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(2) 円安を予想する割合が大幅に増加 [ 参照 : 別紙レポート 5 ページグラフ 3] 今後 3 ヶ月程度の米ドル / 円相場の見通しについて 円安になる と回答した個人投資家の割合が 51% と 前回調査時の 32% から大きく高まりました 米国の年内追加利上げの可能性がかなり高まってきたとみ

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調査結果の要約 1. グローバル調査結果調査対象 : 日本 中国 ( ) の個人投資家 (1-1) 世界の株式市場見通し DI ( 注 ) は 3 地域そろって大幅上昇 各地域の個人投資家に今後 3 ヶ月程度の世界の株式市場に対する見通しを尋ねたところ 各地域とも前回調査 (17 年 5 月 ~6

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平成 28 年 12 月 15 日 各位 マネックス証券株式会社代表取締役社長勝屋敏彦 TradeStation Securities, Inc. John Bartleman, President Monex Boom Securities (H.K.) Limited Nick Tang, CO

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受益者の皆様へ 平成 28 年 2 月 15 日 弊社投資信託の基準価額の下落について 平素より弊社投資信託をご愛顧賜り 厚くお礼申しあげます さて 先週末 2 月 12 日 ( 金 ) 以下のファンドの基準価額が 前営業日の基準価額に対して 5% 以上下落しており その要因につきましてご報告いたし

第 79 回 2017 年 5 月投資家アンケート調査結果 アンケート調査にご協力下さりました皆様 今年 5 月に実施致しましたアンケート調査にご回答下さり誠にありがとうございます このたび調査結果をまとめましたのでお送りさせていただきます ご笑覧賜れましたら幸 いです 今後もアンケート調査にご協力

1. 30 第 1 運用環境 各市場の動き ( 4 月 ~ 6 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは狭いレンジでの取引が続きました 海外金利の上昇により 国内金利が若干上昇する場面もありましたが 日銀による緩和的な金融政策の継続により 上昇幅は限定的となりました : 東証株価指数 (TOPIX)

定期調査の質問のうち 代表的なものの結果 1. 日本の株価を 企業のファンダメンタルズと比較してどう評価するか 問 1. 日本の株価は企業の実力( ファンダメンタルズ ) あるいは合理的な投資価値にくらべて 1. 低すぎる 2. 高すぎる 3. ほぼ正しく評価されている 4. わからないという質問で

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(2) 資産構成割合の推移 ( 給付確保事業 ) 1 資産配分実績の基本ポートフォリオからの乖離の推移 2 実践ポートフォリオと資産配分実績の推移 3. 運用受託機関 平成 29 年 3 月末現在 2

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平成 21 年 9 月 5 日 角山智 投資環境レポート (2009 年 9 月 ) 1. 主な株価指数 8 月は 中国株が大幅に値下がりしました 反面 出遅れていた英国株が好調です 市場 日本株 日本新興市場 J-REIT 米国株 英国株 中国株 ( 指数 ) (TOPIX) (JASDAQ) (

当ページは 各種の信頼できると考えられる情報源から取得した情報に基づき アクサ生命保険株式会社が作成し提供するものです 情報の内容に関しては万全を期しておりますが その正確性 完全性については これを保証するものではありません 日本株式市場 運用環境 [ 2015 年 4 月 ~2016 年 3 月

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証券市場から見た消費税引上げを巡る論点

第 2 四半期運用実績 ( 概要 ) 運用利回り +0.09% 実現収益率 ( ) ( 第 2 四半期 ) 運用収益額 億円 実現収益額 ( ) ( 第 2 四半期 ) 運用資産残高 ( 第 2 四半期末 ) 357 億円 年金積立金は長期的な運用を行うものであり その運用状況も長期的に

別 前年同期比増減率 単位 : 社 % 繊維製品 パルプ 紙 化学 石油 石炭 黒転

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1. 30 第 2 運用環境 各市場の動き ( 7 月 ~ 9 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは上昇しました 7 月末の日銀金融政策決定会合のなかで 長期金利の変動幅を経済 物価情勢などに応じて上下にある程度変動するものとしたことが 金利の上昇要因となりました 一方で 当分の間 極めて低い長

日本株市場を泳ぐ 5 頭のクジラ SMBC 日興証券株式会社投資情報部 2016 年 10 月 4 日更新版

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米労働市場は直近の回復基調に変化なし ~FRB出口政策への影響は限定的~

HIGHLIGHTS 2018 年の資金流入額は 3 年ぶりに 4 兆円超えも 株式相場低迷で年後半は失速 2019 年 1 月 31 日 Vol 年の ETF を除く追加型株式投信の純設定額が +4.1 兆円と 2017 年を上回り 3 年ぶりの高水準 タイプ別で見ると外国株式型が

サマリー 1 市場の関心は米大統領選の行方に集まっています 世論調査においてドナルド トランプ氏の優勢が報じられると 市場の更なる丌確実性が懸念され リスク資産からの資金流出が記録されました 10 月の MSCI 世界株価指数はマイナス 2.01% MSCI 新興国株価指数は 0.18% と新興国が

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別 前年同期比増減率 単位 : 社 % 母集売上高経常利益純利益集計団 18/3 期従来 19/3 期 18/3 期従来 19/3 期 18/3 期従来 19/3 期社数社数実績予想予想実績予想予想実績予想予想 繊維製品

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経済:マーケット・フォーカス

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< 豪州債券市場の市況および今後の見通し > 2016 年の豪州債券市場では 金利が低下しました 年初から 2 月にかけては 中国株をはじめ世界の株式市場が下落するなど市場のリスク回避姿勢が強まる中 金利低下が進みました 1 月末に日銀のマイナス金利導入発表を受け 欧州など他国でもさらなる金融緩和期

参考資料いちよし証券投資情報部 2019 年 10 月 7 日 極端な悲観相場の修正へ 業績の下方修正リスクも織り込み 日米経済指標に注目 最終ページに お客様にご確認いただきたい重要な注意事項を記載しております 必ずご確認ください

取引高について 2006 年の日経 225mini の開始以降 取引高は増加傾向 ( 単位 ) 300,000, ,000, ,000,000 日経 225mini 日経 225 先物 150,000, ,000,000 50,000,

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株式市場 米国株 トランプ氏の政策への期待感後退で調整も MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は上昇しました 11 月 8 日 ( 現地 ) に行われた大統領選挙でトランプ氏が当選し 減税やインフラ投資の拡大などの同氏の政策に注目が集まりました 債券市場では金利が上

マイナス金利付き量的 質 的金融緩和と日本経済 内閣府経済社会総合研究所主任研究員 京都大学経済学研究科特任准教授 敦賀貴之 この講演に含まれる内容や意見は講演者個人のものであり 内閣府の見解を表すものではありません

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オーバルネクスト ETF 情報 2010 年 2 月 15 日号 ( 株 ) オーバルネクスト 東京都中央区日本橋兜町 13-2 TEL 03(5641)5777

退職等年金給付積立金 平成30年度第2四半期運用状況

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新・米国株取引サービスおよび手数料改定のお知らせ


( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 2, 15, 1. 金 16, 額 12, 12, 9, 営業利益率 経常利益率 当期純利益率 , 6, 4. 4, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 1 社 ( 単位 : 億円 ) 215 年度 216 年度前年度差前年度

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2012 年 10 月 15 日号

第 1 四半期運用実績 ( 概要 ) 運用利回り +1.54% 収益率 ( ) ( 第 1 四半期 ) (+1.02% 実現収益率 ( )) 運用収益額 +3,222 億円 総合収益額 ( ) ( 第 1 四半期 ) (+1,862 億円 実現収益額 ( )) 運用資産残高 ( 第 1 四半期末 )

2015 年 3 月 9 日 対外 対内証券投資の動向 (2015 年 2 月分 ) 投資信託委託会社等による対外証券投資が大幅増加 財務省の 対外及び対内証券売買契約等の状況 ( 指定報告機関ベース ) によると 2 月の対外証券投資は +2 兆 6,754 億円の取得超となり 前月の +2 兆

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ETF( 上場投資信託 ) と ETN( 上場投資証券 ) の比較 取扱い ETF( 上場投資信託 ) ETN( 上場投資証券 ) 契約締結前交付書面の取扱い外国証券取引口座の開設注文処理注文数量委託手数料 受注時に 上場有価証券等書面 の内容が説明済みであることを確認不要 ( 一部外国籍 ETF

2. 株式市場の主な下落要因及び今後の見通し 本日の国内株式市場は 前日の米株式市場が急落したことを受けて大きく下落 日経平均株価 225 種は 前日比 915 円 18 銭安 ( 同 3.89% 安 ) の 22,590 円 86 銭で取引を終了しました 10 日の米株式市場では 朝方から売りが先

( 平成 3 年 11 月 2 日 ) ユーロ / 円 ワイタ ーハ ント (25 日線 ) 3.% 7/ / ( 円 / ユーロ ) / / /15 7/13 8/1 9/7 1/5 11/

2013 年 8 月 19 日号

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ています :( : 57.7% 欧 州 ( 英 国 ): 8.2% アジア( を 除 く): 12.7% : 21.4%) :( : 69.1% 欧 州 ( 英 国 ): 14.0% アジア( を 除 く): 11.0% : 5.9%) 中 国 ( ):( : 59.1% 欧 州 ( 英 国 ):

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目 次 1. 平成 27 年度 ( 平成 27 年 4 月 ~ 平成 28 年 3 月 ) における運用環境について 2. 平成 27 年度 ( 平成 27 年 4 月 ~ 平成 28 年 3 月 ) のポートフォリオ別の運用状況 3. ベンチマーク インデックスの推移 ( 参考 ) 被保険者ポート

218 年 12 月 7 日作成追加型投信 / 国内 / 株式 ( 課税上は株式投資信託として取り扱われます ) (2/11) 218 年 11 月末現在日本株 225 豪ドルコースの運用実績 基準価額 純資産総額の推移 基準価額 純資産総額 分配金推移設定日 (211/1/31)~ 218/11/

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一部新興国市場が動揺 アルゼンチンは前四半期から経済危機に陥っていましたが トルコでは 6 月に再選された大統領が米国と対立したこと等を契機に 8 月に通貨が急落しました ブラジルや南アフリカ インドの通貨も下落が加速する局面が見られ 中国元も緩やかに値を下げました これまでのところ個別国の問題とい

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MONEX 個人投資家サーベイ 2016 年 8 月調査 個人投資家の皆様の相場環境等に対する意識調査のため 2016 年 8 月 5 日 ~8 月 8 日にマネックス証券に口座をお持ちのお客様向けにアンケートを実施しました ご回答くださった皆様のご協力に感謝いたします 誠にありがとうございました 今回は日本銀行の金融政策への期待感および相場観などについて調査しました ( 当社ウェブサイトへの掲載日は 2016 年 8 月 17 日です ) MONEX 個人投資家サーベイ は 個人投資家の相場環境に対する意識調査としてアンケートを行い その調査結果をまとめたものです 2009 年 10 月に第 1 回サーベイを行い 2009 年 11 月 ~2016 年 3 月までは月次で 以降は隔月で調査結果を公表しております ( 2011 年 3 月は東日本大震災の状況を鑑み アンケートを実施しておりません ) また 2011 年 6 月より グループ企業であるトレードステーション証券 ( 米国 ) マネックス BOOM 証券 ( 香港 ) の個人投資家の皆様にも 調査結果を MONEX グローバル投資家サーベイ として提供し ております - 1 -

調査結果 1. 今月の特別調査 ~ 日本銀行の金融政策について ~ 一定数の個人投資家は ETF のさらなる買い入れ増額やヘリコプターマネー導入を期待 今月は日本銀行の金融政策について特別調査を行いました 7 月の金融政策決定会合で日銀は ETF の買い入れ金額を年間 3.3 兆円から 6 兆円にほぼ倍増させることを決定しました それを受けた個人投資家の投資マインドの変化は限定的で 8 割近くの個人投資家が金融政策決定会合前後で 投資意欲が変わらない と回答しました また 次に日銀が追加緩和を実施すると思う時期について尋ねたところ 9 月 との回答が最も多くなりました ただ 9 月 と回答した個人投資家の割合が 30% だったのに対し 10 月 が約 25% 12 月 が約 19% と次の追加緩和時期の予想は分かれています さらに 9 月の金融政策決定会合で決定されそうな政策についても質問しました すると ETF J-REIT の買い入れ増額 との回答が最も多く 次に多かったのが 国債の買い入れ増額 となりました 日銀は現在行っている政策の拡大を行うのではないかとの予想が多数となっています 日銀がどのような政策を行えば投資に対して強気になれるかという いわば 個人投資家が期待する金融政策 についても尋ねました 最も多かった回答は ETF J-REIT の買い入れ増額 で 次いで多かったのが 超長期国債の直接引き受け ( いわゆる ヘリコプターマネー ) でした ヘリコプターマネー については 財政規律の崩壊やハイパーインフレを招くなどの懸念があることから否定的な論調も見られる一方 一定の割合の個人投資家は導入に期待を持っていることがわかりました グラフ 1-1:7 月の金融政策決定会合後の投資意欲の変化 グラフ 1-2:7 月の金融政策決定会合後に新たな投資先を増やしたか 13.3% 10.7% 18.5% 76.0% 81.5% 投資意欲が高まった投資意欲が変わらない投資意欲が減退した 新たな投資の検討または投資を増やした 新たな投資の検討はしていない - 2 -

グラフ 1-3: 新たな投資先の選択肢 グラフ 1-4: 日本銀行の次の追加緩和の実施時期 日本株 / 日本株投信 112 J REIT 17 26.3% 30.0% 外国株 / 外国株投信 17 外国債券関連投信 5 18.9% 日本債券関連投信 3 24.9% その他 4 0 50 100 150 2016 年 9 月 2016 年 10 月 2016 年 12 月それ以降 グラフ 1-5:9 月の金融政策決定会合で決定されうる金融緩和は何か グラフ 1-6: 日銀がどのような金融政策を行ったら 投資に強気になるか ETF JREIT の更なる増額 233 ETF JREIT の更なる増額 262 国債買い入れ増額 マイナス金利幅の拡大 171 216 超長期国債の直接引き受け ( いわゆるヘリコプターマネー ) 235 緩和はない 152 国債買い入れ増額 178 国債の直接引き受け ( いわゆるヘリコプターマネー ) 121 マイナス金利幅の拡大 125 その他 9 その他 75 0 50 100 150 200 250 0 50 100 150 200 250 300 2. 株式市場を取り巻く環境について (2-1) 日本株 DI ( 1) は上昇も米国株と中国株の DI は低下 今後 3 ヶ月程度の各国 ( 日本 米国 中国 ) の株式市場に対する個人投資家の見通しは 日本株 DI がわずかに上昇した一方で 米国株 DI と中国株 DI は低下しました 特に米国株 DI は前回調査時 (2016 年 5~6 月実施 ) から 25 ポイントの大幅低下となりました ダウ平均などの主要株価指数が史上最高値を更新するなど株価が高値圏にあることから株価調整に対する警戒感が強まっているのかもしれません 日本株 DI (2016 年 6 月 )4 (2016 年 8 月 )5( 前回比 +1 ポイント ) 米国株 DI (2016 年 6 月 )49 (2016 年 8 月 )24( 前回比 -25 ポイント ) 中国株 DI (2016 年 6 月 )-43 (2016 年 8 月 )-50( 前回比 -7 ポイント ) - 3 -

グラフ 2-1: 今後 3 ヶ月程度の株価予想 80 60 49 40 24 20 5 00 4 20-20 40-40 -43 日本株 DI 60-60 米国株 DI -50 中国株 DI -80 グラフ 2-2: 日経平均株価 ( 終値 ) と日本株 DI の推移 ( 円 ) 80 22,000 70 日本株 DI 日経平均終値 20,000 60 18,000 50 40 16,000 30 14,000 20 12,000 10 5 0 4 10,000-10 8,000 ( 1) DI: 上昇すると思う と回答した割合(%) から 下落すると思う と回答した割合 (%) を引いたポイント DI がプラス : 上昇すると思う と回答した割合が高い DI がマイナス : 下落すると思う と回答した割合が高い (2-2) 業種別魅力度は 通信 が 2 位に浮上 個人投資家が魅力を感じている業種上位 5 業種のうち 1 位の 医薬品 3 位の ハイテク 5 位の 自動車 は前回調査時から順位に変動がありませんでした 一方で 通信 が前回調査の 4 位から 2 位に 2 つ順位を上げました 2017 年 3 月期第 1 四半期の決算発表で KDDI(9433) とソフトバンクグループ (9984) が第 1 四半期として過去最高の純利益を計上するなど 業績の好調さが投資魅力を高めているのかもしれません グラフ 2-3: 業種別魅力度ランキング ( 月次 ) 13/08 14/08 15/08 16/08 ( 順位 0 ) 1 医薬品 2 通信 3 ハイテク 4 不動産 5 自動車 6 商社 7 小売 8 機械 9 銀行 10 電力 ガス 11 石油関連 12 海運 13 鉄鋼 3. 為替市場について 円高を予想する割合が増加 グラフ 3: 今後 3 ヶ月程度の米ドル / 円相場予想 今後 3 ヶ月程度の米ドル / 円相場の見通しについて 円高になる と回答した個人投資家の割合が 41% と 前回調査の 35% から増加しました 日銀の追加金融緩和の内容が市場の期待に及ばなかったことも 円高進行を想定する個人投資家が増加した理由の 1 つとみられます 90% 80% 70% 60% 50% 40% 40% 41% 32% 30% 35% 20% 25% 27% 10% 0% 円安になると思う 変わらないと思う 円高になると思う - 4 -

4. 個人投資家の日本株取引について 日本株への投資意欲に関する DI ( 2) は改善と悪化がまちまち 今後 3 ヶ月程度の日本株への投資意欲について 売買頻度 は前回調査から DI が改善した一方で 投資金額 保有銘柄数 の DI は悪化しました 日本株の方向感が見えにくいなか 投資判断に迷っている個人投資家が多いとみられます 売買頻度の DI (2016 年 6 月 )18 (2016 年 8 月 )19( 前回比 +1 ポイント ) 日本株投資金額の DI (2016 年 6 月 )12 (2016 年 8 月 )8( 前回比 -4 ポイント ) 日本株保有銘柄数の DI (2016 年 6 月 )7 (2016 年 8 月 )3( 前回比 -4 ポイント ) グラフ 4-1: 今後 3 ヶ月の投資意欲について グラフ 4-2: 今後 3 ヶ月の投資意欲について 50 売買頻度の DI ( 円 ) 22,000 50 日本株売買頻度の DI 40 日経平均終値 20,000 40 日本株投資金額の DI 日本株保有銘柄数の DI 18,000 30 30 16,000 20 18 19 20 18 19 14,000 10 12 7 8 10 12,000 0 3 10,000 0 8,000 10 ( 2) 売買頻度 日本株投資金額 日本株保有銘柄数について 増やしたい と回答した割合 (%) から 減らしたい と回答した割合 (%) を引いたポイント 5. 注目するトピック 欧州の各トピックへの関心が大きく高まる 欧州の 政治 外交 為替動向 金利動向 などに対する関心が前回調査から大きく高まりました 英国が国民投票で EU からの離脱を決定したことによる影響を見極めたいとの思惑が強まったとみられます その他には日本の 金利動向 への注目も高まっています 7 月の金融政策決定会合以降日本の長期金利が大きく上昇していることに対して関心が高まっていると考えられます - 5 -

1 0 0 8 0 6 0 4 0 2 0 0 MONEX Retail Investor Survey グラフ 5-1: 注目するトピック 日本米国欧州 中国 ( 香港含む ) 新興国 ( 中国除く ) 企業業績 87.9% 44.8% 12.5% 10.7% 8.5% マクロ経済 63.5% 60.4% 33.7% 26.6% 17.2% 為替動向 77.4% 64.9% 31.5% 7.7% 10.4% 金利動向 63.1% 64.6% 26.6% 8.8% 8.2% 金融政策 78.7% 57.0% 34.5% 14.8% 6.8% 政治 外交 60.0% 62.8% 45.1% 45.0% 21.5% グラフ 5-2: 注目するトピック ( 前回調査からの変化 ) 日本 米国 欧州 中国 ( 香港含む ) 新興国 ( 中国除く ) 企業業績 4.5-0.7 0.2-1.7 0.1 マクロ経済 4.4-1.1 6.1-2.6-2.5 為替動向 3.4-2.7 9.8-3.0-3.2 金利動向 6.4-1.9 6.8 3.5-1.2 金融政策 3.2-3.6 3.1-0.6-1.0 政治 外交 -0.8-1.2 10.2 3.6 1.3 単位 : ポイント ( 数字は各地域で当該選択肢にチェックを入れた回答者の割合 ) 高 低 6. 米中央銀行の金融政策について 6 割以上の個人投資家が FRB の年内追加利上げを見込む 連邦準備制度理事会 ( 以下 FRB ) が次に利上げを実施する時期について 2016 年 10 月 ~12 月 と予想する投資家の割合が 54.1% と最も高くなりました 2016 年 9 月 に利上げが実施されると考えている個人投資家と合わせると 6 割以上が年内の利上げを見込んでいることになります 労働市場の改善などを背景に FRB が比較的早期に利上げに動くのではないかと考えている個人投資家が多いようです グラフ 6:FRB の次の利上げタイミング 9.7% 14.1% 22.1% 54.1% 2016 年 9 月 2016 年 10 月 ~12 月 2017 年 1 月 ~3 月 2017 年 4 月以降 - 6 -

総括 ( マネックス証券フィナンシャル インテリジェンス部 ) 6 月 23 日に英国で行われた国民投票で 英国民は EU 離脱を選択しました 投票結果が判明した日本時間 24 日の日経平均が 1,286 円の大幅下落となるなど世界の金融市場は一時混乱に陥りましたが 混乱はそれほど長続きせずに収束しました 今後英国は EU 離脱に向けて本格的に長い交渉プロセスに入ることになります Brexit が与える影響を個人投資家も気にしているようで 今月の 注目するトピック において欧州関連トピックへの注目が前回調査から大きく高まったことが特徴的でした Brexit の混乱が収まると 徐々に市場の注目は日本政府の経済対策や日銀の追加金融緩和に移っていきました その過程で金融緩和に非常に積極的であることで知られるベン バーナンキ前 FRB 議長が安倍総理や黒田日銀総裁を訪問したり 一部メディアで財務省が超長期国債の発行を検討していると報じられたりしたことから 市場では ヘリコプターマネー 導入を含めた大規模な景気刺激策に対する期待が高まりました こうしたなか 日本政府が事業規模約 28 兆円の大規模な経済対策を実施すると報じられるとマーケットは好意的な反応を示しました 日銀の追加緩和にも期待が高まりましたが ETF 買い入れ金額の増額と成長支援資金供給 米ドル特則の拡大にとどまり 市場の期待には達しませんでした 金融政策決定会合前日に 105 円程度で推移していた米ドル / 円は発表後に 102 円程度まで急速に円高に振れました 今月の特別調査として 日銀の追加緩和が個人投資家の投資マインドに与えた影響を尋ねました 8 割近い個人投資家が追加緩和を受けても投資マインドは変わらないと回答するなど 今回の緩和が投資家のセンチメントに与えた影響は限定的のようです どのような政策を日銀が行えば投資に対して強気になるかとの質問には ETF J-REIT のさらなる買い入れ増額や超長期国債の直接引き受けなどの回答が多数となりました さらに踏み込んだ金融政策の発動を求める個人投資家が一定数いることがわかりました マネックス証券では金融政策決定会合の当日にチーフ ストラテジストの広木隆が 日銀の金融政策決定会合を受けて チーフ アナリストの大槻奈那が 日銀金融政策の決定内容と今後の見通し : 高まる手詰まり感 と題してそれぞれレポートを公表いたしました 今後も個人投資家の皆様の投資判断の一助となるべくスピーディーな情報発信に努めてまいります 今後ともマネックス証券を何卒よろしくお願い申し上げます マネックス証券フィナンシャル インテリジェンス部 2016 年 8 月 9 日執筆 - 7 -

調査の概要と回答者の属性 調査方式 : インターネット調査 調査対象 : マネックス証券に口座を保有している個人投資家 回答数 : 647 調査期間 : 2016 年 8 月 5 日 ~8 月 8 日 性別 男性 女性 年齢 83.9% 16.1% 未成年 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代 70 歳超 金融資産 500 万未満 売買頻度 0.3% 3.6% 13.0% 28.7% 26.9% 19.9% 7.6% 500 万 ~1000 万 1000 万 ~2000 万 2000 万 ~5000 万 5000 万 ~1 億 1 億以上 24.1% 18.4% 19.2% 23.2% 10.7% 4.4% デイトレ週に数回月に数回数ヶ月に 1 回それより少ない 6.6% 17.3% 33.2% 28.5% 14.4% 株式投資のご経験 1 年未満 1 年 ~5 年 5 年 ~10 年 10 年以上 7.6% 15.1% 19.9% 57.4% 本情報は当社が実施したアンケートに基づいて作成したものです 本情報は売買のタイミング等を反映したものではなく また示唆するものではありません 当社は記載した銘柄の取引を推奨し 勧誘するものではありません 当社は本情報の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません 銘柄選択や売買タイミングなどの投資にかかる最終決定は お客様ご自身の判断と責任でなさるようにお願いいたします 金融商品取引業者関東財務局長 ( 金商 ) 第 165 号加入協会 : 日本証券業協会 一般社団法人金融先物取引業協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 - 8 -