図表の貼り付け時の注意 リンク貼り付けの回避 Excel などの Word 以外のツールで作成した図 表の貼り付け時には, リンク 機... 能を使ってしまうと, 元のデータがない環境 (Word 文書だけを, メールで送ったりバックアップ目的で USB メモリなどにコピーしたりした場合 ) では,Word 文書を開く際に次の様なメッセージが表示され, 文書が不完全な状態になります このダイアログの ヘルプの表示 の内容は以下のとおりですが, これを参考に リンク 機能は使わない, もしくは Word 文書だけでなく, 元の Excel データなどもセットにして転送 バックアップすることを心がけてください このメッセージは 次のいずれかの方法で追加された画像やファイルなどのオブジェクトが文書に含まれている場合に表示されます : [ 形式を選択して貼り付け ] コマンド ([ ホーム ] タブの [ クリップボード ] グループで [ 貼り付け ] の下にある矢印をクリックし [ 形式を選択して貼り付け ] をクリック ) を使用し 次に [ リンク貼り付け ] オプションをクリックしました [ オブジェクト ] コマンド ([ 挿入 ] タブの [ テキスト ] グループ内にある [ オブジェクト ] をクリックし 次に [ オブジェクト ] をクリック ) 次に [ ファイルから ] タブの [ リンク ] オプションをクリックしました [ 図の挿入 ] ダイアログボックス ([ 挿入 ] タブの [ イラストグループ ] で [ 画像 ] をクリックし [ 挿入 ] の横の矢印をクリックします ) で [ ファイルにリンク ] または [ 挿入とリンク ] をクリックしました リンクされたオブジェクトが文書に含まれているかどうかわからない場合は 文書の更新時には注意してください 文書内のリンクされたオブジェクトやファイルを Word で更新する方法またはタイミングを制御するには 次の機能を使用します : ファイルを開いたときに Word で自動的にリンクが更新されないようにするには [ ファイル ] タブをクリックし [ オプション ] をクリックし [ 詳細設定 ] をクリックします [ 全般 ] で [ 文書を開いたときにリンクを自動的に更新する ] チェックボックスをオフにします ファイルを印刷するときに Word が自動的にリンクを更新しないようにするには [ ファイル ] タブをクリックし [ オプション ] をクリックし [ 表示 ] をクリックします [ 印刷オプション ] の [ 印刷前にリンクされているデータを更新する ] チェックボックスをオフにします 1
図表貼り付けの原則 Excel などで処理した図表を Word に貼り付ける際に注意したい事項は以下のようになります Excel グラフ の場合 1. Excel 内で, あらかじめ, グラフエリアの大きさ フォント タイトル 軸ラベルなどを十分調整しておきます 2. タイトルはグラフ内にも入れておく ( 表現している内容を示すように工夫 ) 例 ) の推移, と の比較, の構成, など 3. 凡例 は, 左右よりも 上 または 下 におく 系列が 1 種類しかない場合には省いてもよい 4. カラー印刷であっても,( モノクロでコピーした時にも判別できるように ) 線 マーカー 塗りつぶしの種類をできるだけ変更しておく 5. 軸ラベルは数値の単位なども含むように, 必ず追加しておく 6. 最後にグラフ全体のフォントを (MS P ゴシックではなく ) MS ゴシック, サイズを 9pt に調整し, グラフエリア のサイズを高さ 9cm 幅 12cm に修正する 7. Word 文書の貼り付け場所の前後はあらかじめ 1 行ずつ空けておく Excel でコピーしたグラフを,Word 内にオプション 図 を選んで貼り付ける ( いきなり貼り付けではなく, 右クリックで 貼り付けのオプション から選択 ) 貼り付けた段落の揃えを 中央揃え にしておく 8. 図の直後の行に出典 ( もしくは出所 ) と,( 必要な場合は ) 脚注を入れておく これらの行は MS 明朝 9pt で 段落 の 行間 設定を 固定値 12pt で仕上げておく 段落の揃えは 左揃え としておく 最後に, 左右のインデントをグラフの幅に合わせておく ( ルーラー の操作で調整 ) 9. さらにその下の行に 参考資料 図表番号の挿入 を使って, 図 の番号を追加し, グラフの内容を示す見出し (Caption) を ( グラフのタイトル同じでよいので ) 入れておく キャプションの段落は 中央揃え とし, すべての 図表番号 が自動的に中央揃えとなるように, スタイルの 図表番号 を右クリックして 選択箇所と一致するように図表番号を更新する を選択する 2
グラフ貼り付けの例示 Excel 上で実寸 (9cm 12cm を基準 ) に仕上げて 図 に変換してコピペ 貼り込んだ行を 中央揃え 左揃え,MS 明朝,9pt, 行間を 固定値,12pt, 左右のインデントをグラフの幅に合わせて調整 出所 : 国勢調査 ( 昭和 55 年 ~ 平成 27 年 ) より, 筆者作成図 1 横浜市の男女別人口の推移 図 1 は, 横浜市の男女別人口の推移を示したものである 2010 年調査までは女性人口が男性人口を下回っていたが,2015 年調査では, 女性人口がわずかながら上回っている 本文中の図 ( 表 ) 番号は 相互参照 で自動挿入 ( 番号とラベルのみ ) 番号は 図表番号の挿入 で自動挿入, 中央揃え, スタイル 図表番号 を更新 Excel シート の場合 1. Excel 内で, あらかじめ, フォント 罫線 列幅 行の高さなどを十分調整しておきます 小数部の桁数の調整,, ( 桁区切り ) の追加, などデータ部の書式も整えておくこと ( 図 2 を参照 ) 2. 表のタイトルや出所の注釈は Word に貼り付けてから追加するが Excel 側にも残しておく方がよい ( 統計処理するための純粋なデータは除く ~ 必要なら清書用とデータ処理用にシートを分けておく ) コピーする範囲は, 表の本体部分である表側 表頭の小見出し部分から, データ 文字の埋まっている範囲までとしておく ( 図 2 を参照 ) 3. Word 文書の貼り付け場所の前後はあらかじめ 1 行ずつ空けておく Excel 3
でコピーした表を,Word 内にオプション 元の書式を保持 を選んで貼り付ける ( いきなり貼り付けではなく, 右クリックで 貼り付けのオプション から選択 ) 貼り付けた表の 表のプロパティ で, 表 全体の 配置 を 中央揃え, 文字列の折り返し を なし にしておく 4. 通常, 行間が本文の 1 行 分だと, 全体に間延びするため, 表全体を選択後, 段落 の 行間 を 固定値 12pt( 文字サイズがより小さい場合は,9pt 位までの間で調整 ) にしておく 5. 幅の微調整, セルの連結処理は貼り付け後に Word で処理する方が調整しやすいので, 貼り付け後の表の罫線などが乱れたり調整が意図通りにできない場合には,Excel 側でのセル連結を解除しておき,Word の本文の幅に収まる範囲で各列の幅を縮めておく, などの処理をしておき, 再度貼り付けを行なってみる 6. 表の直後の行に出典 ( もしくは出所 ) と,( 必要な場合は ) 脚注を入れておく これらの行は MS 明朝 9pt( バランスを見て 8pt 位までで調整 ) で 段落 の 行間 設定を 固定値 12pt で仕上げておく 段落の揃えは 左揃え としておく 最後に, 左右のインデントをグラフの幅に合わせておく ( ルーラー の操作で調整 ) 7. 表の上の行に 参考資料 図表番号の挿入 を使って, 表 の番号を追加し ( 図と表は分けて連番を振る ), 表の内容を示す見出し (Caption) を入れておく ( 単位の一括表示などは 6. の脚注部に ) キャプションの段落は 中央揃え とし, すべての 図表番号 が自動的に中央揃えとなるように, スタイルの 図表番号 を右クリックして 選択箇所と一致するように図表番号を更新する を選択する ( すでに, 一度でも設定していれば, 自動的に 中央揃え にはなるはず ) フォント :MS 明朝,9pt を標準とする 内訳の境界は 破線 点線 がキレイ 全体の外枠と, 見出しとデータ部分の境界に, 罫線を引く 数値の桁区切り, の表示 表の本体としてコピーする範囲 年号は, の表示はしない 小数部の桁数の調整 出所情報も Excel 側に残しておく 図 2 Excel シート上での表の仕上げ方のポイント 4
Excel シートの貼り付けの例 西暦 表 1 横浜市人口および男性割合の推移 男性人口 女性人口 合計人口 男性割合 [%] 1980 1,417,015 1,356,659 2,773,674 51.09% 1985 1,532,758 表のプロパティ で表全 1,460,168 2,992,926 51.21% 番号は 図表番号の挿入 で 1990 1,651,527 体を 中央揃え 1,568,804, 文字列 3,220,331 51.28% 自動挿入, 中央揃え 1995, スタイ 1,685,332 の折返しは なし に設定 1,621,804 3,307,136 50.96% ル 図表番号 を更新 2000 1,735,392 各セルの 行間 を 固定 1,691,259 3,426,651 50.64% 2005 1,803,579 値,12pt 1,776,049 に設定( 段落 3,579,628 50.38% 2010 1,849,767 で設定 ) 1,839,006 3,688,773 50.15% 2015 1,855,985 1,868,859 3,724,844 49.83% 出所 : 国勢調査 ( 昭和 55 年 ~ 平成 27 年 ) より, 筆者作成 表 1 は, 国勢調査に基づく横浜市人口の推移を示したものである 男性割合を計算してみたところ, 徐々に下がっており,2015 年には初めて女性人口の方が男性人口を上回ったことが確認できる 本文中の図 ( 表 ) 番号は 相互参照 で自動挿入 ( 番号とラベルのみ ) 左揃え,MS 明朝,9pt (~8pt), 行間を 固定値, 12pt, 左右のインデントを表の幅に合わせて調整 5