4. 地区計画の基本的な考え方 1. 市街化を抑制すべき区域 という市街化調整区域の基本理念は 地区計画の策定によってその性格が変わるものではないこと 2. 開発行為を伴う地区計画については いたずらに市街地を拡大しないよう その必要性 周辺の公共施設の整備状況 自然環境 景観や農林業との調和等の観

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1. 目的 本町の第 3 次総合計画において 本町の将来像である ( みんなが主役 やすらぎと健康福祉のまち ) の実現に寄与すべく 本町の市街化調整区域における地区計画の運用にかかる基本的な方針を示すため 市街化調整区域における地区計画運用指針 ( 以下 運用指針 という ) を策定しました この

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大阪狭山市市街化調整区域における地区計画のガイドライン(案)

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3. 市街化調整区域における地区計画の基本的な考え方 3. 市街化調整区域における地区計画の基本的な考え方 4. 地区計画の策定に当たっての留意点 4. 地区計画の策定に当たっての留意点 このガイドラインに示す事項以外に 開発許可の要件を満たすことが 2. このガイドラインに示す事

岸和田市市街化調整区域における地区計画のガイドライン改定素案 ( 平成 24 年 11 月 ) 1. 市街化調整区域における地区計画のガイドライン策定の趣旨 大阪府では 平成 23 年 3 月に策定された 南部大阪都市計画区域の整備 開発及び保全の方針 ( 以下 都市計画区域マスタープラン という

泉南市市街化調整区域における地区計画に関する運用基準

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1. 市街化調整区域における地区計画ガイドライン策定の目的市街化調整区域は 市街化を抑制すべき区域であるとともに 豊かな自然環境を育成 保全すべき区域である そのため 都市計画法において開発行為や建築行為が厳しく制限されている 本市都市計画マスタープランにおいても 将来都市構造の基本的な考え方の一つ


( 旧 ) 和泉市市街化調整区域におけるにおける地区計画地区計画の運用基準 和泉市市街化調整区域におけるにおける地区計画地区計画の運用基準 ( 案 ) 平成 20 年 4 月和泉市都市デザインデザイン部都市政策課 平成年月和泉市都市デザインデザイン部都市政策課 1

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3. 同意方針 3-1. 共通事項 (1) 上位計画との整合性 ( ア ) 地区計画が 都市計画区域マスタープラン等における土地利用の基本的な考え方と整合していること ( イ ) 地区計画が 市町都市計画マスタープラン等と整合していること 考え方 市街化調整区域は 本来市街化を抑制する区域であること

目次 1. 策定の目的と位置づけ (1) 策定の目的 1 (2) 市街化調整区域における地区計画運用基準の位置づけ 1 2. 市街化調整区域における土地利用方針の基本的な考え方 (1) 市街化調整区域における土地利用方針 2 (2) 市街化調整区域における地区計画の運用にあたっての基本的な考え方 3

目次 Ⅰ 運用基準の策定にあたって P1 1 策定の目的 P1 2 運用基準の位置づけ P1 Ⅱ Ⅲ 土地利用のあり方 P1 地区計画の活用 P2 1 地区計画とは P2 2 地区計画の活用類型 P2 (a) 地域資源型 P3 (b) マスタープラン適合型 P3 (c) 街区環境整序型 P3 (d)

( 対象区域 ) 第 5 地区計画の対象区域は 工業団地 ( 国母工業団地 南部工業団地 機械金属工業団地 ファッション工業団地 ( アリア ディ フィレンツェ ) をいう 以下同じ ) の区域内及び隣接地又は近接地 ( おおむね工業団地から500メートル以内 ) とする ( 区域の設定 ) 第 6

2

市街化調整区域の土地利用方針の施策体系 神奈川県 平塚市 神奈川県総合計画 神奈川県国土利用計画 平塚市総合計画 かながわ都市マスタープラン 同地域別計画 平塚市都市マスタープラン ( 都市計画に関する基本方針 ) 平塚都市計画都市計画区域の 整備 開発及び保全の方針 神奈川県土地利用方針 神奈川県

目 次 市街化調整区域における地区計画運用基準 1. 運用基準策定の趣旨 都市計画制度変更への対応 2 市街化調整区域における土地利用方針 の実現に向けた運用基準策定 2. 地区計画の運用基準の基本的な考え方... 2 (1) 市街化調整区域の地区計画の基本的な考え方 1 基本的考え方


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まちの運営組織に関する基本的事項について(船津)

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目次 1 運用基準策定の目的 1 2 市街化調整区域の地区計画の類型 2 3 市街化調整区域の地区計画の基本事項 3 4 地区計画の技術的な基準 4 5 都市計画の提案制度のフロー 7 6 地区計画と開発行為の手続きフロー 8 7 市街化調整区域における地区計画の運用基準の見直し 9

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市街化調整区域における地区計画の運用基準 目的 地区計画は 本市が定める都市計画であり 主として当該地区の住民などにとっての良好な市街地環境の形成又は保持のための地区施設および建築物の整備並びに土地利用に関する一体的かつ総合的な計画である 特に市街化調整区域においては 市街化を抑制すべき区域であると

2 都市計画法第 34 条第 11 号に係る区域指定の許可基準について 都市計画法の趣旨 施策の方針市街化調整区域において, 市街化区域に隣接又は近接し, 一体的な日常生活圏を構成している市街化の進行した一定の区域を条例で指定し, 予定建築物を周辺環境と調和する用途に制限することにより, 許可の対象

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1調査の目的

市街化調整区域内における地区計画について

富田林市 市街化調整区域における地区計画のガイドライン(案)

(3) 集落地域整備法 ( 昭和 62 年法律第 63 号 ) 第 3 条に規定する集落地域 ( 同法第 4 条第 1 項に規定する集落地域整備基本方針が策定された場合にあっては 同条第 2 項第 1 号に掲げる事項の内容に該当する集落地域に限る ) (4) 農地法 ( 昭和 27 年法律第 229

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目次 1. 市街化調整区域の土地利用方針について... 1 (1) 策定の目的... 1 (2) 方針の位置付け 市街化調整区域の課題 土地利用の方針... 3 (1) 土地利用の基本的な方針... 3 (2) 地区ごとの土地利用方針 開発計画等の調整

区域の整備 開発及び保全の方針地区整備計画 久世荒内 寺田塚本地区地区計画 名称久世荒内 寺田塚本地区地区計画 位置城陽市久世荒内 寺田塚本及び平川広田 面積約 22.1ha 建 築 物 等 に 関 す る 事 項 地区計画の目標 土地利用の方針 地区施設の整備方針 建築物等の整備方針 地区の区分

土師地区地区計画

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(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図


に基づく保安林指定計画地 (8) 自然環境保全法 ( 昭和 47 年法律第 85 号 ) 第 14 条第 1 項に規定する原生自然環境保全地域及び同法第 22 条第 12 項に規定する自然環境保全地域が指定されている土地の区域 (9) 自然公園法 ( 昭和 32 年法律第 161 号 ) 第 13

第 5 地区拠点地区計画の区域には 次に掲げる区域及び地域は含まないものとする (1) 農業振興地域の整備に関する法律 ( 昭和 44 年法律第 58 号 以下 農振法 という ) 第 8 条第 2 項第 1 号に規定する農用地区域 (2) 農地法 ( 昭和 27 年法律第 229 号 ) による農

目次 Ⅰ 背景 目的...1 Ⅱ 指針...1 (1) 基本的事項...2 (2) 対象地区の要件...3 (3) 対象地区の区域...5 (4) 地区施設等に関する事項...6 (5) 建築物等に関する事項...7 Ⅲ 附則...8 別表 A 対象地区の要件 ( あま市 )...9 別表 B 建築

目 次 1 市街化調整区域における地区計画ガイドラインの策定の経緯 1 第 Ⅰ 章市街化調整区域における土地利用の基本的な考え方 2 第 Ⅱ 章市街化調整区域における地区計画の導入 2 2 市街化調整区域における地区計画の基本事項 3 1 共通事項 3 2 地区計画整備計画に関する事項 3 (1)

目次 Ⅰ 背景 目的 1 Ⅱ 運用指針 1 1 基本的事項 2 2 対象地の要件 3 3 対象地の区域 4 4 地区施設等に関する事項 5 5 建築物等に関する事項 6 Ⅲ 附則 6 別表 -A 対象地区の要件 7 別表 -B 建築物等の制限 8

富士見市都市計画法に基づく開発許可等の基準に関する条例

目 次 1 背景 目的 1 2 計画の位置付け 2 (1) 計画の位置付け 2 3 現状の問題と課題 3 (1) 現状の問題 3 (2) 課題 3 4 市街化調整区域における土地利用方針 5 (1) ゾーンにおける土地利用方針 6 (2) 各ゾーンのイメージ 10 5 土地利用現況図 11 6 土地

栄町市街化調整区域における地区計画ガイドラインについて 1 市街化調整区域における地区計画ガイドラインの策定の趣旨平成 18 年の都市計画法改正により 市街化調整区域における大規模な計画開発の許可基準が廃止され 改正後は 都市計画法第 34 条第 10 号の規定に基づき 地区計画の内容に適合したもの

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和歌山市市街化調整区域の地区計画ガイドライン

目次 第 1 章背景 目的 1 第 2 章対象外区域 3 第 3 章運用の考え方 4 第 4 章運用の基準 6 第 5 章提案の審査 9

Ⅰ 用途地域指定の基本方針 1 用途地域別 市街地像 と指定の基本方針 1 2 境界の設定 4 3 用途地域見直しの時期 5 4 その他の地域地区や地区計画の活用 6 Ⅱ 用途地域の指定基準 第一種低層住居専用地域 7 第二種低層住居専用地域 9 第一種中高層住居専用地域 11 第二種中高層住居専用

参考資料 ( 美祢都市計画区域 ) 目次 1. 区域区分の二次検討 25 23

大谷周辺地区 及び 役場周辺地区 地区計画について 木原市街地 国道 125 号バイパス 役場周辺地区 (43.7ha) 美駒市街地 大谷周辺地区 (11.8ha) 地区計画の概要 地区計画とは住民の身近な生活空間である地区や街区を対象とする都市計画で, 道路や公園などの公共施設の配置や, 建築物の

目次 方針策定の背景 1-1. 用途地域指定の基本的な考え方 1-2. 住居系 [ 第一種低層住居専用地域 ] [ 第二種低層住居専用地域 ] [ 第一種中高層住居専用地域 ] [ 第二種中高層住居専用地域 ] [ 第一種住居地域 ] [ 第二種住居地域 ] [ 準住居地域 ] [ 田園住居地域 ]

(2) 区域内の主要な道路が 環境の保全上 災害の防止上 通行の安全上又は事業活動の効率上支障がないような規模及び構造で適当に配置されており かつ 区域外の相当規模の道路と接続していること (3) 区域内の排水路その他の排水施設が その区域内の下水を有効に排出するとともに その排出によって区域及びそ

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3 市長は 第 1 項の規定により指定した土地の区域を変更し 又は廃止しようとするときは あらかじめ久喜市都市計画審議会 ( 以下 審議会 という ) の意見を聴くものとする 4 第 1 項及び第 2 項の規定は 第 1 項の規定により指定した土地の区域の変更又は廃止について準用する ( 環境の保全

指定標準 適用区域 建ぺい率 容積率 建築物の高さの最高限度 m 用途地域の変更に あたり導入を検討 すべき事項 ( 注 2) 1. 環境良好な一般的な低層住宅地として将来ともその環境を保護すべき区域 2. 農地等が多く 道路等の都市基盤が未整備な区域及び良好な樹林地等の保全を図る区域 3. 地区計

目次 Ⅰ 背景 目的 1 Ⅱ 運用指針 1 1 基本的事項 2 2 対象地区の要件 3 3 対象地区の区域区域 5 4 地区施設等に関するする事項 6 5 建築物等に関するする事項 7 Ⅲ 附則 8 別表 -A 対象地区の要件 9 別表 -B 建築物等の制限 10 参考別図 -A 対象地区参考図 (

(4) 農業振興地域の整備に関する法律 ( 昭和 44 年法律第 58 号 ) 第 8 条第 2 項第 1 号に規定する農用地区域 (5) 農地法 ( 昭和 27 年法律第 229 号 ) による農地転用が許可されないと見込まれる農用地 (6) 森林法 ( 昭和 26 年法律第 249 号 ) 第

目 次 1. 趣旨 背景 1-2 基本方針を策定する目的 2. 区域区分変更の考え方 関連法令等 2-2 基本的な考え方 2-3 目標年次 2-4 目標年次における市街化区域の規模の設定 3. 市街化区域への編入 編入の考え方 3-2 編入基準 3-3 編入を保留

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北部大阪都市計画彩都地区計画 ( 案 ) 北部大阪都市計画彩都地区計画を 次のとおり変更する 1. 地区計画の方針 名称彩都地区計画 位 置 茨木市大字粟生岩阪 大字宿久庄 大字清水 大字佐保 大字泉原 大字千提寺 大字大岩 大字福井 大字大門寺 大字生保 大字安威 山手台一丁目 山手台三丁目 山手

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法 34 条 7 号 既存工場と密接な関連を有する事業の建築物等の用に供する建築行為 提案基準 13 既存工場の事業の質的改善 提案基準 25 工業系ゾーンに位置づけられた区域内の工場 及び提案基準 32 研究施設 における工場又は研究施設の規模及び敷地計画 法 34 条 7 号 立地基準編第 2

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矢巾町市街化調整区域における地区計画ガイドライン 1 目的このガイドラインは 矢巾町市街化調整区域における土地利用方針に示した市街化調整区域における地区計画制度の有効な活用が図られるよう 地区計画の考え方を示すことにより 市街化調整区域における良好な環境の維持及び土地利用の形成に寄与することを目的と

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目次 1 背景 目的 方針の位置づけ 現状の問題と課題 今後の方針

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生産緑地制度の概要 市街化区域内の農地で 良好な生活環境の確保に相当の効用があり 公共施設等の敷地に供する用地として適している 500 m2以上 *1 の農地を都市計画に定め 建築行為や宅地の造成を許可制により規制し 都市農地の計画的な保全を図る 市街化区域農地は宅地並み課税がされるのに対し 生産緑

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 三郷市市街化調整区域の整備及び保全の方針(案)

目次 Ⅰ 目的 2 Ⅱ 基本的な考え方 3 1 上位計画との整合性 3 2 地区計画を定めるための基本的事項 3 3 地区計画に定める内容 4 4 対象外の地区 5 Ⅲ 類型別の運用基準 6 1 対象地区の類型について 6 2 類型別の適用基準 7 3 その他 11 Ⅳ 対象地区のイメージ図 12

附則 この方針は 平成 30 年 4 月 1 日から施行する

金沢都市計画地区計画の変更

都市計画法に基づく手続きの予定スケジュール 岩手県事前協議 平成 8 年 5 月 ~7 月 住民説明会 平成 8 年 8 月 9 日 都市計画案の縦覧 ( 意見書の提出期間 ) 平成 8 年 9 月 5 日 ~9 月 0 日 釜石市都市計画審議会 平成 8 年 0 月中旬 岩手県本協議 平成 8 年

市街化調整区域における地区計画制度の運用基準

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市街化調整区域における地区計画のガイドライン ( 改正案 ) 1. 市街化調整区域における地区計画のガイドライン策定の趣旨 〇平成 18 年 5 月の都市計画法改正により 市街化調整区域における大規模開発を許可できる規定が廃止され 法改正後は 地区計画の内容に適合したものに限り開発許可されることとなる 地区計画は 市街化調整区域における大規模な開発や広域的な都市機能の立地などを可能とするものであり その内容によっては都市機能の拡散など広域的な影響を及ぼすことも懸念される このため 広域的な観点から 大阪府の目指す都市像と土地利用のあり方 その実現に向けた市街化調整区域における地区計画の考え方を盛り込んだ市街化調整区域における地区計画のガイドライン ( 以下 ガイドライン という ) を策定するものであり このガイドラインは 知事が市町村の地区計画を同意する場合の判断基準のひとつになるものである なお 地区計画は市町村が定める都市計画であることから 市町村においては 本ガイドラインを参考に より詳細な内容を規定するなど地域の実情を踏まえた運用基準を策定されることが望ましい 2. 大阪府が目指す都市の将来像 人口減少 超高齢社会の進展 環境 エネルギー問題の深刻化 厳しい財政的制約など社会経済情勢が大きく変化する中 これまでと同様に市街地を拡大することは 人口密度の低下など市街地の拡散を招くこととなり 都市施設の維持管理 福祉施策等の行政コストの増大 自動車交通への過度な依存 公共交通の衰退 環境負荷の増大 地域コミュニティの崩壊等 さまざまな問題を引き起こすことが懸念される このため 人口増加等に伴い市街地を拡大するというこれまでの考え方を転換し 市街地の拡散を抑制するとともに 既成市街地の再整備や既存ストックの有効活用を図り 成熟社会に対応した持続可能な集約 連携型都市構造の強化を図る必要がある 3. 市街化調整区域の地域づくりの基本的な考え方 市街化調整区域での地域づくりについては 市街化を抑制する区域 という市街化調整区域の基本理念を堅持しつつ 緑豊かで良好な土地利用の継続に留意し 市街化調整区域固有の資源や既存のストック ( 豊かな自然環境 美しい景観 既整備の基盤施設など ) を活かした土地利用を図り その魅力を最大限に引き出すものとする - 1 -

4. 地区計画の基本的な考え方 1. 市街化を抑制すべき区域 という市街化調整区域の基本理念は 地区計画の策定によってその性格が変わるものではないこと 2. 開発行為を伴う地区計画については いたずらに市街地を拡大しないよう その必要性 周辺の公共施設の整備状況 自然環境 景観や農林業との調和等の観点から総合的に検討を加え 妥当と認められる場合に限ること 3. 地区計画は スプロールの防止 周辺の優良な農地等とも調和した良好な居住環境の形成や保全 地域コミュニティの維持 改善 都市活力の維持 増進 に寄与するものであること 4. 都市計画区域の整備 開発及び保全の方針 ( 以下 都市計画区域マスタープラン という ) 及び市町村の都市計画に関する基本的な方針 ( 以下 市町村都市計画マスタープラン という ) 等の上位計画に即したものであること 5. 必要となる基盤施設が策定地区内やその周辺に配置された又は配置されることが確実であり かつ 新たな行政投資を行う必要がないこと 5. 地区計画の策定にあたっての 1. 原則 0.5ha 以上の規模のものを対象とする 2. 地区計画策定後 開発行為が想定される場合には このガイドラインに示す事項以外に 開発協議等で必要とされる事項 ( 特に緑地 公園 調整池等 ) についても その実現性を確保するための措置をとること 3. 区域は 原則として地形 地物等 土地の範囲を明示するのに適切なものにより定めることとし できるだけ整形なものにすること また 必要以上に区域を広げることのないようにすること 4. 当地区計画に 地区整備計画を定める場合は あわせて建築条例を策定するものとすること 5. 市街化調整区域の有する特性に配慮し ゆとりある緑豊かな市街地環境の形成を図るため 最低敷地面積や公園 緑地の規模などを適切に定めること 6. 地区計画の策定にあたり 農林 環境 河川部局等と十分協議 調整を図ること - 2 -

6. 対象外区域 以下の区域は保全する区域とし 策定区域に含めないこととすべきである (1) 農業振興地域の整備に関する法律に規定する 農用地区域 (2) 農地法に規定する 優良な集団農地 及びその他長期にわたり農地として保全すべき土地の区域 (3) 流通業務市街地の整備に関する法律に規定する 流通業務団地 (4) 集落地域整備法に規定する 集落地域 (5) 大阪府自然環境保全条例に規定する 大阪府自然環境保全地域 大阪府緑地環境保全地域 (6) 都市緑地法に規定する 特別緑地保全地区 (7) 近畿圏の保全区域の整備に関する法律に規定する 近郊緑地保全区域 (8) 森林法に規定する 保安林 保安林予定森林 保安施設地区 保安施設地区予定地 (9) 保安林整備臨時措置法に規定する 保安林指定計画地 (10) 地すべり防止法に規定する 地すべり防止区域 (11) 土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律に規定する 土砂災害特別警戒区域 (12) 急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律に規定する 急傾斜地崩壊危険区域 (13) 史跡 名勝 天然記念物 建造物等の指定文化財 その他国 府及び市町村において文化財保護上保全を必要とする区域 - 3 -

7. 対象区域の類型 基準 地区計画の対象とする区域は 以下 (1~6) のいずれかに該当する地域とすること 1 既存集落地域 既存集落の住環境の保全や 周辺環境との調和 地域のコミュニティの維持 改善などを目的とするもの 建築物が連たんし 戸数密度が概ね 10 戸 /ha 以上で自然的社会的諸条件から一体的な日常生活圏を構成し 幅員 6.5m 以上の主要な道路が既に整備されている集落 ( 主として農林漁業者が居住する既存集落を除く ) 住宅系用途に限定 2 既成住宅開発地域 既に良好な住環境が形成されている既成の住宅開発地において 活用のその住環境の保全や 周辺環境との調和 地域のコミュニティの維目的持 改善などを目的とするもの 既成の大規模住宅開発地 ( 旧 ) 住宅地造成事業に関する法律により認可された住宅地 住宅系用途に限定 3 幹線道路沿道地域 幹線道路沿道のポテンシャルを活かし 地域経済の活性化等を目的とするもの 車線数が 2 車線以上の都市計画道路又はこれと同等とみなされる道路の沿道である地区 非住宅系用途を基本 周辺の土地利用を考慮し 適切な建築物の用途制限を設定 交通環境との調和が図られること - 4 -

4 市街化区域近隣接地域 市街化区域の近隣接地区で 既に無秩序な市街化が進んでいるまたは進む恐れがある地区で それらを良好な土地利用環境に誘導することを目的とするもの 市街化区域内の基盤施設を有効に活用できる地区 地区全域が市街化区域から概ね 100m 以内の区域 近隣接する市街化区域の用途地域等の指定状況 周辺の土地利用を考慮し 適切な建築物の用途制限を設定 住宅系用途と非住宅系用途又は 低層住宅と中高層住宅を混在させないよう 適切に区域を区分 5 鉄道駅等周辺地域 駅等の徒歩圏における主として良好な住宅市街地の形成を目的とするもの 地区全域が鉄道駅又は市役所 町村役場から概ね 500m 以内の区域 周辺の土地利用を考慮し 適切な建築物の用途制限を設定 住宅系用途と非住宅系用途又は 低層住宅と中高層住宅を混在させないよう 適切に区域を区分 6 大規模集客施設の適正立地 大規模集客施設 ( ) の適正な立地を目的とするもの 次の要件のいずれにも該当する地区 1) 周辺を概ね市街化区域に囲まれている地域を基本とし 幹線道路 (4 車線以上 ) の沿道であること 2) 都市計画区域マスタープラン に即した上で 市町村都市計画マスタープラン 等において 大規模集客施設の立地に関して位置付けがあること 周辺の土地利用及び道路の整備状況を考慮し 適正に施設を配置 大規模集客施設の定義 ( 都市計画法では 特定大規模建築物 と定義 ) 以下の用途に供する建築物でその用途に供する部分の床面積の合計が一万m2を超えるものとする 用途 : 劇場 映画館 演芸場若しくは観覧場又は店舗 飲食店 展示場 遊戯場 その他これらに類する用途に供する建築物 大規模集客施設の適正立地に関する基本的な方針 考え方については 大規模集客施設の適正立地に関する運用指針 を参照 - 5 -

地区計画の対象地域は 原則として 上記 (1~6) に掲げるものとするが 各市町村が独自の土地利用計画を展開する上で特に必要な計画であって 市町村都市計画マスタープランや法律に基づき策定された計画などに 内容 位置 規模等が概ね具体的に定められているものについては対象地域とすることができる なお 大規模集客施設の立地は 上記 6 に限るものとする 8. 附則 (1) 改正ガイドラインの施行期日は 平成 19 年 月 日とする (2) 改正ガイドライン施行の際 現に用地集約等が行われている場合であって 改正ガイドラインの施行日から起算して 5 年を経過する日までの間に 都市計画法第 17 条の規定に基づき地区計画の案 ( 区域の全部について地区整備計画を定める場合に限る ) の縦覧の告示が行われるものについては 改正後のガイドラインの対象区域及び規模に関する規定は適用せず 改正前のガイドライン 市街化調整区域における大規模開発行為の取扱基準 又は 市街化調整区域における条例対象規模の開発行為に関する取扱基準 のいずれかの例によることができる (3) このガイドラインは 法改正やその他社会状況の変化等により 必要により改正する - 6 -