分類している 1 第 1 号厚生年金被保険者第 2

新規裁定当該期間 ( 月又は年度 ) 中に新たに裁定され 年金受給権を得た者が対象であり 年金額については裁定された時点で決定された年金額 ( 年額 ) となっている なお 特別支給の老齢厚生年金の受給権者が65 歳に到達した以降 老齢基礎年金及び老齢厚生年金 ( 本来支給もしくは繰下げ支給 ) を

の合計 ( ただし 20 歳以上 60 歳未満の期間 ) なお 保険料免除期間がある場合 本人は保険料を支払っていなくても 一定の期間が分子に加算される A さんの場合 保険料納付済月数は 国民年金保険料納付済期間 35 月 + 厚生年金保険被 保険者期間 398 月 + 厚生年金保険被保険者期間

1. はじめに 自ら変わります 社会保険庁を変えます 社会保険庁ホームページ : 社会保険庁改革リスタートプラン より やるき化 プロジェクト あたりまえ化プロジェクト 見える化 プロジェクト きれい化 プロジェクト 2007/4/14 Copyright

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年金は 万が一のとき もしっかりサポートします! 一般的に 年金 と言いますと 老後の生活を支える 老齢年金 をイメージしますが それだけではありません! 年金には万が一のときに 障害厚生年金 や 遺族厚生年金 が支給される場合があります 障害厚生年金 病気やけがで障害の状態になったときは 厚生年金

52 (2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業 無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職再就職老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 3 年金決定請求 ( 一部又は全額支給停止 ) 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありま

[ 組合員期間等の特例 ] 組合員期間等については 年齢 職種などにより 過去の制度からの経過措置が設けられており 被用者年金制度の加入期間 ( 各共済組合の組合員期間など ) については 生年月日に応じて次表の年数以上であれば 組合員期間等が 25 年以上とみなされます 生 年 月 日 組合員期間


国民年金基金にご加入いただいたみなさまへ

障害福祉制度あらまし目次

目 次 最新データ更新ページ 本誌該当ページ更新内容ページ P7 P15 P17 平成 25 年 10 月時点の老齢基礎年金の年金額および厚生年金の保険料率等の修正 平成 25 年 10 月時点の厚生年金の保険料率および毎月の保険料額の修正 平成 25 年 10 月時点の厚生年金の保険料率および賞与

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JA バンク JF マリンバンク年金アドバイザー 第 2 回予想問題 (2017 年 10 月実施分 ( 一部修正 )) [ 問 -1] わが国の最近の人口動向等について, 正しいものは次のうちどれですか (1) 平成 27 年の簡易生命表によると, 日本人の平均寿命は, 女性が男性を8 歳以上上回

第 1 号被保険者 資格取得の届出の受理 種別変更の届出の受理 資格喪失の承認申請 ( 任意脱退 ) の受理 資格喪失届出の受理 資格喪失の申出 第 1 号被保険者 任意加入被保険者 付加保険料の納付の申出の受理 付加保険料の納付しないことの申出の受理 に申請 届出または申出をした場合 被保険者 世

JA バンク JF マリンバンク年金アドバイザー 第 1 回予想問題 (2018 年 3 月実施分 ( 一部修正 )) [ 問 -1] わが国の最近の人口動向等について, 正しいものは次のうちどれですか (1) 平成 28 年の簡易生命表によると, 日本人の平均寿命は, 女性が男性を7 歳以上上回っ

はじめに 1 掛金は毎月 1 日に引き落としいたします 国民年金基金にご加入いただきありがとうござい ます 国民年金基金は 自営業者などの国民年金の第 1 号被保険者の方々の多様化するニーズに応え より豊かな老後を過ごすことができるよう 国民年金 ( 老齢基礎年金 ) に上乗せした年金を受け取るため

2. 事例 Q&A [1] 公的年金制度の仕組み Q. 私は昭和 37(1962) 生まれの男性で 現在 55 歳のサラリーマンです 何歳からどのような年 金が受け取れるのでしょうか A. 65 歳から老齢基礎年金と老齢厚生年金が それに加えて配偶者が 65 歳になるまで加給年金が 支給されます 確

年金・社会保険セミナー

年金相談の手引.indd

MR通信H22年1月号

強制加入被保険者(法7) ケース1

再任用と年金加入の関係をまとめると次のようになる ( 都道府県によって勤務形態は異なる ) 再任用の勤務形態フルタイム勤務 3/4 1/2 週の勤務時間 38 時間 45 分 29 時間 19 時間 15 分 共済年金 厚生年金 (2016 年 9 月 30 日まで ) 加入する年金 (2015 年

無年金・低年金の状況等について

問 28 保険医療機関等 保険医等 (1) 難度 B 64 問 29 保険医療機関等 保険医等 (2) 難度 B 68 問 30 保険医療機関等 保険医等 (3) 難度 B 70 問 31 療養の給付の一部負担金難度 C 74 問 32 入院時食事療養費難度 B 76 問 33 入院時生活療養費難度

一元化後における退職共済年金および老齢厚生年金の在職支給停止 65 歳未満の場合の年金の支給停止計算方法 ( 低在老 ) 試算表 1 年金と賃金の合算額が 28 万を超えた場合に 年金額の支給停止 ( これを 低在老 といいます ) が行われます 年金と賃金の合算額 (c) が 28 万以下の場合は

遺族年金について 一家の大黒柱が亡くなったときに 残された家族の生活の安定のために支給されるのが 遺族年金です 年金額は 遺族基礎年金が定額であるのに対し 遺族厚生年金は亡くなった方の保険料を納めた期間などによって決まります 1 右の要件のいずれかに該当すること 2 保険料納付要件 遺族基礎年金 ア

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2909_0 概要

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平成 30 年 1 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 6 千億円 (1.3%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

平成 30 年 2 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 7 千億円 (1.4%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

社会保障 国民年金 問題 第 3 号被保険者とは 性別を問わず 第 2 号被保険者 ( 厚生年金保険の被保険者及び各共済組合等の組合員 加入者 ) の被扶養配偶者であって 20 歳以上 60 歳未満の者である 2 第 1 号被保険者の場合は 日本国内に住所を有する必要があるが 第 2 号

そのときになって困らないために リタイア前後の手続き編 厚生年金や国民年金の受給手続きは 年金事務所や市区町村役場の年金窓口で行います 共済年金加入期間のある人の手続きは 加入した共済組合です 加入していた年金制度 第 1 号被保険者期間だけの人国民年金だけ第 1 号被保険者期間だけの人 第 3 号

退職後の健康保険制度について 退職後は 以下の3つの選択肢の中からご自分が加入する制度を選ぶことになります 必ずしもヤマトグルー プ健康保険組合の任意継続に加入する必要はありません 月々の保険料や加入条件等をよく比較して ご自身に 合った健康保険を選択してください A ご家族の扶養に入る B 国民健

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信用事業業務検定試験予想問題と解説 JA バンク JF マリンバンク 年金アドバイザー 目 次 第 1 回予想問題 1 第 2 回予想問題 23 第 1 回解説と解答 45 第 2 回解説と解答 81

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特定退職被保険者制度のご案内

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Ⅱ 厚生年金の給付の種類とその受給要件 1 特別支給の老齢厚生年金 (65 歳になるまで ) 次の要件をすべて満たしているときに 支給開始年齢から 65 歳になるまでの間 支給されます 1 支給開始年齢以上であること 2 厚生年金被保険者期間が1 年以上であること 3 受給資格期間が 25 年以上

スーパー答練 解説

平成 29 年 1 月度実施実技試験 ( 保険顧客資産相談業務 ) 73

Transcription:

1 FP3 級資格 ( 国家資格 ) 合格対策講座 明治大学リバティーアカデミー 第 3 章年金 社会保険 小林労務管理事務所社会保険労務士小林優美子

老齢基礎年金の受給資格期間の改正 ( 平成 29 年 8 月 1 日より ) 国民年金の保険料納付済期間 + 保険料免除期間 + 合算対象期間 ( カラ期間 ) = 10 年以上 重要 受給資格期間が 25 年 10 年 に短縮されました 受給資格期間が 25 年未満で 今まで受給できなかった人が 年金を受給できるようになりました 老齢厚生年金の受給額 ( 計算式 ) 年金額 = 1 定額部分 + 2 報酬比例部分 (+ 加給年金額 ) 1 定額部分 1,625 円 生年月日に応じた率 被保険者期間の月数 2 報酬比例部分 (1) 平均標準報酬月額 1000 分の 9.5~1000 分の 7.125 平成 15 年 3 月までの被保険者期間月数 平成 15 年 3 月以前と 4 月以後では 生年月日に応じる乗率が違うことに注意しましょう! (2) 平均標準報酬額 1000 分の 7.308~1000 分の 5.481 平成 15 年 4 月以降の被保険者期間月数 賞与額 ( 標準賞与額 ) も含み計算される 2

厚生年金の加給年金額 ( 平成 30 年度 ) 厚生年金期間と共済組合期間を合わせて 20 年 (240 月 ) 以上加入している受給権者に対して 対象者加給年金額年齢制限 配偶者 224,300 円 65 歳未満の配偶者 1 人目の子 224,300 円 18 歳到達年度の末日 (3 月 31 日 ) までの間の子 ( 高校卒業年度 ) 2 人目の子 224,300 円 20 歳未満の1 級 2 級の障害状態にある子 3 人目以降の子 74,800 円 20 歳以上で1 級 2 級の障害状態にある子は 自身が障害基礎年金を受けることができるようになるため 老齢厚生年金の配偶者特別加算 ( 平成 30 年度 ) 老齢厚生年金のみ配偶者が 65 歳になるまで加算 その後振替加算 受給権者の生年月日 加給年金額 特別加算額 加給年金の合計額 昭和 9 年 4 月 2 日 ~ 昭和 15 年 4 月 1 日 33,100 円 257,400 円 昭和 15 年 4 月 2 日 ~ 昭和 16 年 4 月 1 日 66,200 円 290,500 円 昭和 16 年 4 月 2 日 ~ 昭和 17 年 4 月 1 日 224,300 円 99,300 円 323,600 円 昭和 17 年 4 月 2 日 ~ 昭和 18 年 4 月 1 日 132,300 円 356,600 円 昭和 18 年 4 月 2 日以後 165,500 円 389,800 円 障害基礎年金 障害厚生年金の額 ( 平成 30 年度 ) 障害の程度 障害基礎年金 1 級 974,125 円 + 子の加算 2 級 779,300 円 + 子の加算 支給される年金 手当金 障害厚生年金 ( 報酬比例部分の年金額 ) 1.25 + ( 配偶者の加給年金額 ) 224,300 円 ( 報酬比例部分の年金額 ) + ( 配偶者の加給年金額 ) 224,300 円 3 級なし ( 報酬比例部分の年金額 ) 最低保障 584,500 円 障害手当金 なし 一時金 ( 報酬比例部分の年金額 ) 2 最低保障 1,169,000 円 3

老齢基礎年金の繰上げ受給 ( マイナス 0.5%1 ヵ月 : 最大マイナス 30%) 希望すれば 60 歳から 65 歳になるまでの間に繰り上げて老齢基礎年金をうけとることができる 繰上げ受給の請求時点 ( 月単位 ) に応じて 年金額が減額され 減額された額は一生変わらない 障害の程度が重くなった場合に 障害基礎年金を受け取ることができない 寡婦年金を受け取ることができない 国民年金に任意加入できない 保険料の追納できない 老齢基礎年金の繰下げ受給 ( プラス 0.7%1 ヵ月 : 最大プラス 42%) 希望すれば 66 歳以降 70 歳まで繰り下げて老齢基礎年金を受け取ることができる 他の公的年金 ( 老齢厚生年金は除く ) をうけられるときには 繰下げできない 60 歳繰上げ 545,510 円 / 年額 マイナス 30%(0.5% 60 月 ) 繰上げ期間 65 歳本来受給 779,300 円 / 年額 66 歳以降繰下げ プラス 42%(0.7% 60 月 ) 繰下げ期間 1,106,606 円 / 年額 60 歳 65 歳 70 歳 ( 特別支給 ) 老齢厚生年金の繰上げ受給 ( マイナス 0.5%1 ヵ月 : 最大マイナス 30%) 昭和 28 年 ( 女性は昭和 33 年 )4 月 2 日以降生まれの人が受ける特別支給の老齢厚生年金は 希望すれば 60 歳から受給開始年齢の前月になるまでの間繰り上げて受け取れる 昭和 28 年 ( 女性昭和 33 年 )4 月 2 日以降生まれの人の年金受給開始年齢は 61 歳からになる 老齢基礎年金と合わせて繰上げ受給請求をすること 老齢厚生年金のみを繰上げることはできない 65 歳になるまで 遺族厚生 ( 遺族共済 ) 年金と同時にうけることができない ( 本来支給 ) 老齢厚生年金の繰下げ受給 ( プラス 0.7%1 ヵ月 : 最大プラス 42%) 希望すれば 66 歳以降 70 歳まで繰り下げて老齢厚生年金を受け取ることができる 65 歳に達した日から 66 歳の誕生日の前日までの間に 障害厚生年金 などの年金を受ける権利を得たことがあるときは 申出はできない 4

遺族基礎年金の額 遺族基礎年金 779,300 円 例 ) 遺族が妻と子供 3 人のとき加給年金あり年金額 1,302,700 円第 1 子 (17 歳 ) 224,300 円子 (19 歳 ) 0 円 2 年後第 2 子 (14 歳 ) 224,300 円第 1 子 (16 歳 ) 224,300 円第 3 子 (10 歳 ) 74,800 円第 2 子 (12 歳 ) 224,300 円 遺族年金をもらえる人ともらえる年金の種類 受給順位 1 2 3 4 遺族 子のある妻子のある 55 歳以上の夫 子 子のない妻 子のない 55 歳以上の夫 55 歳以上の父母 孫 55 歳以上の祖父母 遺族年金の種類 遺族基礎年金 遺族基礎年金 中高齢の寡婦加算 - - - - 中高齢の寡婦加算 妻が 40 歳から 65 歳の間 (584,500 円 / 年額 ) に加算夫の死亡後に 40 歳になったとき子 ( 遺族基礎年金の対象となった ) のいた妻にも加算遺族基礎年金が支給されているときは支給されない 夫の死亡当時 30 歳未満で 子のない妻 平成 19 年 4 月 1 日以降は 5 年間のみ受給できる 夫 父母 祖父母 死亡時に 55 歳以上であること ( 支給は 60 歳から ) ただし 夫は遺族基礎年金を受給中の場合に限り を受給できる 子 孫 18 歳になった最初の 3 月 31 日までの間にあるか 20 歳未満で 1 級又は 2 級の障害の状態にあること 5

第 号被保険者 保険の種類 介護保険 被保険者の名称要件年齢 第 1 号被保険者市区町村に住所を有する 65 歳以上 第 2 号被保険者 市区町村に住所を有する医療保険加入者 40 歳以上 65 歳未満 第 1 号被保険者日本国内に住所を有する 20 歳以上 60 歳未満 国民年金 第 2 号被保険者 厚生年金保険被保険者 改正 ( 会社員 共済組合員 ) 平成 27 年 10 月からの被用者年金制度一元化により 共済組合の加入者も厚生年金の被保険者となった 70 歳未満 第 3 号被保険者第 2 号被保険者の被扶養配偶者 20 歳以上 60 歳未満 国民年金の保険料額月額 16,340 円 ( 平成 30 年度 : 前年 150 円 )( 平成 29 年度 16,490 円平成 31 年度 16,410 円前年 +70 円 ) 納付特例 前納の割引 (2 年 ( 平成 28 年 4 月より ) 12 ヵ月分 6 ヵ月分 ) 口座振替による割引 それぞれ割引率は異なる納付方法 : クレジットカード コンビニ インターネットバンキング ペイジー ドラッグストア スーパーマーケット 年金の 加算 老齢厚生年金経過的加算 65 歳から 老齢基礎年金振替加算 65 歳から 中高齢の寡婦加算 40 歳から 65 歳未満 経過的 ( 中高齢 ) 寡婦加算 65 歳から 年金の裁定請求先第 1 号被保険者第 2 号被保険者第 3 号被保険者 第 1 号被保険者の期間のみ ( 国民年金のみ ) の場合住所地の市区役所 町村役場 勤務先の管轄の年金事務所または住所地の管轄の年金事務所 住所地の管轄の年金事務所 6

国民年金第 1 号被保険者のみ 国民年金基金いずれか付加年金 ( ふかねんきん ) 掛金は加入の年齢 (20 歳から 60 歳 ) により異なる 将来の年金の額は決まっている 遺族一時金あり H25.4.1 より任意加入者も加入できる 年金給付額 : 月額 2 万円から 保険料月額 :400 円 ( 国民年金保険料に付加して納める ) 付加年金額 :200 円 付加年金保険料納付月数 (40 年納めた場合 200 円 480 月 =96,000 円 ( 年額 )) 総支払保険料額 400 円 480 月 =192,000 円付加保険料を納めた分は 2 年間でモトが取れます! 老齢厚生年金の離婚時の分割 請求は離婚等の翌日から 2 年以内に! 合意分割制度 ( 平成 19 年 4 月 1 日以後 ) 3 号分割制度 ( 平成 20 年 4 月 1 日以後の期間 ) 離婚や婚姻の取消等をし 当事者間の合意や裁判手続により按分割合を定めたときその当事者の一方からの請求によって 婚姻期間等の標準報酬を分割することができる制度 平成 20 年 5 月 1 日以後に離婚等をしたとき国民年金の第 3 号被保険者からの請求によりの相手の第 2 号被保者の厚生年金の標準報酬を 2 分の 1 ずつ 分割することができる制度 ねんきん定期便 ( 平成 21 年 4 月より ) 厚生年金保険 国民年金保険の自分の年金の加入記録を確認できるように 下記の年金個人情報を定期的に提供するもの すべての被保険者に毎年 1 回 誕生月に日本年金機構から発送される 節目年齢時 (35 歳 45 歳 59 歳 ) 下記 1~6の記録 節目年齢時以外の下記 1~3について 現在までの記録 5 及び6については 直近一年分 1 年金加入期間 2 年金見込額 3 保険料の納付額 4 年金加入履歴 5 厚生年金のすべての期間の月毎の標準報酬月額 賞与額 保険料納付額 6 国民年金のすべての期間の月毎の保険料納付状況 7

老齢基礎年金の計算方法 ( 例題 2015 年度 1 月 (2016 年 1 月実施 ) 実技問題 : 問題 : 配点 4 点 ) ( 問 ) 個人事業主の A さん ( 昭和 42 年 9 月 19 日生まれ :48 歳 ) は妻 (47 歳 ) と 2 人暮らし A さんが 60 歳に達するまで国民年金保険料を納付したとき 65 歳から受ける老齢基礎年金の額を試算 昭和 61 年 4 月平成 5 年 4 月平成 28 年 1 月平成 39 年 9 月 厚生年金保険被保険者期間 84 月 国民年金保険料納付済期間 :237 月保険料全額免除期間 :36 月 ( 平成 7 年 7 月 ~ 平成 10 年 6 月 ) 国民年金保険料納付予定期間 140 月 18 歳 25 歳 48 歳 60 歳 1) 779,300 円 2) 779,300 円 3) 779,300 円 444 月 +36 月 480 月 461 月 +36 月 480 月 461 月 +36 月 480 月 1 3 1 3 1 2 解説 < 保険料免除期間があるとき > 老齢基礎年金の年金額の計算では 免除期間の月数は 1 カ月としてカウントされません 保険料全額免除期間は 平成 21 年 3 月までは 3 分の 1 月平成 21 年 4 月からは 2 分の 1 月として計算されます ( 国庫負担分のみ支給 ) <20 歳前の厚生年金保険期間 > 20 歳前の厚生年金被保険者期間は 老齢基礎年金の被保険者期間として計算しません 20 歳になるのは 昭和 62 年 9 月 昭和 61 年 4 月から昭和 62 年 8 月までの 17 カ月を控除して計算します (84 月 -17 月 )+237 月 +140 月 =444 月 18 歳以降の期間がすべて計算されている 461 月は誤り 正解 1 ( 配点 4 点 ) 8

2016 年度 9 月実技問題 ( 問 ) 会社員の A さん (59 歳 ) は妻 (56 歳 ) と 2 人暮らし A さんは 6 年後に会社を退職する予定 今後及び退職後の保険等を相談した A さんの退職後の公的医療保険について正しいもの 加入する公的医療保険は 国民健康保険か現在の医療保険の任意継続被保険者になることのいずれである 任意継続被保険者になる手続きは 資格喪失の日から (1) 以内に行う必要があり 任意継続被保険者として健康保険に加入できる期間は 最長 (2) である 任意継続被保険者に対する保険給付は 在職時とほぼ同じですが 資格喪失後の継続給付に該当しないとき任意継続被保険者には (3) は支給されない 1.120 日 22 年間 3 傷病手当金 2.120 日 23 年間 3 高額療養費 3.130 日 23 年間 3 傷病手当金 正解 1 ( 配点 3 点 ) A さんの雇用保険の給付について誤っているもの 1.A さんが 60 歳以降も引き続き雇用保険の一般被保険者として会社に勤務し 60 歳以後の賃金月額が 60 歳到達時点の賃金月額の 85% 未満に低下したとき 雇用保険から高年齢雇用継続基本給付金が受けられる 2.A さんが会社を 65 歳以降に退職した場合 所定の手続きにより高年齢求職者給付金が受けられる 3. 雇用保険の一般被保険者である A さんは 自ら費用を負担して 自己啓発のために厚生労働大臣の指定する一般教育訓練を受講し修了した場合 一定の要件のもとに 教育訓練給付金を受給することができる 正解 1 ( 配点 4 点 ) 出生 20 歳就職 40 歳 60 歳退職 65 歳 70 歳 75 歳健康保険被扶養者被保険者任意継続 (2 年 ) のち国民健康保険後期高齢者介護保険第 2 号第 1 号国民年金第 1 号第 2 号 ( 任意加入 ) 年金受給老齢基礎年金 (65 歳から ) 国民年金 ( 繰上 )-0.5% ( 繰下 )+0.7% 厚生年金 特別支給の老齢厚生年金 老齢厚生年金 国民年金第 2 号被保険者の被扶養配偶者となったとき 国民年金第 3 号被保険者 となる 9